芦安小学校第 1 2 学年英会話科学習指導案 指導者渡邊えりか (1 学年担任 ) 神田晴奈 (2 学年担任 ) ウィリアムバーブリッジ (ALT) ソフィア小川 (ALT) 1 単元名 いくつかな? 2 言語材料 How many ~? ~( 数字 ),please. 3 児童の実態 1 2 年生は, 男子 3 名女子 3 名の合計 6 名の児童である 6 名とも朝の全校イングリッシュゲームや英会話の授業を楽しんで活動している 本校では, 英会話科を通してコミュニケーション能力を育成することを目指している 英会話導入期の1 2 年生では, 楽しみながら英語に親しめるよう全校イングリッシュゲームを英会話科の授業と関連づけたり, 授業の中にもゲームや活動を多く取り入れたりするよう心掛けている どの子も楽しみながら学習している様子が見られるが, 初めて習う会話や知らない会話が出てくると, 自信のなさから声が小さくなったり集中が途切れてしまったりする児童も見られる そこで本時では, イングリッシュゲームで行っている数の数え方を活用し, 子どもたちがスムーズに場面をとらえやすい買い物の場面を設定した また, 集中が途切れてしまったり, 単語や会話の練習に飽きてしまったりしないよう, 発音練習の際にはキーワードとなる単語を決め, その単語が出てきたら挙手や起立をするなどの動きをつけて, 楽しみながら且つ練習に集中できるような方法を取り入れた また, ゲームを通じて楽しみながら会話をすることで, 声の大きさも自然に大きくなることを活用し, 間違えても安心感のある環境づくりをすると同時に, 自信を持って発表させることを目指したい 児童が理解できていない場面では, 日本語も必要に応じて活用し, 安心して英会話に取り組めるような途切れのない支援を行っていきたい 4 目標 1 楽しくコミュニケーション活動をすることができる 2 物の数をたずねたり, 答えたりすることができる 5 日時 平成 26 年 6 月 27 日 ( 金 )13:40~14:15 6 場所 多目的ホール 7 学年 1 2 年 6 名 ( 男子 3 名女子 3 名 )
8 指導の流れ 過程学習活動教師の活動 渡邊 T 渡神田 T 神 ALT W ALT S 児童の活動 指導上の留意点 ウォーミ 2 1 挨拶をする 挨拶をする W Good afternoon everyone. How are you 渡邊 teacher? 教師に挨拶をする Good afternoon. 大きな声で挨拶させる ングアップ 渡 I m How are you ウィリアム teacher? W I m 英語の会話に集中し, 教師同士の会話を理解しな S How are you 神田 teacher? がら, 児童も答え 神 I m る準備をさせる How are you ソフィア teacher? S I m How are you everyone? 今日の調子を答え る I m I m 3 2 歌を歌う W Let s enjoy English today. ブロッコリーとアイ 歌詞の一部を児 Let s sing a song スクリームの部分を 童の好きな食べ Do You Like Bloccoli Ice 変えて, 好きな食べ 物等に当てはめ Cream? を歌う 物等を発表する させることで, 楽 しみながら大き な声で歌わせる
レッスンタイム 3 3デモンストレーションで学習課題をつかむ 買い物をしているときの会話 教師がどのような会 話をしているのか, 考えながら聞く 英語を集中して 聞かせる ( 買い物に来た時の場面 ) 2 人で買い物に行き, 店員 2 人に話しかけている場面 W Let s shopping. 渡 O.K. enjoy. S May I help you? W I want bananas,please. S How many bananas? W Four,please. S Here you are. W Thank you. S Thank you,bye. 大きなリアクションやジャスチャーで, 児童が理解しやすいデモンストレーションをする 評価 渡 I like peaches. I want peaches,please. 神 How many peaches? 渡 Five,please. 神 Here you are. 渡 Thank you. 神 Thank you,bye. 3 4 practice1 今日の学習課題を練習する ウィリアム先生, ソ How many? フィア先生の後に続 One いて発音する (zero,two,three,four,five,six,seven eight,nine,ten,eleven,twelve) キーワードになる数 1 キーワードで動きを付ける 字を決め, その数字 が出てきたら動きを 大きな声で発音 つける ( 立つ, 座る, させ, 自信をつけ 手を挙げるなど ) させる 発音の仕方を工 2 2 絵カード 絵カードを見て, リ 夫する ( 全体 ズムよく数字と単語 学年 男女 一人 を発音する ずつなど ) 評価
5 practice2 How many balls? ALT が出すボール Practice 1 2 で 1 全体でボールを数える の数を数えて発表す 一人ひとりに発 How many balls? と ALT に聞 る 言する機会を与 く え, 今日の課題が W 先生が体のいろいろな部分からボ 言えているか確 ールを出し,S 先生に投げる 認する 投げたボールの数をみんなで数え カラーボールを る いろいろなとこ アクティビティタイム 22つのチームに分かれて, カラーボールの数を数える 色ごとに教師を決めておき,W 先生がそれぞれの色 ( 赤 緑 黄 ) に向かってボールを投げる 自分のチーム色のボールを数えて, 2チーム作り, 自分のチームの色のボールを数える A チーム : 赤と黄 B チーム : 緑と黄 ろから出すことで児童を集中させたり興味を引き出したりする 評価 チームごとに数を発表する 15 5 Activity W Let s play the game. ( ボール投げゲ S What s the game? ーム ) W Balls toss game. ルール 1 一人ずつ的に3つボールを投げる ( 赤 1,2 点 黄 0,3 点 青 0,4 点の3 色の的 ) 2 ボールが当たった色のカードをひきに行く 3 3 枚のカードに書いてある数を足し, 合計した数のカラーボールを W 先 S Let s play the game! 説明を聞く 生のところにもらいに行く W 先生に How many? と聞かれるので, 渡 What is the game? 3 枚のカードの数字を合計し, その数を答えてボールをもらう W Today s game is ボール投げ 4 ペアの人と互いにとったボールの数を聞き合う ゲーム Ex. How many balls? Seven. How many red(green,,yellow,pink) balls? 教師 2 人が見本を見せる 児童が理解したか確認し, ゲームを はじめる ゲームをする 教師がゲームの中に入り, 児童一人ひとりの会話を確認したり, 計算や言い方等に困っている児童がいたら支援したりする
アクティビティタイム 英語や教師のジェスチャー, リアクションをよく見聞きさせ, ゲームの内容を理解させる 評価 振り返りタイム 2 6 今日の授業を振り返る 振り返りカードを書かせる 振り返りカードを記入する わかったことや話せるようになったことを中心に感想を書かせ る 自己評価 グッバイタイム 1 7 挨拶をする 終わりの挨拶をする W It s time to say Good bye. S Good bye everyone. 教師に挨拶をする Good bye. 大きな声で挨拶させる 9 評価 ( 観察 発言 振り返りカードなど ) B 評価 物の数のたずね方や, 答え方がわかる 相手の顔を見ながら, 相手に聞こえる声で話す 楽しく活動している 今回の授業における A 評価の児童の姿 イングリッシュゲームや普段の会話で学んだことを生かして, 会話の内容を聞き取り, 意味を理解している (2 年生 H) 物の数をたずねたり, 答えたりする時に How many? One.(0~12までの数字 ) 以外の単語や会話を使って話している (2 年生 H) 相手の顔を見ながら, 身振りや手振りを使ってわかりやすく会話をしている (2 年生 H,2 年生 W)) 大きな声でたずねたり答えたりし, 楽みながら進んで会話をしている (2 年生 H,2 年生 W)
10 授業者の反省 Do You Like Bloccoli Ice Cream? の歌を歌ったことで, 子どもたちの気分をほぐすことができたように思う デモンストレーションを通して, 朝のイングリッシュゲームの活動を活用することができた 2 人の担任と2 人の ALT で初めて授業を行ったのだが, 子どもたちは普段の英会話の授業と変わりなく過ごすことができていた Activity では, 投げる, カードを引く, 足し算をする, ペアで会話をするなどの様々な活動を取り入れたため, 子どもたちが楽しく活動することができた 前時に数字の数え方を学習していたので,one から twelve までの発音がスムーズに言えた practice1のキーワードゲームでは, ゲームの内容を理解できていない児童もいたので, 日本語での説明も必要だった 11 研究会から 挨拶の部分では, 教師の掛け合いがテンポよく進められていた 朝の歌で歌っている歌を取り入れたことで, 児童の緊張がほぐれ, スムーズに活動に入っていけた また, 自分の意思で YES,NO を決められる歌詞になっているので, 楽しく歌うことができた さらに, 児童にカードを引かせることも興味を引くのに効果的であった デモンストレーションは,1 2 年生の導入にはとても効果的でねらいに直結していた 児童の日常に即した場面設定であり, また, 朝のイングリッシュゲームの内容とも関連していたので, 会話の内容を理解しやすく, 聞き取れた単語も多くあった 本時の言語材料と Big voice,eye contact,smile の確認があったので, 児童が意識して取り組んでいた 低学年という発達段階では, 座ったままの授業ではなく, 立ったり座ったりする活動があったため, 飽きずに活動することができていた 時間の関係でカットされてしまったが, 数字カードだけではなく, 絵と数字の入ったカードを使用すれば視覚的にも数を捉えやすかった 言語材料は How many~? だけだが, 児童の中には How many red ball? まで言えていたので, 朝のゲームの積み重ねが感じられた 教師の声掛けがあったことで, 児童が自信を持ってペア活動にうつれていた 振り返りカードを書く時間がなかったが, 教師がその場で感想を聞いても良かった 12 指導主事より ( 内藤指導主事 笹本指導主事 ) 児童が楽しく歌を歌っている様子が良かった ALT と担任教師との役割分担がスムーズに感じた ゲームは, キーワードゲームやボール当てゲームなど, 子どもたちの喜びそうな題材を考えていてよかった 集中力が続かない低学年には細かく活動を切って行うことも大切である Activity では, 少し1 2 年生にはゲームの内容が複雑だったので, 素材 ( ゲーム ) に十分浸らせてあげることも大切ではないか ALT の会話のテンポやスピードが良かった 教師も児童も Eye contact や Smile がたくさんある授業だった 児童が会話をする際に, ジェスチャーを付けると良かった デモンストレーションにおける どんな言葉が聞こえたか? という教師の問いかけが有効であった 提示資料の文字の大きさがもう少し大きい方が見やすいように思う
13 成果と課題どの児童も毎時間の授業を楽しんでいた また, 様々なゲームを通じて新たな単語や会話を知ることができ, 朝のイングリッシュゲームや ALT との会話に生かすことができていたように思う さらに, 児童の振り返りカードには, 毎回 という単語を知れて良かった や を話せるようになった 発音の仕方が分かった などの感想が書かれている ALT との会話や山梨大学の留学生との交流会などでは, 物怖じすることなく, どの児童も自分から積極的に話しかけることができた その際, 授業で習った単語や会話を使うことができているが, 中には, 習った英会話だけでなく事前に自分で調べたり聞いたりした単語を使って話している児童もいた 一方で, 決まりきった会話のみしか話すことができない児童もいるので, 授業や朝のイングリッシュゲーム等で話した会話を使う機会を増やし, 定着させていく必要がある 今後は, 児童から出た意見を授業の中のゲームや朝のイングリッシュゲームに取り入れていくことで, 英会話に対する更なる意欲付けにつなげていきたい 英会話のルールである Big voice,eye contact,smile はほとんどの児童ができているので, 質問をして答えるだけのやり取りではなく, 会話をつなげていく工夫をする必要がある
低学年 1 児童アンケートより 15 時間の授業実践を終えて ( 朝活動を含む ) 英会話の授業について いろんな英語を教えてもらって覚えられてよかった 英会話の授業で使う英語が理解できるようになったので, もっと難しい会話を知りたい 去年習った単語を忘れていたけれど, プラクティスで練習して思い出すことができた 一生懸命聞くことができなかった時もあったので, これからもっとしっかり聞きたい 授業を通じて楽しく英語を習得することができた 朝のイングリッシュゲームについて いろいろなゲームをできて楽しかった ゲームでいろいろな単語や会話を新しく覚えることができた 全校や先生たちと一緒にゲームをして, みんなが仲良くなり, 笑顔で遊べてよかった 自分から進んで活動できた 自分のやりたい事をゲームに取り入れてくれて嬉しかった 様々なゲームを通じて, 自分から進んで全校児童や先生たちと楽しく活動できた また, ゲームによって新たな単語や会話を習得できた ALT とのコミュニケーションについて ソフィア先生といろいろな勉強や話をして, 英語を覚えたり好きなものを知ったりすることができた 授業で習った英語を使って会話ができた 英語で話すのは最初緊張して小さい声になってしまったけれど, 会話をしていくうちに, 大きな声で話せるようになった 自分のことを話したり, 相手の事を知ったりすることができるので, これからも英会話活動を続けたい 自分の知らない英語を教えてくれたので, 知ることができて嬉しかった ウィリアム先生は, わかりやすい英語で話してくれたので理解しやすかった ソフィア先生は, 算数の授業で九九を英語で言っていたので, すごいと思った どの児童も自分から進んで ALT に話しかけていた また, 回数を重ねていくうちに,ALT の話す英語を聞き取れるようにもなってきたようだ どんな活動をしてみたいか 難しい会話をしてみたい いろいろな英語の歌を歌いたい いろいろな分野( 惑星 星座 ) の英単語を聞いてみたい 全校児童にアンケートを書いてもらい, みんなの好きなゲームをイングリッシュゲームで取り入れて欲しい ハローゲームのルールを工夫してみたい
2 研究仮説についての成果と課題 英会話を始めたばかりの時は, 教師や特定の友達にしか話しかけていなかったけれど, 回数を重ねていくうちにいろいろな人との会話を楽しめるようになった 様々な会話や単語を習って練習することで, 自信がつき, 自分から積極的にコミュニケーションをとるようになっていった 習得した単語や会話が増えれば増えるほど,ALT と話す内容の幅も広がっていった 英会話の授業だけでなく, 休み時間や他教科の授業, 給食の時間など, 日常の中で英語に触れる機会が多いため, 児童の聞き取る力がついてきた そのため, 留学生との交流会でも留学生の話す内容をおおまかに理解していた 英語に親しみ, 歌やゲームなどの活動に進んで取り組むことができたので, 英会話で目指す子ども像に近づくことができた 習った会話を使いこなす児童もいれば, 固定された表現しかできなかったり, 時間がたつと習った会話を忘れてしまったりする児童もいるので, ゲームなどを通じて会話を定着させていきたい ゲームをすることがメインになってしまい, 会話が疎かになってしまう場面もあるので, 会話を意識させる指導をしていく必要がある