林業の星ステップアップ制度 ( 中間案 ) ~ 若者が夢を持って就業できる林業を目指して!~ < 素案 > 制度の目指す方向 林業の星ステップアップ制度検討委員会 若者が夢を持って林業に就業し 意欲と誇りを持って働き続けることができるよう 技術向上を支援する体系と技術レベルを公正に評価する資格体系を構築し 努力に応じてステップアップできる魅力ある林業界をつくる < 制度構築の柱 > 経験年数 技術レベルに応じて技術の向上を支援する体系 優れた林業技術を公正に評価し 社会的に認証する資格制度 を一体的に構築 < 現状 > 京都府では平成 24 年 4 月 府立林業大学校を開校 即戦力として活躍できる 専門知識と技術を有する若い担い手の育成を開始 平成 26 年春 初めての卒業生が林業界に就職 受入先の林業 木材産業事業体から 基本的技術をしっかり身に付け 熱心な仕事ぶりに高い評価 林業は 育てる時代 から 利用する時代 へ変化 現場で求められる技能レベルがさらに高度化 技能向上のための制度はあるが 成果を評価 検定する制度はない < 課 現状と課題 題 > 1 若い担い手が意欲を持って働けるステップアップの目標設定が必要 2 目標に向かったステップアップに必要な技術を体系的に提供する必要 3 成果を検定し 資格を付与して評価する体系が必要 4 技能を研鑽して得た資格を評価し待遇に反映される環境を誘導する必要 5 業界全体で 資格を管理し運営する仕組みが必要 制度の目標 優れた技能を持つ意欲的な人材 ( 林業の星 ) を育成し 林業の生産性の向上に寄与する 目標 林業の星 有資格者 200 人を育成 ( 平成 3 1 年度 )
具体的な仕組み 1 ステップアップの目標設定 新規就業から経験を積み 検定等を経て目指すことのできる資格 職位等は次のとおり 経営 管理分野 森林総合監理士 ( フォレスター ) 森林総合監理士の匠 ( フォレスター ) 森林施業プランナー 森林施業プランナーの匠 林業の星制度現場技能分野 ) 現場主任 現場責任者 統括管理責任者 林業機械オペレーター 林業機械オペレーターの匠 新規就業 伐木作業者 伐採の匠 ステップアップ 実務 3 年以上実務 6 年以上実務 10 年以上 3 級 2 級 1 級特級 森林総合監理士専門的で高度な知識 技術 現場経験を有し 市町村等への技術的支援を的確に実行できる人材 森林施業プランナー所有者に施業提案書を提案し 小規模森林を取りまとめ施業の合意形成し施業計画作成を担う人材 統括管理責任者 : 複数の現場を統括管理する人材 現場責任者 : 林業の現場管理を行う人材 林業作業士 : 伐木作業者 林業機械オペレーター等の現場作業を行う人材
2 資格 体系 1 様々な作業システムに対応できる 技術 ( 伐倒と林業機械オペレーター技術 ) を身に付けた上で さらに現場技術 管理分野でのステップアップをで支援 2 身に付けた技能を筆記及び実技試験により検定 3 実務年数 技能実績 既取得資格による受験資格を設定 4 1 級から管理と技術分野を設ける 新規就業者 林業の星 3 級 ( 一つ星 ) 林業作業士 実務 3 年未満 検定 林業の星 2 級 ( 二つ星 ) 林業作業士 実務 3 年以上チェーンソー伐倒 6,000 本以上林業機械操作 1,000 時間以上既資格等分類の Ⅰ のうち 5 つ以上取得 林業の星 1 級 ( 三つ星 ) 現場責任者 林業作業士 実務 6 年以上チェーンソー伐倒 10,000 本以上林業機械操作 2,000 時間以上現場管理経験数 10 以上既資格等分類の Ⅰ のうち 6 つ以上取得 Ⅱ のうち 4 つ以上取得 検定林業の星特級 ( 四つ星 ) 統括管理責任者 機械オペレーターの匠 伐木作業者の匠 実務 10 年以上作業員 3 名以上の現場管理経験数 10 以上チェーンソー伐倒 3 年以上林業機械操作 3 年以上既資格等分類の Ⅰ のうち 6 つ以上取得 Ⅱ のうち 4 つ以上取得 Ⅲ Ⅳ のうち 1 つ以上取得 トライアル雇用林業作業士現場管理責任者統括現場管理責任者 検定 検定 トレーニング 高度化 1 高度化 2 高度化 3 低コスト高生産システムグリーンワーカー 資格区分体系 林業の星特級 ( 管理分野 ) 林業の星 1 級 ( 管理分野 ) 林業の星 2 級 林業の星 3 級 実務経験 10 年以上の中堅の担い手を対象 事業体幹部 指導者に相応しい 森林総合監理知識 作業班等の組織マネジメント力 安全 高度技術 を 総括管理責任者 ( 管理分野 ) 高度技術指導者 を育成 実務経験 6 年以上の若手の担い手を対象 事業体幹部候補に相応しい 現場管理能力 木の仕分け等現場での経営能力 低コスト作業システム を 資格認定 現場責任者 ( 管理分野 ) 技術指導者 を育成 実務経験 3 年以上の若手の担い手を対象 現場のリーダーを目指した 各種林業機械の操作力 GIS 等森林情報処理能力 労働安全 等を 資格認定 林業作業士 ( 中級技術者 ) を育成 林業大学校生や実務経験 3 年未満の経験の浅い担い手を対象 現場の林業技術者を目指した 安全基礎作業 森林 林業基礎知 識 労働安全 等を 資格認定 林業作業士 ( 初級技術者 ) を育成
3 検定の資格要件 林業の星級 受験資格の要件等 特級 1 級 管理分野 ( 総括管理責任者 ) 技術分野 ( 高度技術指導者 ) 林業機械操作 伐木作業 管理分野 ( 現場責任者 ) 技術分野 ( 技術指導者 ) 林業機械操作 伐木作業 2 級 ( 林業作業士 ) 3 級 ( 林業作業士 ) 作業員 3 名以上の管理現場数 10 以上 指定資格 A6つ以上 B4つ以上 C D のうち1つ以上取得 実務経験 10 年以上 チェーンソー伐倒作業 3 年以上 林業機械操作 3 年以上 1 級合格後 5 年以上 林業大学校高度化修了者 緑の雇用フォレストマネジメント修了者 指定既資格( 総括責任者に同じ ) 実務経験 10 年以上 チェーンソー伐倒作業 3 年以上 林業機械操作 3 年以上 低コスト高生産システム グリーンワーカー 実務経験 6 年以上 指定資格 A6つ以上 B4つ以上取得 伐倒本数 10,000 本以上 林業機械操作時間 2,000 時間以上 現場管理経験 10 以上 林業大学校高度化 2 修了者 緑の雇用フォレストリーダー修了者 実務経験 6 年以上 指定資格( 現場責任者に同じ ) グリーンワーカー 低コスト高生産システム修了者 実務経験 3 年以上 指定資格 A5つ以上取得 伐倒本数 6,000 本以上 林業機械操作時間 1,000 時間以上 林業大学校卒業 林業大学校高度化 1 修了者 緑の雇用フォレストワーカー修了者 林業に関する高等学校 林業大学校 大学生 林業の就業を目指す者 ( 実務経験 0 年でも受験可 ) 1 チェーンソー伐倒本数は 受験申請日までの延べ本数 2 林業機械操作時間は 申請日までの延べ実働時間 対象機械は グラップルローダー ハーベスタ プロセッサ スイングヤーダ フォワーダのうち 1 種類以上
< 受験資格の要件で指定の資格 > A B C D 1 普通救命講習 1 森林作業指揮者 1 安全衛生推進 1 森林総合監理士 2 伐採等業務従事者特別教育 3 刈払機取扱作業者安全衛生教育 4 車両系建設機械運転技能講習 ( 整地 運搬 積込及び掘削用 ) 5 玉掛け技能講習 6 小型移動式クレーン運転技能講習 7 不整地運搬車運転技能講習 8 はい作業従事者 9 機械集材装置運転業務特別教育 2 はい作業主任者 3 地山の掘削及び土止め支保 2 安全管理者 工作業主任者 3 衛生管理者 4 車両系木材伐出機械及び簡 易架線集材装置の運転業務に関する特別教育 5 赤十字救急法救急員 6 林業架線作業主任者免許 7 森林施業プランナー 8 フォークリフト運転技能講 習 9 造林作業指揮者安全講習 10 森林情報士 1 高性能林業機械操作士 2 森林公共政策士 者 2 林業技士 3 技術士 4 資格を待遇に反映する仕組み 林業界全体で人材の育成を図り技能資格に応じた待遇が行われるよう 行政等の 林業関係補助事業等の採択 入札参加資格などで有資格者の雇用を条件とするこ と等を検討
5 検定等資格制度の運営管理 業界 行政一体となった運営協議会を設置し 技能検定 資格付与を行う 府内外に広く資格 制度を PR し社会的な認知度を高める 行政 関係団体が一体となって緑の雇用等の必要なを推進する 林業の星ステップアップ制度運営 制度運営協議会 行政 指導 助言 制度立ち上げ支援 < 役割 > 検定試験の実施 試験結果評価とフィードバック 制度の管理 制度の普及 PR 制度との連携 制度運営 処遇反映 業界 連携 制度 ( 国の緑の雇用 林業大学校他 ) 検討委員 区分氏名所属 委員 芦田竜一株式会社あしだ代表取締役 岡井芳樹林野庁経営課林業労働対策室長 伊東昌紀伊東木材株式会社取締役山林部部長 菊地英晃全国森林組合連合会担い手 雇用対策部長 木村祐一京都府立林業大学校副校長 小芦学 日吉町森林組合事業課主任 田島裕志長野県林業大学校校長 西田和志京丹波森林組合整備課係長 長谷川尚史 京都大学フィールド科学教育研究センター准教授森林ステーション和歌山研究林林長 松田純一京都府森林組合連合会総務課長 安井洋 アドバイザー西川実 株式会社安井杢工務店代表取締役社長 薮内章雄一般社団法人日本経営協会専任講師 横井秀一岐阜県立森林文化アカデミー教授 京都商工会議所会員部次長兼人材開発センター検定担当課長 オブザーバー西山久雄和歌山県林業振興課課長 ( 関西広域連合林業担当事務局 ) (50 音順 敬称略 )
検討委員会開催状況 第 1 回平成 26 年 8 月 27 日 ( 水 ) 林業界が必要とする人材像とそれに向けた若い担い手の育成課題 人材育成に必要なプロセス ( インセンティブ ) 第 2 回平成 26 年 9 月 22 日 ( 月 ) ステップアップ制度はどうあるべきか 技能を客観的に評価する資格制度はどうあるべきか 資格付与の手法 第 3 回平成 26 年 1 0 月 9 日 ( 木 ) 若い林業担い手のステップアップの道標について 資格制度の創設と管理について 第 4 回平成 26 年 1 0 月 2 2 日 ( 水 ) 中間とりまとめ素案について 第 5 回平成 26 年 1 1 月 2 6 日 ( 水 ) 中間案 ( 素案 ) について プログラムについて 技能検定要領について スケジュール ( 予定 ) 平成 26 年 8 月から2 7 年 1 月までの間で7 回委員会を開催 平成 27 年 3 月 ステップアップ制度創設 平成 27 年 4 月 ステップアップ開始 平成 27 年 11 月 技能検定試験実施