ビッグデータをビジネスとして成功させるための勘所 ~ マーケティング領域でビジネスを生み出す視点 2013/10/11 株式会社シグマクシス パートナー松尾公大
目次 1. ビッグデータ市場の背景 2. 価値を生むためのビジネスモデルの考え方 3. 情報整備の方向性 4. 情報を活用したサービス例 5. ビジネス検討のアプローチ Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 1
データ活用市場の勃興 背景要因 現状のデータ活用の典型 データ収集元であるデバイスやセンサーのコストが低減 クラウドや Hadoop に代表されるデータ蓄積や処理をする IT 技術が進展 デジタル領域 Google Amazon ユーザーの検索結果やサイトのリンク等から ページランクを設定し 検索キーに最適な検索結果を表示 ユーザーの購買履歴 参照商品等から趣向を抽出し 商品のリコメンドを実施 企業の情報化が進展し 企業活動におけるデータ化が完了 ユーザーの生活の中における IT 利用シーンの増加 リアル領域 コマツ Ericsson MTN 建機からの走行記録等のデータを収集し リース時の与信管理等に利用 ネットワークのトラフィック量に応じて リアルタイムでの料金変更を実施 ( 空いている時間値引き ) 今後はデジタル領域とリアル領域の融合が急速に進展する Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 2
データを活用したマーケティングの潮流 デバイス進化によるアクセサビリティの向上 同質情報のインテグレート アナログデータの活用 アナログデータ 4 マス 異質情報のアグリゲート IT によるデジタル化 デジタルデータ PC インターネット 情報リッチ化による分析精度の向上 これから デジタル リアルの融合 リアルタイムデータ スマートデバイス Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 3
マーケティング領域におけるデータ活用への期待 自社のマーケティング力を強化する 本セッションにて考察 他社のマーケティングを支援する 情報や分析ノウハウを商品とする新規事業 Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 4
他社へのマーケティング支援における一般的な提供価値 データ収集 蓄積 クレンジング マーケティング分析 アウトソーシング 対価となる価値 データセット 分析軸 課題 打ち手 販売促進 データ活用勝ち組 ソリューション保有 アウトソース志向 価値提供の対象企業 独力で分析 実施できる 課題解決へのソリューションを保有 自前構築を志向しない Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 5
目次 1. ビッグデータ市場の背景 2. 価値を生むためのビジネスモデルの考え方 3. 情報整備の方向性 4. 情報を活用したサービス例 5. ビジネス検討のアプローチ Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 6
マネタイズの方向性 他社へのマーケティング支援事業 データ提供 分析代行 販促代行 データ収集 蓄積 クレンジング マーケティング分析 アウトソーシング 既存事業 開発 販促 物販 無料 を組み入れた仕掛けを創り 系全体 でマネタイズ 製品向上 営業効率化 売上向上 事例 Apple Google ソニー / 任天堂 itunes 等のサービスは無料提供し コンテンツ販売 デバイス販売で収益を創出 検索サービス メール等のアプリケーションを無料で提供し 広告で収益を創出 デバイスを原価程度まで値下げし ソフトウェアのレベニューシェアにより収益を確保 Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 7
ポジショニング プラットフォーマー > 参加事業者 プラットフォーマーが有利に事業展開した事例 アップル マイクロソフト 楽天 アマゾン ディー エヌ エーグリー 手数料の決定力を強化 参加事業者顧客の自社顧客化 itunes への収益依存度が高まった後 マーケットプレイス手数料を値上げ OS シェアを Windows で獲得後 ライセンス料を値上げ EC における流通額シェアを獲得後 出店料を値上げ 出店企業の顧客を 自社の物販ビジネスへと誘導 参加事業者の顧客を自社ゲームへ誘導し コンテンツ販売事業を有利に立ち上げ 情報プラットフォーマーを目指したい Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 8
情報プラットフォームの作り方 オープン型プラットフォーム 自社のユーザー数や情報量を強みにして 参加事業者を PULL 型営業で獲得 自社に膨大なユーザー / 情報 クローズ型プラットフォーム PUSH 型営業で共同事業者を獲得し クローズで運営 参加事業者にオープンな場 限られた事業者によるクローズな場 企業 A 企業 B 企業 C 企業 D 企業 E 自社のみのユーザーや情報では高度なマーケティングが望めない 企業 A 企業 B 企業 C 参加事業者 =サードパーティ 例 業界トップ企業 インフラ企業 ( 通信など ) のマーケティング 例 旅行会社と百貨店の購買情報を持ち寄り共同マーケティングを行う 身の丈に合わせた 段階成長を志向する Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 9
目次 1. ビッグデータ市場の背景 2. 価値を生むためのビジネスモデルの考え方 3. 情報整備の方向性 4. 情報を活用したサービス例 5. ビジネス検討のアプローチ Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 10
情報範囲の拡大 自社情報 自社産業 生活導線の一部 + 生活導線情報 産業横断 ( 例 ) CCC LM コカコーラ パーク 静的情報 どんな特性か? + 動的情報 ( リアルタイム情報 ) 今何をしているのか? 構造化情報 簡易にデータセット化できるもの + 非構造情報 写真 文章など Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 11
情報取得に向けた投資戦略 情報蓄積の方向性 投資の考え方 ビジネスモデル 情報プラットフォーム 連携システム デバイス センサ 情報 日本型 ビジネスモデルをベースに取得すべき情報を設計 米国型 情報ベースでビジネスモデルを創出 1 短期経済的評価 ビジネスモデル駆動型の短期的投資 ハイブリッド投資 2 中期戦略的評価 優先投資 情報基盤を整理にするための中期的投資 Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 12
目次 1. ビッグデータ市場の背景 2. 価値を生むためのビジネスモデルの考え方 3. 情報整備の方向性 4. 情報を活用したサービス例 5. ビジネス検討のアプローチ Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 13
最近のサービス例 Yahoo! Yahoo! の地域情報サービスを統合した地域生活圏情報サービス ユーザーへの地域情報の提供 店舗への販促ツールの提供など エリアマーケティング支援統合プラットフォームを構築 Google グーグルローカルショッピング でリアル店舗の価格 在庫情報を提供するサービス パートナー企業から商品価格 在庫情報を収集し ユーザーの位置情報も考慮した情報サービスを展開 Shopkick ユーザーへのインセンティブにより パートナー企業へのチェックインを促すサービス モバイル端末を活用し顧客の位置情報を捉えることで タイミングを捉えた送客支援サービスを展開 facebook Facebook クーポン でリアル店舗で使用できるクーポンを発行するサービス 通常の広告に留まらない より高い効果を目指し ソーシャルグラフを活用した購買支援サービスを展開 Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 14
目次 1. ビッグデータ市場の背景 2. 価値を生むためのビジネスモデルの考え方 3. 情報整備の方向性 4. 情報を活用したサービス例 5. ビジネス検討のアプローチ Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 15
マネタイズに向けた検討ステップ ステップ 検討事項 ビッグデータを捉える 経営課題の中で Stage 0 データ活用ビジネス骨子策定 Step1 経営課題整理 Step2 データ活用ビジネス戦略構築 Step3 未来環境認識 自社の中期戦略の策定 / 確認 重要な経営課題の抽出 データ活用ビジネスを自社戦略での位置付け 参入市場の特定 マネタイズの方向性 投資戦略の方向性 参入市場の未来環境の予測 把握 ( シナリオプランニング ) 高速で繰り返す トライ アンド エラーを Stage 1 ビジネススキーム策定 Stage 2 事業化準備 Step4 ビジネス設計 Step5 システムモ設計 Step6 フィージビリティスタディ Step7 アグリゲーション Step8 システム開発 ビジネスモデル ビジネスプロセスの策定 競争優位性の構築の方向性 施策定義 (3C 分析 5Forces マーケティング ) パイロットデータ分析 必要システムの要件定義 ( アーキテクチャ ツール ) 実効性の検証 データ保有企業 機能整備のための買収 / 提携 参加企業の獲得 サービス提供に必要なシステムの構築 Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 16
ビジネス実現に向けた人財整備の方向性 戦略策定 データ収集 蓄積 クレンジング マーケティング分析 アウトソーシング 人財 1ストラテジスト 2エバンジェリスト 3システムインテグレーター 4マーケッター 5アナリスト 6コミュニケーター 役割 マネタイズ設計 情報取得投資検討 KPI 策定 アライアンス構築 複数のコンピテンシーを同時にもつ人財の獲得は困難 システム構築 分析軸 / 課題導出 打ち手導出 分析アルゴリズム設計 分析実施 広告 / 販促コンテンツ作成 配信 企業のアグリゲーション力 ( 採用 + マネジメント ) が試される Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 17
まとめ ~7 つのポイント ビジネスモデル 情報整備 1マネタイズの方向性 2ポジショニング 3プラットフォームの作り方 4 情報範囲 5 投資戦略 無料 を組み入れた仕掛けを創り 系全体 でマネタイズ 情報プラットフォーマー 身の丈に合わせた段階成長 ( クローズ から オープン へ ) 生活導線情報 リアルタイム情報 非構造情報 ハイブリッド投資 アプローチ 6 検討ステップ 7 人財整備 課題ドリブンでの思考回路 アグリゲーション力 Copyright 2013 SIGMAXYZ Inc. all rights reserved. 18
ご清聴ありがとうございました info@sigmaxyz.com