みやぎ出前講座 H29.6.11 宮城県土木部防災砂防課砂防 傾斜地保全班
土砂災害とは 土砂災害に対する宮城県のソフト対策 土砂災害から身を守るために
台風や大雨 地震などが引き金となって起こる災害 ひとたび起これば一瞬で人の命や財産を奪う恐ろしい災害 主に下記の 3 種類に分けられる 土石流 山から崩れた土や石が 水と一緒になって強い勢いで流れ下ってくる がけ崩れ 急な斜面が一気に崩れる 地すべり やや傾斜のゆるい斜面が 広い範囲にわたってかたまりのまま動く
前ぶれがほとんどなく いつ どこで発生するかわからない ひとたび発生すれば人命 財産を脅かす
莫大な費用と時間がかかる 総合的な土砂災害対策 行政と住民の連携住民の防災意識 ハード対策 土石流に対する砂防えん堤やがけ崩れに対する法枠工など 土砂災害防止工事を実施することで安全を図る ソフト対策 住民に土砂災害のおそれのある場所を周知し 自主的 積極的な避難行動を促す
土砂災害危険箇所のピックアップ 公表 ( 県 ) 土砂災害危険箇所の現地調査 ( 県 ) 土砂災害警戒区域 特別警戒区域の指定 ( 県 ) ハザードマップの作成 ( 市町村 ) 防災訓練 防災講習会等 ( 市町村 )
土砂災害危険箇所のピックアップ 公表 土砂災害の恐れのある箇所を地形図からピックアップしたものです 土砂災害危険箇所図を県防災砂防課の HP で公表しています http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/sabomizusi/kikenkashozu.html 県内に 8,482 か所, 神宮寺地区に 11 か所あります 緑 青色は土石流の恐れがある箇所, 赤色はがけ崩れの恐れのある箇所を示しています
神宮寺公会堂の周りにも土砂災害危険箇所があります! 神宮寺公会堂
土砂災害危険箇所の現地調査 ( 基礎調査 ) 土砂災害危険箇所となっている沢や崖の地形や地質について, 現地に入り, 詳細に調査します お住まいの方に通知の上, 調査させていただきます 調査結果は住民説明会を開いてお知らせします
土砂災害警戒区域 土砂災害特別警戒区域の指定 基礎調査後, 土砂災害防止法に基づき, 土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域を指定します 土砂災害の恐れがあるということを周知するために指定します 指定された区域は県防災砂防課の HP または仙台土木事務所 亘理町役場でご覧いただけます http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/sabomizusi/kasyo-watari.html 箇所名をクリック!
こんな資料が開きます
こんな資料が開きます 赤色で囲まれた部分が土砂災害特別警戒区域です 黄色で囲まれた部分が土砂災害警戒区域です
警戒区域では特別警戒区域ではさらにチラシをご覧ください 警戒避難体制の整備 特定の開発行為に対する許可制 建築物の構造規制 建築物の移転勧告
お住まいの地域にある土砂災害危険箇所や土砂災害警戒区域等を確認しましょう 亘理町 : 防災マップ 宮城県 : 土砂災害警戒区域等の指定の告示に係る図書
大雨の際の情報に注意しましょう 入手したい情報 注意報 警報等の気象情報 土砂災害警戒情報 避難準備 高齢者等避難開始, 避難勧告, 避難指示 入手方法 テレビ ラジオ インターネット 市町村からの防災行政無線 自動配信メール ( 登録制 )
土砂災害警戒情報とは 仙台管区気象台と宮城県が共同で発表 土砂災害の危険性が高まっている場合に発表 土砂災害警戒情報発表後は 気象情報に注意する また 市町村からの避難勧告等の発表に留意する
宮城県砂防総合情報システムをご活用ください! 通称 MIDSKI( ミヅキ ) 雨や土砂災害の危険度についてインターネットで情報提供 土砂災害警戒情報等配信メール登録 土砂災害警戒区域等確認マップの公開 詳細は別添のチラシをご覧ください 宮城県砂防総合情報システム
早めの避難行動を! 特にお年寄りや小さな子供 障害のある方の避難には時間がかかる場合があります 避難勧告がなくても 危険を感じたら自主避難を! 日頃から避難場所の把握 備蓄 避難訓練を! 避難行動は周囲の人と声をかけあって!
土砂災害の前兆現象 土石流
土砂災害の前兆現象 がけ崩れ
土砂災害の前兆現象 地すべり
自分の身は自分で守ることが一番の防災対策です 地域の方々と協力して防災 減災に努めましょう 行政も住民のみなさんと連携して防災対策を推進します
ご静聴ありがとうございました
近年の土砂災害 宮城県土木部防災砂防課 1
県内の土砂災害の恐れのある箇所 県内には, 土砂災害が起こる危険性がある箇所が 8,482 箇所あります ( 土砂災害危険箇所 ) 宮城県がけ崩れ土石流地すべり合計 土砂災害危険箇所 4,964 3,413 105 8,482 施設整備箇所 361 265 36 662 亘理町では, 土砂災害危険箇所が 50 箇所あり, その現象は がけ崩れ と 土石流 によるもの 亘理町がけ崩れ土石流地すべり合計 土砂災害危険箇所 25 25 0 50 施設整備箇所 1 5 0 6 2
近年の土砂災害の発生状況 ( 全国 ) 日本は, その地形や気象条件により, 土砂災害が発生しやすい国土環境にあり, 毎年 1,000 件程度の土砂災害が発生している 土砂災害の発生原因は多様で, 豪雨だけでなく, 地震や火山活動等に起因することもあり, いずれの原因であっても発生のタイミングを予測することは難しい また, 人的被害をもたらすケースも多く, ほぼ毎年犠牲者が出ている状況 1500 1000 500 0 966 1058 1128 1422 1492 1184 837 941 788 695 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 表 -1. 土砂災害発生件数 / 件数 直近 10 年の平均 (H19~H28) 1,051 件 100 50 0 85 81 53 0 20 22 11 24 2 18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 表 -2. 死者 行方不明者数 / 人数 直近 10 年の平均 (H19~H28) 32 人 3
平成 26 年広島での土砂災害 4
平成 27 年の全国の土砂災害発生状況 5
平成 27 年宮城県における土砂災害 栗原市 宮城県 気仙沼市 平成 27 年 9 月の関東 東北豪雨により宮城県においても土砂災害が発生した 南三陸町大崎市登米市加美町桶谷町色麻町美里町 1 石巻市大衡村女川町大和町大郷町東松島市松島町冨谷町利府町塩竈市仙台市多賀城市七ヶ浜町 がけ崩れ : 川平の 1 崩落部を上部より望む崩落土がアパート内まで到達 七ヶ宿町 川崎町名取市村田町蔵王町岩沼町柴田町大河原町垣理町白石市角田市山元町丸森町 宮城県での土砂災害発生件数は 24 件 地すべり : 越河平地区 至仙台 被災箇所全景斜め写真 頭部滑落崖の中央部 家屋 1 戸全壊 至東京 高速道路まで土砂流出の可能性あり 6
宮城県による災害関連復旧事業 栗原市 宮城県 気仙沼市 川平の 1: 平成 29 年 3 月完成 大崎市登米市加美町桶谷町色麻町美里町石巻市大衡村大和町大郷町東松島市松島町冨谷町利府町塩竈市仙台市多賀城市七ヶ浜町 南三陸町 女川町 1 川崎町 蔵王町 名取市村田町岩沼町柴田町 七ヶ宿町 大河原町垣理町白石市角田市山元町 丸森町 越河平地区 : 平成 29 年 2 月完成 コンクリートフリーフレームにより斜面崩壊を抑制 崩壊土砂を撤去し 安定勾配まで切土を行い 地下水位を低下させるための 横ボーリングや表面排水のための水路を設置した 7
平成 28 年の全国の土砂災害発生状況 8
平成 28 年熊本地震の概要 熊本県で発生した地震の規模は最大震度 7, マグニチュード 7.3 を記録 土砂災害発生件数 190 件 土石流等 57 件 ( 熊本 大分 ) 地すべり 10 件 ( 熊本 大分 ) がけ崩れ 123 件 ( 熊本 大分 宮崎 佐賀 長崎 鹿児島 ) 土砂災害による人的被害 死者 15 名 (6 月の梅雨前線豪雨の土砂災害による関連死を含む ) 9
熊本地震による被害 地震により倒壊した家屋 地震により被災した公共施設 阿蘇郡南阿蘇村立野阿蘇大橋 ( 国道 325 号線 ) 10
熊本地震による土砂災害の発生状況 11
熊本地震による土砂災害の発生状況 12
熊本地震による土砂災害の発生状況 13
土砂災害に対応するために 土砂災害警戒情報を通常の発表基準よりも少ない雨量で発表するよう, 暫定的な運用を開始 HP 等を活用し住民への周知を行う 14
土砂災害に対応するために 近年, 予測不能な気象現象が増加し, 土砂災害の起因となっている しかしながら, 全ての危険箇所に対策施設を整備することは不可能 ( 膨大な時間と費用がかかる ) 現時点で最も効果的な対応は, 土砂災害が発生する前に避難する ( 避難させる ) 県民の生命を守ることに直結する そのために, 災害情報の伝達方法や警戒避難体制を整備をしておくことが重要 15
ご静聴ありがとうございました 16