生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 教育に関する 3 つの達成目標 の推進 現状と課題 近年 子どもたちの学習意欲 学力 体力の低下 規範意識の欠如などが指摘されています このため 学校 家庭 地域が連携して教育活動を展開し 知 徳 体の基礎を確実に身に付けさせる必要があります 施策の方向

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主な取組 質の高い幼児教育の推進 幼稚園教育要領の内容の定着を図るため幼稚園において 幼児の実態等を踏まえた適切な教育課程を編成し 家庭や地域と連携 協力しつつ幼児教育を推進します 幼稚園において運動遊びを充実させ 幼児の体力向上を目指します ふかやこども園モデル園運営事業に係る3 歳児受入れ 平日

基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります 基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります (1) 基礎的 基本的な学力の定着児童 生徒一人ひとりが生きる力の基盤として 基礎的 基本的な知識や技能を習得できるよう それぞ

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

地域子育て支援拠点事業について

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(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

基本施策情報活用能力の育成を図ります 幼児教育の推進 にあたっては 幼児期が生涯の人格形成の基礎を培う大切な時期であるとの認識のもと 子どもたちの心身の発達に資する質の高い幼児教育を推進します 2 人との絆や自然との関わりの中で伸びゆく豊かな心の育成 子どもたちが生命を大切にする心や思いやりの心 感

第2節 茨木市の現況

1 国の動向 平成 17 年 1 月に中央教育審議会答申 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について が出されました この答申では 幼稚園 保育所 ( 園 ) の別なく 子どもの健やかな成長のための今後の幼児教育の在り方についての考え方がまとめられています この答申を踏まえ

幼児期の教育と小学校教育との円滑な接続の在り方について ( 報告 ) ( 概要 ) 子どもの発達や学びの連続性を踏まえた幼児期の教育 ( 幼稚園 保育所 認定こども園における教育 ) と児童期の教育 ( 小学校における教育 ) の円滑な接続の在り方について検討し 以下のとおり 報告をとりまとめた 1

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学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

情報コーナー用

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

愛媛県学力向上5か年計画

3. 分析と結果 公表に対する配慮事項 公表に際しては 文部科学省が定めた平成 29 年度全国学力 学習状況調査実施要領に基づき 次の点に配慮して実施します 1) 本調査は 太子町の子どもたちの学力や学習状況を把握し分析することにより 全国 大阪府の状況との関係において教育及び教育施策の成果と課題を

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

目 次 1 実施方針策定の趣旨 P. 1 2 振興計画に基づく取組みと求められる対応 P. 1 (1)Ⅰ 期期間中の取組み (2) 新制度のもと求められる対応 3 当面の実施方針 P. 2 (1) 基本となる考え方 (2) 当面の実施方針 4 新制度のもとでの市立幼稚園 P. 3 (1) 市立幼稚園

17 石川県 事業計画書

人間関係を深めるとともに, 児童が自己の生き方についての考えを深め, 家庭や地域社会との連携を図りながら, 集団宿泊活動やボランティア活動, 自然体験活動などの豊かな体験を通して児童の内面に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない その際, 特に児童が基本的な生活習慣, 社会生活上の

補足説明資料_教員資格認定試験

基礎的 はんよう汎用的能力は 分野や職種にかかわらず 社会的 職業的自立に向け て必要な基盤となる能力であると考える 例えば 企業が新規学卒者に期待する力は 就職の段階で 即戦力 といえる状態にまで学校教育を通じて育成することを求めているわけではなく 一般的には コミュニケーション能力 熱意 意欲

年中児スクリーニングの事後支援 年中児スクリーニングの事後支援として 22 市町村が園巡回を実施しているが SST は 5 市町村の実施 ペアレントトレーニングは 7 市町村の実施に止まっており 事後支援を実施する市町村の拡大が課題 園巡回 : 専門職が保育所 幼稚園を巡回し 保育士等に指導 助言

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Taro-自立活動とは

第 1 章総則第 1 教育課程編成の一般方針 1( 前略 ) 学校の教育活動を進めるに当たっては 各学校において 児童に生きる力をはぐくむことを目指し 創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ これらを活用して課題を解決するために必要な思考力 判

H30全国HP

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英語教育改善プラン

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

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領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

北見市特別支援教育の指針 平成 25 年 11 月

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13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

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p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

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15

第 1 部 施策編 4

平成16年度小学校及び中学校教育課程研究協議会報告書

3 平成 29 年 3 月に幼稚園教育要領 保育所保育指針 幼保連携型認定こども園教育 保育要領が改訂され 来年度から全面実施されます 新幼稚園教育要領等では 改訂の基本的な方針として 1) 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 の明確化 健康な心と体 自立心 協同性 道徳性 規範意識の芽生え 社会生

第3部 次世代育成支援対策(前期行動計画) 第3章 子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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ICTを軸にした小中連携

123

第 2 部 東京都発達障害教育推進計画の 具体的な展開 第 1 章小 中学校における取組 第 2 章高等学校における取組 第 3 章教員の専門性向上 第 4 章総合支援体制の充実 13

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

資料2:修正一覧

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

教育 学びのイノベーション事業 ( 平成 23~25 年度 ) 総務省と連携し 一人一台の情報端末や電子黒板 無線 LAN 等が整備された環境の下で 教科指導や特別支援教育において ICT を効果的に活用して 子供たちが主体的に学習する 新たな学び を創造する実証研究を実施 小学校 (10 校 )

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

1 計画改訂の趣旨 (1) 趣旨 1 (2) 見直しのための考え方 2 (3) 対象期間 2 (4) 対象事業 2 2 教育 保育の 量の見込み 及び 確保方策 について (1) 就学前の推計児童数 3 (2) 教育 保育の 量の見込み 3 (3) 量の見込み に対する 確保方策 4 (4) 見直し

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

幼児教育概要版案 xbd

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スライド 1

目 次 1. 策定の趣旨 2 2. 基本理念 2 3. 計画の期間及び推進状況の把握 2 4. 計画の対象 2 5. 第 1 次計画 における成果と課題 2 (1) 成果 2 (2) 課題 3 6. 計画の全体構想図 3 7. 推進事業 4 (1) 家庭における読書活動の推進 4 (2) 地域 図書

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

①H28公表資料p.1~2

1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

(2) 施設の状況 幼稚園施設は 昭和 50 年前後に建築され 築 30 年以上が経過しています ( 表 2) ( 表 2) 公立幼稚園施設一覧 施設名称 竣工年月 構造 階数 酒匂幼稚園 昭和 48 年 2 月 鉄筋コンクリート造 ( 一部鉄骨造 ) 地上 2 階 東富水幼稚園 昭和 46 年 3

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45 宮崎県

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第 1 章 札幌市幼児教育振興計画の策定 本計画は 主に幼稚園教育を対象とする 本計画は 平成 18 年度から概ね10 年間を計画期間とし 今後はこの方向性に基づいて早期に具体的な施策 ( アクションプログラム ) を打ち出していく 本計画は 社会情勢の変化などに対応し 必要に応じて計画の見直しを行

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37 香川県

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

岐阜県手話言語の普及及び障害の特性に応じた意思疎通手段の利用の促進に関 する条例 目次前文第一章総則 ( 第一条 - 第八条 ) 第二章基本的施策の推進 ( 第九条 - 第十六条 ) 附則 ( 前文 ) 手話が言語であることは 障害者の権利に関する条約において世界的に認められており わが国においても

求められる整理編


2. 子ども人口の推計について 人口推計は 今後の教育 保育の量の見込みを算出する上で非常に重要であるため 改めて平成 30 年度及び平成 31 年度の人口推計値を算出しました 当初計画値と実績値を比較すると 人口は計画値ほど減少しないことから平成 30 年度以降も人口減少は緩やかなものとして見直し

組織目標シート 平成 28 年度 部局 教育委員会事務局局長吉田久芳 1. 部局の使命 児童 生徒一人ひとりを大切にし 豊かな人間性と人間関係を築く力を育むとともに 自ら学び考え行動する子どもの育成を図る学校教育を推進する 市民生活が豊かで活力のあるものになるよう 市民が生涯を通して学習し学び続ける

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Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

Transcription:

基本目標 [ 施策 ] 教育に関する 3つの達成目標 の推進確かな学力の育成伝統と文化を尊重し国際性をはぐくむ教育の推進時代の進展に対応する教育の推進キャリア教育 職業教育の推進幼児教育の推進特別支援教育の推進

生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 教育に関する 3 つの達成目標 の推進 現状と課題 近年 子どもたちの学習意欲 学力 体力の低下 規範意識の欠如などが指摘されています このため 学校 家庭 地域が連携して教育活動を展開し 知 徳 体の基礎を確実に身に付けさせる必要があります 施策の方向性 小 中学校 家庭 地域が連携し 市町村とともに 教育に関する 3 つの達成目標 * を推進し 知 徳 体の基礎を確実に身に付けさせ 子どもたちの 生きる力 を育てます 30

主な取組 教育に関する 3 つの達成目標 の推進 児童生徒に 読む 書く 計算 の基礎的 基本的な内容を身に付けさせる 学力 達成目標に取り組みます 児童生徒に基本的な生活習慣や学習習慣を身に付けさせる 規律ある態 度 達成目標に取り組みます 体力 達成目標について 児童生徒一人一人の 体力 向上目標値を設定 し 体力向上に取り組みます 教育に関する 3 つの達成目標 に関する効果の検証を実施し 3 つの達成 目標に関する地区ごとの推進連絡協議会などの充実により 学校の取組 を支援します 学習指導要領の改訂などに伴い 必要に応じて内容や目標を見直します 効果の検証 教育に関する 3 つの達成目標 すべての小 中学校で指導 すべての子どもたちに身に付けさせたい基礎 基本 規律ある態度 基本的な生活習慣や学習習慣を身に付けさせるとともに 思いやりや感謝の心 公共心 善悪を判断するなど豊かな心をはぐくもうとするものです 学力 学習指導要領に基づき 読む 書く 計算 の観点を中心に 子どもたちの学力の土台づくりを進めようとするものです 体力 活動の源であり 豊かな人間性や 生きる力 の重要な要素である基礎的な 体力 を向上させようとするものです 指導方法の改善 充実 31 基本目標第2 章施策の展開

生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 確かな学力の育成 現状と課題 これからの 知識基盤社会 * の時代を子どもたちが主体的 創造的に生きていくためには 基礎的な学力とともに応用力や発展的な学力を身に付けることが必要です 全国学力 学習状況調査 ( 平成 20 年度 ) の結果を見ると 本県の子どもたちの学力は全国平均とほぼ同レベルであるものの 知識の活用に課題があります 学んだ知識や技能を活用するための思考力 判断力 表現力等の育成とともに 子どもたちに目的意識や興味 関心を持たせ 学習意欲を向上させることが必要です 施策の方向性 新学習指導要領の円滑な実施に努め 児童生徒に応用力や発展的な学力を含めた確かな学力を身に付けさせます 児童生徒の学習状況を把握し 学校の課題改善に向けた取組を支援します 児童生徒一人一人に応じたきめ細かな指導を推進します 少人数によるきめ細かな指導 32

主な取組 教科などの指導内容 指導方法の工夫 改善 新学習指導要領を円滑に実施し 子どもたちの学習意欲を高め 確かな学力を確実に身に付けさせるため 研修会や資料などを充実させ 言語に関する能力の育成をはじめとする指導内容 指導方法を工夫 改善します 高等学校においては 生徒の学習意欲や能力を高めるため 大学や研究機関などと連携した授業を取り入れるなど 指導内容 指導方法を工夫 改善します 学習状況調査結果などの分析と活用の推進 本県が作成した 学校課題解決プラン * のモデルを参考に 各小 中学校において自校の学習状況調査結果などの分析を進め 課題の把握と指導の改善に活用します 少人数指導などのきめ細かな指導の充実 児童生徒一人一人に応じたきめ細かな指導のため 少人数指導や習熟度別指導 補充的指導などによる 個に応じた指導 を進めます 必要な教員が配置できるよう 国に次期教職員定数改善計画を策定し 充実を図ることを要望します 研究機関と連携した授業 33 基本目標第2 章施策の展開

生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 伝統と文化を尊重し国際性をはぐくむ教育の推進 現状と課題 国際社会を主体的に生きる日本人を育成するためには わが国の伝統と文化についての理解を深め 尊重する態度をはぐくむ教育の推進が必要です また コミュニケーション能力を高め 諸外国の文化への理解を深めることがより重要となっています 日本人の帰国児童生徒に対する支援を進めるとともに 増加する外国人児童生徒の十分な教育が求められています 施策の方向性 伝統と文化を尊重し わが国と郷土埼玉を愛する態度を養います 国際理解教育を推進するとともに 小学校高学年への 外国語活 動 を導入し 中学校 高等学校の外国語教育を充実します 帰国 外国人児童生徒への日本語指導など必要な支援を行います 伝統文化の学習 34

主な取組 小学校 5 6 年生での小学校英語活動 伝統と文化を尊重する教育の推進 地域の資源を活用しながら わが国の伝統 文化に対する理解を深める学 習を推進します また 郷土に誇りが持てるよう郷土埼玉の偉人や歴史 風 土などに関する教育を充実します 国際性をはぐくむ教育の推進 国際交流や海外研修の実施など国際理解教育を推進します 小学校段階からの外国語活動の推進 小学校における外国語活動を推進するため 教員研修などを充実します 中 高等学校においては 教員の専門性を高めるとともに 外国語指導助手 の適切な配置に努めるなど 生徒のコミュニケーション能力を高める外国 語教育を充実します 帰国 外国人児童生徒への教育の充実 日本語指導や学校生活の相談など 帰国 外国人児童生徒に対する必要な 支援を行います また 就学を促進するための相談会を開催します 小学校教員の英語指導力の向上 研修の充実 指導力向上研修会 活用事例集の作成 すべての小学校教員の英語指導力の向上 小学校高学年の英語活動の充実 35 基本目標第2 章施策の展開

生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 時代の進展に対応する教育の推進 現状と課題 世界経済のグローバル化が進み 国際競争が激しくなる中で 将来の科学技術を担う人材の育成が急務です 一方 若者の理科離れが進んでいるという指摘もあり 科学技術に関する教育を進めていく必要があります また 社会の情報化が急速に進展しており ICT* を適切に活用できるようにする教育も求められています さらに 地球規模の温暖化や環境問題への対応が求められる中 持続可能な社会 * の構築のために 教育の果たす役割の重要性が高まっています あわせて 民主的な社会を築いていく基礎として 国家 社会の形成に主体的に参画する国民を育成することが求められています 施策の方向性 子どもたちの科学に対する興味 関心を高め 科学技術に関する基礎的素養や考える力を育成します 児童生徒の発達段階に応じた情報活用能力を育成します また 情報モラルについての理解を深めさせます 将来にわたって安心して生活できる持続可能な社会の構築に向けた環境教育を推進します 公共の精神に基づいて 個人と社会との関係を適切に理解し 社会的課題に対応する力を育成します バイオマス ( 再生可能な生物資源 ) を利用した環境教育 36

主な取組 科学技術教育の推進 小 中 高等学校の科学教育において 地域や企業の人材を活用するなどに より 観察 実験などの指導を充実します また 大学や研究機関などとの 連携により 科学技術に関する先進的な学習の機会を提供します 先進的な教育プログラムを開発 実施する県立高校のネットワークを形成 します 情報活用能力の育成 児童生徒の情報活用能力を育成するとともに 情報社会のルールや情報 セキュリティの適切な指導を行います すべての教員が ICT を活用した実践的な指導力の向上を図ることができ るよう その研修を充実します 環境教育の推進 主体的に環境保全活動を実践する態度を養うため 各教科や総合的な学 習の時間などを活用し 学校の教育活動全体を通じた環境教育を推進し ます 学校緑化や二酸化炭素削減など環境への負担を減らす施設を生かし 環 境教育を推進します 社会的課題に対応する教育の推進 学校の教育活動の中で 選挙 納税 献血 ボランティア 福祉などに対する 積極的な態度 健全な消費生活を営む態度を養います 先進的な教育プログラムを開発 実施する県立高校のネットワーク ネットワークにおける新たなプログラムの開発 西部 北部 南部 東部 将来の日本をリードする人材の育成 37 基本目標第2 章施策の展開

生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 キャリア教育 職業教育の推進 現状と課題 産業構造の変化や雇用の多様化が進む中で 子どもたちが 生きる力 を身に付け 様々な課題に柔軟に かつ たくましく対応し 社会人 職業人として自立できるような教育が求められています ニート * やフリーター * と言われる若者も相当数に上っています 児童生徒が 社会での職業や勤労 及び学校での学習や諸活動に積極的にかかわる関心や意欲を持つよう 指導 援助する必要があります また 子どもたちが実際にものをつくるという経験が減少している中 ものづくりに関する興味 関心を高めるため 学校 地域 企業などが連携 協力しながら人材育成を進める必要があります 施策の方向性 小学校段階からの教育活動全体を通じ 組織的 系統的なキャリア教育 * を推進します 将来働くことについて意欲や関心が持てるように 学校 地域 企業などが一体となって 実際の職場での体験活動を推進します 専門高校などにおいて 地域産業との連携によりものづくり人材を育成するなど 実践的で高度な専門的知識 技術の修得を図る産業教育に取り組みます 主な取組 発達段階に応じたキャリア教育の充実 児童生徒が明確な目的意識を持って主体的に自己の進路を選択できる能力を身に付けられるよう 発達段階に応じたキャリア教育を推進します 社会人 職業人として自立できるよう 地域や産業界と連携 協力し 児童生徒の職業観 勤労観を育成します 生徒がより適切で主体的な進路選択を実現できるよう 進路指導 進路相談を充実します 目的意識や進路選択への主体性を高めるとともに 確かな学力を育成し学習習慣を定着させるという観点から 高校入学者選抜を改善します 38

職場体験活動などの充実 企業や施設などにおける職場体験やインターンシップ * 就職相談を地域 や産業界 関係機関と一体となって実施します ものづくり教育の推進 産業界や関係機関と連携 協力し 子どもたちにものづくりの大切さを体験 させるなどの活動を通じて 将来の本県の産業界を担う人材を育成します 専門高校における産業教育の推進 企業 大学 専修 各種学校など の関係機関と連携し インター ンシップの拡大 産業人材育成 プラットフォーム * の活用 埼玉 県産業教育フェア ( 彩の国未来 創造フェア *) の開催などによ り 専門高校における産業教育 の活性化に取り組みます 地域産業や福祉 医療などを支える専門的人材の育成 地域での相談 交流 高等技術専門校 商工会議所 商工会等 専門高校専攻科や高等技術専門校などにおいて 地域や産業の発展に貢 献できる力を身に付けたスペシャリストを育成します また 専修 各種学 校における専門的人材を育成する教育を支援します 県立大学では 地域における保健 医療 福祉を支えることができる より質 の高い専門職を育成します 県内大学など国産業人材育成プラットフォーム 埼玉県中小企業振埼玉県職業能力開県教育委員会学校教育から在職段階までライフステージに応じた産業人材育成 商工団県産業労働部体 経済団体ほか地域連携機関 興発協会公社地域連携機関 地域での相談 交流 高等技術専門校 商工会議所 商工会等 企業 経済団小 中 高校 大学等 インターンシップ受入企業の相談など 埼玉県産業教育フェア ( 彩の国未来創造フェア ) の様子 体 NPO等 在職者のスキルアップ訓練の相談など 39 基本目標第2 章施策の展開

生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 幼児教育の推進 現状と課題 幼児の生活に関して 基本的な生活習慣の乱れなどの課題が指摘されており 幼児教育の重要性が高まっています 幼稚園と保育所は 設置目的に違いがあるものの 生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児期において大切な役割を果たしています 保護者の就労の有無にかかわらず 幼児期にある子どもたちが適切な教育 保育を受けられるようにするため 幼稚園と保育所がそれぞれの持ち味を生かした教育 保育を提供できるようにするだけでなく 両者の一体的な対応が求められています また 小学校生活に適応できない 小 1プロブレム * が問題となっており 幼稚園 保育所と小学校との十分な連携を図ることが課題となっています 幼稚園 保育所などは 地域の子育て支援の拠点として そのノウハウや施設を活用し 積極的に子育てを支援していく必要があります 施策の方向性 幼稚園 保育所などにおける家庭と連携 協力した幼児教育を推進するとともに 幼稚園 保育所などの教職員に対する研修などを充実します 教育 保育を一体的に提供できるよう 認定こども園 * を普及 促進 します 子どもの発達や学びの連続性を踏まえた幼児教育を充実するた め 幼稚園 保育所などと小学校との円滑な接続を推進します 幼稚園 保育所などの機能を 活用した子育て支援策の充実 に取り組みます 幼児の体験活動 40

主な取組 生きる力 の基礎をはぐくむ幼児教育の推進 幼稚園教育要領 * 及び保育所保育指針 * の内容の定着を図り 幼稚園 保育 所などにおいて 家庭と連携 協力しつつ 生きる力 の基礎をはぐくむ幼 児教育を推進します 幼稚園教員や保育士の資質向上 幼児一人一人に対応した指導方法の工夫 改善を図るため 幼稚園教員や 保育士を対象とした研修会などを実施します 認定こども園の普及 促進 幼稚園と保育所などの機能を備えた認定こども園を普及 促進し 質の高 い保育サービスを提供するとともに 保育所待機児童の解消に努めます 幼児教育と小学校教育との連携の推進 小学校への滑らかな接続を図るため 幼稚園教員や保育士と小学校教員 との相互交流や合同研修会を行うとともに 幼児と児童の様々な交流活 動などを推進します 幼稚園 保育所などを活用した子育て支援の充実 幼稚園や保育所 子育て支援にかかわる NPO などの施設や機能を活用 し 子育て相談や保護者の保育参加の実施 親子の交流の場の提供など 積極的に親としての育ちや子育てを支援します 子育て不安の解消を図り 子育てしやすい環境を整備するため 中学校区 に 1 か所程度を目標として 地域子育て支援拠点 * の整備を促進します 家庭教育子育て支援の充実 幼児期の教育円滑な公立幼稚園保育所接続私立幼稚園認定こども園 幼児教育の推進 小 1 プロブレム対策の充実 幼児教育と小学校教育との連携の推進 小学校教育 小学校 生きる力 社会力の育成41 基本目標第2 章施策の展開

生きる力と絆の埼玉教育プラン 基本目標 施策 特別支援教育の推進 現状と課題 子どもたちが一人一人の違いを認め合い 障害のある子どもとない子どもがお互いに助け合うという考え方が自然にはぐくまれる環境が求められています 特別支援学校や特別支援学級など特別な教育の場で学ぶ子どもたちに加え 小 中学校などの通常の学級にも特別な教育的支援を必要とする子どもたちが在籍しています また その対応については 早期からの支援が重要とされています このため 一人一人のニーズに応じた適切な支援を行うための体制づくりを進める必要があります また 県内特別支援学校に在籍する子どもたちは 平成 10 年度以降増加しているため 特別支援学校の教室が不足する傾向にあり その解消が課題となっています 複数の障害種に対応できる教育環境づくりも求められています ノーマライゼーション * の理念に基づく教育に 学校 家庭 地域が 一体となって取り組みます 施策の方向性 各学校において 特別な教育的支援が必要な幼児児童生徒に対す る支援体制を整えます また 特別支援学校のセンター的機能 * を 充実します 特別支援学校の教室不足を解消するとともに 複数の障害種に対 応できる特別支援学校への転換に取り組みます また 障害児の 進路選択に際し支援を行います 42

主な取組 ノーマライゼーションの理念に基づく教育の推進 各市町村との連携のもと 学校に障害のある子どもとない子どもが共に学ぶ支 援籍 * を普及し 心のバリアフリーをはぐくむ交流及び共同学習を推進します 特別支援教育の体制整備 各学校において 発達障害を含む障害のある子どもに一貫した支援を行う ため 特別支援教育コーディネーターの指名や校内委員会の設置 個別の 教育支援計画の作成など 体制整備に取り組みます 特別支援学校におい ては 小 中学校等への支援のためのセンター的機能の充実を図ります 特別支援学校における医療的ケアの充実を図ります 発達障害を含む障害のある幼児に早期から適切な教育的対応ができるよ う 市町村とともに関係機関と連携し 幼稚園や保育所などに対する支援 を行います 特別支援学校の教室不足などへの対応 特別支援学校の教室不足を早期に解消するため 特別支援学校の整備を 計画的に進めます また 複数の障害種に対応できる特別支援学校への転 換に取り組みます 特別支援学校の施設を活用し 障害のある児童生徒の放課後の活動を支 援します 障害のある児童生徒の自立に必要な運動能力をはぐくむ教育環境の整備 を推進します 障害児の潜在的能力の開発と就労支援の推進 障害児の潜在的能力を伸ばし 進路選択の幅が広がるよう ICT* を活用し た教育などを進めます 障害のある生徒の社会参加と自立を実現するため 関係機関や企業と連携しな がら 特別支援学校の生徒に対する職業教育の充実や就労支援を進めます 小 中学校 心のバリアフリーをはぐくむ交流及び共同学習 支援籍学習 ノーマライゼーションの理念に基づく教育の推進 学校間の交流 学校 家庭 地域が一体となって 特別支援学校 43 基本目標第2 章施策の展開