第 2 学年組学級活動学習指導案 1 題材名個人情報の保護について考えよう 指導者 T1 T2 2 題材設定の理由と生徒の実態最近コミュニケーション ツールが大変人気がある ブログやプロフ,SNS など不特定多数の人々といつでもどこでも交流することができるコミュニケーション ツールは, その利便性ゆえに々利用者数が増加している インターネットが世界中に普及した結果, 新しいコミュニケーションの形が続々と登場している そこで本題材は中学校学習指導要領第 5 章第 2 学級活動 2の内容 (2) ウ 社会の一員としての自覚と責任 の内容を取り扱う このようなコミュニケーション ツールの特徴としては 不特定多数の人々の目に触れること と 一度流出してしまった情報は二度と回収できないこと であり, 大変なリスクを伴う そのため, 個人情報をどこまで公開するべきか どんなトラブルが予想されるか などの危機管理意識を常に持っておく必要がある 本学級では2 学期最初に 携帯電話の使い方 や LINEの使い方 について学習してきたことで, 個人情報の取り扱いについて意識が高くなってきている 情報社会においては情報の受け手であるばかりではなく, 情報の送り手になることも考えられる 特に, 中学生以降は生徒自身が携帯電話 ( スマートフォン ) を持つことが多くなるため, その傾向が強くなると思われる これを受けて, 本題材では 個人情報の取り扱いに注意しながら情報発信する ことを取り上げる 今後ますます進展するであろう情報社会において, 危機管理意識を持って参画しようという意欲と態度を育成するため, 個人情報の保護について学習することは大変重要であると考え, 本題材を設定した 生徒の実態 ( 在籍 36 人実施 33 人 ) 平成 27 年 9 2 実施 1 携帯電話やPC,iPodなどインターネットにアクセスできる端末を持っていますか はい 31 人いいえ 2 人 2 FacebookやmixiなどのSNSを使っていますか はい 20 人いいえ 13 人 3 以下の個人情報でインターネット上に公開してもいいものは何ですか ( 複数回答 ) ニックネーム 15 人好きな食べ物 30 人好きな芸能人 29 人血液型 23 人 5 教科の合計点数 6 人家の住所 2 人 4 インターネット上に個人情報を載せるときに気をつけていることはありますか 個人情報は載せない写真を載せるときには個人が特定できないようにする電話番号は載せない LINEのIDは載せないアンケート結果から本学級はインターネットにアクセスできる端末を多く持っていることがかった また多くの生徒はSNSを使用していることもかった しかし, インターネット上での個人情報の取り扱いについての意識は高くはないことがかる 今後生活していく上で必ず使用するであろうインターネットでの個人情報の取り扱いについての意識を高めたい 3 研究主題との関連 (1) 保健安全との関連 保健安全 心身の発育, 発達, 病気や異常など自の健康状態を把握し, 健康を保持増進できるようにする 保 (1) 保健体育 ( 知 ) 心身の機能と心の健康について理解できるようにする (1) 道徳 ( 心 ) 公徳心及び社会連帯の自覚を高め, よりよい社会の実現に努める 4(2) 思いやり 特別活動 ( 実 ) 社会の一員としての自覚と責任級 (2) ウ 話合い活動個人情報の保護
(2) 研究主題との関連本校の研究主題 心身ともに健康で, 安全な生活を送ることができる力を身に付けた生徒の育成 を受けて, 社会の一員として安全で責任ある行動がとれる力を身に付けさせたいと考える そこで, 話合い活動を取り入れながら, 個人情報の取り扱い方を学ぶ学級活動を行い, 主題に迫りたい 本校の保健安全計画の 心身の発育, 発達, 病気や異常など自の健康状態を把握し, 健康を保持増進できるようにする を受けて, 保健体育では 心身の機能と心の健康について理解できるようにする という目標で, ストレスと心の発達についての授業を行っている 道徳の授業では 公徳心及び社会連帯の自覚を高め, よりよい社会の実現に努める を受けて, 相手のことを考えた言動について自の思いを書くことができた 特別活動では 社会の一員としての自覚と責任 の実践への意欲を高めるために, 個人情報の取り扱い方について考え, 自他ともに気持ちよく生活できるような力を育めるよう, 本題材を設定した 4 学級活動の評価規準と本題材が目指す生徒の姿 点観 評価規準 生徒の姿 目指す 集団活動や生活への関心 意欲 態度学級や学校の集団や自己の生活に関心を持ち, 望ましい人間関係を築きながら, 積 極的に集団活動や自己の生活の充実と向上に取り組もうとする 1 自自身のインターネットの利用について振り返える 2 自が使用している SNSやインターネットの掲示板について振り返る 3 自己紹介カードに正しく書こうとしている 集団の一員としての思考 判断 実践集団の一員として役割を自 覚し, 望ましい人間関係を築きながら, 集団活動や自己の生活の充実と向上について考え, 判断し, 自己を生かして実践している 集団活動や生活への知識 理解集団活動の意義, よりよい生活を築くために集団として意見をまとめる話合い活動の仕方, 自己の健全な生活の在り方などについて理解している 1 望ましく, 正しい情報端末 1 LINEの正しい使い方の利用をしようとしている や, トラブルに巻き込まれないための方法を理解することができる 2 インターネット上での個人情報の取り扱いについて理解することができる 5 活動と指導の見通し段活動内容階携帯電話やPCなどインターネットに接続できる端末についてのアンケー事トの実施 前 いつ 9 16 LINE の利用の仕方について知る 9 16 指導上の留意点 ( 資料 ) 目指す生徒の姿 ( 評価方法 ) 自が使用することができて, 身の回りにある情報端末を思い浮かべながら記入させる ( アンケート ) 身近な事例を示しながら使い方について指導する ( アンケートの結果, ワークシート, パワーポイント資料 ) 1 自自身のインターネットの利用について振り返ろうとしている ( アンケート ) 知識 理解 1 LINEの正しい使い方や, トラブルに巻き込まれないための方法を理解することができる ( ワークシート ) 時間 1
SNS やインターネットの掲示板の利用についてのアンケートの実施 自己紹介カードの記入 18 30 利用している SNS を正直に記入するよう, 指導する ( アンケート ) 通常通り自己紹介カードを記入するように指導する ( ワークシート ) 2 自が使用しているSNS やインターネットの掲示板について振り返る ( ワークシート ) 1 3 自己紹介カードに自について正しく書こうとしている ( カード ) 本 時 インターネット上における個人情報の取り扱いに関して知る 11 6 利用したことのある生徒にはこれまでの利用の仕方を振り返らせる まだ使用したことのない生徒には, これから使用する可能性があることを意識させて, 授業に望ませる ( アンケートの結果, ワークシート, 掲示物 ) 知識 理解 2 インターネット上での個人情報の取り扱いについて理解することができる ( ワークシート ) 1 事 後 個人情報の取り扱いに関するアンケートの実施を実施する 11 9 情報モラルに関して知識を深めることができたか, また今後どのように活用していくかを振り返る ( アンケート ) 思考 判断 実践 1 望ましく, 正しい情報端末の利用をしようとしている ( アンケート ) 1 6 本時の学習 (1) 本時のねらいインターネット上での個人情報の取り扱いについて知り, トラブルに巻き込まれないような知識の定着を図る (2) 本時における研究主題との関連個人情報の保護について考えさせる際には実際のSNSを使用し, その問題点についてグループで検討する時間を多く確保した 話合い活動を行い, 他者の考えを知ることで自らの課題に気づかせたい また, 話し合った内容を全体の前で発表することにより, 主体的な学びが期待できる それらを通して情報化社会において, 個人情報を正しく取り扱うことができる実践への意欲を高めたい (3) 展開 研究主題との関連 段階 導 入 学習活動 1 自己紹介カードを受け取り, その情報をそれぞれ, 公開してもいいもの と 公開してはいけないもの にけ, それでトラブルが起きないか考える 個人 グループで話合い < 公開していいもの > ニックネーム, 好きな 指導上の留意点 T1 T2 アンケートには色ペンなどを用いて, 色けしながらそれぞれの項目にける インターネットについて詳しくない生徒には, インターネット上に情報を載せ 公開してもいいもの の中に 公開してはいけないもの が含まれている場合, トラブルになりそうな事案を上げ, 再度考えさせる グループで話し合いをさせるときに, 食い違っ 目指す生徒の姿と評価方法 資料 自己紹介カ ド 時間
食べ物, 好きなスポーツなど < 公開できないもの > 本名, 住所, 顔写真, 電話番号, メールアドレスなど < なぜ公開してはいけないのか > 個人が特定されてしまう, いたずら電話やメールが来るなど 2 本時の課題を確認する 個人情報の保護について考えよう ると瞬時にして情報が発信されることを伝えながら, 考えさせる 最後に班の意見を聞くことを伝え, 意見をまとめるように伝える 課題を提示し, 授業のねらいを確認させる た意見が出ているときには, 理由を説明しながらお互いの意見を聞くよう支援する 机間指導をしながら, 課題に注目し, 話を聞くよう支援する 自己紹介カ ド 展 開 3 実際にインターネット上にあるプロフィールサイトなどを見て, 個人情報の公開の仕方の問題点について話し合い, 改善策がないか検討し, その内容をホワイトボードに記入する < プロフィールサイトの例 > 1 本名を載せている ニックネームや, ハンドルネームなど, 個人が特定されないものを使用する 2 顔写真を公開している 公開しない もしくはインターネット上のイラスト作成サイトなどを活用する 3 電話番号や LINE の ID などを公開している 公開しない 4 ホワイトボードを黒板に掲示し, 話し合った内容を発表する 電子黒板と,PC を用いて提示する ポイントになるところには電子黒板に赤をいれ, 生徒が見やすくなるように工夫し, 考えを深められるようにする 実際に公開してしまっている生徒のことを授業中に言ってしまったりすることがないよう, この時間で正しい使い方を理解できればいいことを伝え, 個人の批判につながらないよう声かけをする 話合い活動を行い, 他者の考えを知ることで自らの課題に気づく ホワイトボードに書いたことを自信をもって発表できるよう, 称賛する 現実性をもたせるために, 身近な人のものを提示する 机間指導をし, 話合いが進んでいないグループには気を付けるポイントを伝え, 話合いが円滑に進むように指導する 個人情報の取り扱い方について話し合い, 自の意見を発表したり, 友人の意見を聞いたりすることで, 情報化社会でトラブルなく生活できる方法を考える 発表のポイントを助言し, 自信をもって発表できるようにする ワ クシ ト プロフィ ルサイトの例 電子黒板 PC 25
終 末 5 個人情報を公開するときに注意しなければいけないことを考え, 今後インターネットの掲示板や,SNS などの利用方法について自自身の考え方をまとめる 6 新聞記事や, インターネット上の記事から個人情報が流出したことによるトラブルを紹介し, 自にも関わりがある内容であることを確認する 自の身は自で守る という, 情報モラルの基本姿勢を確認し, 自の責任で上手に情報端末を利用できるように, 実践への意欲を高める これから生活していくうえで, 情報端末は必要不可欠なものであることも再認識させ, 使用していく上でトラブルに巻き込まれないよう指導する 自の考えをまとめられない生徒には授業内容を振り返らせ, 何が大切かを考えながらまとめるよう, 個別に支援する 書く内容に戸惑う生徒には, 本時で学習した内容を振り返らせることで自己決定ができるよう声かけを行う インターネット上での個人情報の取り扱いについて理解することができる ( 観察 ワークシート ) ワ クシ ト 15 (4) 事後指導 個人情報の取り扱い方のアンケートをとり, 私生活でどのように情報端末を用いているのか知る