ローマ教会との関係 (2) 1. はじめに (1) あいさつ (1~7 節 ) (2) ローマ教会との関係 (8~15 節 ) 1 心の絆 の構築 2 前回は 1:8~12 を扱った * 感謝の人パウロ * 祈りの人パウロ * 使命の人パウロ 3 今回は 1:13~15 までを扱う 4パウロの使命意識 ( 例話 ) タイガーマスク現象 2. メッセージのアウトライン (1) 異邦人の使徒 (2) 負債を負った人 ( 債務者 ) 3. メッセージのゴールは パウロの使命意識から教訓を学ぶこと このメッセージは パウロの使命意識から教訓を学ぶことである Ⅰ. 異邦人の使徒 (13 節 ) 兄弟たち ぜひ知っておいていただきたい 私はあなたがたの中でも ほかの国の人々の中で得たと同じように いくらかの実を得ようと思って 何度もあなたがたのところに行こうとしたのですが 今なお妨げられているのです 1. パウロはこの文を強調している 兄弟たち ぜひ知っておいていただきたい 兄弟たちよ このことを知らずにいてもらいたくない ( 口語訳 ) (1) 兄弟たち という呼びかけは 親しみを表現している (2) この表現法は パウロ書簡に特徴的なものである 1 ロマ 11:25 1 コリ 10:1 12:1 2 コリ 1:8 1 テサ 4:13 2 二重否定であるがゆえに その内容がさらに強調される 1
2. 何度もあなたがたのところに行こうとした (1) 急に思い立ったことではなく 以前から心に決め 決意していたことである 3. 今なお妨げられている (1) これは挿入句である (2) 訪問が延び延びになっているのは パウロの責任ではない 1サタンの妨害が考えられる それで私たちは あなたがたのところに行こうとしました このパウロは一度ならず二度までも心を決めたのです しかし サタンが私たちを妨げました (1 テサ 2:18) 2 優先すべき仕事がある * 当時彼は 異邦人教会からの献金をエルサレム教会に届けようとしていた 4. 私はあなたがたの中でも ほかの国の人々の中で得たと同じように いくらかの実を得ようと思って (1) 彼は異邦人の使徒として召された しかし 主はこう言われた 行きなさい あの人はわたしの名を 異邦人 王たち イスラエルの子孫の前に運ぶ わたしの選びの器です ( 使 9:15) 1 主からダマスコの信徒アナニヤへのことば (2) 彼は異邦人世界で伝道してきた 私はエルサレムから始めて ずっと回ってイルリコに至るまで キリストの福音をくまなく伝えました このように 私は 他人の土台の上に建てないように キリストの御名がまだ語られていない所に福音を宣べ伝えることを切に求めたのです それは こう書いてあるとおりです 彼のことを伝えられなかった人々が見るようになり 聞いたことのなかった人々が悟るようになる そういうわけで 私は あなたがたのところに行くのを幾度も妨げられましたが 今は もうこの地方には私の働くべき所がなくなりましたし また イスパニヤに行く場合は あなたがたのところに立ち寄ることを多年希望していましたので ( ロマ 15:19~23) 1 未伝の地はもはやイスパニヤしか残されていない 2その前に ローマにおいても異邦人伝道の責任を果たしたい 2
Ⅱ. 負債を負った人 ( 債務者 ) 私は ギリシヤ人にも未開人にも 知識のある人にも知識のない人にも 返さなければ ならない負債を負っています (14 節 ) 1. 直訳 私は ギリシヤ人にも未開人にも 教育のある人にもない人にも 債務者である (1) ローマ教会の信徒たちから良くしてもらったので恩義を感じている という意味でない 2. イスラエル人一般に与えられた異邦人に対する使命 なぜなら 主は私たちに こう命じておられるからです わたしはあなたを立てて 異邦人の光とした あなたが地の果てまでも救いをもたらすためである ( 使 13:47) (1) ピシデアのアンテオケでの伝道 1 先ずユダヤ人に福音を語ったが 彼らはそれを拒否した 2そこでパウロとバルナバは 異邦人の方に向かうと宣言した 3ここでパウロは イザ 49:6 を引用している (2) アブラハム以来 イスラエルの選びは全人類に救いをもたらすためであった 1 パウロの召しは イスラエルの民に与えられていた召しの延長線上にある 2 パウロは イスラエルの民の失敗を贖おうとしている 3. 異邦人の使徒として召されたという使命意識 そこで 異邦人の方々に言いますが 私は異邦人の使徒ですから 自分の務めを重んじています そして それによって何とか私の同国人にねたみを引き起こさせて その中の幾人でも救おうと願っているのです ( ロマ 11:13~14) (1) 異邦人伝道の使命が与えられている (2) それは ユダヤ人の救いにつながる 1 ねたみ がキーワードである 4. 特別な啓示を受けたことから来る使命意識 (1) ガラ 1:11~12 兄弟たちよ 私はあなたがたに知らせましょう 私が宣べ伝えた福音は 人間によるものではありません 私はそれを人間からは受けなかったし また教えられもしませんでした ただイエス キリストの啓示によって受けたのです 3
1 自らの使徒職の擁護となっている (2) エペ 3:1~3 こういうわけで あなたがた異邦人のためにキリスト イエスの囚人となった私パウロが言います あなたがたのためにと私がいただいた 神の恵みによる私の務めについて あなたがたはすでに聞いたことでしょう 先に簡単に書いたとおり この奥義は 啓示によって私に知らされたのです 1 異邦人がキリスト イエスにあって ユダヤ人と共同相続人となる (3)2 コリ 12:7~10 また その啓示があまりにもすばらしいからです そのために私は 高ぶることのないようにと 肉体に一つのとげを与えられました それは私が高ぶることのないように 私を打つための サタンの使いです このことについては これを私から去らせてくださるようにと 三度も主に願いました しかし 主は わたしの恵みは あなたに十分である というのは わたしの力は 弱さのうちに完全に現れるからである と言われたのです ですから 私は キリストの力が私をおおうために むしろ大いに喜んで私の弱さを誇りましょう ですから 私は キリストのために 弱さ 侮辱 苦痛 迫害 困難に甘んじています なぜなら 私が弱いときにこそ 私は強いからです 1 弱さの意味を理解し それを誇る信仰へと導かれた 2 根底にあるのは 想像を絶するような祝福の啓示を受けたという事実である 4. ギリシヤ人にも未開人にも 知識のある人にも知識のない人にも の意味 (1) ローマ人による人類二文法 1ギリシア人と未開人に分ける ギリシア語を話すかどうかによる分類である 2ローマ人はギリシア人の中に含まれる 3 知識のある人とはギリシア人のこと 知識のない人とは未開人のこと (2) ユダヤ人は人類を ユダヤ人と異邦人に二分する 5. ですから 私としては ローマにいるあなたがたにも ぜひ福音を伝えたいのです (15 節 ) (1) 英語では I am ready to preach the gospel to you となっている 1 個人的な願いというよりも キリストの導きである 2 福音は言葉で語らなければ 伝わらない 4
(2) この 15 節で コリントにいるパウロとローマ教会の信徒の間に架け橋ができた 結論 : メッセージのゴールは パウロの使命意識から教訓を学ぶことである 1. 私たちは 同胞への負債を負っている (1) 聖書の労働観 1 労働は礼拝である 2 神の栄光を表す生き方というものがある (2) 言葉による福音の伝達がなければ 救われる人はいない 1 家族伝道の使命 ( まだ不十分である ) 2 自分の賜物を認識せよ ( 私の場合は 英語バイブルクラスで賜物を認識した ) 2. 私たちは ユダヤ人への負債を負っている (1) パウロは異邦人への負債を負っていると語った 1ユダヤ人としての使命意識 2 異邦人の使徒としての使命意識 3 特別な啓示を受けた者としての使命意識 (2) ロマ 11:13~14 そこで 異邦人の方々に言いますが 私は異邦人の使徒ですから 自分の務めを重んじています そして それによって何とか私の同国人にねたみを引き起こさせて その中の幾人でも救おうと願っているのです 1 異邦人信者の使命は ユダヤ人にねたみを起させるような生活をすること (3) ロマ 15:27 彼らは確かに喜んでそれをしたのですが 同時にまた その人々に対してはその義務があるのです 異邦人は霊的なことでは その人々からもらいものをしたのですから 物質的な物をもって彼らに奉仕すべきです 1 異邦人クリスチャンからエルサレムの聖徒たちへの献金 2この原則は 今も生きている 5