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SIP 自動走行システムの概要 1 < 実施体制 > 総合科学技術 イノベーション会議 (CSTI) ガバニングボード PD( プログラムディレクター ) ( 内閣府に課題ごとに置く ) 課題ごとに以下の体制を整備 推進委員会 PD( 議長 ) 担当有識者議員 内閣府 関係省庁 外部専門家 関係省庁

1. 実現を目指すサービスのイメージ 高齢者や障害者 ベビーカー利用者など 誰もがストレス無く自由に活動できるユニバーサル社会の構築のため あらゆる人々が自由にかつ自立的に移動できる環境の整備が必要 ICT を活用した歩行者移動支援サービスでは 個人の身体状況やニーズに応じて移動を支援する様々な情報

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8. ピンポイント渋滞対策について 資料 8

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増資 社名変更 発表から 高精度3次元地図基盤 協調領域 事業会社へ 記者発表 記念式典 創業年月日 2016年6月13日 2017年6月30日より増資.社名変更 資本総額 21.5億円 2017年6月30日現在 資本準備金含め40億へ 代表取締役社長 中島

ひっかけ問題 ( 緊急対策ゼミ ) ステップ A B C D 39.4% 学科試験パーフェクト分析から ひっかけ問題 に重点をおいた特別ゼミ! 2 段階 出題頻度 39.4% D ゼミ / 内容 *(2 段階 24.07%+ 安知 15.28%=39.4

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第 2 章横断面の構成 2-1 総則 道路の横断面の基本的な考え方 必要とされる交通機能や空間機能に応じて, 構成要素の組合せ と 総幅員 総幅員 双方の観点から検討 必要とされる道路の機能の設定 通行機能 交通機能アクセス機能 滞留機能 環境空間 防災空間 空間機能 収容空間 市街地形成 横断面構

選定技術の テーマ Ⅰ ウェッジハンプ 舗装面にくさび型の非対称の段差 ( ウェッジハンプ ) を設置し 走行時の衝撃により逆走車両に注意喚起するもの 全景 設置イメージ図 逆走車両に衝撃で注意喚起を行い 順行車両には走行に支障の無い形状としている 段差部分には超高強度繊維補強コンクリートを使用し

検証概要 本実証では NTT 空間情報とゼンリンと共同で 既存の屋内地図データを活用して 階層別屋内地図仕様に基づいた地図データの作成を行い 効果的な作成手法の検証を通して 問題点およびコストの精査を行うことで 今後の屋内地図整備の範囲拡大を目指すうえでの全般的な課題の確認を行った また合わせて屋内

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通行禁止道路 について 道路標識又は道路標示によるもの 対象にするもの 車両通行止め道路 根拠規定道路標識 道路標示 ( 例 ) 道路交通法第 8 条第 1 項 自転車及び歩行者用道路 標識 302 同法第 8 条第 1 項 標識 325 の 3 歩行者用道路 同法第 8 条第 1 項 標識 325

第 2 章測量業務標準歩掛 ( 参考資料 ) 第 2 章測量業務標準歩掛 ( 参考資料 ) 測量業務標準歩掛における, 各作業の直接人件費に対する機械経費, 通信運搬費等, 材料費の割合の構成を下表に示す なお, 下表に示す各資機材等の種類, は標準歩掛設定に用いた標準的なものであり, 契約ではない

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欠であり 運輸交通分野を中心に膨大なインフラ投資が必要になると見込まれる これらのインフラ整備にあたっては 案件ごとにマスタープランから工事まで段階を踏んで検討 建設が進められるが 対象地の地形などを確認 把握するため 検討段階に応じた精度の地図が必要となる 現在 同国では基本的な測地基準点網が整備

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本章では 衝突被害軽減ブレーキ 車線逸脱警報 装置 等の自動車に備えられている運転支援装置の特性 Ⅻ. 運転支援装置を 備えるトラックの 適切な運転方法 と使い方を理解した運転の重要性について整理しています 指導においては 装置を過信し 事故に至るケースがあることを理解させましょう また 運転支援装

< 目次 > 1 自動運転に関する自工会の体制と関連組織との連携 2 実用化と普及に向けた課題と取り組み -1 道交法および車両法について (WP1, WP29 関連 ) -2 法律上 運用上の課題にについて( 国内道交法関連 ) -3 基盤技術 インフラに関する項目について (1) 高精度地図 /

ご使用の前に カーナビと接続するケーブルについて iphone で接続する場合 : 別売の KCA-iP102 または KCA-iP212 をご使用ください [ 商品購入 ] にタッチします 画面にしたがって操作してください iphone の場合 Android スマートフォンの場合 Android

平成 3 0 年 4 月 2 5 日自動車局審査 リコール課整備課 5 月 1 日からタカタ製エアバッグのリコール未改修車両は車検が通らなくなります! 早急にエアバッグのリコール作業を受けてください タカタ製エアバッグのリコール改修を促進するため 異常破裂する危険性が高い未改修車両 については 本年

平成 28 年度革新的造船技術研究開発補助金の採択結果概要 補助対象 :IoT AI 等の革新的な技術を用いた 生産性向上に資する造船技術の研究開発 ( 補助率 :1/2 以下 ) 事業予算 :0.9 億円 ( 平成 28 年度 2 次補正 ) 7 億円 ( 平成 29 年度要求中 ) 採択案件 :

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これらのご要望などを踏まえ 本技術を開発しました 本技術により渋滞予知の精度は大幅に向上し 渋滞があると予測した時間帯において 所要時間の誤差が30 分以上となる時間帯の割合が 従来の渋滞予報カレンダー 7 の8.2% に対して0.8% 20 分以上となる割合が26% に対して6.7% となり また

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SAPジャパン、日立、ESRIジャパンが、社会インフラに関する将来予測を可能にするビッグデータ利活用システム基盤の開発・検証を実施

21m 車両の検証項目 ダブル連結トラック実験 高速道路 3 交通流への影響 4 道路構造への影響 合流部 : 本線 合流部 : ランプ 追越時 車線変更部 検証項目 分析視点 データ等 1 省人化 同一量輸送時のドライバー数 乗務記録表 環境負荷 同一量輸送時のCO2 排出量 2 走行 カーブ (

この演習について Autoware 演習 1: データの記録 再生 Autoware 演習 2: センサーキャリブレーション Autoware 演習 3:3 次元地図の作成 Autoware 演習 4: 自己位置推定 Autoware 演習 5: パラメータ調整 Autoware 演習 6: 物体検

資料 WG 2-4 IoT モビリティの これまで と これから 2016 年 2 月 23 日 株式会社 NTT ドコモ 本書に記載の会社名 製品名 ロゴは各社の商標または登録商標です c2016 NTTdocomo, INC. All Rights Reserved.

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平成 29 年 4 月 12 日サイバーセキュリティタスクフォース IoT セキュリティ対策に関する提言 あらゆるものがインターネット等のネットワークに接続される IoT/AI 時代が到来し それらに対するサイバーセキュリティの確保は 安心安全な国民生活や 社会経済活動確保の観点から極めて重要な課題

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ることが逼迫した課題となっている. そのため, 駅の構 内や実証実験などの限られた範囲を対象にしたデータ整 備になっている. 一方, 計測技術の進展により,3D レーザスキャナな どを用いると,1 秒間に 1 万点程度の高精度な点群座標デ ータとして広域に歩行空間を取得できる 10). 点群座標デ

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国土籍第 376 号平成 29 年 3 月 23 日 マルチ GNSS 測量マニュアル - 近代化 GPS Galileo 等の活用 - 平成 29 年 4 月 国土交通省土地 建設産業局地籍整備課

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ダイナミックマップ基盤企画 株式会社の概要と今後の展望 2016 年 6 月 17 日 ダイナミックマップ基盤企画株式会社 代表取締役社長中島務

1. なぜ 3 次元が必要なのか 日本の道路は複雑に交差しており 上下の識別をする必要がある 高精度 3 次元位置情報を活用することで 高さも含めた正確な位置を把握することができる 安全運転支援 自動走行には ( ローカル ) ダイナミックマップが必要不可欠である 高精度 3 次元位置情報をベースに生成することで 効率よく 高精度化を図ることができる 現状 3 次元データ活用 産業競争力懇談会 (COCN) 2014 年度 3 次元位置情報を用いたサービスと共通基盤整備 最終報告より引用 ( 一部加工 ) 2

2. 高精度 3 次元位置情報による具体的効果 安全運転支援 自動走行 車両センサーと3 次元位置情報の組み合わせにより縦方向 横方向の自己位置推定の精度向上 およびレーン単位での経路作成による自動走行の高度化が実現できる デジタル地図が3 次元化することにより 勾配等これまでセンシングが難しかった箇所でも情報取得が可能となる 縦断勾配に応じた速度調整によって渋滞が緩和できるとともに 省エネ運転ができる 道路の先にある勾配やカーブを事前に把握可能 産業競争力懇談会 (COCN) 2014 年度 3 次元位置情報を用いたサービスと共通基盤整備 最終報告より引用 ( 一部加工 ) 3

2. 高精度 3 次元位置情報による具体的効果 準天頂衛星システム等による高精度測位社会が到来しても 地図の精度が悪ければ 地図上の位置は正確ではない 高精度測位と高精度 3 次元位置情報と組合わせることにより 精度の高い位置情報として活用が可能となる 高精度測位補強 ( 準天頂衛星 ) 現状 高精度 3 次元データ利用 現状はどの道路にいるかは把握できるが どの車線にいるかはわからない 高精度測位と高精度 3 次元位置情報の組合せにより どの車線にいるかまで把握可能となる 車レーザ測量 (MMS) 航空レーザ測量 高精度測位 + 高精度 3 次元位置情報 点群データによる 3 次元位置情報 産業競争力懇談会 (COCN) 2014 年度 3 次元位置情報を用いたサービスと共通基盤整備 最終報告より引用 ( 一部加工 ) 4

3. 高精度 3 次元位置情報取得技術 3 次元位置情報を簡易に取得する技術 : モービルマッピングシステム (MMS) 高精度な車両位置 姿勢制御と 高精度なレーザを用いることにより 道路周辺環境の 3 次元位置情報取得を可能とした カメラ画像と 3 次元レーザ点群データとの重ねあわせにより 画像上の地物の 3 次元位置の計測を可能とした 各レーザ点群の緯度 経度精度 絶対精度 :10cm 相対精度 :1cm 良好な GNSS 受信環境での精度 モービルマッピングシステム (MMS) は以後 MMS として表記 産業競争力懇談会 (COCN) 2014 年度 3 次元位置情報を用いたサービスと共通基盤整備 最終報告より引用 ( 一部加工 ) 5

4. ダイナミックマップ構築の試作 評価に係る調査検討 ダイナミックマップ 静的な情報のみでなく c-its も含む動的な情報も組み込んだ高精度 3 次元デジタル地図 25cm 精度の 3 次元地図 図化 自動走行システム実現に向けた ダイナミックマップ構築の試作 評価に係る調査検討 は 2015 年度に次のコンソーシアム 7 社が内閣府より受託 実施した モービルマッピングシステム 3 次元位置情報基盤 項番 コンソーシアム企業 (1) 三菱電機 ( 代表 ) (2) アイサンテクノロジー (3) パスコ (4) 三菱総合研究所 (5) インクリメント ピー (6) ゼンリン (7) トヨタマップマスター 6

5. ダイナミックマップの特徴 1. 階層構造は 基盤的地図 ( 静的情報 )+ 動的データ ( 准静的情報 / 准動的情報 / 動的情報 ) で構成 2. 基盤的地図は MMS 計測データより作成 6. 車道リンク / 車線リンク ( 交差点内含む ) で道路ネットワークを表現し 属性情報を付与 3. 基盤的地図は 実在地物 26 地物と仮想地物 8 地物を整理 4. データ仕様は 先進運転支援のための新高度 DRM 検討用試作データの仕様書 ( 素案 ) を採用し 追加 変更を検討 5. 実在地物の精度は 相対位置 25cm 以内 実在地物 No. 地物名 No. 地物名 1 導流帯 14 駐車場領域 2 踏切 15 駐車マス領域 3 非常駐車帯 16 駐車マス線 4 歩道縁 17 ガードレール 5 トールアイランド 18 キャッツアイ 6 軌道敷 19 スピードブレーカー 7 路面電車停留所 ( 標示 ) 20 デリニエーター 8 路面電車停留所 ( 島 ) 21 ラバーポール 9 横断歩道 22 照明灯 10 道路標示 ( 文字 ) 23 電柱 11 路肩縁 24 信号機 12 区画線 25 道路標識板 13 停止線 26 距離標 仮想地物 No. 地物名 1 車道リンク 2 車線リンク 3 車道リンク上のノード 4 車線リンク上のノード 5 交差点内車線リンク 6 交差点領域 7 車道領域 8 車線領域 7. 位置参照基盤 ( マーカポイント ) で動的データを紐付け 第 22 回 SIP 自動走行システム推進委員会 ダイナミックマップ成果報告 より引用 7

6. ダイナミックマップ協調領域のデータの流れ 公共用地図用途 インフラ維持管理用 3 次元地図防災 減災管理用 3 次元地図 等道路台帳附図 課税台帳附図等既存 2 次元地図等 公共地図分野における競争領域 測量ベンダー C 測量ベンダー D 道路会社 自治体等 准動的情報准静的情報 動的情報 動的データ収集 配信機能は 既存の仕組みとの融和を図る 事故 渋滞情報 気象情報工事 規制情報 信号情報等 地図ベンダー A 自動車メーカ A C 社独自競争領域 D 社独自競争領域 静的情報 A 社独自競争領域 公共情報 M M S 情報 3 次元地図共通基盤データ 3 次元地図共通基盤データ 3 次元地図共通基盤データ 3 次元レーサ ー点群 + 画像 + 各サーヒ ス共通のヘ クトルテ ータ 道路形状車線情報構造物情報地物情報等 この領域を整備し地図会社 / 自動車メーカに提供 ダイナミックマップ協調領域 (3 次元地図 ) 共通インタフェース プローブ情報 ダイナミックマップ協調領域 A 社自動運転センター 自動車分野における競争領域 地図ベンダー B B 社独自競争領域 ダイナミックマップ協調領域 自動車メーカ B B 社自動運転センター A 社車両 B 社車両 点線矢印は今後検討させて頂きたい事項 8

7. ダイナミックマップ基盤企画株式会社の概要 法人の名称 所在地設立時期と存続期間設立趣旨 ダイナミックマップ基盤企画株式会社 ( 英語名 :Dynamic Map Planning Co., Ltd.) 東京都港区高輪 3-25-23 京急第 2ビル 5 階 2016 年 6 月 ( 存続期間は最長で2 年間を予定 ) 自動走行 安全運転支援の実現に必要となるダイナミックマップのうち協調領域部分に関して 全国自動車専用道路並びに一般道での実運用に向けたデータ仕様やメンテナンス手法等に関する立案 関係各位との調整及び実証を行うとともに 永続的な維持整備を行うことを前提とした場合の事業性に関する企画検討を進めるべく 企画会社を設立 資本金 3 億円 出資比率 三菱電機株式会社 18% 株式会社ゼンリン 17% 株式会社パスコ 17% アイサンテクノロジー株式会社 6% インクリメント ピー株式会社 6% 株式会社トヨタマップマスター 6% 出資比 五十音順 敬称略 従業員数 20 名 代表取締役社長中島務 ( 三菱電機株式会社より派遣 ) いすゞ自動車株式会社 3.3% スズキ株式会社 3.3% トヨタ自動車株式会社 3.3% 日産自動車株式会社 3.3% 日野自動車株式会社 3.3% 富士重工業株式会社 3.3% 本田技研工業株式会社 3.3% マツダ株式会社 3.3% 三菱自動車工業株式会社 3.3% 9

8. ダイナミックマップ基盤企画株式会社での実施項目 (1) 調査 検討 立案 調整 1 3 次元地図共通基盤データの構造 更新方法 位置参照点の管理方法 2 3 次元地図共通基盤データおよびダイナミックマップ協調領域の運用システム構想 ( 計測方法 図化方法 サーバーシステム 配信方法 セキュリティ方式等 ) 3 整備計画 ( スケジュール 必要コスト ) 提供価格 4 道路管理に関わる官公庁データシステム 動的データシステム 自動車会社が保有するプローブシステム等とのインターフェイス 5 海外類似システムとのインターフェイス 6 標準化活動 ( 国内外 ) 7 インフラ維持管理 防災減災等の他用途における 3 次元地図共通基盤データの活用案 8 プローブ地図更新方法 (2) 実証 1 維持 メンテナンスに関する実証評価 (3) その他 1 ダイナミックマップ協調領域 ( 自動車専用道路 ) のサンプル提供 2 官公庁実証事業の受託 ( 官民一体となった作業標準化のための調査事業等 ) 3 ステアリング コミッティの運営 10

9. ダイナミックマップサンプル事例 ダイナミックマップ ( 事例 ) ダイナミックマップベースの自動走行画面 ( 事例 ) 11

10.3 次元地図基盤の幅広い利用へ Society5.0 の実現に向け高精度な 3 次元データを共通基盤として整備することにより防災分野やインフラ維持管理分野等でも広く活用していくことが望まれる パーソナルナビゲーション ( 高齢者 交通弱者支援 ) インフラ維持管理 自動走行 Society5.0 ( 超スマート社会 ) サービスプラットフォーム IT 農業 防災 減災 12