アフターメンテナンス現場応対マニュアル お客様を訪問してアフターメンテナンス作業を行う場合 お客様に不信感 不快感を与えない細心の注意と配慮が重要です お客様は作業担当者の修理技術 修理内容はもちろんのこと 作業態度 言葉使い 接客姿勢 財産に対する気配り等について 作業担当者を通して会社の姿勢を観察しています さらに 作業担当者とお客様のささいな価値観や認識のズレが問題を大きくする要因となります 世の中には 一般の消費者であっても価値観や生活習慣が異なるが故に 我々の思いも寄らないものの見方や行動をするお客様が少なくないこと そして お客様のプライバシーや生活圏内に踏み込んでいくことに対する慎重さが必要であることを認識し 落ち度や抜かりのない作業をしていただきたいと思います また 現場調査を行った結果 修理等で対応できない場合や他の要因によると考えられる場合は 適宜 関係者に相談 連絡してください 下記の事項について十分に理解され アフターメンテナンス時の作業の心得としてご利用いただくようお願いします 1 準備 1. 交換部品を準備して色 数量 L&R 寸法などを確認し 傷や不具合がないか調べます 2. 交換部品の交換マニュアルを準備します 3. 必要な工具と取付ネジ等を準備します 4. 毛布 シート等の養生用品 清掃用具 スリッパを準備します 5. 見積書 修理依頼確認書 完了確認報告書 組立説明書 施工説明書 取扱説明書 ( ユーザーマニュアル ) 領収証等を準備します 2 服装 1. 作業服は常に清潔に保ち ほつれや破れのないものを着用します 汚れた服装はお客様から嫌われます 2. お客様の大切な住まいです 持参したスリッパを使用します たとえ工事中であっても そこは室内です 3. お客様から依頼を受けて来た社員であることが分かるように名札を付けたり 名刺を携帯します 不審者に思われないよう十分に注意します
3 移動 4 訪問 1. 交通法規を守り 交通事故の防止に留意します 他の車の模範になるよう努力しましょう 2. 駐車の際は 指定の駐車場または 駐車が許可された場所に止め 迷惑駐車をしません 迷惑駐車はそのまま迷惑会社となってしまいます 3. 作業車はアイドリングストップを義務とします 作業車 1 台のエアコンのために メーカー全体のモラルが問われます 4. ラジオやカーオーディオは 現場では消しましょう 社外の人は ラジオの音が迷惑と感じます 1. お客様の応対をする際は 自分が会社を代表する者であることを常に自覚しましょう あなたの言葉 = 会社の姿勢 とみなされます 2. 事前に連絡した訪問時間を厳守します やむをえず時間を変更する場合は 早め早めの連 絡を心掛けます お客様はわざわざ時間を空けて待っています 3. 訪問時間は原則 8:00-17:00 とする お客様の指定がある場合は別ですが それ以外の 時間となる場合は 必ずお客様に確認と許可をとります 非常識な時間の訪問は かえってお客様のご迷惑になります 4. 現場においては 一切の喫煙および飲食は禁止です お客様のお許しがあっても 喫煙をしてはいけません 飲み物が出された場合には 休憩時間にいただいてください 5 現場調査 1. 必ずお客様と依頼内容の確認を行い 作業内容や作業手順を説明します 2. 点検 計測などの調査を行い 結果を修理依頼確認書に記録します お客様の許可をもらって写真を撮ります 不具合状況が分かるように記録に残します 3. 調査の結果により その場の調整等で不具合が改善できる場合または所持している部品等で修理等が行える場合は その旨をお客様に伝え 承諾を得て修理等を行います 4. 調査により その場で原因についてのみお客様に説明し 商品には問題がなくその他の原因であることが分かった場合は 工務店と相談するようお勧めします 工務店と同行の場合は 工務店にその旨を説明し承諾をいただき お客様への説明や今後の進め方を一任します 保証責任の判断基準 を参考にしてください 5. 原因が特定できない場合 責任の所在が判断できない場合 部品交換では改善されない難易度の高い不具合の場合または 過去に経験したことがない不具合の場合は お客様に関係者に相談のうえ対処することを伝えます
6 見積書の提示 1. 現場調査していない場合は 事前に電話等でお知らせしておいた費用について完了確認報告書の修理明細を提示し 作業内容や作業手順をご説明して承諾を得ます 2. 現場調査した場合は 事前に電話等でお知らせしておいた内容の見積書を提示し 作業内容や作業手順をご説明して承諾を得ます 7 作業場所の状況確認 1. 商品不具合部分を確認します 現場の商品と取付け状況を確認します( お客様の許可をもらって写真に撮ります ) 2. 周辺を確認します 特に腐食の場合は 環境 ( 塩害 工場 近辺にボイラーの排気があるかどうか等 ) が関係しますので確認が必要です 環境の影響がないと判断される場合 必要に応じて腐食部分のサンプル採取 分析してください 3. お客様の要求を知ります 商品不具合は お客様の要求を確認します また 商品不具合でない場合は 分かりやすく説明します 8 作業 1. 現場調査と作業の日が異なる場合 作業前と作業終了時は 必ず現場責任者またはお客様に挨拶をして作業内容を伝えます 挨拶と報告をしない訪問者は不審者となります 2. お客様に限らず近くにお住まいの方にも 笑顔で挨拶をします 笑顔と挨拶は全ての基本です 3. 他の作業者の設備や工具を借用する場合は 事前に関係者または現場責任者の許可を得ます 一言の確認が無用のトラブルを防ぎます 4. お客様宅の電気 水道等を使用する場合 必ず断りを入れます 無断使用は絶対にしてはいけません 5. 隣りの敷地に入る必要がある場合は 必ず許可を得てから入ります 許可を得ずに入るのは不法侵入者と同じになります 6. 騒音や粉塵がお隣にご迷惑をかける可能性がある場合は 必ず挨拶と連絡をしてから作業を開始します 7. 作業を行う際は 商品と商品周辺に養生を施し 傷をつけないよう十分注意しましょう 商品や工具を床に直接置いたり 壁に直接もたせ掛けたりするのは厳禁です 8. 作業状況はお客様の許可をもらって写真に撮ります 修理状況の記録として必ず写真を撮ります
9 質問等の応対 1. 質問をされた場合は まずお客様の言われることを良く聞き内容を正確に把握します 全てはまず聞くことから始まります 2. 質問をされた場合は 親切丁寧に わかりやすい言葉を用いて説明します 専門用語の羅列は お客様にはわかりません 3. 質問内容が自社の範疇で無い場合は 速やかに現場責任者に伝えて お客様にはその旨を返答します それは別の業者に聞いてください と取合わないのはいけません 4. 自社および他社商品の悪い点 または施工の不備などを軽々しく口にしません 自分の責任ではない という態度は許されません お客様にとっては貴方も関係者の一人として見ています 10 作業完了時の確認とご請求 1. お客様に修理の完了を確認していただくときは 養生等を撤去する前に行います 2. 作業内容と仕上りが十分であるにもかかわらず 万一 お客様が修理に納得されない場合 お客様に納得いただけるように最大限の努力を払って説明します 3. 修理内容についてお客様から指摘を受けたり 不満を言われた場合 こんなものです JIS で決っております というような紋切り型の発言は絶対にしてはいけません 面倒がらずにきちんとした説明をします お客様の指摘が妥当であれば 別の対策を提案します その場で対策案が浮かばなければ メーカーと相談させていただきます と言って 一旦引き下がります 4. 了解をいただけた場合 取扱説明書 ( ユーザーマニュアル ) を提示して正しい取扱い方法 注意事項 お手入れ方法等を説明します その後 取扱説明書をお渡します 5. お客様に修理等を確認していただき 完了確認後 お客様から完了確認報告書へ捺印をいただきます 6. 直接その場で請求できるものについては お客様にお支払いいただき 領収証を発行します ( 修理依頼の受付時に有料か無料か 当日支払い等については必ずご説明しておきます ) 11 片付け 清掃 1. 修理内容についてお客様が納得されたら 移動した家具 はずしたカーテン等の復旧と養生の撤去 清掃を行います 2. ガラスについた汚れや 床の汚れ等も忘れずに入念に清掃します 3. 掃除機をかけるときは ブラシのついたノズルを使用します やむを得ず ブラシの無いノズルを使用する場合は 床面につけてこすらないよう注意します 4. 作業によって出たゴミは持ち帰ります
12 不具合発生時の応対 1. 当日 その場で修理できないときには その理由を説明し 次回の訪問時に処理することを約束し お客様のご都合を確認します 2. 修理ができない状況や修理で対応できない物品の場合は お客様 先方のご要望をお聞きし 会社 ( または関係者 ) に報告して 誠意をもって対応させていただきます とはっきり伝えます 3. 万一 交換した商品自体やお客様の家具等に傷を付けたり 壊したりしたときには 速やかにお客様に報告して 現場状況を確認してもらい 謝罪した上で修理または弁償について申し出ます その後 破損の状況をお客様の許可をもらって写真を撮ります 4. 次回の訪問者が異なったときを想定してお客様要望事項 注意事項を修理依頼確認書に必ず記入して報告します 13 不当要求への応対 1. 誠意を尽くして謝罪や説明をしたにもかかわらず 常識を超える不当な要求が提示された場合は お話は承りました その旨 会社 ( または関係者 ) に報告し 改めてご返事いたします と答え 速やかに退出します どのような管理職の肩書きをつけていても その場での即断 即答はもちろん相手の要求に応じる約束をしてはいけません やむなく書面に書いてサインをしなければならない状況になった場合 不具合の内容や相手の要求 会社や関係者と相談する等の事実関係の記載だけに止めます どのように迫られても 相手の要求を確約する趣旨の文言を絶対に記載してはいけません 2. 事務所に帰ってから 状況を上司に報告の上 必要に応じて関係者に連絡して対処します