公益社団法人大分県不動産鑑定士協会では 不動産鑑定評価制度に関する社会一般の理解と信頼性をより一層高め 県民からの不動産に関するあらゆる相談に適切に対処するため 毎年 2 回 4 月 ( 不動産鑑定評価の日 ) と 10 月 ( 土地月間 ) に 県内の各市役所などで 不動産に関する無料相談会を行っ

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練馬区空き家等対策に関する基本的な方針

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( 空家等対策計画 ) 第 6 条町は 空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため 法第 6 条第 1 項に規定する空家等対策計画 ( 以下 空家等対策計画 という ) を定めなければならない 2 法で定めるもののほか 空家等対策計画の策定等に関し必要な事項は 町長が別に定める ( 協議会

( 別式第 7 ) をもって 当該所有者等に対し代執行の内容を通知するものとする 5 町長は 法第 14 条第 9 項に基づき行政代執行法による特定空家等の処分を行う場合は その代執行の現場に責任者を派遣し 当該責任者に対し行政代執行法第 4 条に基づく証票として 執行責任者証 ( 別式第 8 )

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく立入検査の実施について ( 通知 ) 貴の所有 ( 管理 ) する下物件 ( 建築物又はそれに付属する工作物及びその敷地を含む 以下同じ ) について 空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 26 年法律第 12 7 号 以下 法 という ) 第 9

第 8 条を削り, 第 9 条を第 8 条とし, 第 10 条から第 12 条までを 1 条ずつ繰り上げる 別記第 1 号様式を次のように改める

自治基本条例素案のたたき台大和市自治基本条例をつくる会

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

⑶ 特定空家等法第 2 条第 2 項に規定する特定空家等をいう ⑷ 居住建築物等区内に存する居住の用に供されている建築物その他の建築物またはこれに付属する工作物およびその敷地 ( 立木その他の土地に定着する物を含む ) であって 空家等に該当しないものをいう ただし 国または地方公共団体が所有し ま

坂戸市条例第 号

北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな

2 前項の規定による通知を行った場合において 市長は 当該特定空家等の所有者等が除却 修繕 立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置を講じたことにより特定空家等の状態が改善され 特定空家等でないと認めるときは 遅滞なくその旨を 特定空家等状態改善通知書 ( 様式第 7 号 ) に

平成16年版 真島のわかる社労士

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

づき通知及び公告をした期日又は場所において意見の聴取を行うことができないときは 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更することができる 4 市長は 前 2 項の規定に基づき 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更するときは 法 14 条 7 項の規定に準じて通知し かつ 公告する ( 議長 )

目次 第 1 章計画の趣旨 1. 計画策定の背景と目的 2. 計画の性格 3. 対象地区 4. 計画期間 第 2 章本市の現状と推計 1. 住宅 土地統計調査の結果 2. 本市の空家の状況 3. 今後の推計 第 3 章基本的な方針 1. 計画の方向性 2. 所有者の適正な管理の促進 第 4 章推進す

その他の法令等 消防法京都市火災予防条例道路法廃棄物の処理及び清掃に関する法律 対象 状況屋外における火災予防上危険なもの ( 火災の危険が迫っている場合のみに限定 ) 空き家, 空き地で火災予防上危険なもの認定区域内に生じている道路の交通に支障を及ぼすおそれのある行為自己所有地でごみ ( 一般廃棄

また 立入調査は 市職員又は市長が委任した者が行い 調査者については身分等を示す証明書を携帯し 関係者からの請求があった場合は提示しなければならないため 立入調査員証 ( 様式第 2 号 ) により身分を証明するものとします 参考 < 基本指針 > 一 7(p.12~13) <ガイドライン> 第 3

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13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

( 措置完了報告 ) 第 13 条法第 14 条第 1 項から第 3 項までの規定による助言等及び行政代執行法第 3 条第 1 項の規定による戒告に対し措置を行った場合は 措置完了報告書 ( 様式第 14 ) により報告するものとする ( 標識 ) 第 14 条法第 14 条第 11 項の規定による

名張市地域振興券交付事業特別会計条例

目次 第 1 章 計画の方針 1 背景と目的 1P 2 基本方針 3 対象地域 4 計画期間 2P 5 対象とする空家等の種類 6 空家等対策の目標値 7 計画の公表 3P 第 2 章 空家等の対策 1 空家等の調査 3P 2 所有者等による空家等の適切な管理の促進 3 空家等の活用及び跡地 ( 解

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

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○登米市空き家等の適正管理に関する条例 (素々案)

ア建築物の部材等が落下し 飛散するおそれのある状態イ建築物の老朽化又は台風等の自然災害により 倒壊又は損傷するおそれのある状態ウ建築物の外壁 窓等が剥落し 建築物の外部から内部が見通せる状態エ竹木その他の土地の定着物が 道路との境界線を越え通行の妨げになっている状態オ物が大量に堆積されている状態カね

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目 次 第 1 章総則頁第 1 条目的 1 第 2 条定義 2 第 3 条所有者等の管理義務 7 第 4 条市長, 市民及び事業者の責務 8 第 2 章市民等からの情報提供及び調査の実施等第 5 条立入調査等 9 第 6 条類似空家等又は空地等の所有者等に関する情報の利用等 11 第 7 条データベ

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

長は 特措法第 39 条第 1 項に規定する地域福利増進事業等を実施しようとする区域内の土地の土地所有者等の探索に必要な限度で その保有する同項に規定する土地所有者等関連情報を その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができることとなります ( 特措法第 39 条第

個人情報の保護に関する規程(案)

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

( 定義 ) 第 2 条この条例において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる (1) 空き家等本市の区域内に所在する建物その他の工作物で 正当な権限を有する者の用に現に継続して供されていないもの及びその敷地並びに空き地 ( 原則として農林業用地を除く 以下同じ ) を

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

空家

様式 1 P3-(1) 空家等相談受付台帳 : 裏面 不動産登簿又は固定資産税台帳による所有者等の確認 所在地番地目地積 土 東伊豆町 東伊豆町 東伊豆町 m2 m2 m2 地 所有権 そ の 他 の 権 利 無 有 ( 有の場合 権利の内容を下欄に入 ) 家屋番号 1 種類 2 構造 床面積 原因

Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

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(2) 被災代替住宅用地の特例について 特例の概要 被災住宅用地の所有者等が当該被災住宅用地の代替土地を平成 33 年 3 月 31 日までの間に取得した場合 当該代替土地のうち被災住宅用地相当分について 取得後 3 年度分 当該土地を住宅用地とみなし 住宅用地の価格 ( 課税標準 ) の特例を適用

別式第 1 号 ( 第 2 条関係 ) ( 表面 ) 第 号 立入調査員証 写 真 所 属 職 氏名生 年 月 日 上の者は 米子市空き家等の適正管理に関する条例 ( 平成 24 年米子市条例第 28 号 ) 第 4 条第 2 項の規定に基づき立入調査を行う職権を有する者であることを証する ( 裏面

5 条条例 9 条 2 項の規定による勧告は 空き家等改善勧告書 ( 式 4 ) により行うものとする ( 命令 ) 6 条条例 1 0 条 1 項の規定による命令は 空き家等改善措置命令書 ( 式 5 ) により行うものとする ( 公表の方法 ) 7 条条例 1 1 条 1 項の規定による公表は

平成11年6月8日

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

目次 1 資料 1 略式代執行について 1 2 資料 2 空き家データベースについて 3 3 資料 3 命令に係る措置の履行が不十分な状態の 特定空家等への対応について 4 4 資料 4 その他報告事項 7 ( 別添資料 ) 1 空家等対策の推進に関する特別措置法 2 姫路市老朽危険空家等の対策に関

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

主な事業項目と取組内容 方法 大項目細項目取組内容 方法 (1) 所有者特定等 (2) 所有者の意識啓発 1 法務と連携した所有者特定作業 2 解決困難事案の司法的解決の検討 3 マニュアル作成 1 空き家に関するガイドブック 作成 福岡県司法書士会と協定を締結し 21 名の司法書士によるプロジェク

邑南町空き家等の適正管理に関する条例

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胎内市空き家等対策計画 平成 30 年 (2018 年 )4 月 胎内市 空き家 と 空家 の記載について 空き家 と 空家 の記載については法律用語と一般名称が混在することから 空家 とした ただし 空き家バンク 空き家等対策計画 及び 胎内市空き地 空き家等の適正管理に関する条例 については 空

(0830時点)PR版

( その他 ) 第 11 条この規則に定めるもののほか, 必要な事項は, 市長が別に定める 附則この規則は, 平成 30 年 4 月 1 日から施行する

スライド 1

<ライフプランニング>

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

(基本方針中表紙)

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

- 1 - 参照条文建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令案建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令(平成七年政令第四百二十九号)(抄) (通行障害建築物の要件)第四条法第五条第三項第二号の政令で定める建築物は そのいずれかの部分の高さが 当該部分から前面道路の境界線までの水平

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

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税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

平成29事務年度国税庁実績評価実施計画

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

5 仙台市債権管理条例 ( 中間案 ) の内容 (1) 目的 市の債権管理に関する事務処理について必要な事項を定めることにより その管理の適正化を図ることを目的とします 債権が発生してから消滅するまでの一連の事務処理について整理し 債権管理に必要 な事項を定めることにより その適正化を図ることを目的

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

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⑷ 納税猶予の打ち切り P. 49 Q. 納税猶予の対象の農地を売却する場合 納税猶予が打ち切られてしまうのですか ⑸ 市町村合併と納税猶予 P. 54 Q.B 町が平成 3 年 1 月 1 日現在特定市であるA 市に合併される場合 旧 B 町の農地等は生産緑地の指定を受けていないと納税猶予の特例は

2. 二世帯住宅と特定居住用宅地等 [1] 区分所有なし : 外階段 / 親族が取得する場合 Q. 被相続人 A が所有する宅地の上に A の所有する建物があり 1 階に A が居住し 2 階に子 B とその家族が居住しています ( 建物内部では行き来ができない構造 ) A と B は別生計です こ

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

登記や法律に関する相談 1ページ 不動産売買 賃貸に関する相談 2~3ページ 建物 土地の評価に関する相談 3ページ 建物診断や改修に関する相談 4~5ページ 所在地 6 ページ こちらに掲載している団体は 仙台市が 仙台市における既存住宅の活用に向けた相談体制の構築に関する協定 を締結した団体です

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< 賃貸住宅管理業者登録制度 > 国土交通省では 賃貸住宅管理業の適正化を図るため 平成 23 年から任意の登録制度として賃貸住宅管理業者登録制度を実施しています 賃貸住宅管理業者登録制度では サブリースを含む賃貸住宅管理業の遵守すべきルールを設けており 登録業者は このルールを守らなければなりませ

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

1. はじめに 中小企業経営者の高齢化が進展する中 事業承継の円滑化は喫緊の課題です 平成 30 年度税制改正において 事業承継の際に生ずる相続税 贈与税の負担を軽減する 非上場株式等についての相続税及び贈与税の納税猶予及び免除の特例 ( 以下 事業承継税制 ) が抜本的に改正されました 本改正では

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給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

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(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

第1章 空家等の現状

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Transcription:

平成 29 年度自己研鑽研修 2 不動産無料相談に係る調査研究 平成 29 年 10 月 公益社団法人大分県不動産鑑定士協会

公益社団法人大分県不動産鑑定士協会では 不動産鑑定評価制度に関する社会一般の理解と信頼性をより一層高め 県民からの不動産に関するあらゆる相談に適切に対処するため 毎年 2 回 4 月 ( 不動産鑑定評価の日 ) と 10 月 ( 土地月間 ) に 県内の各市役所などで 不動産に関する無料相談会を行っているところである 本調査研究は 平成 29 年 10 月に施した無料相談会における相談内容等を整理 分析したものである 1. 無料相談会の概要 開催地開催日時間開催会場名 大分市平成 29 年 10 月 2 日 ( 月 ) 9:00~16:00 中津市平成 29 年 10 月 2 日 ( 月 ) 13:30~16:00 佐伯市平成 29 年 10 月 2 日 ( 月 ) 13:30~16:00 大分市役所本庁舎 2 階市民相談室中津市役所市庁舎 1 階ロビー佐伯市役所本庁舎 2 階 203 会議室 2. 相談者数及び相談内容の推移 1 相談者数 ( 人 ) 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 相談者数の推移 H25.10 H26.4 H26.10 H27.4 H27.10 H28.4 H28.10 H29.4 H29.10 大分 その他 相談者数は 相談会の開催地, 会場, 広報の方法や天候等にも左右されるため その増減は 必ずしも不動産市場の盛衰や不動産取引等への関心の高まりを敏感に反映しているものでないが 平成 27 年 4 月までは 10 人台で推移していた相談者が 平成 27 年 10 月で 39 人と急増したものの その後は減少傾向にある

2 相談内容の推移 相談内容の推移 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% H25.10 H26.4 H26.10 H27.4 H27.10 H28.4 H28.10 H29.4 H29.10 価格賃貸借税務有効利用その他 相談内容について見ると 平成 26 年 10 月を除き 不動産鑑定士の本業的な相談内容とも言える 価格 や 賃貸借 に関する相談の割合が高い 一方 税務 や その他 に関する相談も比較的多い なお その他 の相談としては 登記や相隣関係に関する相談が多く見られた 3. 個別相談案件の検討個別の相談及び回答の内容は 付属資料個別相談受付表 に添付している 個別の相談及び回答の内容を見ると 価格や賃料など 不動産鑑定士の主要業務に関わる内容については 概ね的確に回答されている 一方 税務や登記など 不動産鑑定士の周辺分野については 多くの回答が 他の士業や他の相談窓口を紹介するに留まっており 必ずしも相談者の満足を十分には得ていない可能性がある 今後は 不動産に関わる諸問題全般に広く対応できるよう 不動産鑑定士の周辺分野についても 各種制度等の基礎知識を習得することが課題となっている 今回の相談会で寄せられた相談内容を中心に 基礎知識の習得が求められる事項を例示すれば以下のとおりである 相続に関する事項 遺言( 法的に有効な遺言の方法, 遺言の効力など ) 法定相続分( 相続人の範囲, 法定相続分など ) 遺留分( 遺留分権を有する相続人の範囲, 遺留分の計算方法, 遺留分減殺請求など ) 相続放棄( 熟慮期間, 相続放棄と相続分の放棄, 限定承認, 手続きなど ) 相続税 税務の項目参照

贈与に関する事項 贈与税 税務の項目参照 生前贈与 税務の項目参照 税務に関する事項 相続税の税務対策 - 配偶者軽減制度の利用 - 小規模宅地等特例制度の利用 生前贈与による税務対策 - 贈与税の基礎控除の利用 - 居住用不動産の配偶者控除の利用 - 相続時精算課税制度の利用 - 子 孫等への住宅取得等資金, 結婚等資金, 教育資金の優遇措置の利用 登記に関する事項 登記義務 ( 登記内容別の義務の有無, 期間 罰則など ) 登記手続 ( 特に相続登記の手続きなど ) その他の事項 成年後見制度( 後見 保佐 補助制度, 成年後見人の選任 手続きなど ) 調停( 民事調停の概要 効果 手続きなど ) 空き家問題( 相続 管理 所有者不明など )

4. 重要課題の調査 研究ここでは 前項で整理した 基礎知識の習得が求められる事項 のうち 現下の社会情勢を踏まえ 不動産鑑定士が習得すべき基礎知識として重要と考えられる事項について整理する なお今回は 今後相談が増えると予想されるほか 鑑定実務においても重要性が増すと思われる 空き家対策特別措置法 を取り上げ その概要について報告する (1) 空き家等対策の推進に関する特別措置法の成立 平成 26 年 11 月 19 日 空き家等対策に関する特別措置法 ( 空き家対策法 ) が成立 し 同月 27 日に交付された (2) 空き家対策法の目的及び制定の背景適切な管理が行われていない空き家等が防災 衛生 景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしていることに鑑み 地域住民の生命 身体及び財産を保護するとともに その生活環境の保全を図り あわせて空き家等の活用を促進しようとするものである 全国の空き家の総数 ( 平成 20 年 ) は約 760 万戸に及び そのうち約 270 万戸を個人住宅が占めており 適切な管理が行われていない空き家等が防災 衛生 景観等の面で地域の大きな問題となっており 今後さらに空き家の増加が見込まれることから制定された (3) 空き家対策法の内容 1) 空き家の定義ア居住その他の使用がなされていないことが常態である建築物イ倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態ウ著しく衛生上有害となるおそれのある状態エ適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態オその他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態以上のうち1に該当する建物を空き家 さらに2~5に該当する建物を特定空き家と認定している (4) 市町村長の権限等主な法令 1) 立入調査権 市町村長は 当該市町村の区域内にある空き家等の所在及び当該空き家等の所有者等を把握するための調査その他空き家等に関しこの法律の施行のために必要な調査を行うことができる ( 空き家対策法第 9 条第 1 項 ) 等が定められて

おり 市町村長に立入調査権を認めている 2) 空き家情報の利用権 市町村長は 固定資産税の課税その他の事務のために利用する目的で保有する情報であって氏名その他の空き家等の所有者等に関するものについては この法律の施行のために必要な限度において その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる ( 同法第 10 条第 1 項 ) 等が定められており 市町村長に情報利活用権を認めている 3) 特定空き家の除去等 市町村長は 特定空き家等に関し 除去 修繕 立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとるよう助言又は指導をすることができる ( 同法第 14 条条第 1 項 ) 市町村長は 助言又は指導をした場合において なお当該特定空き家等の状態が改善されないと認めるときは 当該助言又は指導を受けた者に対し 相当の猶予期間を付けて 除却 修繕 立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告することができる ( 同条第 2 項 ) 市町村長は 必要な措置を命じた場合において その措置を命じられた者がその措置を履行しないとき 履行しても十分でないとき又は履行しても期限までに完了する見込みがないときは 行政代執行法の定めるところに従い 自ら義務者のなすべき行為をし 又は第三者をしてこれをさせることができる ( 同条第 7 項 ) 等が定められており 市町村長に助言や指導 勧告権等及び行政代執行権を認めている 4) データベース等の施策 市町村は 空き家等に関するデータベースの整備その他空き家等に関する正確な情報を把握するために必要な措置を講ずるよう努めるものとする ( 同法第 11 条 ) 市町村は 空き家等及び空き家等の跡地に関する情報の提供その他これらの活用のために必要な対策を講ずるよう努めるものとする ( 同法第 13 条 ) 等 空き家データベースの整備や空き家等及びその跡地の活用等が定められている 5) 財政上及び税制上の施策 国及び都道府県は 市町村が行う空き家等対策計画に基づく空き家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため 空き家等に関する対策の実施に要する費用に対する補助 地方交付税制度の拡充その他の必要な財政上の措置を講ずるものとする ( 同法第 15 条第 1 項 ) 国及び地方公共団体は 前項に定めるもののほか 市町村が行う空き家等対策計画に基づく空き家等に関する対策の適切

かつ円滑な実施に資するため 必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものと する ( 同法第 15 条第 2 項 ) 等 財政上及び税制上の措置が定められている (5) 固定資産税等の改正空き家が増えている原因のひとつに 固定資産税の特例制度 ( 1) が影響しているとの指摘がある 空き家の除却適正管理を促進し 市町村による空き家対策を支援する観点から 固定資産税に係る措置を講ずることとなった 平成 27 年度税制改正において 住宅地の固定資産税及び都市計画税について 特定空き家等として認定された建物のある敷地に関する住宅用地に課する特例が廃止されることになった 1 現行の住宅用地特例ア小規模住宅用地 (200 m2以下の部分 ) 固定資産税の課税標準額が 1/6 に減額イ一般住宅用地 (200 m2超の部分 ) 固定資産税の課税標準額が 1/3 に減額 (6) まとめ空き家対策法により 現在約 820 万戸といわれている空き家について 市町村等による調査及び撤去等の強制的な措置を可能にした上 それと連動して固定資産税の優遇措置から除外するという措置がとられることになった その結果 空き家の所有者は 早急に対応しなければ経済的な負担や 行政による強制的な措置を受ける可能性が出てきたため 空き家の所有者にとっては今後早急に対処することが必要になる 以上 不動産鑑定評価実務において大いに関連性を有するため 不動産鑑定士に とって同法の理解と知識の習得が早急に求められる