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1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

株式市場 米国株 上値が重く神経質な展開 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました FOMC( 米国連邦公開市場委員会 ) における利上げの有無 大統領選挙の動向 ドイツの大手銀行の資本不足懸念などに一喜一憂する展開となりました 月半ばにかけて 利上げ観測や原油

Invesco Australian Bond Fund (Monthly)

Outlook201210

Invesco Premia Plus Fund

< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

株式市場 米国株 トランプ氏の政策への期待感後退で調整も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました 11 月 8 日 ( 現地 ) に行われた大統領選挙でトランプ氏が当選し 減税やインフラ投資の拡大などの同氏の政策に注目が集まりました 債券市場では金利が上

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

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Currency201207

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米国株 投資家心理が落ち着けば 上昇基調に回帰と想定 株式市場 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 長期金利の上昇を契機に急落米国株式市場は下落しました 月初に発表された1 月の雇用統計において 時間当たり賃金が市場予想を上回る伸び率となったことを受けて 長期金利が約 4 年ぶ

受益者の皆様へ 平成 28 年 2 月 15 日 弊社投資信託の基準価額の下落について 平素より弊社投資信託をご愛顧賜り 厚くお礼申しあげます さて 先週末 2 月 12 日 ( 金 ) 以下のファンドの基準価額が 前営業日の基準価額に対して 5% 以上下落しており その要因につきましてご報告いたし

株式市場 米国株 先行き不透明感強いがファンダメンタルズは良好 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は下落しました 堅調な経済指標の発表を受けて米国の年内利上げ観測が高まったことで 金利動向の影響を受けやすいディフェンシブセクターの一部が軟調に推移しました また 米

【16】ゼロからわかる「世界経済の動き」_1704.indd

スライド 1

株式市場 米国株 国内の政策動向や海外の政治動向などに注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場はほぼ変わらずとなりました 月初には 2 月末のトランプ大統領の議会演説を好感して 株価は大幅上昇となりました しかし その後は 新政権の経済政策に対する期待が徐々に後退

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変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

株式市場 米国株 国内外の政治動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 好調な企業決算発表を受けて上昇米国株式市場は上昇しました 月前半までは2017 年 1-3 月期の決算発表内容が総じて好調であったことが株価を支えました 月半ばには コミー前 FBI( 連邦捜査局 )

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退職等年金給付積立金 平成30年度第2四半期運用状況

チャート編 1 日経平均株価 ( 日経 225) TOPIX( 東証株価指数 ) 2,0 NY ダウ工業株 30 種平均株価 ( 米ドル ) ダウセレクト配当込み指数 3,000 28,000 26,000 24, ,000 26,000 2,0 20,000 1,0 24,000 1

株式市場 米国株 景気 企業業績は依然として堅調 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 貿易摩擦への懸念から下落米国株式市場は下落しました トランプ米大統領が鉄鋼やアルミニウムの輸入を制限する方針を表明したことから 世界的な貿易摩擦への懸念が高まり下落して始まりました その後 貿

マネーマーケットマンスリー 2018年12月

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

株式市場 米国株 年末商戦や金利動向に注目 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米中首脳会談への期待から上昇米国株式市場は上昇しました 前半は中間選挙の結果が市場の事前想定通りとなったことなどから安心感が広がり株価は上昇しました 中旬では一部のハイテク企業が需要見通しを引き下げたこと

株式市場 米国株 高値警戒感の高まりなどから上昇一服も MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました トランプ政権で閣僚などの人事において一部で混乱が見られましたが トランプ大統領の発言などにより減税 金融規制緩和などへの期待が高まったことや 発表された米国企

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第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +0.09% 実現収益率 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用収益額 億円 実現収益額 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用資産残高 ( 第 2 四半期末 ) 357 億円 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に

(2) 資産構成割合の推移 ( 給付確保事業 ) 1 資産配分実績の基本ポートフォリオからの乖離の推移 2 実践ポートフォリオと資産配分実績の推移 3. 運用受託機関 平成 29 年 3 月末現在 2

当ページは 各種の信頼できると考えられる情報源から取得した情報に基づき アクサ生命保険株式会社が作成し提供するものです 情報の内容に関しては万全を期しておりますが その正確性 完全性については これを保証するものではありません 日本株式市場 運用環境 [ 2015 年 4 月 ~2016 年 3 月

株式市場 米国株 新政権の政策期待による上昇も一服 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 米国株式市場は上昇しました ISM( 全米供給管理協会 ) 指数など月初に発表された経済統計がおおむね良好であったことを受け 月前半の株式市場は堅調に推移しました 月半ば以降は 高値警戒感な

Microsoft PowerPoint - CSIS 【三井住友銀行】 FOMC後のスペシャルレポート(USHY).pptx

Microsoft PowerPoint - Pictet_Market_Flash_ (直近の下落).pptx

Fidelity Charts & Graphs PowerPoint Template

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Microsoft PowerPoint - ï¼fiã••PAL镕年+第ï¼fiQ;ver5.pptx


マネーマーケットマンスリー 2018年3月

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平成30年度第1四半期における運用状況等

今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

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[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

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変額年金 ( 特別勘定 ) の現況をご覧になる方に 特にご確認いただきたい事項 投資リスクについて 変額年金保険の特別勘定の資産運用は 国内外の株式および公社債 国内外のその他の有価証券 貸付金 コールローンおよび預貯金等を主な運用対象としておりますので 株価の下落や金利の変動 為替の変動などにより

マクロ インサイト FRB FRB 長期金利 FRB bp 図表 1 FRB と市場の金利予測の乖離 FOMC 予測 vs 市場予測 年末 年末 2.0 市場が

今月の経済金融情勢2018年11月30日号

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経済の見通し 欧州 欧州経済は グローバル経済の堅調さを背景とした外需セクターの回復 労働市場の回復を背景にした堅調な個人消費 従来に比べ拡張的な財政政策による成長押し上げ効果を背景に潜在成長率を上回る成長が続いています 物価については 労働市場や経済の回復を背景にコアインフレ率 賃金上昇率は今後緩

平成 28 年度第 3 四半期退職等年金給付組合積立金運用状況 警察共済組合

今月の経済金融情勢2018年12月25日号

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特別勘定の内容 目標値 110% または 120% の場合の特別勘定 種類 特別勘定の名称 投資対象となる投資信託 TMA 日本株式インデックスVA * 運用会社 資産運用関係費用 ( ( 年率 ) 注 ) 総合型 世界バランス 40TMA TMA 外国株式インデックスVA * TMA 日本債券イン

Microsoft Word - 21年度資産運用概況.doc

マネーマーケットマンスリー

目次 平成 29 年度 第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) P 2 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 1 P 3 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 2 P 4 平成 29 年度 退職等年金給付組合積立金の資産構成割合 P 5 平成 29 年度 退職等年金給付組合

Microsoft PowerPoint - PictetMacroWatch_ pptx

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経済金融・情勢資料  15年7月 

週間マーケット情報 (2016 年 9 月 2 日 ~2016 年 9 月 9 日 ) ご参考資料 2016 年 9 月 12 日 野村アセットマネジメント 市場の動向 日本の株式市場 日本の株式市場の代表的な指数である東証株価指数 (TOPIX) は 2 日比で 0.23% 上昇しました 週初の日

米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

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スライド 1

Economic Indicators_  定例経済指標レポート

米失業率と非農業部門雇用者数変化 ( 月次 25 年 1 月 ~214 年 11 月 ) 非農業部門雇用者数変化 ( 千人 前月比 左軸 ) 失業率 (% 右軸) /1 6/9 8/5 1/1 11/

Weekly

TFX_フィスコ通貨ウォッチャー

中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

目次 1. 平成 29 年度第 1 四半期 ( 平成 29 年 4 月 ~6 月 ) における運用環境について 2. 平成 29 年度第 1 四半期 ( 平成 29 年 4 月 ~6 月 ) におけるポートフォリオ別の運用状況 3. ベンチマーク インデックスの推移 ( 参考 ) 用語の説明 頁 1

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2 / 4 < 足元の米国リート市場について > 月初来 四半期来 (2018 年 10 月以降 ) 米国リート 11.9% 10.4% 米国株式 14.7% 18.9% 2018 年 12 月 24 時点 ( 出所 ) ブルームバーグ米国株式 :S&P500 種株価指数 ( 米ドルベース トータル

金融市場2018年12月号

日経平均株価 22,27.3 NY ダウ工業株 3 種 25,9.32 米ドル 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1, 12, 1,,, 2, 22, 1, 1, 1, 21 年 月 2 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~

Microsoft PowerPoint - 三井住友銀行様_FE UPDATE_Regend pptx

低インフレ 乏しい利上げ観測労働市場に目を向けると 8 月の失業率は約 年ぶりの低水準となる5.3% に低下した 雇用者数も伸びており 一部では技術者不足の声も聞かれる RBAは今後数年 失業率は自然失業率とされる5.% を目指して低下が続くとの見方を示している ただ 賃金の上昇率は ~ 月期が前年

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平成29年度における運用状況等

Microsoft PowerPoint - CSIS 【三井住友銀行】 USHYファンドの分配金について IM pptx

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日経平均株価 22,97. 2, 2, 22, 円 2, 1, 1, 1,, 1,,, 21 年 7 月 23 日発行休場の場合は直前の営業日までのデータ 長期 ( 週次ベース ) (27 年 1 月第 1 週末 ~21 年 7 月第 3 週末 ) 短期 ( 日次ベース ) (217 年 1 月初

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Transcription:

( 5 月 ) 目次 投資戦略のポイント P.1 内外経済 P.2 日本経済 米国経済 欧州経済 各資産の投資環境見通し P.3 前月の投資環境 国内債券 国内株式 外国債券 外国株式 為替 金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 405 号 一般社団法人日本投資顧問業協会会員 / 一般社団法人投資信託協会会員

投資戦略のポイント 1 米国景況感と物価 金利動向 足元の株式相場が底堅く推移し 投資家のリスク許容度が次第に高まっているようにみられますが 景況感と物価 金利動向には注目すべき点がいくつかあると考えています 4 月に発表された経済指標によると ISM 製造業景況感指数は市場予想を下回り 雇用統計では非農業部門雇用者数 ( 前月比 ) の伸びに鈍化がみられましたが 景況感に影響を与えるほどの内容ではなかったと考えています しかし 物価については消費者物価指数 ( 前年比 ) が前月から上昇し 足元では原油価格の上昇を受けてインフレに対する市場の関心が高まっています 3 月の FOMC( 連邦公開市場委員会 ) 議事録によると 複数のメンバーが利上げペースの加速が適切との考えを示していたことが明らかになりました 長期金利は月後半以降 上昇ペースを加速し節目とされる 3% を超える場面がありました 1~3 月期の実質 GDP 成長率は +2.3% と個人消費が低迷し 前期から鈍化しました 物価や金利の上昇圧力が高まる中 今後の景況感や株式相場の動向が注目されます 2 欧州景気動向と金融政策 景気については拡大傾向にあるものの 4 月の ECB( 欧州中央銀行 ) 理事会後に同総裁は 足元の経済指標に弱さがみられると述べており 景気に対する先行き不透明感も意識されます ECB は 3 月の理事会において 緩和バイアス を示すとされる 量的緩和政策の規模拡大 に関する記述を声明文から削除しました しかし 同議事録では多数のメンバーが持続的な物価上昇の証拠は不十分との認識を示していたことが確認されたことから 投資家の間では将来の利上げペースは極めて緩やかになるとの見方が広がりました これまでは 底堅い景気を背景に金融政策の正常化に向かうと見方が多数でしたが 4 月の ECB 理事会後に同総裁は量的緩和政策の終了時期についても 9 月末にこだわらないと述べました 景気の拡大ペースが緩やかで物価上昇圧力が弱いことから積極的な金融引き締めには程遠く 今後の長期金利の上昇は緩やかなものにとどまるとみられます 3 日本為替と物価 金利動向 日銀短観では 大企業製造業の景況感が 8 四半期ぶりの悪化となりました 株式相場の下落や円高圧力 資源価格上昇が影響したとみられます これまで保護主義的な姿勢をみせていた米国大統領が 通商政策に関して対話を重視した交渉余地があるとの見解を示したことから 株式相場は上昇し外国為替市場では円安傾向となりました 主要な貿易相手国である米国および中国では 景気は安定成長の段階に入っていることから 今後の株式相場は緩やかに上昇するとみられます また 足元の原油価格上昇を受けて 物価に対して上昇圧力がかかりつつあります 原油価格ならびに原材料価格の上昇を受けた物価上昇がインフレ見通しを引き上げ 債券相場に影響を及ぼす可能性に留意が必要と考えています ただ 日銀は 4 月の物価展望レポートにおいて 2019 年度頃としていた物価目標の達成時期を削除した上で物価見通しを引き下げています 本格的に物価が上昇する環境を迎えるには相当の時間を要すると考えられます 4 新興国中国 :1~3 月期の経済成長率は前期と同水準 中国 1~3 月期の実質 GDP 成長率 ( 前年比 ) は +6.8% と 3 四半期連続で同水準となりました 中国国家主席は 国内金融市場の外資へのさらなる開放ならびに自動車などの関税引き下げによる輸入拡大を目指す方針を示しました 人民銀行は預金準備率の引き下げを発表しました ブラジル 最高裁判所はすでに有罪判決を受けている元大統領が申し立てていた人身保護請求を却下し 同氏は収監されました 大統領選挙に向けて候補者が出揃わない中 あらためて先行き不透明感が広がっています 1

内外経済 日本経済 国内実質 GDP 成長率 ( 前期比 ) と寄与度 欧州経済 ユーロ圏実質 GDP 成長率 ( 前期比 ) と寄与度 1.5 1.5 0.5 0.5 - - -0.5-0.5 - -3.0 民間最終消費支出 民間住宅 民間企業設備 民間在庫品増加 公的需要 純輸出 実質 GDP - -3.0 - -1.5 個人消費設備投資在庫投資 政府支出純輸出実質 GDP - -1.5 6.0 4.0 - -4.0-6.0 米国経済 米国実質 GDP 成長率 ( 前期比年率 ) と寄与度 個人消費民間住宅民間設備民間在庫 政府支出純輸出実質 GDP 6.0 4.0 - -4.0-6.0 日本 : 10~12 月期の実質 GDP 成長率は前期比 +0.4%( 年率 +1.6%) と プラス成長となりました 米国 : 1~3 月期の実質 GDP 成長率は前期比年率 +2.3% と 前期から減速しました 欧州 ( ユーロ圏 ): 10~12 月期の実質 GDP 成長率は前期比 +0.6% と プラス成長となりました 2

各資産の投資環境見通し 10 年国債利回りは低下した後 月末近くに上昇 国内株式相場は堅調に推移 長期金利は米国 ドイツともに上昇 外国株式相場は底堅い動き 前月の投資環境 (4 月 ) 4 月の 10 年国債利回りは上昇しました 上旬の 10 年国債利回りは 年度始の投資家需要を受けて 低下する場面がありました 中旬にかけてはレンジ内で推移しましたが 20 年物の国債入札が低調だったことに加え 海外長期金利が上昇したこともあり 10 年国債利回りは月末近くに上昇しました 4 月の国内株式相場は堅調に推移しました 国内株式相場は 米中貿易摩擦や地政学リスクに対する懸念が徐々に後退する中 米国株式相場が堅調に推移したことに加え 円安傾向で推移したことも支援材料となり 堅調に推移しました 米国 :4 月の長期金利は上昇しました 米国景気の底堅さが続く一方 米中貿易摩擦や中東情勢を巡る地政学リスクへの懸念が高まったこともあり 長期金利は中旬にかけては方向感に欠ける動きとなりました その後は 原油価格の上昇などを背景にインフレ傾向が強まったことから長期金利は上昇傾向となり 一時は節目とされる 3% を超える場面がありました 欧州 :4 月のドイツ長期金利は上昇しました ドイツ長期金利は 中旬まではレンジ内の動きとなりましたが 下旬には米国長期金利に連れて上昇する場面もありました 月末近くには市場予想を下回る経済指標が相次いだこと ECB 理事会において金融政策正常化に関する議論がなかったことから 長期金利は低下しました 4 月の外国株式相場は底堅い動きとなりました 外国株式相場は 米中貿易摩擦や地政学リスクに対する懸念が徐々に後退する中 米国経済が安定した成長を続けるとの見方や企業業績に対する期待に支えられ 底堅く推移しました ただし 月後半にかけて長期金利が上昇傾向となる中 外国株式相場の上値は重くなりました 3 4 月の市場動向 債券利回り 株価指数 ダウ工業株 30 種平均 S&P500 ナスダック指数 FTSE100 DAX ハンセン指数 為替相場 2018/4/30 2018/3/30 騰落率 ( 幅 ) 前月末 前々月末 前々月末差 日本 10 年国債 6% 5% +1% 米国 10 年国債 2.95% 2.74% +0.21% ドイツ10 年国債 0.56% 0.50% +6% 英国 10 年国債 1.42% 1.35% +7% 豪 10 年国債 2.77% 2.60% +0.17% ブラジル10 年国債 9.84% 9.49% +0.34% 南アフリカ 10 年国債 日経平均株価 TOPIX 8.19% 7.99% +0.20% 前月末 前々月末 前々月末比 22,467.87 21,454.30 +4.72% 1,777.23 米国ドル / 円 109.34 106.28 +2.88% ユーロ / 円 135 130.97 +0.82% 英国ポンド / 円 150.48 148.95 +2% 豪ドル / 円 82.34 81.61 +0.89% 26.92 1,716.30 26.86 +0.22% 前月 前々月とも 月末が休日となる市場については直前取引日の水準を記載しています +3.55% 24,163.15 24,103.11 +0.25% 2,648.05 2,640.87 +0.27% 7,066.27 7,063.45 +4% 7,509.30 7,056.61 +6.42% 12,612.11 12,096.73 +4.26% 30,808.45 30,093.38 +2.38% 前月末 前々月末 前々月末比 ブラジルレアル / 円 31.19 32.15 2.99% トルコリラ / 円 南アフリカランド / 円 8.77 8.98 2.33% 出所 :Bloomberg

各資産の投資環境見通し 国内債券 長期金利の短期的なレンジは 0~+0.10% 国内株式 国内株式相場は企業業績に沿った底堅い展開 国内長期金利は 引き続き日銀のイールドカーブ コントロールにより 0.10~+0.10% 程度のレンジ内での変動に抑制されると予想しています また 短期的なレンジは 0~+0.10% 程度とみています 日銀は展望レポートで 19 年度ごろとしていた 2% の物価目標の達成時期を削除しました 日銀総裁が続投となり 2 名の副総裁が交代した新体制の元 当面は現行の金融政策を継続するとみられます ただし 将来の金融政策の変化が予想される材料に留意が必要と考えています 国内株式相場は企業業績に沿った底堅い展開になるとみています 米中貿易摩擦については 中国国内金融市場の外資へのさらなる開放策 および自動車の関税引き下げによる輸入拡大など中国政府の対応によって 国内株式相場への影響は低下しつつあるとみられます また 外国為替市場では円高が一服しつつあることも支援材料と考えられます 外需を中心とした企業業績の減速は相当程度織り込まれたとみられることから 決算発表一巡後は底堅く推移するとみています 引き続き 国内外の政治や朝鮮半島情勢 米国長期金利の動向には注意を要すると考えています 24,000 23,000 22,000 21,000 20,000 国内債券利回りの推移 0.40 0.30 0.20 0.10 0-0.10-0.20 20 年国債利回り ( 右軸 ) 10 年国債利回り ( 左軸 ) 5 年国債利回り ( 左軸 ) ( 円 ) 日経平均株価 TOPIX の推移 日経平均株価 ( 左軸 ) 0.70 0.60 0.50 0.40 0.30 0.20 0.10 ( ホ イント ) 2,100 2,000 1,900 1,800 1,700 19,000 TOPIX( 右軸 ) 1,600 4

各資産の投資環境見通し 外国債券 長期金利は 米国 ドイツともに緩やかに上昇 外国株式 外国株式相場は 企業決算の内容を見極めつつ戻りを試す展開 米国 : 設備投資は減税策や財政支出拡大を背景に緩やかな増加基調が続き 個人消費についても労働市場のさらなる引き締まりが見込まれることから景気は良好と見込まれます 物価については 原油価格の上昇やこれまでの米ドル安を背景に 消費者物価指数 ( 前年比 ) は当面 2% 超の水準が続くと予想しています FRB は 良好な景気や上向きの物価見通しを背景に現状の利上げペースを続けるとみられます こうした環境下で長期金利は緩やかに上昇するとみています 欧州 :4 月の ECB 理事会では金融政策の正常化に向けた議論を急がないことが明らかとなりました 当面の金融政策は 10 月以降は資産買い入れの縮小が徐々に進められる一方 フォワード ガイダンスによる低金利政策は継続すると見込まれます ドイツ 10 年債利回りは景気の拡大ペースに沿った緩やかな上昇を予想しています 外国株式相場は企業決算の内容を見極めつつ 戻りを試す展開になるとみています ただし 米中貿易摩擦の再燃や地政学リスク 米国におけるインフレ見通しの変化など 投資家が警戒を強める状況となった場合には 一時的に売りに押される展開となることも考えられます 米国金融政策が正常化に向かう中 個別銘柄のファンダメンタルズに着目した銘柄選別が進む傾向は続くとみています < 地域別の主な注目材料 > 米国 : 物価指標 企業の 1~3 月期決算と設備投資 株主還元 ロシア疑惑問題 欧州 :ECB の金融政策 英国の EU 離脱交渉 新興国その他 : 中国の景気動向 国際商品市況 地政学リスク 米中貿易摩擦 5 3.5 3.0 2.5 1.5 米 独 10 年国債利回りの推移 米国 10 年国債利回り ( 左軸 ) 1.2 0.4 ドイツ10 年国債利回り ( 右軸 ) 0.2 * 出所 :Bloombergより明治安田アセットマネジメント作成 ( ポイント ) ( ポイント ) 3,100 14,000 3,000 2,900 2,800 2,700 2,600 2,500 2,400 2,300 S&P500 DAX FTSE100 の推移 S&P500( 左軸 ) DAX( 右軸 ) FTSE100( 右軸 ) 6,000 * 出所 :Bloombergより明治安田アセットマネジメント作成 0.8 0.6 13,000 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 7,000

各資産の投資環境見通し 為替 米ドルはじり高 ユーロは弱含みの展開 米ドル : 米国では 設備投資は緩やかな増加基調にあり 個人消費も労働市場が引き締まった状況の中で堅調とみられ 景気は拡大を続けるとみています FRB はこれまでの緩やかな利上げペースを継続するとみています 米中貿易摩擦や朝鮮半島を巡る地政学リスクに対する懸念が後退し 外国為替市場ではあらためて金利差が注目されつつあることから 米ドルは強含みの展開が予想されます ただし 財政収支悪化による長期金利の上昇に加え 通商政策および地政学リスクに対する先行き不透明感から一時的に相場の変動率が高まる可能性があります ユーロ : ユーロ圏では 小売売上高や鉱工業生産など市場予想を下回った経済指標が散見されますが 基調としては ECB の低金利政策に支えられ景気の拡大が続くとみています ECB 総裁は足元の経済指標の軟化を認めたものの 景気については楽観的な見方を示しています ユーロは ECB が金融政策の正常化を慎重に進めると予想されることに加え 上昇局面では同高官の通貨高をけん制する発言が予想されることから 米ドルに対し弱含むとみています ブラジルレアル : 経済指標が改善し インフレ率が低位で安定していますが 10 月の大統領選挙を前に政治的な先行き不透明感もあることから 財政健全化の遅れが意識される場面では不安定な動きになるとみています インドネシアルピア :4 月後半の下落局面で 中央銀行は自国通貨買いの市場介入を実施し通貨安定に努める姿勢を示しました 米国大手格付会社の一角による格上げは支援材料と考えられます 南アフリカランド : 政治的な材料による上昇相場が一服となる中 準備銀行総裁の自国通貨高を牽制する発言などもあり 当面は上値の重い展開が予想されます 6 ( 円 ) 外国為替推移 ( ドル / 円 ユーロ / ドル ) 120 115.00 110 105.00 100 ドル / 円 ( 左軸 ) ユーロ / ドル ( 右軸 ) ( 円 ) 36.0 34.0 3 3 28.0 26.0 24.0 外国為替推移 ( 新興国 資源国通貨 ) フ ラシ ルレアル / 円 ( 左軸 ) 南アフリカラント / 円 ( 右軸 ) イント ネシアルヒ ア / 円 (1000 ルヒ アあたり 右軸 ) ( ドル ) 1.300 1.250 1.200 1.150 1.100 ( 円 ) 13.0 1 1 1 9.0 8.0 7.0

7 投資環境見通し 当資料は 明治安田アセットマネジメント株式会社 ( 以下 当社 という ) がお客さまの投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり 投資勧誘を目的とするものではありません また 法令にもとづく開示書類 ( 目論見書等 ) ではありません 当資料は当社の個々のファンドの運用に影響を与えるものではありません 当資料は信頼できると判断した情報等にもとづき作成していますが 内容の正確性 完全性を保証するものではありません 当資料の内容は作成日における当社の判断であり 将来の運用の成果を示唆あるいは保証するものではありません また予告なしに変更することもあります 投資に関して最終的な判断を下すのはお客さまであり 当社は 法律 財務 会計等に関してお客さまにアドバイスする立場にはありません 当資料に掲載されている過去の実績 データ等は将来の実績 データ等を示すものではなく 今後の成果を保証 約束するものではありません なお 当資料に記載された情報 商品に関する権利は当社に帰属いたします したがいまして 当社の書面による同意なく その全部または一部を複製しまたその他の方法で配布することはご遠慮ください 資料中で用いているインデックスおよび発表元は以下のとおりです 記載したインデックスに関する著作権等の一切の権利は当該インデックスの発表元に帰属します TOPIX: 株式会社東京証券取引所日経平均株価 : 株式会社日本経済新聞社ダウ工業株 30 種平均 : S&P Dow Jones Indices LLC S&P500: スタンダード アンド プアーズファイナンシャルサービシーズエルエルシー NASDAQ:The NASDAQ OMX Group, Inc. DAX: ドイツ証券取引所 FTSE100: FTSE 社ハンセン指数 :Hang Seng Indexes Company Limited