卵及び卵製品の高度化基準

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図 12 HACCP の導入状況 ( 販売金額規模別 ) < 食品販売金額規模別 > 5,000 万円未満 ,000 万円 ~1 億円未満 億円 ~3 億円未満

目 次 I. 手引きの目的... 1 II. 高度化計画 と 高度化基盤整備計画 の選択... 1 III. 高度化基盤整備の内容... 2 IV. 融資対象 V. 高度化計画 高度化基盤整備計画 の書き方 別添 1 [ 卵製品 ] 高度化基盤整備事項確認項目... 別添 1

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スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

第 4 章 管理体制の整備 HACCP の 7 つの原則 1 危害分析 : 危害の原因の明確化 2 重要管理点の決定 : CCP の判定と決定 3 管理基準の設定 : CCP を管理するための管理基準の設定 4 モニタリング方法の設定 : 適切に管理されているかの確認方法 5 修正処置の設定 : 問

事業概要 事業概要 確認日 1. 事業概要の把握 従業員数 操業日数 操業時間 約 名 約 日 午前 時 ~ 午後 時 製造銘柄数 製造数量( 単位をそれぞれ選択 ) 約 銘柄 月産 kg 日産 約 トン 組織図 工場全体図 設備リスト 帳簿書類リスト 製品リスト 別添 1 組織 体制図のとおり別添

バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

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1.9.1 管理基準の遵守状況を連続的又は相当の頻度で確認をするためのモニタリングの方法を設定し その文書を作成すること 十分なモニタリング頻度を設定することまた 設定した理由を整理しておくこと モニタリングに関する全ての文書と記録は モニタリングを行う担当者及び責任者による

前文 この文書の最初の項では コーデックス規格委員会により採択された危害分析 重要管理点 (HACCP) システムの原則について説明している 第 2 項では適用の詳細は食品の取扱い状況によって異なる可能性があることを認識して このシステムの適用のための一般的なガイドラインを示している 1) HACC

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4-3-1節類製造作業_実施計画モデル例_

トレーサビリティ 原料ロット管理 CyberChefood は 食品製造工場の安心 安全 効率化を 支援するための 食品工場向け製造管理システム です 品質管理の徹底 HACCP対応 小分け作業 ミス防止 CyberChefood 原料の受入から在庫管理 小分け作業 賞味期限管理 投入 製造 作業ミ

の差については確認できないが 一般的に定温で流通している弁当の管理方法等についてアンケートにより調査した その結果 大部分の事業者が管理温度の設定理由として JAS 規格と同様に食味等の品質の低下及び微生物の繁殖を抑えることを挙げ 許容差は JAS 規格と同様に ±2 としていた また 温度の測定方

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一太郎 12/11/10/9/8 文書

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商品特性と取引条件 商品名 (1) 展示会 商談会シート 記入日 : 最もおいしい時期 (2) 賞味期限 消費期限 (3) 主原料産地 ( 漁獲場所等 )(4) JAN コード (5) 内容量 (6) 希望小売価格 ( 税込 )(7) 1ケースあたり入数 (8) 保存温度帯 (9) 発注リードタイム

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( 認定の審査 ) 第 8 条知事は 第 6 条又は第 11 条の規定による申請があった施設の実地調査等を行い 当該申請内容が第 3 条に定める認定基準に適合していると認めるときは 認定しなければならない ( 認定書の交付等 ) 第 9 条知事は 前条の規定により認定した場合には 当該申請者に対して

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5、ロット付番

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15 変更管理

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目 次 I. 手引きの目的... 1 II. 高度化計画 と 高度化基盤整備計画 の選択... 1 III. 高度化基盤整備の内容... 2 IV. 融資対象 V. 高度化計画 高度化基盤整備計画 の書き方 別添 1 [ 共通 ] 高度化基盤整備事項確認項目 別添

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項目記載事項必須 1.4 非機能性 更新業務仕様書の 3-4 非機能要件 を踏まえ 提案するシステムに関して 基本的な考え方や方針 アピールポイント等を簡潔かつ明瞭に記述すること 3-4 非機能要件 の (1) から (4) に区分し すべての項目について記述すること 1.5 他システム連携 更新業

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7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

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Transcription:

卵製品の高度化基準 1. 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 卵製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿った HACCP を適用して 製造過程の管理の高度化を図ることとし このための体制及び施設の整備を行うこととする まず 高度化基盤整備に取り組んだ上で HACCP を適用した製造過程の管理の高度化を図るという段階を踏んだ取組を行う場合は 将来的に HACCP に取り組むこと又はこれを検討することを明らかにした上で 高度化基盤整備のための体制及び施設の整備を行うこととする (1) 対象となる食品の種類卵製品を対象とし 次のいずれかに該当するものをいう ア非加熱殻付卵イ加熱液卵 ( 加糖または加塩したものを含む ) ウ非加熱液卵エ割卵前加熱製品 ( 温泉たまご等 ) (2) 対象となる食品の製造過程 ( ( ) 書きについては原料卵の受入れ方法及び製品の種類により必ずしも必要としない ) 1) 非加熱殻付卵原料卵の受入れ ( 原料卵の保管 ) 洗卵 殺菌 乾燥 検卵 ( 目視 自動検卵 : 汚卵 ひび卵 血玉卵等 ) 秤量 選別 ( 保管 ) 包装 ( ラベル貼り等 ) 製品保管 出荷 2) 加熱液卵 ( 加糖または加塩したもの含む ) 原料卵の受入れ 原料卵の保管 ( 冷却 ) 洗卵 消毒 割卵 濾過 ( 加糖または加塩 ) 加熱 冷却 計量充填 包装 ( ラベル貼り等 ) 製品保管 ( 冷却 ) 出荷 3) 非加熱液卵 原料卵の受入れ 原料卵の保管 ( 冷却 ) 洗卵 消毒 割卵 濾過 ( ホー ル卵は未濾過 ) 計量充填 包装 ( ラベル貼り等 ) 製品保管 ( 冷却 ) 出荷 4) 割卵前加熱製品 ( 温泉たまご等 ) 原料卵の受入れ ( 1) で選別された正常卵 ) 原料卵の保管 ( 冷却 ) ( 検卵 ) 加熱 ( 味付け ) 検品 放熱 包装 ( ラベル貼り等 ) 製品保管 ( 冷却 ) 出荷

2. 製造過程の管理の高度化の内容に関する基準 (1) 製造過程の管理の高度化を図るための体制の整備の基準は 以下の事項を満たすことが必要である 1 HACCP チームの編成 当該製品についての知識及び専門的な技術に基づいて HACCP システムの導入及びその運用を行うチーム ( 以下 HACCPチーム という ) が編成されていること HACCP チームは以下の業務を行う i) HACCP プランの作成と導入 ii) 従業員の教育訓練 iii) HACCP プランの見直しと修正 iv) 検証の実施と評価 ( 技術の効果の検証 システムとしての稼動状況の検証 ) 2 製品についての記述 当該製品についての安全性に関する事項を含む製品情報が明確にされていること 3 意図する用途の特定 当該製品についての意図する用途が明確にされていること 4 製造工程一覧図の作成 原材料の受入れから最終製品の出荷までに至る当該製品の一連の製造工程の流れ を記載した製造工程一覧図が作成されていること 以下に掲げる施設の図面が作成されていること ⅰ) 製造工程における製品等の移動の経路を示す図面及び工場内の施設の配置を示す図面 ⅱ) 従業員の動線を示す図面 ⅲ) 清浄度の区分を示す図面 5 製造工程一覧図の現場での確認 製造工程一覧図の内容が実際の状況と相違ないか確認し 相違点があれば修正することとされていること 6 危害要因の分析 ( 原則 1) 製造工程一覧図に従って 製造工程ごとに予測できる危害要因がリスト化され 安全な製品を製造するために管理が必要な危害要因を特定し その管理措置が定められていること 具体的には 以下の項目を記載したリストが作成されていること ⅰ) 危害の発生する可能性のある原材料又は工程 ⅱ) 各原材料又は工程における危害要因又はその概要 ⅲ) 各原材料又は工程における危害の発生要因

ⅳ) 危害の発生を制御するための管理措置 7 重要管理点 (CCP) の決定 ( 原則 2) 危害の発生を防止するため 特に重点的に管理すべき工程が重要管理点として定められていること 重要管理点は あらかじめ設定したモニタリング方法で連続的又は相当の頻度で監視し そのパラメータが管理基準を逸脱した場合には短時間のうちに改善措置を行うことによって危害のコントロールが可能な工程とする 金属検出工程のあるときは 金属検出工程を含めることとする 加熱液卵は 加熱 冷却工程を必須の重要管理点とする 割卵前加熱製品は 加熱工程を必須の重要管理点とする 8 管理基準の設定 ( 原則 3) 全ての重要管理点に対し 管理基準が設定されていること 管理基準は 危害要因が許容範囲にまで低減されていることを確認するためのものであり 科学的根拠に基づく数値でかつ可能な限りリアルタイムで判断できる指標が用いられていること 9 モニタリング方法の設定 ( 原則 4) 全ての重要管理点に対し 連続的又は十分な頻度でモニタリングする方法が設定され ていること 10 改善措置の設定 ( 原則 5) モニタリングの結果 管理基準からの逸脱が判明した場合に管理状況を正常に戻すための改善措置の方法及び逸脱により影響を受けた製品の適切な処分の方法が定められていること 11 検証方法の設定 ( 原則 6) HACCP システムが正しく機能していることを十分な頻度で検証するための検証方法が 定められていること 12 文書化及び記録の保持 ( 原則 7) 危害要因の分析 重要管理点の決定 管理基準の設定等についての手順が文書化され また 重要管理点のモニタリング結果 改善措置 実施された検証手順及びその結果等についての記録をし 保存するための体制が定められていること (2) 製造過程の管理の高度化を図るための施設の整備の基準 (1) の体制の整備に必要となる施設のうち 重要管理点の管理に必要な施設 ( 高度化基盤 整備に必要な施設を除く ) の整備内容が記載されていること

必要に応じ 加熱液卵および割卵前加熱製品の加熱処理工程または冷却工程の温度及び時間を常時監視し 記録する機械 装置を設置することができる 必要に応じ 非加熱液卵の割卵工程の温度及び時間を常時監視し 記録する機械 装置を設置することができる 必要に応じ 作業施設の室温 包装作業施設の室温 原材料保管冷蔵施設の室温 製品冷却施設 ( 凍結施設を含む ) の室温 製品保管冷蔵施設 ( 凍結施設を含む ) の室温を常時監視し 記録する機械 装置 原材料及び製造過程にある製品の分析装置 ( 例えば phメーター 水分活性測定装置 金属探知機 ) 等を設置することができる 3 高度化基盤整備の内容に関する基準家きん卵および卵製品における高度化基盤整備は次の (1)~(3) に掲げる項目とする 以下 (1) (2) (3) の各項目の詳細について別途示す 卵製品高度化基盤整備事項確認項目 を参照の上 整備 改善に必要となる体制及び施設の整備の内容が記載されていること (1) 組織の運営に関する項目 1 経営者の姿勢に関する事項 2 食品衛生責任者等に関する事項 3 コンプライアンスに関する事項 4 教育等に関する事項 5 緊急時の対応に関する事項 6 食品防御対策に関する事項 (2) 衛生 品質水準を確保する項目 1 製造施設の周辺環境 仕様 管理等に関する事項以下の点に留意すること 加熱液卵 割卵前加熱製品は 加熱処理工程以降 製品保管工程以前の過程を清浄作業区域とし 清浄作業区域は他の区域と原則として隔壁で仕切られていること ただし 隔壁以外の方法により 二次汚染が防止される場合は この限りでない 2 食品取扱装置 設備の仕様 設置 管理等に関する事項以下の点に留意すること 原材料の受入れから製品の出荷までの過程が交差しないように 製造過程の原料卵の保管施設 加熱処理する際の加熱処理装置 製品保管施設が適切に配置されていること 清浄作業区域内の空気を清浄に保つための設備が備わっていること 3 原材料の受入れ 要件等に関する事項 4 食品取扱者の行動等に関する事項 5 食品の取扱方法に関する事項 6 製造工程 製品等の検査 検査施設に関する事項 (3) 消費者の信頼確保のための項目 1 製品の情報の管理に関する事項

2 トレーサビリティに関する事項 3 取引先又は消費者との間での情報の収集及び提供に関する事項 4 その他 (1) 輸出先国等が求める衛生管理又は品質管理に関する基準に対応するための取組輸出を実施又は検討している事業者においては 高度化計画又は高度化基盤整備計画を作成するに当たっては 輸出先国等が求める衛生管理又は品質管理の基準等に対応した施設及び体制の整備が計画的に行える内容とすること (2) 高度化された製造過程の管理についての消費者等への情報提供のための取組高度化計画を作成する事業者においては 消費者や取引業者に対し 高度化された製造過程の管理についての情報を提供する取組について 当該計画に記載することが望ましい