むせそしゃく食事が飲み込みにくい 食事中に咽る方は まとまりがあり 咀嚼してもバラバラにならない 飲み込む際に喉のすべりが良い などに配慮した えんげえんげ安全に食べられる嚥下食がおすすめです 今回は 茶碗蒸しと嚥下食ゼリーを紹介します ご家族の方も 是非ご一緒にお楽しみ下さい 材料 (4 人分 ) 卵 (M サイズ ) 2 個だし汁 300cc醤油小さじ 1/3(1.7 cc ) 小さじ 1/2 の場合は 1/2 食塩小さじ 1/3(2g) むせごえん 飲み込みにくい 咽る方は 具で誤嚥する危険性があるため 具を入れずに調理をします 小さじ 1/2 は 次のページの説明をご参照下さい エネルギー 41kcal たんぱく質 3.5g 脂質 2.7g 炭水化物 0.2g 塩分 0.6g 作り方 & ポイント 下準備 だし汁を作り 人肌程度に冷ます 本格的なだしを 手軽にとる方法 だし汁に 風味調味料を使う場合 1 熱湯 300 ccを容器に注ぎ 鰹節 8g 入れる ( 鰹節小袋 1 パックは 2.5~4g 程度 ) こ 2 3 分ほど置き 裏ごし器で濾す 裏ごし器が無い場合 茶こしでも OK えぐみが出るため絞らない お湯 300 ccに 小さじ 1/2(2g) を溶かす ( 商品の表示された作り方も 確認する ) 1 冷ましただし汁に を加えて 混ぜる 風味調味料の場合は 食塩は小さじ 1/4(1.5g) に減らす 2 卵をボウルに割り入れ 泡立てずにほぐす こ 3 1を2に混ぜ 裏ごし器で濾す 4 3 を蒸し碗の七分目まで 静かに注ぎ 蓋をする 蓋が無い場合は ラップを 1 個ずつふんわりかける 5 鍋に 4 を並べ 器の 1/3 の高さまでお湯を注ぎ 鍋蓋をする ラップをかけた時は お湯に浸らないよう確認 6 強火で加熱し 沸騰後はすぐに弱火にし 7 分加熱 火を止めて鍋蓋をしたまま 7 分蒸らす 7 竹串で刺し 澄んだ汁が出る もしくはトロトロの卵液が付かなければ 出来上がり 汁が濁る 卵液がつく場合は 弱火で 1~2 分加熱する す 火が強すぎると鬆 ( 表面や内部に穴が開いた状態 ) が入りやすいので注意 取り出す際は 容器が熱いため やけどに気をつける
アレンジ あんをかけると さらに飲み込みやすくなります 材料 (4 人分 ) B だし汁 120 cc 1 小鍋に B を入れ 煮立てる 醤油小さじ 1/3(1.7 cc ) 2 火から下し B を混ぜながら水溶き片栗粉を加える 小さじ 1/2 の場合は 1/2 3 混ぜながら 再度沸騰させ とろみをつける 片栗粉小さじ1(3g) あんをかけると 1 人あたり塩分 +0.1g 2 倍量の水で 水溶き片栗粉にする ( エネルギー +4kcal 炭水化物 +0.7g) 低体重 低栄養 だし汁の半量を 豆乳やクリームに替えて エネルギー UP をしましょう 豆乳茶碗蒸し だし汁 300 ccを 160 ccに減らし 調製豆乳 140 cc加える 加熱時間は 基本のレシピと同じ (1 人あたりエネルギー +19kcal たんぱく質 +1.2g) クリーム茶碗蒸し だし汁 300 ccを 160 ccに減らし 生クリーム 140 cc加える 強火で加熱し 沸騰したらすぐに弱火にし 14 分加熱 火を止めて鍋蓋をしたまま 10 分蒸らす (1 人あたりエネルギー +147kcal たんぱく質 +0.4g 脂質 +15.9g) 塩分制限 材料 の食塩を入れずに 減塩します (1 人あたり 0.5g 減塩だしが風味調味料の場合は 1 人あたり 0.4g 減塩 ) あんをかけると どちらも塩分 0.1g 増えます 飲み込みに問題のない人で 具を入れる場合は? 材料により 栄養価が変わります 肉や魚介類は野菜に比べ エネルギー たんぱく質を多く含みます 入れる場合は 基本のレシピ 3 の後 具を器に入れてから卵液を静かに注ぎます えびは 殻をむき 背ワタを取って下さい (1 人分の量で記載 ) 食品 (g) エネルギー (kcal) たんぱく質 (g) 鶏もも肉 20g 40 3.2 かまぼこ 10g ( 薄切り 1 枚 ) えび 20g ( 無頭えび 1 尾 ) 食品 (g) ぎんなん 2 個 ( 茹で ) エネルギー (kcal) たんぱく質 (g) 7 0.2 10 1.2 三つ葉 3g 1 0.1 18 3.9 人参 10g 4 0.1
電子レンジを利用した作り方 茶碗蒸しは 電子レンジでも作れます 1~4 は 基本のレシピと同じです 5 ラップを 1 個ずつかけ 電子レンジに並べる 6 レンジ弱 200W で 12 分加熱 ( 目安 ) する 7 竹串で刺し 澄んだ汁が出る もしくはトロトロの卵液が付かなければ 出来上がり 汁が濁る 卵液がつく場合は さらに 1 分ずつ加熱する す 高温になると 鬆 ( 表面や内部に穴が開いた状態 ) が入るので注意 心配な時は 耐熱容器に器を入れ 半分の高さまで水を注いでから 加熱すると失敗しにくくなります 小さじ 1/2 とは? 計量スプーンの一番小さいスプーンが 小さじ 1/2( 別名 : ミニスプーン ) です 大さじ 1 杯 15 cc 小さじ 1 杯 5 cc 小さじ 1/2 杯 2.5 ccです 無い場合は 小さじ 1/2 の 1/2 は 小さじ 1/3 程度を目安にして下さい
ふるふると軟らかい食感で 嚥下障害のない方にも喜ばれます 緑茶 ほうじ茶などお好みの味でお楽しみ下さい ゼリー ( お好みのもの ) 材料 (4 人分 ) アップルティーゼリー 材料 (4 人分 ) 抹茶 ほうじ茶粉末 インスタントコーヒーなど 小さじ 1 と 1/2(3g) アップルティーインスタント粉末加糖タイプ 大さじ 5(36g) 水 300 cc 水 300 cc アガー 小さじ 1(3g) アガー 小さじ 1(3g) 砂糖 大さじ 5(45g) 砂糖 大さじ 1(9g) エネルギー 47kcal たんぱく質 0.2g 脂質 0g 炭水化物 11.9g 食塩 0g エネルギー 46cal たんぱく質 0g 脂質 0g 炭水化物 11.5g 食塩 0g 作り方 & ポイント 下準備 緑茶ゼリーの場合は 抹茶と半量の砂糖を混ぜ 分量内の少量の水で溶いておく 1 アガー 砂糖 ( 緑茶ゼリーは残り半量 ) をボウルに入れて 混ぜる 2 分量の水を鍋に入れ 1 を振り入れながら よく混ぜる 3 混ぜながら加熱し 沸騰後 1 分強加熱する 沸騰させること アガーがきちんと溶けていることが美味しく作るポイント 4 火を止め 好みの味 ( 緑茶ゼリーは下準備で溶いた抹茶 ) を加え よく混ぜる 5 器に注ぎ 粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やす アガーは常温で固まる ダマを出来にくくする ポイント 一般的に粉を水で溶く際は 粉に水を加えますが アガーは粉ゼラチンのように水に振り入れながら混ぜて 溶かします この方がダマは出来にくく 失敗も減ります 商品に記載の作り方も ご参照下さい アガーは 海藻のカラギーナンや イナゴマメという豆の種子に含まれるローストビーンガムなどが原材料です 80 以上で溶け 30~40 以下で固まるため 粉寒天のように扱いやすい点と ゼラチンよりも透明感が高く 寒天とゼラチンの間のプルンとした食感が特長です 無味無臭のため 素材の味の邪魔をしません 今回のレシピの分量は かなり緩いので少し固めにする場合は アガーを液量の 2% 程度に調整して下さい ( 例 : 水 300 ccに対しアガー 6g)
アレンジ 低体重 低栄養 牛乳を加えて プリン風にしてエネルギー UP をしましょう コーヒープリン風 1 水 300 ccを 100 ccに減らし 牛乳 200 ccを用意する 2 アガーと砂糖をボウルに入れて よく混ぜる 3 鍋に 1 の水を入れ 2 を振り入れながら混ぜる 4 混ぜながら加熱し 沸騰後 1 分強加熱する アガーをきちんと溶かす 5 火にかけながら 1 の牛乳とインスタントコーヒーを少しずつ加え 沸騰させすぐに火を止める 牛乳に膜がはるので 沸騰させ過ぎに注意 6 器に注ぎ 粗熱がとれたら 冷蔵庫で冷やす (1 人あたりエネルギー +31kcal たんぱく質 +1.4g 脂質 +1.8g 炭水化物 +2.5g) 抹茶プリン風 1 水 300 ccを 100 ccに減らし 牛乳 200 ccを用意する 2 抹茶と半量の砂糖を混ぜ 1 の牛乳を加えて溶く 3 アガーと残りの砂糖をボウルに入れて よく混ぜる 4 鍋に 1 の水を入れ 3 を振り入れながら混ぜる 5 混ぜながら加熱し 沸騰後 1 分強加熱する アガーをきちんと溶かす 6 火にかけながら 2 を少しずつ加え 沸騰させすぐに火を止める 牛乳に膜がはるので 沸騰させ過ぎに注意 7 器に注ぎ 粗熱がとれたら 冷蔵庫で冷やす (1 人あたりエネルギー +31kcal たんぱく質 +1.5g 脂質 +1.8g 炭水化物 +2.4g) たんぱく質制限 ( エネルギーアップ ) コーヒーフレッシュは ゼリーに簡単に合わせられ エネルギー UP も出来ます 基本のレシピの 5 器に注いだ後 コーヒーフレッシュを加えて混ぜ 粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やす (1 個使うと エネルギー +11kcal たんぱく質 +0.3g 脂質 +0.9g) えんげ 嚥下に問題がない方は コーヒーフレッシュを そのままかけるのもおすすめです エネルギー制限 砂糖を パルスイート やラカント S などの0kcal 甘味料や低エネルギーの甘味料にしましょう 砂糖に対する甘味度は 商品により異なるため表示をよく確認して下さい 緑茶やほうじ茶 コーヒーは 砂糖大さじ 5(45g) をパルスイ ト 大さじ1(10g) にする (1 人あたりエネルギー 44kcal 減砂糖などの糖類は0g) 基本の材料のアップルティーは 砂糖を含むため お好みのお茶に替える 砂糖大さじ 1(9g) をパルスイート 小さじ1(3g) にする (1 人あたりエネルギー 43kcal 減砂糖などの糖類は0g) ティーバックの場合は 基本のレシピ3で鍋に加えて煮出す 茶葉の場合は 水の半量を沸かして お茶を淹れる 残りの半量で 基本のレシピ1~3を作る 4 火にかけながら お好みのお茶を加えて混ぜる 5 器に注ぎ 粗熱がとれたら 冷蔵庫で冷やす 計量スプーンの計り方 レシピの 大さじ 1 は 山盛り 1 杯ではありません 箸やヘラで 山盛りの部分を削り すりきり 1 杯にします