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1 概要 1.1 はじめに vsignalyzer は あらゆるタイプの測定データを効率的に評価および解析できる便利なツールです データ視覚化から手動または自動での解析およびレポート生成機能に至る さまざまな機能を備えています ネットワーク開発 解析 ECU キャリブレーション 物理値の取得の間に記録された測定データを各種ファイル形式から読み込むことができます 豊富な関数ライブラリーと統合されたデータ解析機能を使用することで 最も重要な測定データに焦点を絞って 手動または自動で測定データを解 析し その結果を容易に表示することができます また その結果を文書化するための強力なレポート機能と印刷機能を備えています さらに 各 種地図素材を用いて GPS データを視覚化するなどの 幅広い機能が標準装備されています 拡張機能のオプションドライバーアシスタンスを使用することにより vsignalyzer に先進運転支援システム (ADAS) 用の検証ソリューションを追加することもできます 1.2 機能概要 > 記録した測定データの表示を 簡単かつデータごとに設定 > 大規模な測定ファイルでも効率的に操作 > データ解析関数を使用して あらゆる規模の測定データに対して特定条件に基づいたデータを自動解析 > 豊富な数学関数ライブラリーを利用したデータ解析 > 関数エディターでユーザーが独自の関数を作成することで 解析方法をカスタマイズして拡張できるほか MATLAB/Simulink モデルのリンクもサポート > 解析結果について良質なレポートの作成と文書化をサポート Figure 1: vsignalyzer を使用して測定データを簡単に表示および解析 3

1.3 適用分野 vsignalyzer を使用することで ユーザーの業務に関連する測定データにフォーカスした解析作業が可能です インターフェイス用のパネルを作成するだけで 解析プロセスのフローを制御したり 測定結果を視覚化したりすることができます 複雑な解析機能やデータ解析のための計算も数クリックで開始でき しかもそれらを全自動で実行することが可能です そのため vsignalyzer の使用経験が浅いユーザーも 複雑なデータ解析を行うことができ さらに解析に一晩かかるようなきわめて容量の大きい複数の測定ファイルも 高度な自動化機能により容易に解析が可能です vsignalyzer には 測定結果を手早くレポートに挿入したり 直接印刷したりするためのツールが多数用意されています ユーザーが設定可能な印刷ビューに切り替えることで 解析中でも印刷プレビューを確認できます また ドラッグ & ドロップ機能により Microsoft Word や Microsoft PowerPoint などの外部ツールへの測定結果や表示内容のエクスポートも簡単に行うことができます vsignalyzer は 計測技術 車両開発 ECU 開発の分野で利用される 多彩なデータ形式をサポートしています 複数の測定ファイルを同時に読み込むことによる相互比較 新しい測定ファイルへの複数の測定シグナルの保存 ( マージ ) 指定された抽出範囲のデータ及び測定期間のシグナルの切り出し 保存などが可能です vsignalyzer はたとえ大容量の測定ファイルであっても ユーザーの目的に合った迅速な作業をできるように最適化されています したがって vsignalyzer を使用することにより データロガー 測定 / キャリブレーションシステム テストベンチ アナログ測定モジュールから生成される個々の測定データを効率的に解析できます また 拡張機能の オプションドライバーアシスタンス は 先進運転支援システム (ADAS) と自動運転システムの検証プロセスを支援します 1.4 システム要件 > Windows 10/8.1/7(32bit および 64bit 版 ):2.8GHz 以上 2GB RAM 128MB 以上の RAM を備えたグラフィックカードを搭載した PC 1.5 追加オプションによる機能拡張 > オプションドライバーアシスタンスは 先進運転支援システムのオブジェクト検証と 画像処理アルゴリズムの最適化のための機能を拡張 1.6 詳細情報 vsignalyzer に関する各種ドキュメントをオンラインで入手できます また デモ版には数々の用途に応じたサンプル用コンフィギュレーションと vsignalyzer の全機能を説明した詳しいオンラインヘルプが付属しています 詳細はベクターダウンロードセンターをご覧ください 2 機能 vsignalyzer は 測定データの表示 比較 編集に必要なすべての機能を備えています > 測定データの視覚化および解析 > 自動解析による大容量データの迅速な解析および評価 > PDF 出力でのレポート作成と Office アプリケーションへのエクスポート > さまざまな測定ファイル形式のインポート / エクスポート > 記録済みの CAN CAN FD LIN FlexRay Ethernet バス通信の解析 > オプションドライバーアシスタンスを使用した ビデオイメージ上へのセンサーデータの時間同期表示およびオーバーレイオブジェクト表示 > 地図上への測定値と関連する車両の位置の時間同期表示 > 測定 / キャリブレーションツールの CANape と測定ソフトウェアの vmeasure exp を用いた チーム体制でのプロジェクト管理 4

3 測定データの視覚化と手動解析 vsignalyzer では さまざまな縮尺と物理量を持つシグナルを表示させることができます たとえば グラフィック Window の各種のサブ Window に アナログとデジタルのシグナルを混在させて表示すれば スイッチ状態とその結果生じるシステム反応を一目で比較することができます ここでは 時間軸上でズーム操作を行うことや すべてのサブ Window の時間軸スケールを統一して表示させることができます vsignalyzer では 複数のシグナルを時間軸に沿って表示したり XY 表示で別のシグナルに重ねて表示したりできます グローバル測定カーソルは すべての表示 Window で同一時点のシグナル値を比較するのに使用できるツールです どの表示 Window でも 測定カーソルが常に同じ時間ポイントに配置されます テキスト トレース マルチメディアの各 Window にも同様に グローバル測定カーソルが置かれた時間ポイントに対応する値やビデオ画像が表示されます また すべての表示ページやすべての Window で時間軸を同期させることもできます 加えて 差異カーソル グリッド線 Y 軸表示の各種オプション ラベル用オプション ズーム機能といった 迅速かつ効率的な解析のための機能が多数用意されています 色機能は 制限違反を強調表示したり 2 つのシグナルを 1 画面に色分けして表示したりするなどして シグナル値の上に追加情報をオーバーレイさせることで解析を行うユーザーを助けます 測定シグナルの Window には ドラッグ & ドロップ機能を使用して統計列を挿入できます 表示されるシグナルの名前の他に シグナルの情報や統計値などの列を凡例に追加して表示することも可能です 複数の測定ファイルからシグナルを取得し 同時に視覚化して比較することができます 表示したシグナルは グラフィック Window から新しい測定ファイルに直接かつ任意のフォーマットで保存できます また 保存する時間の範囲を個別に設定することもできます バス負荷 メッセージレート エラーレートなど CANalyzer/CANoe を使用して測定した統計データの解析ももちろん可能です 同じ Window を複数の表示ページの任意の位置に表示できます さらに Window を vsignalyzer のプログラム Window の外に配置すれば アクティブな表示ページに関わらず それらの Window を表示しておくことができます データ Window では 測定パラメーターのすべてのプロパティーを容易に可視化できます この Window では構造化されたシグナルの表示も可能です 表示するシグナルは シンボルエクスプローラーからドラッグ & ドロップするだけで簡単に選択できます プロジェクト ユーザー名などの MDF メタデータをシンボルエクスプローラーに表示できることに加え シグナルのプロパティーを可視化できるため 測定データの選択がさらに容易になります また すべての測定データに対して検索機能を使用できます イベントベースのシグナル比較機能によって シグナルの特性を 1 つの測定内の異なる時間ポイントで 非常にすばやく しかも簡単に比較できます これによって たとえば目標とする挙動からの外れ値や逸脱の検出も シグナル値のコメント機能で時間ポイントを指定するか トリガーイベントやデータ解析の結果を使用するだけで実行できます Figure 2: 異なる時間ポイントでのシグナル特性の比較 他の測定との間のシグナル特性の比較も 対象となる測定ファイルをグラフィック Window にドラッグすれば簡単に実施できます 比較したいシグナルが色分けされ 複数のファイル間の共有軸上に表示されます 個々のファイルの時間差は 時間オフセット機能を使用して簡単に修正できます 5

Figure 3: スペクトログラム表示 ( 音源の例 ) では シグナルのパワースペクトラムを視覚化可能 主な機能の詳細 : > さまざまなフォーマットの測定ファイルのインポートとエクスポート > 複数ファイルの読込み 含まれているシグナルの明確な表示など 測定ファイルの扱いが容易 > シグナルの時間軸表示または XY 表示 > ズーム 検索機能 カーソルを用いてシグナル値を手動で解析 > すべての表示 Window で測定 / 差異カーソルの移動が同期 > グラフィック Window の包絡線ビューにすべての外れ値込みでシグナル曲線を表示可能かつ読込み処理も高速化 > 記録した特性曲線とマップを 動作ポイントも含めて数値 グラフィック スペクトログラムで表示 > 色機能の使用により 追加情報をシグナルカーブおよび特性マップに重ねて表示可能 > 異なるインターバルで記録した測定データを同時に表示可能 > シグナル値とビデオ画像を時間同期して表示 > 1 つの測定ファイル内または複数の測定ファイル間でシグナル特性を比較 > グラフィック Window に表示されている軸を柔軟に設定 > 表示 Window の独立した列に統計パラメーターを表示 > シグナルの特定ポイントまたは指定範囲にユーザーのコメント付けが可能 コメントは グラフィック Window に表示され MDF ファイルに保存可能 > 同期したビデオ画像を含む測定ファイルのエクスポート > 測定された ECU シグナルのデータ構造を表示 6

4 関数と仮想シグナルによる解析の拡張 測定データの解析では ライブラリー内の定義済み関数やユーザー自身が作成した関数を使用して 任意の解析アルゴリズムを測定データに適用できます これらの関数が生成する仮想シグナルは 実際のシグナルと同じように表示 Window 内で使用および表示したり 他の関数の入力変数として使用したりできます 仮想シグナルを計算する際は 関数および入力シグナルをシンボルエクスプローラーから表示 Window にドラッグ & ドロップで簡単に取り込むことができます サンプリング時間が異なるシグナル値にインデックスでアクセスすることにより 平均値算出などのフィルター機能を実装できます 中間結果やステータス情報を書き込み Window に出力できるため 仮想シグナルの算出機能を開発するプロセスを大幅に省力化できます 同梱されている Function Editor( 関数エディター ) は ユーザー独自の関数の作成を容易にするツールです このエディターを使用して 関数を作成およびコンパイルし 必要に応じてライブラリーに追加できます 同じく同梱されている CASL (Calculation and Scripting Language) は C に似たコーディングが可能な習得しやすい言語で これを用いることで個別のシグナルや vsignalyzer の機能へのアクセスをよりシンプルな形で行えるようになります さらに 開発者が独自の C コードや Simulink モデルを統合することも可能です Function Editor( 関数エディター ) を使用する以外に MATLAB/Simulink モデルのリンクによっても仮想の測定シグナルを生成できます Graphical Editor も装備されており それを使用すればほんの数クリックで簡単な関数を作成できます Figure 4: Graphical Editor で簡単に仮想関数を作成 5 測定データの自動解析およびデータ解析 車両開発のケースがそうであるように 大量のデータが発生すれば 多くの場合それを手動で解析するのはもはや不可能です vsignalyzer は 高度な関数 スクリプト データ解析機能を使用することにより 大量の測定データにおいても効率的な解析を可能にします 5.1 自動化をシンプルに実現するスクリプト スクリプトを使用すれば ワークフローをすばやく自動化できます 単に新しい測定ファイルに合わせてグラフィック Window を自動的に再設定したい場合でも またテストシーケンス全体を自動化したい場合でも その両方ともスクリプトを使用することで作業を自動化することが可能になります 関数の場合と同様に Function Editor( 関数エディター ) で手軽にスクリプトを作成してコンパイルできます スクリプトは手動で実行するか 特定のイベント たとえば新しい測定ファイルの読込み プロジェクトの読込みや終了時などに関連付けて実行させることができます スクリプトとイベントのリンクは タスクマネージャーのユーザーインターフェイスを使用して管理および表示できます グローバル変数を定義することで 関数やスクリプトをよりシンプルに扱えるようになります これらの変数は関数やスクリプト内で使用できます 変数を修正または最適化するには キャリブレーション Window やパネルでそれらの値を変更することで行います 7

Figure 5: 関数やスクリプトを手早く作成 5.2 複数の測定ファイルの評価と解析 自動解析を拡張し 複数の測定ファイルを処理させたい場合のために用意されている 1 つの方法が いくつかの測定ファイルに保存されているシグナルをオフラインで自動解析する データ解析機能です 1 回の検索の実行で 複数のファイル ( 構造が極力同じファイル 同じ測定のシグナルなど ) を処理できます 選択されたすべての測定ファイルに同じ解析アルゴリズムが適用され その結果がリスト表示されます vsignalyzer の既存の関数とスクリプトはすべてデータ解析で使用できます 解析結果はデータ解析ダイアログか vsignalyzer の シンボルエクスプローラー で確認できます 現在読み込まれている測定ファイルで一致したデータは vsignalyzer の各種の表示 Window で カラーで強調表示されます リスト内の一致データをダブルクリックすると それに関連した表示 Window 内の位置に測定カーソルが移動します 選択した一致データが 現在読み込まれている測定ファイルに含まれていない場合 vsignalyzer は該当する測定ファイルを自動的に読み込み 元の測定ファイルと置き換えます 検索条件に対する 一致データ ( ヒット ) に加えて その他の情報 たとえば過去に使用した検索方法 ( これは解析に複数の条件が含まれる場合に重要です ) や 測定ファイル コンフィギュレーションなどの情報も提供されます 以前に行った自動解析は 測定ファイルを修正した場合の影響を直接解析するなどの目的で いつでも繰り返して実行できます Figure 6: 測定ファイル内の一致値にダイレクトリンクからアクセス可能 8

データ解析のシーケンス全体を完全に自動化できます また 自分用のパネルをセットアップし それを使用してシーケンスのフローを簡単に制御できます これによって 専門的なノウハウの少ないユーザーでも 測定ファイルの解析やレポートの作成が可能になります 一般的なワークフローは以下のステップから構成されています > 解析する測定ファイルを選択する > すべての測定ファイルについてデータ解析を実行する > 解析結果を評価する > レポートの作成 Figure 7: ユーザー定義可能なパネルによって測定データの解析を省力化 エディターを使用して関数やスクリプトを簡単に作成できます 自動解析には以下の機能が利用できます > 測定ファイルをスクリプトにより解析可能 > データ解析のユーザーインターフェイスから 大量データの検索と解析を手軽に実行 > 標準的な解析のための幅広い関数ライブラリー > 代数式を用いた独自の解析を Graphical Editor で作成可能 > 統合スクリプト言語の CASL C/C++ ベースのユーザー関数 または MATLAB/Simulink モデルを使用する 複雑な数学的解析 > グラフィック表示 Window にデータ解析処理の一致結果を表示 > 解析結果を CSV および PDF フォーマットで自動的にエクスポート > 複雑な解析をシンプルでわかりやすいパネルから実行 9

6 レポートの生成 vsignalyzer では 測定データの解析と文書化が連動しています 解析用に作成した表示ページは ノーマルビューまたは印刷ビューで表示させることができます 印刷ビューでは 挿入したすべての解析 Window と表示エレメントが 印刷後に出力されるレイアウトに変わり ページ上に表示されます ヘッダーとフッターを使用して 企業イメージに合致した独自のレイアウト用テンプレートを作成できるほか テキストボックス グラフィック 矢印などの表示エレメントを使用して見栄えの良いレポートを作成できます 表示モードは 文書用にあらかじめ作成した解析ページを使用するモードか 独自の印刷ビューページを個別に作成するモードに切り替えることができます [ 印刷 ] メニューでは レポートに使用したいページを簡単に選択するだけで その結果を印刷するか または PDF ファイルに保存できます ドラッグ & ドロップ機能を使用して デスクトップ上の個別の解析 Window や表示ページ全体を JPG PDF PNG フォーマットで簡単に保存したり Word や PowerPoint ファイルに直接コピーしたりできます Figure 8: [Print] ビューでの良質なレポートの作成 主要機能の概要 : > 印刷テンプレートマネージャーを使用して 洗練されたレイアウトを作成 > すべての用紙フォーマットをサポートし 1 つのレポートに複数の用紙フォーマット ( 縦方向 / 横方向 ) が混在する場合にも対応 > 表示ページ上で印刷ビューとノーマルビューを切替え > ページのオーバービューから概要をすばやく把握 > ドラッグ & ドロップでレポートを簡単に作成 > 解析に使用できるすべての表示オプションがレポート作成でも使用可能 > データ解析による結果レポートを全自動で作成 > 表示エレメントを自由に配置できるため 分かりやすい解析結果のレポートが作成可能 > 事前に定義された関数またはスクリプトを用いたユーザー独自のマクロ関数によるテキスト生成 > PDF/EMF PNG JPG GIF BMP フォーマットでのレポートのエクスポート > ドラッグ & ドロップ機能を使用して 表示ページ全体や個別の解析 Window を Microsoft Office などの他の Windows アプリケーションに簡単にコピー 10

Figure 9: ドラッグ & ドロップ機能により 測定結果を Word や PowerPoint などの外部ツールに簡単にコピー 7 サポートする測定ファイル形式 vsignalyzer は以下のようなさまざまなファイル形式の測定データを処理することができます > MDF-3.x ASAM MDF-4.x INCA DAT XLS XLSX MATLAB MAT 7.3 HDF5 vsignalyzer で直接処理できない下記のファイル形式については 対応するインポートコンバーターを利用すれば自動的に変換され vsignalyzer にファイルがロードすることが可能です > BLF ASC LOG ASCII ATF CC3 CLF CSV GLX GPX KME NMEA 0183 PCAP TTL XLG XLX その他のファイル形式での測定ファイル処理が必要な場合 vsignalyzer は MDF ファイルを下記のようなファイル形式に変換することも可能です > ASCII ATF MATLAB(M/MAT) DIADEM Excel 8 記録済みのバス通信の解析 トレース Window には メッセージやエラーフレームだけでなく 記録済みの CAN CAN FD LIN FlexRay の各バスのアクティビティーをリスト表示できます ネットワークデータベースを関連付ければ たとえばメッセージの個別のシグナルをデコードした形で表示したり それらをトレース Window からグラフィック Window に直接抽出したりすることが可能になります グローバル測定カーソルは 追跡しているメッセージと vsignalyzer に表示されている他のすべての測定シグナルを同期します トレース Window でメッセージまたはシグナルをクリックすると すべての解析 Window のグローバル測定カーソルが それに関連する時間ポイントに直接移動します ドラッグ & ドロップにより Windows エクスプローラーや vsignalyzer のシンボルエクスプローラーからトレース Window に測定ファイルをすばやく追加できます トレース Window のデータの解析には さまざまな方法が使用できます > フィルター : トレース Window にはフィルターが多数用意されています ブロックフィルターやパスフィルターを使用して 特定のバスや個別のメッセージをフィルターすることにより データの量を減らすことができます フィルターは個別の表示列にも適用できます 11

> 事前定義済みのカラム表示 : トレース Window は CAN LIN J1939 FlexRay などの標準バスシステムに合わせてすばやく最適化できます その他の情報を表示する個別のカラムも トレース Window に簡単に追加できます > 検索 : 検索条件に基づいてメッセージ / シグナルを探すことができます > 色機能によるバスの強調表示 : 表示されるバスはそれぞれ異なる色で強調されるため簡単に判別できます > 統計の表示 : さまざまなビューを使用して 値なども含めたメッセージ / シグナルの詳細を表示したり タイムスタンプ間やシグナル値間の差を計算したりできます Figure 10: グローバル測定カーソルで時間同期したトレース Window 12

9 地図上への車両位置の表示 vsignalyzer では 記録した GPS データを電子地図上で視覚化できます これによって地理的な条件を踏まえた解析が可能になるため 記録した測定データの解釈が非常に楽になります オフライン解析の際 GPS Window には その関連する車両位置とともに測定値が同期して表示されます Figure 11: 車両位置を示した GPS Window とサンプルコンフィギュレーション 9.1 適用分野 テスト走行時に測定データと地理的な位置を同期し その位置を地図上に表示できるため 特定のイベントの追跡が非常に簡単になります この補足情報を利用することで ECU の挙動をより正確に解釈できるようになることは少なくありません 山道で発生するシフトアップなどはその一例です 9.2 サポートされる地図素材使用可能な地図素材には以下のものがあります > OpenStreetMap( 事前にダウンロードした地図素材のオフライン使用も可能 インターネット接続のないテスト走行での解析に非常に有効 ) > 昭文社スーパーマップル G > 独自の地図を画像ファイルの形で統合可能 9.3 システム要件 > Open StreetMap および昭文社のオフラインの地図素材には ハードディスクに空きスペースが必要 9.4 機能 GPS 機能の主な特徴は以下のとおりです > カスタマイズ可能かつ拡大 / 縮小が可能な GPS 表示 Window の作成 > GPS Window への車両位置の表示 > 走行済みルートの表示とその設定 13

> 地理および車両固有のデータを各種の表示 Window に同時に表示 > 測定カーソルと地図上の車両位置との同期 > 複数車両の同期表示 (Car2x/V2X 通信など ) > ズーム設定に比例して地図の詳細度が変化 10 ロガーで記録されたデータの解析 vsignalyzer は ベクター GL ファミリーなどのデータロガーで生成された測定データを解析する際に威力を発揮します データが MDF 形式で提供されていなくても vsignalyzer には BLF ASC LOG CC3 CLF GLX TTL XLG XLX などの多様なファイル形式に応じたコンバーターが用意されています データロガーからは膨大なデータが生成されるため シグナル指向による視覚化だけでなく データ解析を自動的に 高いパフォーマンスで行うことが特に重要です vsignalyzer にはそのための理想的なツールである データ解析 機能が用意されています また ロガーで記録したバスメッセージの解析は複数回にわたって実行する必要がありますが vsignalyzer ではそれらをグラフィック Window のシグナル特性と同期させ トレース Window に表示することができます GPS 上の位置などの記録済みの環境データやビデオデータも同期的に視覚化できるため 測定データの解析がしやすくなります データロガーでは 与えられた保存スペースの使用効率をできるだけ高めるために 継続したビデオストリームではなく連続した静止画像を記録するケースがしばしばありますが vsignalyzer ではこのような個別の画像のシーケンスを同期させて表示することも もちろん可能です 測定中に録音した音声のコメントを通じて 特定の運転状況を把握し 測定データを解析するための重要な知見が得られることは少なくありません vsignalyzer では これらの音声コメントをグラフィック Window に表示し ダブルクリックで再生できます 不要な音声コメントはシンボルエクスプローラーでごく簡単に非表示にできるため 重要なものだけに集中できます Figure 12: Vector Logger Configurator のクイックビュー機能からデータ解析を直接開始できます 14

11 先進運転支援システムの開発 オプションドライバーアシスタンスでは 先進運転支援システム (ADAS) や自動運転用システムの開発を目的として 記録したセンサーデータをビデオ Window に同期的に視覚化できます この表示では センサーデータをグラフィックオブジェクト ( 矩形や線など ) としてビデオイメージ上に遠近図でオーバーレイ表示したり 側面図や俯瞰遠近図で視覚化したりできます 開発中のシステムがアダプティブクルーズコントロール (ACC) 車線検出システム パーキング支援システムなどのレーダーシステムであるかどうかに関わりなく 収集したデータをビデオイメージにオーバーレイ表示することで システムの信頼性や操作上の安全性を客観的に評価できます 取得されたデータは ビデオイメージにオーバーレイ表示されるだけでなく 地図上の正確な位置にも表示されます オンラインの地図素材は OpenStreetMap の利用が可能です OpenStreetMap や昭文社スーパーマップル G のオフライン地図も使用できます Figure 13: オプションドライバーアシスタンス : 先進運転支援システムと画像処理アルゴリズム最適化のためのオブジェクト検証 12 エンジニアリングサービス ベクターでは お客様の業務に応じたノウハウやトータルなソリューションを提供し お客様が ECU 開発に専念できるようご支援します ベクターのサービスは お客様独自の解析スクリプトの開発を含むコンサルティング業務からインテグレーションのサポート フィールドアプリケーションエンジニアの現場派遣まで多岐にわたります 15

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