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東日本大震災津波調査 ( 調査結果 ) 東日本大震災で被災された皆様にお見舞いを申し上げます また 本調査にご協力いただ いた皆様に感謝致します 調査概要 調査の目的 3 月 11 日の 東日本大震災 により 北海道 東北 関東の沿岸部で大きな津波災害に見舞われました 本調査は 株式会社ウェザーニューズ 今村文彦教授 ( 東北大学災害制御研究センター長 ) 矢守克也教授 ( 京都大学防災研究所 ) と共同で 今回の津波災害において 無事に避難をされた方と亡くなった方との間にどのような行動 判断の違いが存在するのかを調べ 今後の減災 避難活動における対策 対処の一助とすることを目的として行いました 調査期間 2011 年 5 月 18 日 ( 水 )~6 月 12 日 ( 日 ) 調査回答数 北海道 青森県 岩手県 宮城県 福島県 茨城県 千葉県の 1 道 6 県で被災された方 回答数は 合計 5296 件 ( 自身の状況についての 3298 件と亡くなられた方に関する 1998 件 ) 調査方法 当社で展開するインターネットサイトおよび携帯サイト ウェザーニュース スマートフ ォンアプリケーション ウェザーニュースタッチ の利用者を対象に調査を実施

調査項目 結果分析 1. 地震発生から避難開始までの時間について - 生存者は平均 19 分 - 亡くなった方は平均 21 分 2. 避難開始のきっかけについて - 地震発生後すぐに避難できた方は 生存者でもわずか 28% - 最も多いきっかけは 大津波警報 / 津波警報の発表 3. 避難行動の有無について - 亡くなった方の 5 人に 1 人が避難できず - 避難しなかった理由で多いのは 安全だと思っていた 4. 向かった避難場所について 1 - 生存者は 4 人に 3 人が安全な場所に避難 - 亡くなった方は 4 人に 3 人が安全な場所に避難できず 5. 向かった避難場所について 2 - 避難した方の 40% は高台に避難できず - 約半数が指定された場所以外に避難 6. なぜ津波から逃げきる事ができなかったか - 亡くなった方の 18% が避難中に障害に遭遇 7. 津波から避難した高さについて - 生存者が避難した先は平均 2.9 階 - 亡くなった方が避難した先は平均 1.7 階 8. 避難先からの移動について - 亡くなった方の 60% が避難場所から再び危険地域へ 9. 避難場所から再び危険地域へ行く理由について - 家族を探しに が最多 結果分析の詳細は 次項をご参照ください

結果分析詳細 1. 地震発生から避難開始までの時間について 生存者は平均 19 分亡くなった方は平均 21 分津波からの避難は一刻を争います そこで 津波で浸水した場所にいた生存者と亡くなった方について 地震が発生してから避難を開始するまでの時間に差があるかを調べました 生存者でも全体の 10% ほど 避難しなかった と回答した方がいますが 過半数が 20 分以内に避難していました そこで 避難開始までの平均時間を計算してみました その結果 生存者は地震発生から平均 19 分で避難し始めていた事がわかりました 一方 亡くなった方は地震発生から平均 21 分後でした 今回の調査では 避難開始時間における生死の境は 20 分だったという結果が出ました しかし その差はわずかに 2 分間でした 津波からの避難はまさに 1 分 1 秒を争うという事が改めて明らかになりました また 年齢別に見てみると 20 歳未満は最も避難開始が遅く 亡くなった方で 32 分 生存者でも 22 分でした 一方 60 代が最も早く 亡くなった方で 18 分 生存者では 14 分でした 年齢層が高いほど 体力的に移動時間がかかる事をふまえると 高齢の方ほど早く避難を始めなければならなかったと言えそうです 生存者については 浸水した場所 ( 避難が必要だった場所 ) にいた 994 人の回答から算出 亡くなった方については 全回答の 1998 人分を対象に算出している 便宜上 地震発生直後を 1 分 5 分以内を 5 分 10 分以内を 10 分 20 分以内を 20 分 30 分以内を 30 分 60 分以内を 60 分 120 分以内を 120 分 120 分以上 わからない 避難しなかったを加えずに計算している

2. 避難開始のきっかけについて 地震発生後すぐに避難できた方は 生存者でもわずか 28% 最も多いきっかけは 大津波警報 / 津波警報の発表いち早く津波から逃げるためには 地震が発生したら直ちに避難する必要がありますが 今回の震災で 皆さんは何をきっかけに避難を始めたのでしょう 最も大きいきっかけを聞きました 生存者も亡くなった方も 最も多かったのは 大津波警報や津波警報 の情報でした 次に 大きな地震だったから という地震をきっかけに 津波警報が出されるのを待っていたら間に合わないかも と自ら判断して避難したという回答でした ただ 大きな地震 = 津波の危険性 と考え 地震発生後すぐに避難行動に移れた方は 生存者でも 28% に留まるという結果でした 生存者は 避難をしていない という回答を除き さらに わからない 無回答 を省いた 1853 名が 対象 亡くなった方については 全体の 1998 名のうち 避難したと推察され わからない 無回答 を 省いた 692 名が対象

では 避難するまで何をしていたのかを聞いてみました 最も多かったのは 情報の収集 確認 でした 続いて ただちに避難した という回答でしたが 家族や知人の安否確認 家族や知人を迎えに行った という答えも多くありました 避難したと推察される 3116 名が対象 複数回答 3. 避難行動の有無について 亡くなった方の 5 人に 1 人が避難できず 避難しなかった理由で多いのは 安全だと思っていた 前述の 地震発生のあと何分後に避難を始めたか の質問で目立ったのは 亡くなった方の 避難しなかった という回答の多さです 津波で亡くなった方の 21% は避難をしていませんでした わからない 無回答 を含めても 亡くなった方の 5 人に 1 人以上が避難できなかった もしくは避難しなかったという結果になりました 亡くなった方についての全回答 1998 名分から集計

では なぜ避難できなかったのでしょう? なぜ避難しなかったと思いますか? と理由 を聞いてみました すると 避難しなかった理由で最も多いのは 自分のいる場所が安全だと思った という回答でした 避難しなかった方は 60 代以上の比較的高い年齢層に多く見られました 体力的に避難が困難な方が多かった事も推察されますが 回答の中には 過去の津波では被害が小さかったから大丈夫だと思ったのだろう と推察するコメントもありました 1933 年 ( 昭和 8) の昭和三陸津波や 1960 年 ( 昭和 35) のチリ地震津波など過去の自分の津波経験を元に判断された方もいたようです 亡くなった方で避難しなかった方の 420 名を対象に集計 複数回答 4. 向かった避難場所について 1 生存者は 4 人に 3 人が安全な場所に避難 亡くなった方は 4 人に 3 人が安全な場所に避難できず津波から避難した皆さんがまず向かった先は 安全だったのでしょうか? 最初に避難した場所 ( 一次避難先 ) の状況に 生存者と亡くなった方で差があったのか調べました 亡くなられた方 1998 名のうち一次避難先に避難したと推察されるのは 515 名で このうち安全な避難場所に辿りついたのは 141 名でした 割合にしてわずか 27% でした その他の 374 名 73% が安全な場所に避難できず そのうち 37 名が別の場所への移動を試みていました つまり 亡くなった方は 避難しても 4 人に 3 人が安全な場所に逃げる事ができなかったという結果が出ました 亡くなった方について 避難した全員を対象に集計 わからない 無回答 を省略

一方 無事に避難をされた方は 1556 名 そのうち避難した先が安全だったのは 1194 名で全体の 77% でした 残り 362 名の 23% は はじめに避難した場所が安全ではありませんでした さらに そのほぼ半数の 167 名が別の場所への移動を試みていました 生存者について 避難した と回答した全員を対象 に集計 わからない 無回答 を省略 5. 向かった避難場所について 2 避難した方の 40% は高台に避難できず 約半数が指定された場所以外に避難津波襲来の際に安全を確保するには まず高い所へ逃げる事です では 皆さんが向かった先は 高台だったのか? どこへ避難したかを聞きました 最も多かったのは 地域などで指定された高台にある避難場所 で 26% の方が回答しました そのほか 指定避難場所ではない高台や建物の高層階など高い所に逃げた方は全体の 60% でした 逆に 40% の方が 高い所に逃げる事はできず 海から離れる事を選んでいました また 地域など指定された場所以外の所へ避難された方は全体の 52% と半数を超えました 指定された避難場所にこだわらず 当時いた場所から効率よく避難できると考えた場所を選んだ結果と思われます どちらにしても 津波の襲来がわかってから 生存者 亡くなった方とも含む避難先を考えていては時間がかかってしまいます 津波から逃げるには垂直方向 ( 高い所へ ) の移動が適切なのか それとも水平方向 ( 海から離れた所へ ) の移動が適切なのか その地域による違いも考慮して あらかじめ避難場所を把握しておきたいところです 自宅や職場など自分の主な活動場所から避難場所までの経路も含め 安全な避難場所を見極めておく必要があります 避難したと推察される 3116 名から わからない 無回答 を省略した 2222 名が対象

6. なぜ津波から逃げきる事ができなかったか 亡くなった方の 18% が避難中に障害に遭遇亡くなった方が なぜ津波から逃れる事ができなかったのか その思い当たる理由を聞いてみました 最も多かったのは 避難経路に渋滞やがけ崩れなど障害があった という回答で 亡くなった方全体の 18% にのぼりました 自由記述していただいた中にも 渋滞で身動きが取れず車ごと流された という回答がいくつか見られました 向かう避難場所が分かっていても 途中で障害に遭う事もあると念頭に置き 複数のルートを把握しておく事が生死の分かれ道となったようです また 避難の際には 徒歩で ( 走って ) 逃げた方も 車を利用した方もいらっしゃいましたが それぞれにメリット デメリットがありました 徒歩で逃げる場合 車列の渋滞が発生しても 脇道に逸れるなど方向転換も臨機応変にできます 場合によっては 道ではない所を通る事も可能です その一方 人の足では やはりスピードが出ず 例え全力で走っても津波に追い付かれてしまったという例も回答に寄せられました 車で逃げる場合 ある程度スピードが出せて 数人がともに逃げる事ができるので 近くに高台も高い建物もない場合は有効です ただ 走行できる所が車の通れる道路に限られてしまうため 道が渋滞やがけ崩れなどでふさがれてしまうと身動きが取れなくなる事があります 自分の自宅や職場などから避難場所へ向かうルートの状況を具体的に想定して いざという時の避難する手段を考えておきたいところです 津波で亡くなった 1998 名から わからない 無回答 を省いた 生存者が推測する津波から逃げきれ なかった理由 複数回答

7. 津波から避難した高さについて 生存者が避難した先は平均 2.9 階 亡くなった方が避難した先は平均 1.7 階皆さんがどれほどの高さに避難したのか建物の高さで聞いてみました どこへ避難したか? 建物の何階に逃げたか? という質問に対して 屋内では 2 階もしくは 3 階という回答がともに 10% と多く見られました そこで 生存者と亡くなった方で それぞれ避難できた平均の階数を計算してみました 生存者が避難した先は 平均 2.9 階でした 一方 亡くなった方は平均 1.7 階という結果が出ました ただ 今回の津波の最大遡上高 ( 津波が陸地を遡った最大の高さ ) は 岩手県宮古市重茂姉吉地区の 40.5 メートルで 10 階建てビルの高さに相当します 津波から逃げるには 理想は より高台へ より高層階へ 避難する事です 避難していない という回答を除く 1881 名が対象 8. 避難先からの移動について 亡くなった方の 60% が避難場所から再び危険地域へさて 前述の なぜ津波から逃げきれなかったと思うか という質問に対して 避難したが 再び危険な場所へ移動したから という回答が 2 つ目に多く上がりました そこで

一次避難場所から危険な場所へ移動したかどうかを聞いてみました 生存者では 77% が 移動していない と答えました その一方 亡くなった方は 60% が 移動した という回答で 大きな差が現れました 自由記述の中には いったん波が引いたので大丈夫だと思ったようだ という回答がありました もちろん中には 津波はいったん引いても繰り返し襲ってくる事を分かった上で危険な場所へ向かった方もいると考えられます ですが たとえ第 2 波 第 3 波までにある程度時間の間隔がある場合でも 避難先から戻る事は危険である事がはっきりと現れました 生存者は 避難した 1881 名から 無回答 を省略した 1783 名が対象 亡くなった方は 一旦は避難し たと推察される 1235 名から わからない 無回答 を省略した 431 名が対象 9. 避難場所から再び危険地域へ行く理由について 家族を探しに が最多では なぜ再び危険な場所へおもむいたのか 亡くなった方について 移動した理由を聞きました 群を抜いて多かったのが 家族を探しに という回答でした 自由記述の中には 本人は安全な場所にいたのに 家族が心配で危険な場所におもむいた という回答がいくつか見られました 危険を冒しても家族が心配だったという事でしょう 地震や津波の発生時に家族がばらばらに離れた場所にいる場合も多い事を考えると 普段から 家族それぞれの適切な避難先 例えば こどもの学校 保育園 幼稚園からの避難場所 父親の職場からの避難場所などを互いに確認しておく必要があるかもしれません 一次避難場所から移動したと推察される 259 名が対象 複数回答

本調査を通じて大津波の際 生存者と亡くなった方との間にどのような行動 判断の違いがあったのか見てきました 今回の調査によると 生き延びた方が地震発生から平均 19 分後に避難を開始していたのに対し 亡くなった方は平均 21 分と 地震発生から 20 分 が境になっていました ただ その差はたった 2 分間 わずかな時間で状況が大きく変わるという津波災害の恐ろしさが浮き彫りになりました いかに早く逃げるかが重要となります また 亡くなった方の 5 人に 1 人は避難できなかったという結果が出ました その理由で最も多かったは 安全だと思っていた という回答でした 今回の大津波がこれまでの想定を大きく超えるものだった事が ここでも明らかになりました 避難した場所が安全だったかどうかを聞いたところ 生存者の 4 人に 3 人が安全だったのに対し 亡くなった方では 4 人に 3 人が安全な場所に避難できなかったという結果でした また 亡くなった方の 18% は避難先へ向かう途中に渋滞などの障害に遭遇していました 普段から より安全な避難場所と安全な避難経路 安全な移動手段を考えておきたいところです いったん避難しても 亡くなった方の 60% は再び危険な場所へ移動していました その行動は 家族を探しにいったなど 致し方ないと感じるものもありますが 津波が数時間にわたって 繰り返し襲来する事を考えると 避難先から数時間内に再び戻るのは危険な行為である事が改めて明らかになりました 京都大学防災研究所の矢守克也教授は 今回の調査結果について 何かをしようとして 亡くなった方が相当数おられることが改めて浮き彫りとなり 家族やペットを助けるに加えて 公務員 消防団 自主防災組織などの仕事として 助ける 活動に従事していた方が被害の大きな部分を占めているという課題も示唆している 津波想定の甘さによる避難場所の設定や避難ルート上に生じうる危険や障害に対する準備が甘かったことも あらためて思い知らされる結果だ また 生き残った人の方がはるかに 津波準備をしていなかった が多いことがわかり 亡くなった方はそれなりに準備をしていたのに及ばなかったものと推察出来ると感想を述べています 東北大学災害制御研究センター長の今村文彦教授は 津波等から生き残るためには 避難が最も重要な対応の 1 つである 生死を分ける大切な行動であり いつでも どこでも出来ることであるが 今回の 東日本大震災 でも 避難することの難しさが明らかになったと言える 特に 今回の調査では 生存者と死亡者との違いが初めて示された結果であり 大いに参考になる 避難開始時間 津波への過信 避難手段と経路 さらには向かった避難場所 ( 高さ ) などに有意に違いが明らかになった 我々はこの結果を真摯に受け止め 被害を繰り返さない意識を持つことが重要であると述べています

ウェザーニューズでは 今回の 東日本大震災津波調査 を元に 当社の災害による被害軽減を目指す 減災 のコンテンツを充実させ 津波による人的被害を無くすことに努めていきます また 各防災機関が推進する減災活動の発展及び 個人団体の自助 共助活動に寄与して参ります