平成 30 年度スタートアップ支援事業仕様書 第 1 本仕様書の目的 この仕様書は, 平成 30 年度スタートアップ支援事業を実施するに当たり必要な事項を定め るものとする 第 2 委託事業の目的スタートアップ支援事業は, 国の補助事業 地域活性化雇用創造プロジェクト を活用し, スタートアップ期にあるベンチャー企業の持続的な成長を後押しすることにより, 安定的な雇用環境の整備を目指すものとする 背景には, 創業後 10 年以内に廃業する県内ベンチャー企業が, 約 3 割に上る現状を踏まえ, 安定した雇用環境の整備にはベンチャー企業の持続的な成長を後押しすることが必要と考えていることにある また, ベンチャー企業へのヒアリングによると, 事業計画の策定, 事業進捗管理, 販路開拓, 資金調達など, 経営活動における重要なノウハウが著しく不足していることが判明している このように, スタートアップ期にある多くのベンチャー企業は, 優れた技術を有してはいるものの, 経営ノウハウを適宜適切に蓄積する機会が不足することにより, 持続的な成長の機会を逸していると考えられる そこで, 県内の雇用を安定的に創出する環境を整備するために, スタートアップ期にあるベンチャー企業に対し, 経営活動における重要なノウハウを蓄積させるための事業を実施する 本事業では, 優れた技術を有するベンチャー企業が自ら経営基盤を安定化させることに取り組むことにより, 成長する機会を失うことなく経営活動が持続的に成長していくことを目指すとともに, 安定した雇用環境の整備を目指していく また, イノベーションや優れた技術シーズを社会に還元するための適切な指導 助言を経営者に実施することを通じて, 地域経済の活性化に資する狙いを含んでいる 第 3 事業の内容本事業で実施する主な業務は以下のとおりです 1 対象企業の募集, 発掘 1 対象とするスタートアップ企業を公募により募集する そのため, 募集要項, 申請書, 支援対象とするスタートアップ企業の申請内容に関する評価基準を作成すること なお, 実際の募集要項, 申請書および評価基準の決定は本県と調整すること さらに, 対象企業を募集, 発掘するために必要な事業周知用のチラシ等を作成すること 2 公募期間中における企業からの問い合わせ事項に対応できる体制を確保すること 3 対象企業は, 製造業又は情報通信業で, 下記の要件を満たす茨城県内の概ね創業後 10 年未満のベンチャー企業とする 要件 ( ア ) 県内に本店又は事務所, その他の事業用施設を有する事業者であること ( イ ) 雇用保険適用事業所であること ( ウ ) 補助金等に係る審査等 ( 書類等の保管 書類の提出や実地検査の受入 ) に協力すること 1
( エ ) 厚生労働省所管の雇用関係助成金について, 不正受給処分がなされていない又はなされてから3 年以上経過していること ( オ ) 県税, 消費税及び地方消費税, 労働保険料を滞納していないこと ( カ ) 労働関係法令の違反を行っていないこと ( キ ) 性風俗関連営業, 接待を伴う飲食店営業又はこれらの営業の一部を受託する営業を行う事業主ではないこと ( ク ) 暴力団と関わりのある事業主でないこと ( ケ ) 地域活性化雇用創造プロジェクトへの参画を了承した事業者であること ( コ ) 支援対象とする時点で倒産している事業主ではないこと ( サ ) 下記の分野に関連する又は進出を計画している事業者であること Ⅰ 次世代自動車 燃料電池自動車や電気自動車等の次世代自動車関連分野や軽量化 自動運転などの自動車関連の新技術繊維工業 (11), 化学工業 (16), 石油製品 石炭製品製造業 (17), プラスチック製品製造業 (18), ゴム製品製造業 (19), 窯業 土石製品製造業 (21), 鉄鋼業 (22), 非鉄金属製造業 (23), 金属製品製造業 (24), はん用機械器具製造業 (25), 生産用機械器具製造業 (26), 業務用機械器具製造業 (27), 電子部品 デバイス 電子回路製造業 (28), 電気機械器具製造業 (29), 情報通信機械器具製造業 (30), 輸送用機械器具製造業 (31), その他の製造業 (32), 情報サービス業 (39), インターネット付随サービス業 (40) Ⅱ 環境 新エネルギー 太陽光発電 燃料電池 風力発電 小水力発電などの新エネルギーや熱交換などの省エネルギーに関する分野並びにレアメタルの回収や水浄化などの環境分野繊維工業 (11), 化学工業 (16), 石油製品 石炭製品製造業 (17), プラスチック製品製造業 (18), ゴム製品製造業 (19), 窯業 土石製品製造業 (21), 鉄鋼業 (22), 非鉄金属製造業 (23), 金属製品製造業 (24), はん用機械器具製造業 (25), 生産用機械器具製造業 (26), 業務用機械器具製造業 (27), 電子部品 デバイス 電子回路製造業 (28), 電気機械器具製造業 (29) 情報通信機械器具製造業 (30), 輸送用機械器具製造業 (31), その他の製造業 (32), 情報サービス業 (39), インターネット付随サービス業 (40) Ⅲ 健康 医療機器 医療機器 医用機器 介護支援機器や予防サービス 健康促進 スポーツ関連機器などの健康寿命伸長産業分野食料品製造業 (09), 飲料 たばこ 飼料製造業 (10), 繊維工業 (11), 化学工業 (16), プラスチック製品製造業 (18), ゴム製品製造業 (19), 金属製品製造業 (24), 業務用機械器具製造業 (27), 電子部品 デバイス 電子回路製造業 (28), 電気機械器具製造業 (29), その他の製造業 (32), 情報サービス業 (39), インターネット付随サービス業 (40) Ⅳ 食品 地域資源を活用した商品や機能性食品の開発, 並びに食品の加工装置や施設園芸システム開発, 衛生管理, 鮮度保持, 輸送技術などの分野食料品製造業 (9), 飲料 たばこ 飼料製造業 (10), 繊維工業 (11), 化学工業 (16), プラスチック製品製造業 (18), 情報サービス業 (39), インターネット付随サービス業 (4 0) 2
Ⅴ 次世代技術 IoT, ロボット技術等の次世代技術分野繊維工業 (11), プラスチック製品製造業 (18), ゴム製品製造業 (19), 鉄鋼業 (22), 非鉄金属製造業 (23), 金属製品製造業 (24), 生産用機械器具製造業 (26), 業務用機械器具製造業 (27), 電子部品 デバイス 電子回路製造業 (28), 電気機械器具製造業 (29), 情報通信機械器具製造業 (30), その他の製造業 (32), 情報サービス業 (39), インターネット付随サービス業 (40) Ⅵ 情報通信 システム開発やインターネット上でサービスを提供する情報通信分野に関連した事業情報サービス業 (39), インターネット付随サービス業 (40) () 内の数字は標準産業分類中分類番号を示す 2 対象企業の審査, 選定 1 支援対象企業を7 社程度選定することを想定すること なお, 支援対象企業の選考方法及び選考基準については, 本県と調整すること 2 受託者は外部有識者 ( 法曹界, 産業界, 金融界, 大学などの有識者からなる 5 名程度の委員 ) により構成される審査委員会を設置し, 議事運営を行うこと なお, 委員候補者については提案書において提案をすること なお, 委員の最終決定に際しては, 本県と調整すること 3 審査委員会の就任の承諾および謝金の支払い事務を執り行うとともに, 事務の執行に必要な体制を整備すること 4 審査委員会の議事運営方法については, 契約締結後, 本県と協議の上別途定めること 5 審査にあたり, 応募企業の申請内容に対して審査委員の理解を助けるため, 各応募企業の申請内容の概要版を作成すること 3 アドバイザリーの実施 (1) 中長期的な経営目標 ( 戦略 ) の課題などについて協議を行い, 必要な指導 助言を実施すること (2) 支援対象企業の製品または商品を理解するとともに, 外部環境の分析なども含め 1 年間の行動計画を策定するのに必要な指導 助言を実施すること (3)1 年間の行動計画を実行するため, 産業支援機関, 金融機関などと協力しながら, 販路開拓先の具体的な絞り込みについて, 指導 助言を行うこと (4) 販路開拓のために必要な説明資料の作成に関する指導 助言の実施, 販路開拓先への同行訪問, 販売交渉に関する指導 助言, 交渉結果に関するフィードバックを適宜実施すること (5) 支援対象企業が抱える経営に関する相談事項に対応できる体制を整備すること (6) 県が推奨する展示会等への出展に対する指導 助言を行うとともに, その出展等に係る費用についても, 県と協議のうえ, 受託者が負担する (7) 昨年度の支援企業に対して, 経営活動が持続的に成長していくことを目指して, 月 1 回程度, 必要に応じ指導 助言を行い, 安定した雇用の創出に寄与すること (8) アドバイザリーの実施状況については進捗状況を本県と共有すること なお, 本 3
県が報告を求めたときには, 速やかに報告すること 4 ベンチャーピッチの開催 (1) 資金調達, 販路先, 事業パートナーとのマッチングを目的とした, ベンチャーピッチを1 回, 開催 運営すること (2) ベンチャーキャピタル, 金融機関, 証券会社, 産業支援機関及びパートナー候補企業等を広く集めること (3) ベンチャーピッチの登壇企業に対しては, 事前にプレゼンテーションの内容のレビューを行い, 指導 助言を必要に応じて実施すること (4) 資金調達, 販路先, 事業パートナーとのマッチングにとどまらず, マッチングの成立した関係者との交渉などに関する指導 助言および相談対応を行うこと 5 会計関係資料の作成及び提出等に係る留意事項 (1) 本事業に係る経費は, 証拠書類に基づき精算する (2) 人件費については, 各日の作業実績を記載した作業報告書を月ごとに作成し, 当該作業日数及び契約時に定めた人件費単価に基づき精算額を算定する (3) 本事業の実施にあたり, やむを得ない事情等により, 仕様内容の員数や見積の内容等からに大幅に変更が生じた場合は, 県と協議のうえ, 必要に応じて契約変更を行うものとする (4) 会計帳簿 ( 賃金台帳, 給与明細, 社会保険関係書類, リース等の契約書, 領収書, 銀行振込明細書等, 支出の根拠がわかる書類 ) や労働関係帳簿類を整備し, 当委託事業に係る経費等を明確にすること (5) 本事業は, 国の補助金 ( 地域活性化雇用創造プロジェクト ) を活用した事業であるため, 会計検査院の実地検査等の対象となることから, 会計帳簿等は事業終了後 5 年間保管すること 6 その他 (1) 備品については原則リースとし,30 万円以上の財産の取得は対象外とする (2) 本仕様書に記載されない事項については, 県と協議の上, 決定する (3) 使用可能な経費 委託事業に係る使用可能な経費は別紙のとおりとする 4
別紙 使用可能な経費 費目内容 1 人件費専門家人件費 2 事業費 3 消費税及び 地方消費税 1 専門家旅費 2 審査員謝金 3 審査員旅費 4 印刷製本費 5 通信運搬費 6 使用料及び賃借料 7 消耗品費 8 支援企業に対する展示会等出展費への助成費 9 講演者謝金 10 上記以外で事業の執行に必要な経費 ( 事前に県に相談すること ) 対象とならない経費 機械, 機器等の購入経費 土地 建物を取得するための経費 国や地方公共団体等の補助金 委託費等により既に支弁されている経費 本業務に関する経費と従来の事業に関する経費等との区別が明確でない経費 その他, 事業との関連が認められない経費 5