E2C(R2) 実装作業部会 ICH E2C(R2) ガイドライン : 定期的ベネフィット リスク評価報告 質疑応答集

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別添 日米 EU 医薬品規制調和国際会議 ICH 調和三極ガイドライン 定期的ベネフィット リスク評価報告 (PBRER) E2C(R2) 平成 25 年 5 月 17 日

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

ICH Q4B Annex12

薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

料 情報の提供に関する記録 を作成する方法 ( 作成する時期 記録の媒体 作成する研究者等の氏名 別に作成する書類による代用の有無等 ) 及び保管する方法 ( 場所 第 12 の1⑴の解説 5に規定する提供元の機関における義務 8 個人情報等の取扱い ( 匿名化する場合にはその方法等を含む ) 9

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タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

薬食機発 0131 第 1 号平成 25 年 1 月 31 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長 薬事法に基づく登録認証機関の基準改正に伴う留意事項について ( その 2) 薬事法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 以下 法 という )

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薬食審査発第 号平成 19 年 9 月 28 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課長 国際共同治験に関する基本的考え方について 従来 我が国においては ICH-E5 ガイドラインに基づく 外国臨床データを受け入れる際に考慮すべき民族的要因について

本日の内容 1. 未承認対照薬等の取り扱い別添の 4.(3) ウ.( ア ) 2. 対象疾患の悪化等を評価項目にする試験別添の 7.(3) イ.( ア ) 3. 承認取得者以外の治験国内管理人が治験 依頼者となる場合別添の7.(3) オ. 4. 医師主導治験との情報共有別添の7.(3) カ. 5.

( 別紙 ) 承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方について ( 平成 26 年 6 月 20 日付け薬食審査発 0620 第 6 号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知 ) 新旧対照表 ( 別添 ) 改正後 承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方 1. 承認申請時に電子データ提出を

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データの取り扱いについて (原則)

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

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仮訳 原文 P2 補遺 E6 (R2) コード 履歴 日付 E6(R2) R1 文書に対する補遺以下の各項に対する追加 : 序文,1.63,1.64, 1.65,2.10,2.13,4.2.5,4.2.6,4.9.0,5.0, 5.0.1,5.0.2,5.0.3,5.0.4,5.0.5,5.0.6,

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【事務連絡】偽造医薬品省令Q&A

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事務連絡 平成 26 年 8 月 25 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 薬務主管課御中 厚生労働省医薬食品局審査管理課 定期的ベネフィット リスク評価報告 (PBRER) に関する質疑応答集 (Q&A) について 定期的ベネフィット リスク評価報告 (PBRER) につきましては ICH E2C(R2) ガイドライン 定期的ベネフィット リスク評価報告 (PBRER) について ( 平成 25 年 5 月 17 日付け薬食審査発第 0517 第 1 号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知 ) により 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長宛てに通知したところです 今般 日米 EU 医薬品規制調和国際会議において 標記 Q&Aが別添のとおり合意されましたので 御了知の上 業務の参考として貴管内関係業者等に周知方よろしく御配慮願います なお 本事務連絡の写しを日本製薬団体連合会他関連団体宛てに発出していることを申し添えます

E2C(R2) 実装作業部会 ICH E2C(R2) ガイドライン : 定期的ベネフィット リスク評価報告 質疑応答集

E2C(R2) ガイドラインの実装を支援する目的で ICH 作業部会により作成された質疑応答集 E2C(R2) 質疑応答集文書履歴 コード履歴日付 E2C(R2) Q&As ICH 運営委員会によるステップ 4 での承認 参考 2014 年 31 日 ICH E2C(R2) 定期的ベネフィット リスク評価報告 2012 年 12 月 i

目次 1. 緒言... 2 2. 一般的ガイダンス... 3 3. モジュール方式... 5 4. 国際誕生日... 7 5. 長年販売されてきた製品... 8 6. 参照情報... 8 7. 使用患者数データ... 9 8. サマリーテーブル... 11 9. 臨床試験... 12 10. 非臨床データ... 13 11. 文献... 13 12. 有効性の欠如... 14 13. シグナル及びリスクの評価... 14 14. リスクとベネフィットの項... 19 15. ベネフィットの評価... 19 1

1. 緒言 ICH E2C(R2) ガイドライン ( 本ガイドライン 1 ) で提案する定期的ベネフィット リスク評価報告 (PBRER) は 日米 EU 医薬品規制調和国際会議 (ICH) 参加国や参加地域において 販売後の医薬品に関する定期的なベネフィット リスク評価の報告の共通の基準となることを意図している 本ガイドラインでは 従来の定期的安全性最新報告 (PSUR) を定期的な安全性報告から累積的なベネフィット リスク評価へと発展させる新たな概念が導入された これにより 報告書の焦点は個別症例副作用報告から累積データの評価へと変化した また 対象とする範囲が拡大された結果 報告書内での情報の統合がより必要となった 本ガイドラインがICH 参加国や参加地域において一貫した方法で施行され 解釈される場合に初めて規制要件を調和させることの利益が得られる 2012 年 11 月 ICH 運営委員会は本ガイドラインの実装を支援する目的で E2C(R2) に関する実装作業部会 (IWG) の設置を承認した ICH E2C(R2) IWGは本ガイドラインの実装を支援するため この質疑応答集 (Q&A) を作成した これはPBRERの実際の活用を促すことを意図しており この新しい定期的安全性報告が有するいくつかの新たな特徴に対処するための留意事項が含まれている 1 ICH E2C(R2) ガイドラインは http://www.ich.org から入手できる 2

E2C(R2) 質疑応答集 2. 一般的ガイダンス 2.1 2014 年 さまざまな国や地域で調査期間が異なる場合 販売承認取得者 (MAH) はPBRERの提出をどのように管理すればよいか? MAHが異なる規制当局に対して6カ月及び年単位の両方でPBRERを提出している場合 年単位の調査期間の後半 6カ月の要件を満たすために 6カ月ごとのPBRERの代わりに12カ月間のデータを含む最新のPBRERの提出が認められる場合がある ( 本ガイドラインの図 2 ( 下記 ) 参照 ) ある地域で6カ月ごと 別の地域で3 年ごとのスケジュールで報告される製品の場合も同様である ただし MAHはこの方法が受け入れられるか否かについて関係する規制当局と常に相談する必要がある その際 この方法がその地域の報告頻度を変更しようとするものではなく 短い調査期間の報告要件を満たすのに12カ月間のデータを使用する可能性を探るものであることについて言及すること 図 2:6カ月単位及び年単位でのPBRERの提出 6 カ月単位の PBRER 年単位の PBRER 月 : 2.2 2014 年 サマリーブリッジングレポート及び 追加報告書 (Addendum Reports) の 提出は引き続き可能であるか? 地域 1 では 6 カ月単位の PBRER が要求され A B C 及び D の PBRER を提出する ( 関係す る規制当局と合意に至っている場合を想定 ) 地域 2 では年単位の PBRER が要求され B 及び D の PBRER を提出する ICH E2C(R2) に準拠する場合 サマリーブリッジングレポート及び追加報告書は今後提出すべきではない 報告書が対象とする調査期間にかかわらず 各 PBRER は単独で成立する文書であり MAH が現在入手している新規の及び累積的な情報を反映するものでなければならない 2.3 2014 年製品の適応外使用 (off-label use) に関 PBRER では医薬品のあらゆる使用方法に基づく安全性情報の評価を報告する必要があ 3

する情報は PBRER のどの項に提示すればよいか? り これには製品参照情報に記載される内容以外の使用方法 ( 一般には 適応外使用と呼ばれる ) も含まれる ベネフィット リスク評価は承認適応を対象として実施されるが リスク評価では製品のあらゆる使用方法を考慮することがきわめて重要である 本ガイドラインの 1.3 項 (PBRER が対象とする範囲 ) では 承認適応以外の使用方法に関連したデータから得られる医薬品の安全性に関する知見が入手可能であり 適切かつ必要な場合には そうした知見をリスク評価の考察に反映させるよう述べている 承認適応以外の使用方法に関する情報源の例としては 有害事象の自発報告 医師が自ら実施する臨床試験 医薬品使用実態に関するデータ又は調査 公表された文献などが挙げられるが これらに限定されるものではない 適応外使用に関する具体的な情報は PBRER の以下の項に記載される場合がある 5.2 項 ( 市販後の累積及び調査期間の使用患者数 ) 第 3 段落 ( その他の承認後の使 用 ) MAH は安全性データの解釈にあたり関連すると考えられる医薬品の使用実態の簡潔な説明を示す このとき 適応外使用が臨床ガイドラインや臨床試験のエビデンスによって裏付けられているか 又はその他の既承認の治療法がないことによるものか否かを含め 適応外使用に関する情報を記載する必要がある 製品参照情報に記載される内容以外の使用実態を特定するため MAH は PBRER のデータロックポイント (DLP) 時点の製品参照情報の適切な項 ( 例 : 承認適応 禁忌 ) を用いる 製品参照情報の文書を選択する際の留意事項については 質問 6.1 を参照されたい 15 項 ( シグナルの概要 : 新規 評価継続中又は評価確定 ) 及び 16 項 ( シグナル及びリ スクの評価 ) MAH は本項に製品のあらゆる使用方法から生じるシグナル及びリスクを記載する 18.2 項 ( ベネフィット リスク分析の評価 ) ベネフィットの評価は承認された使用方法に限定して行われるべきであるが ( 本ガイドラインの 17 項を参照 ) 全体的なベネフィット リスク評価では製品のあらゆる使用方法に伴うリスクを考慮する 4

2.4 2014 年 PBRER の作成にあたり どのような情報源の利用が可能であるか? MAH がある有効成分に関して PBRER を作成する場合 MAH が合理的にアクセス可能であり 安全性又はベネフィット リスクプロファイルの評価に関連する情報が用いられる 後発医薬品に関しては MAH が先発医薬品開発会社である製品と比較して得られる情報が少ない可能性がある 例えば MAH が依頼者でない臨床試験に関しては公表された報告しか入手できない可能性がある MAH は PBRER の作成に用いた情報源の一覧表を PBRER の添付資料として提供することも考慮する ( 本ガイドラインの添付資料 E を参照 ) 3. モジュール方式 3.1 2014 年 3.2 2014 年 PBRER では モジュール方式の使用により 他の規制関連文書からの情報活用が促進される 他の規制関連文書の DLP が PBRER と同一でないとき どのようにして情報を再利用できるか? DSUR と PBRER の作成を統合して管理する際 MAH は実際にどのような点に留意すべきか? 規制関連文書が異なる時期に作成される場合には ある期間から次の期間までに情報の変更が発生することがあるため 必ずしも各項の再利用が可能であるとは限らない 例えば PBRER が 6 カ月単位で提出され 治験安全性最新報告 (DSUR) が年単位で提出される場合がこれにあたる 6 カ月単位の PBRER に由来する情報のなかには 年単位で作成される DSUR のいくつかの項の根拠として利用可能なものがある 他の規制関連文書と共用が可能な PBRER の項のリストは本ガイドラインの添付資料 D に掲載されている 報告書作成時点で入手可能な情報の性質によっては MAH は複数の文書間で同じ情報 を使用できる場合がある MAH は作成を予定している報告書の種類ごとに調査期間及 び報告頻度を最初に確認する MAH は最近提出した他の報告書 ( 例 :DSUR) が情報源としてどの程度利用可能であ るかを評価する MAH は国際誕生日 (IBD) に基づき各種文書の DLP を同期させることにより 他の文 書と関連して PBRER の計画立案及び作成を容易にできる DLP を同期させるために は MAH は関係する規制当局の承認を得る必要があり これにより他の文書からの情 報が再利用可能になる 新規の重要な情報がないと確認されている場合 MAH は最近提出した文書の一部の項 をほぼ修正なしに再利用することを検討してもよい 重要な新しい情報が存在する場合 MAH は最近提出した文書の項をレビューし ソー ス情報の更新 小改訂又は全面改訂を行う この他 本ガイドラインの 2.8.1 項 ( 国際誕生日とデータロックポイント ) 及び添付資 5

料 D を参照できる 表 1 にさらに明確な説明を示す 表 1-PBRER と DSUR との内容の共有 本表は 添付資料 D( 他の規制関連文書と共用が可能な PBRER の項のリスト ) を補完し 共有可能と考えられる項を提示している 誕生日と DLP が一致する場合 PBRER と DSUR との間では これらの項に記載すべき情報を共有できると考えられる さらに 本表では PBRER の特定の項の情報源となり得る DSUR の項を明確にし その逆の場合も同様に示す 記載内容の共有によってモジュール方式の促進が図られ 文書間の一貫性が確保されるとともに 可能な場合には作業の重複が回避される MAH は共有される情報又は情報源として使用される情報を精査し それらが最新かつ正確なものであり また 報告書に関する規制要件を満たしていることを確認すること DSURにおける PBRER における DSUR(E2F) における項の表題項の番号項の番号 PBRER(E2C(R2)) における項の表題 2* 世界各国における販売承認状況 2* 世界各国における販売承認の状況 3* 安全性上の理由で調査対象期間内に実施さ安全性上の理由で調査対象期間内に実施された措 3* れた措置について置について 6.1* 臨床開発計画中の累積使用被験者数 5.1* 臨床試験における累積使用被験者数 6.2* 市販後の使用経験に基づく使用患者数 5.2* 市販後の累積及び調査期間の使用患者数 ( 注 : DSURの6.2 項ではPBRERの累積使用患者数を考慮してもよい ) 7.1 参照情報 6.1** 参照情報 7.3* 重篤な有害事象の累積サマリーテーブル 6.2* 臨床試験に基づく重篤有害事象の累積サマリーテーブル 8.1* 終了した臨床試験 7.1* 終了した臨床試験 8.2* 継続中の臨床試験 7.2* 継続中の臨床試験 8.3* 長期追跡結果 7.3* 長期追跡結果 8.4* 治験薬の臨床試験以外での治療的使用 7.4* 医薬品の他の治療的使用 8.5* 複数成分が関わる治療法に関連する新た複数成分が関わる治療法に関連する新たな安全性 7.5* な安全性データデータ 9* 非介入試験からの安全性知見 8* 非介入試験からの知見 10* 他の臨床試験からの安全性情報 9.1* その他の臨床試験 6

15** シグナルの概要 : 新規 評価継続中又は評価確定 11 市販後の使用経験に基づく安全性情報 9.2** 投薬過誤 5.2 ( 第 3 段落 )** その他の承認後の使用 12* 非臨床データ 10* 非臨床データ 13* 文献 11* 文献 14*** 他のDSUR 12 他の定期報告 15* 有効性の欠如 13* 比較臨床試験における有効性の欠如 17* データロックポイント後に入手した情報 14* データロックポイント後に入手した情報 16.2** シグナルの評価 18.1 リスク評価 16.3** リスク及び新しい情報の評価 16.4** リスクの特徴づけ 18.2 ベネフィット-リスクの検討 18.2** ベネフィット リスク分析の評価 19 重要なリスクの要約 16.1** 安全性の懸念事項の要約 20* 結論 19* 結論及び措置 * 他の規制関連文書と共用が可能な項として ICH E2C(R2) の添付資料 D に記載されている項 ** DSUR の情報源として使用可能な PBRER の項 *** PBRER の情報源として使用可能な DSUR の項 4. 国際誕生日 4.1 2014 年 PBRER への移行に際して 現在の DLP と新たに定義された IBD が同期していない医薬品については どのように対処すべきか? 本ガイドラインにおける IBD の定義は 当該有効成分を含む製剤について世界のいずれかの国でいずれかの会社に最初の販売承認が与えられた日付とされている 多くの国では公式の規制要件 非公式のガイダンス等で MAH に PBRER の DLP と IBD を同期させるための対応策が提供されている MAH は詳しい情報を得るために 関連する各国及び地域の規制要件を参照すべきである また 必要に応じてしかるべき規制当局に照会し PBRER の DLP と IBD 間の調整を要求する このような要求を認めるかどうかは各規制当局の判断に任されているが 国際的調和のためにはほとんどの規制当局がこの対応に前向きである 4.2 2014 年 MAH は本ガイドラインの IBD の本ガイドラインにおける IBD の定義は 当該有効成分を含む製剤について世界のいずれかの 7

定義に基づき どのように製品の IBD を決定すればよいか? 4.3 2014 年 DSUR で使用する開発国際誕生日と PBRER で使用する IBD はどのように調和させればよいか? 国でいずれかの会社に最初の販売承認が与えられた日付とされている MAH が製品の実際の IBD に関する情報を持ち合わせていない場合 まず最初に 一部の地域で作成され公表されている誕生日の一覧表を参照する 製品がいずれの一覧表にも記載されていなければ MAH は有効成分について知られている最初の販売承認に基づき 規制当局に誕生日の申告を行い 次いで規制当局の了承を得る ICH E2F ガイドライン (DSUR-2.2 項 ) に示されているように MAH が希望する場合は PBRER の IBD に基づき DSUR を提出できる DSUR と PBRER の DLP を同期させる場合には 次回の DSUR の対象調査期間は 1 年を超えてはならない DLP を同期させるためには MAH は関連する規制当局から承認を得なければならない 5. 長年販売されてきた製品 5.1 2014 年 製品によっては過去の情報の入手が難しく 課題となり得る MAH はこうした製品の PBRER を作成するにあたり 累積する情報が盛り込まれた項をどのように作成すべきか? MAH は PBRER 作成時点で入手可能なすべての情報を提供する そして どの情報を入手できないかを明確に述べ 入手不可能である理由を詳細に説明する 例えば 臨床試験における正確な累積使用被験者数のデータを入手できない場合 MAH は累積データからのデータの欠落を説明する 長年販売されている製品のオリジナルの治験総括報告書を利用できないときは MAH は公表文献などの公開されている情報源から得られる情報に基づき有効性 / 有用性を提示することが望ましい 5.2 2014 年 6. 参照情報 後発医薬品の PBRER には有効成分と関連した情報を盛り込むべきか? 各国や地域の法規制により後発医薬品の PBRER が求められる場合 本ガイドラインは後発医薬品に対しても適用される 後発医薬品に関して作成される PBRER では 本ガイドラインに述べられているのと同じ様式及び内容に準拠する 情報源としては 当該有効成分に関して利用可能な情報が含まれる ( 利用可能な情報とは MAH が合理的にアクセス可能であり 安全性又はベネフィット リスクプロファイルの評価に関連する情報のことである 添付資料 E PBRER 作成時に使用する可能性がある情報源の例も参照のこと ) 本ガイドラインの 1.3 項 (PBRER が対象とする範囲 ) も参照されたい 6.1 2014 年 有効成分は同じであるが適応症の異なる各種製品の PBRER を作成する 国や地域によって適応症が異なる場合など 参照情報に関する手引きが本ガイドラインの 2.4 項に示されている PBRER では 同一の有効成分を含有するすべての製品に共通する側 8

6.2 2014 年 にあたり どのような製品参照情報を選択すべきか? PBRER の作成時 製品参照情報における承認適応としては含まれているものの ある地域の製品情報における承認適応からは外れる場合の使用実態についてはどの項に記載すべきか? 面について検討するとともに そのサブセクションにおいて特定の剤形及び適応症について検討すべきである 例えば 喘息や慢性閉塞性気道疾患 ( 吸入薬 ) 鼻炎 ( 鼻腔内噴霧薬 ) クローン病 ( 経口薬 ) 及び潰瘍性大腸炎 ( 座薬 ) の管理に使用可能な副腎皮質ステロイド薬の PBRER を MAH が作成しようとしていると想定する このような状況では MAH は製品参照情報として用いた単一の文書を明記するが 実際には多くの場合 企業中核データシート (CCDS) が選択される ただし CCDS がない製品の場合 MAH は最も包括的な地域の添付文書を使用する PBRER が提出されている一以上の国や地域において 各製品情報の記載を外れた方法での製品の使用が使用実態から示唆される場合 MAH は PBRER の 5 項に適応外 (off-label) とみなされる使用方法がある国や地域を明記する 使用実態から安全性シグナルが示される場合には MAH はシグナルの一覧表 (15 項 ) にこれを追記し PBRER のその他の関連する項においても検討する 7. 使用患者数データ 7.1 2014 年 販売開始からすでに数年間が経過した製品については これまでに実施された臨床試験の被験者数についてどのようなデータを提示すべきか? 本ガイドラインの 3.5.1 項に MAH が提示すべき情報が説明されている 正確な使用被験者数のデータを入手できない場合 最良の推定値を提示し その推定値の根拠及び元になる前提を示す 9

7.2 2014 年 本ガイドラインによれば PBRER の 5.2 項において 市販後の使用患者数をさまざまなパラメータ別 ( 例 : 承認適応 性別 年齢 用量 剤形及び地域 ) に提示することになっている また 特殊な集団に対する使用状況に関しても 詳細な情報を提示するように述べられている このような分類に従ってデータを取得できないときには MAH はどのようにしてこの要求に応じるべきか? MAH は使用患者数に関する正確かつ完全な市販後データを得るために相応の努力を払うべきである 考えられる情報源として 売上データ 登録制度 (registries) 及び医療保健データベースがあるが これらに限定されるものではない 入手可能な場合 MAH は PBRER の 5.2 項にこれらのデータを示し データの正確さの限界について述べる データが入手不可能であれば その旨と理由を記述する 10

8. サマリーテーブル 8.1 2014 年 8.2 2014 年 8.3 2014 年 本ガイドラインの 3.6.2 項で言及されるサマリーテーブルには 介入臨床試験において PBRER に記述する製品と同じ有効成分を含有する治験薬について収集された重篤有害事象 (SAE) のみを記載すればよいのか? 例えば PBRER の対象となる製品 ( 製品 A) が別の製品 ( 製品 B) に関する臨床試験の比較対照薬として用いられた可能性がある場合 製品 B に対して実施された臨床試験に基づく製品 A に関連する SAE は 製品 A に関する PBRER の SAE の累積サマリーテーブルの比較対照薬の欄に記載するのか? MAH は MAH が依頼者ではない臨床試験 ( 例 : 医師が自ら実施する臨床試験 ) で収集された SAE もサマリーテーブルに記載すべきか? 本ガイドラインの 3.6.2 項で言及されている PBRER のサマリーテーブルには MAH が依頼者である介入臨床試験において PBRER に記述する製品と同じ有効成分を含有する治験薬について収集された SAE のみを記載する このサマリーテーブルには MAH が依頼者であるすべての臨床試験から得られたデータを含めるが 承認範囲の適応 用法 用量 対象集団又は剤形を検討するための臨床試験から得られたデータに限定されない また サマリーテーブルには 安全性ハザードの特定 特徴づけ若しくは定量化 又は安全性プロファイルの確認を主な目的とする臨床試験から得られたデータも記載する さらに 関連する場合及び / 又は適切な場合には 未承認の用法 用量を検討する臨床試験 又は未承認の適応や未検討の集団を対象として治験薬を検討する臨床試験に基づく SAE も記載する PBRER に記述する製品に含まれる有効成分が使用された臨床試験を情報源とする安全性シグナル又はその他の重大な安全性情報については 評価中の市販製品の安全性プロファイルを十分に特徴づけるため PBRER の該当する項に要約する 未承認の適応 新剤形 未検討の集団又は用法 用量を検討する臨床試験からの知見であっても 市販製品に関連する場合には記載する いいえ MAH は 製品 B を使用した臨床試験で認められた製品 A に関する臨床的に重要な安全性の知見があれば PBRER の 7.1 項 7.2 項又は 9.1 項のうち最も適切な項 (MAH が情報源とする臨床試験プログラムの依頼者であったかどうかに応じて ) に要約する 本ガイドラインの 3.6.2 項に記載する比較対照薬とは PBRER の対象となる製品の臨床開発計画で比較対照薬として使用された他の薬剤のことを指す 同様に 製品 B の MAH が 製品 B の PBRER を作成するときは 製品 B の臨床試験で比較対照薬として使用された製品 A の SAE を記載する 本ガイドラインの添付資料 B 表 6 に臨床試験における SAE の累積サマリーテーブルの例を示しているので参照されたい 一般には MAH は MAH が依頼者である臨床試験で治験薬又は実薬対照として使用された製剤の SAE のみをサマリーテーブルに記載すべきである ( 質問 8.1 を参照されたい ) MAH が依頼者でない臨床試験で認められた重大な安全性情報については PBRER の 9.1 項に要約する 該当する場合には MAH は PBRER の 15~18 項にさらに詳しい情報を提 11

8.4 2014 年 9. 臨床試験 市販後の情報源に基づくサマリーテーブルに関して MAH が表に含めるべきは すべての事象あるいはすべての症例報告 ( 各症例報告は 1 件以上の事象を含む ) のいずれであるか? また 重篤性は症例レベル又は事象レベルのいずれで反映させるのか? 供し 評価する 透明性の確保のため MAH は自身が依頼者でない臨床試験から SAE の症例報告を入手した場合 PBRER の 6.2 項で言及するべきであるが このような報告は SAE のサマリーテーブルには含めないものとする ただし 場合によっては MAH は MAH の市販製品に対する臨床試験を実施する第三者の代わりに依頼者の責任を果たすこともできる その場合は そのような臨床試験に基づく SAE を関連する PBRER の SAE のサマリーテーブルに含め 作表の背景で説明すべきである (PBRER の 6.2 項 ) 本ガイドラインの表 7 に例示されているように 市販後の情報源に基づく ADR のサマリーテーブルでは 症例報告から入手した非重篤及び重篤な ADR の両者を記載する サマリーテーブルに反映する重篤性は事象レベルとする 9.1 2014 年 9.2 2014 年 共同開発者が提供するランダム化臨床試験からの知見やその他の安全性情報 又は医師が自ら実施する臨床試験からの安全性情報は どの程度詳細に記載する必要があるか? PBRER の 7.4 項の意図は 他の治療的使用に関する臨床試験の結果から臨床的に重要な安全性情報を得ることにあるのか? あるいは 特定の実施計画書に従って MAH により実施され 非自発的な報告が行われる他のプログラム に由来する安全性 MAH が依頼者である臨床試験以外の情報源から得られた情報は 9.1 項 ( その他の臨床試験 ) に簡潔に要約する そのような情報源に基づく重要な新しい安全性又は有効性の所見がある場合は 例えば 報告書の後半で包括的評価を支持するために より詳細な記述が適切な場合もある PBRER の 7.4 項には 特定の実施計画書に従って MAH により実施された他のプログラム ( 例 : 拡大利用プログラム (Expanded Access Program) コンパッショネートユースプログラム (Compassionate Use Program) 特定の患者への使用 単一患者 IND(Single- Patient Investigational New Drug Applications) 治験薬有償利用制度 (Treatment IND) 及びその他の組織的なデータ収集 ) に由来する 臨床的に重要な安全性情報を記載する MAH は PBRER に記述する製品の他の治療的使用に対して実施された臨床試験 ( 例 : 新しい承認適応のための第 IIIb 相臨床開発計画 ) に由来する 重要な安全性情報を要約する 該当 12

情報を入手することを意図しているのか? する場合 MAH が情報源とする臨床試験プログラムの依頼者であったかどうかに応じて PBRER の 7.1 項 7.2 項及び 9.1 項に情報の要約を記載する 10. 非臨床データ 10.1 2014 年 PBRER の 10 項は MAH が依頼者である非臨床試験のみに言及したものか? あるいは 文献で公表されているものなど 他の試験のことも指しているのか? 試験の依頼者及び / 又は実施者に関係なく 調査期間中に実施及び / 又は報告されたすべての非臨床試験に由来する主要な安全性情報を PBRER の 10 項に要約又は参照するという趣旨である このような所見が他の組織により実施された非臨床試験や公表された文献に由来する場合 MAH は 11 項 ( 文献 ) に要約を記載し 10 項 ( 非臨床データ ) に 11 項との適切な相互参照を示す このようにして 情報の不要な重複を回避できる 11. 文献 11.1 2014 年 11.2 2014 年 本ガイドラインの 3.11 項には この項では 調査期間中に MAH が知り得た 専門家によって査読された科学文献に発表された あるいは未発表の原稿として入手した既承認医薬品に関する新しい重大な安全性情報を要約する と述べられている 既承認医薬品に関する という文言は 有効成分あるいは特定の先発品のいずれを指しているのか? 本ガイドラインの 3.11 項には PBRER の文献検索は 個別の副作用症例の文献検索よりも広範にわたる と述べられているが 広範にわたる検索にはどのようなものが含まれるか? PBRER の 11 項には PBRER に記述する製品に関するすべての新しい重大な安全性情報を要約する そのようなものとして 同一の有効成分に関する安全性情報などが挙げられるが 必ずしも MAH により販売されている製品ブランドに限定されるものではない したがって 本ガイドラインによれば PBRER に対して実施する文献検索は 個別の副作用症例の文献検索 ( すなわち 緊急報告の目的で行われるもの ) よりも広範にわたるものであり 関連する場合 PBRER において同一クラスの有効成分に関する情報を検討することになる PBRER の文献検索は 被験者群の安全性アウトカムを報告する文献や同一の有効成分を含む他の製品 ( 剤形を問わない ) について報告する文献も対象とすることから 個別の副作用症例の文献検索よりも広範にわたる この検索は製品ブランドに限定されず 非臨床試験や投薬過誤に関して公表された論文も含む PBRER のこの項には 非臨床及び臨床試験に基づく情報を要約するとともに 適切かつ該当する場合 同一クラスの薬剤に関する情報も要約する 13

12. 有効性の欠如 12.1 2014 年 12.2 2014 年 13. シグナル及びリスクの評価 PBRER の 13 項の適用範囲は比較臨床試験に限定されているのか? 臨床試験における有効性の欠如は 重篤な疾患や生命を脅かす疾患の治療又は予防を目的とする製品 については PBRER の 13 項で検討し 致命的でない疾患については 7 項で検討することになっている その医薬品が生命を脅かす疾患又は致命的でない疾患のいずれを治療するためのものであるかは どのようなパラメータを用いて定義すればよいのか? 13.1 2014 年 13.2 2014 年 本ガイドラインのいくつかの項では 重要な安全性情報 の考察について言及されているが 重要という言葉の解釈によって大きく異なる可能性がある 本ガイドラインが意図している重要な安全性情報の意味を PBRER との関連で説明してほしい 本ガイドラインによれば PBRER の 6 項 ~14 項に安全性に関連するデ いいえ 本ガイドラインの 13 項の表題は 比較臨床試験における有効性の欠如 であるが 本項の趣旨は 調査期間中に実施又は終了したあらゆる種類の臨床試験に由来する有効性データの欠如を対象に含めるというものである 生命を脅かす疾患あるいは症候であるかどうかの決定は医学的な判断の問題であり 主として 疾患の予後となり得る死亡率及び罹患率の程度との関連で検討される 本ガイドラインの 3.13 項では 重篤な疾患又は生命を脅かす疾患と判断される可能性があるものを説明するために例として急性冠動脈症候群を取り上げているが ここで考慮すべき重要な点は 有効性の欠如はその製品で治療された集団に対する重大なリスクになり得ることである これは判断の問題であり 重要な安全性情報という言葉の意味は定義されていない 例えば 評価の結果として製品の安全性プロファイルの理解に影響を及ぼす可能性がある情報や 添付文書による情報提供を必要とする可能性がある情報が含まれる 新たなシグナルの特定につながるデータや シグナルの裏付け又は否定につながる情報も含まれるであろう a)pbrer でデータの繰り返しを避ける際の留意事項 PBRER の複数の項の間で情報を繰り返すことは完全に回避できるものではなく 14

ータや知見を提示するようになっている MAH は a)15 項及び 16 項でのデータの繰り返しを避けながら b) 結論の裏付けに足る詳細を提示するにはどのようにすればよいか? 繰り返しが適切な場合もある MAH はそのような繰り返しを最小限にするため 社内のテンプレート / 手引書を利用してスタッフに指示を与えることを検討してもよい これにより PBRER で最初にデータが提示された前出の項を相互参照するよう指示できる ただし 相互参照の多用により 読者に伝えるべきメッセージが不明瞭にならないよう注意が必要である PBRER の 6 項 ~14 項は これらの項で対象とする各種情報源に基づくデータ又は知見のみを提示することを目的としている これに対し 15 項及び 16 項では 6 項 ~14 項までの重要なデータ及び知見に関連する解釈及び評価を提示することを目的としている 例えば MAH は調査期間中に公表された文献報告に基づく新たなシグナルや評価が継続中のシグナルを特定した場合 11 項 ( 文献 ) に文献報告を要約し 15 項 ( シグナルの概要 ) にサマリーテーブルを掲載する 調査期間中に終了したランダム化臨床試験の結果に基づき評価が継続中の安全性シグナルを否定する場合 7.1 項 ( 終了した臨床試験 ) に関連する試験結果を簡潔に要約する さらに 15 項のシグナルの一覧表でシグナルの状態を更新するとともに 16.2 項 ( シグナルの評価 ) で新規及び累積的なデータを批判的に分析する この総合的な分析では MAH はシグナルを否定する根拠と結論を述べる 16.2 項の考察で否定されたシグナルの分析では 7.1 項に記載した知見をすべて繰り返して述べるのではなく むしろこのような知見の評価と解釈に焦点を絞った概要を提示する 同様に 16.2 項及び 16.3 項に示した分析の概要は PBRER の 16.4 項 ( リスクの特徴づけ ) に繰り返して記載しない 本ガイドラインの添付資料 C にシグナルの一覧表の例が示されており 二つのシグナルの例が含まれている 添付資料 F には シグナル及びリスクの PBRER の項へのマッピングについて詳しい手引きがある b)pbrer の 15 項及び 16 項に十分な詳細を提示する際の留意事項 留意事項 ( 全般 ): 本ガイドラインの 2.5 項で述べたとおり MAH は知見を提示する項 (6 項 ~14 項 ) と評価を提示する項 (15 項及び 16 項 ) の両者において 提示する知見の臨床的意義に基づいて詳細度を調整しなければならない これには医学的及び科学的判断が必要である 詳細度は MAH の結論並びに実施又は提案された措置の裏付けに足るようにすべきである これらの項では 医学的に重要な影響を有する所見又は因 15

果関係の綿密な評価を必要とする所見があれば より詳細に論じるべきである 留意事項 ( 個別事項 ): 15 項 : シグナルの概要 MAH は調査期間に評価が継続中及び評価が確定したシグナルの概要を一覧表として提示する 本ガイドラインの添付資料 C に 詳細なデータの代わりに要約された情報を記載した一覧表の例を示す 調査期間中に評価が確定したシグナルに関しては 16.2 項に入手可能なデータの評価結果を要約し 一覧表に掲載されている情報を補足説明する 規制当局により ある特定事象 ( シグナルと判断されない事象 ) のモニタリング及び PBRER での報告を求められている場合 分析の結果からシグナルとして否定されるときは MAH は PBRER の 15 項にその分析結果を要約する 16.1 項 : 安全性の懸念事項の要約本検討事項に関する考察については 質問 13.4 に対する回答を参照されたい 16.2 項及び 16.3 項 : シグナルの評価 並びにリスク及び新しい情報の評価 PBRER の 16.2 項及び 16.3 項では 審査官が MAH の結論及び措置 ( 実施又は提案された措置がある場合 ) の根拠を理解できるように MAH は十分な情報を提供するとともに利用可能なデータの解釈を示す 16.2 項では MAH は入手可能なエビデンスについて明確な評価を行い 可能性のある因果関係を支持又は否定する 提示する分析は MAH がどのようにして以下の結論に達したかに焦点を当てる 入手可能なエビデンスに基づき シグナルの因果関係が否定された シグナルは特定されたリスクであると判断された ( 関連性を示す十分なエ ビデンスがある ) シグナルは潜在的リスクであると判断された ( 関連性を示唆する何らかの根 拠は存在するが その関連性が確認されていない ) 16.3 項には 既に認識されたリスクに関連する新しい情報のうち 16.2 項に記述され ていない情報を記述する すなわち 新しい情報自体がシグナルに相当しないときがこれに該当する これには 重要と分類されなかったリスクに関する最新情報に 加えて 重要なリスクに関する情報及び重要な不足情報に関する最新情報が含まれ る この新しい情報により 既に認識されたリスクについての規制当局からの要求 16

13.3 2014 年 13.4 2014 年 規制当局により ある特定事象のモニタリング及び PBRER での報告を求められている場合 MAH は PBRER のどの項に分析の結果を要約すべきか? 本ガイドラインの 3.16.1 項によれば PBRER には 調査期間開始時点において判明している重要なリスクと不足情報の要約を記載するようになっている しかし 各国に提出された安全性検討事項が既に存在する製品の場合 特定の安全性の懸念事項が国や地域によって異なるのは珍しいことではない 例えば ある地域の規制当局から特定の安全性の懸念事項の追加を指示されることがある また ある地域 に対応できる場合がある MAH は簡潔な情報を提供すべきであるが リスクの理解 及び / 又はその特徴づけに与える影響の有無を規制当局の審査官が判断できるに足 る詳細を概要に含めるよう留意すること 16.4 項 : リスクの特徴づけ PBRER の 16.4 項のリスクの特徴づけでは MAH はリスクが重要であるか否かを判定 する 発現頻度が低く 非重篤で可逆的であり 個々の患者又は公衆衛生に重大な 影響を及ぼすことなく容易に管理できるものであれば そのようなリスクは重要で はないと考えられる 高頻度に発現する ADR であっても 臨床的に重要な有害な後 遺症と関係していなければ 重要なリスクには相当しない場合もある すべてのシグナル及びリスクを対象としている 15 項 16.2 項及び 16.3 項とは異なり 16.4 項では重要なリスクのみを扱う 16.4 項では MAH はそのリスクを重要とみなす 理由を説明するために 本ガイドラインに示すパラメータに関してより詳細な情報 を提示する MAH はその特定事象がシグナルに相当すると判断した場合は シグナルの一覧表に追記し これを評価し PBRER 内でシグナルを要約するための通常のアプローチに従って処理する その特定事象がシグナルに相当しないと判断した場合 PBRER の 15 項にモニタリングが求められている事象に関する分析結果を要約する MAH は 追加の検討事項の数や 各国や地域の規制当局からの異なる要請の範囲を踏まえて このような状況への対処方法を検討する その方法を以下に説明するが あらゆる状況に最適というわけではない MAH がその製品に対する最良の方法に確信がなく 特に安全性検討事項に大きな地域差が存在する場合には 関連する規制当局の指導を求めることが望ましい このような状況への対応方法を以下に説明する リスクの分類方法 ( 潜在的又は特定されたリスク ) 又はリスク管理計画に不足情報とし て記載すべき情報の範囲に関するこれまでの評価結果が異なっており PBRER を複数 の規制当局に提出する場合 MAH は安全性の懸念事項の要約にすべてのリスク及び不 足情報を提示するとともに 脚注にてある国や地域にのみ特有のものを明らかにし こ の安全性の懸念事項が追加で適用される国や地域を示してもよい 17

の規制当局によって重要な潜在的リスクと判断されるものが 別の地域の規制当局によっては重要な特定されたリスクと判断されることもある PBRER の 16.4 項 ( リスクの特徴づけ ) もこれと同様の影響を受ける可能性がある MAH はこの状況にどのように対処すべきか? 安全性の懸念事項が ある地域では重要な特定されたリスクであると判断され 別の地域では重要な潜在的リスクとして判断された場合 PBRER の本項では 両方の分類としてリスクを表示する 以下の一覧表の例を参照のこと 異なる規制当局による分類に加え MAH は各リスクの分類に対する自社の基本的見解を示すとよいであろう 本項において地域ごとの個別一覧表を用いるなど 別の提示方法を使用することもできる その際 基本原則として 情報提示の明確さと透明性の確保が求められる 以下に例を示す 13.5 2014 年 ICH E2C(R2) ガイドラインの 3.16.4 項 ( リスクの特徴づけ ) では 重要 安全性の懸念事項の要約 重要な特定されたリスク 重要なリスク A 1 重要なリスク B 重要なリスク C 2 重要な潜在的なリスク 重要なリスク A 1 重要なリスク D 重要なリスク E 重要なリスク F 3 重要な不足情報 重要な不足情報 G 4 1 EU 及びスイスでは重要な特定されたリスク ; カナダでは重要な潜在的なリスク 2 日本 韓国及びスイスでは重要な特定されたリスク 3 EU のみ 4 米国 カナダ及びオーストラリアのみ この方法を用いる場合 重要な不足情報の説明も含めて PBRER の 16.1 項に記載されているすべての安全性の懸念事項について 16.4 項において特徴づけを行う 実務上の観点から考えると ここで提案された方法を用いる場合 PBRER の 16.1 項は 異なる規制当局に同時に提出される複数の PBRER の間で同一の記載となる したがって この方法により透明性の向上が図られ 場合によっては地域ごとの異なる規制要件を満たすために PBRER 本文にさまざまな項を追加する必要がなくなる 実際には これは複数の要因や検討事項を加味すべき複雑な作業であるため 公衆衛生に対する影響をどのように評価するかについて助言をすることは 本ガイドライン及び本 18

なリスクの特徴づけに含めることのできる項目の一つとして 公衆衛生に対する影響 が記載されている PBRER の 16.4 項の目的においては MAH はこの情報を提供する上でどのような要素を考慮すべきであるか? Q&A の範囲外である PBRER の 16.4 項では PBRER の目的において MAH は重要なリスクの特徴づけの一環として リスクが公衆衛生に及ぼす影響の評価を提示する 個々のリスクの公衆衛生に対する影響を評価するとき MAH は 包括的であるよりむしろ具体的に次の項目を検討する : 製品の使用範囲 ( 治療対象集団のサイズ ) 頻度及び健康上の影響 ( 重篤性 予防可能性及び可逆性の考慮を含む ) リスクの特徴づけでは 集団全体に対する影響とともに 患者個人に対する影響も考慮する 14. リスクとベネフィットの項 14.1 2014 年 15. ベネフィットの評価 3.16.5 項 ( リスク最小化策の効果 ) に関しては 本ガイドラインの文言から MAH は調査期間に得られた特定のリスク最小化活動の効果及び / 又はその限界に関する情報を記載すべきであると解釈される MAH が調査期間中に Dear Healthcare Professional Communication( 又は各国でこれに相当する連絡文書 ) を用いて医療関係者にリスクを注意喚起した場合 PBRER においてそのリスクコミュニケーションの効果を検討すべきか? 15.1 2014 年 有効性及び有用性という用語の意味合いを説明してほしい そのような活動の効果に関する報告は リスク管理計画の基準又は規制当局との合意によって決まる リスク最小化策の効果に関する評価結果が異なる地域にも適用可能である場合 MAH は PBRER の 16.5 項にそのようなリスク最小化活動の効果に関する情報を記載する それ以外の場合は この情報は関連する地域ごとの添付資料で提示する これらの用語の使用は地域間で統一されていない 本ガイドラインでは 臨床試験及び日常診療の両方から得られた情報が PBRER に含めるべきベネフィット情報の範囲内であることを明確にするため 有効性 / 有用性 という文言を使用している 地域によっては 有効性は比較臨床試験からのベネフィットに関するエビデンスを指し 有用性は日常 19

15.2 2014 年 15.3 2014 年 PBRER の 17.1 項 ( 調査期間開始時における重要な有効性 / 有用性情報 ) には どのような有効性 / 有用性情報を提示すべきか? PBRER の 17.2 項 ( 有効性 / 有用性に関して新たに特定された情報 ) に提示すべき新しい情報とは どのようなものを指すのか? 診療での使用を意味するが この区別がない地域もある PBRER を作成する目的では 臨床試験及び日常診療の両方から得られた該当する有効性 / 有用性情報が含まれる MAH が PBRER の 17.1 項に有効性 / 有用性情報を提示する際 本ガイドラインの 3.17.1 項に示されているガイダンスの他にも次のような点を考慮するとよいであろう MAH は 承認適応に関する有効性 / 有用性情報として PBRER の 17.3 項におけるベネフィットの特徴づけに関連するか又はこれを裏付ける情報があれば この項で提示する ここでは製品のベネフィットを裏付ける重要なエビデンスに注目する MAH は 表 グラフ及び / 又は文章を用いてこの情報を示すことができる 以下に PBRER の 17.1 項に含まれる情報を検討する際の留意事項の例を示す 使用目的の説明 及び各承認適応の治療対象集団におけるアウトカムへの影響に関す る説明 これにはベネフィットの性質 ( 診断 予防的治療 対症療法又は病態修飾療 法 ) に関する説明も含まれる 臨床試験データ システマティックレビュー メタアナリシス 臨床薬理 関連する アウトカム研究などのエビデンス ( ただし これらに限定されるものではない ) 本ガイドラインの添付資料 E(PBRER 作成時に使用する可能性がある情報源の例 ) に 記載されている情報のほか MAH は以下の点も考慮する o ベネフィットが小児 高齢者 妊婦 脆弱な集団などのサブグループにも適用さ れることのエビデンス o 有効性 / 有用性の裏付けとなる複数の有効性評価項目に関する情報 o 各種情報源からの有効性 / 有用性に関するエビデンス ( 例 : プラセボ対照試験 実薬対照試験 メタアナリシス 観察研究 ) o 重要なサブグループにおけるベネフィットの傾向 パターン及び / 又はエビデン ス あるいはベネフィットの欠如 PBRER の 17.2 項では MAH はデータに基づく科学的根拠のある情報を提示する 新しい情報に相当するものは 承認適応における製品の既知のベネフィットプロファイルを変化させる可能性がある有効性 / 有用性情報である したがって 新しい有効性 / 有用性情報であっても 製品に関する既知の内容を確認するにとどまるものは記載しない PBRER の調査期間中に入手した 臨床的に重要な新しい有効性 / 有用性情報の要約を他の項で提示する際も この原則が適用される 20

15.4 2014 年 15.5 2014 年 15.6 2014 年 15.7 2014 年 本ガイドラインの 3.17.2 項によれば 承認適応のベネフィット リスク評価に関連する場合を除き 承認適応以外の使用方法における有効性 / 有用性に関する新しい情報は記載しない となっている この場合の関連するという言葉の定義を説明してほしい PBRER との関連において 主要なリスク及び主要なベネフィットとは何を意味しているのか? ベネフィット リスクの正式な定量的又は半定量的評価を行うための特別な方法はあるか? PBRER には 地域ごとの製品情報と関連して実施されたベネフィット リスク評価を記載できるか? 臨床試験から得られた臨床的に重要な新しい有効性 / 有用性の情報が PBRER の先の項 例えば 7 項 9.1 項又は 13 項に記載されている場合 文書中の他の項に提示されている情報を重複して記載する必要はないため MAH は関連する項への相互参照を示す したがって 前項までには臨床試験から得られた新しい情報が含まれ 17.2 項では実際の使用状況下における有効性 / 有用性に関する新規の情報に焦点が当てられることになる さらに 17.2 項には調査期間中に承認された新規適応に関する簡潔な情報を記載する この項における詳細度は PBRER の 17.3 項におけるベネフィットの特徴づけの裏付けに足るようにすべきである これは判断の問題であるため 関連する という用語を定義することはできない MAH は未承認の適応に関する新しい有効性 / 有用性の情報が既承認の適応のベネフィット リスクプロファイルに影響を及ぼす可能性があるかどうかを考慮し 影響がみられる場合は それに応じて新たな情報の要約を記載する 本ガイドラインの 3.18.2 項に記載されているように 主要なリスク及び主要なベネフィットとは全体的なベネフィット リスク評価に重要な影響を及ぼすベネフィット及びリスクのことであり PBRER に記載されているすべての重要なベネフィット及びリスクを必ずしも含める必要はない MAH が主要と考えるべき特定のリスク及びベネフィットとは医学的判断の問題である 正式な定量的又は半定量的分析を行うための特定の評価方法について明確な助言を与えることは 本ガイドラインの範囲外である MAH がベネフィット リスクの正式な定量的又は半定量的評価を提示する場合には 使用した分析方法の概要を示すこと 一般に MAH は PBRER の作成に用いた製品参照情報との関連においてベネフィット リスクを評価する 本ガイドラインは MAH に対し 参照文書として地域の製品情報を使用できるよう規定を設けている したがって 本ガイドラインでは 各地域の製品情報を考慮してベネフィット リスク評価が行われる可能性を否定しない このようなベネフィット リスク評価は ほとんどの場合 特定の製品に対する特定の規制当局からの要請に基づき実施されることになると考えられる MAH はその評価を PBRER の適切なサブセクション内で行うか 又は添付資料として提示できる 21