SERIまんすりー2月号 今月のみどころ

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1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

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平成10年7月8日

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熊本商工会議所 製本第四四半期(HP・報道機関用)

新規文書1

社団法人日本生産技能労務協会

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目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

12大都市の経済動向

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

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平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

I. 調査結果概況 景気判断 DI( 現状判断 ) は小幅に上昇し最高値を更新 仕入原価高止まりも客単価が上昇 10 月スーパーマーケット中核店舗における景気判断 49.1 と小幅に上昇し 2010 年 4 月の調査開始以降最高値を記録した 経営動向調査によると売上高 DI が 1.1 とはじめてプ

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< 業種別 > D.I. 2 製造業主要判断 D.I. の推移 製造業 30/ /9 見込 /12 予想 < 製造業 > 当期 は 24.5( 前期比 +0.8) と景況感は横ばいであった


熊本商工会議所 製本第四四半期(HP用)

生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期

< 参考 > DI の推移 (1) 現状判断 ( 方向性 )DI 26 年 27 年 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 東北現状

6 月調査 (5 月実績 ) 結果概況 景気判断 DI は現状 見通し共に小幅に下降も 50 を上回る高水準を維持 5 月のスーパーマーケット中核店舗における景気判断 DI 現状判断は前月から-0.3 の 54.8 見通し判断前月から-0.9 の 51.0 となり 共に小幅な下降となったが 引き続き

1. 総論 総括判断 都内経済は 回復している 項目前回 ( 1 月判断 ) 今回 (3 年 1 月判断 ) 前回比較 総括判断回復している 回復している ( 注 )3 年 1 月判断は 前回 1 月判断以降 1 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判断している ( 判断の要点 ) 個人消費

資料1

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

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( 公社 ) 近畿圏不動産流通機構市況レポート市況トレンド /1 年 7~9 月期の近畿圏市場 1. 中古マンション市場の動き 成約価格は前年比で 3 期連続上昇 1 年 7~9 月期の近畿レインズへの成約報告件数は,9 件と 前年同期比で 1.% 増加した (P1 図表 1) 新規登録件数は 15

○ユーロ

12大都市の経済動向

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Ⅲ.2019 年 10 月の消費増税に伴う資金需要について 2019 年 10 月の消費増税に伴う資金需要については 増加する が 2 割台半ば (26. 4%) 資金需要の中身は 消費増税後の需要減退 ( 売上減少 ) への備え 消費税の納税資金の増加 がともに半数超 (50.6%) で最多 消費

景気見通し調査 ( 平成 25 年 3 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 25 年 3 月 13 日 (

RTE月次レポート企画

景気見通し調査 ( 平成 24 年 12 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 24 年 11 月 30 日

中小企業の動向

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

関西経済レポート (2019 年 9 月 ) 令和元年 (2019 年 )9 月 30 日 ~ 輸出減少が継続 インバウンド消費はプラスの伸びを維持 ~ 足元の経済情勢と当面の見通し 関西経済は輸出 生産が斑模様であるが 内需が下支えとなり底堅く推移している 企業部門では 輸出は中国経済の減速等によ

< 参考 > DI の推移 (1) 現状判断 ( 方向性 )DI 26 年 27 年 28 年 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 東北現状

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Economic Indicators   定例経済指標レポート

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東京都の経済情勢報告 平成 31 年 1 月 30 日 財務省関東財務局 東京財務事務所 掲載した経済指標等については速報値を含む

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

平成 21 年第 1 回 ( 平成 21 年 2 月 1 日実施 ) 鳥取県企業経営者見通し調査報告 目次ヘ ーシ 御利用にあたって 1 1 業界の景気判断 3 2 自己企業の売上高判断 5 3 自己企業の経常利益判断 7 4 生産数量の判断 9 5 在庫水準の判断 10 6 生産設備の規模判断 1

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< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

目 次 調査結果について 1 1. 調査実施の概要 3 2. 回答者の属性 3 (1) 主な事業地域 3 (2) 主な事業内容 3 3. 回答内容 4 (1) 地価動向の集計 4 1 岐阜県全域の集計 4 2 地域毎の集計 5 (2) 不動産取引 ( 取引件数 ) の動向 8 1 岐阜県全域の集計

第30回秋田県内企業景気動向調査

[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

経済情報:日銀短観(2011年6月)の結果について.doc

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

RTE月次レポート企画

滋賀県内企業動向調査 21 年 1- 月期定例項目結果 1. 自社の業況判断 (1) 自社の業況判断 DI は 四半期連続のプラス水準を維持も は 四半期ぶりにマイナス水準に低下 1. の動向 ( 図 1-1) 今回の調査 (1 年 1- 月期 ) での自社の業況判断 DI は前回 (-9 月期 )

いわて景気ウォッチャー調査結果 ― 平成30年10月調査 ―

Economic Indicators   定例経済指標レポート

景気動向調査平成 3 年 1~12 月期実績 平成 31 年 1~3 月期予想 概況 業況 DI は改善 来期は悪化するもプラスを維持する見込み 今期の全業種総合業況判断 DIは 前期比 2.5 ポイント上昇の 9. と改善した 製造業は前期比 1.5 ポイント上昇の 14. 非製造業は同 2.9

11 月調査 (10 月実績 ) 結果概況 景気判断 DI は現状 見通しともに小幅な悪化 10 月のスーパーマーケット中核店舗における景気判断 DI 現状判断は前月から-0.9 の 47.8 見通し判断は前月から-1.5 の 45.7 となり どちらも前月から小幅な悪化となった 経営動向調査では

RTE月次レポート企画

1. 総論 総括判断 県内経済は 緩やかに回復しつつある 項目前回 (3 年 4 月判断 ) 今回 (3 年 7 月判断 ) 前回比較 総括判断緩やかに回復しつつある 緩やかに回復しつつある ( 注 )3 年 7 月判断は 前回 4 月判断以降 足下 (7 月末 ) の状況までを含めた期間で判断して

月別の売上でみると 百貨店については 夏物衣料が好調だった 7 月と一部店舗で閉店セールを行った 9 月を除いて前年同月を下回っています 一方 スーパーについては 台風の影響があった 8 月を除いて 前年同月を上回っています 1,2 1-3 平成 28 年百貨店 スーパー販売額合計 ( 北海道 :

RTE月次レポート企画

年 2 月期関西圏 中京圏 福岡県賃貸住宅指標 大阪府 京都府 兵庫県 愛知県 静岡県 福岡県 空室率 TVI( ポイント ) 募集期間 ( ヶ月 ) 更新

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ニュースリリース 中小企業の雇用 賃金に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 2013 年 月期特別調査 ) 年 4 月 8 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 3 割の企業で正社員は増加 3 社に 1 社で給与水準は上昇 従業員数 2013 年 12 月において

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< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

各商品の動きについて 新規出店を含めた全店ベースの前年比でみると 衣料品の減少と飲食料品の増加がここ数年のトレンドとして定着しており 7 年も衣料品は減少し 飲食料品は増加した 衣料品が減少傾向にあるのは 販売形態の多様化により 購入先として衣料品専門店や通販 インターネットショッピングなどの選択肢

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経済・物価情勢の展望(2018年1月)

マーケット フォーカス経済 : 中国 2019/ 5/9 投資情報部シニアエコノミスト呂福明 4 月製造業 PMI は 2 ヵ月連続 50 を超えたが やや低下 4 月 30 日 中国政府が発表した4 月製造業購買担当者指数 (PMI) は前月比 0.4ポイントの 50.1となり 伸び率がやや鈍化し

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

平成22年7月30日

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

2018年度の雇用動向に関する道内企業の意識調査

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調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向について 横ばい との見方が拡大自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (40.0%) が最も多く 続いて 横ばい (35.6%) 増加 (23.3%) の順となっている また 1 年後 については 横ばい (41.1%) が最も

雇用の現状_季刊版2014年夏号

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~ 売上額減少に伴い 収益も低下 ~ 収益面では 売上額判断 D.I. が 6.3( 前回 7.8) と 1.5 ポイント低下 収益判断 D.I. は 1.9( 前回 1.6) と 3.5 ポイント低下する結果となりました 来期の予想収益判断 D.I. は 27.8 と大幅な低下の見通しとなっていま

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平成 22 年 11 月 12 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目

経済・物価情勢の展望(2017年7月)

中途採用実態調査(2018年上半期実績、2019年度見通し)

月例経済報告

【別添3】道内住宅ローン市場動向調査結果(概要版)[1]

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

平成22年7月30日

平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

トラック運送事業の経営実態 全日本トラック協会は全国のトラック運送事業者 2,188 社 ( 有効数 ) の平成 25 年度事業報告書に基づき集計 分析した 経営分析報告書 ( 平成 25 年度決算版 ) をまとめた 全日本トラック協会が平成 4 年度から発行しているこの報告書は 会員事業者が自社の

第2部

Transcription:

平成 28 年 3 月 2 日 一般財団法人静岡経済研究所理事長鈴木一雄静岡市葵区追手町 1-13 TEL054-250-8750 FAX054-250-8770 第 49 回 静岡県版景気ウォッチャー 調査 ( 平成 28 年 1 月 ) ~ 暖冬により個人消費落ち込み 先行きも不透明感漂う ~ 現状判断県内景気の 現状判断指数 ( 方向性 ) は 45.5 と 家計消費関連の業況が暖冬などにより1 年ぶりに悪化判断に転じたことなどから 景気の横ばいを示す指数 50 を1 年ぶりに下回り 前回調査からは 5.5 ポイント低下した 先行き判断 2~3 カ月先の 先行き判断指数 ( 方向性 ) は 50.0 と横ばい判断となり 株価の下落などで先行き不透明感が強まった結果 前回調査から 3.8 ポイント低下した 担当 : 清亮介

今月の定例調査 第 49 回静岡県版 景気ウォッチャー調査 ( 平成 28 年 1 月 ) 暖冬により個人消費落ち込み 先行きも不透明感漂う 平成 28 年 1 月調査では 現状判断指数は45.5と 景気の 横ばい を示す指数 50 を 1 年ぶりに下回り 前回 10 月調査 (51.0) から 5.5ポイント低下した ( 図表 1 2) 一方 2~3カ月先の景況感を示す先行き判断指数は50.0と横ばい判断となり 前回調査 (53.8) からは 3.8ポイント低下した ( 図表 1 4) 現状判断指数が悪化判断に転じた要因は 家計消費関連の業況が暖冬などにより1 年ぶりに悪化判断に転じたことと 事業所向けビジネス関連の業況が受注減と販売不振により悪化したことが挙げられる 先行き判断指数が低下した要因としては 年初来の株価の下落などにより先行き不透明感が強まった結果 家計消費関連 ( 前回調査比 4.3ポイント ) を中心に全ての分野で前回より低下したことが挙げられる 調査結 の要 <.. は 調査の要 参 > 現状判断 (..=45.5) 家計消費関連が悪化に転じ 全体でも悪化判断へ 家計消費関連(..=46.8) 家計消費落ち込み 小売 サービス関連が悪化判断 事業所向けビジネス関連(..=39.3) 受注の低迷に伴い 3 年 3カ月ぶりの低水準 雇用関連(..=50.0) 求職者が減少し 用に結びつかず横ばい判断に < 現状判断の理由 > 来客数 の減少により 悪化に転じる 家計消費関連 サービス関連を中心に 来客数 が減少 事業所向けビジネス関連 受注量や販売量 が大きく減少 雇用関連 求人 が 製造業で増加するも 製造業では減少 先行き判断 (..=50.0) 新年度に向けた期待あるも 全分野で横ばいの見通し 家計消費関連(..=50.0) 小売とサービス関連が後退し の見通し 事業所向けビジネス関連(..=50.0) 年度末の需要に期待がかかるも 横ばいに 雇用関連(..=50.0) 雇用情勢は 現状維持が続く見通し (2)

(3)

現状判断 家計消費関連が悪化に転じ 全体でも悪化判断へ 家計消費関連 (D.I.=46.8) 家計消費落ち込み 小売 サービス関連が悪化判断家計消費関連の現状判断は46.8と 前回より 4.2ポイント低下し 横ばいを示す 50 を1 年ぶりに下回った 内訳をみると 小売関連 (41.3) は 暖冬の影響により 冬物重衣料品の売上が落ち込んでいる ( 百貨店 ) 鍋つゆ おでん種などの冬物商品の販売が不振 ( スーパー ) など 季節商品の販売量が減少し 前回に続き悪化判断となった 飲食関連 (52.5) では ここ3カ月の来客数 組数ともに前年同時期に比べ 月平均で5% 弱増えている ( 居酒屋 ) と明るい声が聞かれたが サービス関連 (44.0) では インバウンド客数が後退している ( 観光ホテル ) 暖冬の影響で利用客が減っている ( タクシー ) など 来客数が減少し 悪化判断に転じた 一方 住宅関連 (63.9) では マイホームセンターの来場者数 案件相談件数ともに増えているとの声が多く 消費増税を見据えた動きが徐々に出てきている ( 住宅 マンション販売 ) など 足元の景況は好調を継続している 事業所向けビジネス関連 (D.I.=39.3) 受注の低迷に伴い 3 年 3カ月ぶりの低水準事業所向けビジネス関連は39.3と 前回から 8.3ポイント低下しマイナス幅が拡大 3 年 3カ月ぶりの低水準となった クライアントからの広告出稿量が増えない ( 広告 ) や 年末の繁忙期を過ぎ 例年 1~2 月は売上低調な時期のため 業況が悪くなっている ( 運送 ) など 景況が悪化している 雇用関連 (D.I.=50.0) 求職者が減少し 採用に結びつかず横ばい判断に雇用関連は50.0と 前回から 8.3ポイント低下し 横ばい判断となった 求人数は若干増加傾向を示している一方 求職者は減少傾向 ( 職業紹介 ) など 求職者数が減少している (4)

< 現状判断の理由 > 来客数 の減少により 悪化に転じる 家計消費関連 サービス関連を中心に 来客数 が減少家計消費関連は ( やや ) 悪くなっている の判断理由として 来客数の動き を挙げる意見がサービス関連を中心に多く 年末年始を含み 来場者数が減少している ( 観光施設 ) などの声が聞かれた また 小売関連では 気候の変動が大きく 農作物の出来が売上に影響している ( 食品 ) など 販売量の動き を挙げる意見も聞かれた 事業所向けビジネス関連 受注量や販売量 が大きく減少事業所向けビジネス関連では ( やや ) 悪くなっている の判断理由として 受注量 売上高ともに前年度を割っている ( 印刷 ) など 受注量や販売量の動き を挙げる意見が多く聞かれたほか 取引先の様子 を挙げる声も聞かれた 雇用関連 求人 が 非製造業で増加するも 製造業では減少雇用関連では ( やや ) 良くなっている と ( やや ) 悪くなっている の判断理由として 求人の動き を挙げる意見が多く 医療 福祉 建設 卸 小売などでは 人手不足により募集意欲が高い ( 職業紹介 ) との声もあるが 製造業の求人が減速している ( 求人情報誌 ) などの意見もみられた (5)

先行き判断 新年度に向けた期待あるも 全分野で横ばいの見通し 家計消費関連 (D.I.=50.0) 小売とサービス関連が後退し 停滞の見通し家計消費関連の先行き判断は50.0と 前回調査 (54.3) から 4.3ポイント低下し 横ばい判断となった 内訳をみると 小売関連 (47.0) では 株価の不安定感と品物の価格上昇に伴い 購買意欲の減退が懸念される ( 宝飾品販売 ) など 最近の経済情勢などにより 先行きへの慎重な意見が多くみられた 飲食関連 (52.5) では 歓送迎会シーズンになるので 大型宴会など売上の増加が見込める ( 外食チェーン ) と 年度末に向けた需要を期待する声が聞かれた サービス関連 (48.0) では 桜まつりなどの観光シーズン到来により 来客数の増加が見込まれる ( 観光施設 ) と 春の行楽シーズンに期待する声があるものの 花見などのイベント 行楽は以前ほど期待できない ( タクシー ) など 改善と悪化の意見が混在した 一方 住宅関連 (61.1) では 来年 4 月に消費増税が行われると 注文住宅は今年 9 月までの契約が税率 8% の対象となるので 徐々に良くなるのはほぼ確実 ( 住宅 マンション販売 ) と 消費増税前の駆け込み需要に対する期待が高まっている 事業所向けビジネス関連 (D.I.=50.0) 年度末の需要に期待がかかるも 横ばいに事業所向けビジネス関連は50.0と 前回から 2.4ポイント低下し 横ばい判断となった 年度末に向け 官公庁および学校関係の動きが期待できる ( 印刷 ) などの声がある一方 メーカーの生産調整により 自動車関連の荷主からの受注が減少する ( 運送 ) などの声も聞かれた 雇用関連 (D.I.=50.0) 雇用情勢は 現状維持が続く見通し雇用関連も50.0と 前回から 2.8ポイント低下し 横ばい判断となった 株価などで先行き不透明感が強まり 中小企業では正規社員雇用へ積極的に踏み切ることができない ( 人材派遣 ) など 当面は現状維持が続くとの声が聞かれた (6)

総括 足元の景況が後退する中 所得改善が景気回復のポイントに 今回の景気判断を総括すると まず現状判断指数は 景気の横ばい を示す指数 50 を1 年ぶりに下回り 前回調査からは 5.5ポイント低下した 家計消費関連 では 暖冬による小売関連の売上不振に加え インバウンドなどの来客数の減少によりサービス関連が悪化に転じたことで 景況感も悪化判断に転じた また 事業所向けビジネス関連 でも 受注の低迷に伴いマイナス幅が拡大し 業況がさらに悪化 雇用関連 では 求職者数が減少しているものの 横ばい判断にとどまった 一方 先行きについては 前回調査から 3.8ポイント低下して50.0と 横ばい判断となった 家計消費関連 では 4 月からの新生活シーズンや春の行楽関連の需要を期待しつつも 小売やサービス関連を中心に先行き不透明感が強く 横ばい見通しとなった 雇用関連 も 決め手を欠くため現状維持とする見方が強い また 事業所向けビジネス関連 も 年度末の需要に対する期待と慎重な意見が混在し 横ばい見通しとなっている 以上 静岡県内のウォッチャーによる景気判断では 暖冬により季節感が薄れたことで 消費者の購買意欲の盛り上がりを欠き 足元の景況感は落ち込んでいる また 先行きについては 春に向けて年度の切り替わりに関わる需要を期待するものの 中国経済の減速や世界的な株安などにより 先行き不透明感が強まり 景況感も後退している 消費を刺激するプラス材料に乏しい中 今後 冷え込んだ消費マインドを浮揚させ 景気を再び回復軌道に乗せるためには 所得改善がカギとなろう < 参考 > 現時点の景気は 家計消費関連が 悪い に転じ 悪化判断に 1 月の景気が 良いか悪いか を 聞いた 現時点での景気の 水準判断 は 3.8と 前回調査 (0.7) から 4.5 低下し 基準値 0を下回った ( 図表 5) 内訳をみると 小売関連 ( 9.6) のマイナス幅が大きく拡大した結果 家計消費関連が 2.1と 悪い に転じた また 事業所向けビジネス関連も 13.1と 大幅なマイナスになったが 雇用関連は+5.6と 引き続き 良い と判断された 現在の景気に対する判断を点数化して各判断の構成比を乗じた上で どちらとも言えない をゼロとして数値化したもの プラスであれば景気が 良い マイナスであれば景気が 悪い ことを示す ( 清亮介 ) 図表 5 現時点での 水準判断 (7)