2025 年に向けた医療制度 介護制度の改革 医療制度 介護制度は 人生 100 年時代の国民生活を支える重要な基盤 一方 我が国は 75 歳以上人口の急増 生産年齢人口の減少など 制度を取り巻く構造的な変化に直面 将来にわたる国民生活の安心を確保するため こうした課題に正面から取り組む必要 団塊の

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( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され こ

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計画の今後の方向性

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障

国民健康保険制度改革の施行に向けて

平成 29 年度第 1 回徳島県医療審議会 質疑 調整会議での議論を待たずしてかなりの病床の移動が起こりつつある それをコントロールできないと 調整会議そのものが意味をなさなくなるのではないか 1 当会議の運営要領を定めてはどうか 2 病床機能分化 連携推進体制整備事業について当会議の審議事項として

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平成 30 年 5 月 21 日 ( 月 ) 平成 30 年第 6 回経済財政諮問会議資料 4-1( 加藤臨時議員提出資料 ) 資料 年を見据えた社会保障の将来見通し ( 議論の素材 ) 平成 30 年 5 月 28 日 厚生労働省

一般会計負担の考え方

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2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

主張2-①-(1)

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

区分


7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

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全自病協第 582 号 平成 27 年 2 月 13 日 地方会議担当支部長様 公益社団法人全国自治体病院協議会 会長 邉見公雄 平成 27 年度地方会議における共通議題について 日頃から支部活動にご尽力をいただき感謝申し上げます さて 平成 27 年度地方会議における共通議題について 常務理事会で

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

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平成28年度企業主導型保育事業の助成決定について(第1回)

06 参考資料1 平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

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07体制届留意事項(就労継続支援A型)

厚生労働省における医療 ICT 化の取り組み 日本の医療が抱える課題 医療需要 財政負担の増加高齢化の進行 疾病構造の変化医療改革の方向性 健康の維持増進 疾病の予防及び早期発見の促進 医療機能の分化 連携の推進 地域包括ケアシステムの構築 解決ツールとしての医療 ICT 化 健康づくり ビッグデー

01 【北海道】

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 30 年 3 月 1 日 ( 最終更新日 : 平成 30 年 7 月 27 日 )


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地域医療構想の概要 1 地域医療構想の位置づけ 平成 25 年 3 月に 医療法に基づき 本県の疾病対策及び医療提供体制の基本方針である第 6 期岐阜県保健医療計画を策定した 平成 27 年 4 月に施行された改正医療法に基づき 保健医療計画の一部として 将来 (2025 年 ) あるべき医療提供体

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

第1章 計画の基本的考え方 態を改善して地域社会への参加等を通じ 生きがいや役割を持てるようにすることが 重要です 4 住まい 持ち家や賃貸住宅だけでなく 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など 多様な形態の住まいを含みます 生活の基盤である住まいは 高齢者のプライバシー と尊厳が十分に守ら

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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3 高齢者 介護保険を取り巻く現状 1 人口 高齢化率本市は高齢化率が 45% を超えており 本計画の最終年度である 2020( 平成 32) 年度には 高齢化率 48.0% 2025( 平成 37) 年度には高齢化率 49.7% まで増加することが推計されます また 2018( 平成 30) 年以

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高齢化率が上昇する中 認定看護師は患者への直接的な看護だけでなく看護職への指導 看護体制づくりなどのさまざまな場面におけるキーパーソンとして 今後もさらなる活躍が期待されます 高齢者の生活を支える主な分野と所属状況は 以下の通りです 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 脳卒中発症直後から 患者の

別紙2

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現状 課題 福祉用具貸与 特定福祉用具販売について ( 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格 ) 福祉用具貸与 特定福祉用具販売の価格は 貸与 販売事業者がその運営規程において定めているが 価格の設定に当たっては 通常 製品価格のほか 計画書の作成や保守点検などの諸経費が含まれている しかしながら

緊急に措置すべき事項

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1. ポイント 躍動感ある改革推進が重要 柱は 見える化 と ワイズ スペンディング 一億総活躍社会の実現に資するもの 見える化 -1 関係主体 地域間で比較できて差異が分かる 2 行政の運営改善や成果の有無 程度が分かる 3 改革への課題の所在が分かる 改革への国民の理解 納得感を広げる ワイズ

< F2D E968BC681698E968CE3816A817A C8250>

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図表 1 人口と高齢化率の推移と見通し ( 億人 ) 歳以上人口 推計 高齢化率 ( 右目盛 ) ~64 歳人口 ~14 歳人口 212 年推計 217 年推計

幼児期の教育 保育の需給計画 ( 平成 28 年度実績 ) の点検 評価結果について 資料 2 1 需給計画の策定 かながわ子どもみらいプラン においては 待機児童の解消を図り 子育て家庭のニーズにあった就学前児童の教育 保育の提供体制の充実を計画的に進めるため 各年度 ( 平成 27 年度 ~ 平

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社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

特定健康診査等実施計画

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特定健康診査等実施計画 豊田合成健康保険組合 平成 30 年 3 月

私たちの人生 病気やケガのリスクと 経済的影響は? 50 ( 千人 ) 1, 通院入院 ( 歳 )

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点検項目 点検事項 点検結果 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ 計画の定期的評価 見直し 約 3 月毎に実施 リハビリテーションマネジメント加算 Ⅱ ( リハビリテーションマネジメント加算 Ⅰ の要件に加え ) 居宅介護支援事業者を通じて他のサービス事業者への情報伝達 利用者の興味 関心 身体

14 日本 ( 社人研推計 ) 日本 ( 国連推計 ) 韓国中国イタリアドイツ英国フランススウェーデン 米国 図 1. 1 主要国の高齢化率の推移と将来推計 ( 国立社会保障 人口問題研究所 資料による ) 高齢者を支える

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特定健康診査等実施計画 ( 第二期 ) 三重交通健康保険組合 平成 25 年 7 月

1. 厚生労働省の社会保障の充実 重点化に対する基本的な考え方 ひと くらし みらいのために 厚生労働省 厚生労働省の基本的な考え方 急速に高齢化が進展する中で 社会保障給付が増大することは避けられないが 受益との均衡に配慮しつつ 保険料等の負担の増大の抑制を図るとともに 社会保障の機能充実と給付の

全ての国民が自ら生活習慣病を中心とした疾病の予防 重症化予防 介護予防 後発医薬品の使用や適切な受療行動をとること等を目指し 特定健診等の受診率向上に取り組みつつ 個人や保険者の取組を促すインセンティブのある仕組みを構築 提出府省庁厚生労働省部局名保険局関係府省庁 厚 - 質問 : 骨太方針 07

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律

第17回税制調査会 資料1-3

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

2040 年に向けた地域包括ケアシステムの展望 利用者から見た 一体的な ケアが求められる 在宅生活に臨む本人や家族が 抱える不安を払拭するためには 多様なサービスや支援が 一つのチームから提供されていると感じられる 利用者から見た 一体的な ケアが重要 情報共有や情報書式の標準化 基本的な手順やケ

Transcription:

資料 4 経済 財政一体改革 ( 社会保障改革 ) の取組状況 平成 29 年 10 月 26 日加藤臨時議員提出資料

2025 年に向けた医療制度 介護制度の改革 医療制度 介護制度は 人生 100 年時代の国民生活を支える重要な基盤 一方 我が国は 75 歳以上人口の急増 生産年齢人口の減少など 制度を取り巻く構造的な変化に直面 将来にわたる国民生活の安心を確保するため こうした課題に正面から取り組む必要 団塊の世代が全て75 歳以上となる2025 年は 医療制度 介護制度にとって大きな節目であり 政策手段を駆使し 以下のような総合的な取組を推進 < 健康寿命の延伸 > < 急速な高齢化の進展への対応 > = 活力ある長寿社会の基盤 1000 ( 万人 ) 70(%) 100 歳 70 歳 平均寿命 健康寿命 予防 健康づくりの取組強化により 平均寿命との差を縮小 急速な高齢化への対応 人材確保の双方が急務 900 800 生産年齢人口割合 医療 介護分野の 75 歳以上人口割合 ( 推計 ) 700 就業者数 12.5%(2014 年 ) 19.2%(2030 年 ) 2014 2020 2030 : ゼロ成長 参加現状シナリオ : 経済再生 参加促進シナリオ 60 50 出典 : 国立社会保障 人口問題研究所 日本の将来推計人口 ( 平成 29 年推計 ) 労働政策研究 研修機構 平成 27 年労働力需給の推計 総務省 人口推計 政策課題と対応の方向性 1 予防 健康づくりの取組強化による健康寿命の延伸 2 医療 介護提供体制の改革地域包括ケアシステムの構築 3 制度の持続可能性の確保制度を支える人材の確保と働き方改革の推進 インセンティブ改革 (P2) 医療 介護提供体制の改革 (P3) 診療報酬 介護報酬同時改定 (P4) 薬価制度改革 (P5) 1

医療 介護におけるインセンティブ改革に向けた取組 国保制度や介護保険制度における調整交付金については 保険者間の所得水準の差等を調整するための重要な機能を担っていること等に留意しつつ 今後 骨太方針 2017に基づき 地方関係者等の意見を踏まえ検討 2 インセンティブ都道府県が研修等を通じて市町村を支援 財政的 保険者の予防 健康づくり等の取組を通じた医療費 介護費の適正化等を推進するため 医療 介護におけるインセンティブ改革を着実に実施 医療保険制度におけるインセンティブ改革 後期高齢者支援金の加減算制度について 予防 健康づくりに取り組む保険者へのインセンティブを強化 現行の仕組み 平成 30 年度 ~ 加算 減算率低く設定 ( 加算 +0.23% 減算 0.05%) 評価指標特定健診 保健指導の実施率のみ 見直し 加算 減算率最大で法定上限 (±10%) まで引上げ (32 年度までに段階的 ) 評価指標加えて 保健指導の成果指標 がん検診 歯科健診 事業主との連携等で総合評価 見直し 国保の保険者努力支援制度については 平成 30 年度から 1 財政規模を拡充し1,000 億円規模で実施するとともに 2 新たにアウトカム評価を導入し 医療費適正化を実効的に推進 平成 28 年度 平成 30 年度 財政規模 :150 億円 財政規模 :1,000 億円 後発医薬品 アウトカム後発医薬品医療費適正化の実効的推進 糖尿病重症化予防 取組状況中心の評価 糖尿病重症化予防 アウトカム評価追加 介護保険制度におけるインセンティブ改革 平成 30 年度から 高齢者の自立支援や介護の重度化防止等の保険者の取組を推進するための財政的インセンティブとして 交付金を交付 具体的な評価指標等について 今後 地方関係者等の意見を踏まえつつ検討 改正介護保険法による保険者機能の強化の仕組み データに基づく地域課題の分析 国による分析支援 取組内容 目標の計画への記載 保険者機能の発揮 向上 ( 取組内容 ) リハビリ職等と連携して効果的な介護予防を実施 多職種が参加する地域ケア会議を活用しケアマネジメントを支援等 適切な指標による実績評価 要介護状態の維持 改善度合い 地域ケア会議の開催状況等 ( プロセス指標とアウトカム指標の組合せ )

医療 介護提供体制の改革 2016 年度に全都道府県で策定完了 地域ごとに 2025 年時点での病床の必要量を 見える化 足下の病床機能 (2015 年 7 月現在 ) 計 133.1 万床 地域医療構想 2025 年の病床必要量 計 119.1 万床 急性期 回復期 1 地域医療構想調整会議 における公立病院 公的病院等の議論の促進 公立病院公的病院等 対象 : 約 780 病院 ( 日赤 済生会 NHO 特定機能病院等 ) 公立病院 公的病院等の特徴 個別の病院名や転換する病床数等の具体的対応方針の速やかな策定に向けて 2 年間程度で集中的に検討 一般病棟入院基本料 (7 対 1) の約 5 割強を占める公立 公的病院等について 調整会議における検討を促進 地域医療介護総合確保基金や 診療報酬改定においても 病床機能の分化 連携に向けた取組を後押し 17 対 1 病床の 2 地域によっては 3 病床利用率は 4 知事は構想推進のために指示 命令 約 5 割強 政策医療の拠点 約 7 割 ( 他は約 8 割 ) が可能 ( 民間には要請 勧告 ) 新公立病院改革ガイドライン に基づき 800 病院が 新改革プラン を策定 (2016 年度 ) 本年度中に 2025 年に向けた病床整備等の方針をまとめた 公的医療機関等 2025 プラン を策定するよう要請 ( 本年 8 月 ) 地域医療構想調整会議 7 月末までに 135 病院が議論開始 主に政策医療を担う病院 :10~12 月その他の病院 : 来年 1~3 月 議論開始予定 プランが地域医療構想と整合的でない場合 調整会議の議論を踏まえてプランを修正 2 地域医療介護総合確保基金の配分方針 3H30 診療報酬改定の方向性 89.1 万床 90.7 万床 H29 病床の機能分化 連携関連に重点化 (504 億円 ) H30 引き続き重点化解体撤去費等の対象拡大を検討 医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価を進め 病床機能の分化 連携に向けた取組を後押し 慢性期 介護療養病床 ( 約 6 万床 ): 介護医療院等への転換を2023 年度末までに段階的 計画的に実施 医療療養病床 : 入院医療の必要性に応じて介護医療院等における対応への移行を促進 在宅医療 介護サービス : 高齢化の進展や病床の機能分化 連携による需要増大に対応する提供体制構築 1 介護医療院等への転換 ( 同時改定での総合的な対応 ) 2 在宅医療 介護サービスの提供体制の構築 介護施設 在宅医療等に転換 < 介護報酬 > 介護医療院の基準 報酬は 入所者の状態等に応じ必要な医療が提供されるよう Ⅰ 型 ( 介護療養病床相当 ) とⅡ 型 ( 老健施設相当以上 ) として 現行の介護療養病床や老健施設を参考に設定 施設基準の経過措置や介護保険事業 ( 支援 ) 計画の弾力運用等の転換支援策を用意 < 診療報酬 > 療養病棟入院基本料については より入院医療の必要性が高い慢性期患者に対して適切な医療を提供する観点から見直し 高齢化の進展や病床の機能分化 連携による在宅医療 介護サービスの需要の増大に対応するため 都道府県と市町村等が連携して受け皿を構築 慢性期病床 2025 の需要見込み 都道府県と市町村等が連携し 段階的に目標設定 2020 の受け皿の目標 2023 の受け皿の目標 病床の機能分化 連携により生じる需要 介護 ( 市町村等 ) 介護保険事業計画による目標設定 在宅医療 ( 都道府県 ) 医療計画による目標設定 高齢化の進展により増加する需要

平成 30 年度診療報酬 介護報酬同時改定 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025( 平成 37) 年に向けて 国民 1 人 1 人が状態に応じた適切なサービスを受けられるよう 平成 30 年度診療報酬 介護報酬同時改定により 質が高く効率的な医療 介護の提供体制の整備を推進 Ⅰ 地域包括ケアシステムの推進 医療機能の分化 強化 連携 どこに住んでいても適切な医療 介護サービスを切れ目なく受けることができる体制を整備 Ⅱ 安心 安全で質の高い医療 介護の実現 技術の進展 疾病構造の変化や新たなニーズ等を踏まえ 安心 安全で質の高い医療 介護を実現 具体的方向性 ( 例 ) 医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価や 大病院と中小病院 診療所の機能分化の推進 地域の状況や患者の状態等に応じた質の高い在宅医療 訪問看護の確保 医療と介護の複合的ニーズに対応する介護医療院の創設 ケアマネジメントの質の向上と公正中立性の確保 患者本人の意思を尊重した看取りの推進 具体的方向性 ( 例 ) がん 認知症等の重点的な対応が求められる分野への対応 医薬品 医療機器 検査等におけるイノベーションを含む先進的な医療技術の適切な評価 質の高いリハビリテーションの評価等 アウトカム評価の推進 高齢者の自立支援と要介護状態等の軽減 悪化の防止に資する介護サービスの推進 Ⅲ 人材確保 働き方改革 厳しい勤務環境の中 医療 介護人材を将来にわたって確保するため 従事者の負担軽減等の取組を推進 Ⅳ 制度の安定性 持続可能性の確保 国民皆保険を堅持するため 効率化 適正化を図ることにより制度の安定性 持続可能性を確保 具体的方向性 ( 例 ) 多職種連携や人材の柔軟な配置等による効率的なサービス提供の推進 遠隔診療を含むICT 介護ロボット等の有効活用 届出 報告の簡素化等 業務の効率化 合理化の推進 専門性等に応じた介護人材の有効活用 具体的方向性 ( 例 ) 薬価制度の抜本改革や費用対効果評価の導入 医師 薬剤師の協力による多剤 重複投薬の防止等の医薬品の適正使用や後発医薬品の使用の推進 透析医療の適正化 いわゆる門前薬局 同一敷地内薬局の評価の適正化 福祉用具貸与価格の上限の設定等

薬価制度等の抜本的見直し 薬価制度の抜本改革に向けた基本方針 に基づき 国民皆保険の持続性 と イノベーションの推進 を両立し 国民負担の軽減 と 医療の質の向上 を実現 患者本位の医薬分業の実現のため 調剤報酬の抜本的な見直しを進め 患者にとって付加価値のある業務の評価へシフト 多剤 重複投薬の防止 残薬の削減等を進め 医療費適正化にも貢献 後発医薬品数量シェア 80% 目標の達成に向け 関係者が協力して取組を推進 薬価制度の抜本改革 薬価制度の抜本改革に向けた基本方針 (H28.12) に基づき 改革を具体化 薬価収載後の市場拡大への対応 薬価収載時の見込みよりも一定規模以上販売額が増加する場合には 市場拡大再算定により速やかに薬価を引下げ ( 年 4 回の新薬収載の機会を活用 ) 改定の間の年の薬価改定 国民負担を抑制するため 全品を対象に毎年薬価調査を行い その結果に基づき薬価を改定 新薬創出等加算のゼロベースでの抜本的見直し費用対効果評価の本格的導入 新薬創出等加算制度について 対象を革新性 有用性のある医薬品に重点化 費用対効果評価を導入 あわせて評価のための組織 体制を整備 上記の取組とあわせて 長期収載品の薬価の引下げと後発品への置換えにより 長期収載品に依存せず 高い創薬力を持つ産業構造へ転換 調剤報酬の抜本的見直し よりメリハリの効いた薬局の評価処 医薬品備蓄コストが抑えられているなどの性質を踏まえ いわゆる門前 同一敷地内薬局などの評価を見直し 集中処方せん集中率別の医薬品備蓄数 方せん90% 以上 率後発医薬品の使用促進 70%~90% 70% 未満 ( 平成 27 年度調査 ) 医療費適正化の取組の推進 0 500 1000 1500 ( 備蓄数 ) かかりつけ薬剤師 薬局の取組を進め 多剤 重複投薬の防止や残薬削減を推進 平成 32 年 9 月までに後発医薬品数量シェア 80% 目標を達成すべく 医療機関 薬局や保険者による後発医薬品の使用促進への取組を推進 あわせて 保険者別の後発医薬品の使用割合について 平成 30 年度実績からの公表を検討

生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の見直し 生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の見直しについては 生活困窮者等の自立支援を強化する等の観点から 社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会において検討中 年末までに結論を得る 生活困窮者自立支援制度の支援効果 生活保護の動向 生活保護受給者数は約 213 万人 平成 27 年 3 月をピークに減少傾向 ( 参考 : 世帯数約 164 万世帯 保護率 1.68%) 高齢の生活保護受給者数は増加 生活保護受給者の内臓脂肪症候群該当者 予備群該当者の割合は一般世帯より高い 施行 3 年目を迎え 制度の効果は着実に発揮 後発医薬品の使用割合も増加 生活保護受給者数は減少傾向にあるが 高齢の生活保護受給者は増加 支援につながっていない生活困窮者をしっかりと支援につなげ 生活保護に至る前の自立支援を進めることが不可欠 課 題 生活困窮者自立支援制度に関しては 自治体の取組のばらつきが存在 支援メニューが不足 自治体が 生活困窮者の就労支援 家計相談支援などにしっかりと取り組むための枠組が必要 貧困の連鎖を防ぐため 生活保護世帯の子どもの大学等進学支援 生活困窮者の子どもの学習支援の強化が必要 生活困窮者 生活保護受給者が安定して地域で暮らし続けることができるよう いわゆる 貧困ビジネス 対策や居住 生活支援が必要 高齢の生活保護受給者の増加等により増加している医療扶助の適正化に向け 後発医薬品の使用 頻回受診対策等の更なる促進や 生活習慣病の予防 重症化予防などの健康管理が必要 生活困窮者自立支援制度 生活保護制度の一体的見直し 19 歳以下 30~39 歳 +50~59 歳 65 歳以上 20~29 歳 40~49 歳 60~64 歳 改革工程表における目標値 使用割合の出典 : 医療扶助実態調査等 自立相談支援 就労支援 家計相談支援のあり方 ( 困窮 ) 子どもの貧困への対応 ( 困窮 保護 ) 居住支援のあり方 ( 困窮 保護 ) 生活保護受給者の健康管理 医療 ( 保護 ) 等について 引き続き一体的な見直しを検討

子育て安心プラン 平成 29 年 6 月 2 日公表 待機児童を解消 東京都をはじめ意欲的な自治体を支援するため 待機児童解消に必要な受け皿約 22 万人分の予算を平成 30 年度から平成 31 年度末までの 2 年間で確保 ( 遅くとも平成 32 年度末までの 3 年間で全国の待機児童を解消 ) 待機児童ゼロを維持しつつ 5 年間で M 字カーブ を解消 M 字カーブ を解消するため 平成 30 年度から平成 34 年度末までの 5 年間で女性就業率 80% に対応できる約 32 万人分の受け皿整備 ( 参考 ) スウェーデンの女性就業率 :82.5%(2013) 自治体を支援し 2 年間で待機児童を解消するための受け皿整備の予算の確保 ( 遅くとも 3 年間で待機児童解消 ) 5 年間で女性就業率 80% M 字カーブ 解消 2019(H31)~ 2013(H25) 年度 2017(H29) 年度末 2020(H32) 年度末 2022(H34) 年度末 約 60 万人増 プラン目標値 ( 約 50 万人 ) を超える整備 企業主導型保育事業等の前倒し分を含む 待機児童解消加速化プラン (5 年間 ) 待機児童数 女性 (25-44 歳 ) の就業率 約 2.4 万人 (H28.4) 72.7%(H28) 約 22 万人増 約 32 万人増 新たなプラン (2~3 年間 +2 年間 ) ゼロ 約 10 万人増 ( ゼロを維持 ) 80% 約 32 万人分の受け皿整備を 2 年前倒し ( 平成 29 年 9 月 25 日総理会見 ) 保育人材の確保に関し 平成 29 年度予算では 一律 2% の処遇改善を実施し 安倍内閣の下で合計 10 パーセントの改善を実現 また 同時に技能及び経験に応じたキャリアアップの仕組みを設け 月額最大 4 万円の処遇改善を実施 7

処遇改介護職員の処遇改善についての取組 これまでの実績と平成 29 年度予算で 合計で月額 53,000 円相当となる 平成 21 年 4 月平成 21 年度介護報酬改定 +3% 改定 ( 介護従事者の処遇改善に重点をおいた改定 ) 平成 21 年度補正予算処遇改善交付金を措置 (1.5 万円相当 ) 平成 24 年 4 月平成 24 年度介護報酬改定処遇改善交付金を処遇改善加算として介護報酬に組み込む 平成 27 年 4 月平成 27 年度介護報酬改定処遇改善加算の拡充 (1.2 万円相当 ) 施設( 実績 ) 事業月額 + 9,000 円 月額 ( 実績 ) +15,000 円 月額 + 6,000 円所善における月額 ( 実績 ) +13,000 円 ( 実績 ) 平成 29 年 4 月平成 29 年度介護報酬改定 ( 臨時 ) ニッポン一億総活躍プラン等に基づき 処遇改善加算を拡充 (1 万円相当 ) 月額 +10,000 円 ( 見込 ) 実績について それぞれ調査客体等は異なる 月額 +53,000 円相当の効果 8