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受けているときは これらの年金総額が 230 万円となるように計算されます 計算例 1. 単一の共済年金が支給されている場合 事例 1 退職共済年金 + 老齢基礎年金を受給している方の場合 現在の年金額退職共済年金 210 万円老齢基礎年金 60 万円 (= 組合員期間に係る基礎年金相当額 ) 退職

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他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

調布市要綱第  号

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

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財財第  号

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年金制度のポイント

女性が働きやすい制度等への見直しについて

公的年金制度について 制度の持続可能性を高め 将来の世代の給付水準の確保等を図るため 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく社会経済情勢の変化に対応した保障機能の強化 より安全で効率的な年金積立金の管理及び運用のための年金積立金管理運用独立行政法人の組織等の見直し等の

2. 年金額改定の仕組み 年金額はその実質的な価値を維持するため 毎年度 物価や賃金の変動率に応じて改定される 具体的には 既に年金を受給している 既裁定者 は物価変動率に応じて改定され 年金を受給し始める 新規裁定者 は名目手取り賃金変動率に応じて改定される ( 図表 2 上 ) また 現在は 少

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

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退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

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付加退職金の概要 退職金の額は あらかじめ額の確定している 基本退職金 と 実際の運用収入等に応じて支給される 付加退職金 の合計額として算定 付加退職金は 運用収入等の状況に応じて基本退職金に上乗せされるものであり 金利の変動に弾力的に対応することを目的として 平成 3 年度に導入 基本退職金 付

共済年金は厚生年金に統一されます 平成 27 年 10 月から被用者年金が一元化されます 目次 Ⅰ 被用者年金制度の一元化 2 改正の趣旨 公務員等も厚生年金に加入し 2 階部分の年金は厚生年金に統一されます 制度的な差異については基本的に厚生年金に揃えて解消します 保険料率は厚生年金の保険料率に統

被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案要綱第一改正の趣旨被用者年金制度については 多様な生き方や働き方に公平な社会保障制度を目指す平成二十四年二月十七日の閣議決定 社会保障 税一体改革大綱 に基づき 公的年金制度の一元化を展望しつつ 今後の制度の成熟化や少子 高齢

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退職等年金給付の概要 退職年金の半分は有期年金 半分は終身年金 原則 65 歳から受給 有期年金については20 年受給または10 年受給を選択 ( 一時金の選択も可能 ) 本人死亡の場合 終身年金部分の受給は終了 有期年金の残余部分は遺族が一時金として受給 財政運営は積立方式 公務に基づく負傷または

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2 返還額の算定方法 (1) 前記 1の (1) (2) (5) 及び (6) の退職一時金に係る返還額 退職一時金の額に利子に相当する額を加えた額とされており この利子に相当する 額は当該一時金の支給を受けた日の属する月の翌月から退職共済年金等を受ける権利 を有することとなった日の属する月までの期

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平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

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六十五歳以上七十歳未七十歳以上 三 九三〇円一五 二九一円 三 九三〇円一三 二八四円 附則 1 この告示は 平成四年四月一日から施行し この告示の施行の日 ( 以下 施行日 という ) 以後の期間に係る年金たる補償に係る平均給与額及び施行日以後に支給すべき事由が生じた休業補償に係る平均給与額につい

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2017/5/1 月 年金相談の時間延長 (~ 午後 7:00まで ) 年金請求書 ( 対象者生年月日 :( 男女 )S27.8/10~8/20 ( 男 )S30.8/10 ~8/20 ( 女 )S32.8/10~8/20) 2017/5/2 火 年金振込通知書 支給額変更通知書 2017/5/3

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Web 版 Vol.69( 通巻 714 号 ) 図表 1 年金生活者支援給付金の概要 高齢者への給付金 ( 老齢年金生活者支援給付金 ) 何回かご覧になっている資料だと思いますので 支給要件 や 保険料納付済期間に基づく給付額 など制度の概要 ( 基本的事項 ) につ

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日本再興戦略 改訂 2015 平成 27 年 6 月 30 日に閣議決定された 日本再興戦略 改訂 2015 においては 企業が確定給付企業年金を実施しやすい環境を整備するため 確定給付企業年金の制度改善について検討することとされている - 日本再興戦略 改訂 2015( 平成 27 年 6 月 3

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年金・社会保険セミナー

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2. 年金改定率の推移 2005 年度以降の年金改定率の推移をみると 2015 年度を除き 改定率はゼロかマイナスである ( 図表 2) 2015 年度の年金改定率がプラスとなったのは 2014 年 4 月の消費税率 8% への引き上げにより年金改定率の基準となる2014 年の物価上昇率が大きかった


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2 社会保障協定のねらい 社会保障協定とは 国際間の人的移動の活発化に伴う年金等における課題の解決 協定発効前 二重負担の課題 在ルクセンブルク日本企業勤務の日本人 厚生年金保険料の徴収 ルクセンブルク年金保険料の徴収 年金受給資格の確保の課題 ルクセンブルク年金の最低加入期間である10 年を満たさ

10 生活保護の医療扶助について 生活保護制度では 困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して 医療扶助として医療を提供 医療扶助の対象者 生活保護受給者は 国民健康保険の被保険者から除外されているため ほとんどの生活保護受給者の医療費はその全額全額を医療扶助で負担医療扶助で負担 た

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Transcription:

年金相談室通信第 3 1 号 2013 年 9 月 2 日発行 全日本年金者組合中央本部 年金相談室 *2.5% の年金引き下げは 高齢者の生活をさらに貧しくし 景気を後退させるから反対! *2.5% の年金引き下げで地方自治体の財政は悪化 住民の福祉を後退させるから反対! *2.5% の年金引き下げに反対し 行政不服審査請求 で闘おう! * 年金水準を引き下げ続ける マクロ経済スライド に絶対反対! *65 歳以上のすべての高齢者に 基礎年金の国庫負担分 3.3 万円を支給せよ! * 最低保障年金制度の創設を急げ! とんでもない!! 昭和 34 年以前に勤務をした国家公務員および昭和 37 年以前に勤務した地方公務員の方すべての問題です!! 現在受給中の共済年金 ( 三公社 五現業も含む ) が27% も削減します!! 追加費用対象期間 問題について Ⅰ 問題のはじまり 2012 年 8 月に野田内閣のもとで 消費税関連 2 法案 子育て関係 3 法案 年金関係では 年金機能強化法案 被用者年金一元化法案 の 2 法案が成立 重大な 社会保障制度改革推進法案 を合わせて8 法案が可決成立しました この中の 被用者年金一元化法 とは以下の内容です 1 公務員 私学教職員も厚生年金に加入 2 階部分も厚生年金に統一する 2 制度的な差異は厚生年金に合わせる 3 共済年金保険料率を厚生年金に統一する 4 厚生年金事業の実施で共済組合や私学事業団を活用する 5 共済年金の 3 階部分 ( 職域部分 ) を廃止し 新たな年金を別の法律で定める (2015 年 10 月施行 ) 6 追加費用削減のため恩給期間に係わる給付を27% 削減する (2013 年 8 月施行 ) -1-

Ⅱ Q&A Q1 追加費用対象期間 とは何ですか なぜ引き下げられるのですか? 対象期間とは 現在の共済年金制度が施行された年 ( 国家公務員共済は1959 昭和 34 年 9 月 地方公務員共済は1962 昭和 37 年 11 月 ) 以前の恩給またはそれに準じた年金制度が適用されていた期間をいいます 現在の共済年金制度が施行された際 追加費用対象期間 も共済年金に算入して決定 支給することとなったため 追加費用対象期間 にかかわる財源については その全額を国あるいは地方公共団体等が 追加費用 として負担しています 今回の 改定 は 追加費用対象期間 部分の本人負担という観点から国あるいは地方公共団体等の負担を抑制するために給付の見直しを図るということ を口実しています Q2 引き下げ の対象にはどのような方がなりますか? 年金額の計算の基礎となっている組合員期間に 追加費用対象期間 がある方のうち 支給されている年金額が230 万円 ( 基礎年金も含む!!) を超えている方です 追加費用対象期間 のない方 あるいは 追加費用対象期間 があっても年金額が230 万円以下の方は 引き下げ の対象ではありません Q3 引き下げ の対象となる場合 どのくらい年金額が下がりますか? 次の3つのうち もっとも高い額が引き下げ後の年金額になります 1 現在の年金額から 追加費用対象期間 に係わる部分の27% を控除した金額 2 現在の年金額から 年金額の10% を控除した金額 3230 万円 Q4 27% の考え方とはどこから出てきましたか? この数字は 追加費用対象期間 において 事務費相当分として本人負担として恩給納金 (2.0%) と 共済年金制度発足時における組合員の掛け金 (4.4%) との差 (4.4-2.0=2.4%) が 共済年金制度発足時の掛け金と負担金の合計 (4.4+4.4= 8.8%) に占める割合から (8.8-6.4) 8.8=27% に定められました 2.4% 少ない本人負担恩給納金 (2%) (4.4%) 事業主負担相当 事業主負担相当 (4.4%) (4.4%) 恩給期間 共済期間 -2-

Q5 具体的な計算例とはどのようになりますか? 組合員期間 36 年 そのうち 追加費用対象期間 が12 年あり 退職共済年金 200 万円と老齢基礎年金 70 万円を受給している場合を想定します 1 追加費用対象期間 にかかわる部分に相当する年金額 (200 万 +70 万 ) 12 年 /36 年 =90 万円 2 27% を控除した金額 270 万円 -(90 万円 27%)=245.7 万円 3 年金額の10% を控除した金額 270 万円 -(270 万円 10%)=243 万円したがって この想定によりますと 2と3を比較した場合 2の計算式がもっとも高い金額になりますので 改定後の金額は245.7 万円 ( 退職共済年金 175.7 万円 + 老齢基礎年金 70 万円 ) となります つまり1 年間に24.3 万円もの減となります Q6 いつから 改定 されますか? 2013( 平成 25) 年 10 月定期受給期 (8 月 9 月分 ) 以降の年金額から改定されます 9 月に 年金額改定通知書 が送られてきますので 個々の金額の確認をして下さい Q7 追加費用 の金額は 全体としてどのくらいになりますか? 1994 年頃がピークで 国公の場合で6000 億円 今は (2012 年 2 月現在 ) 3000 億円です 地公共済のピークは 1 兆 6000 億円で 今は1 兆円です 追加費用 の削減分は 国公は300 億円 (27% 分 ) 地公は1200 億円程度になります いずれにしましても 該当者の方が減少するにしたがって 急速に減っていることは事実です Q8 受給者の対象人数はどのくらいになりますか? あと30 年か40 年たつとほとんどゼロになりますが 現在は 国公受給者 124 万人のうち 追加費用対象者は21 万人 (16.9 %) です 地公受給者総数は 290 万人で 追加費用対象者は72 万人 (24.8 %) です 漸次 減っていることは間違いありません Q9 平均して 減給額は年間でどのくらいになりますか? 1 国家公務員の方は 300 億 21 万 =142,837 円 ( 月約 12,000 円 ) 2 地方公務員の方は1200 億 72 万 =166,666 円 ( 月約 13,800 円 ) となります -3-

Q 10 三公社 五現業にいた方の年金も減るのですか? 三公社 ( 国鉄 専売 電電公社 ) は実施時期が後にずれて2015 年 10 月 (12 月支払い分 ) からです 五現業 ( 郵政 造幣 印刷 国有林林野 アルコール専売 ) は 2013 年 8 月 (10 月支払い分 ) から減額となります Ⅲ 追加費用問題の経過とわれわれの取組み A 2005 年 12 月小泉首相が 追加費用 廃止を指示小泉首相は 中川政調会長に 厚生年金と共済年金の一元化に関連し 公務員が加入する共済年金に対し 追加費用 の名目で行っている税金投入 (2004 年度で約 1 兆 7 千億円 ) について 早期の廃止を検討するように 指示 と新聞報道 (12 月 7 日付 ) B2006 年 4 月 28 日 被用者年金制度の一元化等に関する基本方針 を閣議決定 C 第 1 次安倍内閣 2007 年に 被用者年金一元化法案 を提出 1 共済年金を厚生年金に統合する 2 共済組合と私学事業団を事務組織として活用する 3 共済年金の職域部分の廃止 4 旧恩給制度にかかわる受給中の年金を27% 削減する 安倍内閣は社会保険庁解体法案を先行し 強行採決を行った その経過の中で 消えた年金問題 が発覚し大騒ぎになったことから継続審議にまわされました Dわれわれの取り組み全日本退職者組織協議会は 被用者年金一元化にかかわる既裁定年金削減の中止を求める請署名 を行い 2 月 5 日現在で42,000 筆を集めて反対運動を行った 12007 年 5 月 23 日全日本退職者組織協議会 日本国家公務員退職者の会連合会 全国自治体退職者会連絡会 全日本退職教職員連絡協議会 全日本年金者組合私たちの主張の要点 1 追加費用 は 旧恩給制度にもとづく費用であり 一元化を理由に削減することは不当だ 2 受給権を本人の承諾無しに削減することは 財産権( 憲法 29 条 ) の侵害であり許されない -4-

3 恩給の削減でありながら 軍人恩給が除外されており 法の下の平等( 憲法 14 条 ) に反する 4 文官恩給のみの者の削減は10% であるが 恩給部分と共済部分をもつ者の削減は恩給部分の27% であり これまた法の下の平等に反する * この10% 問題では 今年の7 月 17 日に 運動部として総務省に確認して 恩給のみの方は 一切削減はないということが分かりました!! ここでも 不公平の問題が出ています 5 年金制度の最大 緊急の課題は年金の 空洞化 であり 被用者年金一元化 は緊急の課題ではない 時間をかけてじっくり議論すべきだ 6 急ぐべきは 最低保障年金制度 を含めた制度の検討と見直しである 22012 年 4 月 4 日 追加費用 に関わる既裁定年金削減の中止を求める要請書野田総理大臣川端総務大臣宛全日本退職者組織協議会 1 4 月上旬の国会提出に向けて 被用者年金一元化 の検討が省庁間で進められている その中に既裁定年金の削減も含まれていると新聞報道がある 2 追加費用 は旧恩給制度による当然の費用だ それを破棄することは許されない 3 対象者は 国公 地公受給者数のおよそ半数と見られる 約 190 万にも及ぶ対象者の老後の生活設計を大きく狂わせることは明らかだ 4 軍人恩給が除外されているのも釈然としない記旧恩給制度による当然の費用である 追加費用 を維持し 既裁定年金の削減を行わないこと -5-

Ⅳ その問題点 ( 不服申請等の理由の例 ) 以上のように 追加費用対象期間 問題は われわれとしては絶対に認めることはできません 行政に対して不服審査請求を行うことも当然ありえます その際の 理由は以下のことが考えられます 1 当時の厚生年金の保険料は1.5% であり 恩給納金 2% より低い金額であり 2 % を 優遇 とみなすのは不当であるし 法の下の平等 ( 憲法 14 条 ) に反する 2 恩給制度は共済年金制度とは基本的に異なる制度であり 国家補償の性格を有する ものであり その債務者は国であり 個人に責任を嫁することはできない 3 追加費用 の減額を理由とした恩給期間にかかわる確定年金の減額は 憲法 29 条で保障する財産権の侵害にあたるとともに 退職公務員の生活に大きな打撃を与える 4 恩給の削減でありながら 軍人恩給が除外されており 法の下の平等 ( 憲法 14 条 ) に反する 5 基礎年金は 共済年金とは切り離して考えるべきであり 共済年金と合計して計算を行うことは不当である 不服申請は 通知を受けた日の翌日から60 日以内とされており 11 月下旬から12 月初旬頃が不審査請求のタイムリミットになります!! ( 文責 増子啓三 ) ********************************** ************* 年金相談日は 毎週 火曜日と木曜日 午前 11 時から午後 4 時までです 電話でのご相談は 03-5978-2751 FAXは 03-5978-2777 E-mail/honbu@nenkinsha-u.org 相談 質問 意見をお待ちしています 年金相談室阿久津嘉子 -6-