3/3 研究推進委員会

Similar documents
1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校


1

学校課題HP用

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

今年度の校内研究について.HP

ICTを軸にした小中連携

第5学年  算数科学習指導案

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

< F2D87408E7793B188C C993A190E690B6816A2E6A7464>

15-miyazakiken

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

解答類型

2、協同的探究学習について

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

gggggggggggggggggggggggggggggggggggggkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk

国語科学習指導案様式(案)

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

1 研究主題 学校課題研究計画 ひとりひとりが輝く授業づくり ~ どの子にも分かりやすい支援の工夫を通して ~ 2 主題設定の理由本校では 教育基本法改正等による教育の理念 生きる力 をはぐくむために また本校の学校教育目標 確かな学力を身に付け 心豊かにたくましく生きる旭の子 を受けて 学校課題の

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

平成 年度言語活動の充実促進モデル校事業の研究より 豊かな表現力を培う 各教科等における言語活動の充実 伝え合う力 の育成

平成 30 年度なごや小学校努力点推進計画 1 研究主題なかまとともに感性輝くなごやっ子 (1 年次 ) 2 研究主題について本校では 昨年度までの努力点研究において 道徳や特別活動の時間を中心に 子ども一人一人の成長と互いの認め合いをめざすことで 子ども自らが なごや小でよかった と感じられるよう

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

指導方法等の改善計画について

H26研究レポート一覧(6年研)変更2017.3.22

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

file:///D:/Dreamweaber/学状Web/H24_WebReport/sho_san/index.htm

Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

(Microsoft Word -

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

○数学科 2年 連立方程式

第 3 学年 2 組算数科学習指導案 1 単元名たし算とひき算の筆算 指導者永田佳江 2 単元について (1) 単元観 該当する学習指導要領の内容 A 数と計算 A(2) 加法, 減法 (2) 加法及び減法の計算が確実にできるようにし, それらを適切に用いる能力を伸ばす 本単元で扱う たし算とひき算

愛媛県学力向上5か年計画

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

自己決定の場を設定する 自己存在感を持たせる 共感的な人間関係を育成する準備活動のどの場面で どの子どもを生かすのか 見通しを持って授業に臨む 導入の場面する 深める場面り返りの場面2 確かな学力の育成 複雑で変化の激しい現代社会に子どもたちが主体的に関わり よりよい社会を創造していくためには 一人

児童の実態に応じた取り組みであり, 学ぶ意欲や思考力を高める上からも意義深い (4) これまでの研究の経過から本校は平成 23 年度から, 算数科を研究領域とした研究に取り組み, 子どもの主体的な学びと算数的活動を重視した学び合いを通して, わかる できる 喜びを味わう子どもの育成に取り組んできた

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

(Taro-\202o\202R\202X\201`\202o\202S\202R.jtd)

第4学年算数科学習指導案

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 小数 整数の意味を考えよう 小数 整数の計算の仕方を見つけ 計算できるようになろう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか ( 作業 教える 考えさせる ) 何についてまとめるのか 1. 小数 整数の

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

<4D F736F F D208FAC5F8E5A5F355F88C08C7C8D E7397A789C288A48FAC2E646F6378>

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

(Microsoft Word - \217\254_\216Z_5_\216O\214\264\216s\227\247\216O\214\264\217\254.doc)

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

<4D F736F F D E8CA791E589EF89A198488FAC8E7793B188C42E646F63>

(1)

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

保健体育科学習指導案

Microsoft Word - 【提言2】④新聞70(最終).doc

(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

算数科学習指導案 1 単元名三角形と四角形 授業者小澤勇司 2 単元について児童は第 1 学年で, 箱や積み木の面を写し取ったり, 数え棒を使って形を作ったりするなどの活動を通して, 図形の構成要素である辺や頂点 角についての素地的な経験をしている ここでは, 児童が日常使っている さんかく や し

学習指導要領の趣旨を実現する授業づくりのポイント

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

<4D F736F F D A778F4B8E7793B188C A77816A899C967B2E646F63>

指導案 5年 算数

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

平成20年度 努力点研究

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

Microsoft Word - åł½èªžç§‚2å¹´2çµ—ã••ï¼™ã†¤ã†®ã†łã†¤ã‡†ã†—ã‡™ã†‘ã‡›ã†¹ã‡‹ã†ƒã••ã•„ã†µã‡“ã†Šã†“ã†¯ã•†ã†©ã‡fiㆪㆬㆮ㕓æ„⁄尔桋

第○学年 ○○科指導計画

<4D F736F F D208FAC82548E5A A848D8782C6834F E646F63>

平成 25 年度校内研修 ( 究 ) 計画書 十和田市立北園小学校 1 学校の教育課題 (1) 教育目標三本木開拓の精神に学び, 郷土の発展に寄与する人間の育成 <かしこく> 創造力があり, 未知を切り開く子ども <やさしく> 情操豊かで, 意志の強い子ども <たくましく> 体が健康で, たくましい

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

Microsoft Word - 社会科

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

算数科学習指導案 広島市立 小学校教諭 1 日時平成 21 年 2 月 日 ( ) 2 学年 5 年 組 3 単元数量関係 割合とグラフ 4 単元について 本単元では, 百分率について理解し, それを用いることができるようにするとともに, 目的に応じて資料を分類整理し, それを円グラフや帯グラフを用

PowerPoint プレゼンテーション

生徒指導の役割連携_四.indd

Taro-5年研究のまとめ

Microsoft Word - 数学指導案(郡市教科部会)

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

< F31322D C8E825693FA8A778F4B8E7793B188C42E6A7464>

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

2 児童観復習プリントから 乗法の交換法則 4 7=7 乗法の結合法則 = 加減混合の式や乗除混合の式の計算はできていると考えられる しかし 分配法則 6 10=6 9+ や 7 8=7 9 はできない児童が数名いて 定着していないことが分かる また 計算の仕方は理解してい

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

学習指導案 潮江東小学校全校研 3 単元名討論会を開こうー説得力のある話し方をゲットしようー教材名 立場を決めて討論をしよう ( 東京書籍 5 年 ) ( 金 ) 潮江東小学校 5 年 2 組上平田学級

Transcription:

学校研究計画橋立小学校 1 研究主題 自ら考え ともに学び合う子の育成 算数科を中心として 2 主題設定の理由現代は 様々な災害等何が起こるかわからない時代 そして情報過多の時代である 子ども達は 一つの価値観でない 答えのない時代を生きていかなければならない そんな予測困難な時代をどうやって生きていくか それには 主体的に自分で考え それを伝え合い 考えを再構築し 自分で決定していくしかない 私たちは 各教科 領域の中で 自分で考え 伝え交流し合い 自分で決定できる子ども達を育てていくことが求められている これは 本校の研究と合致するものである 本校児童は 小さい頃から同じ集団で育ってきていることから 仲が良い反面 人間関係が固定化したり 友達の意見に流されたりしやすい面がある 学習においても 真面目に取り組んでいるが 主体的に学ぼうとする児童は まだまだ少ない つまり 自ら考え 友達と関わりながら学び合い 自分で決定していく力が十分についているとは言えない したがって 研究主題を 自ら考え ともに学び合う子の育成 とし 自ら主体となって学ぶ児童を育成していきたいと考える 昨年度までは 算数科を研究教科の中心に据え 根拠や筋道を明確に表現する力の育成に重点を置き 取り組んできた 成果としては 自分の考えを進んで話そうとする児童が増え 算数用語を使って説明したり 図と式を結び付けて説明したりする児童が増えてきた しかし 筋道や根拠を明確に話したり書いたりするには至っていない また 全国学力学習状況調査の結果を見ても 基礎的 基本的な技能の定着 及び思考 判断 表現力を鍛えていかなければならないと考えている 今年度も 引き続き 算数科を研究教科の中心に据え 学習意欲の向上と確かな学力の向上 とりわけ昨年度に引き続き 根拠や筋道を明確に表現する力の向上を目指し 授業改善に取り組んでいく 学力の 3 要素の中でも 態度 意欲は大変大事な要素であると考えている 児童の考えたい 話したいという学習意欲が向上すれば 学力の向上に結びつくであろう 確かな学力の向上は本校の最重要課題であるが 学習意欲を向上させるような教師の手立てや働きかけも大事にしていく 一方で 現代を生きていく中でぶつかるだろう様々な課題に対して 主体的 協働的に解決していけるような児童を育むということも意識していく 学習意欲の向上と確かな学力の向上のための授業改善はもちろん より主体的 協働的に課題解決していく学習を求めていきたい 3 研究の組織 校長 教頭 研究推進委員会 校長 教頭 教務 研究主任 学力向上担当 低学年部会 ( 奥村 橋村 田嶌 山田 校長 ) 高学年部会 ( 本谷 菊野 田原 教頭 ) 研究全体会

3 研究構想図 学校教育目標 自らの生き方を主体的に拓き 心豊かにたくましく生きる児童生徒の育成 研究主題 自ら考え ともに学び合う子の育成 算数科を中心として 研究を通してのめざす児童の姿 主体的に学ぶ子 自ら考えて 自ら課題を解決しようとする意欲をもつ 自分の考えを持ち 表現する子 自分の考えをもち 相手を意識して考えの根拠や筋道を明確に説明できる 自分の考えを深め広げる子 友だちの考えと自分の考えの共通点や相違点を比べ 反応しながら聴き合い 確かな根拠をもって自分の考えを再構築することができる 既習の知識 技能を身につけている子 基礎的 基本的な知識や技能を身に付けている 一時間や単元で学習したことを身に付けている 研究内容 1? わかった の授業? のある授業 (? の生まれるような問題 活動や提示の工夫 ) 学び合いのある授業 ( ゆさぶり 問い返し発問の工夫 ) わかった のある授業 ( 適用 活用の場の設定 ふりかえりの充実 ) 授業改善 研究内容 2 主体的 協働的に学ぶ授業 自分の考えをもつ 自分の考えを交流する 自分の考えを深め広げる 自分の考えを再構築する 学習形態の工夫 ペアやグループ学習の際の共通確認 共通実践 児童に学習形態を選択させる場を作る 学習意欲の向上 根拠や筋道を表現する力の向上 学び合える基盤づくり学び合える学習集団づくり 学習規律の定着 聞く 話すスキルの向上 目指す授業像の共有 学び合うよさの共有 主体的な学びを育てる教師の言葉かけ 算数的なスキルの定着 算数用語の習得 絵や図をかくスキルの習得 知識 理解 温かい学級づくり 生徒指導の三機能がある学級づくり 検証 ノートやプリント等 日常の児童の記録の分析から アンケートや実態調査から ( 児童の 学習についてのアンケート 等の実施と変化の把握 ) 標準学力テストの到達度から

4 研究の内容 (1) 授業改善 1? わかった の授業学習意欲の向上と根拠や筋道を表現する力の向上のためには 考えたくなる 解決したくなる課題であることが大事であると考える そのような課題を解決していく中で 自ら気付き わかった できた と児童が実感でき さらに学習意欲が高まるような授業づくりをしていく?? を持続させ わかった 1 つかむ 2 考える 3 学び合う 4 まとめる ふりかえる? のある授業 学び合いのある授業 わかった のある授業 ア.? が生まれるような問題 活動や提示の工夫? のある授業 考えたい 解決したい という意欲を向上させるには あれっ どうしてだろう と? が生 まれるような問題を設定する必要がある 既習を生かして解けそうだが 未習の部分がある問題 児童の 生活の中にある問題 数字を変えるなどして発展して考えたくなるような問題 ゲームなどの算数的活動 を取り入れるなど 問題 活動を工夫する また 問題の提示の仕方次第で? が生まれる場合もある 絵や図や表 グラフの一部を隠す 不備 がある課題を提示する よくある生活場面の設定で提示する 既習から徐々に未習へと入っていくなど 様々に考えられる 児童から出された? を全員で確認し 本時のめあてとして板書し 一時間で何を考えていくのかを 明確につかませる イ. ゆさぶり 問い返し発問の工夫学び合いのある授業 授業の つかむ 段階で生まれた? を持続させたい また 児童が筋道を立てて考え 書いたり話 したりできるようにするために だって だから を引きだすようにしていく なんで? それ ってどういうこと? という問い返しの発問や 教師が誤答を提示する 子どもの発言をわざと聞き間違 えるなど ねらいに迫るための思考を深めるゆさぶりの発問を工夫する 気づかせたいことや児童に言わせたいキーワードが何であるかを教師がもち 教えたいことを児童自ら 言わせるように発問する また 発問によって 考えの根拠の共通点や相違点を明らかにしながら 確かな根拠をもって自分や集 団の考えを再構築していけるようにする ウ. 適用 活用の場の設定 わかった のある授業適用題 応用問題を解く時間を必ず設定する 適用問題に取り組む場合と 学力調査 B 問題で求めら れているような力を付ける応用問題に取り組む場合とがある それについては ねらいに合った問題にす る 個人差に応じて 教科書巻末の補充問題に取り組む 説明の仕方が示されていて それを生かして書 く問題も 意図的に取り入れていく オ. できるようになったことを自分で自覚化できるようにするふりかえり わかった のある授業 児童自身の変容を自覚化できることで 学ぶことの意味を感じ 次への学習意欲にもつながると考える ふりかえりは 一時間でわかったこと できるようになったこと 次に使えそうなこと を書かせる

2 主体的 協働的に学ぶ授業主題設定の理由にも記載した通り これからの予測不能な時代に生き抜いていくためには 困難な課題に出会った際 自分で情報にアクセスして情報を集め 自分で考えをもち それを交流して 最終的に ~ だから と根拠をもって自分の考えを再構築し 行動していかなければならない そのためには 授業の中で 課題に対して 主体的 協働的に解決していけるような児童を育てることを求めていきたい ア. 学習形態の工夫自力解決 グループ 全体 まとめへと 必ずパターンを決めておくのではなく その時々に合わせて 話し合う形態を変える 全体 ペア グループ 同じ考えのもの同士のグループ等 様々な学習形態があるが あくまで ねらい達成のための学習活動や学習形態でなければならない ペア学習のよさ グループ学習のよさ またその弱点などをよく考慮し 意図的に取り入れていく イ. ペアやグループ学習の際の共通理解 共通実践教師間だけでなく 児童にも どんなときにペアで話し合うとよいか グループで話し合うとよいかを共通理解していく ペアやグループで話し合う際は ノートを真ん中において話す 指さしながら話す 全部を話さずに確認しながら話すなどのことを確認する ウ. 学習形態を選択させる自分たちで課題解決していける児童を育てるためには 自分たちで学習形態についても決めさせていく場も作っていく 自分たちで グループで話し合いたい 全体で話し合いたい と学び方も自分たちで決めていけるように促していく (2) 学び合える基盤づくり 1 学び合える学習集団づくりア. 学習規律の徹底学び合う授業を創るには 学習規律が大切である 時間を守る 学習の準備 姿勢 話し手の方に体を向けるなどのことを基本とし 教師それぞれがもっている指導のよさを出し合い 共通理解を図った上で 学校ぐるみの取り組みをしていく イ. 聞く 話すスキルの向上算数科の時間だけでは 聞く 話すスキルは向上しない 昨年度 重点的に取り組んできた 6つの話し方のめあて 4つの聞き方のめあて を確認しつつ 他教科においても話すことを求めていく その際 使うとよい言葉が出てきたときに それを価値づけ カード等で提示し 視覚化する 何人かのモデルとなる児童を育て褒めることで 全体へと広げていく 朝の会のスピーチや詩の音読 群読も 学校全体で取り組んでいく まずは 書いてあるものを大きな声で読めるようにしていく ウ. めざす授業像の共有 学び合うよさの共有教師と児童がどんな授業にしたいかという同じイメージをもち 目標に向かって進むことは 主体的に学ぼうとする姿勢につながると考える 教師と児童が自分達の目指す授業を出し合い 折に触れ振り返り 授業改善につなげる エ. 主体的な学びを育てる教師の言葉かけ ( ほめて広げる ) ほめることが最大の支援と捉え 主体的な学びや自分で考えて行動したことに対して すかさず 具体的に褒める 具体的に褒めることによって 児童自身がどんな姿がよいのか具体的にイメージできるようにする

2 算数的スキルの定着算数の用語や絵や図をかくスキルを習得させ それを活用できるようにしていく ア. 算数用語の習得各学年 各単元で習得しなければならない算数的な用語をしっかりと指導する 指導したい用語やよく使う用語はカードにしておき 説明する際に意識して使えるようにしていく イ. 絵や図をかくスキルの習得テープ図 線分図 数直線図など その学年 単元で身に付けなければならない絵や図の意味やかき方を指導し その後もスキルとして使えるようにしていく 6 研究計画 全員授業公開する 全体授業を各学年 1 回ずつ行う ( 計 6 回 ) 指導案検討や模擬授業 実践 授業整理会を通して 教材や指導過程 指導方法について研究する 可能な限り指導主事から助言を頂く 4 月 研究計画の作成 研究アンケート( 児童 ) 5 月 20 日 ( 水 ) 研究全体会 ( 主に 今年度の研究の柱 1の確認 ) 提案授業 全国学力調査 基礎学力調査第一次分析 6 月 10 日 ( 水 ) 模擬授業 (3 年 ) 19 日 ( 金 ) 全体研究授業 (3 年 ) 30 日 ( 火 ) 模擬授業 (2 年 ) 7 月 6 日 ( 月 ) 要請訪問 (2 年 ) 8 月 研究全体会(2 学期からの研究の重点について ) 全国学力調査 基礎学力調査第二次分析 小中合同研究会指導案検討 模擬授業 模擬授業(6 年 ) 9 月 14 日 ( 月 ) 計画訪問 (6 年 ) 30 日 ( 水 ) 小中合同授業研究会 (5 年 ) 10 月 模擬授業(1 年 ) 全体研究授業(1 年 ) 11 月 授業交流週間 模擬授業(4 年 ) 全体研究授業(4 年 ) 12 月 研究全体会(3 学期の研究の重点について ) 1 月 授業研究 授業交流週間 2 月 研究アンケート( 児童 ) 研究のまとめ 3 月 次年度に向けて