効能 効果 用法 用量 の一部変更承認に基づく改訂 改訂後 ( 下線部 : 追記改訂箇所 ) 改訂前 効能 効果 効能 効果 本態性高血圧症 ( 軽症 ~ 中等症 ) 本態性高血圧症 ( 軽症 ~ 中等症 ) 腎実質性高血圧症 腎実質性高血圧症狭心症 狭心症次の状態で, アンジオテンシン変換酵素阻害

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カルベジロール錠1.25mg/2.5mg/10mg/20mg「アメル」

2018 年 2 月作成 ( 第 1 版 ) 日本標準商品分類番号 貯法 室温保存 使用期限 外箱等に最終年月表示 慢性心不全治療剤処方箋医薬品注 ) 持続性高血圧 狭心症治療剤慢性心不全治療剤頻脈性心房細動治療剤注 ) 処方箋医薬品 承認番号 薬価収載 販売開始 1. 25mg:23

カルベジロール錠

143_CARV_S_2.indd

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

カルベジロール錠1.25・2.5・10・20mg「JG」

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

ビソプロロールフマル酸塩錠

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医薬品の適正使用に欠かせない情報です

「ガスメット錠10mg・20mg」「ガスメットD錠10mg・20mg」使用上の注意改訂のお知らせ

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葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

階的に行い いずれの用量においても 1 日 1 回経口投与とする 通常 維持量として 1 日 1 回 1.25~5mg を経口投与する なお 年齢 症状により 開始用量は更に低用量に 増量幅は更に小さくしてもよい また 患者の本剤に対する反応性により 維持量は適宜増減するが 最高投与量は 1 日 1

クラリチンドライシロップ 1% クラリチン錠 10mg クラリチンレディタブ錠 10mg 第 1 部申請書等行政情報及び添付文書に関する情報 (7) 同種同効品一覧 シェリング プラウ株式会社

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110607セチリジン5-1.indd

より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

Microsoft Word - sa_niflec_ doc

Microsoft Word エリンダシン使注意.doc

改訂後 ( 下線 : 追加記載 ) 改訂前 ( 下線 : 削除 ) 使用上の注意 1) 腎障害のある患者 [ 高い血中濃度が持続するおそれがある ]( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) 2)~ 4) 現行のとおり テオフィリン リトナビル 中枢神経抑制剤アルコール ( 飲酒 ) ピルシ

BTP患者向医薬品ガイド(第2版)

改訂後 ⑴ 依存性連用により薬物依存を生じることがあるので 観察を十分に行い 用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること また 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により 痙攣発作 せん妄 振戦 不眠 不安 幻覚 妄想等の離脱症状があらわれることがあるので 投与を中止する場合には 徐々に

改訂後 用法 用量 用法 用量 カンデサルタン錠 2mg 4mg 8mg 12mg オーハラ の場合 高血圧症 高血圧症通常 成人には1 日 1 回カンデサルタンシレキセ通常 成人には1 日 1 回カンデサルタンシレキセチルとして4~8mgを経口投与し 必要に応じチルとして4~8mgを経口投与し 必

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スライド 1

Microsoft Word - オーソ_201302_Final.docx

2. 改訂内容 ( ) 自主改訂 オルメテック錠 5mg 錠 10mg 錠 20mg 錠 40mg 改訂後改訂前 3. 相互作用併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等 リチウム製剤炭酸リチウム -2- 臨床症状 措置方法 血清カリウム値が上昇することがある 血中リチウム濃度が上昇し リチウム

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減量・コース投与期間短縮の基準

- 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読みください - 効能又は効果 用法及び用量の一部変更 使用上の注意改訂のお知らせ 平成 23 年 5 月 劇薬 処方せん医薬品 ( 注意 - 医師等の処方せんにより使用すること ) エタンブトール製剤 エタンブトール塩酸塩錠 このたび 標記製品の 効

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ビソノテープお知らせ文書

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

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添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

スライド 1

食欲不振 全身倦怠感 皮膚や白目が黄色くなる [ 肝機能障害 黄疸 ] 尿量減少 全身のむくみ 倦怠感 [ 急性腎不全 ] 激しい上腹部の痛み 腰背部の痛み 吐き気 [ 急性膵炎 ] 発熱 から咳 呼吸困難 [ 間質性肺炎 ] 排便の停止 腹痛 腹部膨満感 [ 腸閉塞 ] 手足の筋肉の痛み こわばり

デベルザ錠20mg 適正使用のお願い

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

使用上の注意改訂のお知らせ スピーゲル

カルベジロール錠10mg・20mg「アメル」

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

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使用上の注意の改訂理由 副作用( その他の副作用 ) 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 臨床検査結果に及ぼす影響 の項の改訂について ( 薬生安通知によらない改訂 ) 先発医薬品の改訂に伴い 同様の改訂を行い注意をお願いすることとしました ここでお知らせした内容は 田辺製薬販売株式会社ホームページ

Microsoft Word - kipres_Info.doc

Microsoft Word _ボグリボースお知らせ

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

ハイゼントラ20%皮下注1g/5mL・2g/10mL・4g/20mL

アビガン錠 200mg に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 アビガン錠 200mg 有効成分 ファビピラビル 製造販売業者 富士フイルム富山化学株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全性検討事項 重要な特定されたリスク 頁 重要な潜在

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

用法 用量 発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制 mg mg mg mg kg 30kg 40kg 20kg 30kg 10kg 20kg 5kg 10kg 1900mg mg mg mg

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

(2) 健康成人の血漿中濃度 ( 反復経口投与 ) 9) 健康成人男子にスイニー 200mgを1 日 2 回 ( 朝夕食直前 ) 7 日間反復経口投与したとき 血漿中アナグリプチン濃度は投与 2 日目には定常状態に達した 投与 7 日目における C max 及びAUC 0-72hの累積係数はそれぞれ

表イ 同種同効品一覧表

適応病名とレセプト病名とのリンクDB

まれに過度の血圧低下を起こし ショック症状や一過性の意識障害 脳梗塞があらわれることがあるので そのような場合には投与を中止し 適切な処置を行うこと 3) 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので 高所作業 自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること 3. 相互作用本剤は主

日本医薬品安全性学会 COI 開示 筆頭発表者 : 加藤祐太 演題発表に関連し 開示すべき COI 関連の企業などはありません

平 成 17 年 3 月

2017 年 9 月 画像診断部 中央放射線科 造影剤投与マニュアル ver 2.0 本マニュアルは ESUR 造影剤ガイドライン version 9.0(ESUR: 欧州泌尿生殖器放射線学会 ) などを参照し 前マニュアルを改訂して作成した ( 前マニュアル作成 2014 年 3 月 今回の改訂

相互作用DB

患者向医薬品ガイド

膿疱性乾癬の効能追加 ( 承認事項の 部変更承認 ) に伴う改訂 改訂内容 ( 該当部のみ抜粋 ) 警告 1.~3. 4. 関節リウマチ患者では, 本剤の治療を行う前に, 少なくとも 1 剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること. また, 本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使

ラベキュアパック200・400 使用上の注意改訂のお知らせ_ pdf

パリエット錠5mg、パリエット錠10mg、パリエット錠20mg

バイエル薬品工業 改訂のお知らせネクサバール錠

DRAFT#9 2011

Microsoft Word - 1 糖尿病とは.doc

Microsoft Word - 日薬連宛抗インフル薬通知(写).doc

保医発 第 9 号平成 2 9 年 3 月 2 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 公知申

(事務連絡)公知申請に伴う前倒し保険適用通知廃止

会長 日本製薬団体連合会会長 日本一般用医薬品連合会会長 米国研究製薬 工業協会会長 欧州製薬団体連合会会長及び一般社団法人日本医薬品卸業連合 会会長あてに発出することとしているので申し添えます

アシクリル・アシクリルバッグ(アイロム)使用上の注意改訂のお知らせ_120913

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ポプスカイン0.75% 注シリンジ 75mg /10 院 Popscaine 75mg /10 院 / 筒 丸石 薬価 円 / 筒 効 硬膜外麻酔 用 ( 注 )1 回 150mg ( 本剤として20 院 ) までを硬膜外腔に投与 禁 大量出血やショック状態, 注射部位またはその周辺に

改訂前 用法 用量 多発性骨髄腫デキサメタゾンとの併用において 通常 成人にはレナリドミドとして 1 日 1 回 25 mg を 21 日間連日経口投与した後 7 日間休薬する これを 1 サイクルとして投与を繰り返す なお 患者の状態により適宜減量する 5 番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群

この薬は 体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり 量を加減したりすると病気が悪化することがあります 指示どおりに飲み続けることが重要です この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にインチュニブ錠に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人 妊

ベナンバックス_患者向医薬品ガイド

160223メトトレキサート1_4.indd

タフィンラーカプセル50mg/75mg、メキニスト錠0.5mg/2mg 添付文書改訂のお知らせ

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査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

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ヒューマリン(インスリン ヒト)患者向医薬品ガイド(R注バイアル)

この薬は 細菌感染症には効果がありません この薬を予防に用いる場合は 原則としてインフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族または共同生活者である下記の人が対象となります 高齢の人 (65 歳以上 ) 慢性心疾患の人 代謝性疾患の人 ( 糖尿病等 ) 腎機能障害の人 この薬は 治療に用い

別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 商品名 : イチョウ葉脳内 α( アルファ ) 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績による食経験の評価 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) 弊社では当該製品 イチョウ葉脳内 α( アルファ ) と同一処方の製品を 200

保医発 第 1 号平成 2 9 年 6 月 2 6 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 公

Microsoft Word - オメプラゾール.doc

改訂内容 ( 部追加 改訂 部削除 ) ビ シフロール 錠, ミラペックス LA 錠 共通 改 訂 後 改 訂 前 2. 重要な基本的注意 2. 重要な基本的注意 (5) レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により 病的賭博 ( 個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず 持続的に

PowerPoint プレゼンテーション

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医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい 添付文書改訂のお知らせ 2016 年 2 月 田辺製薬販売株式会社 製造販売元 田辺三菱製薬株式会社 このたび 標記製品につきまして 承認事項の一部変更申請により 本剤の 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 ( 錠 10mg のみ ) 及び 頻脈性心房細動 の 効能 効果 用法 用量 が追加承認されました これに伴い 使用上の注意 等の添付文書の内容も改訂しましたので お知らせ致します 今後のご使用に際しましては 下記内容をご参照下さいますようお願い致します 改訂概要カルベジロール錠 10mg タナベ 改訂項目 効能 効果 用法 用量 改訂内容 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 頻脈性心房細動の適応を追記しました カルベジロール錠 20mg タナベ 改訂項目 効能 効果 用法 用量 改訂内容 頻脈性心房細動の適応を追記しました カルベジロール錠 (10mg 20mg) タナベ ( 共通 ) 改訂項目 警告 禁忌 用法 用量に関連する使用上の注意 慎重投与 重要な基本的注意 副作用 ( その他の副作用 ) 高齢者への投与 改訂内容 慢性心不全患者に使用する場合には, 慢性心不全治療の経験が十分にある医師のもとで使用することを追記しました 強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全患者及び非代償性の心不全患者を追記しました 慢性心不全患者 頻脈性心房細動を合併する患者での投与に関する注意を追記しました 慢性心不全患者での注意を追記しました 頻脈性心房細動患者及び慢性心不全患者での注意を追記しました 慢性心不全とそれ以外の適応に分けて表を記載整備しました 重症慢性心不全患者での注意を追記しました 1

効能 効果 用法 用量 の一部変更承認に基づく改訂 改訂後 ( 下線部 : 追記改訂箇所 ) 改訂前 効能 効果 効能 効果 本態性高血圧症 ( 軽症 ~ 中等症 ) 本態性高血圧症 ( 軽症 ~ 中等症 ) 腎実質性高血圧症 腎実質性高血圧症狭心症 狭心症次の状態で, アンジオテンシン変換酵素阻害薬, 利尿薬, ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全頻脈性心房細動 参考 本態性高血圧症 ( 軽症 ~ 中等症 ) 効能 効果錠 10mg 錠 20mg 腎実質性高血圧症 狭心症 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 - 頻脈性心房細動 : 効能あり -: 効能なし 用法 用量 用法 用量 本態性高血圧症 ( 軽症 ~ 中等症 ), 腎実質性高血圧症 : 本態性高血圧症 ( 軽症 ~ 中等症 ), 腎実質性高血圧症カルベジロールとして, 通常, 成人 1 回 10 ~ 20mgを1 日カルベジロールとして, 通常, 成人 1 回 10 ~ 20mg を1 日 1 回経口投与する. なお, 年齢, 症状により適宜増減する. 1 回経口投与する. なお, 年齢, 症状により適宜増減する. 狭心症 : 狭心症カルベジロールとして, 通常, 成人 1 回 20mgを1 日 1 回カルベジロールとして, 通常, 成人 1 回 20mgを1 日 1 回経口投与する. なお, 年齢, 症状により適宜増減する. 経口投与する. なお, 年齢, 症状により適宜増減する. 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 : カルベジロールとして, 通常, 成人 1 回 1.25mg,1 日 2 回食後経口投与から開始する.1 回 1.25mg,1 日 2 回の用量に忍容性がある場合には,1 週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し, 忍容性がない場合は減量する. 用量の増減は必ず段階的に行い,1 回投与量は 1.25mg,2.5mg,5mg 又は10mgのいずれかとし, いずれの用量においても,1 日 2 回食後経口投与とする. 通常, 維持量として1 回 2.5 ~ 10mgを1 日 2 回食後経口投与する. なお, 年齢, 症状により, 開始用量はさらに低用量としてもよい. また, 患者の本剤に対する反応性により, 維持量は適宜増減する. 頻脈性心房細動 : カルベジロールとして, 通常, 成人 1 回 5mgを1 日 1 回経口投与から開始し, 効果が不十分な場合には10mgを 1 日 1 回,20mgを1 日 1 回へ段階的に増量する. なお, 年齢, 症状により適宜増減するが, 最大投与量は20mg を1 日 1 回までとする. 効能 効果 用法 用量 の改訂理由本剤の承認事項の一部変更承認により 本剤の 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 ( 錠 10mgのみ ) 及び 頻脈性心房細動 の適応が追加承認されました 2

使用上の注意の改訂内容 (6 ~ 8 頁に改訂後の 使用上の注意 全文を記載しておりますので 併せてご参照下さい ) 改訂後 ( 下線部 : 追記改訂箇所 ) 警告 慢性心不全患者に使用する場合には, 慢性心不全治療の経験が十分にある医師のもとで使用すること. 警告 の設定なし 改訂前 ( 下線部 : 削除箇所 ) 禁忌 ( 次の患者には投与しないこと ) 抜粋 ( 5 ) 強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全患者 心収縮力抑制作用により, 心不全が悪化するおそれがある. ( 6 ) 非代償性の心不全患者 心収縮力抑制作用により, 心不全が悪化するおそれがある. 用法 用量に関連する使用上の注意 抜粋 2. 慢性心不全を合併する本態性高血圧症, 腎実質性高血圧症, 狭心症又は頻脈性心房細動の患者では, 慢性心不全の用法 用量に従うこと. 3. 慢性心不全の場合 ( 1 ) 慢性心不全患者に投与する場合には, 必ず 1 回 1.25mg 又はさらに低用量の,1 日 2 回投与から開始し, 忍容性及び治療上の有効性を基に個々の患者に応じて維持量を設定すること. ( 2 ) 本剤の投与初期及び増量時は, 心不全の悪化, 浮腫, 体重増加, めまい, 低血圧, 徐脈, 血糖値の変動, 及び腎機能の悪化が起こりやすいので, 観察を十分に行い, 忍容性を確認すること. ( 3 ) 本剤の投与初期又は増量時における心不全や体液貯留の悪化 ( 浮腫, 体重増加等 ) を防ぐため, 本剤の投与前に体液貯留の治療を十分に行うこと. 心不全や体液貯留の悪化 ( 浮腫, 体重増加等 ) がみられ, 利尿薬増量で改善がみられない場合には本剤を減量又は中止すること. 低血圧, めまいなどの症状がみられ, アンジオテンシン変換酵素阻害薬や利尿薬の減量により改善しない場合には本剤を減量すること. 高度な徐脈を来たした場合には, 本剤を減量すること. また, これら症状が安定化するまで本剤を増量しないこと. ( 4 ) 本剤を中止する場合には, 急に投与を中止せず, 原則として段階的に半量ずつ,2.5mg 又は 1.25mg, 1 日 2 回まで 1~2 週間かけて減量し中止すること. ( 5 )2 週間以上休薬した後, 投与を再開する場合には, 用法 用量 の項に従って, 低用量から開始し, 段階的に増量すること. 4. 頻脈性心房細動を合併する本態性高血圧症, 腎実質性高血圧症又は狭心症の患者に投与する場合には, 頻脈性心房細動の用法 用量は 1 日 1 回 5mg 投与から開始することに留意した上で, 各疾患の指標となる血圧や心拍数, 症状等に応じ, 開始用量を設定すること. 禁忌 ( 次の患者には投与しないこと ) 抜粋 ( 5 ) 肺高血圧による右心不全のある患者 心拍出量が抑制され症状が悪化するおそれがある. ( 6 ) うっ血性心不全のある患者 心収縮力抑制作用により, うっ血性心不全が悪化するおそれがある. 用法 用量に関連する使用上の注意 抜粋 2. 慢性心不全を合併する本態性高血圧症, 腎実質性高血圧症又は狭心症の患者では, 慢性心不全の用法 用量に従うこと.( ただし, 本剤は慢性心不全の効能は取得していない ) 使用上の注意 使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 抜粋 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること 抜粋 ) ( 1 ) 特発性低血糖症, コントロール不十分な糖尿病, 絶 ( 1 ) うっ血性心不全のおそれのある患者 症状が悪化する食状態, 栄養状態が不良の患者 低血糖症状を起こしおそれがあるので, 観察を十分に行い, ジギタリス 3

改訂後 ( 下線部 : 追記改訂箇所 ) 改訂前 ( 下線部 : 削除箇所 ) やすく, かつその症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること. ( 2 ) 糖尿病を合併した慢性心不全患者 血糖値が変動するおそれがある. ( 4 ) 重篤な腎機能障害のある患者 血中濃度の上昇が報告されている. また, 特に慢性心不全の患者では腎機能が悪化するおそれがある. 2. 重要な基本的注意 抜粋 ( 6 ) 心不全を合併する頻脈性心房細動患者では本剤投与により心不全を悪化させる可能性があるので, 臨床症状に注意し, 心機能検査 ( 脈拍, 血圧, 心電図,X 線等 ) を行う等, 観察を十分に行うこと. ( 7 ) 慢性心不全の場合 1 ) 重症慢性心不全患者に対する本剤の投与は特に慎重な管理を要するので, 本剤の投与初期及び増量時は入院下で行うこと. 2 ) 左室収縮機能障害の原因解明に努めること. 可逆的な左室収縮機能障害については, 原因除去あるいは他の治療も考慮すること. 4. 副作用 抜粋 ( 2 ) その他の副作用 1 ) 本態性高血圧症, 腎実質性高血圧症, 狭心症, 頻脈性心房細動 代謝 2 ) 慢性心不全 過敏症 循環器 呼吸器 精神神経系 ( 変更なし ) 血糖値上昇, 尿酸上昇,CK(CPK) 上昇, 総コレステロール上昇,Al P 上昇,LDH 上昇, 低血糖, 尿糖, トリグリセリド上昇, カリウム上昇, 糖尿病悪化, カリウム低下, ナトリウム低下 ( 変更なし ) 瘙痒感, 発疹等 徐脈, 動悸, 頻脈, 心房細動, 期外収縮, 房室ブロック, 脚ブロック, 低血圧, 血圧上昇, 四肢冷感, 心胸比増大, 狭心症, 顔面潮紅 喘息様症状, 呼吸困難, 息切れ, 咳嗽, 鼻閉 めまい, 不眠, 頭痛, 眠気, 注意力低下, 失神, 抑うつ, 異常感覚 ( 四肢のしびれ感等 ) 消化器悪心, 胃部不快感, 便秘, 下痢, 食欲不振, 腹痛, 嘔吐 代謝 肝臓 腎臓 泌尿器 血液 眼 その他 血糖値上昇, 尿糖,LDH 上昇, 総コレステロール上昇,CK(CPK) 上昇, 糖尿病悪化, Al-P 上昇, 尿酸上昇, カリウム上昇, ナトリウム低下, カリウム低下, 低血糖, トリグリセリド上昇 AST(GOT) 上昇,ALT(GPT) 上昇等 腎機能障害 (BUN 上昇, クレアチニン上昇等 ), 蛋白尿, 尿失禁, 頻尿 貧血, 血小板減少, 白血球減少 霧視, 涙液分泌減少 記載順の変更 浮腫, 倦怠感, 疲労感, 胸痛, 耳鳴, 脱力感, 勃起不全, 疼痛, 発汗, 口渇 製剤を併用するなど, 慎重に投与すること. ( 2 ) 特発性低血糖症, コントロール不十分な糖尿病, 絶食状態, 栄養状態が不良の患者 低血糖症状を起こしやすく, かつその症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること. ( 4 ) 重篤な腎機能障害のある患者 血中濃度の上昇が報告されている. 2. 重要な基本的注意頻脈性心房細動患者及び慢性心不全患者に関する記載なし 4. 副作用 抜粋 ( 2 ) その他の副作用 代謝 ( 省略 ) 血糖値上昇, 尿酸上昇,CK(CPK) 上昇, 総コレステロール上昇, 低血糖, 尿糖,Al P 上昇,LDH 上昇, トリグリセリド上昇, カリウム上昇, 糖尿病悪化, カリウム低下, ナトリウム低下 ( 省略 ) 4

改訂後 ( 下線部 : 追記改訂箇所 ) 5. 高齢者への投与本剤は主として肝臓で代謝される薬剤であり, 重篤な肝機能障害患者で血中濃度の上昇が認められている. 高齢者では肝機能が低下していることが多いため血中濃度が上昇するおそれがあり, また過度な降圧は好ましくないとされている ( 脳梗塞等が起こるおそれがある ) ことから, 高齢者に使用する場合は低用量から投与を開始するなど, 患者の状態を十分観察しながら慎重に投与することが望ましい. 特に高齢の重症慢性心不全患者では, 本剤の副作用が生じやすいので注意すること. 改訂前 5. 高齢者への投与本剤は主として肝臓で代謝される薬剤であり, 重篤な肝機能障害患者で血中濃度の上昇が認められている. 高齢者では肝機能が低下していることが多いため血中濃度が上昇するおそれがあり, また過度な降圧は好ましくないとされている ( 脳梗塞等が起こるおそれがある ) ことから, 高齢者に使用する場合は低用量から投与を開始するなど, 患者の状態を十分観察しながら慎重に投与することが望ましい. 使用上の注意の改訂理由 警告 禁忌 用法 用量に関連する使用上の注意 慎重投与 重要な基本的注意 副作用 ( その他の副作用 ) 高齢者への投与 の項の改訂について( 薬生安通知によらない改訂 ) 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全( 錠 10mgのみ ) 及び 頻脈性心房細動 の適応追加に伴い 先発医薬品の改訂に合わせて記載整備しました ここでお知らせした内容は 田辺製薬販売株式会社ホームページ (http://www.tanabe.co.jp/product/ di/top.php) 医療機関向け情報 でもご覧いただけます 使用上の注意 改訂の内容は 医薬品安全対策情報(DSU)No.247(2016 年 3 月発行予定 ) に掲載されます 5

使用上の注意 ( 下線部追記改訂箇所 ) 警告 慢性心不全患者に使用する場合には, 慢性心不全治療の経験が十分にある医師のもとで使用すること. 禁忌 ( 次の患者には投与しないこと ) ( 1 ) 気管支喘息, 気管支痙攣のおそれのある患者 気管支筋を収縮させることがあるので喘息症状の誘発, 悪化を起こすおそれがある. ( 2 ) 糖尿病性ケトアシドーシス, 代謝性アシドーシスのある患者 心筋収縮力の抑制が増強されるおそれがある. ( 3 ) 高度の徐脈 ( 著しい洞性徐脈 ), 房室ブロック (Ⅱ, Ⅲ 度 ), 洞房ブロックのある患者 症状が悪化するおそれがある. ( 4 ) 心原性ショックの患者 循環不全症が悪化するおそれがある. ( 5 ) 強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全患者 心収縮力抑制作用により, 心不全が悪化するおそれがある. ( 6 ) 非代償性の心不全患者 心収縮力抑制作用により, 心不全が悪化するおそれがある. ( 7 ) 肺高血圧による右心不全のある患者 心拍出量が抑制され症状が悪化するおそれがある. ( 8 ) 未治療の褐色細胞腫の患者 ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) ( 9 ) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 ( 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 の項参照 ) (10) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 用法 用量に関連する使用上の注意 1. 褐色細胞腫の患者では, 単独投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので,α 遮断薬で初期治療を行った後に本剤を投与し, 常に α 遮断薬を併用すること. 2. 慢性心不全を合併する本態性高血圧症, 腎実質性高血圧症, 狭心症又は頻脈性心房細動の患者では, 慢性心不全の用法 用量に従うこと. 3. 慢性心不全の場合 ( 1 ) 慢性心不全患者に投与する場合には, 必ず 1 回 1.25mg 又はさらに低用量の,1 日 2 回投与から開始し, 忍容性及び治療上の有効性を基に個々の患者に応じて維持量を設定すること. ( 2 ) 本剤の投与初期及び増量時は, 心不全の悪化, 浮腫, 体重増加, めまい, 低血圧, 徐脈, 血糖値の変動, 及び腎機能の悪化が起こりやすいので, 観察を十分に行い, 忍容性を確認すること. ( 3 ) 本剤の投与初期又は増量時における心不全や体液貯留の悪化 ( 浮腫, 体重増加等 ) を防ぐため, 本剤の投与前に体液貯留の治療を十分に行うこと. 心不全や体液貯留の悪化 ( 浮腫, 体重増加等 ) がみられ, 利尿薬増量で改善がみられない場合には本剤を減量又は中止すること. 低血圧, めまいなどの症状がみられ, アンジオテンシン変換酵素阻害薬や利尿薬の減量により改善しない場合には本剤を減量すること. 高度な徐脈を来たした場合には, 本剤を減量すること. また, これら症状が安定化するまで本剤を増量しないこと. ( 4 ) 本剤を中止する場合には, 急に投与を中止せず, 原則として段階的に半量ずつ,2.5mg 又は 1.25mg, 1 日 2 回まで 1 ~ 2 週間かけて減量し中止すること. 6 ( 5 )2 週間以上休薬した後, 投与を再開する場合には, 用法 用量 の項に従って, 低用量から開始し, 段階的に増量すること. 4. 頻脈性心房細動を合併する本態性高血圧症, 腎実質性高血圧症又は狭心症の患者に投与する場合には, 頻脈性心房細動の用法 用量は 1 日 1 回 5mg 投与から開始することに留意した上で, 各疾患の指標となる血圧や心拍数, 症状等に応じ, 開始用量を設定すること. 使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) ( 1 ) 特発性低血糖症, コントロール不十分な糖尿病, 絶食状態, 栄養状態が不良の患者 低血糖症状を起こしやすく, かつその症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること. ( 2 ) 糖尿病を合併した慢性心不全患者 血糖値が変動するおそれがある. ( 3 ) 重篤な肝機能障害のある患者 血中濃度が上昇するので, 投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること. また, 肝機能が悪化するおそれがある. ( 4 ) 重篤な腎機能障害のある患者 血中濃度の上昇が報告されている. また, 特に慢性心不全の患者では腎機能が悪化するおそれがある. ( 5 ) 房室ブロック (Ⅰ 度 ) のある患者 房室伝導時間が延長し, 症状が悪化するおそれがある. ( 6 ) 徐脈のある患者 症状が悪化するおそれがある. ( 7 ) 末梢循環障害のある患者 ( レイノー症候群, 間欠性跛行症等 ) 末梢血管の拡張を抑制し, 症状を悪化させるおそれがある. ( 8 ) 過度に血圧の低い患者 血圧をさらに低下させるおそれがある. ( 9 ) 高齢者 ( 高齢者への投与 の項参照 ) 2. 重要な基本的注意 ( 1 ) 投与が長期にわたる場合は, 心機能検査 ( 脈拍, 血圧, 心電図,X 線等 ) を定期的に行うこと. また, 徐脈となったとき及び低血圧を起こした場合には, ショックに至る例も報告されているので, 観察を十分に行い本剤を減量又は中止すること ( 本項の ( 2 ) 参照 ). 必要に応じアトロピン, ドブタミン, イソプロテレノール, アドレナリン等を使用すること. なお, 肝機能, 腎機能, 血液像等に注意すること. ( 2 ) 狭心症などの虚血性心疾患を有する患者において, 本剤の投与を急に中止した場合, 狭心症発作の頻発 悪化, まれに心筋梗塞及び短時間に過度の突然の血圧上昇を起こす可能性があるので, 中止を要する場合は原則として 1 ~ 2 週間かけて段階的に減量し, 観察を十分に行うこと. 虚血性心疾患以外の患者についても同様の注意をすること ( 特に高齢者 ). また, 患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう説明すること. ( 3 ) 手術前 48 時間は投与しないことが望ましい. ( 4 ) 甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると, 症状を悪化させることがあるので中止を要する場合は原則として 1 ~ 2 週間かけて段階的に減量し, 観察を十分に行うこと. ( 5 ) めまい ふらつきがあらわれることがあるので, 本剤投与中の患者 ( 特に投与初期や増量時 ) には, 自動車の運転等危険を伴う機械の作業をしないように注

意させること. ( 6 ) 心不全を合併する頻脈性心房細動患者では本剤投与により心不全を悪化させる可能性があるので, 臨床症状に注意し, 心機能検査 ( 脈拍, 血圧, 心電図,X 線等 ) を行う等, 観察を十分に行うこと. ( 7 ) 慢性心不全の場合 1 ) 重症慢性心不全患者に対する本剤の投与は特に慎重な管理を要するので, 本剤の投与初期及び増量時は入院下で行うこと. 2 ) 左室収縮機能障害の原因解明に努めること. 可逆的な左室収縮機能障害については, 原因除去あるいは他の治療も考慮すること. 3. 相互作用併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等 臨床症状 措置方法 機序 危険因子 交感神経系に 交感神経系に対し, 相互に交感神経抑制 対し抑制的に作用する他の薬剤レセルピン等 過剰の抑制をきたすことがある. 用量を調節する. 作用を増強すると考えられている. 血糖降下薬 カルシウム拮抗薬ベラパミル塩酸塩等 ヒドララジン クロニジン 血糖降下作用が増強されることがある. 相互に作用が増強され, 心不全や低血圧を引き起こすことがある. 本剤の作用が増強されるおそれがある. 非選択性 β 遮断薬はカテコールアミンと競合的に拮抗することにより, 肝臓での糖新生を抑制すると考えられている. 相互に心収縮力 刺激伝導系の抑制作用, 血圧低下作用を増強すると考えられている. ヒドララジンにより, 本剤の肝初回通過効果が減少し, 血中濃度が上昇する可能性がある. クロニジン中止後のクロニジン中止によリバウンド現象を増り末梢でのノルエピ強する可能性がある. ネフリン遊離が増加クロニジンから本剤するが,β 遮断薬併へ変更する場合, ク用の場合, ノルエピロニジンを中止したネフリンの作用のう数日後から本剤を投ち,α 刺激作用が優与する. また, 本剤位になり, 急激な血中止後数日間はクロ圧上昇を起こすと考ニジンを中止しない. えられている. クラスⅠ 抗不過度の心機能抑制作整脈薬用があらわれることジソピラミド, がある. プロカインア用量を調節する. ミド, アジマリン等アミオダロン心刺激伝導抑制障害 ( 徐脈, 心停止等 ) があ シクロスポリン リファンピシン 相互に心機能抑制作用を増強すると考えられている. アミオダロンにより, 本剤の肝初回通過効 らわれるおそれがある. 果が減少し, 血中濃定期的な心電図モニ度が上昇する可能性ターを実施する. がある. シクロスポリンの血機序不明. 中濃度が上昇するおそれがある. 用量を調節する. 本剤の作用が減弱されるおそれがある. リファンピシンにより, 薬物代謝酵素 P450( 主に CYP3A4) が誘導され, 本剤の代謝が亢進し, 血中濃度が低下すると考えられている. 薬剤名等臨床症状 措置方法機序 危険因子 シメチジン 選択的セロトニン再取り込み阻害剤パロキセチン等 ジギタリス製剤 ジゴキシン等 利尿降圧剤 本剤の作用が増強されるおそれがある. 心刺激伝導抑制障害 ( 徐脈, 房室ブロック等 ) があらわれるおそれがある. ジギタリスの濃度が上昇し, 中毒症状が発現 する可能性もある. 用量を調節する. 降圧作用が増強することがある. 併用する場合は用量に注意する. これらの薬剤により, 薬物代謝酵素 P450 が阻害され, 本剤の代謝が抑制される結果, 血中濃度が上昇すると考えられている. 相互に刺激伝導抑制作用を増強する可能性がある. また, ジギタリスの生物学的利用率が上昇し, 血中濃度が上 昇すると考えられている. 相加的に降圧作用を増強させる. 4. 副作用本剤は使用成績調査等の副作用発現が明確となる調査を実施していない. ( 1 ) 重大な副作用 ( ) 1 ) 下記の重大な循環器系の副作用があらわれることがあるので, 心機能検査 ( 脈拍, 血圧, 心電図,X 線等 ) を定期的に行い, このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止し, 適切な処置を行うこと. 1 高度な徐脈 2 ショック 3 完全房室ブロック 4 心不全 5 心停止 2 ) 肝機能障害, 黄疸 :AST(GOT),ALT(GPT),γ GTP の上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと. 3 ) 急性腎不全 : 急性腎不全があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと. 4 ) 中毒性表皮壊死融解症 (Toxic Epidermal Necrolysis: TEN), 皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson 症候群 ): 中毒性表皮壊死融解症, 皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと. 5 ) アナフィラキシー : アナフィラキシーがあらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと. ( 2 ) その他の副作用下記の副作用があらわれることがあるので, 異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと. 1 ) 本態性高血圧症, 腎実質性高血圧症, 狭心症, 頻脈性心房細動 過敏症 循環器 発疹, 瘙痒感等徐脈, 低血圧, 動悸, 頻脈, 心房細動, 期外収縮, 脚ブロック, 血圧上昇, 心胸比増大, 顔面潮紅, 四肢冷感, 房室ブロック, 狭心症 7

呼吸器 喘息様症状, 咳嗽, 呼吸困難, 息切れ, 鼻閉 精神神経系めまい, 眠気, 頭痛, 失神, 不眠, 抑うつ, 注意力低下, 異常感覚 ( 四肢のしびれ感等 ) 消化器悪心, 胃部不快感, 嘔吐, 便秘, 下痢, 食欲不振, 腹痛代謝血糖値上昇, 尿酸上昇,CK(CPK) 上昇, 総コレステロール上昇,Al P 上昇,LDH 上昇, 低血糖, 尿糖, トリグリセリド上昇, カリウム上昇, 糖尿病悪化, カリウム低下, ナトリウム低下肝臓 AST(GOT) 上昇,ALT(GPT) 上昇等 腎臓 泌尿器血液眼その他 2 ) 慢性心不全 過敏症 循環器 呼吸器 精神神経系 腎機能障害 (BUN 上昇, クレアチニン上昇等 ), 尿失禁, 頻尿, 蛋白尿貧血, 白血球減少, 血小板減少霧視, 涙液分泌減少浮腫, 脱力感, 倦怠感, 勃起不全, 耳鳴, 疲労感, 胸痛, 疼痛, 発汗, 口渇 瘙痒感, 発疹等 徐脈, 動悸, 頻脈, 心房細動, 期外収縮, 房室ブロック, 脚ブロック, 低血圧, 血圧上昇, 四肢冷感, 心胸比増大, 狭心症, 顔面潮紅 喘息様症状, 呼吸困難, 息切れ, 咳嗽, 鼻閉 めまい, 不眠, 頭痛, 眠気, 注意力低下, 失神, 抑うつ, 異常感覚 ( 四肢のしびれ感等 ) 消化器悪心, 胃部不快感, 便秘, 下痢, 食欲不振, 腹痛, 嘔吐 代謝 肝臓 腎臓 泌尿器 血液 眼 その他 血糖値上昇, 尿糖,LDH 上昇, 総コレステロール上昇,CK(CPK) 上昇, 糖尿病悪化, Al-P 上昇, 尿酸上昇, カリウム上昇, ナトリウム低下, カリウム低下, 低血糖, トリグリセリド上昇 AST(GOT) 上昇,ALT(GPT) 上昇等 腎機能障害 (BUN 上昇, クレアチニン上昇等 ), 蛋白尿, 尿失禁, 頻尿 貧血, 血小板減少, 白血球減少 霧視, 涙液分泌減少 浮腫, 倦怠感, 疲労感, 胸痛, 耳鳴, 脱力感, 勃起不全, 疼痛, 発汗, 口渇 5. 高齢者への投与本剤は主として肝臓で代謝される薬剤であり, 重篤な肝機能障害患者で血中濃度の上昇が認められている. 高齢者では肝機能が低下していることが多いため血中濃度が上昇するおそれがあり, また過度な降圧は好ましくないとされている ( 脳梗塞等が起こるおそれがある ) ことから, 高齢者に使用する場合は低用量から投与を開始するなど, 患者の状態を十分観察しながら慎 重に投与することが望ましい. 特に高齢の重症慢性心不全患者では, 本剤の副作用が生じやすいので注意すること. 6. 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 ( 1 ) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと. 妊娠中の投与に関する安全性は確立していない. また, ラットにおける妊娠前及び妊娠初期投与試験において, 臨床用量の約 900 倍 (300mg/kg) で黄体数の減少及び骨格異常 (13 肋骨の短小 ) の増加が報告されている. ( 2 ) 授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること. 動物実験 ( ラット ) で乳汁中に移行することが報告されている. 7. 小児等への投与小児等に対する安全性及び有効性は確立していない ( 低出生体重児, 新生児には使用経験がない. 乳児, 幼児及び小児には使用経験が少ない ). 重症心不全を有する幼児及び小児において, 本剤の投与により重篤な低血糖症状があらわれ, 死亡に至った例も報告されている. 8. 過量投与症状 : 過量投与により, 重症低血圧, 徐脈, 心不全, 心原性ショック, 心停止に至るおそれがある. また, 呼吸器障害, 気管支痙攣, 嘔吐, 意識障害, 全身の痙攣発作をきたすおそれがある. 処置 : 過量投与の場合は, 本剤を中止し, 必要に応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うとともに, 次のような処置を行う. なお, 本剤は血液透析により除去されにくい. ( 1 ) 過度の徐脈 : まずアトロピン硫酸塩水和物 (0.25 ~ 1 mg 静注 ) を投与し, さらに必要に応じて塩酸イソプロテレノール ( 初期投与量 25μg を徐々に静注 ) 又はオルシプレナリン硫酸塩 (0.5mg を徐々に静注 ) のような β 刺激薬を投与してもよい. もし β 刺激薬を増量しなければならない場合は, 血圧が過剰に低下しないように留意すること. ( 2 ) 心不全, 低血圧 : 強心薬, 昇圧薬, 輸液等の投与や補助循環を適用する. ( 3 ) 気管支痙攣 :β 2 刺激薬又はアミノフィリン水和物を静注する. ( 4 ) 痙攣発作 : ジアゼパムを徐々に静注する. 9. 適用上の注意薬剤交付時 : PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること. PTP シートの誤飲により, 硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し, 更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている. お問い合わせ先田辺三菱製薬株式会社くすり相談センター専用ダイヤル 0120 507 319 ( 田辺製薬販売株式会社取扱い品窓口 ) ( 弊社営業日の 9:00 17:30) 販売 田辺製薬販売株式会社 大阪市中央区道修町 3 2 10 大阪市中央区道修町 3 2 10 8 製造販売元 田辺三菱製薬株式会社 T15D 9 2016 年 2 月