(別添様式1)

Similar documents
未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

(別添様式)

(別添様式1)

要望番号 ;Ⅱ-24 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 8 位 ( 全 33 要望中

(別添様式1)

会社名

(別添様式)

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

(別添様式)

13

Ⅲ-1-7 ( 別添様式 1) 未承認薬 適応外薬の要望 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本小児救急医学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 4 位 ( 全 4 要望中 ) 成 分 名 ( 一般名

要望番号 ;Ⅱ-221 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本神経学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 5 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

( 別添様式 ) 未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 募集対象 (3)) 1. 要望内容に関連する事項 会 社 名 大正製薬株式会社 要望された医薬品要望内容 要望番号 成分名 ( 一般名 ) 募集対象の 分類 ( 必ずいずれかにチェックする 複数に該当する場合は 最も適切な 1 つにチェ

要望番号 ;Ⅱ-18 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項要望者学会 ( 該当するものにチェ ( 学会名 ; ) ックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人優先順位 2 位 ( 全 2 要望中 ) 要望する医薬品 成 分 名 ( 一般名 ) 販 売 名

に係る基準 への 該当性 ( 該当するものにチェックし 該当すると考えた根拠について記載する ) イ病気の進行が不可逆的で 日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 ウその他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 ( 上記の基準に該当すると考えた根拠 ) 母体がトキソプラズマに感染した場合 胎児感染の危険がある

外科と代謝・栄養_51巻2号.indb

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

要望番号 ;Ⅱ-175 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本小児感染症学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 3 位 ( 全 6 要望中 ) 要望する医薬

備考 ( 該当する場合はチェックする ) 小児に関する要望 ( 特記事項等 ) 医療上の必要性に係る基準 への該当性 ( 該当するものにチェックし 該当すると考えた根拠について記載する ) 1. 適応疾病の重篤性 ア生命に重大な影響がある疾患 ( 致死的な疾患 ) イ病気の進行が不可逆的で 日常生活

(別添様式)

シトリン欠損症説明簡単患者用

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

Ⅲ-1-69 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本小児栄養消化器肝臓学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位第 1 位 ( 全要望中 ) 成 分 名 (

要望番号 ;Ⅱ-8 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人優先順位 1 位 ( 全 1 要望中 ) 成分名 ( 一般名 ) 4 アミノピリジン (Dalf

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

DRAFT#9 2011

Ⅲ-1-31 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本小児血液 がん学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 7 位 ( 全 9 要望中 ) 成 分 名 (

(別添様式)

審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

29

する ) ( 要望するについて記載する ) 備 考 ( 該当する場合はチェックする ) 7.5 mg 15 mg, 最大 30 mg まで 小児に関する要望 ( 特記事項等 ) 希少疾病用 医薬品の該 当性 ( 推定対 象患者数 推定 方法について も記載する ) 国内の承認 内容 ( 適応外 薬の

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

医師主導治験 急性脊髄損傷患者に対する顆粒球コロニー刺激因子を用いたランダム化 プラセボ対照 二重盲検並行群間比較試験第 III 相試験 千葉大学大学院医学研究院整形外科 千葉大学医学部附属病院臨床試験部 1

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

PowerPoint プレゼンテーション

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

BA_kanen_QA_zenpan_kani_univers.indd

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

スライド 1

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研究事業 ( 平成 28 年度 ) 公募について 平成 27 年 12 月 1 日 信濃町地区研究者各位 信濃町キャンパス学術研究支援課 公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研

スライド 1

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

未承認薬・適応外薬解消のためのご意見募集

別紙様式 (Ⅴ)-1-3で補足説明している 掲載雑誌は 著者等との間に利益相反による問題が否定できる 最終製品に関する研究レビュー 機能性関与成分に関する研究レビュー ( サプリメント形状の加工食品の場合 ) 摂取量を踏まえた臨床試験で肯定的な結果が得られている ( その他加工食品及び生鮮食品の場合

臨床評価とは何か ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構医療機器審査第一部方眞美

Microsoft Word - ③中牟田誠先生.docx

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 ヤンセンファーマ株式会社 要望番号 Ⅱ-286 成分名 ( 一般名 ) ロペラミド 販売名ロペミン 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする ) 効能 効果 (

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

Microsoft Word - 参考資料1-1 肝臓作業班資料

外科と代謝51巻6号.indb

た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

DRAFT#9 2011

本発表内容は, 一部演者の個人見解も含まれている可能性があります 演者はファイザー ( 株 ) の社員でありますが, 本演題は製薬協小児治験チームの立場で発表しており, 企業活動とは無関係なものであり, 利益相反もありません 2

減量・コース投与期間短縮の基準

アセトアミノフェンお知らせ文書_案_ _ver09.doc

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

用法 用量 発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制 mg mg mg mg kg 30kg 40kg 20kg 30kg 10kg 20kg 5kg 10kg 1900mg mg mg mg

(事務連絡)公知申請に係る前倒し保険適用通知

目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副

Microsoft Word - ①【修正】B型肝炎 ワクチンにおける副反応の報告基準について

試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

2015 年度 SFC 研究所プロジェクト補助 和食に特徴的な植物性 動物性蛋白質の健康予防効果 研究成果報告書 平成 28 年 2 月 29 日 研究代表者 : 渡辺光博 ( 政策 メディア研究科教授 ) 1

スライド 1

2008年10月2日

要望番号 ;Ⅱ-142 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要 望者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本手外科学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 成分名 ( 一般名 ) 販売名 2 位 ( 全

資料 8 2 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 循環器 WG> 目次 < 循環器器官用薬分野 > 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における未承認薬メチロシン (α-メチルパラタイロシン) ( 要望番号 ;II-243.

B型平成28年ガイドライン[5].ppt

(別添様式)

1)表紙14年v0

Sep :28:29

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

untitled

Microsoft Word June MDX Quick Reference Guide.doc

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

データの取り扱いについて (原則)

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 バイオジェン アイデック ジャパン株式会社 要望番号 II -8 成分名 ( 一般名 ) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする ) 効能 効果 (

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

_特集02.indd

Microsoft Word - Ⅱ-168.doc

第1 総 括 的 事 項

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日

( 様式甲 5) 氏 名 渡辺綾子 ( ふりがな ) ( わたなべあやこ ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲 第 号 学位審査年月日 平成 27 年 7 月 8 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題名 Fibrates protect again

日本内科学会雑誌第98巻第12号

1. 今回の変更に関する整理 効能 効果及び用法 用量 ( 添付文書より転載 ) 従来製剤 ( バイアル製剤 ) と製法変更製剤 ( シリンジ製剤 ) で変更はない 効能 効果 用法 容量 B 型肝炎の予防通常 0.5mL ずつ4 週間隔で2 回 更に 20~24 週を経過した後に1 回 0.5mL

の状態により適宜減量する 成人 A 法 : 他の抗悪性腫瘍剤との併用において ブスルファンとして 1 回 0.8 mg/kg を生理食塩液又は 5% ブドウ糖液に混和 調製して 2 時間かけて点滴静注する 本剤は 6 時間毎に 1 日 4 回 4 日間投与する なお 年齢 患者の状態により適宜減量す

Transcription:

未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本外科学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全要望中 ) 成分名 ( 一般名 ) 販売名 精製魚油 Omegaven R ( オメガベン ) 要望する医薬品要望内容 医療上の必要性に係る基準 への 会社名 国内関連学会 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする ) 効能 効果 ( 要望する効能 効果について記載する ) ( 要望するについて記載する ) Fresenius Kabi Deutschland GmbH フレゼニウスカービジャパン株式会社日本静脈経腸栄養学会 ( 選定理由 ) 適応疾患となる腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の患者を対象とする学会であるため 未承認薬 適応外薬 ( 特に小児の ) 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害 と栄養状態の改善 体重 1kg あたり 1 日 1 g (Omegaven R として 10ml) を 12 時間 24 時間かけて経静脈的に持続投与する 備考 ( 該当する場合は小児に関する要望チェックする ) ( 特記事項等 ) 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害は特に小児の腸管不全症例において発症し 重症化しやすいため 肝障害が進行し不可逆的となった場合の唯一の治療法である肝臓 小腸移植は小児の脳死ドナーの極めて少ない日本国内において実施が極めて困難であるため 1. 適応疾病の重篤性ア生命に重大な影響がある疾患 ( 致死的な疾患 ) イ病気の進行が不可逆的で 日常生活に著しい影響を及ぼす疾患ウその他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患 1

該当性 ( 該当するものにチェックし 該当すると考えた根拠について記載する ) ( 上記の基準に該当すると考えた根拠 ) 1 歳以下の新生児 乳児に発症する腸管不全 ( 短腸症候群 腸管運動機能不全など ) は 10 万出生あたり 24.1 例発症する ( 日本国内において年間約 250 例が発症する ) とされており このうち約 50% が肝障害のために死亡すると推定されている 肝障害が進行し不可逆的となった場合の唯一の治療法である肝臓 小腸移植は小児の脳死ドナーの極めて少ない日本国内での実施が極めて困難であるため 2. 医療上の有用性ア既存の療法が国内にない イ欧米等の臨床試験において有効性 安全性等が既存の療法と比べて明らかに優れている ウ欧米等において標準的療法に位置づけられており 国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる 備考 ( 上記の基準に該当すると考えた根拠 ) 日本国内で認可されている静脈注射用脂肪製剤はすべてダイズ油由来の製品である ダイズ油由来静脈注射用脂肪製剤は腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の原因の一つと考えられており * ダイズ油由来静脈注射用脂肪製剤の替わりに魚油由来の本製剤を単独で使用することにより腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害が劇的に改善 ( 黄疸の改善 死亡率の低下 ) することが報告されている * 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害は 腸管の感染 門脈血中の炎症メディエーター サイトカインなどの上昇 過量の糖質 アミノ酸脂質などが肝臓の代謝能の負荷になり肝細胞障害を起こす タウリン カルニチンなどの欠乏など 複数の要因が関与すると考えられているが ダイズ由来の静脈注射用脂肪製剤の脂肪酸の割合が 炎症性メディエーターの材料となるω6 系脂肪酸が炎症抑制性のω3 系脂肪酸に比べ低いこと phytosterol の肝毒性などが 大きな要因ではないかと考えられている 米国では小児腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療薬として本製剤の臨床治験 (FDA の第 2 相試験 ) がボストン小児病院で行われている 2. 要望内容に係る欧米での承認等の状況欧米等 6 か米国英国独国仏国加国豪州国での承認 欧米等 6 か国での承認内容 状況 ( 該当国にチェックし 該当国の承認内容を記載す 欧米各国での承認内容 ( 要望内容に関連する箇所に下線 ) 米国販売名 ( 企業名 ) 効能 効果 2

る ) 英国 独国 仏国 備考販売名 ( 企業名 ) Omegaven R (Fresenius Kabi Ltd.) 効能 効果経口あるいは経腸栄養が不可能な場合 不十分な場合 適応外の場合の 静脈栄養における長鎖 ω3 系脂肪酸 特にエイコサペンタエン酸 (EPA) ドコサヘキサエン酸(DHA) の補給 1 日用量 : Omegaven R として体重 1kg あたり 1ml から最大 2ml 魚油として 0.1g から最大 0.2g, すなわち体重 70 kg の場合で Omegaven R として 70 ml から最大 140ml を投与 最大投与速度 : 投与速度は体重 1 kg あたり1 時間に Omegaven R として 0.5ml 魚油として 0.05g を越えないようにすべきである この最大投与速度は厳密に守るべきで さもなければ重篤な高中性脂肪 ( トリグリセライド ) 血症を来すおそれがある 投与方法 : 中心静脈あるいは末梢静脈からの投与 容器は使用前に撹拌すべきである Omegaven R が 他の補液製剤 ( アミノ酸製剤や炭水化物製剤 ) とともに 点滴ライン内で混合されて投与される場合には 配合禁忌 注意のないことを確認しなくてはならない 備考腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療としての適応ではなく 通常の静脈栄養における ω3 系脂肪酸の補給を目的とした使用で広く承認されている 販売名 ( 企業名 ) Omegaven R (Fresenius Kabi Deutschland GmbH) 効能 効果同上同上備考販売名 ( 企業名 ) Omegaven R ( Fresenius Kabi France) 効能 効果同上同上 3

備考加国販売名 ( 企業名 ) 効能 効果備考豪国販売名 ( 企業名 ) 効能 効果備考 欧米等 6 か 国での標準 的使用状況 ( 欧米等 6 か国で要望内容に関する承認がない適応外薬についてのみ 該当国にチェックし 該当国の標準的使用内容を記載する ) 米国英国独国仏国加国豪州 欧米等 6 か国での標準的使用内容 米国 英国 独国 欧米各国での標準的使用内容 ( 要望内容に関連する箇所に下線 ) ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考ガイドライン名効能 効果 欧州静脈経腸栄養学会 (ESPEN) 静脈栄養ガイドライン 脂質の投与は静脈栄養における熱量の投与の重要な要素であり 長期集中治療 (ICU) 管理患者においては必須脂肪酸の確保は重要である 経静脈的脂肪懸濁製剤 ( 長鎖 中鎖脂肪酸およびその混合製剤 ) は体重 1 kg あたり 0.7 g から 1.5 g までを 12~24 時間かけて投与することは安全に施行可能である Singer P et al. Clinical Nutrition 2009 Aug;28(4):387-400 同上 同上 4

仏国 加国 豪州 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考ガイドライン名効能 効果 ( または効能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考ガイドライン名効能 効果 ( または効 能 効果に関連 のある記載箇 所 ) ( または用 法 用量に関連 のある記載箇 所 ) ガイドラインの根拠論文備考ガイドライン名効能 効果 ( または効 同上同上同上同上同上同上 5

能 効果に関連のある記載箇所 ) ( またはに関連のある記載箇所 ) ガイドラインの根拠論文備考 3. 要望内容に係る国内外の公表文献 成書等について (1) 無作為化比較試験 薬物動態試験等に係る公表文献としての報告状況 < 文献の検索方法 ( 検索式や検索時期等 ) 検索結果 文献 成書等の選定理由の概略等 > < 海外における臨床試験等 > 1) The use of fish oil emulsion in treatment of cholestasis Phase II treatment trial, Children s Hospital Boston ボストン小児病院 FDA 第 II 相臨床試験 Omegaven( 魚油由来静脈注射用脂肪製剤 )1g/ 体重 (kg)/ 日 と Intralipid( ダイズ由来静脈注射用脂肪製剤 )1 3g/ 体重 (kg)/ 日 の比較試験対象 :2 歳以下 消化管手術後 90 日以上の静脈栄養を要する見込みの患者で 静脈栄養関連肝障害を呈する (2 回の連続する血清ビリルビン値が 2mg/dl 以上 ) を対象とし Omegaven 投与群を 160 例以上 対照群 (Intralipid 投与群 :34 例 ) は後方視的に集めたもの 肝障害の消失 死亡 肝移植をエンドポイントとし Omegaven の静脈栄養関連肝障害の改善効果を 従来のダイズ由来静脈注射用脂肪製剤と比較し検討する ( 治験中 2012 年終了予定 ) < 日本における臨床試験等 > 1) 少数の使用経験の報告のみで 臨床試験はこれまで行われていない (2)Peer-reviewed journal の総説 メタ アナリシス等の報告状況 1)Safety and efficacy of a fish-oil-based fat emulsion in the treatment of parenteral nutrition-associated liver disease. Gura KM, Lee S, Valim C, Zhou J, Kim S, Modi BP, Arsenault DA, Strijbosch RA, Lopes S, Duggan C, Puder M. 6

Pediatrics. 2008 Mar;121(3):e678-86. 静脈栄養関連肝障害は小児短腸症候群症例において致死的な合併症で ダイズ由来の脂肪製剤がその病因の一つと考えられる 魚油由来の脂肪製剤を使用した乳児短腸症候群症例 18 例と ダイズ由来脂肪製剤を使用した後方視的対照群 21 例との比較において 魚油由来脂肪製剤の有効性と安全性を検討した 魚油由来脂肪製剤使用群は対照群と比べ 胆汁うっ滞 ( 黄疸 ) の軽快率は 4.8 倍で 6.8 倍早く軽快した 魚油由来脂肪製剤使用群の死亡は 18 例中 2 例 肝移植は 0 例であったのに対し 対照群の死亡は 7 例 肝移植は 2 例であった 魚油由来脂肪製剤使用群において必須脂肪酸の欠乏 高トリグリセライド血症 凝固異常 塞栓 成長障害などは認めなかった 2)Parenteral fish oil monotherapy in the management of patients with parenteral nutrition-associated liver disease. de Meijer VE, Gura KM, Meisel JA, Le HD, Puder M. Arch Surg. 2010 Jun;145(6):547-51. 静脈栄養関連肝障害 魚油由来脂肪製剤に関するメタアナリシス MEDLINE データベースから静脈栄養関連肝障害 魚油 ω-3 Omegaven 脂肪懸濁製剤をキーワードとして検索した 6 つの症例報告 (10 症例 ) と 2 つのコホート研究 (12 例と 18 例 ) を解析した 魚油由来脂肪製剤は静脈栄養関連肝障害を改善し 必須脂肪酸の欠乏を予防あるいは治療することが示された その効果のメカニズムは完全には理解されていないが ダイズ由来脂肪製剤と比べ 長期の静脈栄養において魚油由来脂肪製剤はより良好な結果を示すデータが明らかとなった (3) 教科書等への標準的治療としての記載状況 < 海外における教科書等 > 1) < 日本における教科書等 > 1) (4) 学会又は組織等の診療ガイドラインへの記載状況 < 海外におけるガイドライン等 > 1) 欧州静脈経腸栄養学会 (ESPEN) Guidelines on Parenteral Nutrition ( 魚油由来脂肪製剤などの不飽和長鎖脂肪酸を含む製剤を含めて ) 長鎖 中鎖脂肪酸の混合製剤の標準的投与の寛容性は十分に検討されている 長鎖 中鎖脂肪酸の混合製剤はダイズ油由来の長鎖脂肪酸製剤の単独投与よりも臨床的に有用であるとの報告がいくつか見られるが 前向きの比較試験で今後検討されるべき課題と考えられる オリーブ油由来の静脈栄養は状態の悪い患者において有用である 脂肪懸濁製剤にエイコサペンタエン酸 (EPA) ドコサヘキサエン酸(DHA)( などのω3 系不飽和脂 7

肪酸 ) を付加することは細胞膜の安定化と炎症機転において効果を認める 魚油由来の脂質を豊富に含む脂肪懸濁製剤は 深刻な状態から早期に改善する効果をおそらく有する < 日本におけるガイドライン等 > 1) (5) 要望内容に係る本邦での臨床試験成績及び臨床使用実態 ( 上記 (1) 以外 ) について 1) 和田基 工藤博典 西功太郎 他 : 肝機能障害を伴う短腸症候群に対するω3 系脂肪製剤の効果. 小児外科 42: 975-978, 2010 Omegaven3 例の使用経験と腸管不全関連肝機能障害の改善効果に関する総説 2) 森井真也子 吉野裕顕 蛇口琢 他 : 腸管不全合併間障害に対してω-3 系脂肪製剤を投与した 2 症例の検討 : 小児外科 43: 380-387, 2011 3) 天江新太郎 佐藤智行 中村恵美 : 短腸症候群のリハビリテーションプログラム : 小児外科 43: 440-445, 2011 短腸症候群の治療経験に関する総説と 1 例の Omegaven 使用経験に関する報告 (6) 上記の (1) から (5) を踏まえた要望の妥当性について 8

< 要望効能 効果について> 1) 欧州では腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療としての適応ではなく 通常の静脈栄養におけるω3 系脂肪酸の補給を目的とした使用であるが 古くから承認され広く使用されており その安全性は確立された薬剤である 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療としての適応は米国で臨床治験が行われているところであるが 予備評価 (preliminary) な報告ですでに 既存のダイズ由来静脈注射用脂肪製剤との比較で歴然とした成績の違い ( 黄疸消失率 死亡率 ) が示されている * こと 対象とする疾患である腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害は発症すると死亡率は 50% 以上と極めて予後不良の疾患であり 他に有望な治療法がないことを考慮すると 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療薬剤としてできるだけ早期に承認を検討することが妥当と考えられる * の根拠として 3. (2) の文献 1), 2) および 6. 参考文献の 2) において魚油由来脂肪製剤の有用性 安全性が示されている 6. 参考文献の 2) の概要を下記に示す [ 概要 ] 魚油由来脂肪製剤の静脈栄養関連肝障害の治療における有用性と安全性を検証する 魚油由来の脂肪製剤を使用した血清直接ビリルビン 2mg/dl 以上の黄疸 肝障害を合併した乳児短腸症候群症例 42 例オープンラベルの臨床試験 ダイズ由来脂肪製剤を使用した後方視的対照群 49 例との比較を行った 魚油由来脂肪製剤使用群の死亡は 42 例中 3 例 肝移植は 1 例であったのに対し 対照群 ( ダイズ由来脂肪製剤使用群 ) の死亡は 12 例 肝移植は 6 例と有為差 (p=0.005) を認めた 移植なし生存症例において 魚油由来脂肪製剤使用群では 38 例中 19 例で胆汁うっ滞 ( 黄疸 ) は消失したのに対し 対照群では 36 例中 2 例しか黄疸は消失しなかった Cox モデルにおいて黄疸消失速度は魚油由来脂肪製剤使用群は対照群の 6 倍であった 魚油由来脂肪製剤使用群において必須脂肪酸の欠乏 高トリグリセライド血症 凝固異常などは認めなかった 高トリグリセライド血症 凝固異常 (INR の異常 ) は対照群により認められた 魚油由来脂肪製剤は安全で 静脈栄養関連肝障害の治療において有効で 小児短腸症候群の死亡率や移植の必要度を軽減する < 要望について> 1) 静脈栄養におけるω3 系脂肪酸の補給を目的とした場合には 脂肪摂取量の約 10~20% を魚油由来のω3 系脂肪酸が豊富な本製剤より摂取することが望ましいとされているが 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療として本製剤を使用する場合には 本製剤を単独で すなわち脂肪の必要摂取量である体重 1 kg あたり 1 日 1g のすべてを本製剤投与により摂取することの安全性は確認されており また本製剤の単独投与が他の静脈注射用脂肪製剤との併用よりも効果が高いことは これまでの臨床試験 使用経験の報告 動物実験などから示されている * 小児の必須脂肪酸の所要量と投与量の安全域を鑑み 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療として本製剤を使用する場合には 本製剤を単独で 体重 1kg あたり 1 日 1 g (Omegaven R として 10 ml) 9

を 12 時間 24 時間かけて経静脈的に持続投与することは妥当と考えられる * に関する根拠として 3. (2) の文献 1) および 6. 参考文献の 2)3)4) などの 魚油由来脂肪製剤の腸管不全関連肝障害に対する有用性と安全性を示す治験 コホート研究 総説において 魚油由来脂肪製剤 (Omegaven R ) は単独で 体重 1kg あたり 1 日 1 g (Omegaven R として 10 ml) の用量で使用されており 腸管不全関連肝障害に対する有用性と安全性 ( 必須脂肪酸の欠乏 高トリグリセライド血症 凝固異常 塞栓 成長障害などは認めていない ) が報告されていることから 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の治療として 本剤を使用する場合には このが妥当であると考えられる また 6. 参考文献の 5) の動物実験において Intralipid( ダイズ由来の脂肪製剤 ), Liposyn II, ClinOleic, and SMOFlipid( オリーブオイル 中鎖脂肪酸配合製剤 ) との比較において魚油由来脂肪製剤 (Omegaven R ) は単独が 最も静脈栄養関連肝障害を改善する効果が高いことが報告されている < 臨床的位置づけについて> 1) 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害は極めて予後不良で死亡率の高い疾患であり 国内においても少数ではあるが ( 日本国内の乳児死亡数年間 3000 人の中では決して少ない割合ではない ) 確実に一定数存在する疾患であり * 他に有望な内科的あるいは外科的な治療法はなく 肝機能障害が進行し不可逆的肝不全となった場合の唯一の治療法である肝臓 小腸移植は小児の脳死ドナーが極めて少なく施行は極めて困難であることを考慮すると 腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害 特に小児の治療薬剤としてできるだけ早期に承認を検討することが妥当と考えられる * 日本国内での ( 小児 ) 腸管不全の発生数および腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の発生数 死亡数は調査されていない 平成 23 年度厚生労働省科学研究補助金 ( 難治性疾患克服研究事業 ) 小腸機能不全の治療指針作成に関する研究 ( 代表福澤正洋大阪大学小児成育外科教授 ) において小腸機能不全 ( 腸管不全 ) に関する全国実態調査が企画されており 日本国内の腸管不全の発生数 予後などの実態が把握されることが期待される また 6. 参考文献 6) のカナダにおける新生児短腸症候群の発生数の調査において 新生児短腸症候群の発生率は 10 万出生に対し 24.5 例と報告されている これを日本国内の年間出生数約 107 万人にあてはめると 日本国内で年間約 250 例の新生児短腸症候群が発生する計算となる 短腸症候群以外の腸管不全 ( 腸管運動機能障害など ) 新生児以降に発症する短腸症候群を合わせると 年間約 300~400 例の腸管不全が日本国内で発生すると推測される このうち約 50% が腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害を発症し さらに約 50% が肝障害の進行により死亡すると推定すると (Omegaven が使用できない現状では 実際にはより高率に死亡に至る ) 少なくとも年間 100 例が腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害により死亡すると考えられる この数字は先の文献で 10

4 歳までに 10 万出生あたり年間 2.0 例が新生児短腸症候群に関連した原因 ( そのほとんどが肝障害 ) で死亡し 乳児 ( 小児 ) 全体の死亡の 1.3% を占めると言う結果からも 妥当と考えら 1 歳までの乳児だけで年間 22~35 例 4 歳までだと年間 85 例 全体で 100~150 例と推定される 11

4. 実施すべき試験の種類とその方法案 1) 既存のダイズ由来静脈注射用脂肪製剤との比較のこれまでの報告において歴然とした成績の違い ( 黄疸消失率 死亡率 ) が示されており 対象とする疾患は進行すると致死的であることを 考慮すると純粋な前向きの比較試験は施行困難と考えられる 比較試験を行うとすれば 比較試験の期間は 4~8 週間のみとし その後は open label の追跡試験を加えるべきであろう 2) 現実的に施行可能な試験としては まず対象疾患である小児の腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害の国内での発生数と既存の治療法での予後をまず調査し これを後ろ向きの対象として open label の前向き (one arm のみ前向き ) の試験を行うのが妥当と考えられる 対象疾患を1 2 歳以下の新生児 乳児発症の腸管不全 ( 静脈栄養 ) 関連肝障害とすると 対象症例数は少なくなるが 既存治療との差はよりクリアになると推測される ( ボストン小児病院での臨床治験の対象は 2 歳以下 ) このような対象は日本国内で年間約 200 例発生すると推測されるが 1 施設あたりの症例数は多いところでも年間数例であること 数十例規模の試験でも 本製剤の有効性と安全性は十分に示すことが可能と考えられることを考慮し 試験の規模は 1 arm 数十例 1 2 年間の規模の試験が妥当と考えている 5. 備考 <その他 > 1) 6. 参考文献一覧 1)Singer P et al. Clinical Nutrition 2009 Aug;28(4):387-400 2)Parenteral fish oil improves outcomes in patients with parenteral nutrition-associated liver injury. Puder M, Valim C, Meisel JA, Le HD, de Meijer VE, Robinson EM, Zhou J, Duggan C, Gura KM. Ann Surg. 2009;250(3):395-402 3)The prevention and treatment of intestinal failure-associated liver disease in neonates and children. Nehra D, Fallon EM, Puder M. Surg Clin North Am. 2011 Jun;91(3):543-63 4)The impact of intravenous fish oil emulsions on pediatric intestinal failure-associated liver disease. Venick RS, Calkins K. Curr Opin Organ Transplant. 2011 Jun;16(3):306-11 5)Comparison of 5 intravenous lipid emulsions and their effects on hepatic steatosis in a 12

murine model. Meisel JA, Le HD, de Meijer VE, Nose V, Gura KM, Mulkern RV, Sharif MR, Puder M. J Pediatr Surg. 2011 Apr;46(4):666-73. 6)Neonatal short bowel syndrome: population-based estimates of incidence and mortality rates. Wales PW, de Silva N, Kim J, Lecce L, To T, Moore A. J Pediatr Surg. 2004 May;39(5):690-5 13