1. 設置について Q 全国老施協 D-WAT 設置の目的は何か A 大規模かつ広域自然災害発生時の被災地域における高齢者福祉施設に対し 迅速かつ的確な専門職種による福祉ニーズの把握 支援等を 公益社団法人全国老人福祉施設協議会 ( 以下 全国老施協 という ) および都道府県 指定都市 ( 以下

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大規模災害対策マニュアル

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認知症医療従事者等向け研修事業要領

事務連絡平成 24 年 4 月 20 日 都道府県各指定都市介護保険担当主管部 ( 局 ) 御中中核市 厚生労働省老健局総務課高齢者支援課振興課老人保健課 大規模災害時における被災施設から他施設への避難 職員派遣 在宅介護者に対する安全確保対策等について 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

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DPAT活動要領

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( 災害医療調整本部の所管事務 ) 第 4 条災害医療調整本部は 次の事務をつかさどる (1) 全県域を対象とした医療資源の配置調整及び患者搬送調整に関すること (2) 国や他都道府県等に対する医療支援の要請及び受入れと その派遣調整に関すること (3) 地域災害医療対策会議の支援に関すること (4

なお 本通知は 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 245 条の 4 第 1 項の規 定に基づく技術的助言として発出するものであることを申し添える 2

災害救助法による応急救助の実施概念図

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平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月

病院機構災害医療センター ( 以下 災害医療センター という ) に DMAT 事務局を設置する 都道府県は 通常時に DMAT 運用計画の策定 医療機関等との協定の締結等を行い 災害時に 計画に基づき DMAT を運用し 活動に必要な支援 ( 情報収集 連絡 調整 人員又は物資の提供等 ) を行う

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3 歯科医療 ( 救護 ) 対策 管内の歯科医療機関の所在地等のリスト整理 緊急連絡網整備 管内の災害拠点病院 救護病院等の緊急時連絡先の確認 歯科関連医薬品の整備 ( 含そう剤等 ) 自治会 住民への情報伝達方法の確認 病院及び歯科診療所での災害準備の周知広報 - 2 -


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2. 運用の基本方針 DMATの活動は 通常時に都道府県と医療機関との間で締結された協定及び厚生労働省 文部科学省 独立行政法人国立病院機構等により策定された防災計画等に基づくものである DMATの派遣は被災地域の都道府県の派遣要請に基づくものである ただし 厚生労働省は当分の間 被災地域の都道府県

お知らせ 柔道整復師の資格を取得される皆さま 関係の皆さまへ 平成 30 年 4 月から 柔道整復療養費の受領委任を取り扱う 施術管理者 になる場合は 実務経験と研修の受講が必要となる方向で 以下のとおり検討しています 柔道整復療養費の受領委任の取扱いを管理する 施術管理者 になるための要件について

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2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

第 2 章研修会の指定 研修会の指定 第 6 条本法人による本研修の指定は 運営委員会が申請の内容等を審査して行うものとする 2 本研修の指定のための申請は 細則に定める様式により行うものとする 3 運営委員会は 次の各号に定める基準に照らして当該研修会の内容を審査する (1) 学習目標が 前条の各

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

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事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

別表第 17( 第 21 条関係 ) 種類支給される職員の範囲支給額 1 放射線業務手当 2 病棟指導手当 3 死後処置手当 4 夜間看護等手当 循環器 呼吸器病センター及びがんセンターに所属する職員 ( 放月額 7,000 円射線科医師及び診療放射線技術者を除く ) がエックス線の照射補助作業に従

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揖斐川町デイサービスセンター運営規程

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周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

17★ 訪問看護計画書及び訪問看護報告書等の取扱いについて(平成十二年三月三十日 老企 厚生労働省老人保健福祉局企画課長通知)

各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

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避難所講演資料

災害拠点病院 災害拠点病院は 病院などの後方医療機関として 地域の医療機関を支援する機能を有する病院で 重症 重篤な傷病者を受入れるなど 災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う病院として位置づけられています 厚生労働省の基準では 地域の災害拠点病院については 原則として 二次保健医療圏ごとに

( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

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別紙 ( 国内における臓器等移植について ) Q1 一般の移送費の支給と同様に 国内での臓器移植を受ける患者が 療養の給付を受けるため 病院又は診療所に移送されたときは 移送費の支給を行うこととなるのか 平成 6 年 9 月 9 日付け通知の 健康保険の移送費の支給の取扱いについて ( 保険発第 1

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1. まとめ 1 災害医療の現状と課題 災害時に 防ぎ得た死 を少なくするのが最大の課題だ だが東日本大震災を受けた 災害医療等のあり方に関する検討会報告書 が生かされているとは言いがたい 2 計画 予算など対策の現状と課題 被災自治体だけでは対応できない大規模災害に備え 広域医療搬送を含めた都道府

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, 地域包括支援センターの組織と人材 2. 1 福祉専門職の歴史と特性

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

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職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

区分


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緩和ケア研修会における e-learning の導 について 市 札幌病院精神医療センター副医 上村恵 ( 特定 営利活動法 本緩和医療学会委託事業委員会委員 )

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

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体制届の主な項目と添付書類 居宅サービス 別途 資料の提出をお願いすることがあります サービスの種類 体制届の主な項目 別紙 添付書類 その他の添付書類 備考 施設等の区分 ( 通院等乗降介助 ) - 道路運送法の許可証 - 日中の身体介護 20 分未満体制 別紙 15 定期巡回 随時対応サービスに

同一建物に居住する利用者の減算 特別地域加算 前年度の 1 月あたりの平均実利用者数の分かる書類 ( 地域に関する状況 ) 1 訪問看護ステーション ( 規模に関する状況 ) 前年度の 1 月あたりの平均延訪問回数の分かる書類 13 訪問看護 2 病院又は診療所 3 定期巡回 随時対応サービス連携

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高齢者福祉施設でのみんなの体操等実演会 講師派遣実施要領 1 目的社会福祉法人等が運営する高齢者福祉施設に入所されているみなさんや当該施設でケアにあたる皆さんの健康の維持 向上のために みんなの体操等を活用して健康の保持増進等のため みんなの体操等実演会を実施するもの 2 スキーム施設に入所されてい

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図 1 左側は 全病院における病床規模の分布を 右側は回答者施設の病床規模の分布を示す 200 床以上 ~500 床未満 500 床以上では全体に占める割合に比べて回答者の割合がやや高く 200 床未満では やや低い 以下 回答施設全体の統計要約は この点を考慮に入れてみる必要がある 図 1 全病院

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4 介護支援専門員証の有効期間を更新するためには 所定の研修の受講が必要です 更新のために必要な研修を受講された人は研修を受講後 有効期間満了の 1 か月前までに様式第 4 号 介護支援専門員証有効期間更新交付申請書 を提出手数料として 香川県証紙 4,200 円分が必要 有効期間満了日までの 5

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

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公益社団法人全国老人福祉施設協議会 災害派遣福祉チーム ( 全国老施協 D WAT) Q&A

1. 設置について Q 全国老施協 D-WAT 設置の目的は何か A 大規模かつ広域自然災害発生時の被災地域における高齢者福祉施設に対し 迅速かつ的確な専門職種による福祉ニーズの把握 支援等を 公益社団法人全国老人福祉施設協議会 ( 以下 全国老施協 という ) および都道府県 指定都市 ( 以下 都道府県等 という ) 老人福祉施設協議会 ( 以下 老施協 という ) の協力のもと行うこと 並びに平時からの全国老施協会員施設における防災対応力向上を目的として設置する Q 実施主体及び実施協力はどのようになるのか A 実施主体は全国老施協とし 対象地区に関わる当該都道府県等老施協の実施協力を得るものとする 2. 事業内容について Q 災害派遣福祉チーム ( 全国老施協 D-WAT) として活動をおこなう場合登録等が必要となるのか A 事前に都道府県等老施協ごとに指定した様式 1 災害派遣福祉チーム( 全国老施協 D-WAT) 登録者一覧 を全国老施協へ提出し登録 登録期間は 1 年とする 登録者には全国老施協会長より 委嘱状を交付することとする Q 派遣職員の 事前登録 について 必ずしも発災時活動出来る方とは限らないが その点はどのように考えるか A 全国老施協 D-WAT はあくまで相互応援協定的な任意の活動であり 登録も活動もある意味ボランティア的な位置づけが強いため 登録者が要請時に即活動できないこともありうる前提としている 要請時 活動できない方がおりチーム編成ができない等の事態に備え 複数の都道府県 複数のチームに登録していただいており 状況に応じて協力要請をすることを前提としている ( 例えば 1 番目に要請したチームが活動不可の場合は別の県のチームへ要請を行う等対応していく ) 活動期間は 10 日間程度 1 チーム最長で 5 日間程度で別チームに交代を想定 Q 災害派遣福祉チーム ( 全国老施協 D-WAT) 参加にあたっての資格等は必要か A 資格等の要件は設けていないが必要はないが 全国老施協が主催する 災害派遣福祉チーム ( 全国老施協 D-WAT) 養成基礎研修プログラム の受講 もしくは同等の研修会を修了することが望ましい 1

Q 災害派遣福祉チーム ( 全国老施協 D-WAT) はどのような構成になるのか A チーム編成については都道府県等老施協の判断に委ねるが 1 チームあたり 4~6 人程 度 登録人数は 10 名程度確保し多職種での登録が望ましい Q 災害派遣福祉チーム ( 全国老施協 D-WAT) 養成基礎研修参加についての 参加費 旅費 参加人数 対象者はどうなるのか A 研修への参加費については全国老施協にて負担 旅費等についてはそれぞれにて負担いただく 参加人数の制限は設けていない 多職種での登録が理想的だが 登録職種については県老施協の判断となる Q 災害派遣福祉チームの活動内容と支援対象はどのようなものになるのか A 被災地域の高齢者福祉施設において 福祉ニーズの把握 支援等を行うとともに介護業務 相談援助業務等必要とされる支援全般について活動する 基本は広域支援 県内既存の都道府県等が設置している災害協定 災害派遣福祉チーム等で対応が困難で 他県からの広域支援が必要な場合のみを想定 支援の対象は 高齢者福祉施設への支援を前提とする 基本は高齢者福祉施設の利用者 職員 施設へ避難してきた方の対応等必要な支援を行う 発災 3 日後から 10 日程度 厚生労働省応援派遣事業開始までを活動期間として想定している Q 災害派遣福祉チーム ( 全国老施協 D-WAT) の要請までの流れはどうなるのか A 大規模かつ広域自然災害発生時に当該都道府県等老施協会長が全国老施協会長に派遣を依頼 それを受け全国老施協会長が協力可能な都道府県老施協へ派遣依頼を行う Q 派遣された場合の指揮命令系統はどうなるのか A 基本的には派遣された施設の管理下に置かれる Q 派遣された場合の勤務等の扱いはどうなるのか A 勤務扱いとして派遣する Q 被災地での全国老施協の役割はどのようなものか A 事前の情報収集は全国老施協で行う 本会災害対策委員会の委員 事務局が被災地に入り チームへの支援内容の伝達や情報提供を行う 2

Q 全国老施協 D-WAT と既存の災害派遣福祉チームとの違いは何か A D-WAT と D-CAT は明確な法的根拠がなく 都道府県によって設置状況も異なる 全国老施協 D-WAT は全国老施協が都道府県等老施協の協力もと 施設相互の応援派遣を目的に独自に編成するもの 都道府県等にすでに設置され一般避難所への支援を中心に行う D-WAT や D-CAT では対応しきれない高齢者福祉施設への応援派遣を担う D-MAT( 災害派遣医療チーム ) Disaster Medical Assistance Team 災害急性期 ( 発生後 48 時間以内 ) に迅速に展開し 応急治療 搬送 トリアージなどの災害時医療をはじめ 被災地内の病院支援などの活動を行える専門的な訓練を受けた医師 看護師 業務調整員 ( 薬剤師 診療放射線技師 臨床工学技士 臨床検査技師 救急救命士 理学療法士 作業療法士 社会福祉士 コメディカル 医療事務員等 ) で構成される医療チーム 厚生労働省が発足した日本 DMAT のほか 都道府県ごとに設置が進む域内災害時の支援を行う都道府県 DMAT がある D-WAT( 災害派遣福祉チーム ) Disaster Welfare Assistance Team 医師や看護師などで構成される災害派遣医療チーム D-MAT の福祉版 D-WAT は精神保健福祉士 社会福祉士 介護福祉士などから構成され 災害発生時に避難所などにおいて 中長期的な活動を視野に入れて 介護や福祉のサービスを行う D-CAT( 災害派遣福祉チーム ) Disaster Care Assistance Team チームは社会福祉士 精神保健福祉士 介護福祉士 ホームヘルパー 看護師 保育士ら 4~6 人程度で構成される 避難所などを巡回しながら 専門知識を生かして高齢者 障害者 妊産婦 乳幼児ら社会的弱者の相談にのり 福祉避難所への移送 入浴介助 福祉用具の選定 心のケア 高齢者の運動指導などの支援にあたる また 行政機関や医療機関と連携し 避難所などの環境改善を提言する Q 福祉避難所と一般避難所の違いは何か A 福祉避難所とは 避難行動要支援者が避難生活をするための 特別な配慮がなされた避難所 二次避難所であるため 小学校などの一般の避難所にいったん避難した後 必要と判断された場合に開設される 開設期間は原則として災害発生の日から最大限 7 日間で 延長は必要最小限の範囲にとどめる 福祉避難所は 地域や生活圏のコミュニティを重視した身近な施設と 専門性の高いサービスが提供される施設に大別される 福祉避難所は 1995 年 ( 平成 7) に発生した阪神 淡路大震災を機に見直された災害救助法によって 1996 年に位置づけられたもの 3

一般避難所とは 災害発生時などで人々が避難する場所の総称 また避難勧告が発令されたときに避難すべき場所とされることもある 国が指定している避難所は三種類が存在する 広域避難場所 一時避難所 収容避難所 地方自治体等によって名称や用途が多少異なる Q 都道府県等にすでに設置されている既存の災害派遣福祉チームとの重複登録について は可能か また 重複登録者の派遣は可能か A 登録者については都道府県等老施協へ判断を委ねる 登録チーム数も県にて判断 3. 活動費用等の負担について Q 活動に関する費用負担はどのようになるのか A チームを派遣した場合は 人件費については施設での負担とし 交通費と宿泊費及び派遣時にチームが必要に応じ購入したものについては 派遣終了後に精算し全国老施協にて負担する Q 携行品については具体的にはどのようなものになるのか A < 例 > 準備した方が望ましいもの 持参すると役立つもの 登録証 委嘱状各資格証コピー ビブス ( ゼッケン ) 全国老施協にて準備 名刺身分証明書健康保険証コピー 使い捨てゴム手袋筆記用具 衛生材料ウエットティシュ 懐中電灯ユニフォーム 予防衣 ( エプロン ) マスク 防寒具使い捨てカイロ 携帯用ウェルパス ( 消毒液 ) 重ね着できるアンダーウエア 雨合羽軍手本人用常備薬 ウィンドブレーカー リュック ウエストポーチ 帽子長袖シャツ虫よけスプレー 履きなれた靴 運動靴 洗濯 乾燥しやすいもの トレーニングウエアスラックス ショッピングバック 長袖シャツソックス ナースシューズスリッパ 水携帯食 各種補給用補助食品 洗面用具タオル洗濯ロープ 洗濯用洗剤娯楽用品 現地地図携帯ラジオ携帯電話 4

Q 登録に際し ボランティア保険への加入は必要か またその費用負担はどこがす るのか A ボランティア保険への加入は必須とし その負担は全国老施協が行う Q 不慮の事故が発生した場合の対応方法についてはどうなっているのか また 責任の所在についてはどうなるのか A 基本は労災保険での対応を想定している 労災保険で対応ができない想定外の被害に対する対応については今後検討する 5