Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 2 of 20 国際認定フォーラム (IAF) は IAF メンバーによって認定された適合性評価機関 (CAB) が発行する適合性評価結果が全世界で受け入

Similar documents
IAF ID X:2014 International Accreditation Forum, Inc. 国際認定機関フォーラム (IAF) IAF Informative Document IAF Informative Document for the Transition of Food S

IAF ID 2:2011 Issue 1 International Accreditation Forum Inc. 国際認定機関フォーラム (IAF) IAF Informative Document ISO/IEC 17021:2006 から ISO/IEC 17021:2011 への マネ

IAF-MD 3:2008 ASRP

JIP-IMAC a

IAF MD 21:2018 International Accreditation Forum, Inc. IAF Mandatory Document OHSAS 18001:2007 から ISO 45001:2018 への移行 (Migration) に関する要求事項 Issue 1 (IA

JIS Q 27001:2014への移行に関する説明会 資料1

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

SGEC 附属文書 理事会 統合 CoC 管理事業体の要件 目次序文 1 適用範囲 2 定義 3 統合 CoC 管理事業体組織の適格基準 4 統合 CoC 管理事業体で実施される SGEC 文書 4 CoC 認証ガイドライン の要求事項に関わる責任の適用範囲 序文

ISO 9001:2015 改定セミナー (JIS Q 9001:2015 準拠 ) 第 4.2 版 株式会社 TBC ソリューションズ プログラム 年版改定の概要 年版の6 大重点ポイントと対策 年版と2008 年版の相違 年版への移行の実務

ISO 9001:2015 から ISO 9001:2008 の相関表 JIS Q 9001:2015 JIS Q 9001: 適用範囲 1 適用範囲 1.1 一般 4 組織の状況 4 品質マネジメントシステム 4.1 組織及びその状況の理解 4 品質マネジメントシステム 5.6 マネジ

目 次 目次は制定時に全面的に見直すページ 1. 適用範囲 6 2. 関係文書 (Related documents) 引用文書 (Normative documents) 認定の一般基準 認定の固有基準及び指針 認定の規則 関連文書 (R

第 5 部 : 認定機関に対する要求事項 目次 1 目的 IAF 加盟 ISO/IEC 認定審査員の力量 連絡要員... Error! Bookmark not defined. 2 CB の認定

ISMS認証機関認定基準及び指針

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 利害関係者の特定 QMS 適用範囲 3. ISO 9001:2015への移行 リーダーシップ パフォーマンス 組織の知識 その他 ( 考慮する 必要に応

目次 1. 一般 目的 適用範囲 参照文書 用語及び定義 内部監査 一般 内部監査における観点 内部監査の機会 監査室

<90528DB88EBF96E2955B2E786C73>

ISO/TC176/SC2/N1291 品質マネジメントシステム規格国内委員会参考訳 ISO 9001:2015 実施の手引 目次 1.0 序文 2.0 ISO 9001:2015 改訂プロセスの背景 3.0 ユーザグループ 4.0 実施の手引 4.1 一般的な手引 4.2 ユーザグループのための具

ISO9001:2015規格要求事項解説テキスト(サンプル) 株式会社ハピネックス提供資料

JAB の認定 ~ 最新情報 公益財団法人日本適合性認定協会認定センター

JISQ 原案(本体)

<4D F736F F D20939D8D87837D836A B B816996E BB8DEC8F8A816A F90BB8DEC E646F63>

実地審査チェックリスト (改 0) QA-057_____

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

IAF MD 5:2009 International Accreditation Forum, Inc. IAF IAF Mandatory Document QMS 及び EMS 審査の工数のための IAF 基準文書 (IAF MD 5:2009) - IAF IAF P

IATF16949への移行審査

< C582C C58B4B8A6982C682CC95CF8D58935F88EA C30382D31312D33302E786C73>

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 関連する利害関係者の特定 プロセスの計画 実施 3. ISO 14001:2015への移行 EMS 適用範囲 リーダーシップ パフォーマンス その他 (

JIP-IMAC

Microsoft Word - 規則11.2版_FSSC22000Ver.4特例.doc

ISO19011の概要について

ISO/IEC 17021:2011の概要、及び認定審査

<4F F824F B4B8A B818E968D802E786C73>

16年度第一回JACB品質技術委員会

FSMS ISO FSMS FSMS 18

目次序文 適用範囲 引用文書 用語と定義 一般要求事項 法的及び契約上の事項 法的責任 認証の合意 ライセンス, 認証書及び適合マークの使用... 5

9100 Key Changes Presentation

AAプロセスアフローチについて_ テクノファーnews

Microsoft PowerPoint - 第6章_要員の認証(事務局;110523;公開版) [互換モード]

<4D F736F F D2095B68F E838A F939D8D8794C55F>

目次 0. 序文 適用範囲 引用文書 用語と定義 一般要求事項 法的及び契約上の事項 法的責任 認証の合意 ライセンス, 認証書及び適合マークの使用.

IAF 活動報告 公益財団法人日本適合性認定協会認定センター

JAB GR300:2014 ISO 14065:2013 JAB GR300: /

スライド 1

文書管理番号

する 2 利害関係者がこれを入手できる ISO14001 では利害関係者が入手可能なものとして 環境方針がある 環境方針と併せて利害関係者が要請した場合 渡すことが出来る状態にすることが必要である 一般的には自社のホームページに掲載していれば 誰でも入手可能な状態と言える (3) 環境マニュアルの例

Microsoft Word - con 監査チェックリスト QMR

Microsoft Word - IRCA250g APG EffectivenessJP.doc

ビジネスにおける適合性評価の活用

図表 11に都道府県別取得件数 ( 上位 10 位 ) を 図表 12に産業分野別取得件数 ( 上位主要産業分野 ) を 図表 13に産業分野別取得件数の推移を示します 産業分野別件数 ( 図表 12) では最も多いのが 建設 の15,084 件 次いで 基礎金属 加工金属製品 の6,434 件 電

Microsoft PowerPoint - ISO_TS - ルール第4版 お客様向けポイント 日

<4D F736F F F696E74202D2091E6368FCD5F95F18D908B7982D D815B >

Microsoft Word - 04_品質システム・品質保証モデル_TCVNISO doc

5. 文書類に関する要求事項はどのように変わりましたか? 文書化された手順に関する特定の記述はなくなりました プロセスの運用を支援するための文書化した情報を維持し これらのプロセスが計画通りに実行されたと確信するために必要な文書化した情報を保持することは 組織の責任です 必要な文書類の程度は 事業の

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

何故 2 つの規格としたのですか (IATF 16949:2016 及び ISO 9001:2015)? 2 つの規格となると 1 つの規格の場合より, 読んで理解するのが非常に難しくなります 1 まえがき 自動車産業 QMS 規格 IATF と ISO との間で,IATF を統合文書と

マネジメントシステム認証規則 目次 1 章総則 1.1 一般 2 章マネジメントシステムの登録 2.1 一般 2.2 登録簿 2.3 登録証書 2.4 登録マークの使用及び認証の引用 2.5 登録維持 2.6 登録継続 2.7 登録の拒否 消除 一時停止 一時停止後の復帰 並びに範囲の拡大及び縮小

柔軟な文書化要求 それぞれの詳細説明は の ISO/FDIS14001:2015 規格説明会資料に譲りますが いずれもその考え方は既に ISO14001:2004 に含まれており 2015 年版への改訂に当たり EMS に関する 意図した成果 の達成に向けて IAF が強調しておきたいことを記載した

特定個人情報の取扱いの対応について

IATF16949への移行審査_Oct03_Rev.1

組織 (organization) 自らの目的を達成するため 責任 権限及び相互関係を伴う独自の機能をもつ 個人 又は人々の集まり 注記 1 組織という概念には 法人か否か 公的か私的かを問わず 自営業者 会社 法人 事務所 企業 当局 共同経営会社 非営利団体若しくは協会 又はこれらの 一部若しく

2 序文この規格は,2004 年に第 2 版として発行された ISO 14001:2004,Environmental management systems -Requirements with guidance for use を翻訳し, 技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工

Microsoft Word - ISO 9001要求事項のエッセンス 改 国府保周

Microsoft Word - JIS Q 13485見直し版_050614_.doc

< E F824F F C581408B4B8A B818E968D80815E F824F825794C582C682CC918A88E1935F2E786C7378>

Microsoft Word 移行監査の着眼点160402

京橋スマートコミュニティ協議会 制定 改訂履歴 改廃年月日版改訂理由作成者承認者 制定 XXXX XXXX 一次審査 XXXX XXXX 2/21

Microsoft Word - con 監査チェックリスト EMR

4.4 マネジメントシステム プロセス 5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ コミットメント 組織の状況を考慮し リスク ( 不確かさに影響 ) 及び機会 ( 何かをするのによい時期 ) として取り組むことを決定した情報から適用範囲に含まれていない範囲が存在していませんか恣意的に限定した適用範

Microsoft PowerPoint - ISO9001規格要求事項の理解

目 次 1. 適用範囲 引用文書 定義 異議申立て 苦情 のマネジメントシステム第三者認証の利用者 異議申立て及び苦情の取扱い 取扱い窓口 受領

Microsoft Word - ㆿㆡㆮ㆑EMS覑怼ï¼ı第丛盋_å“°å‹·çfl¨

< C94C593E095948AC48DB E838A F902E786C7378>

薬食機発 0131 第 1 号平成 25 年 1 月 31 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長 薬事法に基づく登録認証機関の基準改正に伴う留意事項について ( その 2) 薬事法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 以下 法 という )

ISO/FDIS ISO 9001 の主要な変更点 1. 附属書 SL の適用 2. 組織の状況の理解と QMS の適用範囲の決定 3. プロセスアプローチの適用向上それを支援する PDCA サイクルとリスクに基づく考え方 4. リーダーシップの強化 5. 組織の意図した結果 顧客満足の向上 パフォ

前置き 2 改定 年 10 月 3 日付 2 改定 年 11 月 21 日付 3 改定 年 6 月 19 日付 3 改定 年 10 月 14 日付 3 移行タイミングの要求事項 4 移行審査の要求事項 5 CB に対する移行審査チームの要求事項

この 細則 は マネジメントシステム認証規則 に定められた規定に基づいて 審査及び登録を実行する際の細部の取扱いについて指針を与えるものである 細則 に示された指針と同等と認められる取扱いについては 弾力的な運用を図るものとする 各文頭の番号は 規則の章 節 条の各番号に合わせて比較照合の便を図って

目次 0. 序文 適用範囲 引用文書 定義 認証機関 認証機関の評価要員 型式認証 部品認証 プロトタイプ認証 評価報告書 評価結果のレビ

Microsoft Word - RM最前線 doc

恣意的に限定した適用範囲になっていませんか 主力サイトは適用範囲外になっていませんか ( 当該サイト活動を適用範囲外することにより経営的に大きな影響を受けていませんか ) 環境マネジメントシステムの意図した成果 ( 箇条 4.1) に影響する部門 部署を除外していませんか 適用範囲に含まれるサイトと

上場会社監査事務所登録制度に係る規定要綱案

(Microsoft Word - ISO13485\201F2003\213K\212i)

統合化の概要次回の改訂時迄には ISO D Guide83 に沿って整合性を図った 要求事項の定義 要求事項タイトル 要求事項の順番 そして定期的な適切性や妥当性有効性等の強化を含む見直しによって追加補充や変更点への対応を含めた対応が必要とされるが 統合化の構成の概要は 以下の通りススムパートナーズ

Microsoft Word - MSBSR41606(J)-3 EMS_Rev.1.docx

MS

JAB MS102:2019 マネジメントシステム認証機関 に対する認定の補足基準 - 情報通信品質マネジメントシステム - JAB MS102:2019 第 19 版 :2019 年 2 月 1 日第 1 版 :2007 年 5 月 8 日 公益財団法人日本適合性認定協会 初版 :

序文この基準は JIS Q 9100 航空宇宙品質マネジメントシステムの審査及び認証を行うマネジメントシステム認証機関に対する固有の要求事項を規定するために 2007 年に発行された SJAC9010C 及び SJAC9011B を基に技術的内容を変更することなく かつ JAB MS100(JIS

目 次 1. 適用範囲 P4 2. 引用規格 P5 3. 用語及び定義 P5 4. 組織の状況 P6 4.1 組織及びその状況の理解 P6 4.2 利害関係者のニーズ及びと期待の理解 P6 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定 P6 4.4 環境マネジメントシステム P6 5. リーダー

Microsoft Word - 認定-部門-URP16-01

なぜ社会的責任が重要なのか

Taro-〔別添様式〕「認証取得の活用について(建築)」

概要 このホワイトペーパー ( 白書 ) は 2014 年 5 月に発行された現在のドラフト版である ISO/ DIS9001 ( 以下 DIS9001) の内容に関する見解を述べたものです このホワイトペーパーは DIS9001 のすべての要求事項を完全に解説するものではなく DIS9001 で提

Microsoft Word EMS i47-48.\.....j+.doc

1 適用範囲 2 引用規格 3 用語の定義 69の用語 4- 組織の状況新規 4.1- 組織とその状況の理解 [1] 2 組織は 組織組織の目的目的と戦略戦略の方向方向に関係する内外の課題課題を決定しなければならない これらの課題は 想定された結果を達成する上で品質マネジメントシステムの能力に影響す

目 次 1. 適用範囲 P4 2. 引用規格 P5 3. 用語及び定義 P5 4. 組織の状況 P7 4.1 組織及びその状況の理解 P7 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 P7 4.3 個人情報保護マネジメントシステムの適用範囲の決定 P7 4.4 個人情報保護マネジメントシステム P7

管理区分 非管理版 文書番号 PMS-007 制定年月日 改訂年月日 改訂番号 1 購入希望の場合は P マークの取得及び更新に必須となる文書のサンプルです ページ最後の購入方法をご確認ください 修正可能なワードファイルで提供して

特定個人情報の取扱いの対応について

バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

食品安全管理システム認証 食品安全管理システム認証 22000(FSSC 22000) は 食品関連産業全般 ( フードチェーン ) の食品安全の審査と認証を行う 国際的に確立された ISO を基盤とする認証スキームです FSSC は 既に制定されている ISO

SJAC規格の作成及び発行手順

Transcription:

IAF Mandatory Document 複数サイトの組織が運用するマネジメントシステムの審査及び認証のための IAF 基準文書 Issue 2 (IAF MD 1:2018) 注 : この文書は IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Management System Operated by a Multi-Site Organization - Issue 2 の内容を変更することなく本協会及び情報マネジメントシステム認定センターが翻訳したものであるが 原文だけが正式な IAF 文書としての位置付けをもつ 原文は IAF ウェブサイト (P.20 参照 ) から入手できる 2018 年 2 月 16 日公益財団法人日本適合性認定協会 141-0022 東京都品川区東五反田 1 丁目 22-1 五反田 AN ビル 3F

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 2 of 20 国際認定フォーラム (IAF) は IAF メンバーによって認定された適合性評価機関 (CAB) が発行する適合性評価結果が全世界で受け入れられるよう 認定機関 (AB) 間における相互承認協定を世界的規模で運用することにより 貿易を推進し 規制当局を支援している 認定は 認定された CAB が認定の範囲内において業務を行う能力をもつことを保証することによって 事業及びその顧客にとってのリスクを軽減する IAF メンバーである AB 及びそれらに認定された CAB は 適切な国際規格及びその一貫した適用のための該当する IAF 基準文書に適合することが要求される IAF 国際相互承認協定 (MLA) に加盟している AB は 認定プログラムの運用に信頼を与えるために 選任された相互評価チームによる定期的な評価を受ける IAF MLA の構造と範囲は IAF PR 4-Structure of IAF MLA and Endorsed Normative Documents に詳述されている IAF MLA は 5 つのレベルで構成されている レベル 1 は全ての認定機関に適用される基準 ISO/IEC 17011 を規定している レベル 2 の活動と 対応するレベル 3 の規準文書との組合せを MLA のメインスコープと称し レベル 4( 該当する場合 ) 及びレベル 5 の関連する規準文書の組合せを MLA のサブスコープと称する MLA のメインスコープは 例えば 製品認証のような活動と 例えば ISO/IEC 17065 などの関連する基準文書を含む メインスコープレベルにおける CAB による証明は 同等に信頼できると見なされる MLA のサブスコープは 例えば ISO 9001 などの適合性評価に関する要求事項と 該当する場合 例えば ISO TS 22003 などのスキーム固有の要求事項を含む サブスコープレベルにおける CAB による証明は同等と見なされる IAF MLA は 市場による適合性評価結果の受け入れに必要な信頼性を提供する IAF MLA 加盟認定機関に認定された機関によって IAF MLA の適用範囲内で発行される証明は 世界中で認知されることができ それによって国際貿易を推進する

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 3 of 20 Table of Contents 0 序文... 5 1 適用範囲... 5 2 定義... 6 3 適用... 8 4 この文書で提案する方法の原理... 9 5 認証のための複数サイト組織の適格性...10 6 方法論...11 7 審査と認証...15 第 2 版作業 : IAF 技術委員会承認 : IAF メンバー承認日 : 03 January 2018 発行日 : 29 January 2018 適用日 : 29 January 2018 問い合わせ先 : Elva Nilsen IAF Corporate Secretary 電話番号 : +1 613 454-8159 Email: secretary@iaf.nu

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 4 of 20 IAF 基準文書への序文 この文書で使用されている用語 should ( 望ましい ) は 規格の要求事項を満たすことの 認知された手段であることを示す 適合性評価機関 (CAB) は この要求事項を同等の方法で満たすことも それを認定機関 (AB) に対して実証できれば可能である この文書で使用されている用語 shall ( なければならない ) は 関連する規格の要求事項を反映したそれらの規定が強制されることを示す

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 5 of 20 複数サイトの組織が運用するマネジメントシステムの審査及び認証のための IAF 基準文書 0 序文 この文書は 複数のサイトをもつ単一のマネジメントシステムの組織におけるマネジメントシステムの審査及び 適切であれば 認証のためのものである 認証スキームによっては 許容されるサンプリング 特にサイトのサンプリングに関する特定の要求事項があり得る この文書の狙いは 認証文書に記載された全てのサイトにおける 関連する規格に対するマネジメントシステムの実施に審査が適切な信頼を与えること 及び審査が経済性及び運営面で現実的であり 実施可能であることを確実にすることである この新しい基準文書は 以下の基準を満たしている複数サイトの組織に適用されることを意図している この文書では他の関連する IAF 基準文書 特に IAF MD 5: 品質及び環境マネジメントシステム審査工数決定を参照している 単一サイトの組織の認証には IAF MD 5 が引き続き適用されるが 複数サイトの組織について MD 1 と MD 5 の間に矛盾が生じる場合には MD 5 が改定されるまで MD 1 の要求事項が優先することが意図されている この改定版 MD 1 の発行によって 旧版の MD 1 及び MD 19: 複数サイトの組織 ( サイトのサンプリングの適用が適切でない組織 ) が運用するマネジメントシステムの審査及び認証のための IAF 基準文書が廃止される しかしながら 実務上及び運用上の理由から 一部の認証機関には移行を計画する ( 例えば ソフトウェアアプリケーションツールをアップデートするため ) ことが必要になり得ると認識されている そのため 認証機関は そのような移行に関連する特定の取決めについて認定機関と合意し かつ 不当な遅れ又は商業上の利益なく移行を実施することが望ましい 1 適用範囲 この文書は マネジメントシステム認証機関に対し ISO/IEC 17021-1: 2015 9 項の一貫した適用のために義務づけられるものであり スキーム文書に規定されている場合を除き 複数のサイトをもつ単一のマネジメントシステムの組織が運用するマネジメントシステムの審査及び認証にかかわる全ての状況を対象としている ISO/IEC 17021-1: 適合性評価 - マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項 - 第 1 部 : 要求事項の全ての項は継続して適用され この文書が当該規格のいかなる要求事項にも優先することはない

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 6 of 20 注記 : 単一のマネジメントシステムが複数のマネジメントシステム規格の要求事項を満たすことはできる しかしながら 関連するスキーム又は規格が複数サイトの審査及び認証のための特定の要求事項を提供することがある ( 例えば ISO/IEC 27006 情報技術 - セキュリティ技術 - 情報セキュリティマネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項 ISO/TS 22003 食品安全マネジメントシステム - 食品安全マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項 ISO 50003 エネルギーマネジメントシステム - エネルギーマネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項 ) このような場合 それらの特定の要求事項をこの文書の関連する要求事項に優先しなければならない この文書は 組織全体にわたって複数のマネジメントシステムが展開されている複数サイト組織を対象としていない そのような場合には 各サイトは単一サイトの組織と同じと見なされ それに応じて審査されなければならない この文書は 独立した組織が他の独立した組織 ( 例えば コンサルティング会社や名目上の組織 ) によって単一のマネジメントシステムの下に一つにまとめられている状況に使用されてはならない 2 定義 2.1 組織 自らの目的を達成するため 責任 権限及び相互関係を伴う独自の機能をもつ 個人又は人々の集まり ( 引用元 :ISO/IEC 専門業務用指針 附属書 SL 定義 3.1) 2.2 常設サイト 依頼組織が 継続的に 業務の実施又はサービスの提供を行うサイト ( 物理的又は仮想的 ) ( 引用元 :ISO/IEC TS 17023: 2013 適合性評価 - マネジメントシステム認証審査の継続時間を定めるための指針から部分的に採用 ) 2.3 一時的サイト

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 7 of 20 依頼組織が 限られた期間内 特定の業務の実施又はサービスの提供を行うサイト ( 物理的又は仮想的 ) で 常設サイトとなることが意図されていないもの ( 引用元 :ISO/IEC TS 17023: 2013) 2.4 複数サイト組織 単一のマネジメントシステムに含まれる組織であって あるプロセス / 活動の計画 管理を行う特定された中央機能 ( 当該組織の本部である必要はない ) 並びにそのようなプロセス / 活動を全面的に又は部分的に行ういくつかのサイト ( 常設 一時的又は仮想的 ) からなる組織 2.5 中央機能 マネジメントシステムに対する責任を負い かつ それを中央で管理する機能 (5 項参照 ) 2.6 仮想サイト 利用者が別の物理的な所在地からプロセスを実行することができるオンライン環境を用いて 依頼組織が業務の実施又はサービスの提供を行う仮想の場所 注記 1: 例えば 倉庫保管 物理試験を行う試験所 物的製品の設置や修理など 物理的な環境でプロセスを実施しなければならない場合 仮想サイトとして見なすことはできない 注記 2: そのような仮想サイトの一つの例は 設計 開発を行う組織において 全ての従業員がクラウド環境によって遠隔地で仕事を行っているような場合である 注記 3: 仮想サイト ( 例えば 組織のイントラネット ) は 審査工数の計算上 一つのサイトと見なされる 注記 4: 詳細については IAF MD4: 認定されたマネジメントシステム認証のためのコンピュータを使った審査技法 ( CAAT ) の利用も参照 2.7 サブスコープ 一つのサイトの範囲 注記 : 一つのサイトの範囲は 複数サイト組織の全範囲と同じ場合があるが 複数サイト組織の範囲のごく一部でしかない場合もあり得る

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 8 of 20 注記 : 上記の サブスコープ の定義は この文書の 2 ページで 認証の文脈ではなく認定の文脈で使用されているこの用語の用法とは異なり この文書の要求事項を実施することを目的として使用される 2.8 トップマネジメント最高位で組織を指揮し, 管理する個人又はグループ ( 引用元 :ISO 9000: 2015 品質マネジメントシステム - 基本及び用語 ) 3 適用 3.1 サイト 3.1.1 サイトは ある所在地で組織の管理の下でプロセス / 活動が行われる全ての土地を含み得る これには 固定されているか否かに関わらず 関連又は関係のある原材料 副産物 中間製品 最終製品及び廃棄物の保管所並びにプロセス / 活動に係わる装置又はインフラストラクチャーが含まれる また 法律で要求されている場合 国又は地方自治体の許認可制度における定義が適用されなければならない 3.1.2 場所を特定することが実際的でない場合 ( 例えば サービス ) 認証に含まれる範囲に サービスの提供に加え組織の本部のプロセス / 活動を考慮することが望ましい 適切と考えられる場合 認証機関は 認証審査をその組織がサービスを提供している場所に限ってもよい その場合 中央機能との全てのインタフェースは特定され 審査されなければならない 3.2 一時的サイト 3.2.1 組織のマネジメントシステムに含まれる一時的サイトは マネジメントシステムの運用と有効性の証拠を提供するため サンプリングに基づく審査の対象にしなければならない しかしながら それらのサイトは 認証機関と依頼組織の間の合意に従って複数サイト認証の範囲及び認証文書に含めてもよい 一時的サイトが認証文書に表示される場合 そのようなサイトは一時的なものとして特定されなければならない

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 9 of 20 3.3 複数サイト組織 3.3.1 複数サイト組織は単独の法人である必要はないが 全てのサイトは 組織の中央機能との法的又は契約に基づいた繋がりをもち 中央機能が策定 確立した単一のマネジメントシステムに従い 中央機能による継続的監視及び内部監査の対象でなければならない これは どのサイトであれ必要によって 中央機能が是正処置の実施を要求する権利をもっていることを意味する 該当する場合 このことを中央機能とサイトの間の正式の合意書に規定することが望ましい 4 この文書で提案する方法の原理 4.1 この文書は 単一のマネジメントシステムの組織の審査を取り扱う 4.2 いずれの一つのサイトも そのマネジメントシステムの適用範囲に含まれるプロセス / 活動を全面的に又は部分的に実施してもよく 異なるサイトが同じ法人に属していてもいなくてもよい 4.3 単一の法人又は複数の法人を範囲に含む組織のマネジメントシステムに関するいかなる法的考慮も マネジメントシステムの審査とは通常は関連性がなく 別に明記しない限り この文書では対象としていない 4.4 審査及び認証されなければならないのは組織のマネジメントシステムであって さらに 当然のことながら マネジメントシステムの審査は入手可能な情報の限定的なサンプルのみに基づいている しかしながら 関与する全てのサイトにおいてマネジメントシステムが意図した結果を達成する能力をもつことが実証されなければならない 4.5 したがって 組織及びそのマネジメントシステムの実施状況 並びにサンプリングが行われる場合には適切なサンプリングの種類を考慮することから始めることは理にかなっている 4.6 各サイトが非常に類似したプロセス / 活動を行っている複数サイト組織の場合は 適切な サイトサンプリング のための明確な事例となるものが存在する場合がある ( 例えば フランチャイズ店のチェーン又は銀行の支店網 ) その一方で この文書はサイトサンプリングの適用が適切でない状況も取り扱う これには次のような多くの理由があり得る : 全てのサイトがマネジメントシステムの範囲に関連して 著しく異なるプロセス / 活動を実施する ;

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 10 of 20 各サイトが審査されることを依頼者が要求する ; 又は 各サイトを系統的に審査することを要求するセクタースキーム又は規制要求事項が存在する これら二つの極端な事例の中間には 一部のサイトが類似したプロセス / 活動を行っている一方で 他のサイトが 組織の他のどの部分でも行われていない非常に限られたプロセスに専念しているような複数サイト組織が多数存在する あらゆるサンプリングのプロセスと同様 適切なサイトサンプリングは 組織の範囲の一部であり 非常に類似したプロセス / 活動を行うサイトにのみサンプリングを限定している 5 認証のための複数サイト組織の適格性 5.1 組織は 単一のマネジメントシステムをもたなければならない 5.2 組織は 自身の中央機能を特定しなければならない 中央機能は 組織の一部であり 外部の組織に下請負されてはならない 5.3 中央機能は 単一のマネジメントシステムを規定し 確立し 維持するための 組織上の権限をもたなければならない 5.4 組織の単一のマネジメントシステムは 中央集約的なマネジメントレビューの対象としなければならない 5.5 全てのサイトは 組織の内部監査プログラムの対象としなければならない 5.6 中央機能は 全てのサイトからデータが収集され分析されることを確実にする責任をもち かつ 次の事項 ( ただし これらに限定されない ) に関して必要に応じ組織的な変更を開始する自身の権限及び能力を実証できなければならない (i) システムの文書化及びシステムの変更 ; (ii) マネジメントレビュー ; (iii) 苦情 ; (iv) 是正処置の評価 ; (v) (vi) 内部監査計画の策定及び結果の評価 ; 及び 適用規格に関する法令及び規制要求事項 注記 : 中央機能は 組織のトップマネジメントによる運営管理及び権限が各サイト

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 11 of 20 に行使されるところである 中央機能が単一のサイトに置かれなければならないという要求事項はない 6 方法論 6.1 サイトサンプリングを使った複数サイト組織の審査の方法論 6.1.1 条件 6.1.1.1 一組のサイトのサンプリングは 各サイトが非常に類似したプロセス / 活動を行っている場合に許可される 6.1.1.2 複数サイト組織 の定義を満たす全ての組織がサンプリングに適格であるとは限らない 6.1.1.3 全てのマネジメントシステム規格が複数サイト認証の検討に適しているとは限らない 例えば サイトごとで変動する要因を審査することが規格の要求事項である場合 複数サイトサンプリングは不適当である 特定の規則を適用するスキームもあり 例えば そういったものには 航空宇宙 (AS 9100 シリーズ ) 又は自動車 (TS 16949) がある そのようなスキームの要求事項は優先されなければならない 6.1.1.4 認証機関は 審査されるマネジメントシステムの有効性に十分な信頼を得るために サイトサンプリングが適切でない場合 サンプリングを制限する文書化された手順をもたなければならない このような制限は 次の事項に関して認証機関が規定しなければならない : 認証範囲の分野又はプロセス / 活動 ( すなわち その分野又は活動に伴う リスク又は複雑度の評価に基づく ); 複数サイト審査に適格であるサイトの規模 ; 異なるプロセス / 活動又は異なる契約若しくは規制のシステムに対処するための サイト所在地域によるマネジメントシステムの実施状況の差異 ; 及び 認証文書に記載されていない場合でも 組織のマネジメントシステムの下で運営されている一時的サイトの使用 6.1.2 サンプリング 6.1.2.1 サンプルは 次に示す要因に基づいて一部は選択的なものとし また 一部はランダムなものとしなければならず その結果 認証範囲に含まれる全ての

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 12 of 20 プロセスが審査されることが確実になるよう 代表的な範囲の異なるサイトを選定しなければならない 6.1.2.2 サンプルの少なくとも 25% は ランダムに選定しなければならない 6.1.2.3 その他のサンプルは 次の規定を考慮したうえで 認証書の有効期間内に選定されるサイト間の違いが できるだけ大きくなるように選定しなければならない 6.1.2.4 サイトの選定は とりわけ次の側面を考慮しなければならない : サイトでの内部監査及びマネジメントレビューの結果又は以前の認証審査の結果 ; 苦情の記録並びに是正処置及び予防処置が関連する側面の記録 ; サイトの規模の有意な差異 ; シフト勤務のパターン及び作業手順の差異 ; マネジメントシステム及びサイトで実施されるプロセスの複雑度 ; 前回の認証審査以後の変更 ; マネジメントシステムの成熟度及び組織の知識 ; 環境問題 並びに環境マネジメントシステムの側面及びそれに伴う影響の程度 ; 文化 言語 及び規制要求事項の相違 ; 地理的な分散 ; 及び サイトが常設か 一時的か又は仮想的であるか 6.1.2.5 この選定は 審査プロセス開始時点で行う必要はない 中央機能での審査を完了してから行うこともできる いずれにせよ 中央機能へは サンプルに含めるサイトについて連絡しなければならない これは比較的直前の通知でもよいが 審査の準備のための適切な時間を与えなければならない 6.1.3 サンプル数 6.1.3.1 認証機関は サンプル数を決定する文書化された手順をもっていなければならない これには この項に記述されている全ての要因を考慮しなければならない

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 13 of 20 6.1.3.2 認証機関は 各複数サイト組織に対するサンプリングの適用がこの文書に従って運用されていることの正当性を示す記録をもっていなければならない 6.1.3.3 審査当たり訪問するサイトの最小限の数は 次のとおりである : 初回審査 : サンプル数は サイトの総数を x サンプリング対象のサイトの数を y としたとき サイトの数の平方根 (y= x) を切り上げた整数でなければならない サーベイランス審査 : 年間のサンプル数は サイトの数の平方根に係数 0.6 を掛け (y=0.6 x) 切り上げた整数でなければならない 再認証審査 : サンプル数は 初回審査と同じでなければならない しかしながら 認証周期にわたってマネジメントシステムが効果的であることが証明されている場合は サンプル数を y=0.8 x を切り上げた整数に減らすことができる 6.1.3.4 中央機能 (5 項に詳述 ) は 初回認証及び再認証審査の都度 また サーベイランスの一部として少なくとも暦年に 1 回 審査されなければならない 6.1.3.5 認証の対象であるマネジメントシステムに含まれるプロセス / 活動についての認証機関のリスク分析によって 次のような要因について特別な状況であることが示された場合 サンプル数及び頻度を増やさなければならない : サイトの規模及び従業員数 ; プロセス / 活動及びマネジメントシステムの複雑度又はリスクのレベル ; 作業慣行の差異 ( 例えば シフト勤務 ); 行っているプロセス / 活動の差異 ; 苦情の記録並びに是正処置及び予防処置の関連する側面の記録 ; 複数の国にまたがる側面 ; 及び 内部監査及びマネジメントレビューの結果 6.1.3.6 組織が 支店の階層システム ( 例えば 本社 ( 中央 ) 事務所 国別事務所 地方事務所 地域支店 ) をもつ場合 上記の初回審査についてのサンプリングモデルは 各レベルで適用される 例 :

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 14 of 20 1 つの本社 : 各審査周期で訪問 ( 初回 サーベイランス 又は再認証 ) 4 つの国別事務所 : サンプル数 = 2 そのうち最小限 1 をランダムで 27 の地方事務所 : サンプル数 = 6 そのうち最小限 2 をランダムで 1700 の地域支店 : サンプル数 = 42 そのうち最小限 11 をランダムで 地方事務所のサンプルは各国別事務所によって管理される少なくとも一つの地方事務所を含んでいることが望ましい 地域支店のサンプルは地方事務所によって管理される少なくとも一つの地域支店を含んでいることが望ましい この結果 各レベルのサンプルの大きさは 6.1.3.3 で計算される最小サンプルサイズを超えても差し支えない 6.1.3.7 サンプリングプロセスは審査プログラムの管理の一部でなければならない どのような場合でも ( つまり サーベイランス審査の計画前 組織のサイトがその構造を変更する場合 又は認証の範囲内に新しいサイトが追加される場合 ) 認証機関は 認証を維持する観点から サンプルの審査に先立ちサンプル数を調整する必要性を明確にするために 審査プログラムで想定されるサンプリングをレビューしなければならない 6.1.4 追加サイト 6.1.4.1 既に認証されている複数サイト組織に対して 新規サイト又は新規サイトのグループを追加する申請があった場合 認証機関は新規サイトを認証書に含める前に実施が必要な活動を決定しなければならない これには 新規サイトを審査すべきか否かの検討を含めなければならない その新規サイトを認証書に含めた後 それ以降のサーベイランス又は再認証審査のためのサンプル数を決定しなければならない 6.2 6.1 項を使用したサイトサンプリングが適切でない複数サイト組織を審査する方法論 6.2.1 審査プログラムは 全てのサイトの初回審査と再認証審査によって構成されなければならない サーベイランス審査においては サイト数の 30%( 整数に切り上げ ) を暦年中に網羅しなければならない 各審査には 中央機能が含まれる 二回目のサーベイランス審査に選定されたサイトは 通常 一回目のサーベイランス審査に選定されたサイトとは異なる 6.2.2 審査プログラムは 認証範囲に含まれる全てのプロセスが 各周期中に審査されることを確実にするよう設計されなければならない 6.2.3 追加サイト

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 15 of 20 既に認証されている複数サイト組織に対して 新規サイトを追加する申請があった場合 当該サイトを認証書に含める前に 審査プログラムで計画されたサーベイランスに加えて 審査しなければならない 新規サイトを認証書に含めた後 それ以降のサーベイランス又は再認証審査の審査工数を決定するために 新規サイトをこれまでのサイトに追加しなければならない 6.3 サンプリングできるサイトとサンプリングできないサイトの組合せを含む複数サイト組織の審査の方法論 審査プログラムは サンプリングできるサイトには 6.1 項 6.1 項が適切でない組織のその他の部分には 6.2 項を使用して確立しなければならない 7 審査と認証 認証機関は 複数サイトの審査を行うための文書化された手順をもたなければならない この手順では 単一のマネジメントシステムが全てのサイトのプロセス / 活動を管理しており それが全てのサイトに実際に適用されていることを認証機関が確信できる方法を確立しなければならない 認証機関は 複数サイト組織の審査及び認証の全ての方法について それを用いる論理的根拠の正当性を示し 記録しなければならない 7.1 申請及び申請のレビュー 7.1.1 認証機関は 次のために 申請組織に関する必要な情報を入手しなければならない : 単一のマネジメントシステムが組織全体に展開されていることの確認 ; 運用されているマネジメントシステムの範囲及び要求された認証範囲の決定 ; 各サイトの法的及び契約上の取り決めの理解 ; どこで何が起きているか の理解 すなわち 各サイトで提供されるプロセス / 活動及び中央機能の特定 ; 全てのサイトに供給されるプロセス / 活動 ( 例えば 購買 ) の中央集約化の程度の決定 ; 異なるサイト間のインタフェースの決定 ; どのサイトがサンプリングを適用してもよいか ( すなわち 非常に類似したプロセス / 活動が提供されている ) 及び適格でないサイトの決定 ;

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 16 of 20 他の関連する要因の考慮 (IAF MD4, IAF MD5, IAF MD11: 統合マネジメントシステム (IMS) の審査における JIS Q 17021 適用に関する IAF 基準文書, ISO/IEC TS 17023 も参照 ); その組織の審査工数の決定 ; 必要な審査チームの力量の決定 ; 及び マネジメントシステムに含まれるプロセス / 活動の複雑さ及び規模 ( 例えば 一つ又は多数 ) の特定 7.2 審査プログラム 7.2.1 ISO/IEC 17021-1:2015 の 9.1.3 項の要求事項に加えて 審査プログラムは下記を含むか又は参照しなければならない : 各サイトで提供されるプロセス / 活動 ; サンプリングするべき 及びするべきではないサイトの特定 ; 及び サンプリングで網羅されるサイト 及びされないサイトの特定 7.2.2 認証機関は 審査プログラムを確定するとき 審査対象の組織特有の構成に応じて 移動 審査チームメンバー間のコミュニケーション 審査後のミーティングなど 計算された審査工数の一部ではない活動のための十分な追加時間を見込まなければならない 注記 : 審査対象のプロセスが遠隔審査に適切な性質である場合 遠隔審査技法を使用してもよい (ISO/IEC 17021-1 及び IAF MD4 参照 ) 7.2.3 いずれの時点においても 複数のメンバーからなる複数の審査チームを使用する場合 審査の各部分及び各サイトに要求される専門的力量を特定し かつ 審査の各部分に対して適切なチームメンバーを割り当てることは チームリーダーと共に認証機関の責任でなければならない 7.3 審査工数の計算 7.3.1 適格性の基準を満足する組織は サンプリングできるサイト できないサイト 又は両方のサイトの組合せによって構成されていてもよい 審査工数は 組織の構成に関わらず 効果的な審査が行われるために十分でなくてはならない 特定のスキームによって除外されていない限り サンプリングされた 1 サイト当たりの審査工数の削減は 50% を超えてはならない

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 17 of 20 例えば IAF MD5 で認められる審査工数の最大削減率は 30% であり 中央機能及び中央集約化されている可能性のあるプロセス ( 例えば 購買 ) によって実施される単一のマネジメントシステムのプロセスの最大削減率は 20% と考えられる 該当する場合は中央機能の要素を含む 選定されたサイト当たりの審査工数 (6.1 に従ったサンプリング 6.2 に従った非サンプリング 又は 6.3 に従った組合せの方法のいずれかに関わらず ) は 該当する IAF 文書 ( 例 : 品質及び環境マネジメントシステムのための IAF MD5 統合マネジメントシステムのための IAF MD11) 及び必要に応じて適用されるセクタースキームの 審査工数算定のための要求事項を用いて サイトごとに算出しなければならない 7.4 審査計画 7.4.1 ISO/IEC 17021-1:2015 の 9.2.3 項の要求事項に加え 認証機関は 少なくとも次の事項を審査計画作成時に考慮しなければならない : 各サイトの認証範囲及びサブスコープ ; 複数のマネジメントシステム規格が考慮されている場合は 各サイトのマネジメントシステム規格 ; 審査されるプロセス / 活動 ; 各サイトの審査工数 ; 及び 割り当てられた審査チーム 7.5 初回審査 : 第一段階 第一段階において 審査チームは 次の事項のために情報を完全なものにしなければならない : 審査プログラムを確認する ; 各サイトにおいて審査すべきプロセス / 活動を考慮に入れて 第二段階を計画する ; 及び 第二段階の審査チームが必要な力量をもつことを確認する 7.6 初回審査 : 第二段階 初回審査の結果で 審査チームは 訪問した各サイトでどのプロセスを審査したかを文書化しなければならない この情報は それ以降のサーベイランス審査のための審査プログラム及び審査計画を修正するときに利用される

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 18 of 20 7.7 不適合及び認証 7.7.1 組織の内部監査又は認証機関の審査のいずれでも ISO/IEC 17021-1 に規定されている不適合があるサイトで検出された場合は その他のサイトにも影響があるかどうかを判断するための調査を行わなければならない したがって認証機関は 不適合が他のサイトにも当てはまるシステム全体の不備を示唆しているかどうかを決定するために 組織が不適合をレビューするよう要求しなければならない 不適合がシステム全体の不備を示唆していることが判明した場合は 中央機能及び影響を受ける個別のサイトにおいて是正処置を実施及び検証しなければならない 不適合がシステム全体の不備を示唆するものではないということが判明した場合は 組織は 是正処置のフォローアップを限定的なものとする正当な理由を認証機関に実証できなければならない 7.7.2 認証機関は これらの処置の証拠を要求し 管理が再確立されたと確信できるまで サンプリング頻度及び / 又はサンプル数を増やさなければならない 7.7.3 決定プロセスの段階では いずれかのサイトに重大な不適合があれば 満足な是正処置の完了まで 認証は 複数サイト組織の全体に対して拒否されなければならない 7.7.4 ある 1 箇所のサイトにおける不適合の存在によって引き起こされる障害を克服することを目的に 認証プロセスの過程において 組織が 問題 サイトの除外を求めることは 受け入れられない 7.8 認証文書 7.8.1 認証文書は 複数サイト認証に含まれる認証範囲並びに認証機関が審査及び認証したサイト / 法人 ( 該当する場合 ) を反映しなければならない 7.8.2 認証文書には その認証文書が関係する組織を反映する全てのサイトの名称及び住所を含めなければならない これらの文書に記載する認証範囲又はその他の引用は その認証された活動が リストに挙げられたサイトによって実施されることを明確にしなければならない ただし あるサイトの活動が組織の範囲の一部分のみを含む場合 認証文書はそのサイトのサブスコープを含まなければならない 一時的サイトが認証文書に記載される場合には そのようなサイトは 一時的であると識別されなければならない 7.8.3 一つのサイトのための認証文書が発行される場合 次の事項を含まなければならない :

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 19 of 20 認証されたのは組織全体のマネジメントシステムであること ; この認証に含まれる特定のサイト / 法人で行われる活動 ; 例えば コードといった 主たる認証書とのトレーサビリティ ; 及び この認証書の有効性は 主たる認証書の有効性に依存する といった記述 いかなる状況においても この認証文書は サイト / 法人の名義で発行できるものではなく このサイト / 法人が認証されたことを示唆するものでもない ( 認証されているのは依頼組織である ) また サイトのプロセス / 活動が規準文書に適合することの声明を含んではならない 7.8.4 サイトのいずれかが 認証維持のために必要な規定を満足しない場合 認証文書は 全体が取り消される 7.9 サーベイランス審査 7.9.1 サンプリングできる複数サイト組織のサーベイランスは 6.1 項に従って審査されなければならない 1 サイト当たりの審査工数は 上記 7.3 項に従って計算されなければならない 7.9.2 6.1 項に従ってサンプリングできない複数サイト組織のサーベイランスは サイト数の 30% に中央機能を加えた審査に基づく 認証周期の二回目のサーベイランスのために選定されたサイトには 一回目のサーベイランス審査の一部としてサンプリングされたサイトは通常は含んではならない 1 サイト当たりの審査工数は 上記 7.3 項に従って計算されなければならない 7.10 再認証審査 7.10.1 サンプリングできる複数サイト組織の再認証は 6.1 項に従って審査されなければならない 1 サイト当たりの審査工数は 上記 7.3 項に従って計算されなければならない 7.10.2 サンプリングできない複数サイト組織の再認証は 初回審査のように審査しなければならない すなわち 中央機能を含む全てのサイトを審査しなければならない 1 サイト当たり及び中央機能の審査工数は 上記 7.3 項に従って計算されなければならない

Issue 2 IAF Mandatory Document for the Audit and Certification of a Page 20 of 20 複数サイトの組織が運用するマネジメントシステムの審査及び認証のための IAF 基準文書の終わり 追加情報 : この文書又は他の IAF 文書について追加の情報を必要とする場合 IAF メンバー又は事務局に連絡して下さい IAF メンバーの連絡先詳細については IAF ウェブサイト参照 : http://www.iaf.nu 事務局 : IAF Corporate Secretary Telephone: +1 613 454-8159 Email: secretary@iaf.nu