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背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと 世界最長の平均寿命や高い保険医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などの大きな環境変化に直面しており 医療制 度を持続可能なものにするため その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律に

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はじめに

Ⅰ 計画策定にあたって 1. はじめに私たちは 国民皆保険制度 フリーアクセス という日本の医療を支える象徴的な仕組みを享受し 世界最長レベルの平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 日本経済が長期停滞する中 少子高齢化の進展や生活スタイルの変化 加えて医療技術の高度化や疾病構造の変化など

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肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より

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ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症

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- 目次 - 第 1 章計画の概要 1 計画の目的 1 2 計画の期間 1 3 計画の位置づけ 1 4 特定健康診査 特定保健指導について 1 第 2 章伊達市の現状 1 人口と国保被保険者数 3 2 国保被保険者数の推移 4 3 医療費の状況 5 第 3 章第 2 期計画の実施状況 1 特定健康診

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スライド 1


定期健康診断を実施していますか? 事業場における定期健康診断の有所見率 は 全国的に年々増加傾向にあります 全国の有所見率は平成 20 年には 51.3% と半数を超え 平成 23 年には 52.7% まで上昇しました 大分県では 平成 17 年 18 年と減少に及んだものの 平成 19 年から再び

-3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 歳の割合が多く 次いで 歳 歳の順となっている 男性 女性 総数

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とする LDL コレステロールの評価方法を従前は示していなかったところであるが その評価に当たっては フリードワルド式によって総コレステロールから求める方法 ( ただし トリグリセライド 400mg/dl 以上や食後採血の場合には Non-HDL コレステロールにて評価する ) 又は 本検査の円滑な

50 生化学検査 420 3J 総ビリルビン 数字 PQ 5 NNN.N mg/dl mg/dl 3J010 総ビリルビン 3J 生化学検査 430 3B GOT(AST)

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目次 1. 目的 2 2. 人工透析患者の年齢等の分析 3 性別 被保険者 被扶養者 3. 人工透析患者の傷病等の分析 8 腎臓病 併存傷病 平成 23 年度新規導入患者 4. 人工透析 健診結果 医療費の地域分析 13 二次医療圏別 1

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第三期 特定健康診査等実施計画 伊藤忠連合健康保険組合 平成 30 年 3 月

背景及び現状我が国は 国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を維持してきた しかし 急速な少子高齢化 経済の低成長への移行 国民生活や意識の変化など 大きな環境変化に直面しており 国民皆保険を堅持し 医療制度を将来にわたり持続可能なものとしていくためには その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 医療費の伸びの抑制にも資することから 生活習慣病を中心とした疾病予防を重視することとし 保険者による健診及び保健指導の充実を図る観点から 高齢者の医療の確保に関する法律に基づき 保険者は被保険者及び被扶養者に対し糖尿病等の生活習慣病に関する健康診査 ( 特定健診 ) 及び健康診査の結果により健康の保持に努める必要がある者に対する保健指導 ( 特定保健指導 ) を実施することとされた 本計画は 法第 18 条第 1 項に基づき 特定健康診査及び特定保健指導の実施方法に関する基本的な事項 特定健康診査及び特定保健指導の実施及びその成果に係る目標に関する基本的な事項を定めるものである なお 法第 19 条第 1 項に基づき 各保険者は本指針に即して 6 年ごとに 6 年を一期として 特定健康診査等の実施に関する計画を定めるものとされている 当組合の現状当組合は主として伊藤忠商事 と資本関係を有する事業所が加入している健康保険組合である 平成 30 年 2 月末の加入事業所数は 201 全国に所在するが 約 6 割が東京都に所在している ただし 支店や営業所は全国に点在しており 東京近郊に在籍している被保険者及び被扶養者は5 割 それ以外の在勤者は 5 割程度ではないかと思われる 加入事業所は商社系ということで多業種にわたっており 事業規模も多様である 当健保組合に加入している被保険者は 平均年齢が41.0 歳で 男性が全体の約 6 割を占める 健康診断については 主に当健保組合の契約医療機関 ( 全国約 250 機関 ) における人間ドック及び生活習慣病健診で行い 契約した医療機関で受診できない被保険者及び被扶養者に対しては健診料の助成を行なっている 平成 28 年度の健診の実施人数は 契約医療機関で 31,271 人 助成で 4,652 人の計 35,923 人 ( 内訳 : 被保険者 31,987 人 被扶養者 3,936 人 ) また 当組合では平成 22 年度から被扶養者 ( 妻 ) に特化した主婦健診を実施しており 平成 28 年度の健診では 1,246 人が実施 ( 被扶養者の健診の約 30% を占める ) 1

第一特定健康診査等の実施方法に関する基本的な事項一特定健康診査の実施方法に関する基本的な事項 1 特定健康診査の基本的な考え方 (1) 国民の受療の実態を見ると 高齢期に向けて生活習慣病の外来受療率が徐々に増加し 次に 75 歳頃を境にして生活習慣病を中心とした入院受療率が上昇している これを個人に置き換えてみると 不適切な食生活や運動不足等の不健康な生活習慣がやがて糖尿病 高血圧症 脂質異常症 肥満症等の生活習慣病の発症を招き 外来通院及び投薬が始まり 生活習慣の改善がないままに 虚血性心疾患や脳血管疾患等の発症に至るという経過をたどることになる このため生活習慣の改善による糖尿病等の生活習慣病の予防対策を進め 糖尿病等の発症を予防することができれば 通院患者を減らすことができ 更には重症化や合併症の発症を抑え 入院患者を減らすことができ 最終的に医療費の伸びの抑制を実現することが可能となる (2) 糖尿病等の生活習慣病の発症には 内臓脂肪の蓄積が関与しており 肥満に加え 高血糖 高血圧等の状態が重複した場合には 虚血性心疾患 脳血管疾患等の発症リスクが高くなる このため内臓脂肪症候群 ( メタホ リックシント ローム ) の概念を踏まえ適度な運動やバランスのとれた食事の定着などの生活習慣の改善を行うことにより 糖尿病等の発症リスクの低減を図ることが可能となる (3) 特定健康診査は 糖尿病等の生活習慣病の発症や重症化を予防することを目的として メタボリリックシンドロームに着目し 生活習慣を改善するための特定保健指導を必要とする者を的確に抽出するたに行うものである (4) 特定健康診査の項目については 特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準 ( 平成 19 年厚生労働省令第 157 号 以下 実施基準 という ) 第 1 条第 1 項で定めるものとする 2 特定健康診査の実施に係る留意事項 被扶養者については 当組合契約医機関 ( 約 250 機関 ) で実施する人間ドック及び生活習慣病健診 主婦 健診 健保連集合契約特定健康診査 ( 無料 ) により受診促進を図り データの受領 管理を行う 3 事業者等が行う健康診断との関係従来から事業者健診を兼ねて実施していることから 当健保組合が主体となって行う ( 委託を含む ) 事業者が健診を実施した場合は 当健保組合へそのデータを事業者から受領する 特定健康診査に係る費用は 事業者が負担する 4 その他特定健康診査の記録の保存義務期間は 実施基準第 10 条第 1 項の規定に基づき 記録の作成の日の属する年度の翌年度から5 年を経過するまでの期間 又は加入者が他保険者の加入者となった日の属する年度の翌年度の末日までの期間のうちいずれか短い期間となる また 保存してある記録を加入者の求めに応じて当該加入者に提供するなど 加入者が生涯にわたり自己の健診情報を活用し自己の健康づくりに役立てるための支援を行う 2

二特定保健指導の実施方法に関する基本的な事項 1 特定保健指導の基本的な考え方 (1) 特定保健指導は 内臓脂肪型肥満に着目し その要因となっている生活習慣を改善するための保健指導を行うことにより 対象者が自らの生活習慣における課題を認識して 行動変容と自己管理を行うとともに 健康的な生活を維持することができるようになることを通じて 糖尿病等の生活習慣病を予防することを目的とする (2) 特定健康診査の結果に基づき 特定保健指導の対象者を選定する基準 及び特定保健指導として行う積極的支援及び動機付け支援の内容については 実施基準第 4 条及び第 6 条から第 8 条までの規定において定めるものとする 2 特定保健指導の実施に係る留意事項 当健保組合は アウトソーシングで実施するため 外部委託基準を満たすことができる委託機関を 選定し 保健指導データを管理する 3 事業者等が行う保健指導との関係当健保組合のほとんどの事業所が小規模のため 事業者としての保健指導を行なっていないため 当健保組合が実施する保健指導が主となる 事業者が保健指導を行なっている場合は 健康管理担当者 ( 産業医 産業保健師を含む ) と十分な調整のうえ実施する 4 その他 (1) 特定保健指導の記録の保存義務機関は 実施基準第 10 条第 1 項の規定に基づき 記録の作成の日の属する年度の翌年度から 5 年を経過するまでの期間 又は加入者が他保険者の加入者となった日の属する年度の翌年度の末日までの期間のうちいずれか短い期間となるが 保険者は保存してある記録を加入者の求めに応じて当該加入者に提供するなど 加入者が特定保健指導の意義及び結果を認識し 生涯にわたり自己の健康づくりを行うための支援を行う (2) 加入者の健康の保持及び増進のため 特定健康診査の結果及び診療報酬明細書等の情報を活用し 特定保健指導の対象とならないが 受診の勧奨その他の保健指導を積極的に行う必要がある者を選定し これらの者に対する特定保健指導以外の保健指導等の実施も行う 三特定健康診査等の実施における個人情報の保護当健保組合は 伊藤忠連合健康保険組合個人情報保護管理規定を遵守する 当健保組合及び委託された健診 保健指導機関は 業務によって知り得た情報を外部に漏らしてはならいない 当健保組合のデータ管理者は 常務理事 ( 事務長 ) とする また データの利用者は当組合職員に限る 外部委託する場合は データ利用の範囲 利用者等を契約書に明記することとする 3

第二特定健康診査等の実施及びその成果に係る目標に関する基本的な事項 一特定健康診査の実施に係る目標 2023 年度の目標を 79.7% とする この目標を達成するために 2018 年度以降の実施率 ( 目標 ) を 以下のように定める 目標実施率 (%) 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 被保険者 92.5% 93.0% 93.5% 94.0% 94.5% 95.0% 被扶養者 40.0% 40.5% 41.0% 41.5% 42.0% 42.5% 合計 77.3% 77.8% 78.2% 78.7% 79.2% 79.7% 二特定保健指導の実施に係る目標 2023 年度の目標を 23.7% とする この目標を達成するために 2018 年度以降の実施率 ( 目標 ) を 以下のように定める 目標実施率 (%) および実施者数 ( 人 ) 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 40 歳以上対象者 ( 人 ) 26,663 26,835 27,008 27,180 27,353 27,525 保健指導対象者数推計 ( 人 ) 5,599 5,636 5,672 5,707 5,744 5,780 実施率 23.2% 23.3% 23.4% 23.5% 23.6% 23.7% 実施者数 ( 人 ) 1,300 1,311 1,326 1,340 1,354 1,368 三特定健康診査等の実施の成果に係る目標 特定健康診査 保健指導をとおして 特定保健指導対象者の減少率を 25% 以上とすること 第三特定健康診査等実施計画の作成に関する重要事項 一達成しようとする目標 特定健康診査 保健指導をとおして 特定保健指導対象者の減少率を 25% 以上とすること 二特定健康診査等の対象者数に関する事項 1 特定健康診査の対象者数 被保険者 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 40 歳以上対象者 ( 人 ) 24,500 24,500 24,500 24,500 24,500 24,500 目標実施率 92.5% 93.0% 93.5% 94.0% 94.5% 95.0% 目標実施者数 ( 人 ) 22,663 22,785 22,908 23,030 23,153 23,275 被扶養者 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 40 歳以上対象者 ( 人 ) 10,000 10,000 10,000 10,000 10,000 10,000 目標実施率 40.0% 40.5% 41.0% 41.5% 42.0% 42.5% 目標実施者数 ( 人 ) 4,000 4,050 4,100 4,150 4,200 4,250 4

被保険者 + 被扶養者 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 40 歳以上対象者 ( 人 ) 34,500 34,500 34,500 34,500 34,500 34,500 目標実施率 77.3% 77.8% 78.2% 78.7% 79.2% 79.7% 目標実施者数 ( 人 ) 26,663 26,835 27,008 27,180 27,353 27,525 2 特定保健指導の対象者数動機付け支援 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 特定健診目標実施者数 26,663 26,835 27,008 27,180 27,353 27,525 動機付け支援対象者 ( 人 ) 2,133 2,147 2,161 2,174 2,188 2,202 実施率 22.0% 22.1% 22.2% 22.3% 22.4% 22.5% 実施者数 ( 人 ) 470 474 480 485 490 495 積極的支援 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 積極敵支援対象者 ( 人 ) 3,466 3,489 3,511 3,533 3,556 3,578 実施率 23.9% 24.0% 24.1% 24.2% 24.3% 24.4% 実施者数 ( 人 ) 830 837 846 855 864 873 積極的 + 動機付け 2018 年度 2019 年度 2020 年度 2021 年度 2022 年度 2023 年度 保健指導対象者計 ( 人 ) 5,599 5,636 5,672 5,707 5,744 5,780 実施率 23.2% 23.3% 23.4% 23.5% 23.6% 23.7% 実施者数 ( 人 ) 1,300 1,311 1,326 1,340 1,354 1,368 三特定健康診査等の実施方法に関する事項 1 実施場所特定健康診査は当組合が委託した契約健診機関 ( 約 250 機関 ) の人間ドック健診において実施する また 一部を集合契約にて実施する 特定保健指導は 上記の契約健診機関に委託するほか 契約を締結した保健指導が行える下記専門機関に委託する 専門機関は SOMPO リスケアマネジメント FiNC その他外部委託基準を満たすこができる委託機関と契約し実施する また 健診車による巡回健診において特定健診を実施し 特定保健指導も併せて実施できる場合は 健診機関に委託し実施する 2 実施項目 標準的な健診 保健指導プログラム 第 2 編第 2 章に記載されている以下 (1) から (10) に掲げる 項目について 特定健康診査を行わなければならないこととする 5

(1) 既往歴の調査 ( 服薬歴及び喫煙習慣の状況に係る調査を含む ) (2) 自覚症状及び他覚症状の有無の検査 (3) 身長 体重及び腹囲の検査 (4)BMI(BMI = 体重 (kg)/ 身長 (m) 身長 (m)) の測定 (5) 血圧の測定 (6) 肝機能検査 (GOT GPT 及び γ-gtp) (7) 血中脂質検査 ( 中性脂肪 HDL コレステロール及び LDL コレステロール Non-HDL ( コレステロール 1 )) (8) 血糖検査 ( 空腹時血糖または HbA1c または随時血糖 2 ) (9) 尿検査 ( 尿糖及び尿蛋白 ) (10) 詳細な健診項目 貧血検査 ( 赤血球数 血色素量 ヘマトクリット値 心電図検査 眼底検査 血清クレアチニン検査 egfr)) ( 1 中性脂肪 ( 血清トリク リセライト 400mg/dl ) が以上である場合又は食後採血の場合は LDL コレステロールに代えて Non-HDL コレステロール ( 総 コレステロールから HDL コレステロールを除いたもの ) で評価することができる 2 やむを得ず空腹時以外に採血を行い HbA1c を測定しない場合は 食直後 ( 食事開始時から 3.5 時間未満 ) を除き随時血糖に より血糖検査を行なうことができる 3 実施時期被保険者については 各事業主が安衛法に基づく健診の実施時期 ( 通年 ) とする 被扶養者については 人間ドック 集合契約を随時実施する 実施時期は通年とする 被扶養者 ( 妻 ) については 人間ドック 集合契約および主婦健診 を随時実施する 主婦健診は実施機関によって実施時期が異なる 4 委託の有無ア ) 特定健診被扶養者が当健保組合が委託した健診機関での受診が困難である場合は 健診機関の全国組織との集合契約を結び 代行機関として社会保険診療報酬支払基金を利用して決済をおこない 全国での受診が可能となるよう措置する イ ) 特定保健指導契約健診機関に委託するほか 契約を締結した保健指導を行える専門機関にアウトソーシングする 5 受診方法ア ) 特定健康診査当健保組合が委託した健診機関で人間ドック及び生活習慣病健診を受診する場合は 利用書 を送付する 集合契約による特定健診を希望する場合は 特定健診利用券 を送付する 当該受診者は 利用書若しくは特定健診利用券 を健診機関等に提出して健診を受診する 集合契約による特定健診の窓口負担は無料とする また 人間ドックにおいて特定健診を受診する場合は 28,000 円を超えた額を個人負担とする 6

イ ) 特定保健指導 特定保健指導は 事業所に委託業者を派遣し実施する また ICT を活用した保健指導を行い 個人の希望する場所で実施する 6 周知 方法 当組合ホームページおよび機関誌に掲載するとともに 年 1 回被扶養者 ( 妻 ) あてに送付している 主婦健診総合案内にて行う 7 健診データの受領方法健診データは契約健診機関から電子データを随時受領して 当健保組合で保管する また 特定保健指導については 外部委託先機関実施分についても同様に電子データで受領するものとする なお 保管年数は当健保組合が実施した分も含め 5 年とする 8 特定保健指導対象者の選出の方法 実施基準第 4 条の規定において選出された保健指導対象者は 原則 すべて対象とし特定保健指導の案内 を行う 四個人情報の保護に関する事項当健保組合は 伊藤忠連合健康保険組合個人情報保護管理規定を遵守する 当健保組合及び委託された健診 保健指導機関は 業務によって知り得た情報を外部に漏らしてはならいない 当健保組合のデータ管理者は 常務理事 ( 事務長 ) とする また データの利用者は当組合職員に限る 外部委託する場合は データ利用の範囲 利用者等を契約書に明記することとする 五特定健康診査等実施計画の公表及び周知に関する事項 本計画の周知は ホームページに掲載する 六特定健康診査等実施計画の評価及び見直しに関する事項当計画については 毎年 健康管理事業推進委員会において実施状況を確認し 必要に応じて見直しを検討する また 2020 年度に 3 年間の評価を行ない 目標と大きく乖離している場合 その他必要がある場合には見直すこととする 7