年金制度について 31

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表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

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年金・社会保険セミナー

第14章 国民年金 

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

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年金・社会保険セミナー


1 被用者年金制度一元化以降における公務員年金制度の現状 ⑴ 被用者年金制度の一元化 ( 平成 27 年 10 月 1 日施行 ) 平成 24 年 8 月に成立し 同月に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 により 平成 27 年 10 月より共済年金

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

必要書類 全員 該当者のみ 加給年金額対象者有の場合 年金請求書戸籍抄本または住民票 年金証書 ( 写 ) 請求者で年金受給している方 ( 障害 遺族給付含む ) 遺族厚生 ( 共済 ) 年金 障害厚生 ( 共済 ) 年金年金受給選択申出書 *1 等受給権を有する方雇用保険被保険者証 ( 写 )*2

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介護保険・高齢者福祉ガイドブック


平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

平成25年4月から9月までの年金額は

Ⅱ 厚生年金の給付の種類とその受給要件 1 特別支給の老齢厚生年金 (65 歳になるまで ) 次の要件をすべて満たしているときに 支給開始年齢から 65 歳になるまでの間 支給されます 1 支給開始年齢以上であること 2 厚生年金被保険者期間が1 年以上であること 3 受給資格期間が 25 年以上

年金・社会保険セミナー

現在公的年金を受けている方は その年金証書 ( 請求者及び配偶者 請求者名義の預金通帳 戸籍謄本 ( 受給権発生年月日以降のもの ) 請求者の住民票コードが記載されているもの ( お持ちの場合のみ ) 障害基礎年金 受給要件 障害基礎年金は 次の要件を満たしている方の障害 ( 初診日から1 年 6か

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

住民税 所得税の税率国から地方への税源移譲に伴い 平成 19 年度から住民税所得割の税率が 10% に統一され 所得税の税率が 4 段階から 7 段階の累進税率に改正されています 住民税については平成 19 年度分 ( 平成 19 年 6 月納付分 ) 所得税については平成 19 年分 ( 平成 1

被用者年金一元化法

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

被用者年金一元化パンフ.indd

老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

市 県民税 ( 住民税 ) 市民税は 県民税と合わせて住民税と呼ばれ 住民のみなさんがそれぞれの税の負担能力に応じて分担し合うという性格をもつ税金で 個人が負担する個人市民税と 会社などが負担する法人市民税があります 市民税には 均等の額によって納めていただく均等割と 個人の所得に応じて納めていただ

強制加入被保険者(法7) ケース1

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第 7 章 年金 福祉 1 年金 日本の公的年金制度は, 予測できない将来へ備えるため, 社会全体で支える仕組みを基本としたものです 世代を超えて社会全体で支え合うことで給付を実現し, 生涯を通じた保障を実現するために必要です 働いている世代が支払った保険料を高齢者などの年金給付に充てるという方式で

「公的年金からの特別徴収《Q&A

年金請求に必要な添付書類 年金請求書 を提出される前に 添付書類をご確認ください 戸籍 住民票 所得関係書類 戸籍 住民票 所得関係書類 の確認方法 スタート 配偶者や子ますか * 子については ( 注 1: パンフレット3ページ下段 ) をご覧ください ご本人の厚生年金保険の加入期間の合計は 20

目 次 1 源泉徴収票について (1) 源泉徴収票の送付及び再発行について問 1 源泉徴収票が届かないのですが なぜですか 1 問 2 障害 遺族を支給事由とする年金については 源泉徴収票は発行されないということですが 確定申告に使用するため 年金から控除された社会保険料額の証明をいただけないでしょ

Microsoft Word - 6 八十歳までの保証がついた終身年金

手当を受けられている方へのお願い手当を受けられている方は 次のようなときには資格喪失となる場合がありますので 必ずご連絡をお願いします (1) 施設に入所したとき (2) 障がいの程度が基準に該当しなくなったとき (3) 亡くなられたとき (4) 病院又は診療所に継続して3ヶ月を超えて入院するに至っ

2 障害厚生年金障害厚生年金は次の1~3の条件すべてに該当する方が受給できます 1 障害の原因となった病気やケガの初診日 ( 1) が 厚生年金保険の被保険者である期間にあること 2 障害の原因となった病気やケガによる障害の程度が 障害認定日 ( 2) に法令により定められている障害等級表 ( 3)

[ 組合員期間等の特例 ] 組合員期間等については 年齢 職種などにより 過去の制度からの経過措置が設けられており 被用者年金制度の加入期間 ( 各共済組合の組合員期間など ) については 生年月日に応じて次表の年数以上であれば 組合員期間等が 25 年以上とみなされます 生 年 月 日 組合員期間

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

Ⅰ 年の中途で行う年末調整の対象となる人 年末調整は 原則として給与の支払者に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 ( 以下 扶養控除等申告書 といいます ) を提出している人について その年最後に給与の支払をする時に行うことになっていますので 通常は12 月に行うこととなりますが 次に掲

源泉徴収税額について 年金課年金給付担当 平成 28 年分公的年金等の源泉徴収票 をお送りしました 平成 28 年中に年金を受給された方に 平成 28 年分公的年金等の源泉徴収票 を 平成 29 年 1 月 12 日 ( 木 ) にお送りしました 今回下記のように様式が改正されております 裏面に記載

Microsoft Word - 児扶法改正(Q&A)

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3 平成 25 年 4 月に給与の支給規程を改訂し 平成 24 年分 10 月にまでさかのぼって実施する こととなり 平成 25 年 4 月の給与支給日に支払うこととなった平成 24 年 10 月から平成 25 年 3 月までの給与改訂差額 A 3 1 給与所得の収入金額の収入すべき時期は 契約又は

PowerPoint プレゼンテーション

( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

基金からの支給に関する手続きのご案内

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

平成 28 年度市民税 県民税申告の手引き 申告書を提出しなければならない人平成 28 年 1 月 1 日現在 幸手市内に住所を有する人 (1 月 2 日以降に幸手市に転入した人は従前の住所地で申告を行ってください ) ただし 次に該当する人は この申告をする必要はありません 1 平成 27 年分の

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

国民年金

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

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Ⅰ 改正について 児童扶養手当法の改正 Q&A ( 公的年金等と合わせて受給する場合 ) Q1 今回の改正の内容を教えてください A: 今回の改正により 公的年金等 * を受給していても その額が児童扶養手当の額 より低い場合には 差額分の手当が受給できるようになります 児童扶養手当 は 離婚などに

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(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

Ⅱ 厚生年金の給付の種類と受給要件 1 特別支給の老齢厚生年金 (65 歳になるまで ) 次の要件を全て満たしている方に 支給開始年齢から 65 歳になるまでの間 支給されます (1) 支給開始年齢以上であること (2) 厚生年金被保険者期間が 1 年以上であること (3) 受給資格期間が 10 年

内部検査規程

ったと判断します なお 一時的に認定基準月額以上の収入がある月があっても 認定基準年額を超えるまでの間は認定できます また 勤務した月の給与が翌月以降に支払われる場合でも 原則 勤務月の収入として取扱います 継続して認定できる事例 認定基準月額未満であるので 継続して認定できます 認定基準月額以上の

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の対象外となります ( 年金には, 厚生年金部分と年金払い退職給付部分があり, この 場合, 厚生年金部分のみに養育特例が適用されます ) 2

共済年金は厚生年金に統一されます 平成 27 年 10 月から被用者年金が一元化されます 目次 Ⅰ 被用者年金制度の一元化 2 改正の趣旨 公務員等も厚生年金に加入し 2 階部分の年金は厚生年金に統一されます 制度的な差異については基本的に厚生年金に揃えて解消します 保険料率は厚生年金の保険料率に統

一元化後の公的年金制度の仕組み 平成 27 年 10 月に被用者年金制度の一元化が行われることにより 私学共済の年金制度にあった2 階部分の年金は厚生年金となり 職域部分は廃止されることになりました この廃止される職域部分にかわって 27 年 10 月以降の加入者期間分については 新たな3 階部分の

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

調布市要綱第  号

Taro-1-国民年金編2015  作成 

年金請求に必要な添付書類 年金請求書 を提出される前に 添付書類をご確認ください スタート 配偶者はいますか いいえ 2ページ番号 1 をご覧ください は 住民票 所得関係書類が必要となる場合があります あらかじめご了承ください はい * ご本人の状況によっていいえご本人の共済組合等の加入期間は 2

障害厚生年金 厚生年金に加入している間に初診日 ( 障害のもととなった病気やけがで初めて医者にかかった日 ) がある病気やけがによって 65 歳になるまでの間に 厚生年金保険法で定める障害の状態になったときに 受給要件を満たしていれば支給される年金です なお 障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害

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企業年金基金 事業所事務マニュアル 石川県機械工業企業年金基金 平成 30 年 5 月

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はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

(2) 被用者年金の一元化によって変わったこと 平成 27 年 10 月から 公務員等が加入している共済年金が 民間企業に勤務する人が加入している厚生年金に統一されました 一元化後も 納めた保険料に応じて年金を受け取るという基本的なしくみは同じですが 保険料や年金額の算定方法が変わります また 共済

公的年金からの特別徴収制度の見直しについて ( 平成 28 年 10 月以降適用 ) 公的年金からの特別徴収制度の見直しが行われ 平成 28 年 10 月以降に実施 される特別徴収より 下記のとおり制度が改正されました 1 特別徴収税額の算定方法の見直し 年間の公的年金からの特別徴収税額の平準化を図

ただし 対象期間の翌年度から起算して3 年度目以降に追納する場合は 保険料に加算額が上乗せされます 保険料の免除や猶予を受けず保険料の未納の期間があると 1 年金額が減額される 2 年期を受給できない3 障害基礎年金や遺族基礎年金を請求できない 場合がありますのでご注意ください 全額または一部免除


高齢者福祉

あなたと生計を一にする配偶者やその他の親族が受け取る公的年金等から引き落とされている国民健康保険 料 後期高齢者医療保険料 介護保険料はあなたの控除の対象とはなりませんので御注意ください 5 生命保険料控除 地震保険料控除 について それぞれ該当する欄に昨年中に支払った金額を記入し 以下の計算方法に

Q1 市県民税 ( 住民税 ) とはどんな税金ですか? A1 その年の1 月 1 日現在 市内に住所がある個人に対し 前年中の所得 ( 給与 年金 営業 不動産 譲渡などの所得 ) に応じて課税されます また その年の1 月 1 日現在市内に住所がなくても 市内に事務所 事業所又は家屋敷があれば課税

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MR通信H22年1月号

平成19年度分から

年金請求に必要な添付書類 年金請求書 を提出される前に 添付書類をご確認ください 戸籍 住民票 所得関係書類 戸籍 住民票 所得関係書類 の確認方法 スタート 配偶者や子ますか * 子については ( 注 1: パンフレット3ページ下段 ) をご覧ください ご本人の厚生年金保険と共済組合等の加入期間の

介護保険制度 介護保険料に関する Q&A 御前崎市高齢者支援課 平成 30 年 12 月 vol.1

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国民年金基金にご加入いただいたみなさまへ

強制加入被保険者(法7) ケース1

強制加入被保険者(法7) ケース1

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年金制度について 31

年金制度について年金制度について 1. 受給資格は何年で発生するか 受給資格 (1) 受給資格期間が 10 年以上必要です 受給資格期間は 下記の期間を合算します 区 分 備 考 第 1 号 : 一般厚生年金 民間会社や講師で働いた期間 a 厚生年金保険 第 2 号 : 国共済厚生年金 国家公務員の共済組合に加入した期間 の加入期間 第 3 号 : 地共済厚生年金 地方公務員の共済組合に加入した期間 第 4 号 : 私学共済厚生年金 私立学校の共済組合に加入した期間 b 国民年金保険料納付済期間 c 国民年金法に規定する保険料免除期間 生活保護等により免除された期間 d 国民年金法に規定する合算対象期間 任意加入期間など (2) 受給資格期間が 25 年から 10 年に短縮されました 平成 29 年 8 月 1 日施行 従前は 年金の受給資格を満たすには 25 年以上 の資格期間が必要でしたが 平成 29 年 8 月 1 日から 10 年以上 の受給資格期間で年金が請求できるようになりました 2. 年金の内訳はどのようになっているのか老齢厚生年金は次図のような内訳で構成されています ( ただし これは平成 30 年度末の定年退職 予定者の一般的なパターンであり 全ての人に当てはまるものではありません ) 特別支給の老齢厚生年金 ( 本来支給の ) 老齢厚生年金 [ 支給要件 ] 受給資格を満たし 支給開始年齢に達した人 [ 支給要件 ] 受給資格を満たし 65 歳に達した人 1 年以上の厚生年金加入期間 ( 合計 ) が必要 65 歳 63 歳 ( 受給開始年齢 ) (3 階部分 ) *1 年金払い退職給付 ( H27.10 月以降の組合員期間 ) 経過的職域加算 ( H27.9 月までの組合員期間 ) 経過的職域加算 ( H27.9 月までの組合員期間 ) (2 階部分 ) 特別支給の老齢厚生年金 老齢厚生年金 *2 経過的加算 1 年金一元化で共済年金の職域年金相当部分が廃止され 新たに創設されました 2 基礎年金の算定月数が 480 月 (40 年 ) に満たない場合で 20 歳未満や 60 歳到達後の厚生年金加入期間があれば その月数の差が加算されます 3 65 歳に達した後 日本年金機構から支給されます ( 平成 30 年 4 月現在 満額で 779,300 円 ) (1 階部分 ) 加給年金 *3 老齢基礎年金 ( 参考 ) 振替加算 配偶者 65 歳 配偶者が 65 歳に達すると加給年金は支給されなくなります 老齢基礎年金 32

年金制度について3. いつから年金が受給できるのか ( 平成 30 年度末の定年退職者の場合 /S33.4.2~S34.4.1 生 ) 厚生年金加入期間 ( 合計 ) が 1 年以上で P.32 の 1. の受給資格を満たす方は 63 歳で 特別支給の老齢厚生年金 の受給権が発生し 原則 63 歳に到達した月の翌月分から受給することが可能です (1 日生まれの者に限り 63 歳に到達した月から受給可能 ) 4. 年金の支給期月について [ 定期支給期と送金日 ] 原則 年金の送金については下表のとおり 2 ヶ月分が後払いされることとなります 対象月 4 月分 5 月分 6 月分 7 月分 8 月分 9 月分 10 月分 11 月分 12 月分 1 月分 2 月分 3 月分 送金日 6 月 15 日 8 月 15 日 10 月 15 日 12 月 15 日 2 月 15 日 4 月 15 日 15 日が土曜日のときは 14 日 日曜日のときは 13 日となります 年金の裁定には時間を要し 請求書を共済組合に提出してから 3~4 か月以上かかります そのため 最初の送金は 上記スケジュールではなく 年金が裁定され 送金手続きができ次第となります ご注意ください 5. 加給年金について (1) 支給要件満 65 歳に達した時 次の1 2の要件を満たす場合に支給されます 1 厚生年金加入期間 ( 合計 ) が 20 年以上あること 2 次表の者の生計を維持していること ( 扶養認定 又は税法上の扶養者との関連はありません ) 給与収入が年額 850 万円未満 (5 年以内に定年退職し 850 万円未満になる場合を含む ) 配偶者又は所得が年額 655 万 5 千円未満で 65 歳未満の者 18 歳に達した年度末までの者 又は 20 歳未満で共済組合が定める障害等級 1~2 級に子該当する者 (2) 加給年金額 ( 平成 30 年度単価 ) 165 歳未満の配偶者 224,300 円 2 子 2 人目まで1 人につき 224,300 円 3 人目から1 人につき 74,800 円 3 特別加算額 65 歳未満の加給年金対象配偶者がいる場合は 組合員の生年月日に応じて 次の額が加算されます 組合員の生年月日 ( 昭和 18 年 4 月 2 日以降 ) 165,500 円 (3) 請求方法 ( 加給年金額対象者の生計維持認定 ) 特別支給の老齢厚生年金の請求時 (63 歳 ) に上記 (1) の支給要件を満たす配偶者等の生計を維持しているかの認定を行います その際に添付書類として 受給権発生後に交付された戸籍謄本 住民票等が必要となります ただし 支給は 65 歳到達の翌月からとなります (4) 加給年金額の停止 (1) に該当する者がいても次の条件に当たる場合 その条件がなくなるまで支給が停止されます 加給年金対象者が厚生年金等の公的年金 ( 厚生年金加入期間の合計が 20 年以上あるもの及び障がいを給付事由とするもの ) を受給するとき ( 国民年金の老齢基礎年金 議員年金を除く ) 組合員 ( 又は年金受給権者 ) が他の厚生年金実施機関で加給年金が加算された老齢厚生年金を受給する場合 (5) 加給年金の失権加給年金対象者が次の要件に該当した場合には失権し 支給されません また いったん失権すると再び支給されることはありません 死亡したとき 離婚 婚姻等で 年金受給者との戸籍関係が絶えた場合 配偶者が 65 歳となった場合 子が 18 歳に達した年度末をむかえた場合 共済組合が定める障害等級 1~2 級に該当する子が 20 歳に達した場合 対象者の収入が 5(1) 支給要件 に示した限度額を超えた場合 33

年金制度について6. 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) について 共済年金の 3 階部分にあたる 職域年金相当部分 が廃止され 新たな制度として創設されました 平成 27 年 10 月以降の組合員期間が算定の基礎となります 旧 職域年金相当部分 は 共済年金の一部であり 現役世代の掛金収入で年金受給者の給付を賄う 賦課方式 でした 一方 退職等年金給付 は公務員の退職給付の一部として導入されたもので 将来の年金給付に必要な原資を予め保険料で積み立てる 積立方式 です ( 参考 ) 給料明細の掛金表記例標準報酬月額 500,000 円 (H30.4.1) 短期 22,255 円介護 2,955 円共済掛金長期 / 厚年 44,965 円退職等年金 3,750 円 毎月の標準報酬月額および期末手当等の額を基に算出した額 ( 付与額 ) を退職するまで積み立てます 付与額に利息を合計した額 ( 給付算定基礎額 ) をもとに年金額が決定されます 積み上げている給付算定基礎額の残高は 在職中の組合員には年 1 回通知することとなっており 平成 30 年には 7 月末に公立学校共済組合本部から住所あてに圧着ハガキで送付されています 年金払い退職給付の給付算定基礎額残高通知書 には 前年度(4 月から翌年 3 月まで ) の給付算定基礎額の残高などが表示されています 年金払い退職給付の給付算定残高通知書サンプル 平成 29 年度末残高 用語の補足説明 付与率 : 現在の付与率は 掛金率と負担金率を合算した率と同じ率になっています 付与額 : 給料から徴収した掛金と雇用主が納めた負担金の合計です 保険料は労使折半なので 掛金の倍額となります ( 雇用主が 掛金と同額の負担金を支払っています ) 34

年金制度について(1) 退職年金 1 年以上引き続く組合員期間 を有する方が 退職した後 65 歳に達したとき 又は 65 歳に達した日以後に退職したときに支給されます (60 歳から繰上げ可能です また 70 歳までは繰下げも 可能です ) 施行日以前の組合員期間も含みます 退職時まで積み立てた給付算定基礎額の半分は有期年金 半分は終身年金として支給され 有期年金は 10 年又は 20 年支給のいずれかを選択します ( 一時金の選択も可能です ) 受給者がお亡くなりになった場合は 終身年金部分は終了し 有期年金の残余年月がある場合は 遺族に一時金として支給されます ( 年金額 ) 有期退職年金 : 有期退職年金給付算定基礎額 1 有期年金現価率 2 で計算します 有期一時金 : 有期退職年金給付算定基礎額 1 が一時金となります 1 受給権発生年度の有期退職年金給付算定基礎額は 給付算定基礎額残高の 2 分の 1 の額です ( 組合員期間が 10 年未満では 4 分の 1 の額 ) 2 支給残月数に応じて地方公務員共済組合連合会の定款で毎年定められます (P.36 参照 ) 終身退職年金 : 終身退職年金給付算定基礎額 3 終身年金現価率 4 で計算します 3 受給権発生年度の終身退職年金給付算定基礎額は 給付算定基礎額残高の 2 分の 1 の額です ( 組合員期間が 10 年未満では 4 分の 1 の額 ) 4 受給者の年齢に応じて地方公務員共済組合連合会の定款で毎年定められます (P.37 参照 ) ( 支給のイメージ ) 65 歳 75 歳 85 歳 有期年金を 20 年で受け取る場合有期年金 (20 年間 ) 有期年金を 10 年で受け取る場合 有期年金 (10 年間 ) 終身年金 終身年金 有期年金を一時金で受け取る場合 ( 注 ) 一時金 終身年金 ( 注 ) 有期年金を一時金で受け取る場合の注意事項 この退職等年金給付にかかる所得税額は 退職手当金 (4 年以内に支給を受けたもの ) から徴収された所得税を考慮して計算する必要があります 有期年金を一時金で請求する場合に限り 4 年以内に支給を受けた退職手当金があれば その 源泉徴収票の写し が必要となります 繰上げせず 65 歳で請求すれば 60 歳の定年退職での退職手当金の 源泉徴収票の写し は不要です (2) 公務障害年金公務による傷病により障がいの状態になった方に 障がいの状態である間 支給されます 支給額は 2 階部分の障害厚生年金と合わせて従来の公務等による障害共済年金と同程度の水準です (3) 公務遺族年金公務による傷病により亡くなられた場合で 遺族がいるときに支給されます 支給額は 2 階部分の遺族厚生年金と合わせて従来の公務等による遺族共済年金と同程度の水準です 35

年金制度について 36

年金制度について 地方公務員共済組合連合会 のホームぺージより抜粋 http://www.chikyoren.or.jp/ 基準利率は 地方公務員等共済組合法に基づき 国債の利回りを基礎として 年金払い退職給付に係る積立金の運用状況及びその見通し等を勘案して毎年 9 月 30 日に定められます 37

年金制度について7. 年金に係る税金について (1) 所得税 ( 特別支給の ) 老齢厚生年金 は 所得税法上 雑所得として課税され 年金の支給のつど所得 税額が源泉徴収されます この税額の求め方は 次のとおりです 所得税額 = ( 年金の支給額 - 控除額 ) 5.105%( 注 ) 控除額 =( 基礎的控除額 + 人的控除額 ) 支給月数 基礎的控除 人的控除を受けるために 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 を必ず提 出してください 扶養親族がいない場合でも基礎的控除を受けるために必要となります 基礎的控除額 人的控除額の詳細については 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 配付時に同封します記入要領をご覧ください なお 扶養親族等申告書の提出がない場合は 下記のとおり税額が多くなります 所得税額 =( 年金の支給額 - 控除額 ) 10.21%( 注 ) * 控除額 = 支給額 25% ( 注 ) 平成 23 年 12 月 2 日に東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法 ( 平成 23 年法律第 117 号 ) が交付されたことにより 平成 25 年 1 月以降 所得税と併せて復興特別所得税を源泉徴収することとされま した そのため 従前の源泉徴収税率 (5% 及び 10%) に 2.1% 上乗せされた率で源泉徴収が行われることとなっています 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 の提出方法 〇年金請求時 : 年金請求書類の中に綴られていますので 請求時に申告していただきます 〇翌年以降 : 毎年 10 月に 翌年分が公立学校共済組合本部から送付されます 同申告書の提出がないと税の控除がうけられませんので必ず期日までに提出してください 年金からの源泉徴収額については給与所得のような年末調整は行われません よって 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 で申告した事項に年の途中で変更が生じた場合 社会保険料控除やその年中に他の所得がある場合は 税務署での確定申告にて精算してください また 給与所得のある方が その給与等の支払者に提出した 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 に記入した扶養親族等と同じ扶養親族等を 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 にも記入した場合には 双方の所得について重複して所得控除が行われることになるため 確定申告にて所得税額を納付することになる場合があります なお 公的年金等の収入金額の合計額が 400 万円以下で その他の所得金額が 20 万円以下の方は 確定申告の必要はありません 年金の源泉徴収票は 公立学校共済組合本部から毎年 12 月に送付されます ただし 課税対象にな らない場合は送付されません (2) 住民税住民税は年金からは源泉徴収されません 市区町村から送付される納付書に基づき ご自身で納付していただくことになります また 65 歳以上になると 老齢基礎年金から特別徴収 ( 天引き ) されます 各保険料及び住民税の額や算定方法に関するお問い合わせは お住まいの市区町村の担当課へお願いします 38