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とが企図されているものと考えられる NISA を利用する層としては 投資経験及び投資資金ともに豊富で比較的年齢の高い層だけでなく 投資経験が浅くまた投資資金が少ない若年層まで幅広く考えられるため 特定の投資スタイルや投資行動に限定されるのではなく 本制度のなかで多様な資産形成ニーズに則した利用が考え

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特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

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ポイント 年の一般 NISA * 口座 18 年末に非課税期間終了へ 2 一般 NISA 開始以降の主要資産の価格推移 1.5 倍 日 米株式 1.7 倍 外国債券 1.1 倍 3 今後の運用方針 ( 投資先 ) を再検討 主な資産の方向性 ( 見通し ) 5 年間リターン実績 グローバ

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この約款に基づく取引以外の取引に関する事項を扱わないものに限ります 以下同じ ) に係る口座以外の保護預り口座を保有している場合は 以下 未成年者口座および課税未成年者口座に係る口座を ジュニアNISA 専用口座 といい ジュニアNISA 専用口座以外に開設される保護預り口座 ( 特定口座を含む場合

1 どちらかをご選択特定口座と客さま般口座の特定口座の概要 特定口座とは 個人のお客さまが公募株式投資信託を換金され利益が出た場合は 原則 確定申告が必要ですが お客さまの確定申告にかかる負担を軽減させるべく当金庫が納税の代行などを行う制度として 特定口座 があります 特定口座 をご利用いただくこと

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(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

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項 目 内 容 項 番 項番を印字する フ リ ガ ナ 投資者のフリガナを印字する 氏 名 投資者の氏名を印字する 基準住所 整理番号 投資者の基準の住所を印字する NISAに係る申請事項等の提供があった場合投資者の整理番号を印字する ( 注 ) 提供されたファイルが 非課税適用確認書の交付申請書に

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

 

メモ 2

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メモ 1

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

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2 引き続き居住の用に供している場合 とされる場合本人が 転勤などのやむを得ない事情により 配偶者 扶養親族その他一定の親族と日常の起居を共にしないこととなった場合において その家屋等をこれらの親族が引き続きその居住の用に供しており やむを得ない事情が解消した後は 本人が共にその家屋に居住することに

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Microsoft PowerPoint _NISAマニュアル.ppt [互換モード]

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7.(1)NISA 口座の開設時の手続きの見直し 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 NISA 口座の稼働率向上のため 非課税口座の開設手続きについての見直しが行われる (2) 内容 NISA 口座の開設申し込み時に 即日での買付けを可能とすること (3) 適用時期平成 31 年 1 月 1 日以後に非課税口座簡易開設届出書が提出される場合について適用される 2. 改正の趣旨 背景 NISA は 口座開設数が約 1,000 万口座 買付金額が約 10.5 兆円となるなど 制度開始以降着実に普及しているが 一方で口座開設後 一度も買付けが行なわれていない口座も相当数にのぼるなど稼働率の向上には課題がある ( 証券会社における非稼働口座の割合は平成 29 年 3 月末時点で約 39%) ( 1) その理由の一つとして投資家が NISA 口座の開設を申し込んでも 二重口座でないことの確認が必要なため当日には買付けができず 2 回目の来店までに買い付け意欲を失ってしまうという状況があることが挙げられる そこで口座開設申し込み時に 即日で買付けを可能とすることで 口座の稼働率の向上を目指す 改正前の口座買付け申込から買付までの流れ 1 平成 30 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 金融庁総務企画局政策課 ) より引用 ( 出典 ) 平成 30 年度税制改正要望項目平成 29 年 8 月金融庁 7-1

3. 改正の内容 (1) 非課税口座簡易開設届出書の提出により 非課税適用確認書 ( ) の添付が不要に改正前は非課税口座を開設する際 非課税適用確認書の添付が必要であったが 改正後はその添付が不要となる 非課税口座簡易開設届出書の提出を受けた金融機関等は その届出書の記載事項を速やかに営業所の所在地の所轄税務署長に提出し 所轄税務署長は二重口座の確認を行い非課税口座の開設が適当である旨の事項 又は非課税口座の開設が当初よりできなかった旨の事項を当該金融機関等に提供する 非課税適用確認書とは 税務署より交付される非課税口座開設の要件を満たしていること等を確認する書類のことをいう (2) 開設手続きの見直しとなる対象口座について即日買付が可能となる本改正は NISA と 積立 NISA が対象となり ジュニア NISA は対象外になると考えられる (3) マイナンバー制度と二重口座の確認の関係平成 28 年 1 月 1 日以後に新たに証券口座を開設する場合や平成 30 年 1 月 1 日以後に NISA 口座での買付け 買増しを行う場合には マイナンバーの提供が必要となっている また 平成 27 年 12 月 31 日以前に証券口座を開設している場合にも 平成 31 年以後の最初に売却代金や配当等の支払いを受ける場合は その時までにマイナンバーの提供が必要となっている NISA 口座での即日買付が可能となる改正後の時点 ( 平成 31 年 1 月 1 日 ) においては 金融機関等へのマイナンバーの提供が概ね完了しているものと想定されるため 所轄税務署長の二重口座の確認等が行いやすい状況になっていると考えられる < マイナンバーの提供が必要とされる時期 > 証券口座の新規開設 NISA 口座での買付け 買増し 既存証券口座 (H27/12/31 以前開設 ) H28/1/1 H29/1/1 H30/1/1 H31/1/1 4. 適用時期平成 31 年 1 月 1 日以後に非課税口座簡易開設届出書が提出される場合について適用される 7-2

7.(2)NISA の非課税期間の終了時の特定口座への移管 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 NISA 口座の利便性の向上を目指すための措置として 非課税期間終了時にロールオーバーをしない場合 原則として一般口座でなく特定口座への移管が行われるようにする (2) 内容特定口座を開設している場合 NISA の非課税期間終了時に 特に意思表示をしない限り特定口座に移管されるものとする (3) 適用時期平成 31 年 1 月 1 日以後に適用される 2. 改正の趣旨 背景 NISA の非課税期間終了時においてロールオーバー ( 翌年の NISA の非課税枠を活用して非課税運用を継続する ) を希望しない場合に 改正前は特に意思表示をしない限り保有商品は一般口座に移管されることになっているが 改正後は特に意思表示をしない限り保有商品は特定口座に移管されるものとすることで顧客の利便性を向上させる 3. 改正の内容ロールオーバーを希望しない場合において 非課税口座の上場株式等は 非課税期間終了の日に非課税口座が開設されている金融機関等に特定口座が開設されているときには 当該特定口座に移管されることとする 一般口座に移管しようとするときは 金融機関等に一定の書類を提出しなければならないこととする 4. 適用時期平成 31 年 1 月 1 日以後に適用される 7-3

5. 実務上のポイント (1)NISA 積立 NISA ジュニア NISA の概要 項目 NISA 積立 NISA ジュニアNISA 対象者 20 歳以上の居住者等 20 歳以上の居住者等 20 歳未満の居住者等 非課税年間投資上限額 120 万円 ( 平成 26 27 年分は100 万円 ) 40 万円 80 万円 非課税期間 投資した年から最長 5 年間 ( ロールオーバー可能 ) 投資した年から最長 20 年間 投資した年から最長 5 年間 ( ロールオーバー可能 ) 平成 36 年以降も 口座開設者がその年の 1 月 1 日において 20 歳である年の前年の 12 月 31 日まで非課税保有を継続可能 口座開設期間平成 26 年から平成 35 年平成 30 年から平成 49 年平成 28 年から平成 35 年 投資対象 上場株式 上場新株予約権付社債 公募株式投資信託 ETF REIT など 一定の公募等株式投資信託 上場株式 上場新株予約権付社債 公募株式投資信託 ETF REIT など 投資方法 制限なし 契約に基づき 定期かつ継続的な方法で投資 制限なし 口座の開設と勘定の設定 非課税口座を開設 非課税口座を開設 未成年者口座を開設 非課税管理勘定を設定 累積投資勘定を設定 非課税管理勘定 継続管理勘定 ( 平成 36 年以降 ) を設定 課税口座を開設 ( 未成年者口座における上場株式等の売却金や配当金等を受入れ運用するための口座 ) 7-4

5. 実務上のポイント (2) 非課税期間終了時の 3 つの選択肢 ( 改正なし ) NISA は平成 26 年から導入されたため 平成 30 年末に初めて 5 年間の非課税期間が終了を迎えるタイミングとなる 非課税期間終了時の対応として (A) 売却 (B) 一般口座又は特定口座への移管 (C) ロールオーバーの 3 つの方法があるが いずれの方法によっても売却益 みなし売却益 含み益は非課税 売却損 みなし売却損 含み損はなかったものとみなされる 移管 ( ロールオーバーを含む ) の場合の上場株式等の取得価額が 移管時の時価となるためである 1 含み益がある場合 ( 上場株式等を非課税口座で 100 万円で購入 非課税期間終了時の上場株式等の時価は 150 万円 ) ケース 税務上の取り扱い (A) 売却 (B) 特定口座又は一般口座へ移管 非課税口座での売却による売却益 50 万円は非課税 移管された特定口座又は一般口座における取得価額が 150 万円に付け替えられる ( 含み益 50 万円は非課税 ) (C) ロールオーバー全額移管することが可能 取得価額が 150 万円に付け替えられる ( 含み益 50 万円は非課税 ) 2 含み損がある場合 ( 上場株式等を非課税口座で 100 万円で購入 非課税期間終了時の上場株式等の時価は 80 万円 ) ケース 税務上の取り扱い (A) 売却 (B) 特定口座又は一般口座へ移管 (C) ロールオーバー 非課税口座での売却損 20 万円はなかったものとみなす 移管された特定口座又は一般口座における取得価額が 80 万円に付け替えられる ( みなし売却損 20 万円はなかったものとみなす ) 取得価額が 80 万円に付け替えられる 7-5