資料 1 逆走事案のデータ分析結果 1. 逆走事案の発生状況 2. 逆走事案の詳細分析
1. 逆走事案の発生状況 1
逆走事案の発生状況 逆走事案の約 6 割は インターチェンジ (IC) ジャンクション (JCT) で発生 の割合は 免許保有者の 6% であるのに対し 逆走した運転者の 45% を占める 逆走発生件数 ( 件 300 ) 250 200 150 100 50 24% 24% 25% 23% 21% 逆走発生件数全体に占める事故の割合 259 249 ( 右軸 ) 18 1 20% 211 209 212 18% 47 68 逆走箇所 62 33 47 2 39 15% 不明 13% 2 14 その他 143 13 33 56 本線 34 23 14 10% SAPA 15 19 26 IC JCT 10 158 113 96 106 84 150 5% 0% H23 H24 H25 H26 H27 H28 45% 不明 0.6% 30 歳未満 8% 30~65 歳未満 25% 22% 逆走した運転者の年齢 6% 15% 30 歳未満 14% 逆走発生件数の推移と発生箇所 30~65 歳未満 65% データ : H23~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社管理 ) における事故または確保に至った逆走事案 N=1,283 出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成 参考 : 免許保有者の年齢 平成 27 年度運転免許統計より 2
逆走事故の発生状況 逆走事故は 死傷事故となる割合が高速道路での事故全体に比べ約 5 倍 死亡事故となる割合が約 40 倍 60 57 死亡事故 0.3% 事故全体の状況 H23 27 0.3% 9.5% 逆走事故の状況 死傷事故 10% 死亡事故 13% 事故全体と比べ 約 40 倍の割合 13% 死傷事故 46% 事故全体と比べ 約 5 倍の割合 逆走事故発生件数 50 40 30 20 10 50 46 43 32 34 29 20 27 24 18 16 18 18 15 16 11 6 5 4 5 5 8 7 H23 H24 H25 H26 H27 H28 事故形態物損事故負傷事故死亡事故 90% 死亡負傷物損 H23.1~H27.12 計 ( 全 27 万件の内訳 ) 不明 3% 30 歳未満 11% 54% 33% 死亡負傷物損 H23.1~H27.12 計 ( 全 200 件の内訳 ) 逆走事故発生件数の推移と発生箇所 33% 30~65 歳未満 33% 20% データ : H23~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社管理 ) における事故に至った逆走事案 N=257 出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成 逆走した運転者の年齢 ( 事故 ) 高速道路会社が管理する高速道路の状況 ( 高速道路会社調べ ) 3
逆走発生状況の年齢別詳細 逆走件数は 70~74 歳で年間 20 件を越え 75~79 歳が年間約 40 件と最も多い 免許人口当たりでは の逆走の発生する割合が高く 85 歳以上の割合が最も高い 運転者の年齢別逆走件数 ( 年換算 ) 免許人口当たりの逆走件数 ( 年換算 ) ( 件 / 年 ) ( 件 / 年 10 万人 ) 45.0 39.8 4.50 40.0 75~79 歳が最も多い 35.5 4.00 3.86 35.0 3.50 30.0 27.7 25.0 20.0 18.7 15.0 12.2 10.0 8.7 8.7 7.5 4.8 5.0 4.7 6.0 6.2 7.0 5.0 0.0 で高い割合 3.00 2.47 2.50 20.2 2.00 1.41 1.50 1.00 0.50 0.59 1.3 0.50 0.16 0.09 0.07 0.08 0.07 0.11 0.09 0.13 0.17 0.25 0.00 データ : H23~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社管理 ) における事故または確保に至った逆走事案 ( 全 1,283 件 ) 出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成 / 免許人口は運転免許統計 ( 平成 27 年版 ) より引用 4
逆走事故発生状況の年齢別詳細 運転者の年齢別逆走事故件数 ( 年換算 ) 免許人口当たりの逆走事故件数 ( 年換算 ) ( 件 / 年 ) ( 件 / 年 10 万人 ) 10.0 9.0 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 75~79 歳が最も多い 2.8 2.7 1.8 2.2 2.2 2.2 1.8 1.3 1.0 0.8 1.5 1.5 0.8 1.0 0.5 0.5 0.5 0.8 0.7 1.0 4.0 2.2 4.7 1.5 6.5 3.2 4.8 2.2 2.8 1.2 1.3 0.5 0.60 0.50 0.40 0.30 0.20 0.10 0.00 0.10 0.09 で高い割合 0.10 0.06 0.05 0.01 0.03 0.03 0.01 0.03 0.03 0.03 0.04 0.02 0.01 0.01 0.02 0.01 0.02 0.01 0.01 0.01 0.03 0.03 0.23 0.11 0.34 0.15 0.54 0.26 : 逆走事故 : 逆走事故 ( 負傷 死亡 ) : 逆走事故 : 逆走事故 ( 負傷 死亡 ) 免許人口は運転免許統計 ( 平成 27 年版 ) より引用 データ : H23~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社管理 ) における事故に至った逆走事案 ( 全 257 件 ) 出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成 5
2. 逆走事案の詳細分析 6
査不能等対策実施を見据えた分析 平成 27 年から調査している逆走開始時の認識 ( 故意 / 過失 ) に着目し 逆走の開始位置や要因などを分析 逆走対策を行う上での知見とする 逆走発生要因 約 3 割 認識なし28 131 高速道路の走行及び逆走の認識なし ( 認知症の疑い等 ) 16% 高速道路の走行及び逆走の認識なし ( 認知症の疑い等以外 ) 6% 運転手から聴取不能 5% 逆走の認識なし ( 認知症の疑い等 ) 4% 26% N=508 過失または故意などで逆走開始 69% 特段の背景なし 35% 道を間違えてもどろうとした 25% 過失または故意などで逆走開始したもの約 7 割 積雪等による標識等の視認性不良 1% カーナビの案内を誤認 3% 料金所を出られないと思った ( 通行券無し 非 ETC) 1% 通行止めにより引き返そうとした 0.4% 事故による逆向き停止後に発進 2% 遺失物を探すため 1% 逮捕を逃れようと逃走 0.6% 逆走開始の分類 (N=349) 調その故過他意失 不明114 219 16 6% 26% 22% 43% 3% データ :H27~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社が管理 ) における事故または確保に至った逆走事案 N=508 出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成 7
逆走開始詳細位置 逆走開始時の認識が故意 : 本線やランプ上などの単路部での逆走が 5 割以上を占める 逆走開始時の認識が過失 : 高速道路料金所周辺での逆走が約 3 割を占める 単路部での逆走 逆走開始詳細位置 逆走開始位置 単路部での逆走 0% 20% 40% 60% 80% 100% (N=131) 20.6 14.5 9.2 2.33.8 3.8 3.1 5.3 2.3 35.1 逆走開始時の認識が故意 (N=114) 35.1 12.3 10.5 16.7 4.4 2.6 15.8 1.8 逆走開始時の認識が過失 (N=219) 12.8 14.2 13.7 2.3 3.2 12.8 5.0 5.5 9.1 17.4 3.2 本線 1 本線合流部 2 ランプ合流部 5 ランプ上 平面 Y 型 平面 Y 交差部 3 3 平面 Y 型交差点部 4 高速道路出口一般道合流部 6 部(9 10 A ) P A )本線合 入口 料金所 部(流流 S 入 A 直 S 後 A P ダイヤモンド型 7 料金所出口より流入 8 高速道路流入手前 不明 高速道路料金所周辺での逆走 1 5 6 2 料金所 通常のIC JCT 平面 Y 型 高速道路出口部 休憩施設 8 7 データ :H27~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社が管理 ) における事故または確保に至った逆走事案出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成 4 9 10 高速道路出口オフランプ一般道合流部 8
1.4 1.8 5.5 52.6 31.5 3.5 1.8 4.4 2.6 24.4 61.1 14.5 1.8 2.3 31.6 58.0 0% 20% 40% 60% 80% 100% (N=131) 逆走開始時の認識が故意 (N=114) 逆走開始時の認識が過失 (N=219) 逆走に至った要因逆走に至った要因逆走に至った要因データ :H27~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社が管理 ) における事故または確保に至った逆走事案出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成積雪等による標識等の視認性不良カーナビの案内を誤認道を間違えて戻ろうとした料金所を出られないと思った(通行券なし 非ETC )通行止により引き返そうとした遺失物を探すため逮捕を逃れようと逃走高速道路の走行及び逆走の認識なし(認知症の疑い以外)高速道路の走行及び逆走の認識なし(認知症の疑い)逆走の認識なし(認知症の疑い)事故による逆向き停止後に発進特段の背景なし運転手からの聴取不能等不明凡例 逆走開始時の認識が故意 : 道や行き先の間違いに気付いて戻ろうとした逆走が 5 割以上を占める 逆走開始時の認識が過失 : 特段の背景が不明の逆走が約 6 割を占める 間違いに気付いて戻ろうとした逆走運転者に聴取しても要因等がはっきりしない逆走 9
利用頻度 年代 発生時刻 〇 : 高速利用頻度が低い運転者が約 8 割を占める 高齢者が 9 割以上を占める 夜間の逆走が 5 割以上を占める 逆走開始時の認識が故意 : 高速利用頻度が高い運転者が約 4 割を占める 65 歳未満が約 5 割を占める 昼間の逆走が 7 割以上を占める 逆走開始時の認識が過失 : 高速利用頻度が低い運転者が約 7 割を占める 昼間の逆走が約 7 割を占める 高速道路の利用頻度年代発生時刻 高速利用頻度が低い運転者が多い傾向 0% 20% 40% 60% 80% 100% 高齢者が 9 割以上を占める 0% 20% 40% 60% 80% 100% 夜間の逆走が多い傾向 発生時刻 0% 20% 40% 60% 80% 100% (N=131) 初めて 8.4 ほとんど利用しない 69.5 4.6 不明 14.5 (N=131) 6.9 22.1 71.0 (N=131) 昼間 42.0 夜間 16.8 深夜 33.6 早朝 7.6 逆走開始時の認識が故意 (N=114) 初めて 7.0 ほとんど利用しない 44.7 2~3 ヶ月に 1 日以上 10.5 月に 1 日以上 15.8 週に1 日以上 8.8 ほぼ毎日 7.0 6.1 逆走開始時の認識が故意 (N=114) 30 歳未満 16.7 30~65 歳未満 37.7 16.7 28.1 不明 0.9 逆走開始時の認識が故意 (N=114) 昼間 71.9 夜間 11.4 深夜 13.2 早朝 3.5 逆走開始時の認識が過失 (N=219) 初めて 9.6 ほとんど利用しない 61.6 5.9 12.8 2.7 4.1 3.2 逆走開始時の認識が過失 (N=219) 30 歳未満 11.0 30~65 歳未満 32.0 23.7 33.3 逆走開始時の認識が過失 (N=219) 昼間 65.3 夜間 8.2 深夜 20.1 早朝 6.4 高速利用頻度が低い運転者が多い傾向 他の分類より高速利用頻度が高い運転者が多い傾向 65 歳未満が約 5 割 昼間の逆走が多い傾向 データ :H27~28 年の高速道路 ( 国土交通省及び高速道路会社が管理 ) における事故または確保に至った逆走事案出典 : 警察の協力を得て国土交通省 高速道路会社が作成 10