【資料5】「担い手の裾野拡大」論点

Similar documents
5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

PowerPoint プレゼンテーション

文化庁平成 27 年度都道府県 市区町村等日本語教育担当者研修 2015 年 7 月 1 日 生活者としての外国人 に対する日本語教育の体制整備に向けた役割分担 日本語教育担当者が地域課題に挑む10のステップ よねせはるこ米勢治子 ( 東海日本語ネットワーク )

(1) ほのぼのネット事業 目的事業内容経過方法と時期 担当係: 地域係 地域でサポートを必要としている人の発見 見守り 交流活動を 地域で暮らす住民自らが主体となって取り組む ほのぼのネット活動 の推進を通じて 住民の手による 福祉のまちづくり を展開します 1 ほのぼのネット班 28 班による見

04 Ⅳ 2(防災).xls

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C8E9197BF E894A8AFA8B7982D191E495978AFA82C982A882AF82E996688DD091D490A882CC8BAD89BB82C982C282A282C4816A48502E646F63>

職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

<323091E693F18FCD208E96914F959C8BBB82CC8EE F DF82E98FE382C582CC8AEE967B934982C88D6C82A695FB2D322E786477>

西区05-CS5_小

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

「広く防災に資するボランティア活動の 促進に関する検討会」 提言(本文)

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

発行 第 4 号まで各 2,000 部発行 NPO 団体 コミュニティとの交流 連携 スタッフ研修 中間支援団体の設立支援などを実施している 25 年度からは とめ市民活動プラザ を市に移管し とめ市民活動フォーラム を NPO 法人化した上で 市が NPO 法人とめ市民活動フォーラム に運営管理を

1996~2017 年度 研修事業 年月 1996 年度 1997 年度 1998 年度 事業 視覚障害者ボランティア連絡会 視覚障害者のための料理講座 生きがい見つけませんか講座 楽しみながらボランティア講座 視覚障害ボランティア講座 ボランティアリーダー研修 シニアボランティア養成キャンプ 生き

自主防災組織をつくろう

2014年度_三木地区概要

資 料 1

< 要約 > < 質問 1> あなたにとって最も備えが必要だと思う災害は何ですか? トップは圧倒的に 地震 約 8 割の方が 最も備えが必要な災害 と回答 北海道 東北では 大雪 雪崩 中国 四国 九州は 台風 大雨 洪水 を警戒 < 質問 2> ご家庭の防災対策は 100 点満点で採点すると何点で

2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明 計 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

CAMPUS TOPICS キャンパス内における完全分煙化の実施について 喫煙は本人の健康を害するだけでなく 周囲の者の迷惑にもなる 大学は未成年の学生を含め 多くの人が集まる公共性の高い場である 本学はキャンパス内に併設幼稚園 小 中 高等学校があり 周囲への配慮が一層求められる 関西大学は 大学

<4D F736F F F696E74202D C5817A8E9197BF332D8B9F8B8B91A B8CDD8AB B83685D>

Microsoft Word - 舞09・絆1(多文化) ⑤ doc

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

学校評価保護者アンケート集計結果 2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明

持続可能な自治会活動に向けた男女共同参画の推進について(概要)

第3節 重点的な取り組み

第 1 部 施策編 4

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

国土技術政策総合研究所 研究資料

( ウ ) 年齢別 年齢が高くなるほど 十分に反映されている まあまあ反映されている の割合が高くなる傾向があり 2 0 歳代 では 十分に反映されている まあまあ反映されている の合計が17.3% ですが 70 歳以上 では40.6% となっています

多賀町地域福祉活動計画案(概要版)

第 3 次 山形県総合発展計画 短期アクションプラン ( 平成 25 年度 ~28 年度 ) 平成 2 5 年 3 月 山形県

id5-通信局.indd

PowerPoint プレゼンテーション

.T.v...ec6

事業内容

地域子育て支援拠点事業について

4 子育てしやすいようにするための制度の導入 仕事内容への配慮子育て中の社員のため以下のような配慮がありますか? 短時間勤務ができる フレックスタイムによる勤務ができる 勤務時間等 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げによる勤務ができる 残業などの所定外労働を制限することができる 育児サービスを受けるため


本町は 過疎地域における人口減少や少子高齢化 核家族化の進展という構造的な課題を抱え 若年層の人口流出や世代間交流の機会が少ない現代社会現象が問題となっている また 本町は 県を代表する観光地であるが 観光入込客数は 瀬戸大橋が開通した昭和 63 年をピークに減少しており 平成 27 年には約 23

はじめに

活動状況調査

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

untitled

「オリンピック・レガシーに関する意識調査」(第2回)結果概要

平成 30 年度事業報告について ( 平成 30 年 4 月 1 日 ~ 平成 31 年 3 月 31 日 ) ( 特定非営利活動に係る事業 ) 1. 特定非営利活動に係る事業 (1) 事業の成果 地球温暖化対策の推進に関する法律 第 24 条の規定に基づき 川崎市において設置された 川崎市地球温暖

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

<4D F736F F D E9197BF A B83678C8B89CA8A5497AA2E646F63>

☆配布資料_熊本地震検証

目 次 ページ はじめに 1 地区防災計画制度について 1 防災計画の全体像 地区防災計画制度の全体イメージ 2 地区防災計画とは 2 3 本冊子 手引き の活用方法 2 手引きの構成 手引きの活用イメージ 地区防災計画 作成の手引き 1 制度の背景 3 (1) 作成の目的 (2) 自助 共助の重要

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

更に 県内各地に誕生した傾聴ボランティア団体の活動がより活発になるようネットワーク形成 に向けて 当団体が中心となってとりまとめを行っている 3 活動の特徴 (1) 活動の中で見られた工夫や活動が上手く進んだポイント 電話相談 傾聴茶話会 傾聴サロンまで 被災者のニーズに応じた対応が可能な仕組みの構

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

事例 No. 具体的な工夫 ポイントた情報発信に加え ホームページの立ち上げや SNS の活用を検討している また マスコミからの取材申し入れは全て対応している フリーペーパーの発行や Facebook などの SNS といった多様な手段により広報を実 7 施 Web デザイナーが専門家として参加す

< F DC58F4994C5816A>

平成30年版高齢社会白書(全体版)

学生確保の見通し及び申請者としての取組状況

ボランティア行動等実態調査【速報】

資料1 第1回会議のポイントについて

寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

このような団塊の世代が高齢期を迎えようとする中 高齢者も他の世代とともに地域を支えていくという考え方を基本として 団塊の世代を含む高齢者の活躍が期待されているところです 地域活動に関するアンケート ( 平成 20 年 3 月大阪市 ) によると 地域活動に 既に参加 または 今後参加したい と考えて

<4D F736F F D2091E6338AFA926E88E6959F8E838C7689E68A C58CB48D F4390B A2E646F6378>

38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

かたがみ79PDF用

ボランティア_団体概要版

基本事業評価シートA


_

生活困窮者支援事業について 平成 28 年 11 月 14 日市長定例記者会見資料 2 さまざまな悩みを抱える生活困窮者 仕事はしたいけど 今日食べるものもないな 実施住居確保給付金必須事業安定的に就職活動を行うことができるよう, 有期で家賃相当額を支給 借金の返済 子どもの将来が心配だな 高知市生

第 3 章 保護者との関わり 子育て支援 に来園する親子の平均組数は 国公立で 14.1 組 私立で 19.2 組だった ( 図 表 3-3-1) では どのようなことを親子は体験しているのだろうか 実施内容について複数回答で聞いたところ 私立幼稚園と国公立幼稚園で違いがみられた (

資料 3-1 男女共同参画の視点からの 防災対応について 東日本大震災への男女共同参画の視点を踏まえた被災者支援 平成 23 年 7 月 20 日 内閣府男女共同参画局

大京グループレポート(CSR抜粋版)

平成 28 年度 県民 Webアンケート 第 6 回自主防災の取り組みについて 実施期間 2016/9/15~2016/9/21 アンケート会員数 224 人回収数 191 件 ( 回収率 85.3%) 近年 全国各地で自然災害が多発しており 奈良県でもいつ大きな災害に見舞われるかわかりません 災害

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

Microsoft Word - GH.docx22.docx

平成23年度 旭区区民意識調査

<4D F736F F D F815B A BD90AC E93788E968BC695F18D E352E3135>

東日本大震災からの復旧・復興~人づくりから始まる創造的復興~ 2

学校の危機管理マニュアル作成の手引

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

4. 子育て 教育 福祉 に関して Ⅱ 調査の結果 /4. 子育て 教育 福祉 に関して 問 12 子育て環境の充実度あなたは 西成区は 安心して子育てができる環境が充実している と思いますか? 回答数 1 思う 32 2 どちらかといえば思う どちらかといえば思わない 思わ

平成17年7月11日(月)

半田市地域福祉計画 市民対面アンケート調査報告書 平成 21 年 10 月

大賞

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

PowerPoint プレゼンテーション

地域包括ケアシステム

資料 2 東区まちづくり推進事業の検証結果について ( 平成 29 年度第 2 回東区まちづくり懇話会 ) 開催概要 開催日時 : 平成 29 年 9 月 15( 金 ) 午前 9 時 30 分 場 所 : 東区役所 3 階すこやかホール 熊本市東区役所

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

平成18年度標準調査票

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)  レベル診断チェックシート

1. 手助けを必要とする人へ 困ったときはお互いさま の精神でたすけあい活動に取り組みます ( 対人援助活動 ) 2. 支え合い助け合いのある地域社会づくり活動に取り組みます ( 社会活動 ) その後すぐに 30 名ほどの会員が集まり チームをつくって被災地への支援活動を始めた 毎月車で現地へ向かい

内閣府自殺対策推進室提出資料 平成 23 年 6 月 15 日内閣府自殺対策推進室内閣府経済社会総合研究所自殺分析班警察庁厚生労働省 東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 平成 23 年 3 月 11 日に発災した東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 以下 のとおり実施する 1. 定

0306hattatsuhyo01-hyo04

草津市 ( 幼保一体化 ) 集計表 資料 4 幼児教育と保育の一体的提供のための現況調査 ( 施設アンケート ) 速報 平成 25 年 7 月草津市 1

問 3 あなたの家族構成は ひとり暮らし世帯 7.5% 夫婦のみの世帯 29.3% 2 世代同居世帯 48.3% 3 世代同居世帯 13.3% 1.0% 0.6% 家族構成は 2 世代同居世帯 が 48.3% と最も比率が高く 以下 夫婦のみの世帯

Transcription:

資料 5 平成 29 年 1 月 30 日 第 7 回検討会テーマ ボランティアの担い手の裾野拡大のための取組み に関する論点 1. 様々な担い手が参加する防災コミュニティづくりの在り方 (1) 現状 現状認識 広く防災に資するボランティア活動の促進に関する検討会中間整理 において 広く防災に資するボランティア活動 として 日頃から行われているさまざまなボランティア活動や地域活動 あるいは企業活動等において 防災の視点が取り入れられた活動など射程を広げて検討することとした ( 参考情報 1) < 被災地支援 防災の取組 > ボランティア団体 NPO 等が 防災の視点 をとりいれる活動に少しずつ取り組むようになっている ( 参考事例 1 4) 大学の中には 被災地支援活動や防災に取り組んでいる例がある また 大学で学んだ専門性を活かした被災者支援活動も行われている ( 参考事例 5 6) 地域の中間支援組織は 災害時に平時からの取組やネットワークや専門性を活かした対応をしている ( 参考事例 7 8) < 個人のボランティア活動参加 > 個人の約 6 割が ボランティア活動への関心はあるものの 実際にボランティア活動への参加している割合は約 2 割と低い ( 参考情報 2) 日常的にボランティア活動を行う場合 自治会 町会などのコミュニティの活動が7 割近くとなっており 活動者率は 30 代以下が2 割以下 50 代以上は4~5 割程度となっている ( 参考情報 3) <ボランティアセンター NPO 支援センターの取組 > 都道府県社協 市区町村社協が運営するボランティアセンター( 社協 VC) や地域の NPO 支援センターが行政等と協働して活動する分野別の状況の調査によると 災害時のボランティア活動 や 防災等の地域社会を暮らしやすくするための活動 を行っていない団体が 5 割 ~ 6 割に達している ( 参考情報 4) 社協 VC や地域の NPO 支援センターでは 災害支援ボランティアコーディネーター育成 災害支援 防災 減災をテーマにした研修 などが 他のテーマに比べて行われている ( 参考情報 5) 防災 防犯など の分野で協働したいと考えている割合が多い ( 参考情報 6) 1

課題 防災以外の様々なボランティア団体にも 防災の視点 を取り入れる取組が必要 学生 若年層が参加しやすくなる方策が必要 ボランティア活動に関する周知が必要 (2) 解決 取り組みの方向性 1 広く防災に資するボランティア活動の事例収集と情報発信 国 地方公共団体等は 広く防災に資するボランティア活動 として 若者が取り組む安くなった事例や 防災の視点 をとりいれる取組などをとりまとめ ウェブサイト等で情報発信する 2 様々な担い手 多世代の参加による広く防災に資するボランティア活動の推奨 ボランティア活動を行う団体は 多様な担い手 多世代が参加する工夫をすることが期待される 社協 VC NPO 支援センターは 実施する災害支援や防災などの人材育成研修を増やすとともに 様々な担い手が参加するよう積極的な働きかけが期待される 防災に取り組む NPO やボランティア団体などは 防災を標榜しない分野の団体も 防災に関わる可能性が高いことから これらの団体に取組への参加や協力などを働きかけることが期待される 地方公共団体等は 日頃から様々な担い手が連携した取組を支援する また 社協 VC や NPO 支援センターの取組みに対して 参考になる情報提供 参加者周知などの支援策を検討する 国 地方公共団体 社協 中間支援団体等は 災害時のボランティア活動経験者を 地域の防災リーダー等として活躍できるような機会の創出等が期待される 3ボランティア団体等による取組事例などを共有 交流の場づくり 国 地方公共団体は ボランティア団体 NPO ボランティア活動経験者 社協 日赤 JC 生活協同組合 労働組合 企業 研究機関等に多様な主体が情報共有する機会 ( 防災推進国民大会等 ) を設ける 2

(3) 参考事例 資料 < 参考情報 : 広く防災に資するボランティア活動の定義 > 平成 28 年 3 月 16 日第 3 回広く防災に資するボランティア活動の促進に関する検討会中間整理 ( 案 ) より抜粋 3

< 参考事例 1: 荒川区南千住第二中学校 レスキュー部 の取組み> 荒川区立南千住第二中学校の レスキュー部 は 地域との絆を大切にしながら 様々な防災活動に取り組んでいる 2012 年 5 月に レスキュー部 が創設 現在全生徒の約 68%(243 名 ) が他の部活動と掛け持ちをしながら活動している 日本赤十字社や地元町会などと連携し 学校が避難所となることを想定して炊き出し 高齢者の避難誘導 避難所の設営などを行った また 部員 2 4 名が 1 チームとなり 毎月 学校だよりや学校行事の案内を あらかじめ登録している高齢者宅 ( 現在は 30 世帯 ) に持参し 直接手渡すことで コミュニケーションを図る 絆ネットワーク活動 にも力を入れている 出典 : 広報ぼうさい夏号 ( 第 83 号 ) http://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h28/83/index.html/ 4

< 参考事例 2: 子育て支援 NPO の取組み> 浜松市で子育て支援を行う はままつ子育てネットワークぴっぴ では 就園児以上の子どもから大人まで 誰もがすぐに理解でき 興味を持って主体的に参加できる防災教育プログラム ぼうさいぴっぴ の開発 実施を行っている 小さな子どものいる家庭や障がい児のいる家庭では防災訓練に出ることは難しく 災害時における情報を得るのは難しいため 2006 年 社会福祉協議会 災害ボランティアコーディネーター アレルギーや障がいのある子どもの親の会などと連携して 子どもを守る防災ワークブック を作成し これを使って講座やワークショップを開催している プログラム例 ( ものづくり ) ビニール袋で かんたん! カッパづくり / 聞紙でスリッパ作り防災食災害時に強い! パッククッキング / サバイバルごはん教室 / サバイバル レシピ王 ( 災害を知る ) 防災 クイズ / 防災紙芝居 / トランプゲームで減災を学ぼう! ( 身を守る ) ぴっぴちゃんを救え!/ バリバリスリッパ / 防災バンダナ七変化 ( 備蓄品 ) きみは何を持って逃げる? ゲーム 出典 : ぼうさいぴっぴのページ http://npo.hamamatsu-pippi.net/jigyo/bosai/ 5

< 参考事例 3: 子育て支援 NPO と地域が連携した取組み> NPO 法人ママプラグでは 東日本大震災の被災体験を元に生まれた 防災に対して アクティブな姿勢で行動を起こすための防災企画 アクティブ防災 に取り組んでいる ( 異世代防災交流ピクニック ) 避難所運営に携わる地域のシニア層と子育て世代を中心とした NPO による 異世代交流 防災ピクニック を開催 <1 年目 > 1 非常食の調理と試食 : 市販の非常食の試食や アクティブ防災食の調理体験および試食を通して 非常時に起こりうる食の問題について考えます 2 防災ウォーク : 災害時の危険箇所はどういうところなのか? 長くその土地を知る地元の方と一緒に街歩きすることで 親子で安全な避難について学びます 3 昔の遊び : 地域のシニア + 地域の子ども達での交流プログラムです その場にあるものを利用してできる遊びで 災害時に重要となる 工夫する大切さ を学びます <2 年目 1 年目のコンテンツに加え 地域の災害時要援護者に必要なサポートを学べるコンテンツを取り入れていきます 1アクティブ防災食の炊き出し体験 : 要援護者のニーズに対応でき 誰でも参加できる炊き出しを体験して頂きます 2 福祉体験 : 妊婦ジャケットや高齢者体験セットを利用した福祉体験を行い 要援護者支援について考えます 3 自主保育 : 会場内に保育スペースを設け 別の参加者または運営者が未就学児の一時保育を担います 子どもの遊び場を確保し 避難所運営や復興作業に子育て層が携わりやすくする方法を検討します 出典 : アクティブ防災のページ http://www.active-bousai.com/ 6

< 参考事例 4: 川崎市大規模マンション管理組合の取組み> 神奈川県川崎市では 大規模マンションの管理組合が連携した防災イベント 炊き出しフェス が開催した 建物老朽化と住民の高齢化の課題解決のためにコミュニティ形成が必要だと考えたたイベントを継続的に実施している ( ローリングストック料理教室 ) ( 段ボールジオラマ組み立て と そのジオラマ地図を使った dig( 災害図上訓練 ) 出典 :http://www.risktaisaku.com/articles/-/1918 7

< 参考事例 5: 高知県立大学 イケあい地域災害学生ボランティアセンター の取組み> 高知県立大学 イケあい地域災害学生ボランティアセンター は 2012 年に東日本大震災に学ぶコミュニティ支援力研修に参加したことがきっかけとなり その夏 岩手県の仮設住宅でのボランティア活動を行う その後 南海地震の被害が想定されている現在の高知の状況や課題を知り 被災時の支援につなげる 未災地ツアー を実施 ( 平成 25 年 5 月 平成 26 年 3 月 ) 講演( 南海地震対策課他 ) 未災地ツアー( 地域住民とのフィールドワーク ) 地域住民との交流 ワークショップに 県内外の学生が参加した 広島土砂災害支援など被災地支援にも取り組むほか 地域でのイラストを使った避難所配置研修 障害者 ( 車イス 全盲 ) 高齢者疑似体験での避難訓練 災害ボランティアセンター模擬訓練など 多岐にわたる活動を行っている 8

< 参考事例 6: 熊本学園大学の取組み> 熊本学園大学では 熊本地震直後から 独自に避難所を開設した 社会福祉学部の教授を中心とした 60 人態勢で医療チームを結成し 地域の高齢者や障害者などを受け入れた 障害者を対象にした避難所として講堂を開放 舞台に近い部分にスペースを設け 男女を分ける仕切りも作った その後 同大の学生にボランティア募集を行ったところ 300 人が応じたことから 1 日に 30 人ずつローテーションを組む態勢で活動した 一年生時の必修授業で 車いすや白杖等の福祉機器を利用した障害者の疑似体験などの実習を受けていたことから 食事の際の声がけ コミュニケーション 移動の介助など 当事者の視点に立って考えた対応ができた 出典 : 福祉新聞 http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/12690 9

< 参考事例 7: 茨城 NPO センター コモンズの取組み> 茨城 NPO センター コモンズは 以前から常総市などに多く住む外国人の就労支援や その子どもたちの学習支援 学習環境整備などに取り組んでいた 平成 27 年平成 27 年 9 月関東 東北豪雨では 事務所が被災する中 全国各地からの支援や市民 団体の協力により 被災者の支援活動と情報発信の拠点として 助け合いセンター JUNTOS を立ち上げ 様々な被災者支援活動に取り組んでいる 被災して空き家となった家をボランティアとともに改修し 常総から離れた住民が安心して戻れるよう 住民同士が交流する地域助けあい拠点の整備などを進めているほか 被災者の経験を冊子化し伝承するなど災害被害の軽減のための取組なども取り組んでいる 出典 : 茨城 NPO センター コモンズ http://www.npocommons.org/ たすけあいセンター JUNTOS https://www.juntos-joso.org/ 10

< 参考事例 8: エヌピーオーくまもとの取組み> エヌピーオーくまもとは 熊本県域の中間支援組織として民間非営利団体へのコンサルタント コーディネート事業 交流研修事業などに取り組んでいた 平成 28 年熊本地震後には 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク (JVOAD) と共同で 被災地支援に取り組む団体と行政の連携調整 団体感のネットワークなどに取り組んでいる 同年 10 月には 災害支援と持続可能な復旧 復興のコーディネートを担い 関係組織の連携強化および人材育成を図るために くまもと災害ボランティア団体ネットワーク (KVOAD) を設立に関わり 事務局を担っている 出典 : エヌピーオーくまもと http://npokumamoto.com/ くまもと災害ボランティア団体ネットワーク http://www.hinokuni-conference.info/ 11

< 参考情報 2: 個人のボランティア活動への関心や参加理由等 > 個人を対象にしたボランティア活動に関する調査結果の概要は以下のとおり 出典 : 平成 27 年度市民の社会貢献に関する実態調査 ( 内閣府 ) https://www.npo-homepage.go.jp/toukei/shiminkouken-chousa/2015shiminkoukenchousa 12

< 参考情報 3: ボランティア活動の実態 > 個人を対象にしたボランティア活動に関する調査結果の概要は以下のとおり 自治会 町内会などコミュニティ関係のボランティア活動がもっとも多い 出典 : 寄付白書 2015 日本ファンドレイジング協会 女性のボランティア活動参加が男性に比べて若干多い 年齢が高くなるほど活動者率が高い 出典 : 寄付白書 2015 日本ファンドレイジング協会 13

< 参考情報 4: 社協 VC NPO 支援センターが協働している分野 > アンケートの対象 : 社協が設置するボランティア 市民活動及びボランティア活動 や市民活動の支援機能のある団体 ( 社協 VC)1,918 団体 NPO 支援センター 334 団体 出典 : ボランティア 市民活動支援に関する調査研究事業 報告書 http://www.shakyo.or.jp/research/20160405_volunteer.html 14

< 参考情報 5: 社協 VC NPO 支援センターの行っている研修会の開催頻度 > アンケートの対象 : 社協が設置するボランティア 市民活動及びボランティア活動 や市民活動の支援機能のある団体 ( 社協 VC)1,918 団体 NPO 支援センター 334 団体 出典 : ボランティア 市民活動支援に関する調査研究事業 報告書 http://www.shakyo.or.jp/research/20160405_volunteer.html 15

< 参考情報 6: 社協 VC NPO 支援センターが今後協働していきたい分野 > 出典 : ボランティア 市民活動支援に関する調査研究事業 報告書 http://www.shakyo.or.jp/research/20160405_volunteer.html 16