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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

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目的状 況予算の 資金の流使れ途 支出先の選定は妥当か 競争性が確保されているか 単位あたりコストの削減に努めているか その水準は妥当か 受益者との負担関係は妥当であるか 事業所管部局による点検 評価項目評価に関する説明 広く国民のニーズがあり 優先度が高い事業であるか 救急医療は 国民が安心して暮

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

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構成員 3 法第 35 条第 3 項において 協議に係る内水面について河川管理者がある場合には当該河川管理者が必須の構成員とされているのはなぜか 河川管理者は 河川法 ( 昭和 39 年法律第 167 号 ) に基づき 治水 利水 環境の観点から総合的に河川管理をする立場であることから 同法に基づき

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第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

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る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

当該年度の四月一日から同年度の十二月三十一日までの当該会員市町村の前期高齢被保険者に係る拠出対象額 当該年度の当該会員市町村の前期高齢被保険者に係るアに掲げる額並びに後期高齢者支援金及び病床転換支援金の納付に要した費用の額との合計額の十二分の九 Ⅱ 当該年度の前年度の前期高 齢者交付金の額 ( 三ヶ

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事務連絡 平成 29 年 4 月 3 日 各都道府県財政担当課各都道府県市区町村担当課各指定都市財政担当課 御中 総務省自治財政局公営企業課 平成 29 年度における東日本大震災に係る地方公営企業施設の災害復旧事業等に対する地方財政措置等について 東日本大震災に係る災害復旧事業等については 平成 2

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私立幼稚園教育振興補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 県は, 私立幼稚園の教育条件の維持及び向上並びに私立幼稚園に在園する幼児に係る修学上の経済的負担の軽減を図るとともに私立幼稚園の経営の健全性を高め, もって私立幼稚園の健全な発達に資するため, 私立幼稚園における教育に係る経常的経費について,

ウ. 女性防火クラブ育成助成事業女性防火クラブなど主に家庭における初期消火活動 救出救護活動及び防火思想の高揚等に必要となる資器材等の整備に関する事業 エ. 幼年消防クラブ育成助成事業幼年消防クラブの育成及び防火思想の普及啓発に必要となる資器材等の整備に関する事業 オ. 女性消防隊育成助成事業女性消

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年管発 0331 第 1 号 平成 29 年 3 月 31 日 日本年金機構理事長殿 厚生労働省大臣官房年金管理審議官 ( 公印省略 ) 国民年金の保険料を追納する場合に納付すべき額を定める件等について 国民年金の保険料を追納する場合に納付すべき額を定める件 ( 平成 29 年厚生労働省告示第 12

地域医療構想の概要 1 地域医療構想の位置づけ 平成 25 年 3 月に 医療法に基づき 本県の疾病対策及び医療提供体制の基本方針である第 6 期岐阜県保健医療計画を策定した 平成 27 年 4 月に施行された改正医療法に基づき 保健医療計画の一部として 将来 (2025 年 ) あるべき医療提供体

医療機能分化連携推進事業 1 対象事業者 病床を有する医療機関 2 支援対象 既存病床を回復期病床に転換する際に必要となる施設 設備整備費 設備整備 H27~ 継続対象リハビリを行うための治療機器や訓練機器等の導入経費 物理療法を実施するための 超音波治療器や温浴療法用装置の導入事業例 運動療法を実

る 連合会は 管理運用の方針の策定及び変更等退職等年金給付調整積立金の管理及び運用に係る専門的事項を検討する場合には 資金運用委員会の専門的知見を活用する 3 退職等年金給付調整積立金の管理及び運用におけるリスク管理連合会は 連合会を除く管理運用機関 ( 組合 市町村連合会及び連合会をいう 以下同じ

別添 2 租税特別措置法施行令第 39 条の25 第 1 項第 1 号に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める基準を満たすものである旨の証明願平成年月日厚生労働大臣殿 租税特別措置法施行令第 39 条の25 第 1 項第 1 号に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める下記の基準を満た

農地中間管理機構 ( 仮称 ) の制度の骨格 ( 案 ) 資料 農地中間管理機構の指定都道府県のコントロールの下に適切に構造改革 生産コスト引下げを推進するため 都道府県段階に設置する 1 都道府県知事は 農地中間管理事業を公平かつ適正に行うことができる法人 ( 地方公共団体の第 3セク

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平成 30 年度コミュニティ助成事業実施要綱 第 1 趣旨一般財団法人自治総合センター ( 以下 自治総合センター という ) は 宝くじの社会貢献広報事業として この要綱の定めるところにより コミュニティ活動に必要な備品や集会施設の整備 安全な地域づくりと共生のまちづくり 地域文化への支援や地域の

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

審議するものとする 2 前項の審議は 当該任期付職員の在任中の勤務態度 業績等の評価及び無期労働契約に転換した場合に当該任期付職員に係る退職日までの人件費の当該部局における措置方法について行うものとする 3 教授会等は 第 1 項の審議に当たり 必要に応じて 確認書類の要求 対象者への面接等の措置を

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鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等に関する規則 平成 19 年 3 月 31 日規則第 15 号 改正 平成 21 年 2 月 16 日規則第 2 号平成 21 年 8 月 25 日規則第 28 号平成 28 年 3 月 25 日規則第 17 号鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等

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260401【厚生局宛て】施行通知

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Transcription:

別添 2 地域医療再生計画作成指針 第 1 地域医療再生計画作成の趣旨 国としては 円高 デフレ対応のための緊急経済対策 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 ) において 都道府県に設置されている地域医療再生基金を拡充し 高度 専門医療や救命救急センターなど都道府県 ( 三次医療圏 ) の広域的な医療提供体制を整備拡充 することとしたところである 国は この支援策として 平成 22 年度補正予算において 地域医療再生臨時特例交付金を確保し 都道府県に交付することとしたものである 都道府県においては 地域の医療機関 医育機関 診療又は調剤に関する学識経験者の団体 ( 医師会 歯科医師会及び薬剤師会 以下 医師会等関係団体 という ) 市町村等の関係者の意見を聴いた上で 高度 専門医療機関や救命救急センターの整備 拡充やこれらの医療機関と連携する地域の医療機関の機能強化など都道府県単位 ( 三次医療圏 ) の医療提供体制の課題を解決するための施策について定める計画 ( 以下 地域医療再生計画 という ) を作成するとともに 地域医療再生臨時特例交付金により地域医療再生基金を拡充し これらの施策を実施することが望まれる 本指針は 都道府県の参考となるものを手引きの形で示したものである 第 2 地域医療再生計画の作成 1 総論地域医療再生計画の内容については 都道府県において 本作成指針に即し かつ 都道府県 ( 三次医療圏 ) における官民を問わない幅広い地域の医療機関 医育機関 医師会等関係団体 市町村等の関係者 地域住民並びに医療審議会又は医療対策協議会等の意見を聴き それぞれの地域の実情に応じて定めるものとする 地域医療再生計画においては 個々の医療機関が直面する課題を解決することだけでなく 地域医療全体が直面する課題を解決することを目的とする また 地域医療再生計画においては 現状分析 課題の選定 達成すべき目標及び実施する事業が一貫したものとなるよう留意する さらに 地域医療再生計画の終了後においては 高度 専門医療機関や救命救急センターの整備 拡充と これらの医療機関と連携する地域の医療機関の機能強化による急性期から亜急性期 回復期 維持期 そして在宅へと連なる連携体制の強化など都道府県 ( 三次医療圏 ) における医療提供体制など 医療に関する課題を解決することにより 地域における医療が継続的に確保されるよう留意する 地域医療再生計画の終了後において 地域における医療の継続的な確保に支障が生ずることのないよう留意する なお 2において地域医療再生計画の記載事項とされているものについては 必ず記載するものとする

2 記載事項次の事項については 地域医療再生計画に記載するものとする (1) 地域医療再生計画において対象とする地域の範囲地域医療再生計画においては 都道府県単位 ( 三次医療圏 ) を対象として定める (2) 地域医療再生計画の開始日及び終了日地域医療再生計画の期間については 平成 25 年度末までの4 年間以内とする (3)(1) の地域における医療に関する現状の分析地域における医療に関する現状の分析をするに当たっては 医療に関する需要 必要な医師数などにつき 可能な限り定量的な分析を行う また 地域における医療に関する課題が明らかとなるよう留意する (4)(1) の地域において解決すべき医療に関する課題 (5) 地域医療再生計画の期間の終了日までの間に (1) の地域において達成すべき医療に関する目標 (1) の地域における医療提供体制の在り方に関して 地域医療再生計画を実施することにより達成する全体的な目標 ( 以下 大目標 という ) を定める あわせて 大目標の達成状況を把握 評価するため 大目標に関連する指標について数値目標を定める 数値目標の設定に当たっては 必要な医師数 救急搬送に要する時間などにつき 可能な限り 具体的かつ定量的な目標を設定する 数値目標については 年度ごとの事業計画においてそれぞれの達成すべき目標を定める (6)(5) の目標を達成するために行う事業の内容地域医療再生計画においては 対象とする地域における実情に応じて 当該地域の医療課題を解決するために必要な事業について定める 例えば 高度 専門医療機関や救命救急センターの整備 拡充や これら医療機関と連携する急性期を脱した患者を受け入れるための後方病床を持つ医療機関 二次救急医療機関などの地域の医療機関の機能強化 地域医療を担う人材の育成等の事業を定めるものとする その際には 地域の医療機関 医育機関 医師会等関係団体 市町村等の関係者などの意見を踏まえ 地域にとって必要で公益性の高い事業が地域医療再生臨時特例交付金の対象となるようにすることとする 地域医療再生計画においては 既に実施している国庫補助対象事業を定めても差し支えない ただし これらの事業は 地域医療再生臨時特例交付金の対象とはならない なお 国庫補助の対象となる事業を新規に実施し 又は 拡充する場合であっても 当該国庫補助を優先的に活用する (7)(6) の事業を実施するに当たって必要な経費 ( 経費に係る財源を含む ) 経費の積算に当たっては 費用を可能な限り抑制するため 適正な価格を用いて行う また 既に実施している国庫補助事業における国以外の負担分について 本交付金を充当することはできない 既に実施している地方単独事業についても同様とする さらに 継続的に実施することが必要な事業については 地域医療再生計画が終了し 地域医

療再生基金が無くなった後においても引き続き実施されるよう 地域医療再生計画の期間中においても一部は都道府県又は市町村が負担するなど 費用負担の在り方に留意する 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 ( 平成 19 年法律第 94 号 ) 附則第 5 条において 地方公共団体は 国 独立行政法人 国立大学法人等に対し 原則として 寄附金 法律又は政令の規定に基づかない負担金その他これらに類するものを支出してはならないこととされているので留意する ただし 地方公共団体の要請に基づき 科学技術に関する研究開発等で 地域における産業の振興その他住民の福祉の増進に寄与し かつ 当該地方公共団体の重要な施策を推進するために必要であるものを行う場合に 当該地方公共団体が当該研究開発等 ( 当該法人において通常行われる研究開発等と認められる部分を除く ) の実施に要する経費等を負担しようとする場合 ( 地方公共団体の財政の健全化に関する法律施行令 ( 平成 19 年政令第 397 号 ) 附則第 4 条第 7 号 ) 地方公共団体の要請に基づき 当該地方公共団体の住民に対して特別に医療を提供する場合に 当該地方公共団体が当該医療の提供に要する費用等を負担しようとする場合 ( 同条第 8 号 ) 等であって あらかじめ 総務大臣に協議し 同意を得たものは例外とされている (8) 地域医療再生計画の終了後に実施する必要があると見込まれる事業地域医療再生計画の終了後において (5) に掲げる目標を引き続き達成するために実施する必要があると見込まれる事業につき 事業継続性を明確にして その内容及び経費を記載する 3 地域医療再生計画作成等に係る手順都道府県が地域医療再生計画を作成する際 全国に共通すると考えられる手順等を参考までに示す (1) 地域医療再生計画 ( 案 ) を作成するための体制の整備 (2) 地域医療の現状分析等に係るデータの収集 調査の実施及び将来予測の検討 (3) 都道府県 ( 三次医療圏 ) における官民を問わない幅広い地域の医療機関 医育機関 医師会等関係団体 市町村の関係者等に対して意見を聴取 (4) 都道府県 ( 三次医療圏 ) において直面する医療に関する課題を解決するための具体的方策及び目標等を検討 (5) 都道府県 ( 三次医療圏 ) における課題を解決するための事業の内容についての検討 (6) 以上の検討を踏まえて地域医療再生計画 ( 案 ) の作成 これまでに厚生労働省に随時相談 (7) 地域医療再生計画 ( 案 ) について都道府県医療審議会又は医療対策協議会への意見聴取 (8) 地域医療再生計画 ( 案 ) 並びに様式 1 及び様式 2の厚生労働省への提出 (9) 地域医療再生計画に係る有識者会議 ( 以下 有識者会議 という ) において地域医療再生計画 ( 案 ) の評価を行い その評価結果を踏まえ地域医療再生基金の加算額等を決定する (10) 厚生労働省から都道府県に地域医療再生臨時特例交付金の交付額を内示 (11) 地域医療再生計画を決定 4 医療計画等との関係 地域医療再生計画の作成に当たっては 都道府県医療計画その他都道府県が定める関係計画

の内容と調和が保たれるよう必要に応じて都道府県医療計画を見直す また 公立病院改革プラン及び各都道府県において策定された 再編 ネットワーク化に関する計画 構想等 ( 公立病院改革ガイドラインについて( 通知 ) ( 平成 19 年 12 月 24 日総財経第 134 号総務省自治財政局長通知 ) を踏まえて作成されるものをいう ) との整合性について留意する 第 3 地域医療再生計画の推進等 1 地域医療再生計画の推進体制地域医療再生計画の推進体制については 地域の医療機関 医育機関 医師会等関係団体 市町村等の関係者 地域住民との情報の交換や都道府県医療審議会又は医療対策協議会を活用するなど 関係者が互いに情報を共有することにより 信頼関係を醸成し 円滑な連携が推進されるような体制を構築することが望ましい また 平成 25 年度末までの年度計画に基づき 各事業毎の責任者を明確化すること等により 計画を着実に実施していくことのできる体制を整える 2 地域医療再生計画の達成状況の評価等地域医療再生計画に定める事業に関して 毎年度 当該目標の達成状況を評価し 実績報告を作成する その際には 地域の医療機関 医育機関 医師会等関係団体 市町村等の関係者 地域住民並びに都道府県医療審議会又は医療対策協議会からも 必要に応じて意見を聴取するものとする 地域医療再生計画に定める事業の実績報告は 厚生労働大臣に提出する 評価の結果は 次年度以降の地域医療再生計画に係る事業計画に反映させるものとする 厚生労働省は 少なくとも 平成 22 年度から平成 23 年度までの実績については 有識者会議に報告し 技術的助言を含めた意見を聴くものとする 3 地域医療再生計画の変更評価の結果に基づき 地域医療再生計画における大目標を達成するために必要があると認める場合 地域医療再生計画の変更を行うことができる 地域医療再生計画を変更しようとするときは あらかじめ 都道府県 ( 三次医療圏 ) における地域の医療機関 医育機関 医師会等関係団体 市町村等の関係者並びに都道府県医療審議会又は医療対策協議会の意見を聴取する 都道府県は 地域医療再生臨時特例交付金の交付を受けている場合であって 地域医療再生計画を変更しようとするときは 当該変更につき 厚生労働大臣の承認を受けなければならない 厚生労働大臣は 都道府県の地域医療再生計画の変更 ( 軽微な変更を除く ) を承認する場合は 有識者会議の意見を聴くものとする

第 4 その他 地域医療再生計画の作成に当たっての留意事項については 別紙 1 のとおりであるので参考とす る また 地域医療再生計画の内容としては 別紙 2 の例示が考えられるので 併せて参考とする

地域医療再生計画の作成に当たっての留意事項 ( 別紙 1) 1 地域医療再生計画の記載事項 (1) 必要事項の記載 必要な記載事項はすべて記載すること 計画期間は平成 25 年度末までに終了すること 対象地域は 都道府県( 三次医療圏 ) を対象とすること (2) 計画の論理性 現状分析 課題の認識 目標設定及び実施する事業は それぞれ 適正に検討すること 現状分析 課題の認識 目標設定及び実施する事業が一貫したものとすること (3) 計画の適正性 定量的な現状分析をすること 地域医療全体が直面する課題を解決することを目的とすること 計画期間の終了後において 地域において医療が継続的に提供される体制が確保されることが見込まれるようにすること 定量的な目標を定めること 病院病床の機能分化について 妥当な目標を設定すること 高度 専門医療機関や救命救急センターの整備 拡充やこれらの医療機関と連携する地域の医療機関の機能強化について 妥当な目標を設定すること 地域医療を担う人材育成事業について 妥当な目標を設定すること 必要性の低い事業は含まないこと 特定の医療機関の整備や高額医療機器の購入に偏ることなく 地域にとって必要で公益性の高い事業とすること 交付の条件をクリアしていること (4) 他の計画等との調和 医療計画その他都道府県が定める関係計画との調和を図ること 公立病院改革プラン等との調和を図ること 2 地域医療再生計画の作成手順都道府県 ( 三次医療圏 ) における官民を問わない幅広い医療機関 診療又は調剤に関する学識経験者の団体 ( 医師会 歯科医師会及び薬剤師会 ) 市町村等の関係者及び地域住民に対して意見を聴取すること 3 地域医療再生計画に定める事業に係る経費の積算 妥当な単価により積算すること 過度の施設又は設備の整備を行わないこと 借入を行う場合 借入金は返済可能な範囲とすること

既に実施していた国庫補助事業における県等の負担分について 本交付金を振り替えて充当しないこと 既に実施している地方単独事業について 本交付金を振り替えて充当しないこと 地方公共団体から国立大学法人 独立行政法人等に対して 補助金等の支出を行う場合 地方公共団体の財政の健全化に関する法律に定める要件 ( 県負担がある場合の総務大臣の同意等 ) を満たすこと

地域医療再生計画 ( 案 ) は 平成 21 年 6 月 5 日医政発第 0605009 号厚生労働省医政局長通知 地域医療再生計画について の別添 1 別添 2 を参考に記載してください ( 別紙 2) 県地域医療再生計画 1 地域医療再生計画の期間 平成 23 年 月 日から平成 25 年度末までの期間を対象として定めるものとする 2 現状の分析 三次救急医療体制 高度 専門医療体制など 三次医療圏から一次医療圏にわたる医療連携体制 医 療従事者等に関する現状分析を記載 3 課題 現状分析結果を元に三次医療圏における医療課題を記載 4 目標 課題に対する目標について記載

5 具体的な施策 地域医療再生計画において実施する事業について記載 ( 事業総額 基金負担額 県負担額についても 記載 ) 6 施設 整備対象医療機関の病床削減数 整備対象医療機関の病床削減数を記載 ( 削減しない場合も記載 ) 二次医療圏名過剰 非過剰の別医療機関名整備前病床数整備後病床数病床削減割合 二次医療圏名過剰 非過剰の別医療機関名整備前病床数整備後病床数病床削減割合 7 地域医療再生計画終了後に実施する事業 地域医療再生計画が終了し 地域医療再生基金が無くなったあとにおいても継続する必要があると考え られる事業について記載 ( 事業予定額についても記載 ) 8 地域医療再生計画 ( 案 ) 作成経過再生計画 ( 案 ) を作成するまでの経過について記載 記載例 月 日関係機関 団体及び住民に対する説明会開催 月 日第 1 回 委員会開催 月 日第 会 委員会開催再生計画中間案の決定 月 日パブリックコメントの募集 月 日 月 日 県医療審議会開催再生計画 ( 案 ) の決定

( 様式 1) 地域医療再生計画 ( 案 ) の交付の条件にかかる対応状況について 都道府県名 : 交付の条件 交付要綱 4(1)(2) の事業に係る交付の条件 地域医療再生計画 ( 案 ) の対応状況 簡潔に記載してください 1 2 3 4 5 交付要綱 4(2) の事業に係る交付の条件 61 62 63 64 65

地域医療再生計画 ( 案 ) 調査票 ( 様式 2) 都道府県名 : 1 計画の必要性 2 計画の効率性 ( 事業に係る積算資料を別途添付してください ) 3 計画の有効性 4 計画の公平性 ( 官民問わず幅広く地域の医療関係者の意見を聴取するために行った取り組み内容 ) 5 計画の優先性 できるだけ定量的に それぞれの項目のポイントを記載してください