250口 腔 腫 瘍20巻4号2008 柴 図5疾 原 孝 彦 ほか 患 別 にみ た症 例 数 が多 い 異 な る腫 瘍 で あ っ て も部 分 的 に 共 通 した 組織 像 と 悪 性 腫 瘍 とみ な され,明 細 胞 性 歯 原性 癌 と命 名 され た,(5) して 認 め られ る こ と もあ り,歯 原性 腫瘍 の 診 断 を よ り困 難 歯 原 性 癌 肉 腫 は分 類 か ら除外 さ れ た,(6)語 句 と亜 型 分類 の な もの に して い る まず,新 分類 の特 徴 に つ い て 述べ,次 変 更,な い で 今 回 の実 態 調 査 で判 明 した 点,そ して 諸 外 国 の報 告 と 対 比 して考 察 を行 う どが 挙 げ られ る 2005年 版 新WHO国 際 分類 で は,全 臓 器 に わ た っ て 臨 床 的 意 義 を重 要 視 す る観 点 か ら悪 性 腫 瘍 を先 ず 挙 げ,次 い 1,新 分 類 に つ い て で 良 性 腫 瘍 を列 記 して い る 歯 原 性 肉腫 は従 来 通 りで あ る WHOで は 歯 原 性 腫 瘍 を系 統 的 に 分 類 す る た め1971年 が,歯 原 性 癌 腫 はエ ナ メ ル上 皮 腫 の悪 性 型 が4つ の亜 型 に に 歯 原 性 腫 瘍 の 組 織 型 分 類 を 発 表 し た5,6) 分 か れ る な どの 変 更 が あ る7) と1992年 と くに後 者 の 分 類 は広 く用 い られ,歯 原性 腫 瘍 に 関連 した 研 究 発 表 も多 く認 め ら れ る が,い これ まで と同 様,歯 原 性 上 皮 と外 胚 葉 性 間葉 との 間 の誘 ま だ語 句 の 統 一 と分 類 導 現 象 の 有 無 を も と に,(1)純 上 皮 性 腫 瘍,(2)外 胚 葉 性 問葉 法 に 関 して の 論 争 は 絶 え な い の が 現 状 で あ る そ ん な 中, 組 織 の 誘 導 を伴 う上 皮 性 腫 瘍,(3)間 葉 性 腫 瘍 の3グ ル ー プ WHOは に 大 別 して い る 頻 度 の 高 い(1)グル ー プの エ ナ メ ル上 皮 腫 これ ら腫 瘍 の 定 義 と組 織 型 分 類 を2005年 で更新 した4 7) 今 ま で の もの と比 較 して 新 しい 分 類 に は6つ の は 充 実 型/多 大 き な変 更 点 が あ る (1)裏装 上 皮 が 錯 角 化 を示 す 歯 原性 角 型,そ 化 嚢 胞 は 歯 原 性 上 皮 か ら分 化 した 歯 原性 腫 瘍 と判 断 され, 嚢 胞 型,骨 外 型/周 辺 型,線 維 形 成(類 腱) して 単 嚢 胞 型 に新 た に分 類 さ れ た4.7) 歯 原 性 病 変 と は 直接 の 関連 は 認 め られ な い が, 骨 性 病 角 化 嚢 胞 性 歯 原 性 腫 瘍 と命 名 さ れ た(正 角 化 を示 す もの は 変 の 中 に 中 心 性 巨 細 胞 性 病 変,ケ 含 まれ て い な い),(2)腺 腫 様 歯 原性 腫 瘍(腺 様 歯 原 性 腫 瘍) 胞 な らび に 単 純 性 骨 嚢 胞 が 挙 げ ら れ て い る ま た, そ の は歯 原 性 外 胚 葉 性 組 織 を伴 わ な い 上 皮 性 腫 瘍 に分 類 さ れ 他 の腫 瘍 で は乳 児 の 黒 色 性 神 経 外 胚 葉 性 腫 瘍 が 取 り入 れ ル ビ ズ ム,脈 瘤 性 骨 嚢 た,(3)石 灰 化 歯 原 性 嚢 胞 は 良性 腫 瘍(石 灰 化 嚢 胞 性 歯 原性 ら れ て い る しか し,こ の 病 変 はWHOCIassification 腫 瘍,象 牙 質 形 成 性 幻 影 細 胞 腫 瘍)と 一 部悪 性 腫 瘍(歯 Tumoursの 原 性 幻 影 細 胞 癌)に 分 け られ た,(4)歯 原性 明細 胞 腫 は事 実 上 of 鼻 腔 お よ び副 鼻 腔 の 章 で 詳 し く述 べ られ て い る の で,歯 原性 腫 瘍 に分 類 さ れ る こ との妥 当性 につ い

4) Barnes, L., Eveson, J., et al.: World Health Organization Classification of Tumors, Pathology and Genetics of Tumors of the Head and Neck. International Agency for Research on Cancer, Lyon, 2005. 5) Pindborg, J.J., Kramer, LR.H., et al.: WHO Histological Typ ing of Odontogenic Tumours, Jaw Cysts, and Allied Lesions. Geneva: World Health Organization 1971. 6) Kramer, I.R.H., Pindborg, J.J., et al.: WHO. Typing of Odon togenic Tumors. 2nd ed, Berlin : Springer-Verlag 1992. 10) Daley, T.D., Wysocki, G.P., et al.: Relative incidence of odon togenic tumors and oral and jaw cysts in a Canadian popu lation. Oral Surg Oral Med Oral Pathol 77 : 276-280,1994. 11) Lu, Y., Xuan, M., et al.: Odontogenic tumors. A demographic study of 759 cases in a Chinese population. Oral Surg Oral Med Oral Pathol 86 : 707-714,1998. 12) Jing, W., Xuan, M., et al.: Odontogenic tumors: a retrospec tive study of 1642 cases in a Chinese population. Int J Oral Maxillofac Surg 36: 20-25, 2007.

Epidemiological study of odontogenic tumors according to the new WHO classification in 2005 Committee of Odontogenic tumors treatment's guideline community Chairman: Takahiko Shibahara (Department of Oral and Maxillo-Facial Surgery, Tokyo Dental College) Members: Shosuke Morita University) (First Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Osaka Dental Kazumasa Sugihara (Department of Maxillofacial Diagnostic and Surgical Science Field of Oral and Maxillofacial Rehabilitation Kagoshima University Graduate School of Dental and Medical Sciences) Kazuyuki Minowa (Hokkaido University hospital center for advanced oral medicine) Akira Yamaguchi (Section of Oral Pathology, Department of Oral Restitution, Graduate School of Tokyo Medical and Dental University) Takafumi Yamada (Department of Dental Hygiene and Welfare, Meirin College) Abstract We studied 5231 patients with odontogenic tumor who visited and were treated at the 61 institutions certified as training facilities by the Japan Society for Oral Tumors, which comprise 25 dental university hospitals, 28 medical university hospitals, and 8 general hospitals (1995-2004). These tumors were reclassified according to the new WHO classification revised in 2005 and the clinicopathological data were analyzed. The patients were 2582 (49.4%) males and 2649 (50.6%) females (male : female ratio, 1 : 1.03). Histologically, the tumors contained 1460 ameloblastomas, 1258 keratocystic odontogenic tumors and 1079 odontomas. These tumors constituted 74% of all the cases. Key words : odontogenic tumor, new WHO classification, epidemiological study Requests for reprints to: Dr. Shibahara T., Department of Oral and Maxillo-Facial Surgery, Tokyo Dental College, Masago 1-2-2, Mihama-ku, Chiba, 261-8502 Japan