三次元 CAD 情報標準化セミナー 2014 の活動紹介 副委員長 生方清美
アジェンダ 1. これまでの取り組み 2. JIS/ISO 化への取り組み 3. 最後に
1. これまでの取り組み 3
1-1. 図面の課題 3D 図 +2D 図 各社毎の 3D 図面 A 社 B 社 C 社 + 3D 図面 (A 社仕様 ) 3D 図面 (B 社仕様 ) 3D 図面 (C 社仕様 ) 形状を 3D で表現 注記 属性情報は Text で 2D 上に指示 2D 図面作成工数大 各社独自の様式で作成 解読 加工 = ノウハウ 手作業 手作業 手作業??? サプライヤー入手しても形式がバラバラで非効率 ボス / リブ位置 2D 図面から読取り コスト / 重量の集計 作業標準作成 人が介在 時間が掛かる / 間違い発生 4
1-2.3D 単独図の規格化 (2004 2004~2010) 過去 現在 /3D+2D 図面 設計は 3D-CAD で行っているが ものづくりには 2D 図面が必要となっている 現在 /3D 単独図 設計からものづくりまで 3D 単独図で一気通貫を実現する <3D 単独図 > <2D 図面 > + <3D モデル > 5
1JEITA 3DA モデルガイドライン Ver3.0 1-3. 各種ガイドライン 3D 単独図及び活用に関する各種ガイドライン 事例を作成 公開 2JEITA 3D 単独図金型工程連携ガイドライン V1.0 3JEITA 3DA モデルを利用した測定ガイドライン JEITA ホームページで入手可能 http://home.jeita.or.jp/3d/index.htm 6
1-4.3D 単独図の推進の問題点 本専門委員会では 2004 年頃より 図面レスをキャッチフレーズに 3D 単独図 の規格化 活用 普及活動を行ってきた しかしながら ものづくりの環境 ( 特に 3D-CAD 機能 ) が整わない状況での推進に 設計効率も悪く 実業務での効果が出にくいという状況になっていた
1-5. 海外調査 方針見直し (2011~2012 年 ) このような状況を打開する為 3D 単独図 展開の可能性を調査する目的で 2011 年の台湾の企業調査と 2012 年の欧州航空 自動車業界及び標準化団体の調査を実施した その結果 以下のような結論に至った 1.JIS/ISO への提案も考慮するが 実業務に合ったルール化と運用をしていかなければ効果は出せない 2. 効果を実証した提案でなければ受け入れてもらえない 3. ルールを提案 展開していくためには 他業界との協業が必要特にルールに準拠した CAD 機能等 システム開発が必要 ProSTEP 調査例 例 ) ProSTEP ivip 社 ( 非営利団体 ) 業界での成功事例を標準化メソッドで標準化するプロ集団 ( 仕様に対してユースケースを作り検討 成功ケースを統合化して標準化する )
1-6. 各分科会の位置付け 標準化 検証 改善のサイクルを回して熟成させて行く ( 日本版 Prostep 型活動に育てる ) 標準化 実証検証 システム開発の関係 コンセプト探索 計画と要求 標準化分科会標準検討 活用分科会ベンチマーク Showcase 詳細設計 要求確認 設計確認 確認テスト 導入試験運転と評価 活用分科会 IT ツール検討 WG 利用とサポート 上がった課題をベンダ視点で検討統合テスト し共通の仕様とする 実証分科会実証検証 実装 単体テスト
1-7.DTPD への進化 (2012 年 ~) 設計成果物中心のデータ 3D 単独図 から 各工程でデータ活用していく DTPD (Digital Technical Product Documentation) へと進化させた
2.JIS/ISO 化への取り組み 11
2-1.3DA モデルへの変遷 過去 現在 /3D+2D 図面 設計は 3D-CAD で行っているが もの造りには 2D 図面が必要となっている 現在 /3D 単独図 設計からもの造りまで 3D 単独図で一気通貫を実現する 寸法公差 将来 /3DA モデル 設計からもの造りまで 3DA モデルで一気通貫を実現する < 3DA モデル > <3D 単独図 > + < 2D 図面 > JIS にも ISO にもない < 3D モデル > 設計意図の伝達に曖昧さが残る ( 経験と人が対応 ) 寸法記載の手間 複雑で人が理解できない 幾何公差採用で 設計意図が一義的な定義できる 品質向上 JEITA の普通幾何公差採用による記載省略とマシンリーダブル 効率アップ 12
2-2.DTPD の標準化 3DA モデル 部品 組立に関する全ての情報を 3DA に入れる 標準化 メカ電気 メカ 電気光学 ソフト 光学ソフト システム検討 / 開発 メカトロ形状を 3D で表現 全ての情報をデジタル情報で所持 実務実証 ISO の領域 解読 加工 測定 = ツール 自動 自動 自動 異なる CAD 間での 3D 形状データの流通を保証 3D 形状 :STEP/IGES 3D データ品質 :PDQ 注記 属性情報などのデジタルデータ形式 測定結果の集計 フィート ハ ック 作業標準 自動組み立て 3D プリンター検証 解析 速く 簡単 正確に情報を伝達! 注記 属性情報などの 3D 図面での表記方法 三次元図面としての表記法 三次元図面としての流通を保証 TC184/SC4 TC10
DTPD 構成 2-3.DTPD で定義する領域 ( 各生産プロセスで管理される DTPD 構成情報 ) DTPD DTPD 管理情報 関連情報 3DA モデル 解析データ 製造データ試験データ品質データサービスデータ 二次元図面 設計モデル 製品特性 モデル管理情報 モデル幾何形状 補足幾何形状 表示要求事項 非表示要求事項 生産プロセス 開発 生産準備プロセス 量産プロセス 物流 販売 保守 ( 対顧客 ) プロセス ニーズ PLM (DTPD, 設計 BOM) 生産設計 解析 CAE 組立性 CAE PLM (DTPD, 生産 BOM) CAT 測定検査実験 商品企画 技術開発 シーズ CAD 設計開発 工程設計 工具設計 組立性検証 ディジタル検証ディジタルモックアップ 量産試作 作業手順書 ( 部品生産 部品調達 組立 ) 量産体制確立 内製部品生産 外注先での生産 組立 組立 検査 販売 販売マニュアル 保守 サービス サービスマニュアル マーケティング ( お客様相談室 ) 14
2-4. 各種規格 /JEITA 規格の位置付け 規格化の方針 ISOに準拠するが 必要事項はISOに上程する JAMA 活動 SJAC 等の関係団体と連携する 電気 精密として必要なものを継続的に追加していく 準拠 上程 ISO 16792 TC184/SC4 TC10 JIS 国際規格 JAMA,SJAC と協力の上 JIS 開発提案 国内規格 準拠 活用 JEITA 3DA モデル ガイドライン JAMA/JAPIA 3D 単独図 ガイドライン JAMA と協力の上 JIS 開発提案 業界規格 ガイドライン A 社 B 社 各社運用ルール JAMA : 日本自動車工業会 SJAC : 日本航空宇宙工業会 15
2-5. 各省庁 団体との連携 経済産業省産業技術環境局国際標準課 (ISO 課 ) 製造産業局商務情報政策局情報通信機器課 JEITA 連携 ProSTEP( 欧州 ) 原課 支援 JEITA 7 CAD ベンダー ( 賛助会員 ) 企画開発 設計製造 日本自動車工業会電子情報委員会デジタルエンジニアリング部会 4 1 連携検討 電気 / 電子 / ソフトウェア等の委員会 2 ISO/TC10 ( 表記方法 ) JIS/3D-DTPD 3DA モデル 3 産業総合研究所 CMM コンソーシアム 6 ISO TC184/SC4 ( デジタルデータ形式 ) 日本金型工業会 5 3D DTPD 物流販売保守 海外 国内標準化 国内技術連携 JEITA 3 次元 CAD 情報標準化は TC10( 表記方法 ) と TC184/SC4( デジタルデータ形式 ) が 2 本柱 1JIS 委員会 /3D DTPD に委員 4 名を派遣 中心メンバーとして活躍 JEITA/3DA モデル採用 2TC10 には JIS 委員会 /3D DTPD 提案予定 提案をする中で委員派遣等を進める 3TC184/SC4 には リエゾン団体と事務局支援 今後に幹事派遣と JEITA/3D DTPD 提案 4 日本自動車工業会電子情報委員会デジタルエンジニアリング部会は JIS や TC184/SC4 で連携 5 日本金型工業会とは金型技術で連携 成果を 金型工程連携ガイドラインとして発行 6 産業総合研究所 CMM コンソーシアムとは自動計測技術で連携 成果を測定ガイドラインとして発行 7CAD ベンダー ( 賛助会員 ) と一体となり ガイドライン評価 ( 実証検証 ) と CAD 機能実現を推進 16
3. 最後に JEITA 内活動として 1. 従来規格を実用規格 (JIS/ISO 化 ) へ成熟 2. メカ / 電気 / 光学 / ソフト連携までを想定 3. 日本型 ProSTEP( 標準化 / 普及 展開 / コンサルティング ) を実施 4. 関連団体 ベンダとの連携の強化 関連する皆様のご協力を引き続きお願い致します この活動への参加をお待ちしております 詳しくは JEITA のホームページをご覧ください URL http://home.jeita.or.jp/3d/index.htm 17