<4D F736F F D B90B3947A F935F90AE979D2893FA957493FC82E8292E646F6378>

Similar documents
< F2D B90B389BB8EC08E7B8C7689E C4816A8E96914F90E096BE E6A746463>

(Microsoft Word - \212\356\226{\225\373\220j\212m\222\350\224\305\(0730\217C\220\263\).docx)

(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

目 次 平成 29 年度島根県公立高校入試の改善方針について 1 Ⅰ 改善方針の概要 2 1 基本的な考え方 2 改善方針の内容 3 実施の時期 Ⅱ 選抜制度の具体的内容 3 1 選抜の機会 2 検査の時期 3 選抜資料 学力検査 3-2 個人調査報告書 3-3 面接 3-4 その他の資

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

ウ実施期日等平成 28 年 3 月 8 日 ( 火 ) 時限教科検査時間 1 国語 9:00~ 9:50 ( 50 分 ) ( 休憩 ) 2 数学 10:10~11:00 ( 50 分 ) ( 休憩 ) 3 英語 11:20~12:10 ( 50 分 ) ( 昼食 ) 4 社会 13:00~13:5

目 次 1 設置の目的 1 2 設置の基本的枠組み (1) 課程 (2) 学科 (3) 入学定員 (4) 設置予定 3 教育理念 育てたい人物像 (1) 教育理念 (2) 育てたい人物像 4 教育課程について (1) スポーツマネジメント科教育課程編成の基本方針 2 (2) 教育課程表 4 5 その

< F2D318BB388E789DB92F682CC8AC7979D F >

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

(4) 教員数 [ 表 3] 教員数 は 1,295 人で 前より 43 人減少しました そのうち 女性教員の占める比率は 95.9% となっています (5) 小学校第 1 学年児童数に対する幼稚園修了者数の比率 [ 表 4] 当該の奈良県内の小学校第 1 学年の児童数に対する その年の 3 月の県


政策評価書3-3(4)

目次 工業高等学校の現状 練馬工業高等学校について 2

45 宮崎県

Microsoft Word - 医療学科AP(0613修正マスタ).docx

受付番号 宮城県小牛田農林高等学校長殿 平成 年 月 日 志願する課程, 学科, コース 部 : 全日制課程農業技術科農業科学コース 次の 1,2 のうち, 満たしている条件の にチェックをすること 2 の場合 (1)~(3) のいずれか 1 1~3 年生の全教科の評定平均値が4.0 以上の者 2

4 選抜方法 (1) 選抜の方法 本校の 期待する生徒像 に基づき, 学力検査の成績, 調査書, 面接の結果 等を総合的に判定して入学者の選抜を行う ア 学力検査の成績 による順位と 調査書の得点 による順位が, ともに次のパーセント以内にある者は, 入学許可候補者として内定する ( ア ) 受検者

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

4 選抜方法 (1) 選抜の方法 本校の 期待する生徒像 に基づき, 学力検査の成績, 調査書, 面接の結果 等を総合的に判定して入学者の選抜を行う ア 下表のとおり合計点を算出する 学力検査 調査書 5 教科の 教科の学習の記録 出欠 行動 特別活動 部活動等 面接 得点合計 の記録 の記録 の記

15 県立村山産業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電子情報科 ) 知徳体が調和した人間を目指し 誠実な行動ができる生徒 将来 地域の産業 社会の発展に貢献しようとする強い気持ちを持った生徒 将来のスペシャリストになるという明確な目的意識を持ち そのために必要な知識 技術及び技能を身につ

22 県立米沢興譲館高等学校 ( 全日制 ) 理数科求める生徒像 出願要件 1 キャリア形成に係る要件 選抜規準 (A 調査書学習の記録 :B 調査書学習の記録以外 :C 面接 : D 作文 :E 基礎学力検査 ) 2 成績評定概況に係る要件 面接の評価の観点 評価の段階 推薦入学者選抜 3 特別活

4 選抜方法 ( 1 ) 選抜の方法 学力検査の成績 調査書の得点 第 2 日の検査 ( 面接 ) の得点 を全て合計した 総得点 により順位をつけ 各選抜資料の評価等について慎重に審議しながら 予定人員までを入学許可候補者として内定する < 総得点の満点の内訳 > 調査書の得点第 2 日の検査学力

自己点検・評価表

【大綱】①平成29年度山口県公立高等学校入学者選抜実施大綱

23 県立米沢工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 生産デザイン科 電気情報科 建築科 環境工学科 ) 当該類 ( 学科 ) を志望する動機及び目的意識が明確 適切であり ものづくり や創意工夫することに強い興味 関心を持ち 将来の工業界を担うことが期 A 25 : B 25 : C 3

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

2 幼保連携型認定こども園 [ 表 3] 主要指標の推移 教育 保育職員数 1 学級当たり教育 保育職員 ( 本務者 ) 園数学級数在園者数 ( 本務者 ) の在園者数 1 当たりの在園者数対前対前対前対前 (3~5 対前 (0~5 対前増減数増減率増減率増減率歳児 ) 増減数歳児 ) 増減数 園

Microsoft Word - 平成27年度 自己評価委員会報告書

5. 政治経済学部 ( 政治行政学科 経済経営学科 ) (1) 学部学科の特色政治経済学部は 政治 経済の各分野を広く俯瞰し 各分野における豊かな専門的知識 理論に裏打ちされた実学的 実践的視点を育成する ことを教育の目標としており 政治 経済の各分野を広く見渡す視点 そして 実践につながる知識理論

02 (確定)H30志願者(志願変更後)学校別「入力用」

目 次 1 これまでの経緯と今後の高校再編 1 (1) 最終報告 までの経緯 1 (2) 最終報告 以降の経過と現状 1 (3) 今後の高校再編を進めるにあたって 2 2 今後の高校再編の進め方 3 (1) 高校再編の新たな方針 基準 3 (2) 今後の検討方法 3 (3) 凍結した計画の取扱い 3

34 県立鶴岡工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電気電子科 情報通信科 建築科 環境化学科 ) ものづくりに興味や関心があり 将来は工業に関する知識や技術を活かした分野で活躍することを強く望む者 評定合計が 27 以上の者 志望動機が明確であり 志望学科に関する学習やものづくりに強い

Taro-14工業.jtd

34 県立鶴岡工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電気電子科 情報通信科 建築科 環境化学科 ) 次のいずれかに該当する者 1 文化的活動や体育的活動において地区大会を経て 県大会に出場した者 2 部長 副部長 選抜選手として活動した者で 部活動 研究活動で活躍することを強く望む者 3

平成 24 年度職場体験 インターンシップ実施状況等調査 ( 平成 25 年 3 月現在 ) 国立教育政策研究所生徒指導 進路指導研究センター Ⅰ 公立中学校における職場体験の実施状況等調査 ( 集計結果 ) ( ) は 23 年度の数値 1 職場体験の実施状況について ( 平成 24 年度調査時点

02(確定)H30志願者学校別 - コピー

資料3 高等専門学校の現状について

第 1 部 施策編 4

< F2D EE888F8288FA48BC E6A7464>

商業科 ( 情報類型 ) で学習する商業科目 学年 単位 科目名 ( 単位数 ) 1 11 ビジネス基礎 (2) 簿記(3) 情報処理(3) ビジネス情報(2) 長商デパート(1) 財務会計 Ⅰ(2) 原価計算(2) ビジネス情報(2) マーケティング(2) 9 2 長商デパート (1) 3 プログ

第 1 章高校教育を取り巻く現状と課題 2 高校教育を取り巻く現状と課題 (2) 県立高校の現状と課題 4 不登校生徒や中途退学者の状況 そのため, 高校と中学校 特別支援学校 地域の保健福祉部門等との連携を強化し, 教育相談体制を拡充するとともに, 生徒一人一人の自己肯定感の涵養や自己実現を積極的

H25後期選抜の選抜資料等

筑波大学の使命 筑波大学は その建学の理念に 変動する現代社会に不断に対応しつつ 国際性豊かにして かつ 多様性と柔軟性とを持った新しい教育 研究の機能及び運営の組織を開発 し 更に これらの諸活動を実施する責任ある管理体制を確立する と掲げ 我が国における大学改革の先導的役割を果たす 研究力開学以

分野における高度な知識 技術に触れながら実務能力を高めることは 課題解決 探求能力 実行力といった 社会人基礎力 や 基礎的 汎用的能力 などの社会人として必要な能力を高め 自主的に考え行動できる人材の育成にもつながる また 企業等の現場において独創的な技術やノウハウ等がもたらすダイナミズムを目の当

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

別表4稲生 情報コース 表中の 最終段階 とは 後期選抜の選抜方法の (5) の段階を示す 表中の 印は 選抜資料に該当するもので 印が 特に重視する選抜資料 を示す 高等学校名学科 コース名学力調査書実技面接の作文の検査のの検査の状況結果結果内容結果 機械科 電気科 四日市中央工業 化学工学科 都

第 表 進路希望状況 区 分 志望者人数 割合 科 0, % 府 内 全 日 制 高等学校 公 専門学科 3, % 立 総合学科 239.0% 4, % 私立国立全日制高等学校国立高等専門学校 6, % % 2,522 9.% 0.5%

資料3-1 専門学科における近年の動向と課題

平成20年度AO入試基本方針(案)

<4D F736F F D20906C8AD489C88A778CA48B8689C881408BB38A77979D944F82C6906C8DDE88E790AC96DA95572E646F6378>

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

01 表紙(進路調査編)

A

大学と学生第549号広島大学におけるアクセシビリティ支援と人材育成プログラム_広島大学(岡田 菜穂子)-JASSO

1 大学等を卒業して小学校教諭普通免許状を取得する ( 免許法別表第 1) 基礎資格 種類 基礎資格 専修 修士の学位 ( 大学 ( 短期大学を除く ) の専攻科又は大学院に1 年以上在学し,30 単位以上修得した場合を含む ) 一種 学士の学位 ( 学校教育法第 102 条第 2 項により大学院へ

(3) 面接 [300 点満点 ] 3 名の評価者が, 次の4つのごとに, 各に基づき,a( 優れている ) b( 標準である ) c( 標準をやや下まわる ) d( 標準を下まわる ) e( 問題がある ) の 5 段階で評価する aを25 点,b を20 点,c を15 点,d を5 点,e を

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

はじめに 福島県学校教育審議会では 平成 28 年 5 月に福島県教育委員会より 社会の変化に対応した今後の県立高等学校の在り方について 諮問を受け これまで県内各地区にある 7 つの高等学校を視察し 高等学校の現状を確認するとともに 審議会と部会をそれぞれ 3 回にわたり開催してきた その中で 県

①H 【文警資料の案トル】表紙と目次

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

第 1 部第 3 章特別支援教育推進計画 ( 第二期 ) の基本理念と施策の方向性 1 東京都特別支援教育推進計画 ( 第二期 ) の基本理念東京都特別支援教育推進計画 ( 前計画 ) の基本理念発達障害を含む障害のある幼児 児童 生徒の一人一人の能力を最大限に伸長するため 乳幼児期から学校卒業後ま

Microsoft Word - kyoudousaihenkeikaku改.doc

01_housin.docx

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

66

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

01-02_入稿_0415

平成29年3月高等学校卒業者の就職状況(平成29年3月末現在)に関する調査について

目次 1 はじめに 1 2 根拠法令 1 3 計画期間 1 4 大綱の基本方針 2 5 主な取組 3 参考資料 7

比治山大学短期大学部総合生活デザイン学科 美術科 56 名 比治山大学子ども発達教育学科 2 年 81 名 年 136 名 比治山大学言語文化科 働く前に知っておこう!! 社会保険とお金の話 2 年 133 名 2017

<4D F736F F D C9A927A8E6D8E918A698EE693BE90A FC91508BA493AF D8F912E646F6378>

広島県立庄原格致高等学校働くときの基礎知識と日本の社会保障について 25 名 広島県立廿日市高等学校定時制労働者として最低限必要な知識を身に着ける 2 年 15 名 IGL 福祉専門学校柔整学科 鍼灸学科 労働者として基本的な知識を身に着

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

<4D F736F F D D AD8DF48D8096DA C82A982C89053>

ライフプランニング学科ライフデザインコース 学科 専攻名ミッション ( 教育目標 ) 到達目標到達目標に対応する授業科目 年 年 3 年授業科目春春春春組織のミッション到達目標 ( 綱 ) 到達目標 ( 細 ) 科目区分 科目区分 科目区分 3 家庭を経営する専門的知識と能力を身につけている に関す

沖縄県教育庁提出資料 1

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx


的な供給や 地域経済を支え 国土 環境保全や景観形成等の多面的な機能を有している農業や農村の役割は ますます重要となっている また 日本と欧州連合 (EU) の経済連携協定 (EPA) 交渉妥結などの世界的な流れや 人口減少社会に伴う国内市場の縮小と世界規模での食市場の増大への対応など 日本農業もグ

1. 学校関係者の実施について平成 26 年度学校関係者は 文部科学省が策定した 専修学校における学校ガイドライン に沿って実施した 学校自己点検報告書 ( 平成 25 年度 ) について 当校に関係の深い 3 名の委員 ( 委員名簿記載 ) にしていただいた 委員には 学校運営状況をまとめた資料を

Microsoft Word - 調査書等中学校先生記入用紙.docx

副学長 教学担当 中村 久美 新しい大学づくりに向けた教育の展開 巻頭言 2012年6月に文部科学省が公表した 大学改革実行プラン は 激動の社会における大学機能の再構築を掲げています 教学に関し ては ①学生の主体的な学びの創出や学修時間の拡大化をはじめと する大学教育の質的転換 ②グローバル化に

ICTを軸にした小中連携

<4D F736F F D A8D CA48F43834B C E FCD817A E

<4D F736F F D2091E BC6945C97CD8A4A94AD82CC CC90A7>


l. 職業以外の幅広い知識 教養を身につけたいから m. 転職したいから n. 国際的な研究をしたかったから o. その他 ( 具体的に : ) 6.( 修士課程の学生への設問 ) 修士課程進学を決めた時期はいつですか a. 大学入学前 b. 学部 1 年 c. 学部 2 年 d. 学部 3 年 e

平成18年度標準調査票

修士課程・博士課程の関係について

学生確保の見通し等を記載した書類2

平成27年度公立小・中学校における教育課程の編成実施状況調査結果について

1

Ⅲ 卒業後の状況調査 1 中学校 (1) 卒業者数平成 29 年 3 月の中学校卒業者数は 7 万 8659 人で 前年度より 655 人 (0.8%) 減少している [ 表 57 図 25 統計表 ] 専修学校 ( 一般課程 ) 等入学者 58 人 (0.1%) 専修学校 (

<4D F736F F D20906C8CA08BB388E E646F63>

選択評価事項C 水準判定のガイドライン(案)

首都大学東京

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

目 次 Ⅰ はじめに Ⅱ 本市工業高校の現状と今後の在り方 生徒の状況について

kekkatokubetsushien

Transcription:

奈良県立高等学校の適正配置検討検討に関する論点整理 ( 案 ) 1 今後の社会の変化を見据えた県立高等学校の在り方 平成 29 年 12 月 19 日 県立高等学校が 時代の要請や社会の変化に対応し その役割を果たせるよう教育内容や教育環境の充実のための適正配置について不断の見直しを行う必要があり 今後 概ね 10 年毎に見直しを行うこととした 県立高等学校については 平成 16 年度から平成 20 年度にかけて大規模な再編を行い 最大 43 校あった県立高等学校は 現在 33 校となっている 前回再編以降も 学科再編等 教育内容の見直しを行うなど 魅力ある高等学校づくりを推進している 各校では 前回再編の際に示された 好きな分野 得意な分野を伸ばす高校 時代を担うスペシャリストを目指す高校 基礎的な事項を幅広く学ぶ高校 学びたいときに学べる高校 という趣旨を踏まえ 特色ある取組を実施している 好きな分野 得意な分野を伸ばす高校 時代 ( 次代 ) を担うスペシャリストを目指す高校 基礎的な事項を幅広く学ぶ高校 学びたいときに学べる高校 という 4 つのコンセプトは 現在においても中学校関係者から概ね支持 1 を受けており 今後もこれらのコンセプトを基本としてよりよい学校づくりを推進すべきである 少子高齢化や技術革新 グローバル化が加速するなど 地域の現状や今後予想される変化などを踏まえ 地域の持続的な発展を支える人材の育成に努める必要がある そのためには県立高等学校においても 既存の産業を支える人材のほか多様な人材 2 を育成する必要があり このための教育を高等学校における実学教育と位置付けて 県立高等学校においてその充実を図るため特色化を推進することが重要である 1 資料 2-4 県立高等学校の今後の在り方に関するアンケート 参照 2 グローバル人材 IT を駆使しながら創造性を発揮できる人材 スポーツに秀でた人材 文化芸術の 発展を担う人材など

2 県立高等学校の特色化をより有益なものとするための方途 高等学校の特色化を推進することに対しては 生徒が自らの興味 関心や進路希望に応じて主体的に学習できるという積極的な評価と 中学校卒業段階での専門分野の選択は難しいのではないかという消極的な評価の両面がある 前者の積極的な評価に関する側面からは 高等学校が 進路に応じて 3 教育を施すことを目的としていることから 高等学校の特色化と生徒の進路との関連性をより高める取組の充実が望まれる 具体的には 各学校の特色を高等学校卒業後の進路につなげるという視点を重視し 特色ある教育課程が進路選択時においてより強みとなるよう検討が必要である 従来から専門学科は 高等学校卒業時に就職する場合に有利であるという評価を受けている このようなニーズを踏まえ 県立高等学校として 高等学校卒業後に職業人として自らの生活を確立するための確かな力を身に付けさせるための取組を充実することが重要である しかしながら このような評価が いわゆる 普通科は進学 専門学科は就職 という硬直的な見方を生み出していることも事実である 自らの関心のある分野について大学等に進学しより深く学びたい生徒が 高等学校の専門学科においてその分野について専門的に学ぶことは 有益であると考えられる 一方 高校卒業後就職を希望している生徒でその分野を決めることができていない場合 普通科や総合学科で自己の適性を見極めることも考えられる このように どのような学科に進学しても 高等学校での学びを生かして 進学も就職もできるよう幅広い教育課程編成を推進する必要がある 後者の消極的な評価に関する側面からは 変化がますます激しくなるこれからの時代においては 予測困難な変化に受け身で対処するのではなく 主体的に関わりあい その過程を通じて 自らの可能性を最大限に発揮することが求められる そのためには高校段階から 学びたいことを主体的に選択する 態度を身に付けておくことが重要となる このような認識に立って 生徒の主体的な選択に応えることができる県立高等学校の配置を検討すべきである 〇また 特色化を推進する上での実際的な課題として 中学生やその保護者 さらには県民がその特色を理解することが極めて重要であるが それが十分でないという現状を直視する必要がある 特色化による教育効果を高め また ミスマッチを避けるためにも 各学校の教育内容に関する広報をより充実させることが必要である さらに 高等学校進学時の選択は 極めて重要な決断ではあるものの 学んでみてこそ自己の適性に気付く という側面もあることから 学年進行時に学科 コースを選択できるようにするなど 柔軟な教育課程を検討することも重要である 3 学校教育法第 50 条 高等学校は 中学校における教育の基礎の上に 心身の発達及び進路に応じ て 高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする

3 各学科等の今後の在り方 (1) 職業に関する専門学科 ( 全日制 ) 現在 県立高等学校には農業 工業 商業 家庭 情報 福祉に関する学科が設置されている これらの学科を設置する学校は 時代 ( 次代 ) を担うスペシャリストを目指す高等学校 として 有為な人材を輩出している 工業に関する学科について 卒業後さらに専門的な学習をするために進学を希望する生徒の進路として 大学の工学部への入学や高等専門学校への編入学などが考えられるが この他 本県の産業等とより連携した専攻科を設置することも考えられる 情報に関する学科については 高度な情報化社会に対応し さらに高度な内容を取り扱うために 商業科との併置の見直しや 普通科や理数科との併置や普通科等設置校におけるコースの設置について検討する その際 奈良先端科学技術大学院大学など関係する大学 研究機関との連携を検討する また 農業 工業や商業など職業に関する学科について より実践的な学習内容とするために 長期インターンシップやアンテナショップの開設など 産業界との連携を強化し スーパー プロフェッショナル ハイスクールなどとしてそのプレゼンスの向上が望まれる さらに 福祉科においては 社会福祉士及び介護福祉士法 ( 昭和 62 年法律第 30 号 ) 第 40 条第 2 項第 1 号の規定に基づく高等学校 ( いわゆる福祉系高等学校 ) として 介護福祉士の受験資格を得ることができる教育を実施し 介護現場の即戦力を育成するとともに 大学進学者を想定し介護職員初任者研修修了が認められるコースの併置も検討することが考えられる (2) その他の専門学科 ( 全日制 ) 現在 県立高等学校には体育 芸術 国際 英語 理数に関する学科が設置されている これらの学科を設置する学校は 好きな分野 得意な分野を伸ばす高校 として 生徒が自らの興味 関心に応じて主体的な学習を行っている 今後の検討事項としては ますます進展するグローバル化に対して 本県の歴史や文化の強みをしっかりと認識した上で 世界に伍してグローバルに活躍する人材の育成について検討することが必要である また 将来の本県芸術文化をリードする人材の育成のために 芸術教育の集約化を図り 設置校を本県高等学校芸術教育の拠点とすることが考えられる 理数科においては 中高一貫教育の中でスーパー サイエンス ハイスクールとして より体系的な科学教育を目指す一方で 普通科との併設校については 普通科理系との関係を整理することが考えられる

(3) 普通科 ( 全日制 ) 本県においては 大学等進学率が比較的高く 普通科に対するニーズも高い ただ このことは いわゆる 普通科は進学 専門学科は就職 という硬直的な見方が影響していることも考えられる 現在 県立高等学校には 24 校に普通科が設置されており 普通科の中に地域創生コースや書芸コースなど特色あるコースが設置されている 今後の検討事項としては 新たなコースの設置やコースの総合学科や専門学科への改編を検討する (4) 総合学科 前回再編後 平成 27 年に二階堂高等学校に総合学科キャリアデザイン科を設置し これからの生活に求められる社会人基礎力の養成と ミスマッチのない進路選択の実現を目指し キャリア教育の拠点校としての教育を推進している 今後の検討事項としては 設置されている高等学校数が少ない地域において 幅広い選択肢を用意するために多様な系列をもつ総合学科を設置することなどについて検討する (5) 定時制 通信制課程 現在 県内には夜間定時制課程が 3 校 昼間定時制課程が 3 校 ( 県立 1 校 市立 1 校 村立 1 校 ) 通信制課程が 1 校にそれぞれ設置されており 学びたいときに学べる高校 として 様々なニーズをもつ生徒が在籍している 今後の検討事項としては 現在 三部制を実施している大和中央高等学校生徒の実態を踏まえ 一人一人の教育的ニーズに即した個別の指導方法等の確立に向けた検討を行うことが重要である なお ここ数年 多くの学校で募集人員に満たない状況が続いており その見直しも必要な時期となっているが 前回再編時に全日制統合後に定時制の入学者数が増加したことから 定時制 通信制課程の募集人員等の見直しについては 適正配置計画策定後に行うこととする

4 県立高等学校の配置に関する考え方 本県において中学校卒業者数に対する高等学校の定員率は全国平均並となっており 公立高等学校に対する中学生やその保護者のニーズが高いことや 様々な経済状況におかれている家庭があることも踏まえ 少なくとも現在の定員率 4 を維持することが求められる 県立高校においては 家庭の経済状況や遠距離通学等の状況により 高等学校で学ぶ機会が妨げられることのないように配慮することが必要であり どの地域の生徒にとっても幅広い選択肢が得られるような学科配置が望まれる 今後も現在と同様の定員率である仮定のもとに 平成 39 年度の県立高等学校の全日制募集人員を算出すると 6,870 名 174 学級となる見込みである これは 平成 30 年度と比較すると 約 1,100 名 28 学級の減となる見込みである この減少分について 学校の再編及び各校の学級減による対応を検討する必要がある 地域ごとの配置に関しては 東部及び南部において公立高等学校の募集人員が公立中学校の卒業生数を上回っている 5 ことから 定員を減じることを検討する また 北部において 普通科の募集人員の中学校卒業者数に対する割合が高いことから 普通科の定員減を検討する 5 施設整備について 未実施の県立高学校の耐震整備については急務である 適正配置計画策定後 速やかに整備計画を策定し 早期の対策を実施しなければならない また 学校施設の長寿命化計画の策定も必要であり 耐震整備に関する計画策定後 速やかに長寿命化計画策定に着手することが重要である 学校施設と他の公共施設等を 相互に機能的連携を保ちつつ 同一敷地内に配置することは 敷地の有効活用とともに 連携による相互の機能向上につながると考えられる このことを踏まえ 今後 学校施設の複合化について検討する 4 ( 募集人員 ) ( 中学校卒業予定者数 ) 100 全国 63.9% に対し 本県は 64.7% ( 平 成 29 年 4 月入学時 ) 5 資料 1-4 地域別の中学校卒業予定者数と公立高等学校募集人員 参照