平成 30 年 10 月 15 日開催 厚生常任委員会資料 所管事務調査 上越市地域福祉計画について 地域福祉計画策定に当たっての基本的な考え方 1~3 上越市地域福祉計画策定委員会におけるこれまでの検討状況等 4 健康福祉部

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第 4 章基本的な考え方 1. 計画推進の基本的な視点 本計画は 以下に示す基本的な視点をふまえて 各施策 事業の展開を図っていきます 協働とパートナーシップにもとづく活動の充実地域福祉の主役は その地域に暮らす市民です 地域福祉の取り組みを進めていくためには 市民 事業者 行政がお互いに理解し 尊

広島市障害者計画 2013 ー 2017 平成 25 年 3 月 広島市

1 広島市障害者計画の策定について

計画の今後の方向性

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多賀町地域福祉活動計画案(概要版)

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

地域福祉とは 住民による自主的な活動や行政などの公的サービスを活用しながら 個人が人としての尊厳を持って家庭や地域の中で その人らしい自立した生活を送れるように支える ものです 計画の内容は 少子高齢化が急速に進む中で 核家族化が進行し地域意識は希薄化し 家庭や地域で 支え合う力が弱まりつつあります

区(支部)社協会費関係相談記録

区(支部)社協会費関係相談記録

3 地域コミュニティ活動について 地域コミュニティ活動 への参加について よく参加している 時々参加している とい う回答は 55.4% となりました また 参加したことはない と回答された方以外を対象に 地域コミュニティ団体の課題と 思うもの を尋ねたところ 回答が多かったものは 以下のとおりです

はじめに

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

地域包括ケア構築に向けた実態調査の実施 ひとり暮らし高齢者 高齢者のみ世帯 の全てを訪問形式で調査 地域全体で生活支援等必要なサービス内容を検討 H24 年度 H24.7 月 ~ひとり暮らし実態調査 ( 訪問 ) 集計 解析 ( 名古屋大学 )1 H 福祉を考える集会 ( 住民 関係者

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

<総論>

事業内容


平成19年6月

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

災害時要援護者支援マニュアル策定ガイドライン


Microsoft Word - ●【本編】おおた高齢者施策推進プラン180313 《最終校正》

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基本目標 1( 日常生活 ) 地域住民みんながつながり支えあう 心豊かなコミュニティづくり 核家族化や少子高齢化の進行に伴いさまざまな課題が顕著に現われるなか ライフスタイルの多様化や 携帯端末の普及などによる人と人とのつながり方の多様化もあり みなさんが生活する家庭や地域社会におけるつながりが希薄

表紙裏 ( 空白 )

1 計画策定の背景と趣旨 昭和 56(1981) 年の 完全参加 をテーマとする 国際障害者年 を契機に, 障害者福祉は大きく変化しました 国では, 平成 5(1993) 年 3 月に 障害者対策に関する新長期計画 が策定され, 同年 12 月には 障害者基本法 * が施行されました 以後も, 平成

富山県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 ( 様式 ) 1 市区町村名 富山市 2 人口 ( 1) 322,059 人 ( 平成 25 年 3 月末現在 ) ( 8,253 人 ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上 26.1% ( 30.3% ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれにつ

- 目次 - Ⅰ 計画策定の趣旨等 1 Ⅱ 船橋市における自殺の現状 2 Ⅲ 船橋市の自殺対策における取組 3 Ⅳ 船橋市の自殺対策推進体制 6

地域総合支援協議会

第 2 章垂水市地域包括ケアシステムの概要 1 垂水市の地域包括ケアシステムの考え方地域包括ケアシステムとは 高齢者等に関わる様々な人や社会資源が 地域の中でつながりを持って高齢者等の生活を支える仕組みです 高齢者については 介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう 医

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市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き


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第2節 茨木市の現況

区分

八街市教育振興基本計画(平成26年~平成35年)

地域子育て支援拠点事業について

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

市民自治の捉え方 市民自治 市民参加協働 市民の自立的な活動 市の領域 協働の領域 市民の領域 市の責任と主体性によって独自に行う領域 市の主体性が強く 市民が市に協力する領域 市民と市がそれぞれの主体性のもとに協力して行う領域 市民の主体性が強く 市が市民に協力する領域 市民の責任と主体性によって

6 児童福祉法の改正 24 年 4 月には 障害者自立支援法と児童福祉法に分かれていた障がい児 の支援体制を一元化する改正がなされ 市町村が支給決定する障がい児通所支援 と都道府県が支給決定する障がい児入所支援が創設されました 7 障害者虐待防止法の施行 24 年 10 月には 障害者虐待の防止 養

第 1 部 施策編 4

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地域包括ケアシステム

第 3 章地域生活の現状と課題 本計画の策定に当たり 市民の福祉ニーズ 課題を明らかにするために 入間市の福祉圏域 9 地区において 入間市との共催により2 回の地域福祉地区懇談会を実施しました ( 平成 25 年 2 月に9ヶ所 7 月には 近隣助け合い活動推進会との共催により10 ヶ所 ) また

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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第2節 茨木市の現況

⑴ ⑵ ⑶


藤沢型地域包括ケアシステムの推進について 平成 30 年 2 月藤沢市議会定例会厚生環境常任委員会資料 1 ⅠⅠ 中長期を見据えた検討体制の見直し 1 これまでの経過等について現在, 国では 地域共生社会 の実現に向け, 様々な改革が進められており, 平成 30 年 4 月に施行される社会福祉法の一

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広島県における『地域ケア会議』


平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月

01 【北海道】

第3節 重点的な取り組み

整整合合 本計画は 第三次宜野湾市総合計画 ( 案 ) に則するものとして位置づけられます また 第 2 次宜野湾市男女共同参画計画 や他の関連する計画との整合性をもったものとして定めています 一方 本計画には母子の健康確保を盛り込むことが定められていることから 宜野湾市母子保健計画 は本計画に包含

計画の基本的な考え方 〇 〇本計画でのスポーツ〇 〇 スポーツをより身近なものとし スポーツの果たす多様な役割を踏まえて 本計画におけるスポーツを位置づけます 競技スポーツやレクリエーション活動だけでなく 健康づくりのためのウォーキング ハイキング 気分転換の散歩や軽い運動 サイクリング キャンプ活

基本理念 1 市民参加及び協働は 市民の豊かな知識及び社会経験並びに創造的な活動を尊重して推進されなければならない まちづくりの基本理念 変更 まちづくりは 市民一人一人が市民参加を行い 協働を行うとともに できるところから自立的に活動して地域の実情に合わせて取り組むことを基本とし 次のことを考慮し

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こんな柏市を目指します 目指す姿 が, だれにとっても生まれてから生涯を全うするまで暮らしやすい場となることへの想いを込めて, 健康福祉像を だれもが, その人らしく, 住み慣れたで, 共に, いきいきと暮らせるまち柏 と定めました 健康福祉に関するその他の分野別計画でも, この健康福祉像を共有して

スライド 1

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寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

活動状況調査

1_【鑑】「生活困窮者自立支援制度と介護保険制度との連携について(通知)」の一部改正について

目 次 はじめに 1 新郷地区でのこれまでの取り組み 2 共通の取り組み 3 個別テーマ 4 防犯 4 防災 5 コミュニティー 6

泉大津


加賀市農業委員会農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 30 年 1 月 26 日制定 加賀市農業委員会 第 1 指針の目的 農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) の一部改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地等

[ 概要版 ] 倉吉都市計画 マスタープラン素案 鳥取県倉吉市


Microsoft PowerPoint - 04-検討プロセス及び検討体制

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

板橋区版 AIP の構築に向けた取組に関する検討報告書 < 概要版 > 平成 28 年 2 月 板橋区

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PowerPoint プレゼンテーション

資料1 第1回会議のポイントについて

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調査の結果 問 1 あなたの性別は 調査に回答していただいた生徒の性別は 男 が問 % 女 が 49.5% です 男 女 問 2 あなたは, 生まれてからずっと鈴鹿市に住んでいますか 生まれたときから鈴鹿市に ずっと住ん

希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

大泉町手話言語条例逐条解説 前文 手話は 手指の動きや表情を使って視覚的に表現する言語であり ろう者が物事を考え 意思疎通を図り お互いの気持ちを理解しあうための大切な手段として受け継がれてきた しかし これまで手話が言語として認められてこなかったことや 手話を使用することができる環境が整えられてこ

札幌市地域ケア会議推進事業実施要綱

岐阜県手話言語の普及及び障害の特性に応じた意思疎通手段の利用の促進に関 する条例 目次前文第一章総則 ( 第一条 - 第八条 ) 第二章基本的施策の推進 ( 第九条 - 第十六条 ) 附則 ( 前文 ) 手話が言語であることは 障害者の権利に関する条約において世界的に認められており わが国においても

1. 地域ケア会議の定義, 法的な位置づけ狛江市 ( 以下 市 ) では, 多様な生活課題を抱えている高齢者が, 地域で安心して自分らしく生活できる環境づくりを進めるため, 介護支援専門員 ( ケアマネジャー ) 等への個別支援や関係機関 団体等の連携体制の構築を通じて, 介護支援専門員等が包括的か

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

問 3 あなたの家族構成は ひとり暮らし世帯 7.5% 夫婦のみの世帯 29.3% 2 世代同居世帯 48.3% 3 世代同居世帯 13.3% 1.0% 0.6% 家族構成は 2 世代同居世帯 が 48.3% と最も比率が高く 以下 夫婦のみの世帯

平成 30 年度 提言書 テーマ 福祉 環境のまち部会新見市版ボランティアポイント制度の導入 ともに支え合うあたたかいまちづくり ~ポイント制で地域活性化 ~ 1. はじめに国立社会保障 人口問題研究所の推計によれば 日本全体で人口が減少していく時代が到来したことを示しており この傾向は本市も例外で

神奈川県における高齢者を取り巻く状況 1 総人口の推移 ( 人口減少時代へ ) 本県における総人口は 平成 27 年度に約 915 万人となり その5 年後までには 人口のピークから人口減少時代へ入っていくことが予測されています 本県における総人口の推移 注 1 平成 22 年度までは 国勢調査によ

西東京市介護保険事業計画(第3期)中間のまとめ構成案

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平成 30 年 10 月 15 日開催 厚生常任委員会資料 所管事務調査 上越市地域福祉計画について 1~3 上越市地域福祉計画策定委員会におけるこれまでの検討状況等 4 健康福祉部

1 地域福祉計画とは 健康増進計画や障害者福祉計画などの市が策定した健康福祉に関連する各種計画を包含 し 福祉関係施策を総合的に推進するための理念計画 ( 行政計画 ) 6 計画の骨子 ( イメージ ) 行政 ( 市 ) 市民 上越市第 6 次総合計画地域福祉 ( 理念 ) 2 経過 平成 19 年 3 月に上越市地域福祉計画 ( 対象期間 : 平成 19 年度から 23 年度まで ) を策定したが 健康増進計画や障害者福祉計画などの個別計画に事業の推進を委ねてきたことから 計画の改定がなされないまま 現在に至っている 3 策定の必要性 1 社会福祉法の改正により 平成 30 年度から地域福祉計画の策定が努力義務化された ( 参考 ) 社会福祉法第 107 条 ( 抄 ) ( 市町村地域福祉計画 ) 第百七条市町村は 地域福祉の推進に関する事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画 ( 以下 市町村地域福祉計画 という ) を策定するよう努めるものとする 2 国では 地域共生社会 の実現 包括支援体制の構築を提唱しており 地域住民や各種 団体が積極的に関わり合い 地域の支え合い体制の強化が求められている 健康福祉分野に係る目標 誰もが生涯を通じてこころと体の健やかさを保てる環境が整い 安心して自分らしく暮らせるまち 1 住民の積極的な参加のもとで 2 行政 社会福祉事業者 ボランティア NPO 等地域の中の多様な主体が相互に協力し合い 3 全ての人が地域社会の一員として 尊厳をもって地域で暮らしていけるような 4 自らの地域の個性ある福祉を作り上げること 国は 地域共生社会 の実現 包括支援体制の構築を提唱 地域共生社会 制度 分野ごとの 縦割り や 支え手 受け手 という関係を超えて 地域住民や地域の多様な主体が 我が事 として参画し 人と人 人と資源が世代や分野を超えて 丸ごと つながることで 住民一人ひとりの暮らしと生きがい 地域をともに創っていく社会 3 健康福祉分野に関連する各種施策 ( 計画 ) を総合的に推進するため 分野横断的に検討 する必要がある 市民の 想い の抽出 反映 ( 地域懇談会 市民アンケート結果の検証等 ) 地域福祉計画基本理念 ( 当市における地域福祉の将来像 ) 4 計画の特徴 ⑴ 地域共生社会の実現に向けた地域福祉を総合的に推進するための理念計画 これまでに市で策定した健康増進計画や障害者福祉計画などの健康福祉に関連する各種 計画を包含した計画 基本目標 ⑵ 住民参加による地域福祉の実現 地域福祉推進への主体的参加の促進 住民が主体的に地域生活課題を把握し解決を試みることができる環境の整備 ( 分野横断的に ) 基本施策及び取組の方向性 公募委員や町内会 民生委員などの地域住民を含む策定委員会の設置 ⑶ 社会福祉協議会等との連携 地域福祉の実現には 福祉関係の各種団体 特に社会福祉協議会との連携 協力が不可 欠 社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画との連携 社会福祉協議会では 本計画と整合を図りながら平成 30 年度に地域福祉活動計 画を策定 個別計画 取組の実施 基本施策の目標 分野横断的に取りまとめ 取組の実施 地域福祉活動計画 5 計画の期間 健康福祉に係る各種計画の上位計画に位置付けられている地域福祉計画は 上越市総合計 画と整合を図る必要があることから 上越市総合計画の見直しの周期に合わせ 4 年 ( 平成 31 年度 ~ 平成 34 年度 ) とする 上越市版地域包括ケアシステムの可視化 子育て 高齢者福祉 障害者福祉 生活保護など 制 度 分野ごとの縦割りをなくし どのような支援があるのかを明確にする - 1 -

7 基本理念の概要 上越市第 6 次総合計画の健康福祉分野においては 誰もが生涯を通じてこころと体の健やかさを保てる環境が整い 安心して自分らしく暮らせるまちづくり を目標として掲げ 取組を進めている しかしながら 人口減少や少子高齢化 家族の在り方の変化などに伴い 複雑で多様な生活課題を抱える方が増えてきており 悩みや問題を抱えたまま個人や家庭が社会から孤立してしまうことが懸念される こうした社会からの孤立を防ぎ 誰もが自分の居場所を持てるよう社会全体で支えていくためには 地域住民等と連携しながら共に取り組んでいくことがますます重要になってくる こうした状況を踏まえ 基本理念の作成に当たっては 上越市第 6 次総合計画の健康福祉分野における目標と整合を図り さらに発展させつつ 地域住民の想いを反映させることとする 基本理念の検討イメージ 8 基本理念の検討検討ステップ 1 第 6 次総合計画の健康福祉分野における目標 誰もが生涯を通じてこころと体の健やかさを保てる環境が整い 安心して自分らしく暮らせるまちづくり の発展 健康福祉分野における目標誰もが生涯を通じてこころと体の健やかさを保てる環境が整い 安心して自分らしく暮らせるまち 行政 ( 市 ) の視点 上越市第 6 次総合計画 健康福祉分野に係る目標 誰もが生涯を通じてこころと体の健 やかさを保てる環境が整い 安心し て自分らしく暮らせるまち 考え方 地域住民の視点 地域懇談会や市民の声アンケート 市民の 想い の反映 基本理念 ( 当市における地域福祉の将来像 ) これまで地域包括支援センターの再配置等による相談体制の強化や個別訪問等による保健指導などを実施し 体とこころのすこやかさを保てる環境を整えてきた 基本理念では 現状をさらに発展させ 一人ひとりがすこやかにいきいきと暮らしている状態を目指す さらに 今後社会全体で継続的に支え合っていくためには 自分自身のこころと体がすこやかであること (= 一人ひとりがすこやかにいきいきと暮らしている状態 ) を前提としつつ このことをさらに発展させ 自分のことだけでなく 他人のために果たす 出番 がある状態を目指すべきと考える 人口減少や少子高齢化 家族の在り方の変化などに伴い 複雑で多様な生活課題を抱える方が増えてきていることを踏まえ 自分らしく暮らしつつ さらに社会から孤立する人がいない誰もが 居場所 のある地域を目指す 安心して暮らせるまち は普遍的な考えである 発展した状態 一人ひとりの出番がある状態 誰もが居場所のある状態 安心して自分らしく暮らせる地域社会の実現 - 2 - 検討ステップ 2 地域懇談会や市民の声アンケートにおける市民の 想い の反映 25% 11% 1% 6% 22% 35% 何か困ったときに助け合う親しい人がいるお互いに訪問し合う程度の人がいる 立ち話をする程度の人がいる あいさつをする程度の人しかいない ほとんど付き合いはない 区分 意見等 思い 地域懇談会において こんな地域にしたい( なったらい い ) というテーマでグループワークを行った 事務局で意見を整理したところ 支え合い 助け合い に関 する意見が 29 件 /122 件 ( 約 23.8%) と最も多く 近所同士で 助け合っている状態が理想であることが分かった 次に多かった意見は 世代間交流 の 23 件 /122 件 ( 約 18.9%) であり 地域の中で 子どもから高齢者まで コミュ ニケーションがしっかりとれている状態も重要視されているこ とが分かった 地域懇談会 社会福祉協議会主催 平成 30 年 6 月 26 日から 9 月下旬頃までの間に 7 地区でそれぞれ 2 回実施 1 回目 こんな地域にしたい 等地域の想いの抽出 2 回目 地域における具体的な取組について議論 市民の声アンケート ( 平成 30 年 1 月実施 ) 対象者 : 市内に在住する満 18 歳以上の男女 5,000 人 回答者 :2,168 人 ( 有効回答率 :43.36%) 市民の声アンケート結果 ( 抜粋 ) 1 近所付き合いで 理想 とする付き合いはどの程度ですか 9 基本理念 近所付き合いで 理想 とする付き合いはどの程度ですか という問いに対し 最も多かった回答が 何か困ったときに助け合う親しい人がいる の約 35% であった 一方 近所付き合いをどの程度していますか という問いに対し 何か困ったときに助け合う親しい人がいる と回答した人は 約 16% であり 現実と理想にはギャップがある また 近所で困っている人がいる場合に 頼まれたら できることはありますか ( 声かけや安否確認 ) という問いに対し かなりできる ときどきできる と回答した人は あわせて約 76% であり このことから住民同士の見守りの意識は高いと考えられるが 実際に自発的な助け合いが期待できる関係 (=2 の 近所付き合いをどの程度していますか という問いにおいて 何か困ったときに助け合う親しい人がいる お互いに訪問し合う程度の人がいる を足した数値 ) を構築している人は 約 32% にとどまっている 2 近所付き合いをどの程度していますか 18% 4% 12% 34% 16% 16% 何か困ったときに助け合う親しい人がいるお互いに訪問し合う程度の人がいる 立ち話をする程度の人がいる あいさつをする程度の人しかいない ほとんど付き合いはない 3ご近所で困っている人がいる場合に 頼まれたら できることはありますか ( 声かけや安否確認 ) 8% 5% 11% 43% かなりできる あまりできない 誰もが居場所と出番を持って 共に支え合いながら 安心してすこやかに自分らしく暮らせる地域社会の実現 困ったときに近所同士で助け合える 地域の中でコミュニケーションがしっかりとれている 困ったときに近所同士で助け合える 33% ときどきできる できない 上記円グラフの作成に当たっては 小数点以下の数値を四捨五入するなどの処理を行っている

10 基本目標の検討 基本目標は 基本理念を実現するため 基本理念の構成要素を抽出 整理した上で より具 体化したものを設定する 検討ステップ 1 基本理念の構成要素の抽出 整理 誰もが居場所と出番を持って 共に支え合いながら 安心してすこやかに自分らしく暮らせ る地域社会の実現 上記基本理念においては 皆で支え合っていく地域社会を実現していくことが必要になるが そのためには まず個人の居場所が確保されていることが必要と考える 1 地域において個人の居場所が確保され さらに住民一人ひとりが地域に思いや関心を持つこ とによって 初めて他人にも手を差し伸べることができるようになる (= 出番を持つ 共に 支え合う ) と考える 2 こうした支え合い体制の整った地域において 福祉サービスや施設をさらに充実させること で 自助 互助 共助 公助がそれぞれ確実に機能し 安心してすこやかに自分らしく暮ら せる地域社会の実現を目指す 3 11 基本目標及び考え方 基本目標 1 一人ひとりの思いを受け止め 社会からの孤立を防ぐための体制を強化します人口減少や少子高齢化 家族の在り方の変化などに伴い 複雑で多様な生活課題を抱える方が増えてきており 悩みや問題を抱えたまま個人や家庭が社会から孤立してしまうことが懸念されます 自ら声をあげられない人や困りごとを抱えている人の悩みに気付き 支援につなげていくための体制づくりや取組を充実させ 社会から孤立することがなく安心して暮らせる地域を目指すほか 誰もが身近な地域で すこやかに自分らしく暮らせるよう 地域とのつながりを築くことができるイベントへの参加や健康づくりに向けた自発的な取組などを促進します 基本目標 2 一人ひとりの出番を創出し 地域で支え合うまちづくりを推進します 検討ステップ 2 基本目標の設定 1 一人ひとりが居場所を持つ 一人ひとりの思いを受け止め 社会からの孤立を防ぐための体制を強化します 2 一人ひとりが出番を持って 共に支え合う 一人ひとりの出番を創出し 地域で支え合うまちづくりを推進します 3 安心してすこやかに自分らしく暮らせる地域社会の実現 一人ひとりの生活を支える基盤づくりを推進します 基本理念と基本目標の関係性イメージ 基本理念 誰もが居場所と出番を持って 共に支え合いながら 安心してすこやかに自分らしく暮らせる地域社会の実現 地域においては 見守り 安否確認や買い物等といった新たな日常生活の困りごと等が発生してきています これらの困りごと等に気付き 解決につなげていくためには 日頃からご近所付き合いを行っている地域の皆さんとの連携が特に必要になってきます また 社会全体で支え合う取組を安定的に継続していくためには 住民一人ひとりが自らの地域に思いや関心を持ちながら 主体的に活動することが重要となってきます 例えば 元気な高齢者の皆さんから 支援が必要な人の居場所づくりの担い手として活動していただくなど 地域における一人ひとりの出番を創出し 日常生活を送る中で 住民同士が支え合う関係を築けるようなまちづくりを目指します 基本目標 3 一人ひとりの生活を支える基盤づくりを推進します個人の状況に応じた効果的かつ温かみのある福祉サービスを展開していくことにより 住民一人ひとりが安心してすこやかに暮らしていくための基盤を整えていきます また 災害時等の緊急時においても 安心した生活が送れるよう 拠点整備や受入れ体制づくりを推進していきます 基本目標 基本目標 1 一人ひとりの思いを受け止め 社会からの孤立を防ぐための体制を強化します 基本目標 2 一人ひとりの出番を創出し 地域で支え合うまちづくりを推進します 基本目標 3 一人ひとりの生活を支える基盤づくりを推進します 12 今後の主なスケジュール時期 区分 内容 10 月 第 3 回策定委員会 計画素案について 11 月中旬 ~ 第 4 回策定委員会 計画案について 12 月 厚生常任委員会所管事務調査 計画案について 1 月 ~2 月パブリックコメントの実施 3 月中旬 ~ 下旬第 5 回策定委員会計画最終案について - 3 -

上越市地域福祉計画策定委員会におけるこれまでの検討状況等 1 これまでの検討状況年月日内容平成 30 年 6 月 26 日 第 1 回上越市地域福祉計画策定委員会 議事 ⑴ 委員会の運営等について ⑵ 地域福祉計画の基本的な考え方について ⑶ 意見交換平成 30 年 8 月 9 日 第 2 回上越市地域福祉計画策定委員会 議事 ⑴ 地域福祉計画における基本理念及び基本目標について ⑵ 意見交換 2 上越市地域福祉計画策定委員名簿 ( 委員区分 五十音順 敬称略 ) 区分氏名所属備考新潟医療福祉大学社会福祉学部 1 青木茂委員長学識経験者准教授 2 佐藤将朗上越教育大学准教授 3 小杉敏勝市民公募による市民 4 山川美香市民上越市民生委員児童委員協議会連合会 5 井部佐惠子柿崎地区会長上越基幹相談支援センター 6 福祉団体 福祉西澤恵相談支援専門員事業関係者社会福祉法人上越市社会福祉協議会 7 宮本慶之地域福祉課長 8 横尾弘史上越あたご地域包括支援センター板倉 副委員長 9 五十嵐靖雄いがらし整形外科医療関係者 10 片海ひな子三和ファミリー歯科医院 11 その他諸団体の 仲田紀夫 上越市町内会長連絡協議会 12 関係者 藤枝セツ 上越人権擁護委員協議会 13 教育関係者 廣川由紀子小中学校校長会大島小学校長 14 関係行政機関の 飯田恭子 15 職員 中村哲士 上越公共職業安定所統括職業指導官 上越地域振興局健康福祉環境部 副部長 - 4 -