○ユーロ

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中国、財新サービス業PMIは4ヶ月ぶりの低水準に(Asia Weekly(3/4~3/8)) | 第一生命経済研究所 西濵徹

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中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

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○ユーロ

日本経済の現状と見通し ( インフレーションを中心に ) 2017 年 2 月 17 日 関根敏隆日本銀行調査統計局

Economic Indicators   定例経済指標レポート

NZD NZDANZActivityOutlook 01:00 21: NZD ニュージーランド NBNZビジネス信頼感指数 01:00 21: AUD オーストラリア HIA 新規住宅販売件数 (MoM) 01:00 21:00 0.6% AUD オーストラリア民間事業

Economic Indicators   定例経済指標レポート

経済指標カレンダー 5 月 7, 月 13,2017 AUD 1.50% NZD 1.75% EUR 0.00% CAD 0.50% GBP 0.25% USD 0.75% CHF -0.75% JPY -0.10

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マーケット フォーカス経済 : 中国 2019/ 5/9 投資情報部シニアエコノミスト呂福明 4 月製造業 PMI は 2 ヵ月連続 50 を超えたが やや低下 4 月 30 日 中国政府が発表した4 月製造業購買担当者指数 (PMI) は前月比 0.4ポイントの 50.1となり 伸び率がやや鈍化し

資料1

平成10年7月8日

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

SERIまんすりー2月号 今月のみどころ

経済指標カレンダー 8 月 5, 月 10,2018 AUD 1.50% NZD 1.75% EUR 0.00% CAD 1.50% GBP 0.75% USD 2.00% CHF -0.75% JPY -0.10

FOMC 2018年のドットはわずかに上方修正

経済・物価情勢の展望(2018年1月)

Currency201207

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米労働市場は直近の回復基調に変化なし ~FRB出口政策への影響は限定的~

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

今月の経済金融情勢2018年11月30日号

平成 21 年 9 月 5 日 角山智 投資環境レポート (2009 年 9 月 ) 1. 主な株価指数 8 月は 中国株が大幅に値下がりしました 反面 出遅れていた英国株が好調です 市場 日本株 日本新興市場 J-REIT 米国株 英国株 中国株 ( 指数 ) (TOPIX) (JASDAQ) (

景気見通し調査 ( 平成 25 年 3 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 25 年 3 月 13 日 (

Economic Indicators_  定例経済指標レポート

経済・物価情勢の展望(2017年7月)

経済・物価情勢の展望(2017年10月)

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2 / 6 不安が生じたため 景気は腰折れをしてしまった 確かに 97 年度は消費増税以外の負担増もあったため 消費増税の影響だけで景気が腰折れしたとは判断できない しかし 前回 2014 年の消費税率 3% の引き上げは それだけで8 兆円以上の負担増になり 家計にも相当大きな負担がのしかかった

[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

低インフレ 乏しい利上げ観測労働市場に目を向けると 8 月の失業率は約 年ぶりの低水準となる5.3% に低下した 雇用者数も伸びており 一部では技術者不足の声も聞かれる RBAは今後数年 失業率は自然失業率とされる5.% を目指して低下が続くとの見方を示している ただ 賃金の上昇率は ~ 月期が前年

(Microsoft PowerPoint \201y\221\3461\216l\224\274\212\372_\225\361\215\220\217\221HP\224\305\201z.pptx)


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Economic Trends    マクロ経済分析レポート


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ロシア 3節 第 第3節 ロシア 1 マクロ経済動向 ロシア経済は 緩やかな回復基調にある 2014 年 7 以下 輸出 個人消費 消費者物価 金融市場の動 月以降のウクライナ危機発生及びクリミア併合に伴う 向を中心に概観する 欧米からの経済制裁に加え 2015 年以降 原油価格 の下落を主因として

4月CPI~物価は横ばいの推移 耐久財の特殊要因を背景に、市場予想を上回る3 ヶ月連続の上昇

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各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

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[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

今月の経済金融情勢2018年12月25日号

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

当面の金融政策運営について(貸出増加支援資金供給の延長等、12時29分公表)

利上げを躊躇させる英国家計債務の増大

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< 業種別 > D.I. 2 製造業主要判断 D.I. の推移 製造業 30/ /9 見込 /12 予想 < 製造業 > 当期 は 24.5( 前期比 +0.8) と景況感は横ばいであった

けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

経済・物価情勢の展望(2016年10月)

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

 95年度の日本経済は、年前半の円高や公共投資の息切れ、米国経済の減速から景気回復の足取りに途中やや足踏みが見られました。しかし、その後の円高修正、政府の経済対策、金融緩和の効果から、年度後半は再び緩やかな回復基調に戻りました。

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生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期

ファンダの鬼・柳澤 浩と小杉 篤諭の「ファンダメンタルズの学び方、活かし方セミナー!」

今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

Economic Indicators_  定例経済指標レポート

個人消費の回復を後押しする政策以外の要因~所得の減少に歯止め、節約志向も一段落

景気見通し調査 ( 平成 24 年 12 月期 ) 調査結果 福井商工会議所 中小企業総合支援センター 調査の概要 当調査は 福井商工会議所管内の小規模事業所の短期的な景気動向を把握するため 毎年 3 月 6 月 9 月 12 月の年 4 回実施している 調査時期 平成 24 年 11 月 30 日

( 公社 ) 近畿圏不動産流通機構市況レポート市況トレンド /1 年 7~9 月期の近畿圏市場 1. 中古マンション市場の動き 成約価格は前年比で 3 期連続上昇 1 年 7~9 月期の近畿レインズへの成約報告件数は,9 件と 前年同期比で 1.% 増加した (P1 図表 1) 新規登録件数は 15

米国株 投資家心理が落ち着けば 上昇基調に回帰と想定 株式市場 MSCI 米国 2, % 先月の回顧 長期金利の上昇を契機に急落米国株式市場は下落しました 月初に発表された1 月の雇用統計において 時間当たり賃金が市場予想を上回る伸び率となったことを受けて 長期金利が約 4 年ぶ

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平成 21 年第 1 回 ( 平成 21 年 2 月 1 日実施 ) 鳥取県企業経営者見通し調査報告 目次ヘ ーシ 御利用にあたって 1 1 業界の景気判断 3 2 自己企業の売上高判断 5 3 自己企業の経常利益判断 7 4 生産数量の判断 9 5 在庫水準の判断 10 6 生産設備の規模判断 1

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12月CPI

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中国におけるインフレの行方 中国経済は減速しているものの 過熱の解消にはまだ至っていない 年 9 月のリーマン ショックを受けて 中国は輸出が大幅に落ち込み 景気後退を余儀なくされたが 兆元に上る内需拡大策や 金利と預金準備率の大幅な引き下げをはじめとする拡張的財政 金融政策が実施されたことを受けて

南十字星(オセアニアレポート)(No

1 概 況

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熊本商工会議所 製本第四四半期(HP用)

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Microsoft Word - 第8回「国際不動産価格賃料指数」(2017年4月現在)

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米国経済見通し 個人消費の加速と不透明感

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Economic Trends    マクロ経済分析レポート

金融市場2018年12月号

外為マンスリービュー 1月号 【ドル/円・ユーロ/円】

Transcription:

EURO Indicators 定例経済指標レポート Euro Weekly(1/17~1/1) 発表日 :7 年 1 月 6 日 ( 水 ) ~ 景気先行サーベイは再び低下 ~ 経済指標の振り返り 第一生命経済研究所経済調査部副主任エコノミスト橋本択摩 (3-51-6) 発表日指標 イベントなど結果コンセンサス前回 1/17( 月 ) ( 英 )1 月ライトムーブ住宅価格 ( 前年比 ) ( 欧 )1 月製造業 PMI( 速報値 ) ( 欧 )1 月サービス業 PMI( 速報値 ) ( 欧 )1 月合成 PMI( 速報値 ) 1/18( 火 ) ( 英 )11 月消費者物価 ( 前年比 ) コア ( 前年比 ) ( 英 )11 月小売物価指数 ( 前年比 ) ( 欧 ) 月貿易収支 ( 季調済 / 億ユーロ ) 1/19( 水 ) ( 独 )11 月生産者物価指数 ( 前年比 ) ( スウェーテ ン ) 中銀金利発表 ( 独 )1 月 IFO 景況感指数 ( 現況評価値 ) ( 期待値 ) ( 伊 ) 月工業受注 ( 季調済 / 前月比 ) ( 英 )1 月金融政策委員会 (MPC) 議事録 ( 欧 ) 月建設支出 ( 季調済 / 前月比 ) 1/( 木 ) ( 独 )1 月 GFK 消費者信頼感調査 ( 伊 )1 月消費者信頼感指数 ( 季調済 ) ( 伊 ) 月小売売上高 ( 季調済 / 前月比 ) ( 英 )7-9 月期実質 GDP 成長率 ( 英 )11 月マネーサプライ M ( 英 )11 月貸出残高 ( 億ポンド ) 1/1( 金 ) ( 仏 )1 月企業景況感指数 ( 注 ) コンセンサスは Bloomberg 調査 ( 前期比 確定値 ) ( 仏 )11 月家計工業品支出 ( 前月比 ) ( 仏 )11 月生産者物価指数 ( 前年比 ) ( 英 )11 月小売売上高 ( 前月比 ) ( 英 ) 月サービス業指数 (3 ヶ月移動平均 3 ヶ月前比 ) ( 欧 ) 月鉱工業新規受注 ( 前月比 ) +.8% 5.5 53. 53.3 +1.% +.3% + +.5% 8.1 98. 1.1% +.6%.5 7. +.% +11.1% 16.7 +.% +.5% 5.3 5 53.7 +.% +1.6% + 3.8 9.9 98..7% 7. +.% +11.6% 15.7 9 +.6% +% +.% +.% +7.9% 5.8 5.1 5.1 +1.5% +3.6 +1.7%.. 98.3 +.3%. 7.6 +11.8% 19. % +3.3% +.8% % 1

~ユーロ圏 ~ 1 月のユーロ圏製造業 PMI( 速報値 ) は 5.5 となり サービス業についても 53. とヶ月続けての大幅な低下となった -1 月平均の合成 PMIに基づけば -1 月期のユーロ圏実質 GDP 成長率が大幅に減速することを示唆している しかし 雇用の拡大によって消費が堅調に推移すると見込まれること等を勘案すると 景気失速は免れるとみられる なお 1 月のドイツIFO 景況感指数は と前月. から大幅な低下となった 足元のエネルギー価格や食料品価格の高騰を受けて ドイツの小売業者は消費者の購買力低下を懸念しており 小売業における景況感悪化が目立つ結果となっている ~イギリス~ 1 月の金融政策委員会 (MPC) 議事録では 金融市場の混乱のさらなる悪化と信用環境の逼迫化の継続により 経済活動と中期的なインフレの下振れリスクを高めた とし 全員一致の.5% 利下げが決定された 今後 住宅価格の鈍化の消費への下押し圧力が本格化し サービス業の活動はさらに低下するとみられる 11 月消費者物価は前年比 と予想を下回ったこと等から BOEは景気面への配慮を強め 8 年 1 月に連続利下げに踏み切る可能性が高まっている ( 欧 )1 月製造業 PMI( 速報値 ) ~ 合成 PMI に基づけば -1 月期大幅な減速を示唆 ~ ユーロ圏製造業 PMI 総合 ドイツ フランス イタリア 生産 新規受注 雇用 配達時間 在庫 投入価格 産出価格 6 8 56.6 58. 57.7 51.9 39.1 51. 68.7. 58.3 56. 5.8 9 56.6 58. 58. 5.3 39.6.8 69.3 56. 58. 56. 5.8 57. 58.6 58.9 5. 39.6 51.7 68.1.3 58. 56.3 56. 11 56.6 57.8 58. 5.8.1.5 6. 58.3 56.5 5.8 1 56.5 58. 57.8 5.7 39.9 51.3 6.9.9 59. 5.. 7 1.5 57. 56.5 53..1 5 66.5 58. 58.5 5. 53.5.6 58. 56.8 5.9 9.3 6. 57.5 57. 53. 5. 3. 57.5 56. 5.9.5 9. 66.1 57. 56.9 53.8 53.8. 56.9.8 53.3 1.6..6 5.7 57. 53.9 53.9 5. 56.1. 53.3 1.5 9. 6.3 5.5 56.1 5.3. 6.6 56.8 56. 53.7 1.5 9.8 66. 5.3 57.3 53.8 5 7 5.9 56..3 53.5. 9.3 67.1 5.5 56.8 53.3 53.3 8 5.3 56.1 5.8 5.5 3.3 8.6 6.3 53.6 56. 5.5 53.6 9 53..5 5. 5.5.1 7.7 59.6 53. 5.9.5 5. 51.5 5.6.7 51.1.6 7.9 59. 53. 51.7.5 51.3 11 5.8 5.1 5.8 5.1.3 8. 61.7 53.6 53.7 5.5 51.3 1 5.5 53. 51.7 5.1. 8. 61.3 53.9 ( 出所 )Reuters Ecowin 1 月のユーロ圏製造業 PMI( 速報値 ) は 5.5 となり 前月 5.8 から低下した 内訳をみると 前月反動増がみられた生産と新規受注で再び低下し 生産が前月から.7 ポイント低下の 53. 新規受注が 1.1 ポイント低下の 51.7 となった 以前から指摘の通り 金融市場混乱の長期化 さらにはユーロ高 原油高の影響により 企業活動の鈍化が徐々に顕在化しつつある姿を示す結果となっている 11 月に一旦低下に歯止めがみられた製造業 PMIであるが 趨勢として低下傾向にあることには変わりはない 今後も 回復に向かっていくと判断できる材料に乏しいことから 製造業の拡大と縮小を分ける の水準まで緩やかに下落していくと見込まれる サービス業についても 53. とヶ月続けての大幅な低下となった 現行事業で.7 と の水準が視野に入るまで低下したほか 特に新規事業が 5. と前月から. ポイントの大幅低下となり 全体を押し下げた また エネルギー価格や食料品価格の上昇を受けたインフレ懸念の高まりにより 前月に引き続き購入価格が

63. と7 年ぶりの水準となっており インフレによるコスト増加懸念が強まっている なお 製造業 PMIとサービス業 PMIのつの指数を合わせた合成 PMIは 53.3 と前月の 5.1 から低下した 過去の時系列データを比べると ユーロ圏の実質 GDP 成長率の前年比と合成 PMIは強い相関関係にある 今回の結果により -1 月平均の合成 PMIは 5 となったが これにより -1 月期のユーロ圏実質 GDP 成長率を単純計算すると 前年比は+1.5% と大幅に減速することを示唆している もっとも 月のユーロ圏鉱工業新規受注では 輸送機器の大幅な増加 ( 前月比 +8.6%) により同 +.5% と予想を上回る上昇となったこともあり 企業活動の鈍化も緩やかなものに留まろう また 雇用の拡大によって消費も堅調に推移すると見込まれる したがって これまで好調を維持してきた欧州経済がマクロ経済環境からみて -1 月期に減速することは避けられないものの 景気失速は免れるとみられる ユーロ圏サービス業 PMI 総合 現行事業 新規事業 事業見通し 雇用状況 請求価格 購入価格 8 57. 53. 56.8 63.9 5 53.6 59.9 9 56.7 53. 56.5 63.6 53.1 53.7 57.9 56.5 51. 56.3 6 53. 5 56.9 11 57.6 5.9 57.6 6.1 5. 51.7.6 1 57..6 56.9.3 53.7 5.7 57.5 7 1 57.9.8 57.9 67.8 5.3 5.3 57.5.8 56. 68. 5 53. 59.7 3 57. 5.6 57. 6. 5.6 53.8 58.9 57. 5 57.1 67.7 5.1 5. 59.3 5 57.3 53. 57.5 66..6 53.1 58. 6 58.3 5. 58.7 6..8 5.1 59. 7 58.3 53.7 59.7 6.1 56. 53. 59.8 8 58. 5.7 58.5..7 53.6 58.7 9 5. 51.5 5. 61.1. 53. 59.1.8 5.7.6.3.6 5..6 11 5.1 51. 5 58.5 5.6 53.6 63. 1 53..7 5..7 5.5 5 63. ( 出所 )Reuters Ecowin ユーロ圏 PMI( 総合 ) 5. ユーロ圏 :GDP 成長率 製造業 GDP 成長率 ( 前年比 ) サービス 合成 PMI( 右 ). 98 99 1 3 5 6 7-99 1 3 5 6 7 ユーロ圏製造業受注の推移 ( 前年比 ) PMI( 新規受注 ) 鉱工業新規受注 ( 右 ) 98 99 1 3 5 6 7 15 5-5 - ユーロ圏鉱工業生産の推移 ( 前年比 ) PMI 生産判断 鉱工業生産 除く建設 ( 右目盛 ) 99 1 3 5 6 7 ( 出所 )Reuter EcoWin 8 6 - - -6 3

( 欧 )1 月 IFO 景況感指数 ~ 小売業の低下を受けて大幅な低下 ~ IFO 景況指数 ドイツ景況指数の推移 ZEW 景況指数 総合 製造業 建設業 小売業 卸売業 現状 期待 ex. 食品 現状 期待 6/ 5. 111.9 99.3.8 8.. 11.9.9 7. 6/11 6.9 113.9.3 5..5 99.5 118.1 5 8.5 6/1 8.8.3.6 7.5 11.7 1.8 118.9 63.5 19. 7/1 7.9 11.7 3.3 6. 11.3.9.5 7.6 3.6 7/ 7. 111.5.6 5.6 111.5.6. 7.9.9 7/3 7.7 11. 3. 6.5.7 1.5 11. 69. 5.8 7/ 8.6 113.1. 7.6.6.1.5 76.9 16.5 7/5 8.5 11.5.7 7.5.1.6 116.1 88. 7/6 7. 111.3.7 5.7 9.3 1.7 113.9 88.7.3 7/7 6. 111.3 1.7 6. 9.7 1..7 88.. 7/8 5.7 111...8 8..1.7 8. 6.9 7/9. 9.9 98.7 3.1 6.5 97.6 11.1 7. 18.1 7/ 3.9 9.6 98.5 3.3 6.6.8 7.6 7. 18.1 7/11..3 98.3 6. 99.5 8. 7 3.5 7/1 8.1 98. 6.7 96. 8.1 63.5 37. 1 月のドイツIFO 景況感指数は と前月. から大幅な低下となった 特に現状指数が前月から大きく下げており 原油高やユーロ高 そしてインフレによるコスト高といった悪材料の中 ドイツ企業が現在厳しい環境下にあることを改めて確認する結果となった 今回の結果で低下が目立ったのは小売業である 前月の低下で 99.5 となり 業種のうち唯一 以下となった小売業であるが 1 月にはさらに 3.1 ポイント低下して 96. にまで落ち込んだ これはドイツの小売業者が消費者の購買力低下を懸念していることをあらわしていると考えられるが この背景には足元におけるエネルギー価格や食料品価格の高騰が大きいだろう こうした物価上昇による家計購買力の低下は 金融市場混乱の影響とは異なる景気下振れリスクとして認識せざるを得なくなる ECBは原油高や食品高の二次的影響 ( 企業の価格転嫁や賃金引上げ ) を強く警戒したスタンスをとっているが 逆に原油高や食品高による景気下押し圧力にも目を向けるべき状況にあるといえよう もっともIFO 景況感指数が低下したとはいえ 水準としては依然として高いところに留まっている 現状指数についても 1 月は 8.1 と を大きく上回る水準を維持しており ドイツ経済について大きな景気の落ち込みを想定するまでには至らないと考える ( 年 =) 5 9 IFO 景況感指数 8 96 97 98 99 1 3 5 6 7 現状将来景況指数 ( 年 =) IFO 景況感指数とZEW 景況指数 ( 期待指数 ) 8 - ZEW - IFO( 右目盛 ) - -8 9 93 9 96 97 98 99 1 3 5 6 7 5 9 8

( 年 =) IFO 業種別指数 15 製造業 建設業 小売業 卸売業 5 9 8 97 98 99 1 3 5 6 7 91年 = 企業景況感 ドイツIFO フランスINSEE( 製造業 右 ) イタリアISAE( 製造業 右 ) 5 9 8 98 99 1 3 5 6 7 13 9 8 7 6. 5.. - -. ドイツ実質 GDP と IFO 景況指数 実質 GDP( 前年比 ) IFO 現状指数 ( 右 ) - 9 93 9 96 97 98 99 1 3 5 6 7 5 9 IFO 景況感指数 ( 先行き ) と鉱工業生産 IFO( 先行き ヶ月先行 ) 鉱工業生産 ( 除く建設 前年比 右 ) 99 1 3 5 6 7 5 9 8 75 7 1 8. 6.. -. - -6. ( 英 )1 月金融政策委員会 (MPC) 議事録 ~ 全員一致の.5% 利下げ決定 ~ 1 月 6 7 日のBOE 金融政策決定会合では 政策金利が 年 ヶ月ぶりに引き下げられ 5.5% とされた 1 月 19 日に公表されたMPC 議事録では MPCメンバーが全員一致で.5% 利下げに賛成したことが明らかとなった 議事録には今回の決定に至った経緯について述べられており 総じていえばBOEが景気下振れリスクについて強く懸念していることが読み取れる つまり 11 月サービス業 CIPSの大幅低下 月小売売上高の落ち込み ( 前月比 のち横ばいに修正) 住宅価格の予想以上の低下を指摘 さらには金融市場のタイト化により企業が投資計画の見直しを検討している点に触れ 金融市場の混乱のさらなる悪化と信用環境の逼迫化の継続により 経済活動と中期的なインフレの下振れリスクを高めた としている そして 産業界では成長減速の兆しが明らかとなった とし これは金融政策をしっかりと緩める必要があることを示した と決定の背景について述べている 今後 住宅価格の鈍化の消費への下押し圧力が本格化し サービス業の活動はさらに低下するとみられる 11 月消費者物価は前年比 と予想を下回ったこと等から BOEは景気面への配慮を強め 8 年 1 月に連続利下げに踏み切る可能性が高まっている.5. 1.5.5 イギリス HICP( 前年比 ) * コアは除く食品 エネルギー タバコ アルコール BOE ターゲット CPI コア 97 98 99 1 3 5 6 7 イギリス小売売上高 ( 前年比 ) 8 6 97 98 99 1 3 5 6 7 以上 5