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を示しています これを 2:1 房室ブロックと言います 設問 3 正解 :1 ブルガダ型心電図正解率 96% この心電図の所見は 心拍数 56/ 分 P-P 間隔 R-R 間隔一定の洞調律 電気軸正常です 異常 Q 波は認めません ST 部分をみると特に V1 V2 誘導で正常では基線上にあるべき

1 正常洞調律 ;NSR(Normal Sinus Rhythm) 最初は正常洞調律です P 波があり R-R 間隔が正常で心拍数は 60~100 回 / 分 モニター心電図ではわかりにくいのですが P-Q 時間は 0.2 秒以内 QRS 群は 0.1 秒以内 ST 部分は基線に戻っています 2 S

心電図読解入門

1. 期外収縮 正常なリズムより早いタイミングで心収縮が起きる場合を期外収縮と呼び期外収縮の発生場所によって 心房性期外収縮と心室性期外収縮があります 期外収縮は最も発生頻度の高い不整脈で わずかな期外収縮は多くの健康な人でも発生します また 年齢とともに発生頻度が高くなり 小学生でもみられる事もあ

心電図がキライな理由 胸部誘導の肋間がわかりにくい 電極の付け間違いをしていないか不安 結果を聞かれるのがイヤ 患者が女性だと ちょっと 難解な用語ばかり AF? AFL? VT? VF? PSVT? SPVC? PVC? VPC? APC? あぁぁー??? 2

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症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

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血糖高いのは朝食後のため検査項目 下限値上限値 単位名称 9 月 3 日 9 月 6 日 9 月 15 日 9 月 18 日 9 月 21 日 9 月 24 日 9 月 28 日 10 月 1 日 10 月 3 日 10 月 5 日 10 月 9 日 10 月 12 日 10 月 15 日 10 月

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胸痛の鑑別診断持続時間である程度の鑑別ができる 数秒から1 分期外収縮筋 骨格系の痛み 心因性 30 分以内 狭心症食道痙攣 逆流性食道炎 30 分以上 急性心筋梗塞 解離性大動脈瘤 肺塞栓症 急性心膜炎自然気胸 胸膜炎胃 十二指腸潰瘍 胆嚢炎 胆石症帯状疱疹 急性心筋梗塞の心電図変化 R P T

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SpO2と血液ガス

心電図自動診断で見逃したブルガダ症候群 既往歴 : 特記すべきことなし ( 失神などの症状なし ) 生活歴 : 喫煙歴 20 年間 ( 1 日あたり10 本程度 ) 飲酒の頻度毎日 ( 0 ~ 1 合未満 ) 自覚症状 : 明らかな症状は認めず 身体所見 : cm 体重 57. 8kg

72 20 Ope / class Alb g/ cm 47.9kg : /min 112/60m

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目次 第 1 章除細動器とは 1-1 目的 1-2 適応 1-3 出力方法 1-4CPR ファースト 第 2 章除細動器の構造 2-1 内部構造 2-2 外部構造 2-3 パドルの種類 第 3 章除細動器の使用方法 3-1 パドルまたはパッドをあてる位置について 3-2 非同期式除細動 3-3 同期

Ventricular tachycardia recurrence as an electrical storm three years after radiofrequency ablation in a non ischemic cardiomyopathy and apical aneury

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Transcription:

主訴動悸息苦しい 既往 15 年前から高血圧と言われていた 状況約 2 週間前から足がむくんでいることが気になっていた一週間前から咳が出るようになったが気にしていなかった数日前から動悸と息苦しさが気になって受診した 採血 TP 5.8 g/dl Alb 2.8 g/dl ナトリウム 160 meq/l カリウム 4.6 meq/l クロール 103 meq/l 尿素窒素 21 mg/dl クレアチニン 1.1 mg/dl AST 43 IU/L ALT 38 IU/L WBC 3.7 10^3/μL RBC 3.45 10^6/μL Hgb 9.6 g/dl Hct 29.9 % クリニカルスキルアップセンター 1

胸部レントゲン クリニカルスキルアップセンター 2

心筋梗塞 検査項目 単位 C 総蛋白 g/dl 7.5 アルブミン g/dl 4.0 ナトリウム meq/l 140 カリウム meq/l 6.5 クロール meq/l 100 尿素窒素 mg/dl 20.0 クレアチニン mg/dl 1.0 総ビリルビン mg/dl 1.0 直接ビリルビン mg/dl 0.5 AST IU/L 500 ALT IU/L 50 ALP IU/L 250 コリンエステラーゼ IU/L 200 LDH IU/L 550 CK IU/L 650 ブドウ糖 mg/dl 100 HbA1c % 5.0 心筋細胞と心電図 + Na + Na + Na + Na + Na K + 2+ Ca 2+ Ca 2+ Ca K + Na + K + K + K + 細胞内の電位 +30mV 0mV -80mV 脱分極状態 分極状態 ( 静止膜電位 ) クリニカルスキルアップセンター 3

心筋細胞と心電図 + Na + Na + Na + Na + Na K + 2+ Ca 2+ Ca 2+ Ca Na + K + K + K + K + 細胞 内 外 Na 7 140 K 140 4 Ca 0 2.5 自覚症状と病歴 ( 急性心不全疑い ) 全身所見の観察 血圧測定 動脈血ガス 採血 胸部 X 線 心音聴診呼吸音聴診 末梢静脈路確保 12 誘導心電図 急性心筋梗塞疑い 緊急心臓カテーテル 心エコー検査 初期治療 心不全治療 急性心不全循環器疾患最新の治療 2008-009 より一部改変 クリニカルスキルアップセンター 4

心臓の解剖 最初の心電計 1903 年にオランダのウィレム アイントホーフェンが海底電信受信用の弦線電流計を改良して心電計を開発した 1924 年にノーベル生理学医学賞を受賞 クリニカルスキルアップセンター 5

0 mv 0 mv 0 クリニカルスキルアップセンター 6

心電図波形の名称 R 0 P T Q S 心電図波形の名称 RS 型 QR 型 rsr 型 クリニカルスキルアップセンター 7

正常な心電図の見方 電極から見て 近づく電気は上向き (+) 遠のく電気は下向き (-) 参考書に書いてある波形は Ⅱ 誘導 R HR=1500/RR P T Q S QT<RR/2 PQ 0.2 秒 (5mm) 四肢誘導 みぎ ひだり あか きいろ くろ みどり Ⅰ 誘導 : 左手 (+) 右手 (-) 左室前壁 高位側壁を反映 Ⅱ 誘導 : 左足 (+) 右手 (-) 下壁横隔膜面を反映 Ⅲ 誘導 : 左足 (+) 左手 (-) 下壁横隔膜面を反映 avr: 右手と不関電極 ( 左手と左足結合電極 ) 右心室内腔を反映 avl: 左手と不関電極 ( 右手と左足結合電極 ) 左室高位側壁を反映 avf: 左足と不関電極 ( 右手と左手結合電極 ) 下壁横隔膜面を反映 クリニカルスキルアップセンター 8

R L F R (-) Ⅰ 誘導 (+) L F クリニカルスキルアップセンター 9

Ⅰ 誘導 Ⅱ 誘導 Ⅲ 誘導 R L 0 Ⅰ 誘導 avf 誘導 クリニカルスキルアップセンター 10

R L 0 Ⅰ 誘導 avf 誘導 クリニカルスキルアップセンター 11

ノイズの原因は? 正常心臓 右室 中隔 左室 右心負荷 右室 中隔 左室 クリニカルスキルアップセンター 12

R: +3mm S: -8mm = -5mm R: +4mm S: -1mm = +3mm 0 Ⅰ 誘導 avf 誘導 クリニカルスキルアップセンター 13

右軸偏移 I 陰性 QRS;II 陽性 QRS 右室肥大 WPW 前側壁 MI 急性右心負荷 (PE など ) 左脚後枝ブロック 右胸心 左軸偏移 I 陽性 QRS+II 陰性 QRS 左軸偏位 : 下壁梗塞 左脚前枝ブロック WPW 心室頻拍 左室肥大 クリニカルスキルアップセンター 14

クリニカルスキルアップセンター 15

胸部誘導 1) 胸骨柄 ( 突起 ) の真下が第二肋間 2) 第四肋間鎖骨右辺が V1 左辺が V2 3) 第四肋間と鎖骨中線が交った点から一肋間下げて 第五肋間が V4 4)V2 と V3 の中間点が V3 5)V4 と同じ高さで 左前腋窩線が V5 左中腋窩線が V6 移行帯 クリニカルスキルアップセンター 16

反時計回転 移行帯が V1 方向へ移動左室の圧負荷 容量負荷 正常男性 時計回転 移行帯が V6 方向へ移動右室の圧負荷 容量負荷 右室肥大 横隔膜低位 肺気腫 クリニカルスキルアップセンター 17

移行帯 反時計回転 V1 V2 V3 V4 V5 V6 正常 時計回転 モニター心電図 Ⅱ 誘導 MCL5 誘導 G G V5 波形に近似 R 波が観察しやすい ST 変化が観察しやすい クリニカルスキルアップセンター 18

MCL1 誘導 モニター心電図 NASA 誘導 G G V1 波形に近似 V2 波形に近似 P 波が観察しやすい 筋電図が入りにくい 刺激伝導系 クリニカルスキルアップセンター 19

P 波 : 心房の興奮 刺激伝導系 QRS 波 : 心室の興奮 T 波 : 心室の弛緩 洞結節 60~100 房室結節 40~60 ヒス束 50~55 心臓の筋肉は勝手に動く 刺激が伝わる道がある 洞結節は指揮者のようなもの 上位の刺激につられて下位が動く プルキンエ線維 40~45 心室筋 30~40 クリニカルスキルアップセンター 20

洞徐脈 P 波に連続する QRS 波を認める洞調律であるが P-P 間隔が広い HR 60 HR R-R 間隔 41/ 分 1.432 秒 房室接合部調律 房室結節 40~60 クリニカルスキルアップセンター 21

心室調律 心室調律 30~40 HR 60 HR 45/ 分 R-R 間隔 1.329 秒 心房細動と心房粗動 心房細動では房室伝導系 ( 房室結節 ヒス束 ) の伝導能の許す範囲において多数の興奮を心室に伝えます 心房粗動の成因としては 興奮旋回説と異所中枢機能亢進説とがあります 興奮旋回は 興奮旋回路 一方向性伝導 緩徐伝導部位の条件が必要です クリニカルスキルアップセンター 22

心房細動 心房細動の特徴的心電図所見 (1) P 波の消失 (2) f 波の出現 (3) 絶対性不整脈 心房粗動 HR 63/ 分 R-R 間隔 0.944 秒 心房粗動は Ⅱ Ⅲ,aVF で基線が静止することなく 大きい鋸歯状波を示します (F 波 ) F 波の数は 220~370/ 分で 極めて規則的に出現します 房室伝導障害がない心房粗動は 2 個の F 波の内 1 個のみが心室に伝わる (2:1 伝導 ) 型で このような場合は不整脈を認めません クリニカルスキルアップセンター 23

洞結節 60~100 房室結節 40~60 ヒス束 50~55 心臓の筋肉は勝手に動く 刺激が伝わる道がある 洞結節は指揮者のようなもの 上位の刺激につられて下位が動く 不整脈は音痴なオーケストラ プルキンエ線維 40~45 心室筋 30~40 間入性 代償性休止期の例 N N V N N 完全代償性 N N N V N N 不完全代償性 N N N S N N N クリニカルスキルアップセンター 24

上室性期外収縮 心房性期外収縮 房室接合部性期外収縮の総称 P 波を認める 洞リズムより早期の QRS 波 正常 QRS 波と同波型 心室性期外収縮 P 波を認めない 洞リズムより早期の QRS 波 幅広 QRS 波 クリニカルスキルアップセンター 25

右室流出路起源 V1 で下向きの波型 Ⅱ で上向きの波型 右室心尖部起源 V1 で下向きの波型 Ⅱ で下向き波型 クリニカルスキルアップセンター 26

左室流出路起源 V1 で上向きの波型 Ⅱ で上向きの波型 左室心尖部起源 V1 で上向きの波型 Ⅱ で下向きの波型 クリニカルスキルアップセンター 27

如何なる刺激にも反応しない 相対不応期 絶対不応期 強い刺激に反応する +30mV 0mV -80mV 心室性期外収縮の連結期 連結期 : 先行する R 波と期外収縮の R 波の間隔 連結期が短い早期発生型は 心室筋の再分極 (T 波 ) で不安定な時期にあたるため 心室細動などの危険性が増大する クリニカルスキルアップセンター 28

心室性期外収縮 2 連発 心室性二段脈 クリニカルスキルアップセンター 29

心室性三段脈 多源性 VPC 心室性期外収縮の発生源が複数あるものを多源性といいます 特に QRS 波の形が多様な不規則性の場合は危険度が増します クリニカルスキルアップセンター 30

ショートラン 同じ波型の心室性期外収縮が 3 連発以上続くと R on T 現象になりやすい 心室性期外収縮の重症度 Lown 分類 ( 度 ) 心電図所見 0 期外収縮なし 1 稀発性 単発性 2 頻発性 (1/ 分又は 30/ 時 ) 3 多源性 4 反復性 4a 4b 二連発 (couplets) 多連発 (salvos) 5 R on T クリニカルスキルアップセンター 31

刺激伝導系 ブロック 刺激伝導障害 房室ブロック (AVB) 房室伝導系の障害により心房の刺激が心室に伝導されない PQ 延長もしくは QRS 波の消失 クリニカルスキルアップセンター 32

房室ブロックの心電図 Normal Ⅰ AVB Ⅱ AVB Wenckebach 型 (Mobitz I 型 ) Ⅱ AVB Mobitz Ⅱ 型 Ⅲ AVB 1 度房室ブロック (ⅠAVB) クリニカルスキルアップセンター 33

2 度房室ブロック (ⅡAVB) 3 度房室ブロック (ⅢAVB) クリニカルスキルアップセンター 34

ブロック 刺激伝導障害 右脚ブロック (RBBB) 右脚の障害により 左室側から右室側に向けて遅れて興奮が伝わる V1 の幅広 R 波 ( 上向き ) 右脚ブロック (RBBB) 右室は左室より遅れて興奮するため V1 で上向き波形となる 完全右脚ブロックは QRS 波の幅が 0.12 秒以上不完全右脚ブロックは 0.1 秒以上 0.12 秒未満 クリニカルスキルアップセンター 35

ブロック 刺激伝導障害 左脚ブロック (LBBB) 左脚の障害により 右室側から左室側に向けて遅れて興奮が伝わる V1 は S 波 ( 下向き ) V6 は幅広 R 波 ( 上向き ) 左脚ブロック (LBBB) クリニカルスキルアップセンター 36

WPW 症候群 (Wolff-Parkinson-White syndrome) ブルガタ症候群 1992 年に Dr.Brugada らが特異な心電図を伴う特発性心室細動による失神発作や突然死を報告した ブルガダ型心電図の特徴右脚ブロック 右側胸部誘導 (V1~3) の著しい ST 上昇 saddleback( 馬の背 ) タイプまたは coved( 弓を折り曲げたような ) タイプがあるが coved タイプの方が危険度が高いといわれている これらの心電図の QTc 間隔は正常である 原因および治療ブルガダ症候群の約 20% にナトリウムイオンチャンネル遺伝子 (SCN5A) の欠陥が認められる 東南アジアで多く 発生頻度 0.16% で 40 歳代男性に多い 既往歴 家族歴を考慮し日本循環器学会のガイドラインに沿って植え込み型除細動器 (ICD) の適応となる クリニカルスキルアップセンター 37

ブルガダ型心電図 saddle-back type ブルガダ型心電図 coved type クリニカルスキルアップセンター 38

正常心電図の読み方 1 感度は1cm=1mV 2 紙送り速度 25mm/sec 3 心拍数 =300 5mmマス数 4 avrの波形は下向き 5 Ⅰ 誘導 Ⅱ 誘導が上向き 6 V3またはV4に移行帯 7 P 波の有無 PQ 時間 QRS 幅 ST T 波 受診時の身体所見 脈拍数 ( 回 / 分 整脈 不整脈 ) 呼吸数 ( 回 / 分 ) SPO2 ( ) 瞳孔左右 ( 右拡大 収縮 左拡大 収縮 ) 対光反射 ( 右あり なし 左あり なし ) 収縮期血圧 / 拡張期血圧 ( / mmhg ) 心聴診 ( 正常 過剰心音 : 収縮期雑音 拡張期雑音 ) 呼吸聴診 ( 正常 異常 副雑音 分布 ) 腹部聴診 ( 正常 減弱 亢進 ) クリニカルスキルアップセンター 39

処方メチルジゴキシン錠 0.25mg ( ラニラピッド ) 1 錠 1 日一回朝食 14 日分治療効果の確認 7 日目 脈拍数 ( 回 / 分 整脈 不整脈 ) 呼吸数 ( 回 / 分 ) SPO2 ( ) 瞳孔左右 ( 右拡大 収縮 左拡大 収縮 ) 対光反射 ( 右あり なし 左あり なし ) 収縮期血圧 / 拡張期血圧 ( / mmhg ) 心聴診 ( 正常 過剰心音 : 収縮期雑音 拡張期雑音 ) 呼吸聴診 ( 正常 異常 副雑音 分布 ) 腹部聴診 ( 正常 減弱 亢進 ) 経過 : 処方投与の 14 日後に悪心と嘔吐が出現した 服薬開始 15 日後 TDM 結果血中ジゴキシン濃度 ( トラフ値 ) 2.5 ng/dl 脈拍数 ( 回 / 分整脈 不整脈 ) 呼吸数 ( 回 / 分 ) SPO2 ( ) 瞳孔左右 ( 右拡大 収縮左拡大 収縮 ) 対光反射 ( 右あり なし左あり なし ) 収縮期血圧 / 拡張期血圧 ( / mmhg ) 心聴診 ( 正常 過剰心音 : 収縮期雑音 拡張期雑音 ) 呼吸聴診 ( 正常 異常 副雑音 分布 ) 腹部聴診 ( 正常 減弱 亢進 ) クリニカルスキルアップセンター 40