基本目標を実現するための個別目標 57 東日本大震災をはじめ 近年 私たちは多くの自然災害から教訓を得ました 都心南部直下地震の発生も予見されている中 過去の経験から学んだことを生かしていかなければなりません 様々な災害に備えるためには 市民が自らを守る 自助 の取り組

Similar documents
untitled

04 Ⅳ 2(防災).xls

報告書_表紙.indd

id5-通信局.indd

<323091E693F18FCD208E96914F959C8BBB82CC8EE F DF82E98FE382C582CC8AEE967B934982C88D6C82A695FB2D322E786477>

(100817)

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C8E9197BF E894A8AFA8B7982D191E495978AFA82C982A882AF82E996688DD091D490A882CC8BAD89BB82C982C282A282C4816A48502E646F63>

大阪市防災 減災条例 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章本市の責務 ( 第 4 条 - 第 7 条 ) 第 3 章市民の責務 ( 第 8 条 ) 第 4 章事業者の責務 ( 第 9 条 ) 第 5 章災害予防 応急対策 ( 第 10 条 - 第 25 条 ) 第 6

<4D F736F F D2081A196A78F578E738A58926E8DC490B695FB906A B95D2816A2E646F63>

<4D F736F F D A81798AEB8B408AC7979D8AAF2088D38CA994BD89668CE3817A817995CA8E86817A8C8B89CA82CC837C E646F63>

第8章 災害復旧計画

序章 計画改定の背景 足立区では 昭和 57 年 3 月に 大地震による火災から区民の生命と財産を守る た め 足立区防災まちづくり基本計画 を策定し この計画に基づき各種事業を展開し てきました その後 平成 7 年 1 月 17 日に発生した阪神 淡路大震災では 密集市街地に被害が 集中し 改め

<4D F736F F D208EA98EE596688DD DD A8890AB89BB837D836A B2E646F63>

平成 28 年度 県民 Webアンケート 第 6 回自主防災の取り組みについて 実施期間 2016/9/15~2016/9/21 アンケート会員数 224 人回収数 191 件 ( 回収率 85.3%) 近年 全国各地で自然災害が多発しており 奈良県でもいつ大きな災害に見舞われるかわかりません 災害

< F2D E968BC681698E968CE3816A817A C8250>

PowerPoint プレゼンテーション

学校の危機管理マニュアル作成の手引

1 はじめに 本市では 平成 17 年に 鹿児島市安心安全まちづくり条例 を定め 地域の安全は地域で守る を基本理念に 市と市民 事業者等が連携 協働し 安心して安全に暮らせるまちづくりを進めてきました これまでに防犯パトロール隊や青色防犯パトロール車による防犯活動をはじめ 安心安全ネットワーク会議

H25 港南区区民意識調査

<30352D31208B6391E890E096BE8F AEB8B408AC7979D816A2E786C73>

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

基本事業評価シートA

Microsoft Word - H180119コンパクトシティ説明用_仙台市_.doc

北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

< F2D E968CCC8DD08A5191CE8DF495D281458D718BF38DD0>

災害時要援護者支援マニュアル策定ガイドライン

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

(Microsoft Word - \201\2403-1\223y\222n\227\230\227p\201i\215\317\201j.doc)

白紙のページ

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

(Microsoft Word p55\201`61\201E\221\3464\217\315.doc)

川越地区消防局 消防署組織図 消防局長 消防局 ( 代 ) 総務課 総務担当 消防団担当 財務担当職員担当 管理担当 予防課 予防担当 査察指導担当 保安担当 警防課 警防担当 装備担当 救急課 0

(1) ほのぼのネット事業 目的事業内容経過方法と時期 担当係: 地域係 地域でサポートを必要としている人の発見 見守り 交流活動を 地域で暮らす住民自らが主体となって取り組む ほのぼのネット活動 の推進を通じて 住民の手による 福祉のまちづくり を展開します 1 ほのぼのネット班 28 班による見

目次 1. はじめに 1 2. 協議会の構成 2 3. 目的 3 4. 概ね5 年間で実施する取組 4 5. フォローアップ 8

<4D F736F F F696E74202D E9197BF817C A96688DD081458CB88DD082CC8DA18CE382CC8EE682E DD2E >

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

目 次 ページ はじめに 1 地区防災計画制度について 1 防災計画の全体像 地区防災計画制度の全体イメージ 2 地区防災計画とは 2 3 本冊子 手引き の活用方法 2 手引きの構成 手引きの活用イメージ 地区防災計画 作成の手引き 1 制度の背景 3 (1) 作成の目的 (2) 自助 共助の重要

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

( 件 / 人 ) 12, 交通事故の推移 (S4~) ( 人 ) 18 1, 8, 6, 4, 2, 死者数 人身事故件数 負傷者数 S4 S45 S5 S55 S6 H2 H7 H12 H17 H 約 2 倍 6 人身事故件数及び負傷者数は 平成 14 年以降減少傾

Microsoft Word - 【関係者】運用ガイドライン doc

News Release 2014 年 3 月 24 日 伊丹市と新関西国際空港株式会社が 伊丹市域におけるまちづくりの推進 について合意 伊丹市と新関西国際空港株式会社は 伊丹市域の生活環境の改善 地域コミュニティの再生等を図るためのまちづくりを連携して推進するため 2014 年 3 月 24 日

基本目標 市民の生命と財産を守るために 消防や救 急医療体制の整備を図るとともに 水害や大 第2編 基本計画 規模地震などに対する予防対策と初動体制の 充実を図ります また 自主防災組織による 初動体制の確立とともに 防災意識の高揚を 図り 災害に強いまちづくりを推進します 第 1 災害に強いまちづ

<4D F736F F F696E74202D E6C8D918D8793AF95F18D908F C4816A8A C55F F4390B394C52E707074>

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

新規文書1

4 回答者属性 (1) 性別 人数割合 (%) 男性 女性 49.4% 0.4% 男性 5 女性 % 2 0.4% (2) 年代別 人数割合 (%) 20 代 % 30 代 % 40 代 % 50 代 % 60~6

2

20総合要望書

() 港南区の防災 箇条 港南区の防災 箇条は平成 年に定められましたが 初めて言葉を聞いた が% と最も多く 認知度は低くなっています 内容を知っており 箇条をもとに災害時の備えを実施している は% にとどまっています [ 性年代別防災五箇条認知度 ] 高齢者の方が認知度が高くなる傾向にあり 男女

Microsoft Word - 02.H28秋 重点提言本文【合本】1110.doc

可搬ポンプの取扱い 応急救護等 様々な知識 技能を訓練で身につけることができます お問合せは 東久留米消防署防災安全係 ( 内線 320) まで!

2 計画 ( 素案 ) からの主な変更点 1 はじめに頁主な変更点 1 これまでの経緯に 不燃化特区補助制度の指定 地区計画と都市防災不燃化促進事業の導入についての記載を追加 また 大和町中央通り沿道地区は 平成 26 年に不燃化特区補助制度 ( 平成 32 年度まで ) の対象区域に指定されるとと

【東日本大震災発生から7年】「災害への備えに関する調査」結果 ~あなたのご家庭の備えを点検しませんか~_損保ジャパン日本興亜

第 1 はじめに 1 ガイドライン策定の目的安全で安心なまちづくりを進める上で 近年 防犯カメラの設置は広く有用であると認められており 市内においても防犯カメラの設置が進んでいます しかし その一方で 知らないうちに自分の姿が撮影され 目的外に利用されること等に不安を感じる市民の方もいます そこで

高等学校「保健」補助教材「災害の発生と安全・健康~3.11を忘れない~」 第3章

1 調査の目的 マイナンバーカード に関するアンケート 区政運営 区政会議 に関するアンケート 区の広聴事業 に関するアンケート 防災 に関するアンケート 防犯 に関するアンケート区民の皆さんに マイナンバーカード取得に関する事や 区政会議 広聴事業の取り組み 住之江区の防災 防犯についてお伺いし

三鷹市耐震改修促進計画(改定素案)

Ⅰ はじめに 1 ガイドラインを策定する目的 大阪市は 政令指定都市の中でも街頭犯罪が多い都市となっており 安全で安心して暮らせるまちづくりのための対策が必要となっています その中で 防犯カメラは 24 時間撮影が可能であることから 犯罪の抑止効果があるとともに 犯罪発生時には容疑者の特定にも役立つ

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

ハザードマップポータルサイト広報用資料

基本目標を実現するための個別目標 69 環境にやさしいまち そして 充実した都市基盤を備えるまちは 普段の暮らしを快適なものとし 生活の質を高めるのはもちろん 市民一人ひとりから企業等に至るまで 市内で行われる様々な活動を支えています しかし 最も重要な環境問題とも言わ

もくじ 火災の概要 第 表 火災発生状況 ( 過去 5 年間 ) 第 表 市町別火災発生状況 4 第 3 表 月別火災発生状況 6 第 4 表 出火原因別火災発生状況 7 第 5 表 覚知状況 7 救急の概要 8 救助の概要 8 第 6 表 救急発生状況 ( 過去 年間 ) 9 第 7 表 市町別救

職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

Microsoft Word - guideline02

Microsoft PowerPoint 越山先生資料 (1).ppt

11亀岡・中川

横田基地対策に関する要望書(在日米軍第374空輸航空司令部への要望事項)

自主防災組織をつくろう

富山県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 ( 様式 ) 1 市区町村名 富山市 2 人口 ( 1) 322,059 人 ( 平成 25 年 3 月末現在 ) ( 8,253 人 ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上 26.1% ( 30.3% ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれにつ

中井町緑の基本計画(概要版)

スライド 1

平成 29 年 4 月 12 日サイバーセキュリティタスクフォース IoT セキュリティ対策に関する提言 あらゆるものがインターネット等のネットワークに接続される IoT/AI 時代が到来し それらに対するサイバーセキュリティの確保は 安心安全な国民生活や 社会経済活動確保の観点から極めて重要な課題

目次 1. はじめに 1 (1) 基本方針策定の目的 1 (2) これまでの取組みと今後の取組み 1 (3) 街頭防犯カメラ と 施設監視カメラ 2 2. 設置に係る基本方針 3 (1) 設置場所 3 (2) 撮影範囲 4 (3) 設置していることの表示 4 (4) 設置地域の周知 4 (5) 地域

西区05-CS5_小

< C691CE8DF482CC D96B189DB292E786C73>

2 被害量と対策効果 < 死者 負傷者 > 過去の地震を考慮した最大クラス あらゆる可能性を考慮した最大クラス 対策前 対策後 対策前 対策後 死者数約 1,400 人約 100 人約 6,700 人約 1,500 人 重傷者数約 600 人約 400 人約 3,000 人約 1,400 人 軽傷者

38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

P5 26 行目 なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等の関係から なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等から P5 27 行目 複式学級は 小規模化による学習面 生活面のデメリットがより顕著となる 複式学級は 教育上の課題が大きいことから ことが懸念されるなど 教育上の課題が大きいことから P

重ねるハザードマップ 大雨が降ったときに危険な場所を知る 浸水のおそれがある場所 土砂災害の危険がある場所 通行止めになるおそれがある道路 が 1 つの地図上で 分かります 土石流による道路寸断のイメージ 事前通行規制区間のイメージ 道路冠水想定箇所のイメージ 浸水のイメージ 洪水時に浸水のおそれが

はじめに

(3) 東京都が掲げている目標を確実に達成するには 延焼遮断帯の形成やその主要な要素である特定整備路線の整備 老朽木造建築物の除去等の施策をより強制力をもって展開することが必要であり 一定の私権の制限もやむを得ないと考える その際 移転や住替えを余儀なくされる住民へ移転先をしっかりと確保するなど き

<81798E9197BF FCD817A8CF092CA82DC82BF82C382AD82E88D7393AE8C7689E62E786477>

Ⅳ 騒音・振動の状況

< C815B984196BF8E968BC68E9E8DD08A AD90B691CE8DF4837D836A B88C42E786C73>

資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

大規模住宅団地の現状と活性化・再生の進め方

筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

平 成 25 年 度

もくじ 調査の概要 調査結果 瀬戸市の治安について 問 瀬戸市の治安は良いと思いますか 問 この数年間 瀬戸市の治安は良くなったと思いますか 問 瀬戸市の治安が悪いと感じることを選んでください 防犯カメラについて 問 公共の場に防犯カメラが設置されることにより 犯罪の抑止 や事件の早期解決に役立つと

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

厚生労働科学研究費補助金

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

スライド 1

02一般災害対策編-第3章.indd

Transcription:

78654321基本目標を実現するための個別目標 57 東日本大震災をはじめ 近年 私たちは多くの自然災害から教訓を得ました 都心南部直下地震の発生も予見されている中 過去の経験から学んだことを生かしていかなければなりません 様々な災害に備えるためには 市民が自らを守る 自助 の取り組み 近隣で協力して助け合う 共助 の取り組み 行政が市民を守る 公助 の取り組みが それぞれ適切に行われることが重要です 公助の役割として いざという時のための施設や設備の整備はもちろん 市民が自身や家族 地域のための備えを推進することにも積極的に取り組んでいきます そして 日々の暮らしの安全を守ることも重要です 火災への対応や救急活動を行う消防力の強化 防犯や交通安全対策の推進 安全な消費生活の確保など 市民が安心して毎日を送ることができるよう取り組みます また 厚木基地については 航空機騒音や事故への不安など 基地に起因する様々な問題が長年にわたって市民生活に影響を及ぼしており 空母艦載機移駐後の運用や騒音状況の変化等を注視しながら これらの解決について粘り強く取り組んでいきます 大和市は 健康都市 を実現するために 安全で安心して暮らせるまち づくりを推進します 安全で安心して暮らせるまち基本目標 5 5-1 災害への対応力を高める 5-2 暮らしの安全を守る 5-3 航空機による被害を解消する個別目標まちの健康

まち の健康 基 本 目 標1 個別目標 5-1 基本目標 5 安全で安心して暮らせるまち 災害への対応力を高める 基 本 目 標2 現状と課題 東日本大震災をはじめ 熊本地震などの教訓を生かしながら 発生が予見されている都心南部直下 地震を見据え 市及び関係機関のほか 市民や事業所が主体的に取り組み 災害に強いまちづくりを 基 本 目 標3 進めていく必要があります 住宅密集地を抱える本市では 大規模地震発生に伴って 複数の火災の同時発生や建築物の倒壊 これらに起因する道路の寸断などにより 消火活動や救助活動等が困難になることが想定されます こうした状況の中で命を守るためには 市民一人ひとりの迅速な行動や 地域での助け合いなどが重 基 本 目 標4 要であり 自助 共助の活動が災害発生時に最大限機能するように 日頃から心がけ 十分に準備 しておくことが必要です 関係機関との連携のもと 行政による災害時の応急対策や復旧対応が速やかに進められる体制づく りが必要です 大規模地震等 自然災害に伴う被害を最小限に抑えるため また 河川の氾濫などの災害発生を未 基 本 目 標5 然に防ぐために 市民や事業者の協力を得ながら 建築物の耐震化や浸水対策等を進め 都市の防 災機能を高めていくことが重要です 基 本 目 標6 基 本 目 標7 基 本 目 標8 スタンドパイプ消火資機材 の使用訓練 58 スタンドパイプ消火資機材 消火栓や排水栓に接続して初期消火活動ができる資機材です

基本目標を実現するための個別目標 12市民や地域などによる自助 共助の取り組みへの支援を強化するとともに 防災と速やかな復興に 5 678取り組み方針 向けた公助による対応も含め いざという時に機能する災害対策を推進します 市民一人ひとりや地域において 水や食料 携帯トイレの備蓄 家具の転倒防止などの災害への備え が進み また 災害時に適切な避難行動や応急対応がとられ 身を守ることにつながるよう 様々な 機会を捉えて意識啓発を進めるとともに 小中学校における防災教育の推進と充実を図っていきます * 公共交通機関 学校 事業者 警察等と連携しながら帰宅困難者対策に取り組んでいきます 高齢の方や体の不自由な方など自ら避難することが難しい方を 近隣で助け合い速やかな避難へと つなげる避難行動要支援者支援制度 * が 災害時に機能するよう 地域で作成する支援者名簿の確実 な更新と運用体制の充実を図っていきます 自主防災組織と避難生活施設運営委員会 * の活動を支援し 市民が迅速かつ的確に行動できるよう 訓練のサポートや 防災資機材の整備支援 情報収集ツールの確保などを進めていきます また 避 難生活施設における様々なニーズを想定し その運営を円滑にしていくための支援と 防災備蓄品の 充実を図っていきます 災害の発生に伴う避難情報や国民保護に関する情報を正確かつ迅速に発信します 市立病院では 災害時に地域の医療救護活動において中心的な役割を担えるよう 災害拠点病院と しての体制整備を進めます 大規模地震等に伴って同時多発的に発生する火災から命を守るため 初期消火資機材や防火水槽の 整備 延焼の拡大を防ぐオープンスペースの確保などを進めます 地震に伴う建築物の倒壊 火災による延焼の拡大を防ぎ 併せて避難路及び緊急輸送路を確保する ために 建築物の耐震化と不燃化を促進するとともに 大規模盛土造成地 * の調査を進めます 市街地の浸水被害の軽減に向け 雨水の河川への流入抑制も含めた総合的な治水対策を推進し 都 市の防災機能の充実を図ります * 帰宅困難者 自宅が遠距離にあること等により帰宅できない人や 遠距離を徒歩で帰宅する人を指します * 避難行動要支援者支援制度 災害時に一人で行動することが難しい高齢の方や障がいのある方などが速やかに避難できるよう 隣近所で助け合う取り組みです 同制度に取り組む推進メンバーが 平常時から 地域住民の状況を把握しておき 災害時の円滑な避難へとつなげるもので 大和市では 自治会 民生委員 児童委員 地区社会福祉協議会との連携によって進めています * 避難生活施設運営委員会 自治会 自主防災会が主体となった組織で 避難生活施設の運営に関するマニュアル作成や課題の共有 避難訓練等を実施しています 発災時には 避難生活施設の運営を行います * 大規模盛土造成地 阪神 淡路大震災や東日本大震災等おいて 大規模な造成宅地で地滑り等が発生し大きな被害を招いたことを受け 国及び地方公共団体が崩落対策や調査を進める対象としている造成地をいいます 5934

231まち の健康 めざす成果 5-1- 1 災害に対して自ら備えをしている 市民一人ひとりが災害の脅威を認識し 家庭や地域において災害に対する備えが できています 基本目標 5 安全で安心して暮らせるまち 地域防災訓練を実施している自治会の割合 避難行動要支援者支援制度において地域の推進メンバーを決めている自治会の割合 78.0% 53.3% 住宅の耐震化率 92.6% 82.0% 84.0% 62.9% 67.7% 2020 年度の耐震改修促進計画の改定に合わせて設定します 2020 年度の耐震改修促進計画の改定に合わせて設定します 4560 5678めざす成果 5-1- 2 防災 減災のしくみが整っている 地域で広域避難場所が知られていると思う市民の割合 想定避難者数に応じた非常食料の備蓄率 70.1% (2016) 85.3% 71.0% 72.0% 100.0% 100.0% 災害時における避難や情報収集について 適切かつ迅速に対応できる体制が整って 防災フェスタ防災備蓄品 います 防災講話の受講団体数 防災協力農地数 ( 累計 ) 40 団体 4 箇所 52 団体 60 団体 8 箇所 10 箇所

基本目標を実現するための個別目標 5-1- 3 地震や大雨が発生しても 被害を抑えた 公共建築物の耐震化率 雨水整備率 2021 2023 97.3% 2020 年度の 耐震改修促進 計画の改定に 合わせて設定 します 2020 年度の 耐震改修促進 計画の改定に 合わせて設定 します 68.9% 70.7% 71.0% 2017 2017 基 本 目 標2 都市の防災機能が 充実している 基 本 目 標1 めざす成果 り 拡大しないように施設整備などの必 人 まち 社会 の連携 関連する 6-2-2 良好なまち並みが形成されている p.76 めざす成果 6-2-3 道路や公園を快適に利用している p.77 基 本 目 標3 要な対策が講じられています 基 本 目 標4 基 本 目 標5 基 本 目 標6 基 本 目 標7 基 本 目 標8 防災マップ 61

234678551まち の健康 個別目標 5-2 現状と課題 暮らしの安全を守る 防犯対策を積極的に進めてきた中で 市内の犯罪認知件数は大幅に減少していますが 全国的な傾 向と同様 知能犯は増加傾向にあります 犯罪の不安がないまちをつくるためには 地域全体での取り組みを推進していくことが必要です 市内の交通人身事故の発生件数は減少傾向にありますが 65 歳以上の方が関わる事故の全体に占め る割合は上昇傾向にあります 高齢の方を狙った悪質商法やサイドビジネス等の勧誘 インターネット スマートフォンの普及に伴 う架空請求など 手口の複雑化を背景に 市民からの消費生活相談も多岐にわたっています 本市の火災発生率は低い水準を保っていますが 木造密集地域を多く抱えていることから 迅速な 初期消火が求められます 救急車の出動件数が増加傾向にある中で 真に救急車を必要とする市民が確実に利用できるよう 環境を整えていくことが喫緊の課題となっています 取り組み方針 基本目標 5 安全で安心して暮らせるまち 市民一人ひとりの協力や 防犯活動団体 関係機関との連携のもとでパトロールを実施することにより 犯罪の抑止と体感治安の向上を図り 併せて自主防犯意識を高めていきます 地域ごとに犯罪の種類や発生状況を把握し 警戒情報を速やかに提供するとともに 街頭防犯カメラや防犯灯の整備を進めていきます 子どもや高齢の方の状況に応じて きめ細かく交通安全の啓発を行うとともに 自転車利用のマナーを向上させるための注意喚起や 走行空間の充実を図ります 道路等の危険箇所の把握や交通事故の発生原因の分析を行い 関係機関と連携しながら交通安全施設の整備を進めます 消費者利益の保護や日常生活でのトラブル解決 未然防止に向け 市民が利用しやすい相談体制を確保するとともに 消費者問題に関する意識啓発を進めていきます 火災予防に関する意識啓発に加え 消防資機材の整備 住宅や商業施設など建物の安全指導 自主防災組織への支援などを行い 地域と連携して消防力の向上を図ります 市民の応急手当に関する技術習得や AED * の設置などを進めていきます また 救急車の適正利用を促すとともに 医療機関との連携を図ることなどにより 傷病者を速やかに救急搬送できる体制を維持します 本庁舎に設置している AED 62 * AED 自動体外式除細動器といい 自動的に心臓の状態を判断し 心室細動 ( 不整脈 ) の際は電気によるショックを心臓に与えることで 心臓の状態を正常に戻す機能を持つ小型の器械です

基本目標を実現するための個別目標 12348めざす成果 5-2- 1 犯罪の不安を感じることなく暮らしている 以前に比べて 大和市の治安は良くなったと思う市民の割合 年間犯罪認知 ( 発生 ) 件数 55.8% (2016) 1,990 件 59.0% 60.0% 1,690 件 1,540 件 市民の防犯意識が高まり また 地域で の防犯活動が定着することで犯罪にあう ことが少なくなっています 安全安心サポーター * 活動登録者数 ( 累計 ) 市域面積 (k m2 ) あたりの防犯灯設置数 ( 累計 ) 201 人 449.6 灯 267 人 300 人 495.7 灯 510.5 灯 人 まち社会 の連携 関連するめざす成果 3-1-1 すべてのこどもがすくすくと健康に育っている (p.45) 4-2-1 心身ともに健康に学校生活を送ることができている (p.54) 8-2-4 多くの人が 大和 に訪れ まちの魅力も高まっている (p.96) めざす成果 5-2- 2 人まち社会関連する 交通人身事故発生件数 922 件 840 件 784 件 交通事故の不安を交通安全教室等参加者数 ( イ 23,236 人ベントを除く ) 感じることなく暮らしている 24,000 人 24,400 人 交通ルールに対する遵守意識が高まるとシルバードライブチェック 55 人 355 人 505 人実施者数 ( 累計 ) ともに 安全施設の整備が進み 交通事 故の発生件数が減少しています 3-1-1 すべてのこどもがすくすくと健康に育っている (p.45) めざす成果 の連携 4-2-1 心身ともに健康に学校生活を送ることができている (p.54) 6-2-3 道路や公園を快適に利用している (p.77) 6-3-2 自転車を安全で快適に利用している (p.79) 567 資料 : 神奈川県大和警察署 ( 各年集計 ) 5資料 : 神奈川県大和警察署 ( 各年集計 ) * 安全安心サポーター 市民の方にペットの散歩やジョギングといった普段の暮らしの中で 犯罪行為や不法投棄の発見 通報など まちの安全や安心のための チェックにご協力いただく取り組みです 63

2346781まち の健康 めざす成果 5-2- 3 安心して消費生活を送っている 基本目標 5 安全で安心して暮らせるまち 消費生活相談の苦情件数のうち完結済みの割合 消費生活センターの存在や役割について知っている市民の割合 98.8% 79.0% 99.0% 99.3% 83.0% 88.0% 消費生活や日常生活に関する相談 情報 提供体制が整っています 人 まち社会 の連携 関連するめざす成果 8-2-1 商店街や企業が活発に活動している (p.95) 5めざす成果 5-2- 4 十分な消防力が整っている 消防体制が維持され 迅速な災害対応を 5化学消防ポンプ自動車 行うほか 市民の火災予防や救命などに 関する知識が高められ 災害や事故によ る被害が最小限に抑えられています 火災発生率 ( 人口 1 万人あたりの火災発生件数 ) 救命講習受講者資格取得者数 ( 累計 ) 救急車の医療機関到着までの所要時間 2.16 件 39,367 人 38.2 分 0 件 0 件 55,000 人 62,800 人 38.2 分 38.2 分 人 まち社会 の連携 関連するめざす成果 1-2-1 いざというときに診療を受けられる (p.35) 64

基本目標を実現するための個別目標 1234 資料 : 消防本部 ( 各年集計 ) 資料 : 消防本部 ( 各年集計 ) 5 救急車の適正利用啓発冊子 567 8 65

まち の健康 基 本 目 標1 個別目標 5-3 基本目標 5 安全で安心して暮らせるまち 航空機による被害を解消する 基 本 目 標2 現状と課題 厚木基地は 全国に類を見ない 人口密集地の中にある航空基地であり 本市では 航空機騒音や 事故への不安など基地に起因する様々な問題が生じており 市民は長年にわたり多大な負担を強いら 基 本 目 標3 れています 2018 年に在日米軍再編に伴う空母艦載機の厚木基地から岩国基地への移駐が完了しましたが 依然 として 空母艦載機の着陸訓練に厚木基地が使用される可能性があり この様な場合を含め ジェッ ト戦闘機の厚木基地への飛来に伴う騒音被害は 極めて深刻なものとなります 基 本 目 標4 市街地に位置する広大な基地は 東西方向の交通を分断するとともに 航空機の飛行に伴い建築物 の高さが制限されるなど まちづくりの阻害要因にもなっています 基 本 目 標5 取り組み方針 日頃生じている騒音の軽減や 空母艦載機の着陸訓練 FCLP を厚木基地で実施しないこと 航空 機の安全確保などについて 国や米軍等に求めていきます 基地問題の解決に向け 県や厚木基地周辺市などとも連携を図りながら 取り組みを推進します 基 本 目 標6 基 本 目 標7 基 本 目 標8 厚木基地へ飛来する空母艦載機 66 FCLP Field Carrier Landing Practice の略で 空母への着艦のための訓練であり 陸上で行われる着陸訓練を指します

基本目標を実現するための個別目標 1234678 めざす成果 5-3- 1 航空機による被害のない生活を送っている 航空機騒音が低減されるなど 基地に起 因する被害の少ない生活を送っています 時間帯補正等価騒音レベル (Lden) * 69.6 逓減させるよう取り組みます 逓減させるよう取り組みます の連携 関連するめざす成果 6-1-4 深呼吸したくなる空気や きれいな水に囲まれて生活している (p.72) 6-2-2 良好なまち並みが形成されている (p.76) 人まち社会 5資料 : 基地対策課 ( 各年度調査 ) 5 大和市基地対策協議会による要請活動 * 時間帯補正等価騒音レベル (Lden) 昼 夕 夜の 3 つの時間帯に分け 夕方 夜間に重みづけを行い騒音レベルを評価したものです 67

68