積立 NISA の創設 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 1 家計の安定的な資産形成を支援する観点から 少額の積立 分散投資を促進するための 積立 NISA が創設される (2) 内容 1 積立 NISA は 20 歳以上の居住者等が金融機関に開設した非課税口座内に 積立 NISA 専用の累

Similar documents
7.(1)NISA 口座の開設時の手続きの見直し 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 NISA 口座の稼働率向上のため 非課税口座の開設手続きについての見直しが行われる (2) 内容 NISA 口座の開設申し込み時に 即日での買付けを可能とすること (3) 適用時期平成 31 年 1 月 1

以下本人の給与収入速報 平成 29 年度税制改正解説所得課税 ~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し 2 配偶者の給与収入が 万円超 15 万円以下の場合の改正案の控除額及び改正前後の影響について 配偶者特別控除 配偶者の給与収入 万円超 15 万円 15 万円以上 11 万円 11 万円以上 1

2017 年度税制改正大綱のポイント ~ 積立 NISA の導入 配偶者控除見直し ~ 大和総研金融調査部研究員是枝俊悟

贈与税の非課税特例 ①住宅取得等資金の贈与

相続の基礎 ~ 「相続」を学ぼう!! ~ 生前贈与①有価証券

NISAファンドナビ_t4


「個人投資家の証券投資に関する意識調査」の結果について

<4D F736F F D A83414E A290AC944E8ED28FAD8A7A938A8E9194F189DB90C590A A82C98AD682B782E E82568C8E825593FA814091E C581762E646F6378>

(Q13) 複数の金融機関に NISA( 少額投資非課税制度 ) の非課税口座開設の申込みをしてしまいましたが ど うすればよろしいですか... 6 (Q14) 非課税適用確認書の交付を行わない旨の通知書 が送られてきましたが どうすればよろしいですか 6 ( 基準日における国内の住所を証する書類

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

〇なぜ 家計の安定的な資産形成 を推進? 〇なぜ つみたて NISA? 〇職場で つみたて NISA を普及!! はじめに! 1

税調第19回総会 資料3-3

6 成人年齢引下げに伴い一般 NISA つみたて NISA の対象年齢を 18 歳以上とするこ と 根拠法の制定 恒久化 1NISA 制度が国民の安定的な資産形成に資する恒久的な制度となるよう根拠法 (NISA 法 ) を制定すること 2 口座開設期間を恒久化すること 3 非課税期間を恒久化すること

非課税上場株式等管理に関する約款 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) この約款は お客さまが租税特別措置法第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税および租税特別措置法第 37 条の14に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例 ( 以下 非課税

銀行ではじめるNISA・つみたてNISAガイドブック

Microsoft PowerPoint - +修æ�£ä¸�;㕒間帅çfl¨ã•‚ㆤㆿㅅㅊ咓呤屉FPmama - ㇳã…flã…¼.ppt [äº™æ‘łã…¢ã…¼ã…›]

. 個人投資家の年齢層と年収 個人投資家 ( 回答者 ) の年齢層 8% 6% 28% 2~3 代 5% 2% 3% 4 代 5 代 6~64 歳 65~69 歳 7 代以上 個人投資家 ( 本調査の回答者 ) の過半数 (56%) は 6 歳以上のシニア層 昨年調査 6 歳以上の個人投資家 56%

ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)に関するQ&A

投資信託ホームページ構成案

なっとくインドネシア

(****) 非課税口座に設けられる勘定は 毎年 非課税管理勘定 (NISA) 又は累積投資勘定 ( つみたて NISA) のいずれかに限ります 更に 2016 年 4 月 1 日から2023 年 12 月 31 日までの期間 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称ジュニアNISA)

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

投信調査コラム 日本版 ISAの道その166 三菱 UFJ 国際投信情報提供資料 / 投信調査コラム 日本版 ISAの道 税制改正大綱発表! 20 年の積立 NISA 創設!! 情報提供資料 2016 年 12 月 12 日 税制改正大綱発表! 20 年の積立 NISA 創設!! ~ 現行 NISA

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

Microsoft Word - NO.2 株式の譲渡 2.docx

それが知りたい!NISA講座

とが企図されているものと考えられる NISA を利用する層としては 投資経験及び投資資金ともに豊富で比較的年齢の高い層だけでなく 投資経験が浅くまた投資資金が少ない若年層まで幅広く考えられるため 特定の投資スタイルや投資行動に限定されるのではなく 本制度のなかで多様な資産形成ニーズに則した利用が考え

メモ 1

! ジュニア NISA の 5 つのポイント 28 年から 未成年者が利用できる ジュニア NISA が始まりました! 父母や祖父母さまが 大切なお子さま お孫さまの将来のために お子さま お孫さま名義で投資を行い 非課税でお金を育てる制度です 対象は日本に住む 0~19 歳の未成年者

税金読本(5-3)ジュニアNISA

 

NIS を理解する NIS( ニーサ ) ってどんな制度なの? NIS は 中長期な資産形成を支援することを目的とした 個人投資家のための税制優遇制度です NIS を活用すれば NIS 口座で購入した株式投資信託 上場株式等の値上がり益や配当 分配金等が非課税となります 証券税制のイメージ 平成 2

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

ジュニアNISAって どんな制度 ジュニアNISA とは 未成年者少額投資非課税制度の愛称で お子様 お孫様の将来の資産形成に活用できる制度です まずはジュニアNISA まずは ジュニアNISAを簡単にご紹介 を簡単にご紹介 日本に住む未成年者 0 19歳 が対象 資産

NISA 制度について NISA のメリット NISA 口座を利 して公募株式投資信託に投資した場合 課税期間中に受け取った 普通分配 と売却時の 値上がり益 が非課税になります 特定口座や一般口座を利用した場合 NISA 口座を利用した場合 株式投資信託などの売却益 株式投資信託などの普通分配金

NISAガイドブック

<4D F736F F D20836A B A838A815B C282DD82BD82C44E D7793FC905C8D9E8EF C982C282A282C481762E646F63>

個人投資家の証券投資に関する意識調査(結果概要)

金融資産運用設計関連 主な改正事項

Microsoft Word - NISAに関するQ&A 2013年10月25日 改訂版.docx

メモ 2

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

NISAガイドブック

第 3 条届出事項の変更 NISA 口座にかかるお届出事項について変更がある場合 当社経由で税務署へ届け 出る必要がありますので 当社所定の手続きに従って遅滞なくお届出ください 第 4 条 NISA 口座を通じた取引非課税上場株式等管理及び非課税累積投資約款で定義されている上場株式等のうち当社が認め

非課税上場株式等管理に関する約款 1 約款の趣旨 (1) この約款は 投資家 ( 個人の投資家に限ります ) が租税特別措置法 ( 以下 租特法 といいます ) 第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税および租特法第 37 条の 14 に規定する非課税口座内の少額上

非課税累積投資契約に関する約款 (NISA 約款 ) 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) 1. この約款は お客さまが租税特別措置法第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税及び租税特別措置法第 37 条の14に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

マーケット環境の理解 Copyright(c) Akira Sugiyama all rights reserved 2

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

ポイント 年の一般 NISA * 口座 18 年末に非課税期間終了へ 2 一般 NISA 開始以降の主要資産の価格推移 1.5 倍 日 米株式 1.7 倍 外国債券 1.1 倍 3 今後の運用方針 ( 投資先 ) を再検討 主な資産の方向性 ( 見通し ) 5 年間リターン実績 グローバ

【表紙】

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

レポート つみたて NISA の制度概要と今後の NISA 制度のあり方について 日本証券業協会政策本部企画部証券税制室室長丹生健吾荒井友里恵 はじめに NISA 制度は2017 年 3 月末時点で利用者が 1,077 万人 総買付額が10.5 兆円となり着実に普及しているが 積立による利用は総口座

公募株式投資信託の解約請求および償還時

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

Ⅰ. NISA( 少額投資非課税制度 ) について 制度のポイント 1. 上場株式 公募株式投資信託等の配当所得 譲渡所得等が非課税になります 2. 日本国内に居住する満 20 歳以上の方がご利用になれます 年から 2023 年まで NISA 口座を開設することができます 4. 非課

【添付資料】インターネット証券4社共同実施「証券税制に関わるアンケート」の結果

外国税額控除の改正で投信のリターンが改善する

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

4年間NISA 制度の一部改正のお知らせ 2014 年 3 月 31 日に公布された 所得税法等の一部を改正する法律 について NISA に関する改正内容をお知らせいたします ( 制度改正の内容は 2015 年 1 月から手続 適用が可能です ) 本改正に伴い 2015 年 1 月以降 当行の 非課

税金の課税方法 個人の税金の課税方法について確認しましょう 大きく分けて 総合課税と分離課税の二種類があります 総合課税 1 年間の所得を全部まとめて一定の税率で課税する方法 所得額によって異なる税率 金額に応じて確定申告を行う 源泉分離課税他の所得と分離して その所得の支払いの際に一定の税率で源泉

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

なるほどNISA 第3回 なぜ、どのような経緯でNISAが導入されたか?

なるほどNISA 第5回 なぜこのような制度になったのか? -それには理由があります-

ご参考資料 目次 制度編 ってどんな制度なの? 2 ページへ 手続き編 を始めるには? 9 ページへ 活用編 の活用方法は? 11 ページへ NISA( ニーサ ) は 2014 年 1 月から始まった少額投資非課税制度の愛称です 証券会社や銀行 郵便局などの金融機関で 少額投資非課税口座 (NIS

Microsoft Word - NISA手数料無料化 docx

非課税上場株式等管理に関する約款

 

の つみたて NISA 積立設定手続きガイド (PC 版 ) つみたて NISA 口座を開設されて積立設定が まだお済みでない方は今すぐはじめましょう STEP4 STEP3 STEP2 STEP1 カブコムの積立設定は 4STEP で始められます! 詳しい手順は次ページ以降をご覧ください 1 積立

ファンド名説明 ifree 8 資産バランス 本を含む世界の 8 資産へ均等に分散投資します 株式および不動産投資信託に投資することで世界の経済成 の果実を享受するとともに これらとは値動きの異なる債券にも投資することで安定した収益の確保も期待できます これまで預貯 中 だったお客様が幅広く資産を分

選べる NISA NISA 制度の概要 3 つの NISA のお取り扱いがスタートし これから投資信託をはじめられる方にとっても ゆっくり着実に将来のために資産運用をはじめていただけます NISA ってどんな制度なの? 0 歳以上の方を対象とした NISA 9 歳未満の方を対象とした ジュニアNIS

他制度より圧倒的に自由度が高いNISA~「使いづらさ」とうまく付き合ってNISAを活用する方法を考える

2013年5月収録 オンラインセミナーDL資料

非課税上場株式等管理及び非課税累積投資契約に関する約款 新旧対照表

非課税上場株式等管理に関する約款 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) この約款は お客様が租税特別措置法第 9 条の 8 に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税及び租税特別措置法第 37 条の 14 に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例 ( 以下 非

Ⅰ 家計の自助努力による資産形成を支援するための税制措置 1. つみたて NISA の制度期限の延長 NISA 制度の恒久化 根拠法の制定等 1つみたて NISA について 平成 49 年までとされている投資可能期間 ( 制度期限 ) を延長することにより 来年以降に投資を開始しても投資可能期間が少

概要 平成 27 年までと平成 28 年以後の証券税制の比較 平成 27 年までは 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが異なっています 平成 28 年以後は 金融所得課税の一体化 により 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが統一されます 平成 27 年まで 上場株式等 上場株式 公募

<4D F736F F D F C F91E A8E91904D91F582CC817582C282DD82BD82C44E CE8FDB8FA C789C182CC82A8926D82E782B92E646F63>

【投信調査室コラム】日本版ISAの道[その6]

各 位 平成 27 年 3 月 31 日 大和証券株式会社 NISA 口座開設キャンペーン 及び NISA 積立サービスキャッシュバックキャンペーン ご家族 ご友人紹介キャンペーン ( 第 7 弾 ) 実施のお知らせ 大和証券株式会社 ( 以下 大和証券 ) は これまで証券会社とお取引のなかったお

2013年5月18日 MSセミナー資料

[ 課税対象化 ] POINT1. 1 の売却益が課税対象に 改正前 ( 平成 27 年 12 月 31 日まで ) 原則非課税 改正後 ( 平成 28 年 1 月 1 日から ) % 2 の申告分離課税 1 国債 地方債 外国国債 外国地方債 公募公社債 上場公社債 ゼロクーポン債等

関係各位 2016 年 1 月 13 日 野村アセットマネジメント株式会社 第 9 回 NISA に関する意識調査 結果について ~ ジュニア NISA は教育資金形成手段として期待されている ~ 野村アセットマネジメント株式会社 (CEO 兼執行役社長 : 渡邊国夫 ) は 少額投資非課税制度 (

上場有価証券等の売買等の媒介 取次ぎ又は代理 上場有価証券等の募集若しくは売出しの取扱い又は私募の取扱い 上場有価証券等の売出し 上記のほか 売買等の媒介 取次ぎ又は代理 当社の概要 商 号 等 株式会社 SBI 証券金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 44 号 本店所在地

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

非課税上場株式等管理に関する約款

1 どちらかをご選択特定口座と客さま般口座の特定口座の概要 特定口座とは 個人のお客さまが公募株式投資信託を換金され利益が出た場合は 原則 確定申告が必要ですが お客さまの確定申告にかかる負担を軽減させるべく当金庫が納税の代行などを行う制度として 特定口座 があります 特定口座 をご利用いただくこと

( 注 3) 大口個人投資主 ( 配当基準日において発行済投資口総数の 3% 以上を保有 ) が 1 回に受け取る配当金額が 5 万円超 (6 か月決算換算 ) の場合には 必ず総合課税による確定申告を行う必要があります ( この場合には申告分離課税は 選択できません ) c. 源泉徴収選択口座への

4. つみたてNISA 商品のおもな選定理由について (1) つみたてNISA は長期運用 資産分散 時間分散により 投資リスクを低減しながらリターンを目指す制度であることから 商品選定にあたっては 長期運用と資産分散の観点を重視しました (2) 複数の投資信託商品を購入いただき組合せるのではなく

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

重大な約款変更(確定)のお知らせ

P12 第 6 章個人向け国債国債の契約締結前交付書面 手数料などなど諸費用諸費用について 個人向け国債を中途換金する際 原則として下記により算出される中途換金調整額が 売却される額面金額に経過利子を加えた金額より差し引かれることになります ( 1 変動 10 年 : 直前 2 回分の各利子 ( 税

平成 29 年 10 月 6 日 丸三証券株式会社 NISA の 非課税上場株式等管理に関する約款 等の変更について 平成 30 年 1 月より開始される つみたて NISA 制度および平成 29 年度税制改正に伴い 平成 29 年 10 月 10 日付で 非課税上場株式等管理に関する約款 および

この約款に基づく取引以外の取引に関する事項を扱わないものに限ります 以下同じ ) に係る口座以外の保護預り口座を保有している場合は 以下 未成年者口座および課税未成年者口座に係る口座を ジュニアNISA 専用口座 といい ジュニアNISA 専用口座以外に開設される保護預り口座 ( 特定口座を含む場合

NIS 制度の概要 NIS の口座開設 NIS ってどんな制度なの? NIS 口座を開設するにはどうすればいいの? NIS は 中長期にわたって資産形成することを支援するために始まった 個人投資家のための平成 6 年 月にスタートした税制優遇制度です! 口座開設のお手続きをご案内いたします NIS

Transcription:

積立 NISA の創設 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 1 家計の安定的な資産形成を支援する観点から 少額の積立 分散投資を促進するための 積立 NISA が創設される (2) 内容 1 積立 NISA は 20 歳以上の居住者等が金融機関に開設した非課税口座内に 積立 NISA 専用の累積投資勘定 を設定し 毎年の投資額の上限額を とし 投資対象は 一定の公募等株式投資信託 に限定される 2 最長 20 年間 分配金 譲渡益が非課税となり 売却損が生ずる場合は 税金計算上 売却損はなかったものとみなされる ( 損益通算等も不可 ) 31 年ごとに NISA( 投資期間最長 5 年 投資対象は上場株式等 公募株式投資信託 ) と積立 NISA( 投資期間最長 20 年 投資対象は 一定の公募等株式投資信託 ) どちらかを選択して適用することができる (3) 適用時期 1 平成 30 年 1 月 1 日より適用開始 (4) 今後の方向性 1 積立 NISA の創設に伴い NISA ジュニア NISA 積立 NISA と複数の制度が並行することとなるが 今後 NISA 全体に係る整理をし 少額からの積立 分散投資に適した制度への一本化を検討するとしている 2. 改正の趣旨 背景 平成 26 年より導入された NISA は着実に普及している一方で 口座開設者のうち 20 歳代 ~50 歳代の現役世代の占める割合が半数未満にとどまっているほか 口座を開設しても一度も買付けを行っていない口座が過半数を占めているなど 現役世代への普及 定着と 口座稼働率の向上が課題となっている また NISA は個人投資家の裾野を拡大し 家計の安定的な資産形成の支援と 経済成長に必要な成長資金の供給拡大の両立を図ることを目的として設立されたが 積立型の投資に利用しにくい状況にある こうした観点から 少額からの積立 分散投資の促進を図るため 積立 NISA が創設される

(1) 制度の内容 積立 NISA は 20 歳以上の居住者等が金融機関に開設した非課税口座内に 積立 NISA 専用の累積投資勘定 を設定し 毎年の投資額の上限額を として その累積投資勘定で買付け等した公募等株式投資信託の分配金 譲渡益が最長 20 年間非課税 売却損はなかったものとする制度である なお 積立 NISA の対象となる公募等株式投資信託は 長期 分散投資に適した一定の商品に限定される 項目 内容 対象者非課税年間投資上限額非課税期間口座開設期間 20 歳以上の居住者等 投資した年から最長 20 年間平成 30 年から平成 49 年 投資対象一定の公募等株式投資信託 ( 次ページ参照 ) 投資方法 口座の開設と勘定の設定 積立 NISA のイメージ 契約に基づき 定期かつ継続的な方法で投資 非課税口座を開設 非課税口座内に累積投資勘定を設定 非課税期間 :20 年間 〇非課税年間投資上限額 平成 30 年平成 31 年平成 32 年平成 33 年平成 34 年 平成 49 年平成 50 年平成 51 年平成 52 年 平成 68 年まで 平成 30 年累積投資勘定 平成 31 年累積投資勘定 平成 32 年累積投資勘定 平成 33 年累積投資勘定 平成 49 年まで ( 出典 ) 金融庁平成 29 年度税制改正要望項目 ( 一部改編 )

(2) 投資対象となる 一定の公募等株式投資信託 とは 公募等株式投資信託とは 投資信託のうち 以下に掲げる要件を満たすものに限定される 1 その受益権が金融商品取引所に上場等がされているもの又はその設定にかかる受益権の募集が一定の公募により行われたもの 2 信託契約期間の定めがないこと又は 20 年以上の信託契約期間が定められていること 3 収益の分配は原則として信託の計算期間ごとに行うこととされており かつ 月ごとに行うこととされていないこと 4 信託財産は 複数の銘柄の有価証券又は複数の種類の特定資産に対して分散投資をして運用を行い かつ 一定の場合を除いてデリバティブ取引への投資による運用を行わないこと 5 その他一定の事項 (3) 分配金の取扱い 非課税口座内に保有する公募等株式投資信託に係る分配金は非課税となる また 分配金を再投資する場合 分配金を受け取る年の非課税枠での投資となる (4) 売却益がある場合の取扱い 非課税口座内に保有する公募等株式投資信託を非課税期間に売却して売却益が生じる場合 当該売却益は非課税となる (5) 売却損がある場合の取扱い 非課税口座内に保有する公募等株式投資信託を非課税期間に売却して売却損が生じる場合 当該売却損は 税金計算上なかったものとみなされる したがって 一般口座又は特定口座内の他の上場株式等の譲渡益 配当との損益通算や損失の繰り越しをすることはできない

(6) 非課税期間終了時の取扱い 積立 NISA は口座開設期間が平成 49 年までの 20 年間であるため 非課税期間終了時のロールオーバー ( 新たな年の非課税管理口座への移管 ) は想定されていないが その対応は 今後の NISA 制度全体の一本化の動きによることになる (7)NISA との選択適用について NISA と 積立 NISA は 1 年ごとにいずれか一方を選択することになる 同一年に非課税口座内に 非課税管理勘定 (NISA) と 累積投資勘定 ( 積立 NISA) の両方を設定することは認められないため 同一年に NISA と積立 NISA の両方を適用することはできない 平成 30 年は積立 NISA 平成 31 年は NISA というように暦年単位での選択は可能である ( 下図参照 ) < 例 > H30 年は積立 NISA を選択 H31 年は NISA を選択 H32 年は NISA を選択 H33 年は積立 NISA を選択 NISA H30 非課税管理勘定 H31 非課税管理勘定 H32 非課税管理勘定 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 H37 120 万 120 万 H33 非課税管理勘定 積立 NISA H30 累積投資勘定 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 H37 H38 H39 H40 H41 H42 H43 H44 H45 H46 H47 H48 H49 H50 H51 H52 40 万 H31 累積投資勘定 H32 累積投資勘定 H33 累積投資勘定 40 万

(8)NISA 各制度の比較 項目積立 NISA NISA ジュニア NISA 対象者 20 歳以上の居住者等 20 歳以上の居住者等 20 歳未満の居住者等 非課税年間投資上限額 120 万円 ( 平成 26 27 年分は 100 万円 ) 80 万円 非課税期間 投資した年から最長 20 年間 投資した年から最長 5 年間 ( ロールオーバー可能 ) 投資した年から最長 5 年間 ( ロールオーバー可能 ) 平成 36 年以降も 口座開設者がその年の 1 月 1 日において 20 歳である年の前年の 12 月 31 日まで非課税保有を継続可能 口座開設期間平成 30 年から平成 49 年平成 26 年から平成 35 年平成 28 年から平成 35 年 投資対象 一定の公募等株式投資信託 上場株式 上場新株予約権付社債 公募株式投資信託 ETF REIT など 同左 投資方法 契約に基づき 定期かつ継続的な方法で投資 制限なし 同左 口座の開設と勘定の設定 非課税口座を開設 非課税口座を開設 未成年者口座を開設 累積投資勘定を設定 非課税管理勘定を設定 非課税管理勘定 継続管理勘定 ( 平成 36 年以降 ) を設定 課税口座を開設 ( 未成年者口座における上場株式等の売却金や配当金等を受入れ運用するための口座 ) 4. 適用時期平成 30 年 1 月 1 日から適用される

5. 今後の方針 ~ 与党平成 29 年度税制改正大綱より抜粋 ~ 老後の生活など各種のリスクに備える自助努力を支援する公平な制度の構築に向けた検討を行う中で NISA 全体に係る整理を行う こうした方針に沿って 制度の簡素化や税制によって政策的に支援すべき対象の明確化の観点から 複数の制度が並立する NISA の仕組みについて 少額からの積立 分散投資に適した制度への一本化を検討する