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コミュニケーション推進チーム検討資料 CT 1-3 除去土壌の再生利用に対する 理解醸成等について 平成 29 年 9 月 28 日 環境省

1. 除去土壌の再生利用に対する理解醸成の取組について 2. 理解醸成の必要性 3. 除去土壌の再生利用に係るこれまでの取組 4. 放射線に関する理解醸成の取組事例 5. 御議論いただきたい論点 ( 案 )

理解醸成のあり方 方法の検討体制 ( 案 ) 再生利用の理解醸成に向けたコミュニケーションのあり方や方法について検討を行うコミュニケーション推進チームを設置する 戦略具体化に向けた対応方針 進め方 ( 案 ) 理解醸成の対象は 最終処分及び再生利用があるが まずは再生利用を中心とした取組を進める 具体的な理解醸成活動としては 様々な対象 活動媒体を通じた取組 説明会 講演会 見学会等が想定される 中間目標を見据え 定量的 定性的な評価方法は 何か を検討した上で 取組内容及び目標を検討することが必要 効率的かつ効果的に理解醸成活動を実施するため 企画 実施 評価 改善 (PDCA) を行いながら理解醸成活動を実施していく このうち Plan Check Act については 再生利用に関する理解醸成のための コミュニケーション推進チーム (Communication Team) を設置して進める また 理解醸成の Do については CT の企画に基づき CT も関与しながら 有識者や関連機関と協力して行う なお CT の会合は公開とする 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略戦略検討会 ( 第 6 回 平成 29 年 3 月 ) 資料 4 より 2

コミュニケーション推進チーム (CT) の役割 ( 案 ) 理解醸成活動の企画 運営のあり方の検討 様々な媒体を通じた広報 説明会等の対話 関係者の意見聴取など 理解醸成活動の企画 運営の方針等を検討する 中間目標 戦略目標の検討 技術開発戦略工程表の 4. 全国民的な理解の醸成等 についての中間目標 戦略目標を具体化し その進捗状況をレビューする 中間目標 戦略目標 中間貯蔵開始後年数 ( 年 ) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11~30 年度 27 年度 28 年度 29 年度 30 年度 31 年度 32 年度 33 年度 34 年度 35 年度 36 年度 37 年度 ~56 年度 減容 再生利用技術の現状把握 評価 戦略の進行管理 技術開発戦略 工程表の取りまとめ 技術開発戦略の進捗状況のレビュー 精緻化等 見直し 研究開発施設の運営方針の検討 4. 全国民的な理解の醸成等 関係府省庁 自治体 関係団体 専門家 学術 教育機関 NPO 等との連携した取組 ウェブサイト等を通じた各措置の進捗等について広く公開 情報発信 技術開発 再生利用の進捗に応じた対話型 参加型の理解 信頼醸成活動の実施 国際機関 二国間対話等における情報発信 国際的な情報交換 レビュー 国内外の研究開発機関等との連携 体制整備 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略工程表より 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略戦略検討会 ( 第 6 回 平成 29 年 3 月 ) 資料 4 より引用 3

再生利用における理解醸成の考え方 除去土壌の再生資材の利用を円滑に進めるため 再生利用及び最終処分に対する全国民的な理解の醸成に取り組む 再生資材化した除去土壌の安全な利用に係る基本的な考え方 ( 平成 28 年 6 月 30 日 環境省 ) ( 以下 基本的な考え方 という ) より 中間貯蔵に搬入される除去土壌等は最大 2,200 万 m3 と推計され 全量をそのまま最終処分することは 必要な規模の最終処分場の確保等の観点から実現性が乏しいと考えざるを得ない 土壌は本来貴重な資源であるが 放射性物質を含む除去土壌はそのままでは利用が難しいことから 放射能濃度を用途に応じて適切に制限した再生資材を 安全性を確保しつつ地元の理解を得て利用することを目指す 再生資材の利用を円滑に進めるためには 放射線に関する安全性を確認しつつ 関係者の理解 信頼を得て社会的受容性を醸成する取組を段階的に進める必要がある 再生利用の必要性や放射線に係る安全性に関する知見を幅広い国民と共有し さらには実証事業やモデル事業の結果を地域住民 地元自治体等の関係者と共有するための啓発 対話 体験のための取組を進める 4

取組方針と取組目標 取組方針 30 年以内の福島県外での最終処分を実現するためには 再生利用や最終処分に対する全国民的な理解が必要不可欠であることから 関係府省庁 自治体 関係団体 専門家 学術 教育機関 NPO 等と連携して情報共有や相互理解を進めつつ 国民に対する情報発信 普及啓発等の取組を地道に かつ継続して進める 対象主体ごとに訴求する内容と手段を選択し 焦点を絞った情報発信 普及啓発等の取組を行う 特に 放射線のリスクと身近なリスクとの分かりやすい比較や 実証的 モデル的な再生利用の実事例を提示するなど 安全 安心を実感可能とする取組を重点的に実施する 取組の実施に当たっては 環境省自らが実施するほか NPO や学術 教育機関 ( 大学 高専 学術団体等 ) 等による自主的活動との連携やその活動支援など 幅広い主体の活動の促進を図る 取組目標 技術開発や再生利用の考え方及び進め方 放射線影響に関する安全性等に対する全国民的な理解 信頼の醸成を進める 特に 実証試験 モデル事業 さらには本格的な再生利用が円滑に進むよう 地元自治体 地域住民等による社会的受容性の段階的な拡大 深化を図る これらの取組を通じて得られた知見 経験を再生利用等の取組に反映する 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略 ( 平成 28 年 4 月 環境省 ) より 5

目標達成に向けた具体的な取組 再生利用や最終処分に関する情報交換や議論を促進するため 各種取組の進捗等に係る情報公開 情報発信 専門家と市民との対話等を実施する 技術開発の進捗に応じて実施する取組 技術実証試験の評価結果の公開 技術関連イベントを通じた成果報告 再生資材化した除去土壌のモデル的活用の必要性 放射線影響に関する安全性等に係る対話型 参加型の理解醸成活動 対象 企業 専門家 学術 教育機関等 地元自治体 地域住民等 再生利用に係る取組の進捗に応じて実施する取組 再生利用の基本的考え方 手引き 促進方策 実施方法等の検討過程における意見交換 対話 その取りまとめ結果の情報発信及び継続的なコミュニケーション モデル事業への参加 協力の働きかけ 事業の必要性 放射線影響に関する安全性等に係る対話型 参加型の理解醸成活動 説明会の開催 土木 建築素材に関する展示会等への出展 減容化施設等の視察会の開催等 対象 関係省庁 自治体 専門家等 自治体 学術 教育機関 企業等 地元自治体 地域住民等 関係省庁 自治体 企業 NPO 等 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略 ( 平成 28 年 4 月 環境省 ) より 6

1. 除去土壌の再生利用に対する理解醸成の取組について 2. 理解醸成の必要性 3. 除去土壌の再生利用に係るこれまでの取組 4. 放射線に関する理解醸成の取組事例 5. 御議論いただきたい論点 ( 案 )

事業の円滑な実施 に係る理解醸成の必要性 (1/3) 理解醸成 ( コミュニケーション ) の必要性 重要性が様々なガイドライン等に示されている 社会資本整備における住民とのコミュニケーションに関するガイドブック ( 国土技術総合政策研究所 平成 18 年 ) なぜ コミュニケーションを行うのか 市民のニーズを把握して 計画を質的に向上させるために 納得のいく結果を得るために 紛争リスクを回避するために 計画や事業の社会的信任を得るために 信頼を得るために 公共事業の構想段階における計画策定プロセスガイドライン ( 国土交通省 平成 20 年 4 月 ) 計画策定プロセスに対して透明性 客観性 合理性 公正性を確保していくことが重要 国民生活 社会経済又は環境への影響が大きいものに関係する計画で構想段階にあるものに適用 8

事業の円滑な実施 に係る理解醸成の必要性 (2/3) 事業計画策定ガイドライン ( 太陽光発電 ) ( 経済産業省資源エネルギー庁平成 29 年 ) 再生可能エネルギー発電事業を円滑かつ確実に実施するためには 発電設備を設置しようとする自治体や地域住民に事業の実施についての理解を求め 地域と共生した形で事業を実施することが重要配慮すべき地域住民の範囲や 説明会の開催や戸別訪問など具体的な対応方法について 自治体と相談するように努めること 環境アセスメント手続の必要がない規模の発電設備の建築計画についても自治体と相談の上 事業の概要や環境 景観への影響等について 地域住民への説明会を開催するなど 事業について理解を得られるように努めること 自治体職員のための土壌汚染に関するリスクコミュニケーションガイドライン ( 環境省平成 16 年 ) 自治体が土壌汚染に係るリスクコミュニケーションを 自治体と事業者 自治体と住民の関係の中で どのように実施するか 事業者が実施する土壌汚染の調査を対象とし 土壌汚染が見つかった際に対策を行っていくにあたってのリスクコミュニケーションのあり方について 建築物等の解体等工事における石綿飛散防止対策に係るリスクコミュニケーションガイドライン ( 環境省平成 29 年 4 月 ) 周辺住民等との信頼関係を構築し適切な工事が施工できるように工事発注者または自主施工者が実施する 建築物等の解体等工事 における石綿飛散防止対策に係るリスクコミュニケーション の基本的な考え方や手順を取りまとめたもの 事業者が行う土壌リスクコミュニケーションのためのガイドライン ( 公益財団法人日本環境協会 ) 土壌汚染対策の適正かつ円滑な実施に資するため 土壌汚染問題の学識経験者等や土壌汚染対策の現場での経験 リスクコミュニケーションに対する知見のある専門家の協力を得て 土壌汚染地の土地所有者や汚染原因者として土壌汚染対策を行う立場になることの多い工場 事業場等の事業者の方々を対象に 土壌汚染に関するリスクコミュニケーションを行うにあたっての基本的な考え方や実施方法について取りまとめたもの 9

事業の円滑な実施 に係る理解醸成の必要性 (3/3) 食品に関するリスクコミュニケーション研究会報告書 ( 消費者庁平成 29 年 2 月 21 日 ) 平成 21 年 9 月に設立された消費者庁は 平成 23 年 3 月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故を原因とする 食品の新たなリスクに対応するため リスクコミュニケーションに取り組んできたが 平成 28 年 3 月で事故の発生から 5 年が経過したことから 食品に関するリスクコミュニケーション研究会を設置し これまで消費者庁が実施したリスクコミュニケーションの取組を検証し 課題を整理した上で 消費者庁が今後行うべき食品に関するリスクコミュニケーションの取組方向を検討した 食の安全に関するリスクコミュニケーションの在り方に関する研究会報告書 ( 食の安全に関するリスクコミュニケーションの在り方に関する研究会 平成 17 年 3 月 ) ( 厚生労働省医薬食品局食品安全部長の私的懇談会 ) 輸入食品や加工食品の増加 流通システムの複雑化 外食や中食の利用の増大 嗜好の多様化などの食生活をめぐる変化の中で 食の安全の問題は 白か黒かといった形で単純には捉えられなくなってきている このような状況の中で リスクコミュニケーションは問題解決への有効かつ不可欠な手法 安全 は理性で 安心 は感性で判断するものと言われているが 前者は数値などの理解に基づき 後者は信頼に基づくという違いがある 食品企業としては 安全と安心は別のものとする立場での対応を考えているが 安全と安心が同義語と受け止められていた時代から両者が乖離しはじめた今の時代に 両者を調和させるためには リスクコミュニケーションにより信頼を確保していくことが必要 10

香川県における溶融スラグの有効活用の例 事例の概要 理解醸成の例 1 豊島 ( 香川県 ) において廃棄物処理事業者による不法投棄があり 直島に中間処理施設を整備し 豊島に残された廃棄物を処理することとなった ( 平成 9 年に県より方針提示 平成 12 年に直島町長提案受け入れ 平成 15 年に稼働開始 ) 直島で溶融処分された焼却灰から発生する溶融スラグは再生資材として土木工事で利用 具体的な取り組み 住民とのコミュニケーション 情報公開 その他 技術検討委員会では住民の傍聴を認めるだけでなく 住民が意見を表明する機会を設ける 意見に隔たりが出た場合は 最終的には委員長の判断にゆだねられる 徹底的な情報公開 施設の稼働状況はリアルタイム公表 供用先 利用量 安全に係る追跡調査に関する情報提供 具体的な風評被害対策 ( 条例など ) 参考 豊島問題ホームページ 豊島廃棄物等処理事業 ( 香川県 )http://www.pref.kagawa.lg.jp/haitai/teshima/ 等 11

英国ハーウェルサイトにおける環境修復の例 事例の概要 理解醸成の例 2 ハーウェルでは 14 基の研究炉が 1990 年から廃止措置を開始 ステークホルダーグループ (SSG) に対してサイト汚染状況の情報を提供し 今後の研究拠点の有効利用に関する議論を実施 具体的な取り組み コミュニケーションの主体 対象 適用技術 廃止措置に関わるステークホルダー及びコミュニティ 除染後に残存する放射性核種の量を確率論的手法により見積もるとともに 技術的 社会的 経済的な観点も踏まえ 広範なステークホルダーを巻き込んで最も現実的な環境修復方法を採択 行政機関及び専門家の役割 その他 政府の規制機関は サイト内の汚染状況について情報を提供 独立した専門家をジョイントファクトファインディングのファシリテータに任命 コミュニケーションの結果を Web サイトで公開 本事例をコミュニケーションの有効事例であるという共通認識を 関係者間で共有 醸成 参考 NGA Guidance for SSGs and links to individual groups available on the NDA web pages. https://www.gov.uk/guidance/engaging-with-nuclear-decommissioning-authority-how-to-get-involved 等 12

1. 除去土壌の再生利用に対する理解醸成の取組について 2. 理解醸成の必要性 3. 除去土壌の再生利用に係るこれまでの取組 4. 放射線に関する理解醸成の取組事例 5. 御議論いただきたい論点 ( 案 )

除去土壌の再生利用に係るこれまでの取組 戦略 ( ) 関係府省庁 自治体 関係団体 専門家 学術 教育機関 NPO 等との連携 これまでの具体的な取組 福島高専による実証事業勉強会に協力 南相馬市の協力を得て 実証試験場の近隣住民の方々 市民の方々を対象とする実証試験場の見学会を開催 南相馬市と連携し 南相馬市環境回復推進委員会を実証試験場内で開催 関係学会において 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略の概要 を発表 ウェブサイト等を通じた各措置の進捗等について広く公開 情報発信 技術開発 再生利用の進捗に応じた対話型 参加型の理解 信頼醸成活動の実施 国際機関 二国間対話等における情報発信 国際的な情報交換 レビュー 国内外の研究開発機関等との連携 体制整備 〇南相馬市の協力を得て 南相馬市広報紙への事業概要の掲載 南相馬市の協力を得て 仮置場周辺の皆様 ( 避難されている方を含む ) に対する事業概要資料のお届け 環境省ホームページを通じた情報発信 県外最終処分に向けた取組 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略検討会 の公開開催及び資料のホームページ掲載による技術情報の公開 再生利用実証事業場及び中間貯蔵施設受入 分別施設等に対する専門家等による視察会の開催 除去土壌の減容 再生利用に関する IAEA 専門家との意見交換等を実施 二国間会議において 除去土壌の減容 再生利用に関する情報提供 意見交換を実施 検討会及びワーキンググループ等に対する専門家の参加 有識者ヒアリング等による情報収集 ( ) 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略 ( 平成 28 年 4 月 環境省 ) 14

原子力学会誌への掲載 関係学会等における情報発信 1 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略の概要 原子力学会誌 2017 年 8 月号で 1F 事故による環境回復に伴う廃棄物の管理と除去土壌の減容 再生利用の取り組み として報告 土木学会研究討論会における議論 放射性汚染物質を含む廃棄物等をどう安全に始末していくかを考えよう - 事故由来汚染廃棄物対策および放射性廃棄物処分に関わる最近技術動向 - 1F における廃止措置に向けた課題や福島県内における除去土壌等除染廃棄物を対象とした減容再生利用や中間貯蔵施設計画へ取組み現状と今後方向性について報告と意見交換 15

関係学会等における情報発信 2 環境放射能除染学会講演会で講演 環境放射能除染学会第 12 回講演会 福島の環境回復と廃炉に向けた技術展開 - 福島オフサイトにおける環境回復に向けた技術展開とオンサイト技術との連携可能性 -( 平成 29 年 1 月 27 日 ) において講演 福島の環境回復に向けた環境省の取組と今後の課題 ( 環境省 ) 減容化 再生利用技術に関する研究開発状況と今後の課題 ( 国立環境研究所 ) 再生利用から見たオフサイトとオンサイトの課題 ( 北海道大学 ) 国際シンポジウム ( 環境放射能除染学会主催 ) で情報発信 環境放射能対策に向けての国際シンポジウム ( 環境放射能除染学会 平成 29 年 7 月 20 日 ) において 環境省より 日本における除染 中間貯蔵の現状について の報告その中で 南相馬市再生利用実証事業について紹介 出典 http://khjosen.org/event/conference/6ht_con/2017sympo /1_Uesako.pdf 16

実証事業に関する情報発信 理解醸成活動 1 南相馬市の協力を通じた情報提供 地元広報紙への事業概要の掲載 出所 広報みなみそうま ( ) 2017 年 3 月 1 日号 ( 抜粋 ) 主な内容 除染除去土壌の再生利用実証事業について事業の目的 内容 期間 問合せ先等 除染除去土壌の再生利用実証事業に関する公開勉強会福島高専の勉強会について一般傍聴可能のお知らせ 出所 広報みなみそうま ( ) 2017 年 9 月 1 日号 ( 抜粋 ) 主な内容 除染除去土壌の再生利用再生利用が必要となる背景除去土壌を安全に再生利用するために再生資材の利用例 ( 案 ) 除染除去土壌の再生利用実証事業の状況浸出水 排水放射能濃度空間線量率 ( ) 広報みなみそうま は南相馬市が毎月 2 回 発行している市の広報紙です 17

実証事業に関する情報発信 理解醸成活動 2 南相馬市の協力を通じた情報提供 仮置場周辺の皆様 ( 避難されている方を含む ) に対する事業概要資料のお届け ( 平成 29 年 1 月現在についての情報提供 ) 東部仮置場で実施する再生利用実証事業における安全対策などについて 事業の内容 実施場所 スケジュール 環境保全 安全対策 連絡窓口 ( 平成 29 年 7 月現在についての情報提供 ) 東部仮置場で実施する再生利用実証事業の進捗状況などについて 周辺環境モニタリング 事業の実施状況 18

実証事業に関する情報発信 理解醸成活動 3 中間貯蔵除去土壌等の減容 再生利用技術開発戦略戦略検討会( 第 6 回 平成 29 年 3 月 ) 資料 3より引用 実証事業を題材とした勉強会への協力 ( 福島高専による実証事業勉強会 ) ( 平成 29 年 3 月 12 日 ) 実証事業等に関する学生からの主な声 ベクレルではなく 被ばく線量であるシーベルトで説明して欲しい 雨が降った時の盛土の強度低下やセシウム流出の被害はないのか 再生利用への住民の不安があるので 説明会を開いて住民の意見を大事にしてほしい 周辺住民にメリットはないのではないか 説明は理解できたが 納得できるところまでは至っていない 信頼できる人からの説明であれば 信用し納得するかもしれない 理解を納得まで持って行ける方法を探っていくことが必要 19

実証事業に関する情報発信 理解醸成活動 4 南相馬市再生利用実証事業の視察 見学会を開催 南相馬市再生利用実証事業を実施している東部仮置場で視察 見学会を開催 視察 見学会に参加された方々 近隣住民 市民 学生 ( 福島高専 留学生等 ) 自治体 関係省庁 専門家 海外視察団など これまでの開催回数 参加者数開催回数 59 回のべ参加者数 677 人 南相馬市協力の下 東部仮置場の近隣のみなさま 南相馬市のみなさまに見学会を開催させていただきました 平成 29 年 5 月 19 日 ( 金 ) 20 日 ( 土 ) 6 月 16 日 ( 金 ) 17 日 ( 土 ) たくさんの方にご参加いただき ありがとうございました 20

実証事業に関する情報発信 理解醸成活動 5 環境省ホームページを通じた情報発信 中間貯蔵施設情報サイト (http://josen.env.go.jp/chukanchozou/) > トップページ > 県外最終処分に向けた取組み > 再生利用実証事業 内容 南相馬市における再生利用実証事業 事業の概要事業の進捗状況放射線等の測定結果 21

実証事業に関する情報発信 理解醸成活動 6 環境省ホームページを通じた情報発信 実証事業実施場所における放射線等の測定結果をとりまとめた資料の掲載 これまでに2 回の情報発信 ( 平成 29 年 6 月 20 日現在の情報 9 月 15 日現在の情報 ) 以下の測定結果について情報提供 敷地境界における空間線量率 敷地境界における大気中放射能濃度 排水の放射能濃度 水素イオン濃度 浮遊物重量 浸透水の放射能濃度(9 月 15 日現在の情報 ) 盛土の空間線量率( 9 月 15 日現在の情報 ) 以下は 9 月 15 日現在の情報として提供した例 敷地境界の空間線量率 ( 平成 29 年 2 月 1 日 ~8 月 31 日 ) 敷地境界の大気中濃度 ( 平成 29 年 5 月 1 日 ~9 月 2 日 ) 排水の測定結果 ( 平成 29 年 4 月 7 日 ~8 月 31 日 ) 浸透水の放射能濃度盛土の空間線量率 22

1. 除去土壌の再生利用に対する理解醸成の取組について 2. 理解醸成の必要性 3. 除去土壌の再生利用に係るこれまでの取組 4. 放射線に関する理解醸成の取組事例 5. 御議論いただきたい論点 ( 案 )

1 住民がふるさとに戻った時の暮らしの手引きの作成 2 相談員支援センター 3 人材の育成 4 住民の理解増進 5 被ばく線量把握事業 6 正確な情報発信 理解醸成の取組事例 ( 環境省 ) 放射線に係る健康影響に関するリスクコミュニケーション事業の実施内容 実施内容 〇 暮らしの手引き ~ 専門家に聞いた放射線 30 のヒント ~ 住民目線で疑問や不安を解決 納得するための考え方や参考情報を提供 平成 29 年 3 月完成 〇放射線リスクコミュニケーション相談員支援センター (H26~) 相談員を組織的かつ継続的に支援 自治体等からのニーズ収集 829 回 相談対応 91 回 専門家派遣 52 回 研修 56 回 ( 平成 28 年度までの実績 ) 〇放射線の基礎知識や食品中の放射性物質の状況など 自治体のニーズに合わせた研修の実施 住民の健康不安や悩み相談に対応できる人材の育成 保健医療福祉関係者 教育関係者 自治体職員等 開催回数 165 回 合計 4,732 人が参加 ( 平成 28 年度までの実績 ) 〇住民セミナー 車座集会の開催 専門家の情報提供による不安解消や意見交換による理解増進 開催回数 177 回 合計 3,511 人が参加 ( 平成 28 年度までの実績 ) 〇リスクコミュニケーション拠点の設置 保健師の常駐等により住民に寄り添う 長崎大 弘前大 福島県立医大と連携 〇個人線量計による外部被ばく線量の把握〇ホールボディ カウンタによる内部被ばく線量の把握 被ばく線量を自ら把握してもらうことを通じ不安軽減につなげる 外部被ばく内部被ばく測定数延べ 1,050 人 ( 平成 28 年度までの実績 ) 〇放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料 ( 毎年度改定 ) 〇放射線による健康影響等に関するポータルサイト ( 毎週コンテンツ更新 ) ホームページによる情報提供 タイトルと URL 放射線健康管理 http://www.env.go.jp/ch emi/rhm.html 放射線による健康影響等に関するポータルサイト http://www.env.go.jp/ch emi/rhm/portal/ 除染情報サイト http://josen.env.go.jp/ 環境再生プラザ http://josen.env.go.jp/pl aza/ 放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト http://shiteihaiki.env.go.j p/ 内容 原子力被災者等の健康不安対策としてのリスクコミュニケーション等に係る取組みの説明 放射線による健康影響等の情報を体系的に網羅し まとめ 除染の方針 実施状況 関連資料等を紹介 ふくしまの環境回復の歩みや放射線 中間貯蔵などの環境再生に関する情報をお伝えする拠点 環境再生プラザ の紹介 福島原発事故により大気中に放出された放射性物質を含む廃棄物の処理について掲載 環境省健康保健部提供資料および除染情報サイト等の各ホームページを参考に作成 24

理解醸成の取組事例 ( 環境省 ) 放射線に係る健康影響に関するリスクコミュニケーション事業 出典 環境省環境保健部 提供資料 25

理解醸成の取組事例 ( 環境省 ) 放射線に係る健康影響に関するリスクコミュニケーション事業 出典 環境省環境保健部 提供資料 26

理解醸成の取組事例 ( 環境省 ) 放射線に係る健康影響に関するリスクコミュニケーション事業 出典 環境省環境保健部 提供資料 27

理解醸成の取組事例 ( 環境省 ) 放射線に係る健康影響に関するリスクコミュニケーション事業 出典 環境省環境保健部 提供資料 28

理解醸成の取組事例 ( 環境省 ) 放射線に係る健康影響に関するリスクコミュニケーション事業 出典 環境省環境保健部 提供資料 29

理解醸成の取組事例 ( 環境省 ) 放射線に係る健康影響に関するリスクコミュニケーション事業 出典 環境省環境保健部 提供資料 30

理解醸成の取組事例 ( 復興庁等 ) 事業の実施内容 〇 帰還に向けた放射線リスクコミュニケーションに関する施策パッケージ として 関係府省庁 市町村等の施策を取りまとめ フォロー ホームページによる情報提供 1. 正確でわかりやすい情報の発信 2. 全国的なリスクコミュニケーションの継続的な展開 3. きめ細かなリスクコミュニケーションの強化 実施内容〇冊子等により 地域放射線 除染の進捗 原発の状況等についてわかりやすく情報提供 放射線リスクの基礎情報( 復興庁 / 関係省庁 ) 配布実績: 約 40,000 部 風評被害の払拭に向けて( 復興庁 ) 配布実績: 約 25,000 部 地域独自の広報誌の支援( 各市町村 / 復興庁 支援 T) 等 〇国民からの電話相談 ( 原子力規制庁 放医研 ) 〇講演 研修等の実施 ( 放医研 ) 〇食品中の放射性物質に関する一般消費者に対する意見交換会の開催 ( 消費者庁 食品安全委員会 厚生労働省 農林水産省 ) 〇教育現場での取組 ( 文部科学省 ) 〇少人数によるリスクコミュニケーションの強化 ( 環境省 復興庁 支援 T 関係省庁 ) 〇地元に密着した専門人材の育成強化 ( 環境省 復興庁 支援 T) 〇住民を身近で支える相談員によるリスクコミュニケーションの充実 ( 復興庁 支援 T 環境省 ) タイトルと URL 放射線リスクに関する基礎的情報 http://www.reconstru ction.go.jp/topics/mai n-cat1/sub-cat1-1/20140603102608.ht ml 福島の復興と再生に向けた個別施策 http://www.reconstru ction.go.jp/topics/post _179.html 内容 福島における放射線の状況や 放射線の健康リスクを考えるための知識 科学的知見 被ばく低減にあたっての国際的 専門的な考え方などの基礎的な情報をコンパクトにまとめたパンフレット 風評被害払拭に関する取り組み 等を紹介 〇風評払拭のためのリスクコミュニケーション戦略の策定等放射線に関する国民の理解の増進に対する関係省庁の連携した取組を強化するため 風評払拭のためのリスクコミュニケーション等の戦略について 年内の取りまとめに向け作業中 復興庁 帰還に向けた放射線リスクコミュニケーションに関する施策パッケージ フォローアップ ( 第 2 回, 平成 29 年 1 月 ) 等を参考に作成 31

理解醸成の取組事例 復興庁等 帰還に向けた放射線リスクコミュニケーションに関する施策パッケージ 復興庁 帰還に向けた放射線リスクコミュニケーションに関する施策パッケージ実施状況 http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-1/170224_risukomijisshijoukyou.pdf 32

理解醸成の取組事例 ( 文部科学省 ) 復興庁 帰還に向けた放射線リスクコミュニケーションに関する施策パッケージ フォローアップ ( 第 2 回, 平成 29 年 1 月 ) 参考資料より 33

理解醸成の取組事例 ( 文部科学省 ) 復興庁 帰還に向けた放射線リスクコミュニケーションに関する施策パッケージ フォローアップ ( 第 2 回, 平成 29 年 1 月 ) 参考資料より 34

理解醸成の取組事例 ( 厚生労働省 ) 事故後に設定した暫定基準値に対し 新たな基準値を設定 施行するにあたり 理解醸成のために住民や事業者向けの説明に用いるリーフレットを作成した事例 リーフレットより 食品中の放射性物質の暫定規制値について より一層 食品の安全と安心を確保するために 長期的な観点から新たな基準値を設定 放射性物質を含む食品からの被ばく線量の上限を年間 5 ミリシーベルトから 1 ミリシーベルトに引き下げ 新たな基準値は 平成 24 年 4 月より施行 引用 http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/dl/leaflet_120329.pdf 35

理解醸成の取組事例 ( 原子力学会 日本リスク研究学会 ) 日本原子力学会 福島特別プロジェクト 日本リスク研究学会 タスクグループ (TG) の活動リスクコミュニケーション TG 出典 :http://www.sra-japan.jp/cms/taskgroup/ 出典 :http://www.aesj.net/document/fukushima-pj-20120616tanaka.pdf 36

1. 除去土壌の再生利用に対する理解醸成の取組について 2. 理解醸成の必要性 3. 除去土壌の再生利用に係るこれまでの取組 4. 放射線に関する理解醸成の取組事例 5. 御議論いただきたい論点 ( 案 )

コミュニケーション推進チームにおいて御議論いただきたい論点 ( 案 ) 理解醸成活動の進め方について まずは 関心がある地域において 再生利用を進めていくためには その前提として 除去土壌の再生利用の考え方を 可能な限り 正確に理解いただくことが必要と考えるがどうか? そのために どのような取組 イベントを進めるべきか? 対象者の例 関心がある地域の住民 全国民 自治体職員 教員 生徒 学生 等 取組 イベントの例 シンポジウム ワークショップ パネル展 学習会 説明会 キーパーソンブリーフィング 対話集会 共同事実確認等 使用する資料 コンテンツの対象範囲はどのようにすべきか? 除去土壌の減容 再生技術開発戦略 再生資材化した除去土壌の安全な利用に係る基本的考え方 除染の進捗状況 中間貯蔵施設の整備状況 放射線影響に関する安全性等 38

( 参考 ) 再生資材化した除去土壌の安全な利用に係る基本的考え方 ( 平成 28 年 6 月 ) 基本的考え方 除去土壌を適切な前処理や分級などの物理処理をした後 用途先の条件に適合するよう品質調整等した再生資材 (8,000Bq/ kg以下を原則とし 用途ごとに設定 ) を一定の公共事業等に限定して利用するもので 公的主体による管理を行う 用途の限定 長期間にわたって人為的な形質変更が想定されない防潮堤 海岸防災林 道路等の盛土材の構造基盤の部材や 廃棄物処分場の覆土材等に用途を限定する 公的主体による管理 放射性物質汚染対処特措法に基づく基準等を策定し 環境省及び公物管理主体 ( 自治体等 ) による管理を行う 具体的には 追加被ばく線量が施工中 1mSv/ 年 供用中 0.01mSv/ 年を超えないよう制限するため 再生資材の放射能濃度の限定 覆土等の遮へい 飛散 流出の防止 記録の作成 保管 形質変更の管理等を行う 再生利用の進め方 再生利用の本格化に向けた環境整備として 上記の考え方に従って実証事業 モデル事業等を実施し 放射線に関する安全性の確認 具体的な管理方法の検証 関係者の理解 信頼の醸成等を行う 39