「健康食品」の定義

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ばよいのか 問 18 倫理審査委員会とはどのような組織か 問 19 許可試験はいつ行う必要があるのか 問 20 審査の経過を申請者はどの程度知ることができるのか 問 21 特定保健用食品の標準的事務処理期間はどの程度か 条件付き特定保健用食品について 問 22 条件付き特定保健用食品とは何か 問 2

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る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

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12_モニタリングの実施に関する手順書 

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

3. 健康増進法や景品表示法の違反要件である 著しい という規定を早急な対応として削除すること消費者委員会の 建議 は しかるべき対応 6 項目の一つに健康増進法の違反要件である 著しく事実に相違する表示 などの 著しい という文言を法律から削除することの検討を要請しつつも 早急な対応 項目では 著

不安とは何か

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

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1食品か薬品か?

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バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

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6. 審査等の方法 栄養成分ごとに一定の規格基準を設け 規格を満たすもののみが栄養機能食品として認められる ( 自己認証 ) 製品ごとに事業者が特定保健用食品としての申請を行い その申請に対して 消費者委員会等の審議を踏まえ 消費者庁が個別許可を行う なお 特定保健用食品としての許可実績が十分である

薬食機発 0131 第 1 号平成 25 年 1 月 31 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長 薬事法に基づく登録認証機関の基準改正に伴う留意事項について ( その 2) 薬事法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 以下 法 という )

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資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

審査の品質管理において取り組むべき事項 ( 平成 27 年度 ) 平成 27 年 4 月 28 日 特許庁 特許 Ⅰ. 質の高い審査を実現するための方針 手続 体制の整備 審査の質を向上させるためには 審査体制の充実が欠かせません そこで 審査の効率性を考慮しつつ 主要国と遜色のない審査実施体制の確

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PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

新しい介護食品 の考え方 平成 26 年 3 月 介護食品のあり方に関する検討会議 定義に関するワーキングチーム 平成 25 年 2 月より 介護関係者や学識経験者等による これからの介護食品をめぐる論点整理の会 ( 以下 論点整理の会 という ) を立ち上げ 同年 7 月に論点が取りまとめられた

2. 栄養管理計画のすすめ方 給食施設における栄養管理計画は, 提供する食事を中心とした計画と, 対象者を中心とした計画があります 計画を進める際は, それぞれの施設の種類や目的に応じて,PDCA サイクルに基づき行うことが重要です 1. 食事を提供する対象者の特性の把握 ( 個人のアセスメントと栄

具体的論点 1( 栄養成分 ) ( 案 ) 平成 28 年 2 月 16 日第 2 回検討会資料 2 から抜粋 1 栄養成分を機能性表示食品制度の対象とする意義 2 安全性の確保 対象となる食品 成分の範囲 摂取量の在り方 3 機能性の表示 適切な機能性表示の範囲 消費者に誤解を与えないための情報の

1 栄養成分表示を活用してみませんか? 媒体の内容 1 ページ 導入 ねらい : 栄養成分表示 とは 食品に含まれているエネルギー及びたんぱく質 脂質 炭水化物 食塩相当量などを表示したものであることを理解する 栄養成分表示を見たことがありますか? と問いかけ 普段から栄養成分表示を見ているか 見て

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野菜産地と量販店の皆様へ 国民の健康志向の高まりとともに 野菜の栄養 機能性成分について情報提供を求める声が消費者や量販店から多く寄せられています 生鮮食品の栄養成分表示については 栄養表示基準 ( 健康増進法 ) の対象外 であるため 表示規制はないものの 栄養成分等の表示に関する基準や定めがない

薬生発 0926 第 5 号 平成 29 年 9 月 26 日 都道府県知事 各保健所設置市長殿 特別区長 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について コンタクトレンズ ( カラーコンタクトレンズを含む ) の販売に関しては これまで

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(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

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汚染の除去が行われた場合には 指定を解除その他 区域の指定等 1 要措置区域 ( 法第 6 条 ) 土壌汚染の摂取経路があり 健康被害が生ずるおそれがあるため 汚染の除去等の措置が必要な区域 汚染の除去等の措置を都道府県知事等が指示 ( 法第 7 条 ) 土地の形質の変更の原則禁止 ( 法第 9 条

特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会 報告書46~63ページ

Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

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医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

卵及び卵製品の高度化基準

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福利厚生基本計画

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

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一般社団法人送電線建設技術研究会関西支部社会保険等の加入促進計画 1. はじめに 平成 27 年 4 月 24 日制定 建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険等 という ) の 1 法定福利費を適正に負担しない企業が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというと

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PowerPoint プレゼンテーション

4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

Ⅳ 第 2 次計画の目標 : 第 2 次計画で新たに設定した項目 府民主体 府民と行政と団体 行政と団体 1 内 容 新 規 栄養バランス等に配慮した食生活を送っている府民の割合 2 朝食欠食率 第 1 次計画策定時 35 現状値 第 2 次計画目標 第 2 次基本計画目標 24% 15% 60%

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1 趣旨このガイドラインは 日本国内の公道 ( 道路交通法 ( 昭和 35 年法律第 105 号 ) 第 2 条第 1 項第 1 号に規定する 道路 をいう 以下同じ ) において 自動走行システム ( 加速 操舵 制動のうち複数の操作を一度に行い 又はその全てを行うシステムをいう 以下同じ ) を

資料2 紙類の判断の基準等の設定に係る検討経緯について

平成19年6月18日

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足場関係審議会説明資料(当日配布セット版)

Transcription:

健康食品 に係る 制度の見直しについて 厚生労働省医薬食品局食品安全部新開発食品保健対策室

国民が健やかで心豊かな生活を送るためには 1 人 1 人がバランスの取れた食生活を送ることが重要であるとともに 国民が日常の食生活で不足する栄養素を補給する食品や特定の保健の効果を有する食品を適切に利用することのできる環境整備を行うことが重要 現状と課題 (1) 食生活の乱れ等による健康に関する表示の重要性の高まり 食品の健康の保持増進効果 ( 食品機能 ) に対する国民のニーズの増大 多様化 (2) 多種多様な食品機能の研究開発の進展 (3) 健康と食に関する情報の氾濫 (4) 健康食品 の利用増加と健康被害の発生 (5) 食育 の必要の高まり (6) 消費者への情報提供の歪み 今後 国民が様々な食品の機能を十分に理解できるよう 正確で十分な情報提供が行われること あわせて普及啓発を行うこと 安全性を一層確保すること が必要 見直し内容 ( 具体的改正事項 ) (1) 表示内容の充実 1 条件付き特定保健用食品 ( 仮称 ) の導入 2 規格基準型特定保健用食品の創設 3 疾病リスク低減表示の容認 4 特定保健用食品の審査基準の見直し (2) 表示の適正化 1 食生活は 主食 主菜 副菜を基本に 食事のバランスを 等の表示の義務づけ 2 ダイエット用食品 等における栄養機能食品の表示の禁止 3 栄養素名の表示の義務づけ 4 栄養機能食品の対象外のビタミン ミネラルの表示の適正化 (3) 安全性の確保 1 錠剤 カプセル状食品に係る 適正製造規範 (GMP) ガイドライン の作成 2 錠剤 カプセル状食品の原材料に係る安全性ガイドラインの作成 (4) 普及啓発等行政 民間団体の行う普及啓発 データベース アドバイザリースタッフ 健康増進法の虚偽誇大禁止規定の監視強化 関与成分の特定が困難な食品等の有効性の評価方法の研究

昨年 6 月に 健康食品 に係る制度のあり方に関する検討会において出された 提言 について 以下の具体的内容で 2 月 1 日から実施した ( 栄養機能食品の表示禁止規定については 5 月 1 日から実施 ) (1) 表示内容の充実 - 特定保健用食品 ( 特保 ) 制度の見直し - 現行の特保の審査で要求している有効性の科学的根拠のレベルには届かないものの 一定の有効性が確認される食品を条件付きで特保として許可する 条件付き特保 特保としての許可実績が十分である等科学的根拠が蓄積されており 事務局審査が可能な食品について規格基準を定め 審議会の個別審査なく許可する 規格基準型特保 関与成分の疾病リスク低減効果が医学的 栄養学的に確立されている場合 特保の許可において表示を認める 疾病リスク低減表示 (2) 表示の適正化 - 特保 栄養機能食品における表示規制の強化 - 特保 栄養機能食品に 食生活は 主食 主菜 副菜を基本に 食事のバランスを の表示を義務づける 栄養機能食品制度の悪用を防ぐため 定義規定の見直し及び表示禁止規定の創設を行う 栄養機能食品について 栄養機能食品 ( 栄養素 ) という表示を義務づけ 食品中の他の成分 物質による機能表示ではないことを明らかにさせる (3) 安全性の確保 - ガイドラインに従った自主管理の促進 - 錠剤 カプセル状等食品の製造者等に対し GMP( 適正製造規範 ) 原材料の安全性確認のための自己点検ガイドラインを通知する

< 条件付き特定保健用食品の科学的根拠について > 特定保健用食品に比べ 1 作用機序 2 有効性を確認する試験の方法 の 2 方向から審査基準を緩和し 条件付き特保とする ( 疾病リスク低減表示は対象外 ) 試験 作用機序 無作為化比較試験 ( 危険率 5% 以下 ) 無作為化比較試験 ( 同 5% を超え 10% 以下 ) 非無作為化比較試験 明確特保条件付き特保条件付き特保 不明確条件付き特保条件付き特保 試験の質の担保 安全性についてのヒトや動物試験 許可試験等については従来通り < 表示について > 許可表示 : を含んでおり 根拠は必ずしも確立されていませんが に適している可能性がある食品です マーク及び文字 : 条件付き特定保健用食品 と表示 < 許可マーク >

< 規格基準について > 既許可の特保のうち 以下のスクリーニング基準を満たすものについて 順次研究班で規格基準の作成を検討していくこととし その結果を踏まえ 規格基準について薬事 食品衛生審議会で審議する ( 疾病リスク低減表示は対象外 ) 1 保健の用途の許可数が合計 100 件を超えている 2 関与成分の最初の許可から 6 年を経過している 3 複数の企業が当該保健の用途を持つ当該関与成分について許可を取得している 今回 1~3 を満たし 規格基準の作成した関与成分は おなかの調子を整える 等の表示をする以下の 9 成分である 難消化性デキストリン ポリデキストロース グァーガム分解物 大豆オリゴ糖 フラクトオリゴ糖 乳果オリゴ糖 ガラクトオリゴ糖 キシロオリゴ糖 イソマルトオリゴ糖 小麦ふすまについては 1~3 を満たすものの 天然物であることから食物繊維量のばらつきが大きく 原材料 ( 関与成分 ) としての規格を設定することが困難なことから除外 < 審査について > 申請時の審査については 規格基準に適合していることをもって有効性を確認することとし 当該食品の摂取試験のみ現行通り求める 有効性 安全性について事務局で判断できないものについては 通常の個別審査を行う

< 現時点で認められる疾病リスク低減表示について > 現時点において科学的根拠が確立されており 特定保健用食品の許可対象として認める必要性があると考えられるものは次の 2 つであり 申請に当たって その有効性に係る検証は不要である この食品はカルシウムを豊富に含みます 日頃の運動と 適切な量のカルシウムを含む健康的な食事は 若い女性が健全な骨の健康を維持し 歳をとってからの骨粗鬆症になるリスクを低減するかもしれません カルシウムが疾病リスク低減効果を発現する目安量を 300~700mg とする ( 下限値 =( 食事摂取基準 の目安量 )-( 同平均摂取量 ) 上限値 = 医薬品の目安量上限値 ) この食品は葉酸を豊富に含みます 適切な量の葉酸を含む健康的な食事は 女性にとって 二分脊椎などの神経管閉鎖障害を持つ子どもが生まれるリスクを低減するかもしれません 葉酸が疾病リスク低減効果を発現する目安量を 400~1000μg とする ( 下限値 = 食事摂取基準 において摂取が望まれるとされている量 上限値 = 同上限量 ) < これら以外の疾病リスク低減表示について > 通常の特定保健用食品の表示許可申請に必要な資料に加え 当該関与成分の有効性を検証し た論文から成るメタアナリシスの論文等を提出する必要がある

< 特定保健用食品 栄養機能食品等の表示を通じた バランスの取れた食生活 の普及啓発 > 食生活は 主食 主菜 副菜を基本に 食事のバランスを の表示を通じて 健康食品 に偏 らない食生活の普及啓発を図る < 栄養機能食品における栄養素名の表示 > 栄養機能食品 ( ビタミン C) 等と表示して機能を表示する栄養素を明らかにし 消費者への適切な情報提供を図る < 栄養機能食品におけるダイエット等の機能表示の禁止 > 栄養機能食品の表示の基準を満たしてその表示をしながら 併せて当該栄養素 ( ビタミン ミネラ ル ) の機能表示とは関係のない成分の機能を表示するなどの食品については この 関係のない成 分の機能表示 による 栄養機能食品 であるかのような誤認を与える例が少なくない このような機能表示を禁止することにより 栄養素名の表示義務づけと併せて 栄養機能食品の 制度趣旨を徹底する

<GMP ガイドラインについて > 基本的考え方 : 原料の受け入れから最終製品の出荷に至る全工程について 一定の品質の製品を製造するための様々なチェックを設け それを守って製造するというもの 製造管理 品質管理の両観点から ハード面 ( 構造設備 ) ソフト面 ( 作業管理 ) にわたる工程管理 具体的には 製造管理 品質管理の両観点において 責任者の設置と 管理業務の基準書の作成を行い それらによる適切な管理が行われているかどうかについて記録の作成 保存を行う < 原材料の安全性自己点検ガイドラインについて > 食品衛生法第 3 条 ( 抄 ) 食品等事業者の責務 食品等事業者は 販売食品等について 自らの責任においてそれらの安全性を確保するため 販売食品等の原材料の安全性の確保 その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない 錠剤 カプセル状等の形態の食品については 過剰摂取による健康被害発生のおそれがあることから 原材料の安全性を自己点検するためのフローチャートを示す 自己点検フローチャートのポイントは以下の 2 つ 1 原材料の製造に使用される基原原料について文献検索で安全性 毒性情報等の収集を行う 2 食経験に基づいて安全性を担保できない場合等は原材料等を用いて毒性試験を行う

< 保健機能食品制度についての普及啓発 > 保健機能食品制度に関する国民の認知及び理解が十分でないとの指摘を踏まえ パンフレットやホームページの改訂により 見直し内容を含め 制度をわかりやすく広報し 周知を図る < データベースを通じた科学的な情報提供 > ( 独 ) 国立健康 栄養研究所の 健康食品 の安全性 有効性情報 等のデータベース等を活用し 国民の食品の選択に資するための科学的かつ客観的な情報を提供する < アドバイザリースタッフの活用 > 食品の持つ機能 その必要性 使用目的 活用方法等について理解し 正しく情報を提供できる身近な助言者として 民間におけるアドバイザリースタッフの養成 活用を進める < 虚偽誇大表示の禁止 > 健康増進法第 32 条の 2 により禁止されている 食品として販売するものに関して行う健康の保持増進効果等に係る虚偽誇大広告等の表示について 引き続き監視指導を行い 適正化に努める < 特定保健用食品のヒト試験の実施におけるヘルシンキ宣言の遵守 > 同宣言を具体化した 疫学研究に関する倫理指針 ( 平成 14 年文部科学省 厚生労働省告示第 2 号 ) に即したヒト試験の実施を引き続き徹底する