Microsoft PowerPoint - PVS認定講習安全対策と規制301013

Similar documents
医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc

じ ) その他の処方せん医薬品又は高度管理医療機器の製造販売に係る業務の責任者との密接な連携を図らせること ( 安全確保業務に係る組織及び職員 ) 第四条第一種製造販売業者は 次に掲げる要件を満たす安全確保業務の統括に係る部門 ( 以下この章において 安全管理統括部門 という ) を置かなければなら

Microsoft PowerPoint - ⑨140925,30日薬連講習会(後発RMP)930.ppt [互換モード]

GVPの基礎

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

本日の内容 添付文書の改訂医薬品の添付文書がどのように作成され 改訂されるかを知る リスクコミュニケーション医療現場 行政 企業とのリスクコミュニケーションツールとその活用方法を知る 2

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

<4D F736F F F696E74202D EA98CC8935F8C9F E9E935F816996F28DDC8E7489EF95F18D90816A292E B8CDD8AB B83685D>

本日の内容 1. 医薬品の再審査に係る関連法規 2. 医薬品の再審査申請資料の適合性調査 2.1. GPSP 実地調査における調査の視点 2.2. 適合性書面調査における調査の視点 2.3. ( 参考 ) 医薬品再審査適合性調査相談の現況 3. 適合性調査の効率化に向けて 3.1. 安全性情報管理シ

【押印あり】日本医学会宛

GVP省令

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

なお,PMDA メディナビでパスワードを設定済の方は, 共通のパスワードとなります (4) 登録完了 ( 図 2 ステップ 3) なお, 登録後, ログイン時は (1) で表示される画面で, ログイン画面へ をクリックし, メー ルアドレス及びパスワードを入力してください 図 1 PMDA メディナ

Microsoft Word - 基礎6再審査制度.doc

医師主導治験取扱要覧

< F2D CFA90B6984A93AD8FC897DF91E632368D868169>

Ⅲ-4 調査 研究委託に関する基準 改定改定改定改定改定改定改定 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出平成 13 年 6 月 14 日公正取引委員会届出平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出平成 17 年 12 月 22 日

評価 条項号安全確保業務に係る組織及び職員 ( 第 4 条関係 ) ( 評価に際しての参考事項 ) 確認事項等 再生 第 1 種 第 2 種 第 3 種 4 1 製造販売業者は 以下に掲げる要件を満たす安全管理統括部門を置いているか A B C D A B C D 総括製造販売責任者の監

シダキュアスギ舌下錠 2,000JAU 5,000JAU に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 シダキュアスギ舌下錠 2,000JAU,5,000JAU 有効成分 スギ花粉エキス原末 承認取得者名 鳥居薬品株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 8 月 1.1.

<4D F736F F F696E74202D EA98CC8935F8C9F B8DEC977095F18D902E B8CDD8AB B83685D>

スライド 1

<4D F736F F F696E74202D20382E2088E396F CC90BB91A294CC94848CE392B28DB882CC8CBB8FF382C697AF88D3935F2E >

(Microsoft PowerPoint - GVPGQP\203t\203H\203\215\201[\203A\203b\203v.pptx)

標準業務手順 目次

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

医師主導治験取扱要覧

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

< 追補 > ココデル虎の巻 平成 27 年度版 過去問題集 解説 2016 年 3 月 試験問題作成に関する手引き 正誤表対応 ここでは 2016 年 3 月に発表された正誤表による 手引き 修正で 影響のある過去問の 解説をまとめています 手引き 正誤表で影響のある( あるいは関連する ) 問題

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

 北海道大学病院治験取扱要項

独立行政法人国立病院機構仙台医療センターにおける医薬 品等の使用成績調査 特定使用成績調査及び副作用 感染 症報告 その他の受託研究の実施に関する標準業務手順書 2018 年 7 月 26 日第 9 版

別添 治験副作用等症例の定期報告に関する質疑応答集 (Q&A) について < 半年ごとの定期報告の受け付け> Q1 平成 26 年 6 月 30 日までの間は 治験依頼者 ( 自ら治験を実施する者を除く ) が提出する副作用等症例の定期報告は なお従前の例によることができる とあるが 平成 26 年


&Aについて ( 平成 21 年 9 月 7 日付け厚生労働省医薬食品局審査管理課長 安全対策課長事務連絡 ) では 全例調査が承認条件として付される場合として 国内治験症例が少ないか又はない場合や 重篤な副作用等の発現が懸念される場合等がこれに該当するとされている また 再審査期間よりも早く症例数

添付 書の記載 それってどういう意味? ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構佐藤淳

目次 2 調査の概要 3 回答薬局の概要 4 1. 安全性情報の入手 伝達 5 2. リスクコミュニケーションツールの活用 薬局内でのインターネット活用等 27 望まれる方向 34 参考 1 PMDA 医療安全情報について 37 参考 2 医薬品リスク管理計画について 38 参考 3 リ

医薬品情報専門薬剤師規程細則 認定要件細則 第 2 条における業務経験の範囲 業務経験の領域は 医療 教育 行政など複数に渡っていてもかまわないこととするが 以下で言う 従事している とは 専任 ( 半日 ) 以上とする 病院 診療所 : 医薬品情報管理室等において 採用薬評価 治験薬評価 採用薬の

JAPhMed th Annual Meeting 一般財団法人日本製薬医学会 COI 開示発表者名 : 堀明子 演題発表に関連し 開示すべき COI 関係にある企業などはありません

医薬品安全性情報の入手・伝達・活用状況等に関する調査

Taro-03.01資料3カバーVer2.jtd

はじめて医療機器を製造販売または製造される方へ

ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

写 薬生発 0131 第 1 号 平成 30 年 1 月 31 日 都道府県知事 殿 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 関係手数料令の一部を改正する政令の公布について この度 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確

Ⅲ-3 試用医薬品に関する基準 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出改定平成 13 年 3 月 19 日公正取引委員会届出改定平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出改定平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出改定平成 26 年 6 月 16 日公正取引委員会 消費

Microsoft Word - (発番)医療機器の製造販売承認申請について

(Microsoft Word -

< F2D819B955C8EA692CA926D DC58F4994AD8F6F>

医療用医薬品の市販直後調査の実施方法等について 平成 18 年 3 月 24 日付 : 厚生労働省医薬食品局安全対策課長 ( 薬食安発第号 号 ) 医療用医薬品の市販直後調査に関する Q&A について 平成 18 年 3 月 24 日付 : 厚生労働省医薬食品局安全対策課 ( 事務連

JCROA自主ガイドライン第4版案 GCP監査WG改訂案及び意見

MR総論

1998

治 験 実 施 標 準 業 務 手 順 書

一について第一に 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号 以下 感染症法 という )第十二条の規定に基づき 後天性免疫不全症候群(以下 エイズという )の患者及びその病原体を保有している者であって無症状のもの(以下 HIV感染者 という )(以下 エイズの患者等

前項に規定する事項のうち当該被験薬の治験薬概要書から予測できないもの に改め 同項を同条第三項とし 同条第一項の次に次の一項を加える 2治験依頼者は 被験薬について法第八十条の二第六項に規定する事項を知ったときは その発現症例一覧等を当該被験薬ごとに 当該被験薬について初めて治験の計画を届け出た日等

医療機器製造販売業者用 GVP チェックリスト 平成 28 年 3 月版 略語 項目 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則

記 第 1 再審査資料の構成及び作成上の注意事項再審査資料の構成及び作成上の注意事項は次のとおりとすること また 再審査申請書の写し及び平成 10 年 12 月 1 日付け医薬審第 1058 号厚生省医薬安全局審査管理課長通知 新医薬品等の申請資料の信頼性の基準の遵守について により添付することとし

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E38E748EE593B1816A E7B8D732E646F637

Microsoft Word - LIA RMP_概要ver2.docx

国立病院機構大阪医療センター受託研究取扱細則

過去の医薬品等の健康被害から学ぶもの

都道府県知事各政令市長殿特別区長 薬食発第 号平成 16 年 9 月 22 日 厚生労働省医薬食品局長 医薬品 医薬部外品 化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令及び薬事法施行規則の一部を改正する省令の施行について 薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正

厚生労働省令第 136 号 平成 16 年 9 月 22 日 薬事法 ( 昭和三十五年法律第百四十五号 ) 第十二条の二第一号の規定に基づき 医薬品 医薬部外品 化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令を次のように定める 平成十六年九月二十二日厚生労働大臣坂口力 医薬品 医薬部外品 化粧品及び

静岡県立静岡がんセンター臨床研究事務局の業務手順書

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

関する基本的考え方 2 医療安全管理委員会 ( 委員会を設ける場合について対象とする ) その他の当該病院等の組織に関する基本的事項 3 従業者に対する医療に係る安全管理のための研修に関する基本方針 4 ( 略 ) 5 医療事故等発生時の対応に関する基本方針 ( 医療安全管理委員会 ( 患者を入院さ

12_モニタリングの実施に関する手順書 

<945F96F B3816A2E786264>

医薬品 医薬部外品 化粧品 医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令に資するために 医療関係者を訪問すること等により安全管理情報を収集し 提供することを主な業務として行う者をいう 7 この省令で 第一種製造販売業者 とは 法第四十九条第一項に規定する厚生労働大臣の指定する医薬

治験審査委員会手順書 平成 27 年 10 月 1 日 医療法人新光会

販売名 製造販売業者 ジャクスタピッドカプセル 5mg 10mg 20mg に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 ジャクスタピッドカプセル 5mg 10mg 20mg AEGERION PHARMACEUTICALS 株式会社提出年月 有効成分 ロミタピドメシル酸塩 薬効分類 87218

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

H1-H4

確定版【都道府県宛】

薬生発 0926 第 5 号 平成 29 年 9 月 26 日 都道府県知事 各保健所設置市長殿 特別区長 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について コンタクトレンズ ( カラーコンタクトレンズを含む ) の販売に関しては これまで

薬食発第 号平成 21 年 3 月 4 日 各都道府県知事殿 厚生労働省医薬食品局長 バイオ後続品の承認申請について 医薬品の製造販売の承認申請の取扱いについては 平成 17 年 3 月 31 日付け薬食発第 号医薬食品局長通知 医薬品の承認申請について ( 以下 局

国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院医療に係る安全管理のための指針 第 1 趣旨本指針は 医療法第 6 条の10の規定に基づく医療法施行規則第 1 条の11 の規定を踏まえ 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 ( 以下 センター病院 という ) における医療事故防止について組織的に

< F2D8E9197BF A836F815B2E6A7464>

過去の医薬品等の健康被害から学ぶもの

レクタブル 2 mg 注腸フォーム 14 回に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 レクタブル 2 mg 注腸フ 有効成分 ブデソニド ォーム14 回 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 29 年 10 月 1.1. 安全性検討事項 重要な特

<4D F736F F D E34208EA18CB18EE891B182AB977697CC C8E8DB782B591D682A688CB978A>

国立仙台病院受託研究取扱規程

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

スライド 1

アビガン錠 200mg に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 アビガン錠 200mg 有効成分 ファビピラビル 製造販売業者 富士フイルム富山化学株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全性検討事項 重要な特定されたリスク 頁 重要な潜在

<4D F736F F D208EA18CB182C98AD682B782E995578F808BC696B18EE88F878F E7B8D732E646F6378>

< F2D CFA90B6984A93AD8FC897DF91E632368D869056>

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

製造販売後調査事務手続き等 について

疾患登録システム ( レジストリ ) の医薬品等の開発への利用 H27 年度厚生労働科学特別研究事業 ( 武田班 ) 報告書より一部改変 市場調査治験実施可能性の調査治験への患者リクルート治験計画の作成 治験等の対照群としての活用承認申請時の評価資料製造販売後調査 安全対策への活用再審査 ( 製造販

Microsoft Word - ①【修正】B型肝炎 ワクチンにおける副反応の報告基準について

3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

資料編 に委託して製造をする場合を含み 他から委託を受けて製 造する場合を含まない ) をし 又は輸入した化粧品を製造 販売のために出荷することをいう 製造販売業者 とは 会社の経営陣 ( 取締役等 ) を指します 薬事法施行規則第 92 条 (4) ロット とは 一の製造期間内に一連の製造工程によ

指導事項 < 品質保証責任者の業務 > 省 81 省 82 省 83 省 84 施第 2-6(3) 品質管理業務を統括すること 品質管理業務が適正かつ円滑に行われていることを確認すること 必要な場合 総括に文書により報告すること 品質管理業務の実施に当たり 必要に応じ ( 回収 製造販売の停止等 )

宮城県立がんセンター受託研究業務手順書

Transcription:

PVS 認定試験 安全対策と規制

出題範囲 医薬品の市販後安全対策にかかる以下の項目の中から出題する 副作用 感染症報告制度 再審査制度と安全性定期報告制度 GVP GPSP 市販直後調査 医薬品リスク管理計画 医薬品の情報提供ツール

参考書及び参考資料 以下 1 のほか 本スライド内容も出題範囲とする 1. 薬剤疫学の基礎と実践第 2 版 ( 医薬ジャーナル社 ) のうち 以下の範囲 6 章販売承認前の臨床試験 ( 治験 ) と市販後の調査 試験 3 製造販売後の調査 p316 321 7 章 制度 1 医薬品医療機器等法 ( 旧薬事法 ) 3 医薬品医療機器等法におけるGVP/GPSPと医薬品リスク管理計画の位置づけ p334 338 2 日本の制度における医薬品安全性確保 p340 351 1 安全性確保のための方策 2 医薬品リスク管理計画

副作用 感染症報告制度 副作用 感染症報告制度は PMSの基本となる制度であり 製造販売後に実臨床において発現した副作用と疑われる症例等を収集し それを評価して必要な安全対策を講じていくための制度 以下の4つの制度からなる 副作用 感染症報告制度 企業報告制度 : 医薬品医療機器法により製薬企業に義務付け 重篤性 未知既知等に応じて報告期限が定められている 報告先は PMDA 感染症定期報告制度医薬品医療機器法により製薬企業に義務付け 生物由来製品に関する報告制度 生物由来製品の原材料等による感染症発生の論文等を評価して 6 か月毎に報告する 期間中に企業報告した感染症症例も合わせて評価した見解を報告 報告先は PMDA 医薬品 医療機器等安全性情報報告制度医薬品医療機器法により医師 薬剤師等の医薬関係者に義務付け 副作用等について保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときに報告 報告先は PMDA WHO 国際医薬品モニタリング制度サリドマイドの副作用事件をきっかけに WHO において各国の国内副作用報告制度の設置を決議し これを受けて 1968 年に開始された国際的な取組み 法律の規定はない わが国では 創設 4 年後の 1972 年に参加し 国内で報告された副作用等の症例報告を報告している 報告先はウプサラ ( スウェーデン ) の WHO センター

副作用 感染症報告制度 企業報告制度の報告の期限は下表のとおり法律で義務付けられている 企業報告制度の報告期限 F: ファックス第一報が必要 死亡重篤非重篤 副作用によるものと疑われる症例 感染症症例 国内 国外 国内 国外 未知 15 日以内 F 15 日以内半年又は 1 年毎 既知 承認後 2 年以内の新有効成分含有医薬品 15 日以内 15 日以内 市販直後調査によるもの 15 日以内 15 日以内 それ以外 15 日以内 30 日以内 未知 15 日以内 15 日以内 既知 未知 15 日以内 F 15 日以内 F 15 日以内 F 既知 15 日以内 F 15 日以内 F 未知 15 日以内 F 15 日以内 F 既知 15 日以内 F 15 日以内 F がんその他の重大な疾病等の発生のおそれ 副作用等の発生傾向の著しい変化又は承認を受けた効能若しくは効果を有しないことを示す研究報告 30 日以内 外国医薬品に係る製造 輸入又は販売の中止 回収 廃棄その他保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置の実施 15 日以内 F 5

再審査制度と安全性定期報告制度 承認までに得られる情報には限りがあるので 承認後も引き続き製造販売後調査等を行い 一定期間後 ( 新規性等に応じて 4~10 年 ) に有効性及び安全性の再確認を行うもの 再審査期間終了後 3 ヵ月以内に再審査申請を行う 再審査期間 1 希少疾病用新医薬品 2 長期の薬剤疫学的調査が必要な医薬品 3 新有効成分医薬品 4 新医療用配合剤 5 新投与経路医薬品 6 希少疾病用医薬品の新効能効果 新用法用量追加 7 新効能効果追加 (6 以外 ) 8 新用法用量追加 (6 以外 ) 9 追っかけ新薬 10 年 8 年 6 年 5 年 10 か月 4 年 残余期間 6

市販直後調査は 新医薬品の販売を開始した後の6か月間 実地医療において 医薬の適正な使用を促し 重篤な副作用症例等の発生を迅速に把握して 必要な安全対策を早期に講じるための取組み 医薬品リスク管理の一つとして行うもの 概要は下図のとおり ソリブジン事件を契機に導入された制度 期認へ結果報告承納入前に MR 訪問により説明 & 協力依頼 発売市販直後調査 納入7 2 週毎 市販直後調査期間 2 か月 概ね 1 カ月毎 訪問 手紙 FAX E-mail 等による定期的な繰り返しの注意喚起と情報収集 間終了報告6 カ月 2 カ月 厚生労働省

医薬品リスク管理計画 医薬品リスク管理計画 (RMP) は 医薬品のどのようなリスクに対し どのように対応していくか リスク管理の全体を 見える化 して一つの文書にまとめたもの 承認時に作成し 市販後も新たな情報に基づき常に見直し 改訂する 下図の 3 つの要素からなる 新医薬品のほか バイオ後続品及び後発医薬品の一部も対象となる 8 企業報告制度 市販直後調査

医薬品リスク管理計画 安全性検討事項の特定 安全性検討事項として 3 つのリスク 情報について 重要なものを特定 1 重要な特定されたリスクすでに医薬品との関連性がわかっているリスク 例えば 非臨床試験で関連性が十分明らかで 臨床試験でも確認されている副作用 臨床試験において本剤群で有意に発現しているなど因果関係が示された副作用 多くの自発報告があり 時間的関連性等から因果関係が示唆される副作用 2 重要な潜在的リスク疑われるが十分確認されていないリスク 例えば 薬理作用等から予測されるが 臨床的には確認されていない副作用 同種同効薬で認められている副作用など 3 重要な不足情報 治験対象から除外されているが実地医療では高頻度で使用が想定される患者集団 ( 高齢者 腎機能障害患者 肝機能障害患者 妊婦 小児など ) における安 全性の検討に必要となる情報 9

GVP GVP は Good Vigilance Practice の略 医薬品医療機器法に基づき定められた製造販売後の安全管理の実施に関する基準 製造販売業者の許可要件であり 許可権者 ( 調査権者 ) は都道府県知事 安全管理情報の収集 検討とその結果に基づき必要な安全確保措置を適正に実施させ 医薬品等の適正使用を確保することを目的とする 医薬品リスク管理 市販直後調査も GVP のもとで実施される 業務の一部を委託することができる 10

GVP 一二三四五六 医療関係者からの情報 収集すべき安全管理情報 学会報告 文献報告その他研究報告に関する情報 厚生労働省その他政府機関 都道府県及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構からの情報外国政府 外国法人等からの情報 他の製造販売業者等からの情報 その他安全管理情報 安全確保措置廃棄回収販売の停止添付文書の改訂医療関係者への情報提供厚生労働大臣への報告その他 11

GVP と GPSP 総括製造販売責任者のもとで 安全管理統括部門の責任者である安全管理責任者が GVP を遵守して安全確保業務を統括する 医薬品リスク管理については 製造販売後調査等を適正に実施するための基準である GPSP の遵守も求められ それぞれの責任者が密接な連携を図って業務を進める必要がある

GPSP GPSP は Good Post-marketing Study Practice の略 医薬品医療機器法に基づく省令で定められている 医薬品の製造販売後の調査及び試験が適正に実施され また 再審査及び 再評価の申請を行う際の資料の信頼性を確保することを目的とする 企業が実施する製造販売後調査は GPSPを満たさなければならない 13

GPSP の省令改正 平成 29 年 10 月 医療情報データベースを活用した調査を再審査等の申請資料とする際の信頼性を確保するため GPSP 省令が改正され 平成 30 年 4 月に施行 改正後の製造販売後調査等は下図のとおり ピンク色のセルが新たに規定する調査 使用成績調査 一般使用成績調査 製造販売後調査等 製造販売後データベース調査 製造販売後臨床試験 使用成績比較調査 特定使用成績調査 平成 29 年 10 月 26 日改正省令公布平成 30 年 4 月 1 日改正省令施行 14

GPSP における製造販売後調査 調査等 概要 使用成績調査 ( 注 ) 一般使用成績調査 使用成績比較調査 特定使用成績調査 製造販売後データベース調査 製造販売後臨床試験 ( 注 ) 使用成績調査はモニタリングは不要 日常の診療における医薬品の使用実態下において 医薬品を使用する患者の条件を定めることなく 副作用等の種類別発現状況ならびに品質 有効性及び安全性に関する情報の検出又は確認を行う調査 ( 使用成績比較調査を除く ) 症例の抽出に偏りのない方法 ( 中央登録方式 連続調査方式 全例調査方式 ) により調査を行う 日常の診療における医薬品の使用実態下において 特定の医薬品を使用する者の情報と当該医薬品を使用しない者の情報とを比較することによって 副作用等の種類別発現状況ならびに品質 有効性及び安全性に関する情報の検出又は確認を行う調査 日常の診療における医薬品の使用実態下において 通常治験では十分な情報が収集できない 小児 高齢者 妊産婦 腎機能障害又は肝機能障害を有する患者 医薬品を長期に使用する患者その他医薬品を使用する患者の条件を定めて 副作用等の種類別発現状況ならびに品質 有効性及び安全性に関する情報の検出又は確認を行う調査 医療情報データベース取扱い事業者が提供する医療情報データベースを用い 副作用等の種類別発現状況ならびに品質 有効性及び安全性に関する情報の検出又は確認を行う調査を用いた調査 治験 使用成績調査若しくは製造販売後データベース調査の結果得られた推定を検証し 又は診療においては得られない品質 有効性及び安全性に関する情報を収集するため 承認の用法用量 効能効果に従い行う試験 GPSP に加え GCP に準拠する 必要な臨床検査項目 実施時期等を規定して実施できる 15

GPSP の規定 条第一条第二条第三条第四条第五条第六条第六条の2 第七条第八条第九条第十条第十一条第十二条 事項趣旨定義製造販売後調査等業務手順書製造販売後調査等管理責任者製造販売後調査等使用成績調査製造販売後データベース調査製造販売後臨床試験自己点検教育訓練業務の委託記録の保存再審査等の資料の基準 基本計画書 実施計画書の作成 改訂製造販売業者への意見具申 企画 立案 調整適正 円滑な実施確認結果の文書報告記録の作成 保存 医療機関との契約実施計画書規定項目 医療情報 DB 取扱事業者との契約実施計画書規定項目 GCP 省令によるべきこと 16

医薬品の情報提供ツール 添付文書 医薬品医療機器法第 52 条に基づく文書で 医薬品に添付される 用法 用量その他使用及び取扱い上の必要な注意 等を記載する 同法第 52 条の 2 に基づき PMDA に届出され PMDA のホームページで公表され 常に最新版が閲覧できる 緊急安全性情報 最も緊急性の高い安全性情報の提供を行う際に右図の様式で作成される 緊急かつ重大な注意喚起や使用制限にかかる対策が必要と判断され 警告欄の新設等の措置を実施するにあたって発出される 同時に国民 ( 患者 ) 向けの情報も作成され 情報の周知徹底が図られる 17

医薬品の情報提供ツール 安全性速報 一般的な使用上の注意改訂情報より 迅速な注意喚起が必要な場合に 右図の様式で作成される 医薬品 医療機器等安全性情報 厚生労働省がおおそよ 1 か月に 1 回発行する 医薬品 医療機器等に関する安全性情報をまとめた冊子 安全対策上の重要案件や取組みについての解説記事のほか 使用上の注意の改訂案件のうち重要案件については根拠となった症例の経過概要も掲載される 18

医薬品の情報提供ツール 医療用医薬品インタビューフォーム 添付文書の情報を補完する総合的な医薬品の解説書 日本病院薬剤師会の定める記載要領に基づいて製薬企業により作成される 添付文書情報に加えて以下の情報等さらに詳細な情報が盛り込まれる 品質管理のための情報 処方設計のための情報 調剤のための情報 薬学的な患者ケアのための情報 患者向医薬品ガイド ワクチン接種を受ける人へのガイド 医療用医薬品添付文書の内容を患者や家族にわかりやすいようにかみ砕いたもの 製薬企業により作成される 重大な副作用を患者自らが早期発見できるよう 自覚症状を表形式で示している すべての医薬品について作成されるものではなく 特に患者へ注意喚起すべき事項がある医療用医薬品について作成 ワクチンについては ワクチン接種を受ける人へのガイド 19

医薬品の情報提供ツール 医薬品安全対策情報 (DSU) 使用上の注意の改訂情報を網羅的に収載した日本製薬団体連合会が作成する情報誌 全国の病院 診療所 薬局等に直接郵送されている 厚生労働省からの指示通知により改訂されるものに加え 製薬企業が自主的に行う軽微あ改訂の情報も網羅 重篤副作用疾患別対応マニュアル 重篤な副作用について 初期症状や好発時期等の早期発見 早期対応のポイントや治療法などの情報をまとめたもの PMDA のホームページで閲覧できる 医療関係者向けとともに 患者 一般の人向けのものも作成されている 20

医薬品の情報提供ツール PMDA メディナビ 医薬品 医療機器等の安全性に関する特に重要な情報が発出された際に タイムリーにその情報を配信する PMDA が運用するメールサービス 本サービスに登録すると 重要な安全性情報を直ちに入手でき 保健衛生上の危害発生の予防や防止に役立つものと期待されている 主な配信情報は以下のとおり 緊急安全性情報 安全性速報 使用上の注意の改訂指示通知 回収情報 ( クラス I クラス II ) 承認情報 医薬品リスク管理計画 (RMP) 適正使用等に関するお知らせ 医薬品に関する評価中のリスク等情報 副作用救済給付の決定のお知らせ 21