資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

Similar documents
2016 年 12 月 7 日放送 HTLV-1 母子感染予防に関する最近の話題 富山大学産科婦人科教授齋藤滋はじめにヒト T リンパ向性ウイルスⅠ 型 (Human T-lymphotropic virus type 1) いわゆる HTLV-1 は T リンパ球に感染するレトロウイルスで 感染者

< HTLV 1 ウイルスについて > HTLV 1 ウイルスはヒト T 細胞白血病ウイルス 1 型と呼 ばれ 成人 T 細胞白血病などの原因であることが分かっています 日本は先進国の中でHTLV 1 抗体の陽性者が最も多く 100 万人を越えています 西日本に多くみられましたが 人口の移動とともに

Ⅲ 各種施策及び事業の動向 第 1 妊娠 出産期から乳幼児期にかけての子育て支援 4 乳児健康診査 (1) 根拠法令等 母子保健法 厚生省児童家庭局長通知 仙台市乳児健康診査実施要領 (2) 制度の概要 事業目的 対象者 実施機関 一般健康診査 精密健康診査 乳児の心身の異常を早期に発見し, 早期に

⑤5 地方公共団体における検証等に関する調査結果

はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 ) 25 年 ( 未就学児 )) < 平成 20 年 > 無回答 2.9% < 平成 25 年 > 無回答 %

乳幼児健康診査について

豊川市民病院 バースセンターのご案内 バースセンターとは 豊川市民病院にあるバースセンターとは 医療設備のある病院内でのお産と 助産所のような自然なお産という 両方の良さを兼ね備えたお産のシステムです 部屋は バストイレ付きの畳敷きの部屋で 産後はご家族で過ごすことができます 正常経過の妊婦さんを対

<4D F736F F F696E74202D E389EF8B4C8ED28DA7926B89EF205B8CDD8AB B83685D>

第 7 章栄養方法の選択について Ⅰ 栄養方法の選択に関する説明と留意点 HTLV-1 母子感染の経路としては 母乳を介する感染が最も関与していると考えられているが 母乳感染を予防する方法は それぞれに特徴と留意点を有している また HTLV-1 キャリアであるという説明を受けた妊婦は 自身の AT

(

Ⅰ 基本構想の策定 1 策定の趣旨魚津市では 平成 14 年から毎年 1 か所ずつ分娩施設の休業等が続き 平成 18 年 8 月には 市内には分娩できる施設がなくなりました 以来 魚津市民や里帰りされる方々は 止むを得ず市外で出産せざるを得ない状況となっていました この間 多くの市民からは 市内で安

別添2 乳児家庭全戸訪問事業の実施状況

併せて 妊娠 出産 更年期など女性特有の生涯にわたる健康問題を気軽に相談できるよう 対 応を充実させる必要があります はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 横浜市利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 )

各種健診等の連携についての考え方 一現行制度における各種健診等の連携. 基本健診において生活機能評価を同時実施 () 現在 老人保健法において 65 歳以上の対象者については 生活機能評価を基本健診において同時に実施するよう求めている 同時実施は 本人の利便性 受診率の向上 検査重複の回避に資する

乳児家庭全戸訪問事業(一部改正)

多くの大学においては 新入生のオリエンテーション時やサークルの代表者に 未成年者の飲酒の防止と イッキ飲み 等過剰飲酒の禁止に関する指導や啓発が行われています また 平成 27 年度からは 県保健所 精神保健福祉センター等が中心となり 大学生向けのアルコール健康障害や適正飲酒の知識に関する出前講座を

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

< E9197BF F6F8E5982C98AD682B782E98E E7B8DF42E786477>

Ⅰ. 第 3 期がん対策推進基本計画 について 第 11 回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会では 第 3 期がん対策推進基本計画 に記載されたがん診療連携拠点病院に新たに求められる機能について 都道府県レベルでの取り組み状況を共有し 今後のがん診療連携拠点病院の活動について議論していくことを予

系統看護学講座 クイックリファレンス 2012年 母性看護学

目次 1 目的 4P 2 運用 5P 3 妊婦 親子連絡票を用いた連携手順 6P 資料 [ 別紙 1] 気がかりな妊婦 親子管理台帳 [ 別紙 2] 妊婦 親子連絡票 ( 発信用 ) [ 別紙 3] 妊婦 親子連絡票 ( 返信用 ) [ 別紙 4] 気がかりな妊婦 親子管理台帳 ( 受信 ) [ 添

会場対象者申込み方法 刈谷市保健セン初妊婦とその夫保健師 助産師 保育士電話または来所で予約ふれあい遊び 沐浴体験 妊婦体験 ハイリスク者向け事業 ( 多胎児 外国人 転入者対象 MCG 等 ) 名称時期 回数会場対象者申込み方法 マタニティサロン 広場等 名称フレッシュ ママクラスマタニティーサロ

市町村名 岡崎市 窓口 岡崎市保健部健康増進課 住所 岡崎市若宮町 2 丁目 1 番地 1 電話 FAX URL

< 目次 > Ⅰ 基本構想の策定 1 策定の趣旨 2 基本構想の位置づけ 3 現状と課題 めざす姿 4 基本理念 5 基本方針 6 基本方針を実現するために 7 新施設のイメージ Ⅱ 各機能の概要 1 分娩できる施設 ( 産科施設 ) (1) 整備の背景 (2) 整備の概要 (3) 新生児への対応

H25.9-P1(2稿).indd


通知(写入)

スライド 1

2 医師不足等に対応した地域における周産期医療の確保について 周産期医療に携わる医師の不足や偏在には 産科 産婦人科を専攻する医師が減少していること 小児科医師のうち新生児医療を専攻する医師が少ないこと 医師が限られた都市部の病院に集中しがちであること 小児科 産婦人科共に女性医師の割合が増加してい

112_

歯科中間報告(案)概要

<4D F736F F D20819B947882AA82F190568B8C91CE8FC6955C2E646F63>

妊婦健診 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 3.5 回 ( 助産師外来 ) 第 4 回 第 5 回 第 6 回 時 期 妊娠 12 週前後 妊娠 16 週前後 妊娠 20 週前後 妊娠 22~23 週前後 妊娠 24 週前後 妊娠 26 週前後 妊娠 28 週前後 目 的 妊娠前期検査 基本健

医科診療報酬点数表関係 別添 1 在宅患者支援療養病床初期加算 在宅患者支援病床初期加算 問 1 療養病棟入院基本料の注 6の在宅患者支援療養病床初期加算及び地域包括ケア病棟入院料の注 5の在宅患者支援病床初期加算の算定要件に 人生の最終段階における医療 ケアの決定プロセスに関するガイドライン 等の

3 母子保健事業の量の見込みと提供体制 1 安心して妊娠期を過ごし出産を迎えることができる 親になるための準備と産じょく期の支援 子どもや母親の健康の確保 (1) 母子健康手帳の発行 現状と課題妊娠 出産期から子育てまでの途切れない支援の出発点として 母子健康手帳の交付を保健師が行うことで 妊婦の健

特定健康診査及び特定保健指導に係る自己負担額の医療費控除の取扱いの一部変更について(厚生労働省健康局長、保険局長:H )

起 案 書

全な生殖補助医療を含めて, それぞれの選択肢を示す必要がある. 3 種類の HIV 感染カップルの組み合わせとそれぞれの対応 1. 男性が HIV 陽性で女性が陰性の場合 体外受精この場合, もっとも考慮しなければいけないことは女性への感染予防である. 上記のように陽性である男性がすでに治療を受けて

都道府県単位での肝炎対策を推進するための計画を策定するなど 地域の実情に応じた肝炎対策を推進することが明記された さらに 近年の状況等を踏まえ 平成 28 年 6 月に基本指針の改正を行い 肝炎対策の全体的な施策目標を設定すること等が追記された 都は 肝炎をめぐる都内の状況や基本指針の改正を踏まえ

Microsoft PowerPoint - 1-③-中根先生)300129全国保健所長会研修会

障害児・発達障害支援_

PowerPoint プレゼンテーション

I

1.表紙

系統看護学講座 クイックリファレンス 2013年7月作成

保健師管理栄養士 窓口 電話 FAX メール 保健師 栄養士の会に分けることで よりきめ細かな内容になっている 就労している方にも参加しやすいように 土曜日開催日を設けている ハイリスク者向け事業 ( 多胎児 外国人 転入者対象 MCG 等 ) ティーンズママの会 ( 子ども ノーバディズパーフェク

平成 26 年度事業計画書 自平成 26 年 4 月 1 日 至平成 27 年 3 月 31 日 公益財団法人性の健康医学財団

< 富江地区 > 問い合わせ先 富江支所窓口班 電話 歳児健康相談 四種混合 12 月 3 日 ( 月曜日 ) 11 時 ~11 時 30 分富江老人福祉センター健康相談室 12 月 13 日 ( 木曜日 ) 9 時 ~9 時 15 分福江総合福祉保健センター 3 階対象者 :

課題 未婚化, 晩婚化の要因は, 個人の価値観のみではなく, 社会環境の変化も要因と考えられ, 未婚の約 9 割の若者は いずれは結婚するつもり と考えていますが, 実現できていない状況にあります 理想の子供数を実現できない理由は, 子育て 教育などの経済的負担, 育児の心理的 肉体的負担, 仕事へ

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A938C8B9E93738EFC8E598AFA88E397C389EF8B638E9197BF E707074>

平成29年度 障害者白書(PDF版)

評価項目 A Bともすべての項目に を入れてください 評価項目 A 宣言内容 ( 共通項目 ) チェック項目 取り組み結果 出来た概ね出来た出来なかった 1 経営者が率先し 健康づくりに取り組みます 健康宣言証の社内掲示など 健康づくりに関する企業方針について 従業員へ周知していますか? 経営者自身

胎児計測と胎児発育曲線について : 妊娠中の超音波検査には大きく分けて 5 種類の検査があります 1. 妊娠初期の超音波検査 : 妊娠初期に ( 異所性妊娠や流産ではない ) 正常な妊娠であることを診断し 分娩予定日を決定するための検査です 2. 胎児計測 : 妊娠中期から後期に胎児の発育が正常であ


麻しん 2

針刺し切創発生時の対応

都道府県の食品ロス削減の取組状況 1 47 都道府県全てから回答があった 平成 8 年度に食品ロス削減に関する取組を 行っている と回答したのは 4 自治体で 食品ロス削減施策に関する予算が ある と回答したのは 5 自治体であった 平成 7 年度の調査結果と比較するといずれも増加している 食品ロス

別添 保発 1216 第 4 号平成 28 年 12 月 16 日 全国健康保険協会理事長殿 厚生労働省保険局長 ( 公印省略 ) 出産育児一時金等の支給申請及び支払方法について の一部改正について 出産育児一時金及び家族出産育児一時金 ( 以下 出産育児一時金等 という ) の直接支払制度の取扱い

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 ) 三重交通健康保険組合 平成 25 年 7 月

1 現状と課題

■● 糖尿病

2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

出産育児一時金制度の見直しに関する Q&A 平成 23 年 3 月

9 予防接種

特定健康診査等実施計画

報告風しん

CQ2. 単胎児分娩後の高年初産婦において 母乳育児を推進するための産後 1か月までのケアは何か 希望する授乳方法を確認し 母乳育児に対するモチベーションが高まるように支援する 分娩様式にかかわらず出産当日からの母子同室ができるように支援する ただし 母親 の疲労状態に配慮しながらすすめることが必要

始前に出生したお子さんについては できるだけ早く 1 回目の接種を開始できるように 指導をお願いします スムーズに定期接種を進めるために定期接種といっても 予防接種をスムーズに進めるためには 保護者の理解が不可欠です しかし B 型肝炎ワクチンの接種効果は一生を左右する重要なものですが 逆にすぐに効

平成30年度精神保健に関する技術研修過程(自治体推薦による申込研修)

- 目次 - 乳幼児健診情報システムの全体構造と詳細 1 Ⅰ. データの入力方法 5 Ⅱ. 入力したデータの集計方法 10 Ⅲ. 分析結果の作成方法 1 Ⅳ. 都道府県へ報告する際の報告用ファイルの作成方法 15

安心して育 子育てに自信 集計後設定 児ができる母が持てない母 親の増加 親の割合 父親の育児参加に満足する母親の割合 産後うつ病のリスクのある産婦の割合 子どもの健やかな成長のためには 母親が安心かつ自信を持って育児することが重要である 引き続き 育児不安の軽減や虐待予防に取り組む必要があり 健や

< 糖尿病療養指導体制の整備状況 > 療養指導士のいる医療機関の割合は増加しつつある 図 1 療養指導士のいる医療機関の割合の変化 平成 20 年度 8.9% 平成 28 年度 11.1% 本糖尿病療養指導士を配置しているところは 33 医療機関 (11.1%) で 平成 20 年に実施した同調査

平成 26 年度 ~27 年度施策評価票 施策の内容と現況 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) 母子保健の推進健康づくりの推進感染症予防の推進心の健康づくり保健センターの活用救急医療体制の充実市立病院の充実と経営の安

PowerPoint プレゼンテーション

その最初の日と最後の日を記入して下さい なお 他の施設で上記人工授精を施行し妊娠した方で 自施設で超音波断層法を用いて 妊娠週日を算出した場合は (1) の方法に準じて懐胎時期を推定して下さい (3)(1) にも (2) にも当てはまらない場合 1 会員各自が適切と考えられる方法を用いて各自の裁量の

赤ちゃんのために 出生届 生まれた日から 1 4 日以内に届け出てください 出生地 本籍地 住所地のいずれかの区市町村窓口で受け付けます 出生届 をご覧ください 帰島後訪問 出産後に帰島されたお子様の発育 栄養 生活環境 疾病予防等必要に応じて保健師が訪問し 相談を行います また 村の母子健康事業の

Microsoft Word - 02 H28肝炎対策推進基本指針改訂(溶け込み)

④資料4妊産婦検討会資料(中西)0412

高知県新生児聴覚検査実施マニュアル

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

<4D F736F F F696E74202D208DC58F F48544C562D3195EA8E718AB490F5975C B8CDD8AB B83685D>

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

Microsoft Word - 00_1. 調査の概要0819

Taro-H291228改正通知 新生児聴覚検査の実施について(課長通知)

07佐渡

助産実践能力習熟段階 ( クリニカルラタ ー ) * レベル Ⅲ 認証制度について 日本助産実践能力推進協議会 * 助産実践能力習熟段階 ( クリニカルラタ ー ) :CLoCMiP(Clinical Ladder of Competencies for Midwifery Practice) 1

4 月 17 日 4 医療制度 2( 医療計画 ) GIO: 医療計画 地域連携 へき地医療について理解する SBO: 1. 医療計画について説明できる 2. 医療圏と基準病床数について説明できる 3. 在宅医療と地域連携について説明できる 4. 救急医療体制について説明できる 5. へき地医療につ


<4D F736F F D F81798E9197BF94D48D A95CA8E B8CA782CC8EE691678FF38BB581698B6096B18B4C8DDA92F990B38CE3816A2E646

【資料1】結核対策について

公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研究事業 ( 平成 28 年度 ) 公募について 平成 27 年 12 月 1 日 信濃町地区研究者各位 信濃町キャンパス学術研究支援課 公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研

(この実施計画は「高齢者の医療の確保に関する法律」第19条の規定に基づき作成し、

<4D F736F F D208CA792CA926D814093C192E88C928D4E90668DB88B7982D193C192E895DB8C928E7793B1>

<4D F736F F F696E74202D E690B6817A368C8E3993FA81698BE0816A D89BF95D25F89898F4B90E096BE >

1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( / ) 上記外来の名称 ストマ外来 対象となるストーマの種類 コロストーマとウロストーマ 4 大腸がん 腎がん 膀胱がん ストーマ管理 ( 腎ろう, 膀胱ろう含む ) ろう孔管理 (PEG 含む ) 尿失禁の管理 ストーマ外

Microsoft Word - ○(確定)救急修練等に係る受講者の募集について(都道府県 宛).rtf

.T.v...ec6

Microsoft PowerPoint - (2505リバイス)ひきこもり関連施策


Transcription:

HTLV-1 母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

現在 HTLV-1 総合対策に基づいて 都道府県に HTLV-1 母子感染 対策協議会を設置し HTLV-1 母子感染予防対策について検討 いただいくよう通知しているところ HTLV-1 総合対策の取組から 3 年経過し 都道府県の取組の好 事例も出てきており 今後の体制整備 特に連携体制整備の 参考となると思われる項目や事例について調査した アンケート内容は HTLV-1 母子感染予防に関する研究 : HTLV-1 抗体陽性妊婦からの出生児のコホート研究 研究代表者等と 相談し作成

HTLV-1 母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況 (H25.8.1 現在 ) 1. 各都道府県の事業実施状況 1 HTLV-1 母子感染対策協議会の設置 2 相談窓口の設置 3 相談内容の把握 4 研修実施 5 普及啓発実施 妊婦健康診査における HTLV-1 抗体検査 受診券方式 ( 検査項目明示 ):1,429 市区町村全てで実施 補助券方式 ( 検査項目明示なし ):313 市町村で実施 確認検査 2. 検査結果の確認体制等 1 スクリーニング検査の結果の把握 2 確認検査の結果の把握 出産までのフォローアップ 3. 検査陽性 判定保留者への相談支援体制 出産 母親のフォローアップ 児のフォローアップ 4. 各機関との連携体制 1 医療機関の連携方法 2 医師会等との協力状況 3 HTLV-1 母子感染対策の担当部署と関係部署の連携体制 3 歳児前後の抗体検査 5. 検査陽性 判定保留妊婦の児のフォローアップ体制取り組み例

1. 各都道府県の事業実施状況 1HLTV-1 母子感染対策協議会の設置 2 相談窓口は決まっているか 7 有り 2 11 29 無し 既存事業で対応 45 3 相談内容を把握しているか 4 研修を行っているか 5 普及啓発を行っているか 24 23 8 11 39 36

2. 検査結果の確認体制等 1 スクリーニング検査結果を把握しているか 18 29 2 確認検査の結果を把握しているか 自由記載欄のコメント 都道府県産婦人科医会の協力のもと 産科医療機関に調査を実施 市町村が把握した結果を共有 都道府県内で妊婦健康診査を実施している医療機関より報告 妊婦健康診査の受診券に検査結果を記載し送付 ( 受診券方式で行っている場合 ) 29 18 個人情報ということで都道府県に送付されない

3. 検査陽性 判定保留者への相談支援体制 1 検査陽性者 判定保留者を相談支援する体制が決まっているか 自由記載欄のコメント 24 23 都道府県産婦人科医会の協力のもと 厚生労働科学研究の研究協力施設へ紹介 産科医療機関との保健医療連携体制の中で相談支援を実施 産科医療機関と中核医療機関の連携の中で実施 保健所 市町村保健センターで実施 県内の大学病院を勧めているが 必ずそこへ受診するわけではない

4-1. 各機関との連携体制 1HTLV-1 母子感染予防に関して 医療機関との連携方法は決まっているか 自由記載欄のコメント 31 16 HTLV-1 母子感染対策協議会で 支援のための連携体制を構築 都道府県産婦人科医会と協力のもと 厚生労働科学研究の研究協力施設へ紹介 地域の中核医療機関と産科医療機関 小児医療機関で連携 産科医療機関より市町村母子保健部門へ連絡 産科医療機関より小児医療機関へ紹介 マニュアルを作成 連携方法について記載 現在マニュアルを作成中 検討中

4-2. 各機関との連携体制 2 HTLV-1 対策協議会等の取り組みを医師会等に周知しているか 自由記載欄のコメント 17 30 都道府県医師会 産婦人科医会 小児科医会の理事 大学病院医師等が HTLV-1 母子感染対策協議会の委員として参加 医師会と共催の研修会で HTLV-1 母子感染対策協議会で議論した内容等を報告 都道府県医師会の研修講座として研修を実施

4-3. 各機関との連携体制 3 県内の HTLV-1 母子感染対策の担当部署とその他の関係部署の連携体制はあるか 17 30 自由記載欄のコメント 感染症対策部署との連携 子育て支援部署との連携 がん対策部署との連携 難病対策部署との連携 保健所 市町村との連携

5. 検査陽性 判定保留妊婦の児のフォローアップ体制取り組み例

都道府県の取組例富山県の取組概要 抗体検査から分娩後の母子のフォローアップまで 関係機関との連携について記載している富山県におけるHTLV-1 母子感染対策の体制富山県 HTLV-1 母子感染対策体制図 ポイントは キャリア妊婦への説明やカウンセリングを行なう医療機関 ならびに子供をフォローアップする医療機関を地域の実状にあわせて決める 判定保留者への説明と PCR を行なう医療機関を決めておく キャリアから ATL HAM についての説明を求められた際 対応する医師を決めておく 育児相談 母乳相談などの相談窓口や保健師の訪問看護などの体制を整えることである HTLV-1 母子感染予防に関する研究 : HTLV-1 抗体陽性妊婦からの出生児のコホート研究 平成 24 年度総括報告書

都道府県の取組例三重県の取組 1 概要 2 三重県独自のマニュアルを作成 以下の内容等を含む 各関係機関 ( 産婦人科医療機関 専門医療機関 小児科医療機関 行政機関 ) の役割 妊婦が受けた HTLV-1 抗体検査の結果ごとの説明資料 母子感染を予防するための栄養方法について HTLV-1 キャリア妊婦のカウンセリングの進め方とポイント HTLV-1 の相談窓口一覧 キャリア妊婦 判定保留妊婦が医療機関に受診する際のフォローアップシート 産婦人科医療機関 小児科医療機関からの HTLV-1 検査の実施状況報告様式 三重県 HTLV-1 母子感染対策検討会において検討 妊婦健康診査受診 HTLV-1 抗体検査実施 県保健所 母子感染全般の相談 専門医療機関母体 胎児診断センター 三重中央医療センター 市立四日市病院 専門医療機関 三重大学病院血液内科 三重県 HTLV-1 母子感染対策事業支援体制 判定保留 結果 スクリーニング検査陽性妊婦 確認検査実施 確認検査陽性妊婦 家族 キャリア患者等 3 歳児 産婦人科医 スクリーニング検査陽性妊婦に対して スクリーニング検査結果の説明 確認検査実施の説明 産婦人科医 抗体陽性の告知をする時 確認検査結果の説明 授乳方法選択の意思決定確認 フォローアップシート説明 リーフレット配布 産婦人科医 小児科医 各種健診等 フォローアップシートのチェック 相談指導 助産師 相談等 フォローアップシートのチェック 相談指導 市町保健師 訪問 相談 健診等 フォローアップシートのチェック 相談指導 連携体制 小児科医 フォローアップシートのチェック 子どもの抗体価検査実施 精神科医 必要時 精神科医療 カウンセリング等 みえ出産前後からの親子支援事業等 出産 産婦人科医 退院時 ( または 1 か月健診時 ) 児の 3 歳児以降の HTLV-1 抗体検査実施等の説明 連携 専門医療機関対象者医療機関地域保健機関 三重中央医療センター 市立四日市病院 PCR 検査実施 経過観察 カウンセリング等 専門医療機関 三重大学病院血液内科 抗体検査結果 陽性者等支援の流れ 判定保留 妊婦健康診査受診 HTLV-1 抗体検査実施 紹介 希望者 陽性者 希望者 確認検査実施 確認検査陽性妊婦 出産 3 歳児 産婦人科医 抗体検査の実施 スクリーニング検査の必要性 実施について説明 産婦人科医 スクリーニング検査陽性妊婦へ 検査結果の説明 確認検査必要性説明 実施 産婦人科医 抗体陽性の告知をする時 確認検査では 判定保留が約 20% 存在することを説明 産婦人科医 確認検査結果の説明 フォローアップシートを活用し説明 リーフレット等配布 陽性者 判定保留者で希望あれば専門機関の紹介を行う 紹介を希望しない場合は 妊婦への指導 市町保健師 ( 栄養方法の選択 栄養方法の指導 カウンセリング等 ) 妊産婦の相談 訪問 説明後 授乳方法選択の意思決定確認 家族に対する説明は 妊産婦の希望により行う介紹 フォローアップシートのチェック 相談指導 助産師 相談等 フォローアップシートの 精神科医 チェック 相談指導 必要時紹介 精神科医療 カウンセリング等 市町保健師 新生児の相談 訪問 産婦人科医 退院時 ( または1か月健診時 ) 児の3 歳児以降のHTLV-1 抗体検査実施等の説明 フォローアップシートの紹チェック 相談指導 介専門医療機関 小児科医 フォローアップシートのチェック 子どもの抗体価検査実施 市町保健師 妊娠届時リーフレットの配布 県保健所 必要時母子感染全般の相談 市町保健師 乳幼児健診 相談 フォローアップシートのチェック 相談指導

都道府県の取組例三重県の取組 2 概要 キャリア妊婦 判定保留妊婦が医療機関に受診する際に持参するフォローアップシート 説明内容がわかったかどうか 妊婦が相談したいこと 決めた授乳方法や相談できる人の有無 子どもの追跡検査の予定時期 短期母乳や凍結母乳の方法についてわかったかどうか 短期母乳を止めることについてわかったかどうか 相談できる人がいるかどうか 等が記載できるようになっている