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Microsoft Word - 届出基準

イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ

Microsoft Word 特集(石川弘道氏).doc

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性

別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに

蚊を介した感染経路以外にも 性交渉によって男性から女性 男性から男性に感染したと思われる症例も報告されていますが 症例の大半は蚊の刺咬による感染例であり 性交渉による感染例は全体のうちの一部であると考えられています しかし 回復から 2 ヵ月経過した患者の精液からもジカウイルスが検出されたという報告

る 飼料は市販の配合飼料を使用している 発生場所である肥育豚舎エリアの見取り図を図 1に示した 今回死亡豚が発生したのは肥育舎 Aと肥育舎 Dで 他の豚舎では発生していないとの事であった 今回病性鑑定した豚は黒く塗りつぶした豚房で飼育されていた なお この時点では死亡例は本場産の豚のみで発生しており

2017 年 2 月 1 日放送 ウイルス性肺炎の現状と治療戦略 国立病院機構沖縄病院統括診療部長比嘉太はじめに肺炎は実地臨床でよく遭遇するコモンディジーズの一つであると同時に 死亡率も高い重要な疾患です 肺炎の原因となる病原体は数多くあり 極めて多様な病態を呈します ウイルス感染症の診断法の進歩に

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演題番号3_土合理美_修正

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緑膿菌 Pseudomonas aeruginosa グラム陰性桿菌 ブドウ糖非発酵 緑色色素産生 水まわりなど生活環境中に広く常在 腸内に常在する人も30%くらい ペニシリンやセファゾリンなどの第一世代セフェム 薬に自然耐性 テトラサイクリン系やマクロライド系抗生物質など の抗菌薬にも耐性を示す傾

検査項目情報 水痘. 帯状ヘルペスウイルス抗体 IgG [EIA] [ 髄液 ] varicella-zoster virus, viral antibody IgG 連絡先 : 3764 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) 5F

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治療および予後 予防 オーエスキー病防疫対策要領 に基づき汚染地域の防除対策として弱毒化生ワクチンが使用されたとおり 発症阻止や感染豚からのウイルスの排泄を抑え効果をあげています 加えて,抗体検査よる感染豚の摘発 淘 汰を徹底することで清浄化が進められています 2 豚コレラ 法定伝染病 フラビウイル

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「             」  説明および同意書

Microsoft Word - 【要旨】_かぜ症候群の原因ウイルス

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

Microsoft Word - ①【修正】B型肝炎 ワクチンにおける副反応の報告基準について

60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 敗血症の本質にせまる 新規治療法開発 大きく前進 - 制御性樹状細胞を用い 敗血症の治療に世界で初めて成功 - 敗血症 は 細菌などの微生物による感染が全身に広がって 発熱や機能障害などの急激な炎症反応が引き起

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 5. 免疫学的検査 >> 5G. 自己免疫関連検査 >> 5G010. 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク

なくて 脳以外の場所で起きている感染が 例えばサイトカインやケモカイン 酸化ストレスなどによって間接的に脳の障害を起こすもの これにはインフルエンザ脳症やH HV-6による脳症などが含まれます 三つ目には 例えば感染の後 自己免疫によって起きてくる 感染後の自己免疫性の脳症 脳炎がありますが これは

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5 がん化学療法に附随する消化器症状への対応 下痢, 便秘および 重篤な消化管症状への対応 後藤歩, 小栗千里, 光永幸代, 市川靖史 小林規俊, 前田愼, 遠藤格

インフルエンザ(成人)

サーバリックス の効果について 1 サーバリックス の接種対象者は 10 歳以上の女性です 2 サーバリックス は 臨床試験により 15~25 歳の女性に対する HPV 16 型と 18 型の感染や 前がん病変の発症を予防する効果が確認されています 10~15 歳の女児および

2. PED とは PED は コロナウイルス科アルファコロナウイルス属の PED ウイルス ( 写真 1) によって起こる豚の嘔吐あるいは水様性下痢を主徴とする急性伝染病である 10 日齢以下の罹患新生豚の致死率は 100% に達する場合もある ( 写真 2) 死亡豚の病変の特長は小腸壁の菲薄化で

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33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

第 12 回こども急性疾患学公開講座 よくわかる突発性発疹症 その症状と対応 ~ 発熱受診患者解析結果を交えて ~ 神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野 長坂美和子

はじめに 平成 22 年 4 月に発生した宮崎県の口蹄疫は 7 月までに 292 戸で発生し ワクチン接種家畜も含め 約 29 万頭を殺処分するという日本で過去に例を見ない 大変深刻な状況となり 宮崎県では 被害額は 2,350 億円と試算されています その後 同年 7 月 4 日の発生を最後に 同

通常の市中肺炎の原因菌である肺炎球菌やインフルエンザ菌に加えて 誤嚥を考慮して口腔内連鎖球菌 嫌気性菌や腸管内のグラム陰性桿菌を考慮する必要があります また 緑膿菌や MRSA などの耐性菌も高齢者肺炎の患者ではしばしば検出されるため これらの菌をカバーするために広域の抗菌薬による治療が選択されるこ

5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

院内がん登録における発見経緯 来院経路 発見経緯がん発見のきっかけとなったもの 例 ) ; を受けた ; 職場の健康診断または人間ドックを受けた 他疾患で経過観察中 ; 別の病気で受診中に偶然 がん を発見した ; 解剖により がん が見つかった 来院経路 がん と診断された時に その受診をするきっ

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

2017 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 件で 前年から 29 件増加した HIV 感染者は前年から 3 件 AIDS 患者は前年から 26 件増加した ( 図 -1) 2 HIV 感染者

国外の発生状況 アジア地域中国 韓国 台湾 ベトナム タイ及びフィリピンにおいて 本病の流行が確認されています 北米地域米国では 昨年 月のオハイオ州の発生以降 急速に発生が拡大し 今年 月 30 日時点 9 州 6,6 件の発生が確認されています また カナダにおいては 今年 月 ~ 月 アメリカ

学位論文要旨 牛白血病ウイルス感染牛における臨床免疫学的研究 - 細胞性免疫低下が及ぼす他の疾病発生について - C linical immunological studies on cows infected with bovine leukemia virus: Occurrence of ot

クローン病 クローン病の患者さんサポート情報のご案内 ステラーラ を使用される患者さんへ クローン病に関する情報サイト IBD LIFE による クローン病治療について ステラーラ R を使用されているクローン病患者さん向けウェブサイトステラーラ.j

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2013 年 1 月 10 日放送 第 111 回日本皮膚科学会総会 10 教育講演 45-4 HSV 感染症 Up date( 性器ヘルペスを中心として ) 愛知医科大学皮膚科 教授渡辺大輔 はじめに単純ヘルペスウイルス (herpes simplex virus:hsv) は 皮膚 粘膜に初感染

したことによると考えられています 4. ピロリ菌の検査法ピロリ菌の検査法にはいくつかの種類があり 内視鏡を使うものとそうでないものに大きく分けられます 前者は 内視鏡を使って胃の組織を採取し それを材料にしてピロリ菌の有無を調べます 胃粘膜組織を顕微鏡で見てピロリ菌を探す方法 ( 鏡検法 ) 先に述

2014 年 10 月 30 日放送 第 30 回日本臨床皮膚科医会② My favorite signs 9 ざらざらの皮膚 全身性溶血連鎖球菌感染症の皮膚症状 たじり皮膚科医院 院長 田尻 明彦 はじめに 全身性溶血連鎖球菌感染症は A 群β溶連菌が口蓋扁桃や皮膚に感染することにより 全 身にい

Transcription:

オーエスキー病 Aujeszky's disease 新生豚の急性致死性疾病, 成豚では軽症 不顕性感染耐過豚が感染源となる 宿主 : 豚, イノシシ ( 牛, 犬, 猫, ウサギ, マウス, その他の家畜 野生動物 ) 病原 : 豚ヘルペスウイルス 1 (Herpesviridae,Varicellovirus) 疫学 : 世界各地で発生 日本も常在化 ( 除北海道 ) したが 現在は減少傾向にある 感染様式 : 経気道, 経口感染 注 : 仮性狂犬病 (Pseudorabies) とも呼ばれている

潜伏期 :2~5 日 症状 : 若齢豚ほど重篤な症状を示し, 死亡率も高い 哺乳豚 : 発熱 嘔吐 急性脳脊髄炎 成豚 : 発熱 嘔吐 呼吸器症状 妊娠豚 : 死産, 流産 豚以外の動物では急性脳脊髄炎, 掻痒症が認められ, ほぼ 100% 死亡 予後 : 通常は 2~14 日で回復 ( 妊娠豚は死流産が起こる ) 神経症状や重度の呼吸器症状を起こした個体は予後不良 予防 : 生ワクチン, 不活化ワクチンを接種 ワクチンはそのワクチン抗体と野外ウイルス抗体とを識別することができるものを使用 ( 限定的に用いられている )

病理診断 : 肉眼病変は乏しい 脳膜の充出血と脳脊髄液の増量, リンパ節の充出血, 腎の点状出血, 肝の小壊死巣などが認められる 組織学的には核内封入体を伴う非化膿性脳炎, 神経炎, 扁桃炎, 肝脾副腎の巣状壊死などが主な病変 病原診断 : 発病豚の脳, 扁桃の凍結切片の蛍光抗体染色, 上記材料からのウイルス分離 ウイルスの同定 ウサギ接種試験 ( ウサギは 43~72 時間で死亡 ) 血清診断 : 中和テスト,ELISA, ラテックス凝集反応, 間接蛍光抗体法

哺乳豚では神経症状を起こすことが多い 発熱 嘔吐 急性脳脊髄炎が見られる

妊娠初期の感染では流産 後期の感染では黒子 白子などが混在する死産が多い

豚以外の動物では感染部位に瘙痒症を示し 後に致死的な急性脳脊髄炎を起こす

扁桃組織に核内封入体が形成される

伝染性胃腸炎 transmissible gastroenteritis of swine 嘔吐, 水溶性下痢, 脱水 乳汁免疫 宿主 : 豚, いのしし病原 : 伝染性胃腸炎ウイルス (Coronaviridae, Coronavirus1 群 ) 疫学 : 米国 ヨーロッパ 日本 冬季に流行する 日本では 1990 年以降激減感染様式 : 経口感染 予防 : 母子免疫か子豚への生ワクチンの経口投与 ( 生後 3 日以内 ) 治療 : なし 抗生物質の投与により症状を軽減

臨床潜伏期 :1~8 日症状 : 成豚, 子豚を問わずに感染し, 急激な水様下痢を起こし, 短時日のうちに豚舎全体の豚が罹病 食欲不振, 嘔吐を認める 母豚は泌乳の停止 予後死亡率 : 生後 5 日以内 :100% 生後 5~20 日以内 :60% 生後 20~45 日以内 :30% 成豚および離乳後の豚では 2~9 日の経過で回復 ( 死亡するものはまれ )

病理診断 : 肉眼的変化は乏しいが, 消化管に漿液性, カタル性炎症, 絨毛萎縮がみられ, 腎実質細胞に変性 病原診断 : 発病初期の子豚の小腸凍結切片について蛍光抗体法, または下痢便, 小腸乳剤を豚腎細胞,CPK 細胞に接種して蛍光抗体法を用いて抗原検出 血清診断 : 発病期と回復期のペア血清について抗体の上昇を調べる 中和テスト, 間接 HA 反応

哺乳豚は下痢による脱水状態で死亡することが多い

急激な水様性の下痢を起す

小腸の絨毛萎縮

豚エンテロウイルス性脳脊髄炎 porcine enterovirus polioencephalomyelitis 多様な神経症状を示すが, 大半は不顕性感染 重篤例では全身性の痙攣を呈し, 死亡する場合あり 宿主 : 豚, いのしし 病原 : 豚テシオウイルス (Picornaviridae,Teschovirus) 豚エンテロウイルス (Picornaviridae,Enterovirus) 疫学 : 世界各国の養豚地域に高率に浸潤日本の農場においても高率に浸潤 感染様式 : 経口感染 予防 : ワクチンなし 治療 : 対症療法

病原体豚テシオウイルス (Porcine Teschovirus: PTV) 豚エンテロウイルス -A (Porcine Enterovirus-A: PEV-A) 豚エンテロウイルス -B (Porcine Enterovirus-B: PEV-B) 新分類 旧分類 PTV PEV-1~7, 11~13 PEV-A PEV-8 PEV-B PEV-9, 10

潜伏期 : 不顕性感染が多く潜伏期 発症機序は不明 症状 : 発熱 運動失調 後躯麻痺重篤になると痙攣 昏睡 ただし大半は不顕性感染 予後 : 重篤例であれば予後不良 ( 発症後 3~4 日で死亡 ) 回復しても麻痺などが残る例もある 病理診断 : 肉眼的変化に乏しい 中枢神経の組織学的変化は特徴的 ( 一般の非化膿性脳炎像がみられ, 神経細胞の変性壊死, 神経食現象も起こる ) 病原診断 : 発病豚の脊髄脳幹, 小脳からのウイルス分離 血清診断 : 中和テスト ( 分離ウイルスの血清型決定以上の診断的価値はない )

運動失調 後躯麻痺を起こした発症豚

豚繁殖 呼吸障害症候群 porcine reproductive and respiratory syndorome (PRRS) 繁殖障害 ( 死産 虚弱児出産 ) 呼吸障害 ( 呼吸器症状 間質性肺炎 ) 宿主 : 豚, いのしし病原 : 豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルス (Arteriviridae,Arterivirus) 疫学 : 世界各地で発生 日本にも常在感染様式 : 経気道 ( 鼻汁や呼気中に多量のウイルスが含まれる ) 感染 交尾感染症状 : 発熱, 眼瞼浮腫, 呼吸器症状, 耳 腹部のチアノーゼ ( 発生率 1% 程度 ), 妊娠豚では流産および死産 予後 :1~8 週で回復 子豚は不良であることが多い 二次感染の病原体の種類により異なる

病理診断 : 子豚では明瞭な間質性肺炎 多くの場合, 二次感染を伴うので, 病理所見は多様 病原診断 : 発病豚の血清, 肺, 扁桃, 脾, リンパ節からのウイルス分離 肺組織の免疫組織染色による抗原検出 分離材料による RT-PCR 血清診断 : 間接蛍光抗体法,ELISA, 中和テスト 予防 : 生ウイルスワクチンも市販されているが, 有効性は不十分 ( オールイン オールアウトと空舎消毒を基本とした子豚集団の早期離乳隔離育成 ) 治療 : 呼吸器病は併発感染症に対し適切な治療を行う 繁殖障害の治療法はなし

豚繁殖 呼吸障害症候群で見られる流産 胎齢が揃っているときが多いが 白子や黒子が混じるときもある

豚繁殖 呼吸障害症候群で見られる肺炎肺全域で黄褐色から赤色の硬化が見られる

間質性肺炎が見られる

高病原性 PRRS(Highly Pathogenic PRRS) 2006 年 中国において Pig high fever disease と呼ばれる高致死率の豚疾病が発生し 200 万頭以上が感染 40 万頭以上が死亡したと報告された 当該発病豚より共通して豚繁殖 呼吸障害症候群 (PRRS) ウイルスが分離された 従来の育成 肥育豚の呼吸器病や母豚に死流産などの繁殖障害を主徴とする PRRS とは異なり 離乳豚 育成 肥育豚 母豚 雄豚のどのステージにあっても高致死率を示す 高病原性 PRRS は 中国 ベトナム フィリピン カンボジア ラオスでも発生が報告されている

高病原性 PRRS では脾臓の腫大と出血が見られる

豚水疱疹 vesicular exanthema of swine 口蹄疫類似疾患で, 発熱と水疱形成を主徴とする 宿主 : 豚, いのしし,( 海生動物 ) 病原 : 豚水疱疹ウイルス (Caliciviridae,Vesivirus) 疫学 : 米国で 1932~56 年まで アイスランドで 1955 年に発生したのみ 日本は発生なし 1973 年に類似ウイルスがアシカから分離されている 感染様式 : 接触感染, 経口感染潜伏期 :18~72 時間症状 : 口蹄疫, 豚水胞病, 水胞性口炎によく似ており, 臨床的に区別できない ( 脳炎 心筋症 下痢 流産を起こしたという報告がある )

予後 :1~2 週で回復, 予後良好 病理診断 : 鼻鏡およびその周辺 口唇 口蓋 舌粘膜 蹄部の水疱とびらん 通常は内部臓器に著変なし 病原診断 : 水疱上皮, 水疱内容からのウイルス分離と電子顕微鏡観察 血清診断 : 中和テスト 予防 : ワクチンなし 感染豚の隔離と淘汰 残飯給餌の禁止 治療 : なし

Calicivirus は正 20 面体のビリオンの面部がへこんでいる

豚流行性下痢 porcine epidemic diarrhea 豚の急性下痢症 宿主 : 豚, いのしし 病原 : 豚流行性下痢ウイルス (Coronaviridae,Coronavirus 1 群 ) 疫学 : 1970 年代に英国とベルギーで発生 その後 ドイツ, フランス, オランダ, スイス, ブルガリア, タイ, 台湾, 韓国で流行 日本では 1982 年に初発 2013 年に米国で発生 オーストラリアには発生なし 日本は 1980 年代に散発的な発生 1990 年に大きな流行 2013 年に沖縄県と茨城県で発生し 全国に広がる 感染様式 : 経口感染

潜伏期 :22~36 時間 症状 : 下痢 ( 水様性 ), 食欲不振, 発熱, 泌乳停止, 稀に嘔吐 予後 : 哺乳豚 ( 生後 10 日以内 ) は高率に死亡, 成豚は良好 病理診断 : 小腸壁の菲薄化, 小腸絨毛の萎縮, 絨毛上皮細胞の空胞化, 扁平化 抗血清を用いた免疫組織化学染色で抗原陽性細胞が染色される 病原診断 : 電子顕微鏡および免疫電顕法による糞便中のウイルス確認 Vero 細胞によるウイルス分離 血清診断 : 中和テスト, 間接蛍光抗体法 予防 : 一般的な衛生対策, ワクチン接種 治療 : なし

豚流行性下痢は伝染性胃腸炎と同様に哺乳豚の水様性下痢が特徴

豚流行性下痢と伝染性胃腸炎は ともに腸粘膜上皮細胞に抗原が検出される

伝染性胃腸炎ウイルスにはコロナウイルスの特徴のある突起が見られる