第 Ⅰ 部 社会情報論 本講義の基礎知識 第 2 回講義の内容 1. 高度情報通信ネットワーク社会とメディアの変化 第 2 回 情報環境とメディアの変化 多様化 2. 情報環境と情報通信端末の変化 3. マスメディアとソーシャルメディア 担当 経営 社会情報学プログラム准教授山本佳世子

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H20年5月13日

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第 Ⅰ 部 社会情報論 本講義の基礎知識 第 2 回講義の内容 1. 高度情報通信ネットワーク社会とメディアの変化 第 2 回 情報環境とメディアの変化 多様化 2. 情報環境と情報通信端末の変化 3. マスメディアとソーシャルメディア 担当 経営 社会情報学プログラム准教授山本佳世子 1 2 1-1. 高度情報通信ネットワーク社会の発展 2001 年高度情報通信ネットワーク社会形成基本法 (IT 基本法 ) 1-2. 阪神 淡路大震災以降の情報インフラの普及率 阪神 淡路大震災新潟県中越大震災東日本大震災 ユビキタスネット社会からクラウド コンピューティング社会へと移行 情報通信技術の急速な発達 2000 年 e-japan 日本型 IT 社会の実現を目指す構想, 戦略, 政策 2006 年 u-japan 2010 年に, いつでも, どこでも, 何でも, 誰でも ネットワークに簡単につながる社会の実現 2010 年 i-japan2015 デジタル安心 活力社会 3 タブレット型端末 2010 年 :7.2%,2011 年 : 8.5%,2012 年 :15.3% スマートフォン 2010 年 :9.7%,2011 年 :29.3%,2012 年 :49.5% 内閣府 平成 25 年度消費者動向調査 4

1-3. 高度情報通信ネットワーク社会の特徴 1-4. 高度情報通信ネットワーク社会の影響 インターネットの利用範囲の拡大 ユーザ人口の増加, ユーザ層の拡大 携帯情報端末の多種類化の影響も大きい : いつでもどこでも 災害時には,PC よりも, 携帯情報端末からインターネットにアクセスしやすい 情報通信の方向性の変化 マスメディアのような単一方向性から双方向性へと移行 不特定多数での情報交換が可能メリット ) 震災時, 電車の運休時のリアルタイムの情報交換などデメリット ) 情報の信頼性や鮮度など リアルタイム性, 即時性が重視される ソーシャルメディアの影響が大きい 緊急時の情報収集 伝達手段として利用 5 クラウドコンピューティングの発達 インターネット上にグローバルに拡散したリソースを使用して, ユーザに情報サービスやアプリケーションサービスを提供 Web アプリの開発 利用が活発化 オープンソース ソフトウエアやシステムのユーザ参加型開発 ビックデータの生成と利活用の可能性の拡大 インターネット上でのやりとりの成果が巨大なデータ群となる例 ) 震災ビッグデータ : 人々や自動車等の動きを把握し, 復旧 復興支援, 減災対策支援につなげる 情報ツール等を利用したボランティア活動の誕生 情報ボランティア ( GIS ボランティア ) 6 2-1. 情報環境の変化と情報通信端末 2-2. インターネットの利用者数及び人口普及率の推移 インターネットの利用の普及利用者数 10,044 万人, 人口普及率 82.8% (2013 年度末 ) 端末別インターネット利用状況 利用する情報通信端末の変化 自宅のパソコン 58.4%, スマートフォン 42.4%, 自宅以外のパソコン 27.9% インターネット利用は概ね増加傾向にあるが, 世代や年収間の格差はいまだに存在 地域格差大都市のある都道府県を中心にインターネット利用率が高い 7 総務省 通信利用動向調査 8

2-3. 世界のインターネット利用者比率の推移 2-4. 人口 100 人当たりの携帯電話普及率の国際比較 10 総務省 通信利用動向調査 9 総務省 通信利用動向調査 2-5. インターネット利用端末の割合の推移 2-6. インターネット利用頻度 総務省 平成 26 年度版情報通信白書 総務省 通信利用動向調査 11 12

2-7. 年代別インターネット利用頻度 3-1. マスメディアの特徴 総務省 平成 26 年度版情報通信白書 13 新聞社 出版社 放送局など特定の発信者から, 不特定多数の受け手へ向けての情報伝達手段となる新聞 雑誌 ラジオ放送 テレビ放送 インターネット ブログなどのメディア マスメディアによる情報伝達 ( コミュニケーション ) が マスコミュニケーション 世論を形成するため, 公共性が問合われる 情報を発信する側には広告や広報の媒体となり, 社会的弱者を含む多様な立場の意見表明 ( いわゆるアドボカシー ) の場としての機能をもつ 情報送信者から情報受信者への一方向性のコミュニケーション 14 3-2. マスメディアの歴史 3-3. 主なマスメディア 15 世紀半ばのヨハネス グーテンベルクによる活版印刷大量の受け手への情報の同時発信を最初に可能にした 1660 年世界最初の日刊紙 ライプツィヒ新聞 が創刊以降, ヨーロッパ各地で日刊新聞が創刊される 欧米諸国, 日本 19 世紀の産業革命による都市人口の増加, 初等教育の普及による識字率の上昇に伴い, 書籍, 新聞の大衆化 1895 年マルコーニが電波による無線通信の実験に成功 1920 年世界最初のラジオ局の KDKA がアメリカ ペンシルベニア州で開局 1926 年アメリカ三大ネットワークの 1 つの NBC を設立し, ラジオ放送を開始 1922 年 BBC の前身であるイギリス放送会社が設立 15 電波を媒体とするマスメディアテレビ, ラジオ, 書籍 紙を媒体とするマスメディア新聞, 雑誌, フリーペーパー その他のマスメディアインターネット, インターネット放送, ニュースサイト, 動画共有サービス, 電子掲示板, ブログ 16

3-4. ソーシャルメディアの特徴 (1) インターネット上で展開される情報メディアであるとともに, 個人による情報発信や個人間のコミュニケーション, 人の結びつきを利用した情報流通などといった社会的な要素を含んだメディア 利用者の発信した情報や利用者間のつながりによって, コンテンツを作り出す要素を持った Web サイトやネットサービスなどを総称する用語 3-5. ソーシャルメディアの特徴 (2) 多様な発信主体から閲覧者自身が必要とする情報源を選択したり, 友人や同僚, 同好の士などといった人間関係を利用して情報の流通を制御したりする仕組みが用意されていることが多い マスメディアでは, 大衆に画一的に同じ情報を複製して配信 メディアの閲覧者が同時に発信者としての資格を持ち, 他の利用者に自身の責任で自由に情報を発信することができる 従来のマスメディアは情報の発信に巨大な設備や組織, 巨額の資金が必要だったため, 情報の送り手は少数の特権的な職業人のみが占める 17 18 3-6. 代表的なソーシャルメディアの特徴 3-7. ソーシャルメディアの普及とその社会的影響 Twitter 2006 年 ~( 日本語版は 2008 年 ) 2011 年 1 日平均ツイート数 1 億 4,000 万件 東日本大震災発災翌日に地震に関するツイートでは, その内容に応じたハッシュタグの利用を公式ブログで呼びかける Facebook 2004 年 ~ ハーバード大学学生向け ( 一般公開は 2006 年, 日本語版は 2008 年 ) 2010 年ユーザ数は 5 億人以上,77 ヶ国に対応 ミクシィ 2004 年 ~ 2010 年ユーザ数 2,000 万人, 日本最大の SNS Ustream 2007 年 ~ 広島県の中学生による NHK の東日本大震災関連ニュース画面の配信 19 多種多様であり, 種類が増え続けているが, 用途によって効果的かつ容易に使い分けすることができるのか? 電子掲示板,Wiki, ポッドキャスト, ソーシャルブックマーク, Blog,Twitter,YouTube,Facebook,Line など メリットも多いが, デメリットも多い例 ) 地域 SNS の中にはアクティブユーザが減少して衰退するソーシャルメディアを利用したいじめ,SNS 疲れ,SNS 依存, 誤情報の拡散 ( 震災時の風評被害等 ) などの問題の発生 研究事例が増加国立情報学研究所の論文検索データベースにおける ソーシャルメディア 自体をテーマとした論文 2007 年に初出, 以降現在までに 2,127 編の研究論文 20

3-8. 年齢階層別ソーシャルネットワーキングサービスの利用状況 3-9. ソーシャルメディアの現状 ソーシャルネットワークは多様 情報発信力の強い人もいる : ハブ, インフルエンサ, オピニオン リーダ 利用者の役割 : 情報を創出する, 媒介する, 異なる世界どうしをつなぐことができる 情報発信者は多様 ( 誰でも情報発信できる ) であるが, 情報受信者は不特定多数 ( 誰が自分の発信した情報を受信しているかわからない ) 総務省 平成 26 年度版情報通信白書 21 ソーシャルネットワークの中の匿名性 リンク到達性 本人到達性 基本四情報 ( 実名, 年齢, 性別, 住所 ) は隠して, ソーシャルネットワークに参加することが多い 22 3-10. 主なメディアの平均利用時間 3-11. 主なコミュニケーション手段の平均利用時間 総務省 平成 26 年度版情報通信白書 23 総務省 平成 26 年度版情報通信白書 24