2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

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2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

創世記5 創世記2章4節b~25

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

創世記5 創世記2章4節b~25

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

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2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

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2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

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2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

2016 年 10 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 7 回 フィラデルフィアの教会 フィラデルフィアにある教会 黙 3:7~13 1. はじめに (1) 黙示録の 3 区分 1 黙 1:19 は 黙示録を 3 区分している Rev 1:19 そこで あなたの見た事 今ある事 この後に起こ

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

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2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

Rev 17:2 地の王たちは この女と不品行を行い 地に住む人々も この女の不品行のぶどう酒に酔ったのです (1) 大淫婦と不品行 1 旧約聖書では 淫婦 は 偽の宗教 を象徴する言葉である 2 淫行 は 偶像礼拝を象徴する言葉である 霊的姦淫である * 通常は 真の神を信じると告白しながら 偶像

に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか (1) ここで場面は 地から天に移行する 1 大患難時代を通して継続している状況の描写である (2) ヨハネは キリストに対する信仰のゆえに殉教の死を遂げた人々の幻を見た 1 彼らは 祭壇の下にいた 2 旧約時代のいけにえの血が祭壇の土台に注がれたこと

は歯が痛くなるとズキンズキンとして何をしていても繰り返し襲って来る痛みに悩まされますが そのように 絶えず痛みがある と言わずにいられないような痛みを感じ続けていた 一体それはどんな悲しみ 痛みだったのでしょうか それが同胞ユダヤ人の不信仰に関することでした パウロがどんなに同胞 同国人のことを思っ

(1) イゼベル 彼にとっては ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった それどころか彼は シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻にめとり 行ってバアルに仕え それを拝んだ (1 列 16:31) 1オムリの子アハブは イゼベルと結婚し バアル礼拝をイスラエルに導入した 2 預言者

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

目 次 目 次 イサクに 対 する 神 の 計 画... 3 I.イサクに 対 する 神 の 計 画 過 去... 3 アブラハム 契 約 ( 創 世 記 12:1~3)... 3 A. 創 12:1 土 地 の 約 束... 3 B. 創 12:2~3 子 孫 の 約 束... 4 C. 創 12

このメッセージは 父なる神について考えようとするものである Ⅰ. 聖書が使用する比喩的言葉 1. 神という言葉について (1) ヘブル語でエロヒム ( エル ) ギリシア語でセオス 1 普通名詞 神々を指す言葉である 2 日本語の神も 多くの神々を指す言葉である 3 聖書の神は どういう神かを示す必

* ペリシテ人の古代都市ガザは 前 93 年に破壊され 前 57 年に再建された * この道路は ガザの遺跡を通過し 新ガザに至る荒野の道である 5 ピリポは その命令に従順に従った 2.27b~28 節 Act 8:27b すると そこに エチオピヤ人の女王カンダケの高官で 女王の財産全部を管理し

3 仲介者としての祭司たちが存在していた (2) 新約時代の状態 1すべての信者が まことの聖所に入ることができる * 天の聖所で 神の臨在の前に出ることができる 2これは 万人祭司の教えである 3 訳文の比較 こういうわけですから 兄弟たち 私たちは イエスの血によって 大胆にまことの聖所に入るこ

いでしょう (1)2 重の質問 1 弟子たちは いくつかのたとえ話とその解き明かしを聞いてきた 2ここでイエスは 弟子たちに考えるチャンスを与えている 3 弟子たちは 奥義としての王国 の性質について考え始める (2) イエスのたとえ話は 弟子たちが想像したものとは大いに異なる 1 種のたとえでは

に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において 神の霊を満たした (2~3 節 ) (1) ユダ部族のフル その子ウリ その子ベツァルエル 1フルとはモーセの手を両側から支えた 2 人のうちのひとり ( 出 17 章 ) 2フルの孫がベツァルエルである (2) 神の霊を満たした 1 知恵 (wisdom)

2010 年 2 月 21 日 ( 日 ) 22 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 13 出エジ 13 出エジプト記 9 章 13 節 ~10 章 29 節 最後の 3 つの災い 1. 文脈の確認 (1) エジプトに主からの 10 の災いが下る (2)10 の災いの記述は 考え抜

Heb 11:23 信仰によって モーセは生まれてから 両親によって三か月の間隠されていました 彼らはその子の美しいのを見たからです 彼らは王の命令をも恐れませんでした (1) この節は モーセの信仰ではなく モーセの両親の信仰を記録している 1 彼らは その子の美しいのを見た * ギリシア語で ア

1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

牧会の祈り

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2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

牧会の祈り

ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

(1) 獣の形状 (1~2 節 ) (2) 獣の復活 (3~4 節 ) (3) 獣の支配 (5~8 節 ) (4) 励ましのことば (9~10 節 ) 3. 結論 : 反キリストはキリストの真似をする 反キリストの働きについて学ぶ Ⅰ. 獣の形状 (1~2 節 ) 1.1 節 Rev 13:1 また

* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

ヘブル人への手紙1章

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

な声で私に呼びかけるのが聞こえたあの初めの声が言った ここに上れ この後 必ず起こる事をあなたに示そう (1) ヨハネは 7 つの教会への手紙の啓示を聞いた後 天の御座の幻を見た 1 その後 私は見た とは 時間の流れを示す言葉である (2) 招きの言葉がかかった 1 一つの開いた門があった * ヨ

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

1 それは キリストにのみ適用される御名である (2) 旧約聖書では 御使いたちは 神の子たち と呼ばれた Job 38:7 そのとき 明けの星々が共に喜び歌い / 神の子たちはみな喜び叫んだ 1 新約聖書では 信者が 神の子たち と呼ばれる ( ヨハ 11:52) 2しかし 御子 ( ヒュイオス

Microsoft Word - ◎中高科

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神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

1イエスがバプテスマを受けたとき 天が開かれて聖霊が鳩のように下った 2ここでは 天が開かれて再臨のメシアが地に下ってこられる 3 黙 4:1 では ヨハネを招くために天が開かれた 4ここでは キリストが地に下るために天が開いた (2) 白い馬に乗った方 1ローマ軍の将軍は 白い馬に乗った 2 再臨

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2012 年フルクテンバウム フルクテンバウム博士セミナー セミナー 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

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(2) ケンクレヤにある教会に属していた 1コリントの南東 11 キロのところにある港町 2コリントの東の港としての役割を果たした アジア方面の交易のための港 * 西の港は カイオン 両港の間の距離は 8 キロ 3パウロは 第 2 回伝道旅行でここを訪れている 4 誓願が成就したのを記念して そこで

2016 年 12 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 16 回 ラッパの裁き 5 ラッパの裁き 5 黙 9:1~11 1. はじめに (1)6 章から 9 章までの流れ 16 章で 巻き物の封印が解かれる 最初の 6 つの封印 * ここから大患難時代が始まる 27 章は 挿入句である

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

はじめに ユダの手紙 中川健一 はじめに (1) 聖書フォーラム運動の広がり 1 聖書は霊感を受けて書かれた誤りなき 神のことば である 2ヘブル的聖書解釈 3 聖書研究から日本の霊的覚醒( 目覚め ) が 4 学びと行動の両輪が必要である (2) 異端について 1 英語で cult あるいは he

2010 年 年フルクテンバウムセミナー フルクテンバウムセミナー 天使論 サタン論 悪霊論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

全国担当者2009 プレゼン資料

2000 年は二日です ですからこちらも 遅い! と言えるほど 時は経っていないと言えます もちろん 1000 年イコール一日と言われているのではなく 一日のようだと言われていますので 単純計算できる話ではないのですが 先ほど引用した詩篇 90 篇 4 節では 私たちの時間のはかなさ 些細さという側

聖書 : ピリピ 3:1~3 説教題 : 神の御霊による礼拝 日時 :2017 年 2 月 26 日 ( 朝拝 ) ピリピ人への手紙第 3 章に入ります この手紙は全部で 4 章からなっていますので 今日から後半部に入ることになります パウロは 最後に 私の兄弟たち と始めます この手紙はまだ半分ま

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2013 年 5 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 ) 61 回目 Ⅵ-057 獄中のバプテスマのヨハネ (1) 1 投獄されたという事実は すでにマタ 4:12 で紹介されていた 2 投獄の理由は マタ 14:3~4 で解説される 実は このヘロデは 自分の兄弟ピリポの妻ヘロデヤのことで

(3) まっすぐにしなさい 1 されば衰へたる手 弱りたる膝を強くし ( 文語訳 ) 2ギリシア語の アノルソオウ である 上げる まっすぐにする 強くする 3ルカ 13:13(18 年も病の霊につかれ 腰が曲がって 伸ばすことができない ) Luk 13:13 手を置かれると 女はたちどころに腰が

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としたこと それに対してイエスは 今は 止めないでほしい 正しい ことをすべて行うのは 我々にふさわしいことです ( マタイ 3 15) と 言って ヨハネから洗礼をお受けになったと伝えています しかしマルコ福音書は そういうことは何も伝えていません イエス は ユダヤの全地方から集まって来た大勢の

2011年度 牧羊者 第Ⅳ巻

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B2 神はどのようなお方か 1Chro.29:10-12 Dt.10:12-13 Ps.95:1-7 B3 イエス キリストはどのようなお方か John.14:8-10 Mk.6:31-56 John.10:30-33 Heb.2: John.4:2-3 2John.7-10 B4 三位

5. 章節は後代に付加せられたもので 聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要 Ⅰ イエスによる預言 (42~46) 1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 家を建てる者たちの見捨てた石 それが礎の石になった これは主のなさったことだ 私たちの目には 不思議な

た 義認 の祝福を述べたものでしょうか しかしこの 1 節は 2 節の頭に なぜなら という言葉があるように 2 節と密接に関連しています ですから 2 節を見て行くことによって 1 節の意味を確かめることができます 2 節が述べていることは何でしょうか それは罪と死の原理からの解放です 私たちが

Ⅰ. 管理人の不正の発覚 (1~2 節 ) 1.1 節 a Luk 16:1 イエスは 弟子たちにも こういう話をされた (1) イエスは 弟子たちに話している 1これは 弟子訓練のためのたとえ話である 2 聴衆が誰かを判断することが たとえ話の解釈のために重要である (2) その周りで パリサイ人

2017 年 9 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 11 回第 3 の警告 (3)- 励ましの言葉 - 第 3 の警告 (3) について学ぶ Ⅰ. 信者の救いに関する確信 (9~12 節 ) 1.9 節 Heb 6:9 だが 愛する人たち 私たちはこのように言いますが あなたがたについ

比喩:その他

一 マリヤへの恵みある教会に 何かというと 恵まれた女よ おめでとう と言う人がいました 女性のための聖書のクラスで 誰かが正しい答えを言ったら 恵まれた女よ おめでとう 感謝なことの証しをしたら 恵まれた女よ おめでとう 誰かが牧師に祈ってもらっている姿を見たら 恵まれた女よ おめでとう 彼女はい

2018 年 2 月 4 日 ( 日 ) 5 日 ( 月 ) 29 回 善行の勧めと信仰上の勧め 善行の勧めと信仰上の勧め ヘブル 13:1~17 1. はじめに (1) この手紙は ユダヤ教への回帰を考えていた第 2 世代のメシアニック ジューたちを励ますために書かれた 1 教理的学び 2 学んだ

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聖書に聞く会 ( 第 2 回 ) マルコによる福音書 1 章 1-8 節 2014 年 5 月 8 日 古本靖久 1 聖歌 60 番 ヨルダンのほとりヨハネはさけべり 2 お祈り 3 テキストの位置 今日の箇所はマルコ福音書のはじめの部分であり この福音書は何について書くのか決定づける所です 特に

2016 年 2 月 14 日川越教会 すべての民と共に 加藤享 [ 聖書 ] ローマの信徒への手紙 15 章 7~13 節だから 神の栄光のためにキリストがあなたがたを受け入れてくださったように あなたがたも互いに相手を受け入れなさい わたしは言う キリストは神の真実を現すために 割礼ある者たちに

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Rev 11:19 それから 天にある 神の神殿が開かれた 神殿の中に 契約の箱が見えた また いなずま 声 雷鳴 地震が起こり 大きな雹が降った 1これは 鉢の裁きが始まる前の天の神殿の状況描写である 2 默 15:1 は それを引き継いでいる (2) 天にもう一つの巨大な驚くべきしるしを見た 1

ヨハネの福音書講解 ヨハネの福音 ヨハネの福音書 21:15~25 1. 愛する 新改訳改訂第 3 版 ヨハネ 21:15 彼らが食事を済ませたとき イエスはシモン ペテロに言われた ヨハネの子シモン あなたは この人たち以上に わたしを愛しますか ペテロはイエスに言った はい 主よ 私があなたを愛

受胎告知 ( ルカ 1:26-38) ルカ福音書講義 (3) か月目 1 に み使いガブリエルが神からナザレ 2 という名のガリラヤの町に遣わされた 27 ダビデの家の出 3 でヨセフという名の男と婚約中 4 のおとめのもとにである おとめの名はマリヤ 5 といった

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拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエルにいる友人たちのことを思った 3 国際クリスチャン大使館 (ICEJ) の呼びかけ *80 カ国以上から 6 千人のクリスチャンが集まった * 地元への経済効果は 1800 万ドル (14 億 4 千万円 ) にも及ぶ 4イスラエル人への関心は かつてなかったほどのレベルになっている (2) ロマ書 9~11 章の文脈 1 拒否の現実 : イスラエル人の一部しか救われていないのは 神の計画である 2 拒否の理由 : イスラエルの拒否の理由は 彼らの頑なさにある * イスラエルの頑なさは 神の義についての無知から来ている 3 拒否の解決 : 神の計画通りに進んでいる * レムナントの存在がある イスラエル全体が拒否したのではない * イスラエルは 異邦人が救われるためにつまづいた (3) きょうの箇所 1ロマ書 9~11 章の結論である 2と同時に ロマ書の中の神学的議論の結論である 3 終末におけるイスラエルの救いが論じられる 2. アウトライン (1) イスラエルの最終的な救い (25~29 節 ) (2) 普遍的救いの原則 (30~32 節 ) (3) 頌栄 (33~36 節 ) 3. メッセージのゴール ( 適用 ) (1) 異邦人に対する戒め (2) 神学に対する戒め このメッセージは イスラエルの救いについて学ぼうとするものである 1

Ⅰ. イスラエルの最終的な救い (25~29 節 ) 1.25 節 兄弟たち 私はあなたがたに ぜひこの奥義を知っていていただきたい それは あなたがたが自分で自分を賢いと思うことがないようにするためです その奥義とは イスラエル人の一部がかたくなになったのは異邦人の完成のなる時までであり (1) なぜなら というのは という言葉が入る ギリシア語で ガー 111:24 との接続詞になっている 211:25~26 で イスラエルの最終的な救いが宣言される (2) 兄弟たち 私はあなたがたに ぜひこの奥義を知っていていただきたい 兄弟たち 次のような秘められた計画をぜひ知ってもらいたい ( 新共同訳 ) 1ギリシア語で ムステリオン 2カルト宗教では 秘め事を知らされることが救いであり 特権である 3 聖書では かつて隠されていたことが 啓示によって明らかにされたこと * 内容は神秘的でなくても 難解でなくても構わない * 今は知られるようになったという開放性に強調点がある (3) それは あなたがたが自分で自分を賢いと思うことがないようにするためです 自分を賢い者とうぬぼれないように ( 新共同訳 ) 1 異邦人信者の中に 神の救済計画はすべて分かったと思っている人がいた 2 彼らは うぬぼれていた (4) 奥義の内容は何か 1イスラエルの救いのことではない * これは 旧約聖書で預言されていた 2イスラエルよりも先に異邦人が救われたことである 3 内容の分解 * イスラエルは 終末におけるイスラエルの救い という期待を持っていた * しかし 一時的なつまづきによって 救いが異邦人に及んだ * しかし 最終的にはイスラエルは救われる (5) イスラエル人の一部がかたくなになったのは異邦人の完成のなる時までであ 2

り 1イスラエルのつまづきは 一部であり 一時的なものである 2 異邦人の完成のなる時まで 異邦人全体が救いに達するまで ( 新共同訳 ) 3ギリシア語で プレイロウマ で 数が満ちること 4 救いに予定されている異邦人がすべて救われた時 イスラエルの救いが来る 5オリーブの木に接ぎ木される異邦人の数は決まっている (16~24 節参照 ) 2.26 節 a こうして イスラエルはみな救われる ということです こうして全イスラエルが救われるということです ( 新共同訳 ) (1) こうして 1 異邦人の完成のなる時 とは 携挙の時である 2 携挙の後 大患難時代が来るが その最後にイスラエル人の救いが起こる (2) イスラエルはみな に関して 種々の解釈がある 1 イスラエル とは 異邦人とイスラエル人を含む言葉である * これは違う 文脈では イスラエル人について論じている箇所である 2 イスラエルはみな とは ほとんどのイスラエル人 という意味である 3ここを字義通りに解釈してはいけない理由はない * その時代に生きているイスラエル人全員が救われる (3) 救いの方法に関する再確認 1 異邦人もイスラエル人も同じ方法で救われる 2 終末時代に救われるイスラエル人も 同じ方法で救われる 3 イスラエルはみな は 不信仰のままで死んだイスラエル人を含まない 4 今ユダヤ人伝道をする必要がある 3.26b~27 節 こう書かれているとおりです 救う者がシオンから出て ヤコブから不敬虔を取り払う これこそ 彼らに与えたわたしの契約である それは わたしが彼らの罪を取り除く時である (1) 終末時代のイスラエルの救いを信じる根拠として イザヤ書から引用する 1イザ 59:20~21 2イザ 27:9 3

(2) 救う者 1 英語で Deliverer である 解放者 2 大患難時代からの解放者 3 再臨のメシア (3) これこそ 彼らに与えたわたしの契約である それは わたしが彼らの罪を取り除く時である 1エレ 31:33~34 の成就 ( 新しい契約の成就 ) 2 石の上ではなく 心に律法が書き記される時代が来る 4.28~29 節 彼らは 福音によれば あなたがたのゆえに 神に敵対している者ですが 選びによれば 父祖たちのゆえに 愛されている者なのです 神の賜物と召命とは変わることがありません (1) イスラエル人の現状の 2 面性 1 福音については イスラエル人は神に敵対している * これは 異邦人の益となっている 2 選びについては 神が先祖たちと結んだ契約のゆえに 愛されている * 選びとは 民族的選びである * 先祖たちとは 族長たちのこと * この愛は 契約に基づく愛である * 特に重要なのは アブラハム契約である (2) 不変のものが 2 つある 1 神の賜物 これは 契約がもたらす祝福のことである 2 神の召命 これは 民族的選びのことである 3 以上の 2 つは 取り消すことができない ( 無条件契約のゆえ ) Ⅱ. 普遍的救いの原則 (30~32 節 ) 1.30~31 節 ちょうどあなたがたが かつては神に不従順であったが 今は 彼らの不従順のゆえに あわれみを受けているのと同様に 彼らも 今は不従順になっていますが それは あな 4

たがたの受けたあわれみによって 今や 彼ら自身もあわれみを受けるためなのです (1) 非常に繊細 かつ 複雑な内容を バランスを取りながら書いている 1 異邦人はかつて神に不従順であった 2しかし イスラエル人の不従順のゆえに 神のあわれみを受けた 3それなら 今は不従順なイスラエル人も 異邦人と同じようにあわれみを受けるはずだ 2.32 節 なぜなら 神は すべての人をあわれもうとして すべての人を不従順のうちに閉じ込められたからです 神はすべての人を不従順の状態に閉じ込められましたが それは すべての人を憐れむためだったのです ( 新共同訳 ) (1) すべての人 とは すべての個人ではなく イスラエル人と異邦人のこと 1 神は 人間の不従順を救いをもたらすための方法として用いられた 2イスラエル人も異邦人も 信仰により 恵みによって救われる Ⅲ. 頌栄 (33~36 節 ) 1.33~36 節 ああ 神の知恵と知識との富は 何と底知れず深いことでしょう そのさばきは 何と知り尽くしがたく その道は 何と測り知りがたいことでしょう なぜなら だれが主のみこころを知ったのですか また だれが主のご計画にあずかったのですか また だれが まず主に与えて報いを受けるのですか というのは すべてのことが 神から発し 神によって成り 神に至るからです どうか この神に 栄光がとこしえにありますように アーメン (1) 神学的議論のフィナーレである 1 神の知恵と知識 を思い 神をたたえている 2キリスト教は啓示宗教である 3イスラエルに対する神の計画を神の視点から理解したなら 驚嘆させられる (2) 実践的教えへの序曲である 1 ロマ 12~16 章に入る準備ができた 5

結論 1. 異邦人に対する戒め (1) 異邦人の救いが 神の計画のクライマックスではない (2) もしそうなら ロマ書 9~11 章は不要になる (3) イスラエルの救いこそ 神の計画のクライマックスである 2. 神学に対する戒め (1) 神学的議論は 頌栄で終わっている 1パウロの自筆か? 2 神学なしの礼拝はない (2) 礼拝なしの 神学はない 1 神学に礼拝の要素がないなら それは真の神学ではない 2 ロマ書の中で パウロは神の栄光をたたえてきた (3) 大阪月例会の 2 つのアンケート 1パウロの 無知でいて欲しくない という呼びかけ (11:25) 2 常に アデルフォイ とともに 3 聖句 * ロマ 1:13 1 コリ 10:1 12:1 2 コリ 1:8 1 テサ 4:13 4 日本の霊的覚醒 ( 目覚め ) は 聖書研究から 6