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山の子 164 2020 年 9 月

目次 巻頭言 単独遡行考 徳岡 3 山行 行事計画 4 山行 行事記録沢伊豆ヶ谷堺 6 沢床鍋谷から東赤石梶野 8 沢手箱谷左俣徳岡 11 沢大木谷左俣徳岡 13 山の子日記堅田 16 沢極印木谷曽我部 17 沢坂瀬川 ( 樽ヶ関谷 ) 小田 19 市西条市の境界線を歩こ太田 21 境う ( 第 5 回 ) 沢瀬場谷再登梶野 24 沢足谷川リベンジ徳岡 27 編集後記徳岡 愛でる渓を攀じ泳ぎ頂稜へ愛でる道なき尾根を攀じ頂稜へ愛でる岩を攀じり頂稜へ凍てつく雪稜を攀じり頂稜へ体 知 心を駆使して無事下山するこんな山行を楽しんでいる 山の子 ~ 表紙の写真瀬場谷八間滝登攀 ~ 2

巻頭言 単独遡行に思う 沢での単独遡行は事故時のリカバリーが難しく 推奨されていませんね しかしハイシーズンにはほぼ毎週遡行をするうえ開拓と称してドマイナーな沢に入るので毎度毎度相方の都合がつくわけもなく といった事情で単独で遡行することもしばしば ということで単独遡行に関して一考 単独遡行のいいところは遡行の計画から完遂まで自己完結できるところ ドマイナーな谷に入って期待外れでも 罪悪感を抱くこともなし! ほかにも 行くか引くか 行くならどう上るかといった判断力 装備をどうするか 計画は? 天気は行けるか? そういった部分でもシビアにやれば力はついていくんじゃないかと思います そうした積み重ねをしていかないと 例えばアルパインの厳しい場面でトップを申し出るといったこともなかなか難しいんじゃないかという気もします とはいえ 単独遡行では危険がいっぱい 突っ込みすぎた滝の途中でやっちまったと思って本気で泣きが入ることもしばしば ただそういう時にしっかりしたフィジカルと技術があれば事故らず安全圏へ逃れることができる そう考えてトレーニングを続けています 徳岡 3

2020 年山行 行事計画表 7 月 8 月 9 月 10 月 1 相名峠 ~ 鞍瀬の頭 1 鉄砲石川 左俣 1 1 2 2 2 2 3 3 坂瀬川 中流 ~ 上流 3 3 4 4 床鍋谷 4 4 5 東の川 5 5 5 6 6 瀬場谷 鈍川渓谷 6 瀬田山岩登り講習会 6 7 7 7 7 8 8 相名谷 手箱谷 8 8 9 9 高瀑 9 9 10 10 伊豆ヶ谷 わさび谷 10 10 11 11 11 11 12 12 大木谷 左俣 12 12 13 13 13 13 14 14 14 14 15 15 薬師沢 鉄砲石川 15 15 16 二の森 例会 16 16 16 17 17 17 17 18 初芽成 雪瀑 18 瀬場谷 18 18 堂ヶ森登山道整備 19 19 19 19 20 20 二の森 例会 20 20 21 21 21 21 22 極印木谷 二の森 22 22 22 23 23 小薮谷 西谷川, 北壁 23 23 24 24 24 24 25 25 25 25 26 高瀑 26 足谷川 26 26 27 27 鉄砲石川 左俣 27 27 28 28 28 28 29 相名谷 29 堂ヶ森 西谷川 29 29 30 30 犬吠谷 30 30 31 31 桶小屋谷 1 31 4

8 月の計画 行事 太 日時 場所 種類 田 8 月 1 鉄砲石川左俣 沢 〇 〇 〇 3 坂瀬川中流 ~ 上流 沢 〇 〇 〇 〇 4 床鍋谷 沢 〇 6 瀬場谷 沢 〇 〇 6 鈍川渓谷 沢 〇 〇 8 相名谷 沢 〇 〇 〇 8 手箱谷 沢 〇 〇 9 高瀑 追悼 〇 〇 10 伊豆ヶ谷 沢 〇 〇 10 わさび谷 沢 〇 〇 〇 12 大木谷左俣 沢 〇 13 坂瀬川樽ヶ谷 沢 〇 〇 15 ~ 17 薬師沢左俣 沢 〇 〇 15 鉄砲石川左俣 沢 〇 〇 18 瀬場谷 沢 〇 20 二の森 縦走 〇 23 小薮谷 沢 〇 23 西谷川 沢 〇 〇 23 石鎚北壁 登攀 〇 〇 26 足谷川 沢 〇 27 鉄砲石川左俣 沢 〇 〇 29 堂ヶ森 沢 〇 29 西谷川 沢 〇 30 犬吠谷 沢 〇 31 桶小屋谷 沢 〇 高須賀 堺 梶野 堅田 田中 徳岡 大島 西川 下岡 曽我部 小田 横矢 9~10 月の計画 行事日時場所 種類 9 月 6 瀬田山岩登り講習会 講習 10 月 18 堂ヶ森登山道整備 整備 太田 高須賀 堺 梶野 堅田 田中 徳岡 大島 西川 下岡 曽我部 小田 横矢 5

沢 地形図 1/25000 笠取山 伊豆ヶ谷右俣 堺秀司 8 月 10 日 ( 曇のち雨 ) メンバー : 下岡 堺木地橋 ( 入渓 )8:30 二俣 14:10 大川嶺 ( 遡行終了 )15:40 大川嶺の東面には 大谷川 茗荷谷川という仁淀川水系の 2 本の川が主稜まで入り込んでいる なかでも茗荷谷川の上流部 ( 伊豆ヶ谷 ) には西日本最大級と称される 伊豆ヶ谷ブナ原生林 が拡がり 希少なイシヅチサンショウウオの棲息地でもあるという 伊豆ヶ谷に聖なるブナ林と清冽なひとしずくを期待して大川嶺へ向かった 天候は朝から不安定 シャワーと晴れ間が断続的に繰り返される猫の目のような様相だった 茗荷谷川沿い最奥の集落の木地 ( 無人 ) を過ぎて 茗荷谷川を渡る最初の橋 木地橋 から入渓した しばらくは両岸植林帯で谷も同様にうす暗い お手頃な滝をぱたぱたっと登り 7m 滝でロープを出し左クラックを攀じる 20m2 条滝は左岸から高捲き H=1100m あたりから岸は自然林に入れ替わり 御塔谷を小ぶりにしたような開放的な大岩のゴーロ帯がしばらく続く よって渓相も明朗な雰囲気に変わった 谷の傾斜がしだいに緩んで 県道橋をくぐる前後からいよいよブナが現れはじめる 二抱えほどありそうな太くて背の高い大木が 谷に向かってばったり討死していた ブナにしたらきっと無念だろう情景 何が原因で耐えきれなかったのだろうか 県道の崩落工事現場を左岸頭上にやり過ごしてから二俣出合 谷はさらになだらかでゆるやかに水が流れ そして岸辺にはブナの木が水際までそそりたっている これまで愛媛の谷でこんな雰囲気は経験したことがない 林は夏らしく緑の下草に覆われて ガサゴソと熊が現われてもおかしくない気配だった 東北や北海道の沢はこんな渓相なのだろうかと思わず想像する うっすらと白いガスで覆われたブナの林 きっとこういうのを 幽玄 と表現していいのだろう 保水力の豊かなブナ林のおかげで 右俣はかなり上部まで水流を保っていた 6

最後の二俣で右方向を選択する 水涸れした後 腰ほどの笹をつかんでしばらくヤブ漕ぎ すると デポした車の前にどんぴしゃり抜け出した 強い雨風に打たれ着替えもそこそこに山を下る すると車窓から下の方向に 仁淀川をまたぐように架かる虹を見つけた 七色の光の帯が幅広の立派な虹 ルートファインディングを上手くやった二人に 大川嶺から褒美をもらったような気分になった 竿を振った 2 時間少々を差し引いた約 5 時間が伊豆ヶ谷右俣正味の遡行時間になる 7

沢 地形図 1/25000 弟地 床鍋谷から東赤石 梶野治行 8 月 4 日 メンバー : 梶野 床鍋 6:50 7:00 入渓 (750m 付近 ) 20mの滝 (900m 付近 )8:30 40mの滝 (1200m 付近 )9:30 遡行終了 10:10 10:20 権現越 10:50 11:50 東赤石山 12:30 八巻山 12:50 赤石山荘 14:50 瀬場 15:00 床鍋 長かった梅雨がとうとう開けた と いきなり暑くなる そうなると やはり沢登り 手ごろな滝を水流を浴びながら登ったり ゴルジュや釜をへつったり 泳いだり 自分の実力次第で自由にラインを変えて登ることもできる どこかしら自由の感覚を味わえるのが沢登りの面白さではないだろうか? とはいうものの 同じバリエーションのなかでも純然たる岩登りや 雪山のそれより 自分の判断でラインを選べる分 そしてその性格上フリーソロの要素が多い分よりシビアな判断力と セルフコントロールが要求されるの も沢登りというものだろう 今回は床鍋谷 いわゆる初級者向けといわれている沢で入渓者も四国にしては多いと聞いている それは一つを除いてすべての滝が直登できること 巻道がわかりやすく簡単であること 下山が簡単なことなどがその理由だろうと思う そして何より面白い 面白いったって世の中には色々な面白いがあるのだけど この場合はTDLアトラクション的な面白さなのである こういう沢は一人で行くに限る ということで 床鍋の国道に車を止めて 東赤石登山口の方に適当に歩く 少しすると右手に橋が出てくるが降りられそうな所はないので そのまま進んで道が左にカーブするところから沢に入るが 目の前が堰堤なので 沢を左岸に渡り 対岸に上がり作業道を進んで堰堤の上から入渓した 3 分ほど河原を歩くが すぐに両側が狭まって 沢らしくなってくる そこからしばらくは高さ3m~10mくらいの滝が次々と出てくる 釜を持ったものもあるけれど 泳ぐこともなく左右どちらかをへつることができた 8

滝はどれも巻くことなく登れるのだが そのいずれもできる限り水芯の近くにラインを取りたいと思った そうすると否が応でも攻めていかざるを得ない ラインとムーブを組み立ててから取りつき その場で修正かけながら目の前の課題を克服していくことになる つまり簡単なラインを簡単なムーブで読み切って登りたかった それができるところもあったし 出来るかどうかという所はより簡単に登れるラインに変えた 自分の持っている技術で完全にコントロールできる範囲というものを繰り返し体に覚えこませる作業とでもいうのだろうか 攻める気持ちと コントロールしきれる境目 そこをシビアに見極めることが大事になってくる 世にいう落ちられないクライミング 技術的に易しいけれど危険なクライミングが沢登りの宿命である以上は 安定したムーブを行える範囲を可能な限り広げ その上でのメンタルになるような気がする それが逆だと危なすぎる そうやっていくつかの滝を登り 沢に入って 1 時間たったころに目の前に 20m 弱の高さを持つ滝が出てきた ぱっと見は登れそうではないけれど今日は真下まで見てみることにした 直下に立って見えなかったものが見えたような気がした 正面左のラインは真下から見ると思ったよりもとっかかりがあるように見えた 問題は支点だけど これは実際に取り付いてみるしかない 少し試登したくなる気持ちを抑える そして滝の右のライン下の方は緩い水流に磨かれたスラブになっていてこちらも可能性がありそうだが 問題は最上部で立ってきた時 スラブだけに支点が取れそうにない事だ ただこちらはもし 上の方で落ちても怪我で済むかもしれないという気はする ( 笑 ) ということで こちらは試登してみることにした 滝と側壁のオポジションで体を持ち上げたい けれど水流が強く 体を持ちあげるのに強引に突っ切ることは出来るだろう でもその後は? しかもフリクションが部分的に今一つ ダメか 少なくとも今日の所は 今度来るとき 何ならトップロープで試しても面白いかも だけど 今日はここまでだ 滝を登るのを諦めて右の草付を登る 少し上がったところからトラバース 岩の割れ目にお助けロープが垂れていた そこを行くのは嫌なのでそのままトラバースすると今度は水平にFIXロープ 9

嫌になる 確かに足元が切れ落ちているし恐怖を感じる事はあるだろう 沢の性格上初心者が多いこともわかる だったらせめて回収してほしいモノだ 今度来るときは全部撤去してやろうかと思った 沢はそこから少し傾斜が落ちて 沢幅も広がり 岩の間を縫うように進むといういささか退屈な様相を呈してきた それでもさすがなのは所々に締めるように手ごろな滝がいくつも出てきて快適に登ることができた そうするうちに なにやら上部が開けてきたと思ったら この沢の定番ショットによく使われる 40m の大滝が m の前に見えてきた まあ 大滝とはいえ傾斜は緩く階段なので気分的にはいよいよ沢も終わりかなというムードになる 名残を惜しんで 登る前に休憩してテルモスの紅茶を飲んだ 体が温まる 空は青くて伸びやかな気持ちになる どちらかといえば総じて暗い沢が多い四国ではこの明るさは貴重だと思う お茶を飲み終わり また先に向かった なんといっても高さはあるので慎重に足を運ぶ 去年は最後で水流から逃げたけど 今年は最後まで我慢した そこを過ぎると水量も減り 目に鮮やかなシモツケソウの花が目に見えた そうすると右手の方に赤テープがあり そのふみ後を辿ると 登山道に合流した そのまま道を歩くこと 10 分 権現越えに着いた 遡行時間 約 3 時間 背中のザックを降ろし 着替えをした 照り付ける日差しが強かったので日焼け止めを塗った 行動色を食べたり写真を撮ったりしていると 30 分は経っていた 時刻は 11 時を回っている カメラを水中カメラからコンデジに持ち替えて東赤石に向かった 2 週間前に来た時には 四国ギボウシ イワキンバイ ウバタケニンジン ウツボグサが多かったが 今はオトメシャジン タカネマツムシソウ シモツケソウが今が盛りうして 今 僕は 花を見ては立ち止まり 写真を撮り その不思議さに目を奪われる そして それを何の衒いもなく受け入れている自分自身を今は不思議に思いつつ肯定している 花とか 写真とかやっている暇はないと思い 自分だけの財産を築くことしか興味がなかった日々はどこに行ったのだろうか? 求めて得たものは余りに少なく それに費やした年月と 時間はもう戻らないにも拘わらず そして求めて得られなかったものに対する執着は殆どない そして 始末に負えないことに それでも尚 という思いがあることもまた事実なのだ 10

沢 手箱山 筒上山 手箱谷左俣 徳岡幸人 8 月 8 日晴メンバー : 梶野 徳岡遡行開始 8:00 左俣入口 9:30 林道交差 10:00 ゴルジュ出口 12:00 二ッ岳頂上 ( 遡行終了 )14:00 うだるような暑さが続くなか 梶野さんから沢のお誘い 高瀑渓谷行かないかとのことだったが 標高が低く アブが大量に出そうだったのでパス 標高が高く登攀ができてかつ 私が入ったことがない谷 いろいろすったもんだした挙句 手箱谷左俣を遡行することにしました 越裏門小学校前に駐車し 林道を歩いて入渓 すでにテジロが黒雲のように 各自の背中にまとわりついてます 入渓してすぐに堰堤の連続になり 途中が結構微妙な巻きになります こりゃ外したかなーと一抹の不安を覚える 幸い800mH 手前で堰堤は途切れ 小滝と大岩のミックスとなる わざと悪いラインを行ったりして ボルダーチックで楽しい 900mHで左岸が岩壁となる 中央に大きなクラックが入っていて トラッドクライミングが楽しめそうだ 淵を腰までつかりながら越して大岩の下を水を浴びながらくぐり抜けるとナイアガラの滝 @950mH 梶野さんが水線直登を狙うが ヌメリがきつく危ないということで降りて巻くことにする 右手から滝の中段に出てそのまま滝の左へと斜上していく ようやく トイ状の水の流れん横の乾いた草付きが登れそうだったので ザイルを出して梶野さんトップでとりつく 木でランニングをとりつつ 3m ほど上がって抜け口を探っている最中に梶野さんがフォール 油断していたのと 最終始点が抜けたことで下まで落ちた 幸い ザックから落ちたので打撲で済んだが 油断してたのは完全にやらかしで やっちまった感があった 気を取り直して再トライ 今度はザックを置いて空身となり無事抜け口を上がる 私はセカンドでザック 2 個をもって登る うーん重い 結局ザイルをもって上がった 滝の上はミニゴルジュ 出口が 3m 滝だが登れそうにないので右から巻いて沢床に復帰 その先は二俣まで河原 テジロが寄ってきてうざったい 11

左俣に入ってナメに代わるが 倒木がひどくて一向にペースが上がらない 倒木を避ければアブが目の前をブンブンあーうっとうしい!! テジロをはたき 倒木アスレチック 見事なマリアージュに心がへし折れ遡行中断しかけたが 1400mHからテジロが減少 1450mHからどこまでも続きそうな斜瀑になり 詰めていくと 巨大な壁に突き当たる 壁の左からは30~40mはあろうかという滝が落ちていて 壁のふもとはお花畑 実に見事な光景で ここまでの苦労が一気に吹っ飛ぶ 壁を超えるのに滝の直登は難しそう アグレッシブに行くなら左からチムニーを登るのが正解のようだが かなり厳しそうに見える 結局 岩壁に沿って右端まで行くと階段状になっているのでフリーで登る 80mほど登るとようやく傾斜が緩んで原生林になり 滝頭に出たことがわかる 原生林の中をしばらく歩くと明るくなってきて稜線に出たかと思わされるが 残念ながら胸くらいまでの笹原 きつーい笹漕ぎに加え ブヨの攻撃が始まってなかなか厳しい ちんたら笹漕ぎを続けていると人影が見えて登山道との合流が近いことがわかりラストスパート 息を切らしながら登山道に出る あとは手箱山を経由して筒上山との間の登山道を下る 途中のトラバースは花が満開 天気も快晴と曇りの間で涼しく 気持ちよく登山口まで下ることができた 手箱谷 中間の倒木地獄には心をへし折られたが 最後の岸壁は四国に珍しいスケール感があり いいものを見ることができて感動した 結果的には良い遡行だったと思う 12

沢 二ッ岳 大木谷左俣 徳岡幸人 8 月 12 日晴メンバー : 徳岡遡行開始 8:00 左俣入口 9:30 林道交差 10:00 ゴルジュ出口 12:00 二ッ岳頂上 ( 遡行終了 )14:00 前週の手箱谷ではアブ纏状態でウンザリしたので アブが少ない谷に入りたかった 赤石山系の南面はアブが少ないという情報があって しばらく前から気になっていた大木谷左俣を遡行することにした 大木谷は地味な谷で ネットや書籍に記録がない 当会でも右俣の遡行記録しか残っていないが 途中の等高線の摘み方もなかなかなもので 登攀的な要素が期待できる 当たるも八卦の遡行となった 久々の単独遡行なうえに情報ゼロとあってプレッシャーが半端ない おなか痛いので学校休みたい状態になり 朝はぐずぐずして結局遡行開始は 8 時過ぎ 谷の入口は別子ライン沿いの林道から少し入ったところ 入り口脇には人家があって犬小屋まであるので堂々と入って行きづらい雰囲気だったので 人家の対岸から藪を漕いで入渓 入ってしばらくはゴーロ歩きで 川床の岩はヌメリが強く ラバーソールでは気が抜けない 懸念してたアブは大した数ではなくひと安心 足元を気にしながら 20 分ほど歩いたところで 3m 滝 インゼルとなり それを過ぎたところで F2 10m 滝に出会う 前日の雨のせいか水量が多く水線は攻められなかったので 滝左を一段上がり 中段のバンドからトラバース 幸い 足元のヌメリは消えて その部分は安心して登攀できる トラバースした先で湿った凹角を登って滝上に出る ホールドがよくて簡単だったが オールフリーで登ったので緊張した 滝上はナメ滝 10m これも階段状だが水の勢いが強く 落ち口をぬけるのが難しそうだったため水流をトラバースして左壁を登ろうとした しかし壁はヌメリが強く 見た目より良いホールドが少なくて苦戦 なんとかバランスムーブで登り終えたときはホッとした 滝上は川原状になり 堰堤が大小計 5 つほどあってやり過ごすうちに谷が狭まり ミニゴルジュ状となる 出口がハング滝 3m で 直登は無理そう 右壁沿いにボロボロのトラロープがあったが 使用は遠慮したいところ 結局 滝の左壁のフリクションがよかったのでトラバースして抜けた その先は小滝の連続 どんどん超えていくと 10m の横幅が広い滝と出会う 13

水の流れの中に階段状があって登れそうにも見えたが 滝の水を頭からもろに浴びるので 登るのは容易ではなさそう 滝右から上がり バンドを伝えば滝頭に出れそうだったが ヌメリってそうで行くのならばザイルを出したいところ 今日は一人で時間も押しているし 正直リスクを取りたくなかったのでまた今度ということにして右岸のルンゼを高巻いた 沢床に戻ると 3 つほど小滝が出てゴーロになり 右俣との別れに到着 左俣入り口はさえないゴーロ 水量も微妙に心もとなく 大丈夫か? と不安を抱えながら谷に入る ゴーロを 10 分ほど歩くと 5m 滝 スタンスが微妙だったのでパスして右から簡単に巻く そのあと 10 分くらい再びゴーロ歩き ずっとこれだったらどうしようと不安になったあたりで峨蔵越登山口への林道と交差に到着 林道交差の向こうには 8m 滝 滝の上には取水口がある 滝は水流沿いがフリクションがよくスタンスも豊富で容易に登れるが 抜け口が悪く ヌメっているので取水口へのアクセス用歩廊の橋梁をつかんで滝上へ上がる するとすぐに 8m トイ状滝 滝自体はツルツルだが左壁に沿って水流が流れているので 左壁のホールドを使い キョン プッシュを使って上がる 滝の抜け口でヌメリが強くなり つけていた軍手でクリーニングしてから体を持ち上げる 最後はカチをもって滝上に体を引っ張り上げる 滝上すぐ上には次の滝が見えているが 右岸が崩壊して滝が埋まりかけている アララ それを登るとかゴーロになるが 長く続かず再び小滝の連続が始まる それらをこなしていくと次第に両岸が切り立ってきて 1000mH 手前でゴルジュになる ゴルジュ内は連段の滝が続くが 側壁が崩れ落ちてきており やや邪魔に感じる 滝をいくつか登ると奥に通行不可能に見える大物が見える 20~30m 離れた位置から見ても布引状の登れそうにない 20~30m ある滝で 側壁も切り立って悪そうだったので 少し戻って左岸を巻くことにした これに関しては激しく後悔していて 登れないにせよ滝とその周辺の側壁の様子は観察しておくべきだった 高巻きはかなり悪くて 大きなギャップを木登りでクリアする必要がある 幸い 立ち木はしっかりしており ホールドには事欠かないが 途中岸壁に突き当たったりと厳しい巻きになった 1 時間格闘した末 ルンゼから崩れかけたバンドを伝って滝上に降りる いったんホッとしたが 行く先にはまだまだゴルジュ状の地形が続く 相変わらずの階段滝が続き 最後に大き目の滝が控えているのが見える 祈るような気持ちで近づくと 正面はハングの CS 滝で無理そうだが 右岸からもう一丈の滝が落ちていて そちらを登って 1100mH でゴルジュが終わって一安心 心底ほっとした 14

そこを過ぎても 1250mH までは小滝が続いて飽きさせない 小滝の連続が終わると 川原状となって水量が徐々に減り 1400m 手前で苔むしたゴーロとなる ゴーロの中は藪がないので快適なそれを詰めて 1600mH 手前で二ッ岳南尾根の稜線に出る 稜線はシャクナゲのちょい藪なので それらを左右にかわしながら歩いて二ッ岳に登頂 頂上から少し下がったテラスで別子山村の風景を楽しみながら やっぱり頂上まで詰めあがれる谷というのはいいものだと感じた 少し休んで蛾蔵越方面へ下山 こちらは下山途中に水場があって 暑熱対策に水を浴びつつ下山できるので快適だ 最後は舗装された林道をてくてく歩いて下山した 大木谷左股は滝が続き 途中に厳しい巻きがよいアクセントになっていつになく充実した遡行ができた 単独で未知の谷に入り 厳しい遡行をこなしたという意味でも 思い出深い経験になった 15

沢を歩きながら 山から流れ出す物質について思い巡らせたことがある 気象現象による水の大循環は既知のこととして その作用の結果 谷を下った岩 石や土砂が自然界の力で元に戻らないことは明白だろう しかし山の栄養分 希少なミネラルなども何だか流れ出す一方のような気がする 水以外の 動植物をかたち創る基となる物質は 高地から低地へ移動していづれ山から消えて無くなってしまうのか そうか 光合成だ 火山活動や産業 動植物により吐き出される二酸化炭素 (CO2) それは大気中を漂って 葉緑体を持つ植物により水 (H2O) と共に吸収され 主に太陽光エネルギーを利用した 光化学反応によって炭水化物 ( 主に Cm(H2O)n) と酸素 (O2) へと姿を変える 誰かが歩荷しなくても 資源を山へ戻す目には見えない炭素 (C) の大循環が既に整備されていたのだ そういった物質の循環移動という面から考えると 山のトイレ問題などは 人がタダで運び揚げた (!) 貴重な栄養分を 循環に生かせるシステムだと思うのである 太陽光電力を使ったバイオトイレなど 使った登山者に ( 排泄物の分解に必要な資材を持参してもらう などの工夫は必要でしょうが ) むしろ謝礼が支払われるシステム ( 本当に排泄したのか チェックは難しいけれど ) 登山道の脇で用を足すことも減るのではないか 沢で戯れる者としては 水質汚染などを考えると なかなか面白いアイデアだと思うのだが ただ そもそも汚染とは 環境全体から見ればむしろ 都合の悪くないものかもしれないけれど 堅田 16

沢 石鎚山 極印木谷右俣曽我部有矢 7 月 22 日晴メンバー : 徳岡 曽我部遡行開始 8:00 左俣入口 9:30 林道交差 10:00 ゴルジュ出口 12:00 二ッ岳頂上 ( 遡行終了 )14:00 今日は 徳岡さんと沢登りです 沢登りデビューしました ^ ^ 朝 5 時半前に自宅を出発 7 時前に出発地点の取水口に到着 ^ ^ ガチャなど装備して出発します! いきなり石積み堰堤が現れて これは無理っしょーっといいながら右から高巻いて橋を渡ります! 開けた川を気持ちよく歩き 遂にゴルジュが出てきました さぁそしたら覚悟を決めてドボンします! さむーいです ボチボチとゴルジュ帯を抜けて 25 メートルぐらいの滝に遭遇! これも無理っしょーと言いながら右に高巻き 踏み跡を辿り無事沢に降りれました! で お次は二段瀑が登場 (^^) これは先輩がカムとかを駆使して無事に登攀! 僕はもちろんビレイします! プロテクションをとって無事に僕も上がります 17

あと倒木が多すぎて歩くのが疲れました 雨がすごいんでしょうね! 日本は熱帯化してるんでしょうか? 心配な今日この頃で そうこうしてると なんと堰が出てきてビックラこきました こんなところまでよう造ったなぁと!! 自然破壊ですな あとはひたすら水が切れるまで上がり続けます で 登山道に合流で遡行終了です 初めての沢は楽しかったです (^.^) で 先輩と話し合いの結果 ここまで来たら土小屋まで行こうぜと!! コーヒにソフトクリーム美味しかった (^_^) 五臓六腑に染み渡りました ^_^ であとは 西の川までひたすらくだるだけです (^^) 初めての沢登り堪能できたと思います 18

沢 地形図 1/25000 面河渓 坂瀬川上部 ( 樽ヶ関谷 ) 小田峰子 8 月 3 日 ( 晴 ) メンバー : 下岡 曽我部 小田 堺チェーンゲート 7:30 入渓 7:45 二俣 9:00 堂ヶ森小屋 12:45 チェーン 15:25 早朝から晴天 最高気温 35 度 沢日和の予感です 本日は 初心者の沢登りにぴったりのルート と勧められた坂瀬川上部を遡上します 大滝を一本のぼろう! という堺さんの言葉に緊張しつつも 2 度目の沢登りに胸が高鳴ります 7 時 白猪の滝駐車場に集合してみると申し合わせたように 4 人全員青シャツ 阿吽の呼吸 (?) チームワーク抜群です 入渓すぐ釣り人に遭遇 了解を得て遡上開始 すぐに眼前にひろがる広々としたナメ床 乳白色の一枚岩にゆるりとした複雑な起伏 そこに静かに薄く水が流れ 両岸は真夏の濃い緑 さらに林の緑にキツネノカミソリ ( 狐の剃刀 ) が鮮やかなオレンジ色の花でアクセントをきかせています 空と 両岸の木々が 水面にうっすら青や緑のフィルターをかけて 複雑な岩の色をさらに複雑化 19

自然の配色に目を奪われます 人の気配のしない沢を歩きながら 三途の川がこんなところだったらいいな とひとり夢想しながらじゃばじゃば進みます いくつかの小さい滝を登りつつ 本日の目的のひとつであった 2 段の大滝に到着 曽我部さんが取りつくも かなりな水量とヌメりであえなく撤退 高巻きする 遡行終了点が近づいく 1230 メートル付近で現れた 5 メートルほどの滝 まず曽我部さんがトップで登攀 その後ロープを出してもらってトライすることに 水量の多さとその飛沫でとりつきのフットホールドがみつからない そもそも目を開けていられない 源流の水の冷たさにもう限界かと思ったところで水流の逆サイドにいいホールドを発見 あせらず視野を広くしなければと再確認 最後によい刺激のシャワークライミングとなりました 自然はいつもあるがままに美しい姿をしているという 柳は緑花は紅 という句がありますが 本当にその通り 20

市境西条市の境界線を歩こう ( 第五回 ) ( 木地 窓峠林道から国道 11 号線まで ) 太田正博地形図 1/25000 東三方ケ森 伊予川内 4 月 5 日 ( 晴 ) メンバー : 太田 西川 前回のH1189mから東三方ケ森への縦走は以前 黒滝神社登山口横の尾根から三角点 H1095mを経由して東三方ケ森往復を行っている また阿歌古渓谷から東三方ケ森 (jkph1202mを経由) に登り帰路市境の南尾根を下降し木地に降り立つ しかしH950mから別れる尾根が市境 その先は1,2Kほどで重信川に没している 継続から言えば先に済ますのが本来だが 歩きやすい秋にでも関谷林道から東三方ケ森に登頂し やり残した場所を踏査する予定? 今回は木地から林道を遡り蓮痕化石 ( 波の跡 ) の場所から先の谷が市境である そもそも窓峠を越して木地側奥深くに西条市の ( 境 ) 布石があることに興味津々である 古来の土地争いの痕跡と思われるが調べると面白いかも? 境の道路にも表れている ここでコンクリート道が途切れ 砂利道に変化していた すでに下山口の11 号線脇に車をデポしてある (7:02) 谷の境はこれで3 回目 尾根に比べるとリスクが伴う 沢登り的に入渓? なんだか道らしきものが先導してくれる ありがたい 登山道か 林業関係の踏み跡らしい 途中 4mほどの滝あり 右から攻めて上り詰める さらにガラガラ 谷勾配も増す (8:08) 疲れ気味の心に 楮の花 山シャクヤクの花園 花まだです 癒してくれ小休止とする 最後の詰めはかなりの急登 植林地を登り終えるとやっと尾根に出る (8:40) 少し自然林が残っており癒しの尾根だ 自然の摂理に負けまいと根を張る木にも出くわす 偉い> 途中窓峠からの分水嶺稜線に出会う 此の稜線も歩いてみたい候補の一つだ すぐに ( 捻山 )( ねじれ山 )H 916mに着く (9:12) 平坦な樹林帯の中 見晴らしは皆無 なんでねじれ山? 此のところは ( 稔山 ) みのる山に変化しているとのこと 古来のいわれを大事にしたいものだが名がねじれるでは考え物だ ここから西に向かうとヨソ山に至る 今でこそ縦走もできるようだが過ってヨソ山からこちらに向かったが藪の中, 閉口して断念したことを思い出す ヨソ山 稔山山塊は H1000mに満たない山域 ほとんどが里山的なので植林帯に覆われている 既に成木となり伐採の期会を待っている これからは標高を下げる (9:23) 途中傘をかぶった石柱が存在 山の安全を祈願しての 21

ものか? また道標か? 文久二年 (1862) と記されていた 幕末のころかな? 尾根が境と思い下るがさにあらず 左の尾根に鞍替えし軌道修正 H726mの痩せ尾根にてかかると まじかに親しみ深い石鎚山系の山々を望むことができ絶景ポイントだ 下がると送電線鉄塔に出会う (10:04) 眼下に湯谷 ( ゆや ) から小松方面 11 号線高速道も視野に入る 小休止とする ここから顕著な気持ちの和らぐ痩せ尾根は三角点 H772,2m 手前まで続く 境界からは離れるが三角点 ( 白坂 )H772mにも急登であったが足を延ばしてみた 二次林が覆い里山的な頂であった (10:51) 遠くからでもこの山の存在が望め 確認できた 市境に戻り昼とする これからはとにかく下るばかりだがここでもルート修正を余儀なくされる 平坦な尾根から痩せ尾根に入る 結構険しい 桜も満開だ 降りたつと竹藪 人家が近い事を言っている 案の定 廃屋か? まだ居住できそうな大きな家が2 軒ほど確認できた さらに下ると墓地 相之谷集落には 人影も確認できた 鞍部にはひっそりと神社があった (12:22) 寄る人もいないが. 過って村の鎮守として盛況であったことだろう? 鎮守の森も欝蒼としていた ここから尾根に沿って市堺が伸びている 幸いにも山仕事で入っているのか歩きやすい高速道路トンネルの上を通過 一端 中山川の支流に下降するのだがあまりにも急登と藪で少し迂回し 渡渉から相之谷集落に向かう車道に上がる少し下って市境に乗る これが大変 急との藪をかき分けやっとこさ尾根に出る 市境は真っ直ぐ取水堰に落ちているが, 崖が存在 これは無理 右の鞍部から巻くことに おかげさまで踏み跡があり取水堰に着く (13:45) そこには遊歩道があり奧には桜の名所があるという 桜が満開の時期, 寄りたいが相棒の説明で納得 見たことになった 面白いのに取水堰の手前にトンネルがあるのに驚き もちろん電灯も灯る 取水堰の下流はゴルジュ 満面たる水量が泡立ち流れ下っていた Yと二人 湯谷から滑川分岐まで中山川を遡行した思い出がよぎる 既にこの先は国道 11 号 あと少し 忠実に市境を追い国道に掲示されたと東温市の文字に歓喜の雄叫び上げる (13:57) 車を取りに戻るがここは山桜の名所 木地の千本桜とも言っていた また山之内集落 小学校跡地にて満開の桜を目出て帰路に着いた お疲れ様でした 22

1844m まで谷をつめる 2 捻山 ( みのりやま ) 916.8m 3 笠をかぶった石柱 4 遠く面木山を望む 5 国道 11 号線に出た所で第五回終了地点とする 23

沢 地形図 1/25000 弟地 瀬場谷再登 梶野治行 8 月 18 日 ( 晴 ) メンバー : 梶野 奥野 ( 会員外 ) 瀬場 7:10 7:55 八間滝 8:45 920m 登山道 9:45 1150m 登山道 11:45 1350m 登山道 12:20 石室越 13:10 八巻山 14:00 15:55 瀬場 遡る事 10 日ほど前 会員の大島と元会員のキング中平が瀬場谷を登るのに参加した キングによれば目的は八間滝を登ることだという 本気かよ 八間滝ね~ そこは2 年前に行って 中段までは登ったけど水流の強さと寒さで引き返したところ その昔太田会長たちが松山労山時代にそこから右に抜けたという そしてその前の年高知の土佐アルパインが左からカンテを登ったという話 で? どっち? と聞くと左のカンテ 右は逃げだからと嫌だと いい気合いだ けど問題は登れるかどうかだよな ということで キングを先頭に 正面左から回り込むように登り中段テラスに集合 そこで中平と大島がロープを結び 僕は少しでも水の浴び方が少ないところまで下がった それから 1 時間以上かかけて中平が八間滝登攀完了 その間 僕と大島は寒さに震えながらただ待っているだけだった そうして ロープが引き上げられて 僕の順番 アッセンダーをセットしてのユマール登攀 実際の所セカンドで登ってみると想像していたよりははるかに簡単だった そしてその時の感情は いささか複雑なものがあった そうして それから 10 日あまり後日 再び八間滝の前に立った まあ 山登りなんてたかが道楽 危険まで冒してやるものじゃない けれど やりたいことをやっていれば当然リスクは付きまとうものだし 肉体的 精神的に鍛え上げることでリスクをコントロールしていく そういう山をやりたいと思ってきたのだけど 長い間そういうのをやり続けているうちに いつしか 出来ると分かっているモノにしか手を付けない 未知の領域に踏み込む気持ちをいつの間にか失いかけているのじゃないかと思ったからなのだ 実際の所 今の僕とキングとの登攀能力にそれ程の差があるとは思えない では なぜ 彼が滝に挑むことが出来て僕は出来なかったのだろうか? 24

うーん わからん 単に僕が見た目でビビっていたのと 記録がほとんどない事に これは登らなくていい と理由づけてある意味安心していたのかもしれない まあ そういうごちゃごちゃした屈託であるとか 敗北感だとかそういうのを少しでも癒すには この滝をとりあえず登らないと始まらなかったのだ 2 番煎じなのは分かっているし 八間滝に登攀価値など今や皆無だ ただ それでも尚 という気持ちの問題だった さて それではけりを付けますか 八間滝 最初の一ピッチ20mはロープ無しで 正面左の階段をただ登ればいい 突き当りの岩に長めのスリングで支点が取れる ビレイは 落ちてくる水流のシャワーを避けるために一段下が良いだろう ビレイ支点の岩から一段登り リスを探ってハーケンを1 本打った ハーケンでなくてもナッツか マイクロカムが利くかもしれない 頭の高さにある 棚を使って体をもち上げてから左足 右足と入れ替えて左に1mばかりトラバース 岩の割れ間にキャメの2 番が利いた そしてその左にあった残置のハーケンにヌンチャクかけてテストすると腐っていて抜けてしまった 打ち直そうかと思ったけど よく見るとナッツがセットできた そこから滑る岩に足を押し付けて一段上がりテラスに立つ 正面のカンテの左に回り込んで 水流の中のスタンスに足を置いた 左上を見るとちょうどいいクラックが走っていたのでナッツを決めた 何度か引っ張っていい具合にセットされている事を確認して体を持ち上げて上のテラスに立った さあ そこからは少し傾斜の落ちたカンテ 水を結構浴びるようだけどホールドは見えている 唯 支点が 無くても突っ込めるけど でもなー何か 結局目についたクラマイクロカムをセット 派手な墜落には耐えられないだろうけど 難しくはなさそうだしミスしなければ落ちることは無い そうしてそこから7m 程度登ると滝の上に出た ここまでロープ30m 一段上のテラスに上がり ハーケン2 本打ってビレイ支点 バックアップにカム1 本 もっともそのまま伸ばせば 25

ロープ回せる岩とか出てきそうだけど 出来る事なら滝の落ち口でビレイしたかった ロープ張ってしまえば この手のはどうということもない フォローの奥野は速やかに登って来て一言 簡単ですね そうだろうな さて これで宿題は終わった だけど 今回の目的はこの滝も含めて登れる奴は全部登ってやろうという事なので まだ 始まったばかりなのだ 八間滝の先は しばらくゴルジュっぽく沢が狭まっている 滝も5m 前後のが次々出てきてすべて登れる とはいえ水流の中を登るというよりは 左右の岩に弱点がありすぎるという点がいまいち物足らないけれど1つ1つ丁寧に片づけていると最初の登山道と交差した 誰かいると思ったらガイドのMさん御一行 少し話をする そうやって 遡っていくうちに 沢は少し傾斜を緩め それに比例するかのようにいつの間にか見渡すとテジロに囲まれていた 前日にキングが テジロがすごかった と言っていたが キングは虫に以上に好かれるたちなので甘く見ていたが まあまあ纏わりついてきて うっとおしい まあ たまらないほどではないけれど 立ち止まってじっとしていると ちょっと我慢できない程度の数なので もうこの時点でロープを出すような滝の登攀はやる気がなくなっていた それで 結局登れたかった滝は3~4 本 この中で まあ無理だろうというのは2 本 後の2 本はやれば出来そうだったが その テジロとあとこれ以上水を浴びたり泳いだりというのは御免だという事情が持ち上がったので 次回への持ち越しとなった まあ それなら 今日は沢の源頭部まで遡行して どこかピーク踏んどこうという風に目的を切り替えて 後はとにかく詰める 相方が若いのでペースが上がり 結構しんどかった 奥野もしんどいのは同じようなのだが 時折立ち止まっては あーしんどー とため息ついてはペースは落ちないという若さゆえの回復力で年寄りを苦しめるのであった そしてこの沢の詰めは最後の方まで水流は途切れず 藪に苦しめられることもなく 割とすんなりと石室超に着いたのだった ここで 僕は着替えて 奥野は上だけ脱いでから稜線を八巻山に向かって歩き出した そして歩くこと 5 分 樹林帯が途切れて岩の稜線に出ると そこはフライパンの上のようなものだった 暑いし眩しい 光の強さが尋常ではない 本当に干からびるかと思った ちくしょー素直に降りておくんだった と後悔しても 時すでに遅し まあ ひたすら我慢しながら歩き 山頂では休む事もなく樹林帯まで下りようと歩き 日陰に入ってほっとしたのだった あとは 2 時間足を出したら着く 26

沢 西赤石山 足谷川リベンジ 徳岡幸人 8 月 26 日 ( 晴 ) メンバー : 徳岡 奥野 ( 会員外 ) 遠登志橋 5:30 CS 滝 9:00 今夏の少雨を利用し 足谷ゴルジュ鹿森ダム ~ 東平ワンデイプッシュに成功したので核心部の速報版を記載する ( 詳細は次月 ) ゴルジュの核心は前半 2 つの釜滝 1 つ目は 300mH の等高線を過ぎたあたりに出てくるトイ状滝上の 10m 釜滝 前回は右壁にハーケンを打ち 人工で樹林帯へ上がって 3 ピッチ懸垂で CS 滝を 1 つパスして沢床へ復帰した 今回は左壁の登攀を選択 おっ君トップ 浅いクラックにカムとナッツを決めてアブミをかけて 1 段上がった後 左手を伸ばしてガバをとり 右足を微妙な傾斜ホールドに上げる 右手を頭上いっぱいに伸ばしてスローパー気味のホールドにかぶせ 左足を左手の高さまで上げ 乗り込んでテラス ( といっても傾斜が苔むした悪い足場 ) へマントルを返して乗り込む フォローで登ったが 荷物のせいかリーチが足りないせいか 左足を上げることができず ロープをつかんでテラスに乗り込んだ ここでトップを交代し 悪い草付きを登る 一段目上がってか細い木にランニング さらにもう一段上がって 0.75 のカムをスリに決める そのまま左手へトラバースしていきたかったが 途中に苔むしたホールドの無いセクションがあって ランニングもまともなのが取れなさそうなのであきらめて直上 10 mmくらいの木の根をつかんで 1 段上がると その上にはつかめそうなホールドがない 右手にしっかりした木が見えるが 悪い草付きを 数歩トラバースする必要あり 右手で草付きを探ると指先に引っかかるカチが見つかる 足元もなんとか耐えそうなのでカチでバランスをとりつつ踏み出し そのまましっかりした木を飛びつき気味にもって足プラ状態からなんとか体を持ち上げる ヤバかった 飛びついた木から 3m ほど登ったところでトラバース 日の当たるしっかりした足場になったところでピッチを切った セカンドビレイで後続を迎え入れていると 途中でやたらテンションがかかる? なんじゃいなと思っていたら セカンドが途中で落ちたってことで振られて結構ヤバかったらしい 1 つ目の核心を超え CS 滝の手前に降りれるが こいつが結構クセモノで 岩の下をくぐるのは流木が挟まっていて NG 流れの左手から抜けれるが 抜け口手前水流左手のポケットガバは 水が多いと体が水にたたかれ取れないと思われる 安易にロープを抜くと 左右どちらの側壁も登れないので 進退窮まりせっかく巻いた釜滝の上からジャンプして釜へ降りる羽目になる 27

CS 滝を超えると 再び谷が狭まり 直角に曲がり その先に大釜を持つ斜滝 泳いで近づく気にすらなれない迫力である 前回は少し手前の大きい左のルンゼを上がったが 200m ほど追い上げられて高巻きに 2 時間半を要した 今回は 釜の直近左手の側壁を登る 側壁は途中から緑の苔むした凹角になって足場が悪いが 凹角の中を探ればカム ハーケンをセットできる 凹角を登っていくとそのうち傾斜がついて厳しくなるので トラバースを慣行 数歩草付きを歩くが 意外と足場は悪くない 壁が乾いて足場がしっかりしたところでピッチを切る 1 ピッチ懸垂で沢に戻ると 大釜と 2 段 5m 滝 水が多いと厄介だが 今回はあっさりとりついて登ることができた 続いて 5m 滝 滝の左手を登れそうだが 時間短縮のためにパスして右手から巻いて懸垂で沢床へ ところがお次の滝も難しく 今度は左手から巻く どうせなら 2 つまとめて左から巻けばよかったかな? 谷へ降りれば取水口が近い 谷が開け 明るい雰囲気となり 巻きの難易度も下がって快適な遡行が楽しめる 28

編集後記 月末に入った足谷川で平日にも関わらず別パーティーと遭遇 彼らの装備は 1 名がザック + ロープ 1 名がガチャ + ロープという非常に合理的なモノ 一方の我々は相変わらず各自がザック 確かにザック 1 つのほうが 登攀で荷揚げの必要がなく 時間短縮できて合理的な装備に見えました ゴルジュにいどむなら 装備の圧縮にももっと気を使うべきだと そう感じた一幕でした 山の子ブログ https://yamanokoblog.wordpress.com/ 山の子 164 発行者 山の子 ( 日本勤労者山岳連盟 愛媛県勤労者山岳連盟所属 ) 編集責任者 徳岡 幸人 連絡先 tokuokay@gmail.com 発行日 2020 年 9 月 1 日 29