07 Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol. 大 正 15(1926) 年 3 月 初 等 科 卒 業 写 真 帖 より 理 科 教 室 この 卒 業 写 真 帖 には 理 科 教 室 綴 方 教 室 といった 授 業 風 景 の 写 真 も 収 められている 生 徒 達 の 表 情 からは 撮 影 時 の 緊 張 感 と 共 に わくわくした 気 持 ちを 読 み 取 ることができる C ontents 図 書 館 にある 学 習 院 関 係 資 料 学 習 院 大 学 図 書 館 次 長 中 村 丈 夫 2 学 長 っ アーカイブズって 結 構 使 えますよ ~ 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 の 広 報 活 動 を 中 心 に~ 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 倉 方 慶 明 5 史 料 紹 介 山 梨 院 長 と 学 生 桑 尾 光 太 郎 7 主 な 活 動 (2015 年 7 月 ~2016 年 1 月 ) 8
学 習 院 アーカイブズ 図 書 館 にある 学 習 院 関 係 資 料 学 習 院 大 学 図 書 館 次 長 中 村 丈 夫 学 習 院 大 学 図 書 館 には 一 般 学 術 書 の 他 に 貴 重 な 多 くの 資 料 が 所 蔵 されている この 貴 重 資 料 の 多 くは 明 治 以 前 のもので 虫 食 いや 傷 みもあり 保 存 管 理 が 難 しく 貴 重 書 庫 で 保 管 されている 貴 重 書 庫 の 書 架 はスチール 製 だが 全 ての 棚 には 桐 の 板 が 設 置 され 壁 と 天 井 は 湿 度 調 整 ボードで 覆 われている 照 明 は 紫 外 線 カットの 蛍 光 灯 を 使 用 し 室 内 は 空 調 に 加 え 24 時 間 稼 働 の 除 湿 機 器 を 設 置 しており 室 温 摂 氏 25 度 湿 度 50 60%を 維 持 している だが 資 料 にとっ て 大 敵 である 虫 菌 類 を 除 去 する 燻 蒸 は 行 っていない また 万 が 一 の 火 災 の 際 には 酸 素 を 遮 断 するハロゲン ガス 噴 射 装 置 も 設 置 されていないため 炎 や 放 水 消 化 剤 から 資 料 を 守 ることが 出 来 ないのが 現 在 の 問 題 となっている 資 料 の 中 には 酸 性 劣 化 が 進 んだも のもあり 気 が 付 いた 時 に 脱 酸 処 理 を 行 っているもの の まだごく 僅 かしか 処 理 ができていないため 中 性 紙 封 筒 や 中 性 紙 箱 で 保 管 し 現 状 維 持 に 努 めている 貴 重 書 庫 内 の 資 料 は 知 の 遺 産 文 化 遺 産 として 後 世 に 引 き 継 いでいく 義 務 があるため 原 本 資 料 の 保 存 上 少 しずつではあるがデジタル 化 を 進 めている 後 述 する 京 都 学 習 院 旧 蔵 資 料 はデジタル 化 を 完 了 し 華 族 会 館 寄 贈 資 料 はデジタル 化 を 進 めているところ である デジタル 化 した 資 料 は Web 上 で 閲 覧 に 供 することで 原 本 の 劣 化 を 防 いでいる これら 貴 重 資 料 群 の 中 でも 学 習 院 に 関 係 する 資 料 を 幾 つか 紹 介 する 雑 誌 白 樺 武 者 小 路 実 篤 志 賀 直 哉 など 後 に 白 樺 派 と 呼 ば れる 作 家 が 同 人 誌 として 明 治 43(1910) 年 に 創 刊 したものである 有 島 武 郎 木 下 利 玄 里 見 弴 柳 宗 悦 など 白 樺 派 の 多 くは 学 習 院 出 身 者 である だが 当 時 の 図 書 館 では 白 樺 を 所 蔵 していなかった 昭 和 になって 白 樺 は 亀 田 氏 から 贈 られた 亀 田 基 金 で 購 入 された( 昭 和 14(1939) 年 6 月 ) 創 刊 から 約 30 年 の 時 を 経 て 学 習 院 図 書 館 に 所 蔵 され ることとなり 現 在 は 貴 重 書 庫 に 保 管 されている 学 習 院 図 書 館 は 当 時 この 基 金 を 元 に うつほ 物 語 ( 写 本 )ほか 漢 籍 和 書 洋 書 などの 貴 重 な 資 料 を 購 入 している *1 配 架 された 白 樺 文 芸 誌 学 習 院 文 藝 赤 繪 新 制 学 習 院 大 学 が 昭 和 24(1949) 年 に 開 学 した 翌 年 吉 村 昭 が 大 学 に 入 学 した 吉 村 は 昭 和 21(1946) 年 に 旧 制 学 習 院 高 等 科 に 合 格 したが 放 棄 し 翌 22 年 再 び 受 験 し 入 学 している 翌 年 まで 在 学 したが 胸 を 患 い 通 学 ができなくなり その 後 改 めて 新 制 大 学 に 入 学 した *2 吉 村 は 文 芸 部 に 所 属 し 当 時 文 芸 部 が 発 行 した 学 習 院 文 藝 創 刊 号 ( 昭 和 25 年 6 月 )からその 名 が 刻 まれている 学 習 院 文 藝 は 7 号 まで 発 刊 された 後 8 号 ( 昭 和 27 年 [4] 月 )でタイトルを 赤 繪 と 改 め 昭 和 59(1984) 年 の 35 号 まで 発 行 された 学 習 院 文 藝 及 び 赤 繪 には 後 に 吉 村 の 妻 となる 北 原 節 子 ( 作 家 津 村 節 子 当 時 は 短 期 大 学 部 に 在 学 ) も 参 加 しており その 名 を 見 ることができる 赤 繪 は 23 号 で 一 旦 途 絶 えたが その 後 3 年 を 経 て 昭 和 40(1965) 年 に 復 刊 されている この 復 刊 24 号 には 吉 村 昭 津 村 節 子 両 氏 が 寄 稿 している 2 Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol.07
24 号 の 発 刊 当 時 は 津 村 がちょうど 玩 具 で 第 53 回 芥 川 賞 を 受 賞 した 年 である その 翌 年 には 吉 村 が 星 への 旅 で 第 2 回 太 宰 治 賞 を 受 賞 している 二 人 が 名 実 ともに 作 家 としての 地 位 を 築 いた 頃 である 赤 繪 という 同 じ 誌 名 の 同 人 誌 は 吉 村 の 先 輩 に あたる 三 島 由 紀 夫 ( 平 岡 公 威 )も 昭 和 17(1942) 年 に 創 刊 していた *3 誌 名 を 決 めた 後 にそれを 知 った 吉 村 は 三 島 に 赤 繪 という 誌 名 を 使 うことをお 願 いに 行 き 諒 解 を 得 たと 回 想 している 吉 村 の 誌 名 は 国 立 博 物 館 で 最 も 好 きだった 萬 暦 赤 絵 からとっ たとある 三 島 の 赤 繪 は 所 蔵 していないが 白 樺 派 の 志 賀 直 哉 が 書 いた 萬 暦 赤 繪 ( 中 央 公 論 社 昭 和 11(1936) 年 刊 ) *4 からとった 誌 名 であるという 吉 村 も 同 様 に 連 想 していたとあり 大 変 興 味 深 い 当 時 の 三 島 は 吉 村 にして 作 家 的 地 位 を 確 実 に 築 い てしまっていた と 言 わしめるほどであった そんな 三 島 が 同 じ 誌 名 の 赤 繪 という 同 人 誌 をつくる 後 輩 達 のため 赤 繪 8 号 に 詩 石 切 場 を 託 した 気 持 ちは 恐 らくは 復 刊 した 赤 繪 24 号 に 寄 稿 を 求 められた 吉 村 津 村 両 氏 のそれと 同 じであっただろう と 想 像 する が 好 い 加 減 な 論 文 よりは 価 値 の 多 いものだということ を 心 得 てもらいたい さうして 学 内 の 消 息 略 院 内 の 新 企 画 諸 教 授 の 研 究 講 演 会 研 究 会 の[ 通 ] 知 運 動 会 競 技 輔 仁 會 各 部 の 活 動 その 他 でき るだけもらす 所 なく 精 確 に 伝 へてもらいたい とこの 新 聞 の 編 集 方 針 を 望 んでいる 創 刊 号 の 1 面 は 新 制 大 学 開 設 の 記 事 をはじめ 女 子 部 の 夏 期 予 定 高 等 科 生 の 米 国 留 学 人 事 など 学 習 院 を 網 羅 した 記 事 がみられる この 学 習 院 新 聞 は 約 20 年 を 経 過 した 昭 和 47(1972) 年 に 200 号 をもって 学 習 院 大 学 新 聞 と 紙 名 を 変 え 現 在 も 学 習 院 大 学 新 聞 社 から 発 行 されている 学 習 院 文 藝 赤 繪 学 習 院 新 聞 学 習 院 大 学 新 聞 新 制 大 学 が 開 設 されて 間 もなく 学 習 院 新 聞 が 昭 和 24(1949) 年 6 月 27 日 に 発 刊 されている 第 18 代 安 倍 能 成 院 長 兼 大 学 長 が 創 刊 号 に 学 習 院 新 聞 に 寄 す と 題 して この 新 聞 は 学 習 院 の 思 想 を 指 導 するとか 統 一 するとかいう 不 可 能 事 は 思 い 切 り 略 学 習 院 全 体 の 公 的 な 機 関 として 教 育 学 問 の 府 とし ての 学 習 院 の 飾 りない 報 知 によつて 学 習 院 のゆがめ られぬ 真 実 を 伝 へるやうにしてもらいたい と 大 きな 期 待 を 寄 せている *5 ま た 編 集 員 ら に は 何 よ り も 記 事 の 真 実 を 尊 重 してもらいたい さうして 真 実 の 報 知 学 習 院 新 聞 創 刊 号 1 面 当 館 では 紙 名 を 学 習 院 大 学 新 聞 とするものを 他 に 2 紙 所 蔵 している 学 習 院 大 学 新 聞 会 が 昭 和 28(1953) 年 2 月 から 76 号 まで 発 行 したもの そし て 学 習 院 大 学 新 聞 会 設 立 準 備 委 員 会 が 昭 和 42 (1967) 年 から 約 2 年 間 発 行 したものの 2 紙 である( 学 習 院 アーカイブズによりデジタル 化 実 施 ) 当 時 の 記 事 をながめると これらの 複 数 の 新 聞 は それぞれ 趣 意 が 異 なっていることがうかがわれる 学 習 院 ( 大 学 )の 歴 史 あるいは 学 習 院 大 学 生 の 動 向 思 考 など Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol.07 3
を 知 る 上 で これら 複 数 の 新 聞 を 読 み 比 べて 見 るの は 面 白 いかもしれない 京 都 学 習 院 旧 蔵 資 料 華 族 会 館 寄 贈 資 料 弘 化 4(1847) 年 に 京 都 御 所 日 ノ 御 門 前 に 公 家 の 教 育 機 関 として 学 習 所 が 開 講 された その 後 明 治 10(1877) 年 に 華 族 会 館 が 東 京 で 開 設 した 学 習 院 には 京 都 学 習 院 時 代 の 旧 蔵 書 が 多 く 引 き 継 がれて いる 現 在 大 学 図 書 館 には 約 1,500 冊 余 りの 資 料 が 所 蔵 されているが その 多 くは 漢 籍 である 大 学 図 書 館 では 平 成 24(2012) 年 度 にこれらの 資 料 を すべてデジタル 化 し 学 習 院 大 学 デジタルライブラ リーで Web 公 開 している 大 学 図 書 館 では 現 物 資 料 の 保 存 と デジタル 公 開 による 研 究 者 の 利 便 性 向 上 を 意 図 して 所 蔵 する 貴 重 な 資 料 をインターネットを 介 して 公 開 してい る なかでも 伊 能 忠 敬 の 大 日 本 沿 海 輿 地 全 図 ( 通 称 伊 能 図 ) 中 図 8 枚 は 画 面 上 で 閲 覧 が 可 能 で 拡 大 すれば 肉 眼 よりも 鮮 明 に 詳 細 が 閲 覧 できる また 明 治 に 学 習 院 が 開 業 した 際 に 華 族 会 館 から 寄 贈 され た 同 会 館 の 収 集 した 資 料 ( 洋 書 約 900 冊 和 漢 書 約 6,500 冊 )についても 財 団 法 人 霞 会 館 のご 支 援 をい ただき 平 成 26(2014) 年 度 よりデジタル 化 を 進 め ているところである ていた 頃 の 品 々も 平 成 6(1994) 年 まで 館 内 の 通 称 乃 木 室 といわれる 部 屋 に 多 数 あった それらのうち 多 くは いまでは 学 習 院 アーカイブズに 移 管 されている また 昭 和 初 期 に 設 置 された 歴 史 地 理 標 本 室 の 物 品 類 も 戦 後 は 一 時 図 書 館 に 収 納 されていたと 聞 いている 旧 制 高 等 科 の 蔵 書 の 一 部 も 1980 年 代 頃 まで 図 書 館 に 残 っていたと 記 憶 している 他 には 軸 装 もの 書 画 屏 風 ガラス 乾 板 等 の 他 明 治 時 代 からの 事 務 文 書 類 も 保 管 されていた 学 習 院 の 勅 額 も 現 在 は 学 習 院 大 学 史 料 館 ( 管 理 者 は 総 務 部 )が 保 管 しているが 平 成 9(1997) 年 まで 図 書 館 が 大 切 に 保 管 していた 新 制 大 学 初 代 図 書 館 長 をつとめた 末 松 保 和 教 授 は 大 学 図 書 館 として 完 成 されることのみが 理 想 ではな い 一 貫 教 育 の 学 園 学 府 の 即 ち 学 習 院 全 体 の 図 書 館 として 完 成 されねばならぬ と 大 学 となってもそ の 精 神 に 変 わりないことを 学 習 院 新 聞 創 刊 号 で 述 べている *6 昭 和 38(1963) 年 9 月 竣 工 の 二 代 目 の 現 図 書 館 の 入 口 上 部 には 大 学 図 書 館 ではなく 圖 書 館 とのみ 明 記 されており 当 時 もなお 学 習 院 図 書 館 であったことが 想 像 できる このように 明 治 10(1877) 年 の 学 習 院 創 設 以 来 大 学 となっても 図 書 館 は 学 習 院 全 体 の 図 書 館 として 存 在 していた 図 書 館 は 学 習 院 の い わ ば 文 庫 倉 蔵 と し ての 機 能 を 備 えていた 時 には 保 管 に 苦 慮 した 文 書 物 品 も 含 め 保 存 保 管 の 必 要 があれば 図 書 館 に 収 納 しておくのが 常 だったようだ つまり 学 習 院 図 書 館 は 書 物 も 書 類 も 物 品 類 も 学 習 院 全 てをアーカイブし ていたのである 華 族 会 館 寄 贈 資 料 さいごに 学 習 院 図 書 館 図 書 館 には 紙 媒 体 の 貴 重 な 資 料 の 他 に 数 々の 物 品 類 がある それは 図 書 館 創 建 から 連 綿 と 保 存 してき たもので 史 料 的 にも 貴 重 なものである 旧 制 中 等 科 高 等 科 の 教 室 で 使 用 された 二 人 掛 け 椅 子 は 椅 子 の 背 中 の 部 分 が 後 ろの 生 徒 の 机 になっていて 興 味 深 い また 第 10 代 乃 木 希 典 院 長 が 寄 宿 舎 で 学 生 と 生 活 され * 1 亀 田 基 金 と 戦 時 下 図 書 館 の 輝 き 学 習 院 大 学 図 書 館 資 料 紹 介 展 第 195 回 学 習 院 大 学 図 書 館 2006 年 8 月 亀 田 基 金 : 昭 和 14(1939) 年 に 高 等 科 3 年 で 亡 くなった 亀 田 弘 之 氏 の 遺 族 からの 寄 付 金. * 2 私 の 文 学 漂 流 吉 村 昭 著 新 潮 社 1992 年 赤 繪 について 吉 村 昭 著 赤 繪 24 号 1965 年 吉 村 の 学 習 院 入 学 については 別 の 記 述 もある. * 3 三 島 由 紀 夫 事 典 松 本 徹 佐 藤 秀 明 井 上 隆 史 編 勉 誠 出 版 2000 年 * 4 初 出 中 央 公 論 昭 和 8 年 9 月 掲 載 * 5 学 習 院 新 聞 に 寄 す 安 倍 能 成 学 習 院 新 聞 1 号 1949 年 6 月 27 日 学 習 院 新 聞 社 刊 * 6 新 図 書 館 長 の 抱 負 末 松 保 和 学 習 院 新 聞 1 号 ( 協 力 : 情 報 サービス 課 貴 重 書 担 当 佐 藤 飛 鳥 ) 4 Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol.07
学 習 院 アーカイブズ 学 長 っ アーカイブズって 結 構 使 えますよ 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 の 広 報 活 動 を 中 心 に 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 倉 方 慶 明 はじめに アーカイブズの 広 報 機 能 を 考 える 冒 頭 から 少 々 下 世 話 な 話 ですが 新 聞 やテレビの 広 告 掲 載 の 料 金 がいくらかご 存 じですか いわゆる 全 国 紙 の 朝 刊 の 広 告 料 金 について 各 社 の ホームページを 参 照 しますと 1cm 1 段 の 小 指 ほど のスペースの 料 金 が Y 新 聞 で 163,000 円 A 新 聞 で 156,000 円 M 新 聞 で 108,000 円 S 新 聞 で 55,000 円 N 新 聞 で 45,700 円 となっています また テレビ 業 界 では 15 秒 1 本 のお 値 段 が N テレビで 400,000 750,000 円 テレビ T で 200,000 300,000 円 Y テレビで 150,000 250,000 円 となっているそうです (CM 制 作 費 は 含 みません) ですので 15 10cmの 写 真 と 原 稿 500 字 分 とか 或 いは 19 時 台 の 時 間 帯 に 10 分 とか 考 えますと 果 たしてそのお 値 段 は 深 く 考 えるのはやめておきましょう さて 多 くのアーカイブズ 機 関 の 活 動 にはレファレ ンス 対 応 が 含 まれ その 所 蔵 する 歴 史 資 料 等 に 関 し てメディアから 取 材 を 受 けることも 多 々あるかと 思 い ます そうした 取 材 の 結 果 資 料 や 親 組 織 が 新 聞 テレビ 放 送 等 で 大 々 的 に 紹 介 されることも 少 なくない でしょう 時 には 紙 面 いっぱいに 写 真 と 原 稿 が 挙 げら れ 時 には 19 時 台 のニュースで 10 分 に 渡 り 紹 介 さ れることもあるでしょう それも 無 料 で! 当 然 そうした 取 材 は 担 当 の 記 者 や 番 組 の 問 題 関 心 に 沿 って 作 成 されますし 前 述 の 広 告 とは 質 を 異 に するものですが アーカイブズにはその 所 蔵 資 料 と 活 動 によって 親 組 織 の 活 動 に 資 するという 立 派 な 広 報 機 能 が 備 わっているといえるのではないでしょうか もちろん 広 報 機 能 と 一 口 に 言 っても その 目 的 対 象 方 法 によって 様 々な 種 類 が 存 在 し 時 には 目 的 が 所 蔵 資 料 紹 介 と 親 組 織 の 歴 史 紹 介 にまたがるな ど 一 概 に 論 じることは 難 しいかも 知 れません( 図 1 参 照 ) ですが なかなか 理 解 されづらいアーカイブ ズの 存 在 意 義 を 主 張 する 上 で 重 要 な 機 能 の 一 つであ るでしょう 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 ( 以 下 本 学 文 書 館 )の 場 合 このアーカイブズの 広 報 機 能 をどのように 活 かす かという 問 いが 設 置 後 の 活 動 の 方 向 性 を 決 める 要 因 の 一 つとなりました 以 下 本 学 文 書 館 の 設 立 経 緯 と 広 報 活 動 を 簡 単 に 紹 介 しながら アーカイブズの 広 報 機 能 とその 可 能 性 について 考 えたいと 思 います 図 1 アーカイブズの 広 報 活 動 の 多 様 性 東 京 外 国 語 大 学 の 事 例 目 的 親 組 織 ( 関 係 者 関 係 団 体 )の 紹 介 文 書 館 の 紹 介 所 蔵 資 料 紹 介 対 象 本 学 関 係 者 ( 卒 業 生 在 校 生 教 職 員 ) 学 外 者 ( 受 験 生 保 護 者 大 学 関 係 者 アーカイブズ 関 係 者 その 他 一 般 人 ) 方 法 展 示 活 動 教 育 活 動 ( 大 学 史 等 授 業 ) ニューズレター ( 刊 行 物 ) ポスター メールマガジン ウェブページ Facebook 取 材 対 応 1. 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 の 発 足 経 緯 と 広 報 の 必 要 性 本 学 文 書 館 は 1997 年 から 1999 年 にかけて 百 周 年 記 念 事 業 の 一 環 として 実 施 された 東 京 外 国 語 大 学 史 編 纂 事 業 の 際 に 収 集 された 資 料 群 を 基 盤 に 2012 年 4 月 に 発 足 しました 年 史 編 纂 を 発 足 の 契 機 とす る 大 学 アーカイブズは 多 いですが 本 学 もその 類 で す 但 し キャンパス 移 転 に 重 なったこと 等 もあり 年 史 編 纂 から 10 数 年 の 時 を 経 てからの 発 足 となりま した この 間 特 に 国 立 大 学 では 情 報 公 開 法 の 施 行 法 人 化 そして 2011 年 には 公 文 書 管 理 法 が 施 行 され たこともあり 国 立 公 文 書 館 等 の 指 定 を 含 め 同 法 に 対 応 した 法 人 文 書 管 理 が 叫 ばれていました 本 学 文 書 館 はそうした 動 向 を 受 け 年 史 編 纂 資 料 の 活 用 だけでなく 現 用 段 階 を 含 めた 法 人 文 書 管 理 体 制 の 整 備 も 視 野 に 活 動 を 開 始 しました 現 在 の 体 制 は 図 2 の 通 り 各 部 局 等 の 長 を 交 え 大 学 全 体 の 文 書 管 理 体 制 を 検 討 する 文 書 館 運 営 委 員 会 を 筆 頭 に その 下 位 に 文 書 館 会 議 ( 館 長 副 館 長 館 員 の 計 11 名 )を 設 け 文 書 館 の 活 動 を 討 議 し そ の 実 務 に 研 究 員 教 務 補 佐 員 各 1 名 が 当 たっています Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol.07 5
稀 に 見 る 小 規 模 所 帯 ではありますが 2015 年 度 には 国 立 公 文 書 館 等 の 指 定 を 目 指 し 法 人 文 書 管 理 体 制 の 整 備 にも 力 を 入 れています 図 2 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 の 体 制 しかし 発 足 当 初 出 だし 好 調 とは 行 きませんでし た むしろ 文 書 館? そんな 機 関 あるの? 何 するの? と 文 書 館 の 存 在 自 体 知 られていない 状 況 が 少 々 長 く 続 きました その 為 本 学 文 書 館 では 文 書 館 の 存 在 意 義 とその 活 動 への 理 解 を 広 げ 大 学 における 文 書 館 の 居 場 所 を 見 つけるために アーカイブ ズの 広 報 機 能 のアピールに 注 力 した 活 動 が 展 開 されています 2. 東 京 外 国 語 大 学 文 書 館 の 広 報 機 能 では 大 学 文 書 館 にできる 広 報 機 能 とは 何 でしょ うか 分 かり 易 い 一 つの 解 が 所 蔵 資 料 群 を 用 いて 大 学 の 歴 史 などを 学 内 外 に 紹 介 することではないで しょうか 本 学 文 書 館 では 発 足 前 の 準 備 室 段 階 から 企 画 展 を 開 催 し 発 足 後 も 企 画 展 を 年 4 回 ほど 開 催 するとと もに 常 設 展 示 場 の 開 設 ( 附 属 図 書 館 1 階 ギャラリー 2013 年 3 月 ) 歴 史 紹 介 DVD 東 京 外 国 語 大 学 の 歩 み の 制 作 デジタル 展 示 コーナー Digital Archives の 設 置 (2013 年 11 月 ) 世 界 教 養 科 目 近 代 日 本 の 中 の 東 京 外 国 語 大 学 開 講 (2014 年 10 月 )と 既 存 の 所 蔵 資 料 群 を 用 い 本 学 の 歴 史 紹 介 を 行 う 展 示 教 育 に 重 点 を 置 いた 活 動 を 進 めてきました( 図 3 参 照 ) こ れらの 活 動 は 結 果 として 展 示 場 が 卒 業 生 や 学 外 の 受 験 生 など 来 校 者 が 訪 問 する 学 内 スポットになった 他 ホームカミングデイに 合 わせた 企 画 展 講 演 会 の 開 催 につながるなど 文 書 館 が 歴 史 紹 介 を 担 う 機 関 として のイメージを 定 着 させることに 大 きく 寄 与 しました しかし これらの 活 動 はキャンパス 訪 問 者 や 大 学 関 係 者 に 対 して 向 けられた 活 動 であり 少 々 内 向 きの きらいがあるとも 言 えます その 為 本 学 文 書 館 では 2014 年 度 からは 更 なる 広 報 力 の 強 化 を 目 指 し ウェ ブ 上 での 活 動 の 充 実 と 新 規 資 料 群 の 収 集 記 録 化 プ ロジェクトを 開 始 しました 前 者 は 大 学 文 書 館 ウェブページ(http://www. tufs.ac.jp/common/archives/)や Facebook 上 で 企 画 展 と 同 様 の 歴 史 紹 介 や 活 動 紹 介 を 行 うもので 外 国 語 大 学 の 特 性 上 本 学 卒 業 生 には 海 外 勤 務 者 も 多 い 為 キャンパスを 来 訪 せずとも 世 界 中 どこでも 楽 しめる 展 示 空 間 を 創 出 することを 第 一 義 的 目 標 としています 同 時 にデジタル 時 代 の 今 日 ウェブ 空 間 への 積 極 的 情 報 発 信 は 本 学 の 歴 史 や 所 蔵 資 料 群 を 学 内 外 のより 多 くの 方 の 目 に 触 れる 機 会 を 増 やすことに 直 結 してい ると 言 えるのではないでしょうか ウェブ 企 画 をそう した 世 間 の 関 心 の 呼 び 水 とすることも 意 図 しています 後 者 は 東 京 オリンピック 戦 後 70 年 など 一 つのテーマを 軸 に 卒 業 生 への 聞 き 取 りを 含 む 新 規 資 料 群 の 収 集 記 録 化 を 進 める 参 加 型 プロジェ クトで 聞 き 取 り 調 査 資 料 収 集 等 への 協 力 も 含 め 多 数 の 卒 業 生 他 機 関 との 新 たな 関 係 構 築 につながっ ています そうした 個 別 の 接 点 の 創 出 が 今 まで 大 学 へ 関 心 が 薄 かった 方 々に 本 学 の 状 況 活 動 を 知 る きっかけとなり かつ 新 たな 活 動 によって 生 まれる 新 しい 発 見 は 既 存 の 資 料 群 を 活 かした 活 動 以 上 にメ ディア 等 で 取 り 上 げられる 可 能 性 も 高 いのではない か と 考 えています 実 際 これらの 活 動 を 通 じて メディアの 取 材 やウェ ブ 上 に 紹 介 した 画 像 貸 借 の 依 頼 卒 業 生 関 係 者 か らの 各 種 問 合 せは 年 々 増 加 しており 途 上 段 階 の 現 在 でも 外 向 きの 発 信 力 が 徐 々に 強 化 されている 感 触 があります 図 3 展 示 場 6 Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol.07
結 びにかえて 以 上 本 学 文 書 館 の 活 動 概 観 ではありますが 敢 え ておこがましく 言 えば アーカイブズが 歴 史 紹 介 を 通 じて 大 学 への 関 心 を 高 める 契 機 を 生 み 出 し 大 学 の 広 報 に 立 派 に 貢 献 しているといえるでしょう そして こうした 広 報 に 力 点 を 置 いた 活 動 は 学 習 院 大 学 を 含 む 私 立 大 学 のアーカイブズが 大 いに 先 行 している 分 野 です 学 習 院 アーカイブズの ニューズレター を 拝 見 しますに そうしたメディアへの 取 材 協 力 が 多 数 報 告 されています これらは 貴 重 な 資 料 群 を 適 切 に 保 存 してきたからこその 実 績 かと 思 います そ う な の で 声 を 大 に し て 言 い ま し ょ う 学 長 っ アーカイブズって 結 構 使 えますよ( 笑 ) 学 習 院 アーカイブズ 史 料 紹 介 山 梨 院 長 と 学 生 桑 尾 光 太 郎 2016( 平 成 28) 年 は 第 17 代 院 長 山 梨 勝 之 進 の 50 回 忌 第 18 代 院 長 安 倍 能 成 の 没 後 50 年 にあたり ます 戦 後 学 習 院 の 再 生 と 発 展 とを 担 った 両 院 長 の 功 績 を 再 確 認 するため 学 習 院 は 展 示 や 図 録 の 刊 行 などの 記 念 行 事 を 企 画 しており 学 習 院 アーカイブ ズも 史 資 料 の 調 査 および 準 備 作 業 にあたっています まずは 学 習 院 アーカイブズが 所 蔵 する 両 院 長 に 関 す る 文 書 や 写 真 の 調 査 をすすめておりますが その 一 例 として 昭 和 寮 日 誌 を 紹 介 します 学 習 院 昭 和 寮 は 旧 制 高 等 科 の 寄 宿 舎 として 1928( 昭 和 3) 年 に 開 寮 し 戦 時 下 での 食 糧 事 情 の 悪 化 のため 1944( 昭 和 19) 年 3 月 に 閉 鎖 さ れました 下 落 合 にある 南 欧 風 の 瀟 洒 な 寮 舎 は 1952( 昭 和 27) 年 に 売 却 されましたが 現 在 も 日 立 目 白 クラブとして 健 在 です 寮 生 により 綴 ら れた 昭 和 寮 日 誌 は 1939( 昭 和 14) 年 4 月 から 1943( 昭 和 18) 年 7 月 までの 分 が 保 存 され ています 山 梨 院 長 は 1939 年 10 月 の 院 長 就 任 以 来 しばしば 寮 を 訪 れて 訓 示 を 行 うほか 学 生 と 共 に 食 事 や 懇 談 を 重 ねています 山 梨 院 長 が 二 度 目 に 寮 を 訪 れた 1939 年 10 月 27 日 には 以 下 のよ うに 記 されています 防 空 演 習 第 四 日 午 後 七 時 半 山 梨 院 長 閣 下 併 に 栄 木 事 務 官 来 寮 され 燈 火 管 制 下 の 寮 を 視 察 され 第 一 寮 より 第 四 寮 まで 順 次 寮 生 の 生 活 を 親 しく 御 覧 になる 各 自 の 部 屋 に て 勉 学 中 のものもあれど 偶 々 談 話 室 にて 間 食 談 笑 中 のものもあり 殊 に 第 三 寮 に 於 てはコローの 風 景 画 を 前 に 画 伯 の 生 ひ 立 ちと 絵 画 芸 術 論 を 述 べられ 学 生 は 大 なる 感 銘 を 受 けた 本 館 屋 上 よりは 暗 夜 の 町 を 見 渡 され この 建 物 の 位 置 と 貴 族 子 弟 の 覚 悟 を 促 すべきこと 及 びこの 建 物 のよき 利 用 による 存 立 使 命 の 発 揮 等 を 舎 監 へ 話 され 深 甚 なる 印 象 を 残 されて 八 時 半 帰 られたり 誌 面 からは 院 長 と 学 生 たちとの 親 しげな 会 話 の 様 子 が 浮 かんできます こうした 日 常 の 学 校 生 活 を 示 す 魅 力 的 な 史 料 を 今 回 の 調 査 を 機 に 紹 介 していきた いと 考 えております ( 学 習 院 アーカイブズ 職 員 ) Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol.07 7
学 習 院 アーカイブズ 主 な 活 動 (2015 年 7 月 ~ 2016 年 1 月 ) 文 書 ファイルの 整 理 管 理 1 各 事 務 部 署 における 文 書 ファイル 管 理 簿 の 作 成 更 新 2 西 5 号 館 地 下 倉 庫 の 文 書 ファイル 等 の 仮 目 録 およ び 評 価 選 別 案 作 成 の 継 続 ( 平 成 14 年 度 以 前 の 文 書 ファイルを 対 象 として) 3 保 存 期 間 満 了 となった 廃 棄 希 望 文 書 ファイルの 評 価 選 別 (9 部 署 ) 4 文 書 ファイル 管 理 状 況 に 関 するヒアリング(8 部 署 7 ~ 12 月 ) 9 百 周 年 記 念 会 館 1 階 安 倍 能 成 先 生 像 扁 額 佐 藤 忠 良 作 夏 のこども 像 の 撮 影 (12 月 ) 史 資 料 の 受 贈 購 入 1 学 習 院 給 食 部 献 立 表 ( 大 正 4 ~ 6 年 )(10 月 ) 2 昭 和 27 年 大 学 卒 業 アルバム 記 念 品 等 (10 月 ) 3オリンピック 地 図 TOKYO1964( 複 製 )(11 月 ) 4 学 習 院 通 用 門 ( 西 門 ) 表 札 (11 月 ) 5 里 見 弴 安 倍 能 成 ほか 対 談 音 声 録 音 テープ(12 月 ) 6 元 初 等 科 教 諭 所 蔵 資 料 (12 月 ) 文 書 資 料 の 調 査 整 理 及 び 目 録 作 成 1 初 等 科 地 下 倉 庫 所 蔵 文 書 の 調 査 選 別 (6 月 ~) 2 初 等 科 勅 額 の 調 査 と 修 復 の 検 討 (7 ~ 9 月 ) 元 初 等 科 教 諭 所 蔵 資 料 学 級 新 聞 ( 昭 和 35 年 ) 初 等 科 勅 額 の 調 査 風 景 3 女 子 部 史 料 室 図 書 館 所 蔵 資 料 の 整 理 4 山 梨 勝 之 進 安 倍 能 成 関 係 資 料 の 調 査 (8 月 ) 史 資 料 のデジタル 化 修 復 1 宮 内 庁 宮 内 公 文 書 館 所 蔵 学 習 院 関 係 公 文 書 の 調 査 デジタル 化 2 愛 媛 県 生 涯 学 習 センター 所 蔵 安 倍 能 成 資 料 の 調 査 撮 影 (9 月 ) 3 皇 族 関 係 資 料 マイクロフィルム( 過 去 に 宮 内 庁 撮 影 )のデジタル 化 4 幼 稚 園 写 真 フィルムのデジタル 化 ( 幼 稚 園 事 業 : 3 年 計 画 の 3 年 目 ) 5 女 子 大 学 所 蔵 短 大 史 写 真 資 料 の 整 理 デジタル 化 6 自 動 演 奏 ピアノの 修 理 調 律 (8 月 ) 7 受 贈 資 料 乃 木 希 典 院 長 扁 額 の 修 復 (11 月 ) 8 大 学 東 洋 文 化 研 究 所 所 蔵 末 松 保 和 資 料 のうち 学 習 院 史 写 真 の 調 査 デジタル 化 (11 ~ 12 月 ) 講 演 会 教 育 支 援 広 報 支 援 等 1 国 立 公 文 書 館 主 催 アーカイブズ 研 修 への 協 力 (9 月 ) 2 慶 應 義 塾 大 学 メディアセンター 研 修 会 大 学 アー カイブズと 図 書 館 にて 学 習 院 アーカイブズ の 活 動 と 課 題 報 告 (11 月 ) その 他 1 全 国 大 学 史 資 料 協 議 会 への 参 加 東 北 大 学 東 北 学 院 大 学 (10 月 )ほか 全 国 大 学 史 展 学 生 た ちの 戦 前 戦 中 戦 後 (7/3 ~ 8/2)への 協 力 2 ベトナム ハノイ 大 学 韓 国 慶 北 大 学 施 設 見 学 対 応 (11 月 12 月 ) 学 習 院 アーカイブズ ニューズレター 第 7 号 2016( 平 成 28) 年 2月 20 日 発 行 編 集 発 行 学 習 院 アーカイブズ Gakushuin Archives 171-8588 東 京 都 豊 島 区 目 白 1-5-1 TEL 03-3986-0221( 内 線 2531 2551) 事 務 室 西 5 号 館 ( 本 部 棟 ) 地 下 1 階 http://www.gakushuin.ac.jp/ad/archives/ 8 Gakushuin Archives Newsletter 2016.2.20 vol.07