去る2013年6月26日、早稲田大学IT研究機構1ビットオーディオ研究会の主催する、第7回1ビット研究会が開催されました



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はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ

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第 7 回 1 ビット 研 究 会 報 告 株 式 会 社 コルグ 開 発 1 部 永 木 道 子 去 る 2013 年 6 月 26 日 早 稲 田 大 学 IT 研 究 機 構 1 ビットオーディオ 研 究 会 の 主 催 する 第 7 回 1 ビット 研 究 会 が 早 稲 田 大 学 西 早 稲 田 キャンパスにて 開 催 されました 発 表 された 5 つの テーマについて 簡 単 に 報 告 させていただきます 1 ビット 研 究 会 について 1 ビット 研 究 会 は 前 身 の 1 ビットオーディオコンソーシアムが 2010 年 9 月 から 開 催 して 来 ま したが 昨 年 6 月 より 1 ビットオーディオ 研 究 会 ( 委 員 長 : 及 川 靖 広 代 行 : 山 﨑 芳 男 )がその 活 動 を 引 き 継 ぎ 今 回 で 第 7 回 目 となりました 1 ビット 研 究 会 は 大 学 企 業 個 人 などの 1 ビ ットオーディオに 関 する 研 究 成 果 を 発 表 する 場 であり 聴 講 は 1 ビットオーディオ 研 究 会 の 会 員 及 び 1 ビット 技 術 に 関 心 のある 方 ならどなたでも 可 能 です 回 を 重 ねるごとに 来 場 者 は 増 え 今 回 は 過 去 最 高 の 165 名 を 数 えました 22MHz, 1bit レコーダによるオーラルヒストリーの 記 録 保 存 山 﨑 芳 男 教 授 八 十 島 乙 暢 ( 早 稲 田 大 学 ) 早 稲 田 大 学 山 﨑 芳 夫 教 授 NAGRA IV-S VC-21WSD UCLA の 図 書 館 には JARP コレクションとして 北 米 日 本 移 民 の 方 々が 話 された 言 葉 がアナログ テープに 記 録 されたオーラルヒストリーが 数 多 く 所 蔵 されており その 数 は 327 本 しかし 一 部 は 聞 き 取 り 不 能 ("inaudible")と 判 定 されているということで 劣 化 しない 間 に 一 刻 も 早 くこの 貴 重 なデータをデジタル 保 存 することが 必 要 です 山 﨑 教 授 は 死 蔵 されたデータに 光 を 当 てる という 研 究 活 動 の 一 環 として1ビットオーディオ 技 術 を 応 用 し これを 救 済 することにしました そのために 使 用 した 機 材 がアナログオープンリールテープレコーダ NAGRA IV-S と 8ch の 1bit/22MHz で 録 音 のできる VC-21WSD です NAGRA を 約 10 倍 速 で 再 生 し ヘッドの 出 力 を 直 接 VC-21WSD に 入 力 しました 1bit/22MHz の 特 性 は 300kHz まではフラットで 400kHz まで 記 録 する 事 ができるため 高 速 再 生 したマルチ トラックのデータを 1bit/22MHz で 一 度 に 記 録 することにより 大 量 のデータを 短 時 間 で 高 音 質 にデジタル 化 することが 可 能 になりました また 実 際 には"inaudible"と 判 定 されたものも 日 本 語 3

が 理 解 できないことからテープの 進 行 方 向 と 逆 に 記 録 されたことに 気 付 かなかったと 思 われ 再 生 可 能 であることがわかり 貴 重 な 財 産 が 救 済 可 能 となりました 1 ビットの USB 伝 送 について 技 術 解 説 森 拓 也 (インターフェイス 株 式 会 社 第 一 営 業 部 課 長 補 佐 ) インターフェイス 社 は DSD 再 生 ソリューションを 展 開 し TEAC UD-501 LUXMAN DA-06 など 複 数 の 国 内 オーデ ィオメーカーで 採 用 実 績 があります 今 回 は DoP と ASIO native 方 式 の 違 いについての 発 表 でした DoP は 24bit の PCM データのうち 先 頭 の 8bit を PCM/DSD 判 別 のため Marker として 残 りの 16bit を 使 用 し 1bit のデータを 転 送 する 方 式 です 受 信 側 が Marker の 一 定 の 組 み 合 わせ インターフェイス 株 式 会 社 森 拓 也 氏 が 32 回 連 続 したときに 1bitDSD として 判 定 し そうでないときは PCM として 再 生 をしようと します 一 方 ASIO native 方 式 は 独 スタインバーグ 社 で 決 められた ASIO の Ver 2.1 で 織 り 込 ま れた 伝 送 方 式 で デバイスが DSD 受 信 可 能 かどうかを 問 い 合 わせる 仕 組 みと 可 能 であれば データを 流 す 前 に DSD と PCM のどちらを 送 るかを 伝 える 仕 組 みを 持 ち 受 信 可 能 なデバイスに 対 して 確 実 に 1bitDSD データを 送 ることができます それぞれの 方 式 にはメリットデメリットがあります ASIO native は 問 い 合 わせの 仕 組 みがあ るためアプリケーション 側 ドライバ 側 とデバイス 側 の 全 てが ASIO native に 対 応 している 必 要 がありますが DoP は PCM にデータを 乗 せるためドライバ 側 に 特 別 の 仕 掛 けが 不 要 のため ア プリケーションが 先 行 して DoP 再 生 を 採 用 することが 出 来 ました それが DoP が 一 気 に 普 及 し た 理 由 です 一 方 DoP は Marker の 分 だけ 転 送 するデータ 量 が 1.5 倍 になること 音 源 データ Marker データを 付 加 しながら 再 生 し ストリーミングデータを 受 信 しながらリアルタイムに Marker 判 別 する 必 要 があるため 再 生 アプリケーションもデバイス 側 も 処 理 の 負 荷 が 高 くなる サンプリング 周 波 数 切 り 替 え 時 のノイズ 対 策 のためのバッ ファーが ASIO より 大 きくなる という 欠 点 があります また 会 場 内 のデモコーナーでは ipad mini と DSD 対 応 USB DAC を 用 いた 1bitDSD のネイティブ 再 生 デモも 行 われました ( 右 は 資 料 画 像 ) 通 信 方 式 と しては ASIO native ライクな 独 自 方 式 です 1bit 対 応 8ch オーディオインターフェイスの 試 作 と 録 音 の 実 践 相 川 宏 達 ( 株 式 会 社 アイ クオリア 代 表 ) 相 川 宏 達 氏 ( 左 )は 以 前 より 録 音 サービスや CD のアルバム 製 造 を 手 掛 け 2006 年 には 株 式 会 社 アイ クオリアを 設 立 2010 年 には 自 主 レーベル etendue も 設 立 しオンドマルトノの 独 奏 を 収 録 した 世 界 初 の SACD サラウンドアルバムをリリー スしました 4

その 製 作 の 過 程 で 1bit オーディオの 製 作 のための 機 材 ソフトウェアが 提 供 されていないこと に 対 する 不 満 を 持 ち それを 解 消 するため 自 ら 下 記 の 特 長 をもったハードウェアを 実 現 しようと 考 えました ホール/スタジオでの 出 張 録 音 に 対 応 できる 取 り 回 しの 良 さ マルチチャンネル 録 音 再 生 機 能 (アナログ 8chI/O) 従 来 機 器 との 接 続 性 の 確 保 (SDIF-3,AES/EBU, 汎 用 デジタルインターフェイスの 装 備 ) ディーエスオー 社 の 協 力 を 得 て USB 接 続 のオーディオインターフェイス として 試 作 されたのが 左 の 写 真 の 試 作 0 号 機 です USB 伝 送 処 理 に RigiSystems の USBPAL を 使 用 全 体 の 制 御 には FPGA(CycloneII)を 用 いたハードウェアと ASIO2.1 による 1bit 録 音 アプリ ケーションを 開 発 し 多 数 の 1bit/2.8MHz でのマルチチャンネル 録 音 実 験 を 重 ねて 動 作 を 実 証 しました 次 の 試 作 1 号 機 ( 右 )では 機 能 を 1 枚 の 基 板 に 集 約 し 小 型 化 しました 各 機 能 のデバイスは 0 号 と 同 等 で USB による 高 レートデータ 通 信 と FPGA による 制 御 の 確 立 により 1bit/5.6MHz での 8ch マルチチャンネル 録 音 再 生 PCM では 8ch@192kHz 4ch@384kHz までの 録 音 再 生 USB 経 由 での 各 機 能 パラメータ 制 御 を 実 現 し 録 音 動 作 の 実 証 を 継 続 中 です 現 在 は 主 基 板 と ADC 基 板 の 分 離 SDIF-3 などのデジタルインターフェイスの 実 装 コンパクトな 筐 体 設 計 ( 目 標 はハーフラック サイズ)を 目 指 して 試 作 2 号 機 を 開 発 中 です PC オーディオの 業 界 動 向 市 場 動 向 に 対 しての LUXMAN 社 の 取 組 と 考 え 方 小 嶋 康 (ラックスマン 株 式 会 社 商 品 企 画 室 室 長 ) LUXMAN 社 は 小 嶋 康 氏 ( 右 ) か ら 発 表 が あ り ま し た LUXMAN 社 は 今 年 6 月 13 日 で 88 歳 を 迎 えた 老 舗 のオーディ オメーカーで アナログ 製 品 をラインナップの 中 心 として 来 ま したが 2010 年 からPC オーディオ 製 品 の 発 売 を 開 始 しました 単 品 コンポを 中 心 とした 趣 味 のオーディオ 市 場 は 1970 年 代 以 降 に 徐 々に 衰 退 し 大 手 メーカーが 撤 退 しましたが 2000 年 代 の 中 ころには 底 を 打 った その 原 動 力 の 一 つが PC オーディオの 登 場 によるものと 考 えられます PC オーディオは PC をトランス ポートとする 新 しいオーディオシステムで 利 便 性 (メディアから 音 楽 ファイル) 音 質 (1bitDSD を 含 む 様 々な 高 音 質 フォーマット) 趣 味 性 (パソコン 設 定 や 再 生 環 境 などユーザーが 音 質 に 介 在 できる 部 分 が 多 い)などが 従 来 と 異 なり 大 きく 変 化 しました また 大 手 メーカーではなく 中 小 ブランド メーカー 以 前 から PC で 音 楽 再 生 していた 若 年 層 を 中 心 としたムーブメントです そこでは 1bitDSD は 注 目 を 集 めるフォーマットとなっています SACD は 一 部 のハイエンドユ ーザーの 趣 味 でしたが ファイルとなり 一 般 の 人 が 1bitDSD の 音 質 を 体 験 すると PCM とは 異 なる 特 徴 を 持 つ 新 しいアナログ 的 な 感 覚 を 持 つデジタル 方 式 としてデジタル 嫌 いのアナログ 派 に 5

も 訴 求 するようになりました ユーザー 層 の 分 析 には 興 味 深 いものがありました 門 外 不 出 (!)だったというそのデータに よると 60 歳 で 定 年 を 機 に 購 入 をする 層 とは 別 に 2 年 ほど 前 から 30 代 に 新 しい 山 が 見 え 始 め こ れが PC オーディオを 支 える 層 であろうと 期 待 されています 彼 らのようなユーザー 層 には PC をトランスポートとすることは 特 殊 ではないし また ヘッドフォンを 中 心 に 音 楽 再 生 を 楽 しん でおり 必 ずしもスピーカー 環 境 に 移 行 するわけではなく 新 しい 現 代 のオーディオマニアと 考 えられています LUXMAN 社 の 製 品 の 特 長 ですが 製 品 の 中 心 がアンプ 製 品 ということもあり DAC といえど もアナログ 部 分 のクォリティがユーザーの 満 足 度 を 左 右 すると 考 え 大 きくて 重 いものが 音 が 良 いという 従 来 からの 設 計 方 針 に 従 って 高 額 な 素 材 大 容 量 の 部 品 を 使 用 して 音 作 りをしているのが LUXMAN らしいところ です ただ 新 しいユーザーからは 小 さくて 良 いモノを 求 める 声 も 出 始 めたそうです そして 1bitDSD 音 源 につ いての 要 望 もありました 1bitDSD 音 源 と 言 ってもどこ DA-06( 右 )は 豊 富 な 入 力 群 を 装 備 からどこまでが 1bitDSD なのか( 録 音 だけなのか マス : USB, 光 x2, 同 軸 x2, バランス タリングだけなのか 全 てか)が 分 からず 混 在 している ことが 問 題 で 野 菜 の 生 産 地 証 明 を 求 めるように 完 全 ネイティブを 求 めるユーザーの 声 がある こうした 良 質 な 完 全 ネイティブの 作 品 をもっと 増 やしてほしい その 補 完 をするものとしてアナ ログマスターテープを 1bit 化 した 音 源 を 増 やしてはどうか ということでした AudioGate, Clarity から DS-DAC-10 まで:KORG の PC オーディオへの 取 組 大 石 耕 史 石 井 紀 義 ( 株 式 会 社 コルグ 開 発 1 部 ) 1bit オーディオの 研 究 は 2004 年 に DSD から PCM への 変 換 ツールの 開 発 からスタートし 2006 年 に 1bit レコーダ MR-1 を 発 売 する 際 に 付 属 のオーディオフォーマット 変 換 ソ フト AudioGate としてリリースされました 1bit オーデ ィオという 新 しいフォーマットのデータですが 一 部 の DAW でしか 編 集 できない PC 内 で 再 生 もできないのではせっか くの 高 音 質 で 誰 も 録 音 してくれないのではないかという 危 機 感 があったからです その 後 ファイルの 連 続 再 生 FLAC やオーディオ CD に 対 応 WASAPI 対 応 といった 機 能 が 追 加 され Player としての 音 質 も 評 価 されるようになり 2010 年 にフリーダ ウンロード 開 始 2012 年 DSD ダイレクト 再 生 に 対 応 となり コンバータというより 再 生 ソフト の 色 合 いが 濃 くなり 現 在 に 至 ります AudioGate の 開 発 でこだわったのは PC に 不 慣 れな 人 にでも 簡 単 に 使 えるようデザイン MD ライクな 編 集 機 能 パラメータ 設 定 の 自 由 度 の 制 限 など モノ 感 を 貫 くこと そして 技 術 面 の 肝 は SSE2 による 変 換 処 理 の 最 適 化 とプレビュー&レンダリングによる 編 集 です この 高 速 化 な くしては 当 時 の CPU では 1bit データのリアルタイム 変 換 再 生 は 不 可 能 でした また 1bit データ 6

をそのまま 編 集 出 来 ないため PCM 変 換 再 生 をプレビューしながら 編 集 を 行 い 最 終 的 にオリジ ナルの 1bit ファイルにまで 戻 ってレンダリング(エクスポート)することで 1bit データを 簡 易 的 に 編 集 することができます 次 に 手 がけたのは 1bit の USB オーディオインターフェイスで 研 究 は 2007 年 から 開 始 当 時 VAIO に 搭 載 されていた 1bit 対 応 オーディオチップを 動 かすアプリケーションをまず 作 り 次 にこのアプリケーションで 動 くハードウェアを 開 発 する という 手 順 で ASIO で 動 く 2ch の 簡 単 な 録 音 再 生 の 実 験 をしました この 研 究 を 通 してフェード 処 理 をソフトウェアで 実 現 しなけ ればならないという 点 などいくつか 課 題 が 残 りました これらを 解 決 すべく 開 発 されたのが 2010 年 サンフランシスコの AES で 発 表 した 1bit 編 集 シ ステム Clarity です 1bit DAW Clarity と 8In/8Out の USB オーディオインターフェイス MR-0808U からなり トラック 数 は 無 制 限 で 波 形 表 示 クロスフェード 編 集 EQ サラウン ドミックスなどが 可 能 です Clarity の 開 発 では 特 別 なハードウェアや DSP を 使 用 しない CPU ネイティブ なソフトウ ェアとして 開 発 することにこだわりました そうすることで 将 来 的 に CPU が 早 くなるにつれト ラック 数 が 増 えるなど 自 由 度 が 増 していくからです AudioGate より 徹 底 した 最 適 化 による 処 理 の 高 速 化 も 行 い PCM に 変 換 することなく 波 形 表 示 を 実 現 するなどしています この 研 究 で 重 要 なことは AudioGate のライブラリーの 上 に Clarity が 構 築 されている 点 です これは 様 々な 研 究 成 果 である 機 能 は 容 易 に AudioGate に 追 加 できることを 意 味 しています こう して AudioGate と DS-DAC-10 による 1bit 再 生 は 今 までの 研 究 成 果 から 生 まれました DS-DAC-10 の 音 は MR レコーダで 録 音 した 音 がそのまま の 音 で 再 生 できることにこだわりました また PCM で 有 効 で 1bit では 無 効 な 機 能 などが 無 い 様 区 別 なく 全 て 同 じよう に 扱 えるように 配 慮 しています DS-DAC-10 は 2012 年 11 月 の 発 売 時 に ASIO による 1bit 再 生 に 対 応 していました が 今 年 4 月 に MacOS での 1bit 再 生 に 対 応 し これでどち らの 環 境 でも PCM と 1bit を 同 等 に 扱 えるようになりました MacOS では 1bit データが 定 義 されていないので DoP が 一 般 的 ですが AudioGate では DoP を 採 用 しませんでした DoP では PCM/1bit 切 り 替 え 時 にストリーミングを 停 止 できないため Clarity で 開 発 したソフトウェア 処 理 によるフェードが 無 効 になってしまいます マーカーの 判 別 期 間 に 発 生 する 大 きなノイズも 許 されざるものでした そのためデータストリーミングとは 別 のコマンドで 1bit と PCM を 切 り 替 え Core Audio の Hog Mode でミキサーの 排 他 処 理 を 行 い AudioGate から 確 実 に DS-DAC-10 に 1bit データを 送 ることで ASIO ライクな 1bit 再 生 を MacOS 上 で 実 現 しています コルグの 製 品 はエンジニアが 強 いこだわりを 持 って 開 発 しているという 事 を 強 く 感 じさせる 発 表 でした 筆 者 プロフィール: 永 木 道 子 (ながき みちこ) 1984 年 筑 波 大 学 卒 同 年 京 王 技 研 工 業 株 式 会 社 ( 現 株 式 会 社 コルグ) 入 社 デジタル MTR 1 ビットレコーダー USBDAC など 製 品 のソフトウェア 開 発 に 従 事 早 稲 田 大 学 IT 研 究 機 構 1 ビットオーディオ 研 究 会 幹 事 7