第 1 章 調 査 概 要... 1 1.1 調 査 背 景 及 び 目 的... 1 1.2 調 査 団 の 構 成... 1 1.3 調 査 の 日 程... 2 1.4 本 報 告 書 で 用 いた 主 な 固 有 名 詞... 3 第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に

エジプト 国 海 水 淡 水 化 に 係 る 情 報 収 集 確 認 調 査 報 告 書 平 成 25 年 3 月 (2013 年 ) 独 立 行 政 法 人 国 際 協 力 機 構 (JICA) 産 公 JR 13-061

第 1 章 調 査 概 要... 1 1.1 調 査 背 景 及 び 目 的... 1 1.2 調 査 団 の 構 成... 1 1.3 調 査 の 日 程... 2 1.4 本 報 告 書 で 用 いた 主 な 固 有 名 詞... 3 第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度... 4 2.1 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度... 4 2.1.1 政 策... 4 2.1.2 制 度... 7 2.2 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 資 金 調 達 方 針 および 事 業 展 開 計 画... 9 2.2.1 資 金 調 達 方 針... 9 2.2.2 事 業 展 開 計 画... 15 2.3 過 去 の 入 札 状 況... 17 2.3.1 NOPWASD リスト 記 載 事 業 の 入 札 状 況... 17 2.3.2 過 去 の 事 例 からみる 入 札 参 加 要 件 と 評 価 のポイント... 21 2.3.3 NOPWASD 側 コンサルタントの 概 要... 24 2.4 今 後 の 方 向 性... 25 2.5 他 ドナーの 支 援 状 況... 26 2.6 環 境 社 会 配 慮... 27 第 3 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状 およびニーズ... 29 3.1 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状... 29 3.1.1 既 存 海 水 淡 水 化 施 設 の 現 状 および 技 術 的 仕 様... 29 3.1.1.1 Red Sea 上 下 水 道 公 社 関 連 地 区 の 現 状... 29 3.1.1.2 Sinai 上 下 水 道 公 社 South Sinai 支 社 関 連 地 区 の 現 状... 31 3.1.1.3 Matrouh 上 下 水 道 公 社 関 連 地 区 の 現 状... 34 3.1.1.4 工 業 用 水 ( エ 国 国 営 石 油 化 学 会 社 SIDPEC の 例 )... 36 3.1.1.5 一 般 浄 水 場... 38

3.1.2 施 設 運 営 技 術 の 状 況 評 価... 39 3.1.3 訪 問 先 以 外 の 淡 水 化 施 設 設 置 状 況... 39 3.2 海 水 淡 水 化 技 術 に 係 る 諸 基 準... 42 3.2.1 基 準 の 整 備 状 況... 42 3.2.2 水 質 基 準... 42 3.2.3 設 計 運 転 維 持... 42 3.3 水 供 給 における 海 水 淡 水 化 の 位 置 づけ... 43 3.3.1 水 供 給 の 現 状... 43 3.3.2 海 水 淡 水 化 の 位 置 づけ... 43 3.4 海 水 淡 水 化 技 術 導 入 の 課 題... 44 3.4.1 各 方 式 の 適 用 可 能 性... 44 3.4.2 RO 膜 式 海 水 かん 水 淡 水 化 技 術 の 課 題... 44 3.4.2.1 原 水 濃 度 の 浸 透 圧 の 関 係... 44 3.4.2.2 RO 膜 法 特 徴... 44 3.4.2.3 システムの 構 成... 46 3.4.2.4 RO 膜 式 海 水 淡 水 化 施 設 導 入 にあたっての 課 題... 48 3.4.3 ニーズ... 49 3.4.4 我 が 国 技 術 に 対 する 関 心 度... 50 3.4.5 環 境 影 響... 50 第 4 章 まとめ... 52 4.1 エ 国 における 海 水 淡 水 化 技 術 導 入 の 課 題... 52 4.1.1 エ 国 における 導 入 インフラ... 52 4.1.1.1 基 礎 技 術 の 有 無... 52 4.1.1.2 運 転 維 持 管 理 技 術... 52 4.1.1.3 交 換 部 品... 52 4.1.1.4 水 道 料 金 と 海 水 淡 水 化 コストのかい 離... 53 4.1.2 電 力 供 給 状 況... 53

4.1.3 環 境 基 準... 53 4.1.3.1 濃 縮 水 放 流 基 準... 53 4.1.3.2 その 他 の 基 準... 54 4.1.4 資 金 手 当... 54 4.2 我 が 国 技 術 展 開 の 可 能 性 施 設... 54 4.2.1 RO 膜 利 用 海 水 淡 水 化 案 件 に 係 る 本 邦 企 業 の 競 争 力... 54 4.2.2 協 力 案 件 ( 例 )... 55 4.2.2.1 案 1:マスタープランの 見 直 し 支 援... 55 4.2.2.2 案 2: 淡 水 化 施 設 設 計 基 準 等 の 策 定 支 援... 55 4.2.2.3 案 3: 淡 水 化 施 設 運 転 維 持 管 理 技 術 の 指 導... 56 4.2.2.4 案 4: 具 体 的 淡 水 化 案 件 導 入 における F/S... 56 4.2.2.5 案 5:Alexandria 工 業 団 地 排 水 リサイクル 利 用 F/S... 56 4.2.2.6 案 6: 浄 水 場 への MF/UF 膜 ろ 過 技 術 導 入 F/S... 57

第 1 章 調 査 概 要 第 1 章 調 査 概 要 1.1 調 査 背 景 及 び 目 的 エジプト アラブ 共 和 国 ( 以 下 エ 国 )は アジア アフリカ 欧 州 の 接 点 であり スエズ 運 河 を 擁 し 地 政 学 的 な 要 衝 に 位 置 する 中 東 アフリカ 地 域 の 大 国 である イスラ ム 世 界 において 大 きな 影 響 力 を 有 している エ 国 の 社 会 的 安 定 と 経 済 的 発 展 は 中 東 アフリカ 地 域 の 平 和 と 安 定 にとって 重 要 である 特 に アラブの 春 以 降 民 主 化 が 急 速 に 進 むなか 社 会 的 安 定 と 経 済 発 展 は 喫 緊 の 課 題 となっている エ 国 においては 長 年 ODA 等 をつうじて Cairo Giza 等 大 都 市 圏 についてインフラ 整 備 が 行 われてきた エ 国 政 府 は 今 後 の 工 業 化 や 人 口 増 大 により 見 込 まれるさらなる 水 需 要 や 非 ナイル 川 流 域 における 需 要 等 を 満 たすべく 海 水 淡 水 化 技 術 を 重 要 視 している 海 水 淡 水 化 技 術 は 水 関 連 ビジネスにおける 我 が 国 の 技 術 的 優 位 性 が 発 揮 されうる 分 野 であり また 水 源 に 限 りのある 国 においては 有 用 な 技 術 であることから 本 技 術 を 通 じ た 途 上 国 経 済 の 成 長 に 貢 献 が 可 能 である 他 方 海 水 淡 水 化 プラントに 必 要 となる 電 力 エネルギーの 供 給 や 政 府 補 助 価 格 の 維 持 可 能 性 の 問 題 ( 海 水 淡 水 化 による 水 の 生 産 は 高 コストであり 一 般 の 市 民 に 供 給 するには 政 府 補 助 が 不 可 欠 とされる) 等 さまざまな 課 題 を 有 している 本 調 査 は エ 国 における 海 水 淡 水 化 のニーズ 等 を 調 査 し 課 題 を 抽 出 することにより 我 が 国 海 水 淡 水 化 技 術 の 今 後 の 適 用 の 可 能 性 を 検 討 することを 目 的 として 実 施 した 1.2 調 査 団 の 構 成 No. Name Job Title Occupation 1 前 田 秀 Shigeru MAEDA 総 括 Team Leader JICA 産 業 開 発 公 共 政 策 部 技 術 審 議 役 2 田 部 仁 祥 Kimiyoshi TABE 3 服 部 聡 之 Toshiyuki HATTORI 4 豊 岡 正 道 Masamichi TOYOOKA 5 上 村 順 一 Junichi KAMIMURA 協 力 企 画 Cooperation Planning 水 ビジネス 海 外 展 開 Consultant / Water Business 政 策 制 度 / 入 札 分 析 Consultant / Policy, Low 海 水 淡 水 化 技 術 / 水 道 事 業 運 営 Consultant / Engineering, Managemant JICA 産 業 開 発 公 共 政 策 部 計 画 調 整 課 調 査 役 JICA 地 球 環 境 部 アドバイ ザー 株 式 会 社 アンジェロセック 人 間 環 境 開 発 部 課 長 株 式 会 社 アンジェロセック 水 環 境 技 術 部 部 長 1

第 1 章 調 査 概 要 1.3 調 査 の 日 程 2

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 1.4 本 報 告 書 で 用 いた 主 な 固 有 名 詞 Ministry of Water and Wastewater,Utilities(MWWU) 上 下 水 道 省 Holding Company of Water and Wastewater(HCWW) 上 下 水 道 合 資 会 社 National Organization for Potable Water and Sanitary Drainage(NOPWASD) 全 国 上 下 水 開 発 公 社 Ministry of Finance,Public Private Partnership Central Unit 財 務 省 PPP セントラルユニット Ministry of Water Resources and Irrigation(MWRI) 水 資 源 灌 漑 省 Industrial Development Authority(IDA) 産 業 開 発 機 構 Ministry of Urban Planning(MOUP) 都 市 計 画 省 Egyptian Environmental Affairs Agency(EEAA) 環 境 局 Sidi Kerir Petrochemicals Co.(SIDPEC) エジプト 国 営 石 油 化 学 会 社 3

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 2.1 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 2.1.1 政 策 エ 国 は 国 家 開 発 計 画 にあたる National Income Doubling Plan 10 year Strategic Framework 2012/2022 ( 以 下 NIDP)を 作 成 している 1 NIDP では 当 国 社 会 のビジョンと 目 標 を 掲 げたうえで 2012 年 から 2022 年 までの 10 年 間 を1 復 興 期 2 経 済 開 発 期 3 持 続 的 高 成 長 達 成 のための 第 一 期 の 3 つの 段 階 に 分 け 開 発 戦 略 打 ち 出 している NIDP で は 省 庁 ごとに 作 成 されたマ スタープランや 個 別 事 業 に ついての 議 論 はなされてい ないが 2022 年 以 降 も 含 む エ 国 の 長 期 経 済 社 会 計 画 を 牽 引 するための 方 針 が 記 されている 海 水 淡 水 化 事 業 は 上 下 水 道 省 ( MWWU : Ministry of Water and Wastewater, Utilities) や 水 資 源 灌 漑 省 ( MWRI : Ministry of Water Resources and Irrigation) 2 環 境 省 など 複 数 の 省 庁 機 関 が 関 係 し そ 1 これは 我 が 国 の 支 援 のもとで 策 定 された 革 命 後 初 の 長 期 経 済 社 会 計 画 であり 3つの 基 本 政 策 として 産 業 政 策 国 土 総 合 開 発 政 策 人 材 開 発 政 策 を 打 ち 出 している 2 2012 年 8 月 に Ministry of Housing, Utilities and Urban Planning が 改 組 され 水 道 事 業 に 関 し ては MWWU が 管 轄 することとなった 4 図 2.1-1 政 策 の 実 行 に 関 する 相 関 ( 出 所 ) Kei Sakamoto, EFFORTS TO INRODUCE INCLUSIVE PLANNING IN EGYPT, Global Economy & Development Working Paper 58, p27, The Brookings Institution, 2013 図 2.1-2 NIDP と 計 画 実 行 の 関 係 ( 出 所 ) 同 上

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 れぞれに 事 業 戦 略 や 活 動 計 画 調 査 結 果 などが 存 在 する NIDP は 政 策 実 行 の 強 化 方 法 に ついての 指 針 を 示 している 具 体 的 な 水 資 源 の 確 保 については 水 資 源 灌 漑 省 (MWRI)が 作 成 したマスタープラン 3 に て 国 全 体 の 水 収 支 を 確 認 することができる 同 省 試 算 によれば 2017 年 の 年 間 取 水 量 は 608 億 トンで 1997 年 時 の 577 億 トンから 30 億 トンの 増 加 を 見 込 んでいる 4 総 排 出 量 に 関 しては 1997 年 以 降 の 生 活 排 水 および 漁 業 排 水 量 の 削 減 は 見 込 まれるものの 都 市 部 およ び 産 業 分 野 における 水 使 用 量 の 増 加 や 気 候 変 動 の 影 響 による 蒸 発 散 量 の 増 加 を 予 測 し 2017 年 の 総 排 出 量 も 577 億 トンとしている よって 2017 年 時 の 水 収 支 は 30 億 トンのプ ラスを 見 込 んでいる エ 国 では 水 資 源 の 80% 以 上 は 農 業 に 使 われている MWRI のマスタープランでは 2017 年 に 灌 漑 面 積 を 1997 年 時 点 の 336 万 ha から 462 万 ha まで 拡 大 するとしている ま た 農 業 産 業 貿 易 生 産 サービスを 最 大 限 に 開 発 することを 都 市 開 発 戦 略 として 掲 げ る 都 市 計 画 省 (MOUP:Ministry of Urban Planning)によると 2050 年 までの 40 年 間 で 新 規 農 業 開 拓 地 を 590 万 エーカー(236 万 ha) 増 加 させるとある このうち 約 半 分 は 先 端 技 術 と 海 水 淡 水 化 の 拡 大 によって 耕 地 化 する 計 画 とされており 5 これが 実 現 すれば 灌 漑 面 積 は 572 万 ha となる 上 下 水 道 にかかる 政 策 は 上 下 水 道 省 (MWWU) 傘 下 の 各 機 関 の 計 画 を 上 下 水 道 合 資 会 社 ( HCWW:Holding Company of Water and Wastewater)が 取 りまとめた Strategic Master Plan ( 以 下 SMP)によって 2037 年 までの 基 本 政 策 が 示 されている 6 エ 国 政 府 は 今 後 海 水 淡 水 化 事 業 の 推 進 を 加 速 させていく 方 針 であり この 背 景 には 主 に 国 民 一 人 あた りの 水 使 用 量 の 低 下 という 問 題 を 抱 える 事 情 と 7 最 近 の 海 水 淡 水 化 プラント 建 設 コストの 3 Water for the Future: National Water Resources Plan 2017, 2005.1 4 アスワンハイダム 建 設 着 工 前 年 の 1959 年 にスーダンとの 間 で 締 結 された 水 利 協 定 により 同 ダムから エ 国 側 へ 年 間 555 億 トンの 水 量 割 当 が 合 意 された これが 半 世 紀 に 渡 って 同 国 の 水 収 支 を 考 えるうえでの 基 準 となっている 5 残 る 半 分 の 面 積 は 旧 来 の 水 資 源 と 灌 漑 システムの 開 発 によって 耕 地 化 するとしている 6 HCWW によると SMP は 対 象 年 を 2012 年 から 2037 年 までの 25 年 間 としているが こ れを 構 成 する 個 々のプラント 事 業 の 全 てが 新 しい 計 画 のものではなく これまでのマスタ ープランを 継 承 したり それを 更 新 したりした 事 業 も 含 まれるとのことである 本 報 告 時 点 において SMP の 完 全 版 は 未 入 手 である 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 連 する 情 報 のみ Matrouh Red Sea Sinai の 各 上 下 水 道 公 社 支 社 および 全 国 上 下 水 開 発 公 社 (NOPWASD:National Organization for Potable Water and Sanitary Drainage)から 入 手 した 7 スーダン 側 の 取 水 量 が 短 期 的 に 増 加 しないこと および 近 年 のナイル 川 の 流 水 量 の 多 さか ら 今 後 も 本 水 量 を 基 準 としてみることは 妥 当 と 考 えられているが 一 方 で エ 国 の 人 口 は 同 協 定 が 締 結 された 翌 1960 年 は 2,800 万 人 弱 だったのに 対 して 1990 年 にはその 倍 にあたる 5,600 万 人 を 超 え 2011 年 になると 8,200 万 人 に 達 している(World Bank, World databank: World Development Indicators (WDI) (http://www.data.worldbank.org)) すわなち 国 民 一 人 あたりの 水 使 用 量 は 減 尐 の 一 途 をたどっており この 傾 向 は 今 後 も 続 くものとみら れる 人 口 増 加 と 水 の 利 用 可 能 性 に 関 する 概 念 図 を 次 頁 脚 注 に 示 す 5

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 低 下 8 という 要 素 がある エ 国 では 公 共 水 道 部 門 における 海 水 淡 水 化 プラントは 今 後 Matrouh Hurghada North Sinai South Sinai の 4 県 のみにおいて 実 施 される 予 定 である 調 査 団 が HCWW およ び Matrouh Hurghada Sinai の HCWW 各 支 社 から 入 手 した 情 報 では 2012 年 時 点 で 約 67,000 m 3 /d だった 総 造 水 量 を 5 年 後 の 2017 年 には 約 36 万 m 3 /d に 10 年 後 の 2022 年 には 約 46 万 m 3 /d まで 増 加 させる 計 画 となっている 25 年 後 の 2037 年 には 100 万 m 3 /d に 到 達 させ ることを 目 標 としている ( 2.2.2 事 業 展 開 計 画 参 照 ) 図 2.1-3 Matrouh 県 Red Sea 県 North Sinai 県 South Sinai 県 に 海 水 淡 ( 出 所 )HCWW 水 化 による 計 画 造 水 量 の 推 移 一 方 プラント 計 画 の 実 行 を 担 う NOPWASD から 入 手 したリストによると これまでに 建 設 が 完 了 したプラントは 33 基 で 現 在 建 設 中 のプラントは 8 基 さらに 今 後 建 設 の 着 工 が 予 定 されているのは 24 基 とされている 建 設 中 および 建 設 着 工 予 定 のプラントは 2020 年 までに 工 事 が 完 了 するとしており これら 全 65 基 の 稼 働 により 合 計 造 水 量 は 40 万 m 3 /d に 達 する 今 後 SMP にある 目 標 造 水 量 を 達 成 すべく 具 体 的 に 2020 年 以 降 のプラント 図 2.1-4 エ 国 人 口 ( 赤 線 右 縦 軸 )と 一 人 あたりの 年 間 水 使 用 量 ( 青 線 左 縦 軸 )の 推 移 概 念 図 ( 出 所 ) MWRI, Water for the Future: National Water Resources Plan 2017, 2005.1 8 海 水 淡 水 化 施 設 の 製 造 コストは 6~7 LE/m3 にまで 低 下 しており ナイル 川 からの 送 水 管 敷 設 費 や 電 気 代 人 件 費 等 を 含 めた 同 河 川 の 水 道 水 供 給 コスト 4~5 LE/m3 と 比 較 しても 大 差 はなくなっている 6

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 建 設 事 業 計 画 の 立 案 が 待 たれるところである なお 上 下 水 道 省 管 轄 の 海 水 淡 水 化 事 業 のほかに 発 電 所 に 海 水 淡 水 化 施 設 を 設 置 する 電 力 エネルギー 省 管 轄 の 事 業 や 工 業 団 地 や 観 光 地 などでの 民 間 の 海 水 淡 水 化 事 業 も 実 施 されており 世 界 各 国 の 海 水 淡 水 化 事 業 のデータベースを 有 する Global Water Intelligence 社 の 情 報 によると エ 国 内 で 過 去 に 行 われた 海 水 淡 水 化 事 業 の 数 は 400 を 超 える 特 に 民 間 による 事 業 数 が 多 く 今 回 その 監 督 官 庁 である 貿 易 産 業 省 下 の 産 業 開 発 機 構 (IDA: Industrial Development Authority)に 関 連 情 報 の 提 供 を 依 頼 したものの 本 報 告 時 までに 先 方 から 情 報 は 届 いていない 本 節 の 最 後 に 海 水 淡 水 化 プラントの 稼 働 には 電 力 供 給 の 問 題 があることを 述 べておく BP 統 計 から エ 国 のエネルギーのバランスとみてみると 消 費 エネルギーの 約 95%を 占 める 石 油 天 然 ガスの 生 産 量 と 消 費 量 は 表 2.1-1 のようになる 天 然 ガスは 生 産 量 の 伸 びとともに 消 費 量 も 伸 びている 一 部 報 道 では 本 年 には エ 国 としてはじめて 天 然 ガ スを 輸 入 するという 情 報 もある これらを 踏 まえると エ 国 内 の 電 力 供 給 は 石 油 天 然 ガスを 燃 料 とする 火 力 発 電 に 大 きく 依 存 しているが 国 内 の 石 油 資 源 だけでは 電 力 需 要 を 賄 えない 状 況 にあるとみることができる また 2011 年 末 時 点 での 石 油 の 確 認 埋 蔵 量 は 43 億 バレルと 産 油 国 のなかでは 比 較 的 小 さく 可 採 年 数 も 16 年 にとどまっている 表 2.1-1 過 去 5 年 間 の エ 国 における 石 油 天 然 ガスの 生 産 消 費 量 2007 2008 2009 2010 2011 石 油 生 産 量 [ 百 万 トン] 34.1 34.6 35.3 35.0 35.2 消 費 量 30.6 32.6 34.4 36.3 33.7 天 然 生 産 量 [ 百 万 トン]* 50.1 53.1 56.4 55.2 55.1 ガス 消 費 量 34.5 36.8 38.3 40.6 44.7 ( 注 ) * 石 油 換 算 量 ( 出 所 )BP, BP Statistical Review of World Energy, 2012.6 2.1.2 制 度 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 連 する 法 律 として 入 札 法 PPP 法 環 境 保 護 法 が 挙 げられる エ 国 における 民 営 化 プログラムを 進 めたものとしては 1991 年 法 律 第 203 号 の 公 営 企 業 法 が ある これにより 証 券 取 引 所 において 公 営 子 会 社 企 業 の 株 式 の 取 引 が 可 能 となり 公 営 企 業 に 対 する エ 国 内 外 の 民 間 投 資 は 大 きく 増 加 している 民 営 化 の 形 態 として 下 請 契 約 やリース 契 約 マネージメント 契 約 による 既 存 設 備 の 全 部 または 一 部 の 利 用 が 可 能 と なり 1996 年 法 律 第 100 号 によって 電 力 セクターに BOOT 方 式 の 概 念 が 導 入 されたのを 契 機 に 浄 水 場 や 下 水 処 理 場 をはじめ 道 路 空 港 その 他 のインフラプロジェクトにも 広 まっている 官 民 パートナーシップ(PPP:Public Private Partnership)に 関 する 取 り 組 みとして エ 7

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 国 政 府 は 2007 年 財 務 省 に PPP 中 央 ユニットを 設 置 したうえで 国 の 経 済 的 および 社 会 的 な 発 展 計 画 に 対 する 民 間 部 門 の 関 与 を 促 進 増 加 させるという 戦 略 に 従 い 2010 年 法 律 第 67 号 (PPP 法 )の 普 及 を 通 して PPP 概 念 の 導 入 を 主 導 した PPP 案 件 化 の 流 れは 各 省 庁 の 入 札 担 当 部 局 から PPP 中 央 ユニットに 事 業 提 案 がなされることから 始 まり 同 ユニッ トによるプレ フィージビリティスタディとスクリーニングを 経 て PPP 最 高 評 議 会 9 が 事 業 承 認 の 是 非 を 判 断 する PPP 事 業 として 承 認 された 事 業 は 入 札 手 続 きに 移 る これは 入 札 法 に 準 拠 する 1998 年 法 律 第 89 号 の 入 札 法 では 入 札 にかかる 全 ての 手 続 きおよび 規 制 の 対 象 となる 民 間 企 業 ならびに 公 営 企 業 からの 商 品 サービス 建 設 にかかる 調 達 について 規 定 している 特 に 国 内 業 者 と 国 外 業 者 の 違 いに 関 して 同 法 は 最 適 かつ 最 低 額 の 入 札 者 との 間 で 契 約 が 結 ばれなければならないが エ 国 内 の 製 品 作 業 サービスに 関 しては 国 内 業 者 の 入 札 額 が 国 外 業 者 による 最 低 入 札 額 の 1.15 倍 以 内 であれば 国 内 業 者 が 優 先 されるとし ている また 不 可 抗 力 の 概 念 に 関 しては 民 法 の 原 則 に 従 って 判 断 されるとしており 同 原 則 に 基 づけば 材 料 の 入 手 不 能 ストライキや 出 荷 の 遅 れ 等 の 障 害 を 不 可 抗 力 と 認 め るには 契 約 書 にこれが 明 記 されていなければならない その 他 の 法 律 として 1994 年 法 律 第 4 号 の 環 境 法 が 挙 げられる これについては 2.6 環 境 社 会 配 慮 に 記 述 する 上 水 道 事 業 の 実 施 体 制 については エ 国 政 府 においては 上 下 水 道 省 (MWWU)が 所 掌 し 傘 下 に 実 施 機 関 として 上 下 水 道 合 資 会 社 (HCWW) 全 国 上 下 水 開 発 公 社 (NOPWASD) 上 下 水 建 設 庁 (CAPWO) 水 規 制 庁 (EWRA)がある Ministry of Water and Wastewater Utilities HCWW NOPWASD CAPWO EWRA Cairo 県 Alexandria 県 を 除 く 各 県 に 支 社 但 し North Sinai 県 South Sinai 県 合 わせ て1 支 社 ( 合 計 24 支 社 ) Cairo 県 Alexandria 県 を 除 く 各 県 に 支 所 但 し North Sinai 県 South Sinai 県 合 わせて 1 支 社 更 にPort Said Ismailiya Suezで 合 わ せて1 支 所 ( 合 計 22 支 所 ) Cairo 県 上 水 公 社 Cairo 県 下 水 公 社 図 2.1-5 上 下 水 道 省 の 組 織 図 Alexandria 県 上 水 公 社 Alexanderia 県 下 水 公 社 ( 注 )HCWW NOPWASD からの 聞 き 取 りをもとに 調 査 団 が 作 成 9 PPP 法 第 14 条 によると その 構 成 は 首 相 を 議 長 に 財 務 大 臣 投 資 大 臣 経 済 開 発 大 臣 法 務 大 臣 住 宅 公 共 事 業 大 臣 運 輸 大 臣 の 6 大 臣 に PPP 中 央 ユニット 長 を 加 えたもの とされている 首 相 は 必 要 に 応 じて 他 の 大 臣 をメンバーに 加 えることができる 首 相 不 在 の 場 合 は 財 務 大 臣 が 議 長 を 務 める 8

NOPWASD HCWW 支 社 HCWW 第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 HCWW は 運 転 および 保 守 管 理 を 行 う 各 地 方 (Cairo および Alexandria を 除 く)の 水 道 公 社 の 持 株 会 社 である 既 存 施 設 の O&M を 行 い その 経 験 から 将 来 の 水 道 需 要 を 予 測 し 新 規 施 設 の 計 画 立 案 を 行 う 上 述 のとおり SMP の 作 成 と 年 度 ごとの 見 直 しを 担 当 する Cairo の 本 社 は 支 社 の 監 理 業 務 も 行 う NOPWASD は 各 施 設 の 計 画 予 算 申 請 設 計 建 設 を 実 施 する なお Cairo および Alexandria については CAPWO が 全 てを 担 当 する 料 金 水 質 管 理 事 業 体 の 財 務 バランスなど 規 制 については 水 規 制 庁 が 担 当 する MWWU の 組 織 図 および HCWW と NOPWASD の 役 割 分 担 は それぞれ 図 2.1-5 図 2.1-6 のとおりであ る 後 者 は 調 査 団 が HCWW および NOPWASD との 三 者 会 議 で 聞 き 取 った 内 容 を 反 映 し ている HCWW 及 びNOPWASDの 役 割 分 担 戦 略 的 マスタープラン 監 理 マスタープラン O & M マスタープラン 事 業 計 画 の 立 案 財 務 省 へ 予 算 要 求 入 札 実 施 建 設 監 理 図 2.1-6 HCWW と NOPWASD の 役 割 分 担 概 念 図 ( 注 )HCWW NOPWASD からの 聞 き 取 りをもとに 調 査 団 が 作 成 2.2 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 資 金 調 達 方 針 および 事 業 展 開 計 画 2.2.1 資 金 調 達 方 針 本 節 では HCWW および Matrouh Red Sea Sinai の 各 HCWW 支 社 の 経 営 財 務 状 況 を 述 べたうえで エ 国 の 経 済 情 勢 官 民 パートナーシップ(PPP)について 記 述 する (1) 経 営 財 務 状 況 と 水 道 料 金 1 上 下 水 道 公 社 の 経 営 状 況 HWCC 傘 下 の 上 下 水 道 公 社 の 経 営 状 況 は 表 2.2-1 に 示 すとおりである 同 表 にみられる ように データを 入 手 した 2006 年 以 降 公 社 の 経 営 状 況 は 徐 々に 改 善 されつつあるが 水 道 事 業 収 入 により 減 価 償 却 を 含 む 運 転 維 持 管 理 費 を 回 収 できている 公 社 は 尐 なく 2011 年 6 月 期 は 6 公 社 であった 2011 年 に 民 主 化 革 命 が 起 こり 現 在 この 数 は 2 公 社 に 減 尐 していることである なお 本 調 査 時 点 において 黒 字 化 している 2 公 社 は Cairo 県 上 水 公 社 および Alexandria 県 上 水 公 社 であるが 両 県 においては 他 の 県 と 異 なり 水 道 公 社 と 下 水 道 公 社 を 別 々に 運 営 しているため 2 水 道 公 社 に 限 っては 収 益 性 の 悪 い 下 水 9

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 道 事 業 の 影 響 を 受 けていないためである 平 均 漏 水 率 は 徐 々に 減 尐 しつつあり 2011 年 には 23%であった 料 金 徴 収 率 は 比 較 的 高 く 2011 年 には 94%に 達 している 平 均 給 水 原 価 は 2011 年 において 1.09 LE/m 3 であ った 表 2.2-1 県 レベルの 上 下 水 道 公 社 の 経 営 状 況 収 支 漏 水 そ の 他 2006 年 6 月 期 2007 年 6 月 期 2008 年 6 月 期 2009 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 HCWW 傘 下 の 上 下 水 道 公 社 数 14 14 16 19 23 24 運 転 維 持 管 理 費 ( 施 設 減 価 償 却 費 を 除 く)を 回 収 できた 公 社 数 運 転 維 持 管 理 費 ( 施 設 減 価 償 却 費 を 含 む)を 回 収 できた 公 社 数 3 3 4 8 11 12 1 1 1 1 4 6 漏 水 率 25%を 超 える 公 社 数 11 11 11 11 9 7 平 均 漏 水 率 30% 29% 28% 27% 24% 23% 平 均 料 金 徴 収 率 80% 84% 87% 90% 93% 94% 平 均 給 水 原 価 [EGP/m3] 0.87 0.98 1.03 1.07 1.08 1.09 ( 出 所 )HCWW 生 活 水 の 供 給 に 関 して 海 水 淡 水 化 を 導 入 している 3 つの 公 社 (Matrouh Red Sea Sinai 上 下 水 道 公 社 )の 漏 水 率 を 表 2.2-2 に 示 すが 3 公 社 ともに 漏 水 率 は HCWW 傘 下 の 全 公 社 平 均 より 高 い 値 を 示 している 給 水 状 況 表 2.2-2 海 水 淡 水 化 を 導 入 している3 公 社 の 漏 水 率 Matrouh 上 下 水 道 公 社 Red Sea 上 下 水 道 公 社 (Hurghada 含 む) Sinai 上 下 水 道 公 社 (Sharm El Sheikh 含 む) 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 (1) 浄 水 生 産 量 [ 百 万 m 3 / 年 ] 89.879 92.577 35.959 44.807 94.578 128.160 (2) 浄 水 供 給 量 [ 百 万 m 3 / 年 ] 45.593 59.051 27.511 32.688 61.816 74.158 (3) 漏 水 量 =(1)-(2) [ 百 万 m 3 / 年 ] 44.286 33.526 8.448 12.119 32.763 54.002 (4) 漏 水 率 =(3)/(1) [%] 49.3% 36.2% 23.5% 27.0% 34.6% 42.1% ( 出 所 )HCWW 2 Matrouh Red Sea Sinai 各 上 下 水 道 公 社 の 財 務 状 況 海 水 淡 水 化 を 導 入 している 3 公 社 (Matrouh 上 下 水 道 公 社 Red Sea 上 下 水 道 公 社 Sinai 上 下 水 道 公 社 )の 損 益 計 算 書 (P/L) 貸 借 対 照 表 (B/S) キャッシュフロー 計 算 書 (C/F) をそれぞれ 表 2.2-3 表 2.2-4 表 2.2-5 に 示 す 表 2.2-3 の 損 益 計 算 書 (P/L)にみられるとおり 3 公 社 の 税 引 前 利 益 はいずれもマイナ ス( 赤 字 )であり また EBITDA(Earning Before Income Tax, Depreciation and Amortization) もマイナスである 運 営 費 用 の 一 部 は エ 国 政 府 より 補 助 金 の 形 で 補 てんを 受 けてい る 10

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 表 2.2-3 海 水 淡 水 化 を 導 入 している 3 公 社 の 損 益 計 算 書 (P/L) Red Sea 上 下 水 道 公 社 Sinai 上 下 水 道 公 社 Matrouh 上 下 水 道 公 社 損 益 計 算 書 (PL) (Hurghada 含 む) (Sharm El Sheikh 含 む) 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 売 上 (1) 水 道 料 金 43.196 37.487 83.492 76.451 83.613 40.202 (2) 水 道 接 続 料 43.656 58.650 1.756 1.774 1.361 0.990 (3) 下 水 使 用 量 11.180 6.244 1.507 6.204 6.795 8.231 (4) その 他 売 上 0.934 2.563 7.034 0.000 0.492 0.321 (5) 営 業 活 動 売 上 =(1)+(2)+(3)+(4) 98.966 104.945 93.789 84.430 92.260 49.743 (6) 財 務 活 動 利 益 ( 株 式 配 当 譲 渡 益 ) 0.000 0.000 0.000 29.643 0.000 0.000 (7) 財 務 活 動 利 益 ( 銀 行 利 子 ) 0.983 0.432 5.887 3.732 0.762 0.531 (8) 前 年 度 からの 繰 り 越 し 収 益 13.508 12.072 25.104 2.173 59.948 1.853 (9) 売 上 合 計 =(5)+(6)+(7)+(8) 113.457 117.449 124.780 119.978 152.971 52.128 補 助 金 等 24.141 57.000 0.000 29.643 0.187 96.501 費 用 (10) 原 材 料 費 2.421 2.555 1.707 0.644 2.518 2.050 (11) 動 力 費 18.321 17.551 26.294 33.799 32.158 46.100 (12) 消 耗 品 交 換 部 品 費 6.463 6.075 22.339 11.089 11.453 12.038 (13) 原 材 料 燃 料 消 耗 品 計 =(10)+(11)+(12) 27.205 26.180 50.340 45.532 46.130 60.187 (14) 賃 金 41.540 32.707 30.133 24.012 43.117 34.935 (15) 交 通 費 外 部 委 託 費 他 10.579 16.433 11.325 40.107 46.714 63.778 (16) 減 価 償 却 費 51.705 48.596 57.582 78.442 78.600 107.228 (17) その 他 費 用 0.387 0.413 0.728 0.708 0.436 0.387 (18) (6)~(8) 費 用 小 計 62.671 65.442 69.635 119.258 125.750 171.393 (19) 水 道 メーター 費 用 47.021 57.017 1.527 5.224 2.075 1.819 (20) 前 年 度 からの 繰 り 越 し 費 用 11.157 49.645 25.809 4.394 14.379 2.917 (21) 費 用 合 計 =(4)+(5)+(9)+(10)+(11) 189.594 230.992 177.446 198.420 231.450 271.251 税 引 前 利 益 -51.996-56.542-52.665-48.799-78.293-122.623 EBITDA -52.979-56.975-58.552-82.174-79.056-123.154 税 引 前 利 益 ( 補 助 金 を 除 外 した 場 合 ) -76.137-113.542-52.665-78.442-78.480-219.124 EBITDA( 補 助 金 を 除 外 した 場 合 ) -77.121-113.975-58.552-111.817-79.242-219.655 ( 注 )HCWW からの 情 報 をもとに 調 査 団 が 作 成 資 産 の 部 表 2.2-4 海 水 淡 水 化 を 導 入 している 3 公 社 の 貸 借 対 照 表 (B/S) 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 (1) 流 動 資 産 159.008 138.142 181.384 122.070 130.599 86.532 (2) 固 定 資 産 1,060.707 1,083.895 1,018.534 972.314 1,455.008 1,473.688 (4) 資 産 合 計 =(1)+(2)+(3) 1,219.714 1,222.036 1,199.918 1,094.384 1,585.607 1,560.220 負 債 純 資 産 の 部 貸 借 対 照 表 Matrouh 上 下 水 道 公 社 Red Sea 上 下 水 道 公 社 (Hurghada 含 む) Sinai 上 下 水 道 公 社 (Sharm El Sheikh 含 む) (1) 流 動 負 債 135.686 102.699 141.261 79.946 134.525 66.365 (2) 長 期 負 債 19.245 226.432 8.703 118.842 5.965 179.742 (3) 負 債 計 =(1)+(2) 154.930 329.131 149.964 198.788 140.490 246.108 (4) 自 己 資 本 株 式 1,187.002 963.128 1,181.062 974.038 1,646.030 1,436.731 (5) 利 益 準 備 金 0.000 0.000 0.000 0.000 0.003 0.003 (6) その 他 剰 余 金 ( 前 期 末 未 処 分 損 失 ) -70.222-13.680-78.442 0.000-122.623 0.000 (7) 当 期 利 益 ( 損 失 ) -51.996-56.542-52.665-78.442-78.293-122.623 (8) 純 資 産 計 =(4)+(5)+(6)+(7) 1,064.784 892.905 1,049.955 895.596 1,445.117 1,314.112 (8) 負 債 純 資 産 合 計 =(3)+(7) 1,219.714 1,222.036 1,199.918 1,094.384 1,585.607 1,560.220 ( 注 )HCWW からの 情 報 をもとに 調 査 団 が 作 成 11

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 表 2.2-5 海 水 淡 水 化 を 導 入 している 3 公 社 のキャッシュフロー(C/F) キャッシュフロー 計 算 書 Matrouh 上 下 水 道 公 社 Red Sea 上 下 水 道 公 社 (Hurghada 含 む) Sinai 上 下 水 道 公 社 (Sharm El Sheikh 含 む) 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 (1) 営 業 活 動 によるキャッシュフロー 26.150-248.690 9.912 63.573-73.519-107.514 (2) 投 資 活 動 によるキャッシュフロー -20.988 9.223-4.984-5.754-152.074-540.171 (3) 財 務 活 動 によるキャッシュフロー 0.000 231.837 0.000 10.000 209.298 676.885 (4) 当 期 のキャッシュフロー =(1)+(2)+(3) 5.162-7.630 4.928 67.819-16.295 29.201 (5) 期 初 のキャッシュフロー 12.915 20.545 67.819 0.000 29.201 0.000 (6) 期 末 のキャッシュフロー =(4)+(5) 18.077 12.915 72.747 67.819 12.906 29.201 ( 注 )HCWW からの 情 報 をもとに 調 査 団 が 作 成 3 水 道 料 金 世 界 各 国 の 状 況 と 同 じく 湾 岸 諸 国 においても 電 力 ガス 通 信 サービスには 料 金 が 請 求 されるのが 当 然 とみなされていたのに 対 し 水 は 政 府 によって 最 小 コストで 供 給 さ れる 資 源 とみなされていた( 社 団 法 人 日 本 原 子 力 産 業 協 会 2006 年 ) エ 国 も 例 外 で はなく 水 道 水 の 供 給 コストが 4~5 LE/m 3 であるのに 対 して 水 道 料 金 は 例 えば Cairo およびその 周 辺 では 0.4~0.5 LE/m 3 に 抑 えられている 10 この 低 価 格 帯 の 設 定 が 主 因 とな って HCWW の 各 県 支 社 の 経 営 は 国 からの 補 助 金 に 頼 る 状 況 が 続 いているものと 判 断 さ れる 11 3 公 社 の 給 水 原 価 とその 費 用 構 成 を 表 2.2-6 に 示 す 給 水 原 価 は いずれも 全 公 社 平 均 の 1.08 LE/m 3 (2010 年 ) 1.09 LE/m 3 (2011 年 )を 大 きく 上 回 っている 今 後 経 営 状 況 を 改 善 させるためには 水 道 料 金 の 値 上 げとともに 給 水 原 価 を 低 減 させることが 必 要 であ る 12 3 公 社 においては 現 状 不 足 している 水 供 給 量 に 関 して 今 後 海 水 淡 水 化 施 設 を 10 水 道 料 金 は 県 ごとに 体 系 が 異 なる 例 えば Red Sea 県 での 一 般 水 道 料 金 は 約 4LE/m 3 で ある また 月 間 使 用 量 や 工 場 の 規 模 によっても 異 なる 参 考 までに 2006 年 1 月 時 の Cairo 市 水 道 料 金 を 下 表 に 示 す ( 単 位 は LE/m 3 ) 一 般 用 ( 月 間 使 用 量 : 単 価 ) 業 務 用 ( 工 場 規 模 : 単 価 ) 1 m 3 以 上 10 m 3 未 満 :0.18 大 規 模 工 場 :0.80 10m 3 以 上 30m 3 未 満 :0.19 小 規 模 工 場 :0.70 30 m 3 以 上 :0.25 ( 出 所 ) 財 団 法 人 中 東 協 力 センター エジプト アラブ 共 和 国 の 産 業 基 盤 11 頁 2007.2 11 アラブの 春 前 は 11 の 県 公 社 で 水 道 料 金 の 収 入 によって O&M コストが 賄 われてい たが 前 述 のとおり 同 革 命 後 にこれをカバーできているのは CAPWO 傘 下 の Cairo 県 上 水 公 社 および Alexandria 県 上 水 公 社 の 2 社 のみである ただし これら 2 社 も 事 業 投 資 資 金 の 回 収 までには 至 っていない また 当 該 2 社 は 上 水 事 業 のみ 担 当 する 公 社 であり より コストがかかる 下 水 事 業 も 管 轄 する HCWW 各 支 社 にとって 現 行 料 金 体 系 においては O&M コストのカバーすら 困 難 な 状 況 にある 12 エ 国 政 府 関 係 者 は 水 道 料 金 の 値 上 げは 必 須 という 意 見 でほぼ 一 致 している Khalifa MWWU 大 臣 は 水 道 料 金 は 5~6 LE/m 3 に 設 定 されるべきであり これによって O&M 部 品 交 換 や 既 存 施 設 の 更 新 新 規 投 資 などのコストが 賄 われ 各 県 の 上 下 水 道 公 社 が 財 政 的 に 独 立 すべきであると 考 えている HCWW は 政 府 補 助 金 に 頼 る エ 国 の 体 質 や 本 調 12

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 新 設 して 対 応 する 計 画 としているが 給 水 原 価 を 低 減 するには 政 府 補 助 金 や ODA によ る 海 水 淡 水 化 施 設 建 設 資 金 の 援 助 あるいは PPP スキームによって 海 水 淡 水 化 施 設 の 建 設 および 運 転 維 持 管 理 を BOT(Build-Operate-Transfer) 契 約 で 実 施 することなどが 想 定 さ れる 給 水 原 価 表 2.2-6 海 水 淡 水 化 を 導 入 している3 公 社 の 給 水 原 価 Matrouh 上 下 水 道 公 社 Red Sea 上 下 水 道 公 社 (Hurghada 含 む) Sinai 上 下 水 道 公 社 (Sharm El Sheikh 含 む) 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 2011 年 6 月 期 2010 年 6 月 期 (1) 原 材 料 費 0.053 0.043 0.062 0.020 0.041 0.028 (2) 動 力 費 0.402 0.297 0.956 1.034 0.520 0.622 (3) 消 耗 品 交 換 部 品 費 0.142 0.103 0.812 0.339 0.185 0.162 (4) 原 材 料 燃 料 消 耗 品 計 =(1)+(2)+(3) 0.597 0.443 1.830 1.393 0.746 0.812 (5) 賃 金 0.911 0.554 1.095 0.735 0.698 0.471 (6) 交 通 費 外 部 委 託 費 他 0.232 0.278 0.412 1.227 0.756 0.860 (7) 減 価 償 却 費 1.134 0.823 2.093 2.400 1.272 1.446 (8) その 他 費 用 0.008 0.007 0.026 0.022 0.007 0.005 (9) (6)~(8) 費 用 小 計 1.375 1.108 2.531 3.648 2.034 2.311 (10) 水 道 メーター 費 用 1.031 0.966 0.056 0.160 0.034 0.025 (11) 繰 り 延 べ 費 用 0.245 0.841 0.938 0.134 0.233 0.039 (12) 費 用 合 計 =(4)+(5)+(9)+(10)+(11) 4.158 3.912 6.450 6.070 3.744 3.658 ( 出 所 )HCWW (2) 経 済 情 勢 エ 国 経 済 は 革 命 後 の 財 政 赤 字 が 深 刻 な 状 況 をもたらし 観 光 産 業 および 海 外 直 接 投 資 の 落 ち 込 みが 主 因 となり 大 幅 な 貿 易 赤 字 を 四 大 外 貨 収 入 源 ( 観 光 運 河 通 航 量 出 稼 ぎ 外 貨 送 金 石 油 輸 出 )で 補 填 する 従 来 の 構 造 が 崩 れ 国 際 収 支 を 悪 化 させた 特 に 外 貨 準 備 高 は 半 減 し 社 会 不 安 を 増 長 させている MWWU は 今 後 10 年 間 で 上 下 水 道 セ クターに 150 億 LE( 約 25 億 米 ドル)の 資 金 が 必 要 であるとしているが 政 府 に 十 分 な 予 算 がないため 小 規 模 のコミュニティ 事 業 は NGO による 実 施 を 推 奨 し 各 県 上 下 水 道 公 社 に ついては 補 助 金 ではなく 融 資 を 受 けて 事 業 を 実 施 することが 求 められるという 認 識 に 立 つ さらに PPP の 活 用 も 中 心 的 なスキームの1つとしており 海 水 淡 水 化 事 業 もその 対 象 とさ れる (3) 官 民 パートナーシップ(PPP) PPP 制 度 の 概 要 は 前 述 のとおりである 各 省 庁 から PPP 中 央 ユニットに 事 業 提 案 がな 査 前 後 の 同 国 政 情 不 安 を 挙 げ この 問 題 の 中 長 期 的 な 取 組 みを 検 討 している それは 3 つ のマイルストーンを 設 定 し 各 県 上 下 水 道 公 社 が 2020 年 までにこれらを 段 階 的 にクリアし ていくというものである 3 つのマイルストーンは 1 水 道 料 金 収 入 で O&M コストを 賄 う こと 2 収 入 を 増 やし 経 費 を 節 減 すること 3O&M コストに 加 え 水 道 料 金 収 入 で 投 資 コ ストも 賄 うことである 本 調 査 時 点 では Cairo 県 および Alexandria 県 上 水 公 社 の 2 社 のみ1 をクリアしているが HCWW 傘 下 の 各 県 上 下 水 道 公 社 は いずれのマイルストーンもクリ アしていない 13

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 されるところから PPP 案 件 化 の 手 続 きが 開 始 される 水 セクターにおいて 本 報 告 時 まで に PPP 案 件 として 決 定 した 事 業 ならびに PPP 案 件 化 のための 手 続 きが 開 始 された 事 業 は 表 2.2-7 のとおりである 表 2.2-7 上 下 水 道 セクターにおける PPP 案 件 リスト プロジェクト 名 処 理 能 力 状 況 New Cairo Wastewater Treatment Plant 250,000 m 3 /d 契 約 済 Abu Rawash Wastewater Treatment Plant 1,600,000 m 3 /d 入 札 手 続 き 中 Hurghada Sea Desalination Plant 40,000 m 3 /d ( 第 1 フェーズと 第 2 フェーズに 分 け それぞれ 20,000m 3 /d ずつ 実 施 予 定 ) フ レ フィーシ ヒ リティ スタディ 実 施 中 Sharm El Sheikh Sea Desalination Plant 20,000 m 3 /d フ レ フィーシ ヒ リティ スタディ 実 施 中 ( 出 所 ) Ministry of Finance, PPP Central Unit ホームページ(http://www.pppcentralunit.mof.go v.eg/content/projects/pages/allprojectsen.aspx?mode=1)(2013 年 3 月 10 日 アクセス) ( 注 ) なお Hurghada および Sharm El Sheikh の 両 海 水 淡 水 化 事 業 案 件 は 上 記 ホーム ページの 一 部 にて 欧 州 開 発 銀 行 との 間 でプレ フィージビリティにかかる 経 費 の 融 資 について 交 渉 中 とある 上 記 案 件 のうち Hurghada 海 水 淡 水 化 事 業 (40,000m 3 /d)および Sharm El Sheikh 海 水 淡 水 化 事 業 (20,000m 3 /d)に 関 して 現 在 実 施 中 のプレ フィージビリティスタディは 技 術 面 と 経 済 性 の 面 から 行 われるものである 経 済 性 に 関 しては 提 案 された 事 業 を 公 共 部 門 が 所 有 して 実 施 する 場 合 と 民 間 部 門 が 実 施 する 場 合 とで 比 較 し 想 定 されるリスクもコスト 化 され 経 済 性 に 反 映 される 民 間 部 門 が 実 施 するほうが 経 済 性 に 優 れるという 結 果 とな れば PPP 案 件 として 実 施 されることになる 本 調 査 時 における PPP 中 央 ユニットの 説 明 では 同 2 案 件 のスタディは 以 後 4 週 間 ほどでコンサルタントが 決 まり その 後 7~8 週 間 をかけプレ フィージビリティスタディが 行 われるとのことであった したがって 2013 年 6 月 頃 には 同 スタディの 結 果 がでる 見 込 みである これら 海 水 淡 水 化 2 案 件 を 含 め PPP 中 央 ユニットでは 全 セクターで 14~15 件 の 新 規 プロジェクトを 検 討 しており 今 後 1 年 以 内 に 8~10 件 を 入 札 PQ ステージに 進 めたいとし ている 参 考 情 報 として 唯 一 契 約 締 結 まで 進 んでいる New Cairo 下 水 処 理 プラント 事 業 の 入 札 結 果 等 の 詳 細 を 表 2.2-8 にまとめる なお 日 本 企 業 の PPP に 対 する 関 心 について 日 本 および 現 地 にて 関 係 者 から 聞 き 取 り を 行 ったところ 13 共 通 する 意 見 として ファイナンスにかかるリスクの 大 きさが 挙 げられ 13 大 日 本 土 木 株 式 会 社 水 道 機 工 株 式 会 社 住 友 商 事 株 式 会 社 双 日 株 式 会 社 東 レ 株 式 会 社 豊 田 通 商 株 式 会 社 三 井 物 産 株 式 会 社 八 千 代 エンジニアリング 株 式 会 社 の 8 社 か ら 聞 き 取 りを 行 った 14

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 た 現 状 では 電 力 セクターおよび 再 生 可 能 エネルギー 分 野 の 風 力 を 除 いて 現 地 通 貨 建 て での 資 金 回 収 となっており この 点 だけでも 投 資 をするという 判 断 を 下 すことは 難 しいと みる 企 業 幹 部 が 複 数 いた 実 際 上 の 問 題 として その 他 も 含 めたリスクファクターを 定 量 化 すれば 社 内 決 済 を 得 ることすら 困 難 と 思 われる 水 準 までコストが 上 昇 することを 指 摘 する 関 係 者 もいた さらに 仮 に 入 札 に 参 加 できたとしても リスク 分 を 低 く 抑 えること ができるような 外 国 企 業 とは 勝 負 にならないという 意 見 もあった また PPP 案 件 を 獲 得 し た 場 合 であっても 低 価 格 に 抑 えられている 水 道 料 金 は それ 自 体 が 短 期 もしくは 中 期 的 な 解 決 の 見 込 めない 深 刻 な 問 題 であり サービス 料 に 関 して エ 政 府 の 保 証 が 付 与 され るとしても 不 十 分 とみる 向 きも 複 数 あった そのなかには 世 界 銀 行 グループの MIGA (Multilateral Investment Guarantee Agency)などからの 担 保 の 必 要 性 を 挙 げる 企 業 もあった Project Owner 表 2.2-8 New Cairo 下 水 処 理 プラント 事 業 の PPP 入 札 結 果 New Urban Community Authority (NUCA) Design Capacity [m3/d] 250,000 m 3 /day Design- Build-Operation-Transfer (DBOT) Scheme 建 設 2 年 オペレーション18 年 2009 年 2 月 : 入 札 公 示 Date of EPC Tender Announcement 2009 年 6 月 : 契 約 2010 年 2 月 : ファイナンス クローズ PQ 技 術 財 務 法 律 面 からの 審 査 ( 具 体 的 項 目 はWebサイトに 掲 載 予 定 ) List of Criteria 7コンソーシアムがPQ 通 過 ポイントシステムによりパス オア フェイル 方 式 の 選 定 5コンソーシアムが 通 過 : (1) Orascom Construction Industries (Egypt) - Aqualia (Spain) - Aqualia Infrastructions (Spain) Technical Proposal (2) Mohamed Abdulmohsin Al Kharafi & Sons Company (Kuwait) (3) Samcrete (Egypt) - BefesaCTA (Spain) - Emasesa (Spain) List of Criteria for Selection -BDDC (Bahrain) (with weight%, or Point) (4) AAW Utilities (Egypt) - Veolia Water AMI (France) - INTECH (International Environmental Technologies) (Egypt) (5) Metito Berlin Wasser (Germany U.A.E) - Metito Projects (UAE) - ECG (Egypt) - Hassan Allam sons (Egypt) Financial Proposal CAPEX 及 び18 年 のOPEX( 固 定 費 ) OPEX( 変 動 費 )を 現 在 価 値 に 割 戻 す Bidding 最 低 価 格 入 札 者 が 受 注 Winner's Name Orascom Construction Industries(Egypt)-Aqualia(Spain)- Aqualia (with its Home Countiry) Infrastructions(Spain) Winning Price 総 額 260 億 エジプトポンド(うちCAPEXは786 百 万 エジプトポンド( 要 確 認 )) 現 状 建 設 はほぼ 完 成 し 2013 年 より 運 転 開 始 見 込 み ( 注 ) エ 国 財 務 省 PPP 中 央 ユニットからの 聞 き 取 りおよび 同 ユニットホーム ページをもとに 調 査 団 が 作 成 2.2.2 事 業 展 開 計 画 前 述 のとおり HCWW が 取 りまとめた SMP が 示 すところでは エ 国 西 部 地 中 海 沿 岸 の Matrouh Red Sea 沿 岸 の Hurghada Sinai 半 島 の Norh Sinai および South Sinai の 4 県 での 新 規 海 水 淡 水 化 プラント 建 設 によって 2037 年 までに 93 万 m 3 /d の 造 水 量 の 増 加 を 計 画 し ている 14 これら 4 県 は いずれもナイル 川 流 域 から 大 きく 離 れている 15 ( 次 頁 図 2.2-1 参 14 これには 2007 年 から 2012 年 の 未 完 事 業 も 含 まれる 15 地 域 間 の 優 先 度 に 大 差 はないが Red Sea 側 は 山 間 地 が 迫 っており 後 背 地 が 狭 い 状 況 に 対 15

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 照 ) 図 2.2-1 2007 年 から 2037 年 までの 海 水 淡 水 化 プラント 事 業 予 定 地 ( 注 )HCWW より 入 手 した 資 料 をもとに 調 査 団 が 作 成 2007 年 から 2037 年 までの 事 業 展 開 計 画 は 表 2.2-9 のとおり この 間 の 総 造 水 量 は 935,620 m 3 /d で 県 ごとの 内 訳 は Matrouh 県 が 89,500 m 3 /d Read Sea 県 が 443,520 m 3 /d Norh Sinai 県 が 140,600 m 3 /d South Sinai 県 が 262,000 m 3 /d となっている HCWW は 2037 年 までを 5 年 ごとに 区 切 って 計 画 を 立 てており ここで 2007 年 から 2012 年 までを 第 1 期 とし 以 後 第 2 期 (2012 年 ~2017 年 ) 第 3 期 (2017 年 ~2022 年 )など とすれば 昨 年 より 続 く 第 2 期 の 造 水 量 が 最 も 大 きく 29 万 m 3 /d これに 第 4 期 の 23 万 m 3 /d 第 5 期 の 21 万 m 3 /d と 続 く 各 期 の 県 ごとの 造 水 量 をみると Red Sea 県 の 第 2 期 第 4 期 がそれぞれ 約 17 万 m 3 /d 約 16 万 m 3 /d と 突 出 して 大 きい 計 画 となっている 一 方 Matrouh 県 では 第 1 期 の 66,000 m 3 /d を 最 高 に 第 3 期 は 19,000 m 3 /d それ 以 降 は 1 件 2,000 m 3 /d のみと 他 の 3 県 と 比 較 し て 件 数 が 極 端 に 尐 ないことから 同 県 の 第 4 期 以 降 の 計 画 は 作 成 されていないとみるのが 妥 当 と 思 われる North Sinai 県 と South Sinai 県 は 造 水 量 の 増 減 幅 が 小 さい 計 画 となって おり 両 県 を 合 わせた 最 大 の 造 水 量 でも 11 万 m 3 /d( 第 5 期 )である 両 県 の 計 画 では 1 つのプラントの 工 事 を 3 期 や 4 期 に 渡 って 実 施 するものが 比 較 的 多 くみられる し Matrouh 県 は 後 背 地 が 広 く 開 発 が 急 がれるため 地 中 海 側 が 優 先 するとみる HCWW 高 官 もいるが 表 2.2-9 のとおり SMP で 最 も 造 水 量 が 多 く 計 画 されているのは Red Sea 県 で ある 16

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 表 2.2-9 HCWW の 海 水 淡 水 化 事 業 展 開 計 画 Year 2007-2012 2012-2017 2017-2022 2022-2027 2027-2032 2032-2037 Matrouh Governorate Subtotal 89,500 2,500 66,000 19,000 0 0 2,000 Const. of Seedy Abdel Rahman Plant 12,000 Expansion of Al Dabaa Plant 10,000 Construction of Al Negaila 1,000 Al Barany Plant 2,000 5,000 Construction of Bagoush 24,000 Expansion of Bagoush 24,000 Al Saloom 1,000 4,000 2,000 Expansion of Saloom 4,000 Cleopatra 500 Red Sea Governorate Subtotal 443,520 3,000 173,770 5,250 161,500 100,000 0 Al Yosr Hurghada (Ongoing) 20,000 Expansion of Al Yosr Hurghada 20,000 South Hurghada 70,000 70,000 100,000 Safaga Plant (Under construction 6,000 m3/d) 9,000 New desalination plant in Safaga 3,000 30,000 Al Qusair Plant 3,000 Expansion of Al Qusair 2,000 New desalination plant in Al Qusair 14,000 21,000 Expansion of new plant in Marsa Allam 8,000 19,000 Const. of Marsa Allam Central Des. Plant 24,000 14,000 Expansion of Shalateen Des. Plant 3,500 2,000 7,500 Expansion of Hamata 250 150 Expansion of Marsa Hameera-Shalateen 270 100 Expansion of Abo Ramad-Shalateen 1,750 Expansion of Halayeb 1,000 North Sinai Governorate Subtotal 140,600 600 20,000 30,000 30,000 30,000 30,000 Expansion of Nekhel Plant 150 Al Hasana Const. of 3 des. plants 450 Al Arish Plant (Under const.) 5,000 Const. of two plants in Al Arish (Under const.) 5,000 New plant 1 in Rafah (Under const.) 5,000 Al Sheikh Zewayed 5,000 Expansion of Al Areesh 1 10,000 Expansion of Al Areesh 2 10,000 Expansion of Rafah Plant 5,000 Expansion of Al Sheikh Zewayed 5,000 Construction of Al Arish 3 10,000 10,000 10,000 Construction of Al Arish 4 10,000 10,000 10,000 Construction of Rafah 2 5,000 5,000 5,000 New Plant 2 in Sheikh Zewayed 5,000 5,000 5,000 South Sinai Governorate Subtotal 262,000 0 31,000 61,000 40,000 80,000 50,000 Expansion of Dahab Plant 5,000 Expansion of Newaibaa Plant 5,000 Expansion of Old Sharm El Sheikh Plant 5,000 Expansion of Maqar El Reaasa Plant (Under const.) 5,000 Sharm El Sheikh 10,000 10,000 50,000 20,000 New Newaibaa 10,000 20,000 30,000 Al Nabq Plant 12,000 (Under construction) 6,000 6,000 Construction of Abo Redees Plant 5,000 10,000 10,000 5,000 Construction of Abo Znema Plant 5,000 10,000 10,000 5,000 Construction of Altor Plant 10,000 10,000 Total Capacity To Be Increased 935,620 6,100 290,770 115,250 231,500 210,000 82,000 2.3 過 去 の 入 札 状 況 ( 注 )HCWW より 入 手 した 資 料 をもとに 調 査 団 が 作 成 2.3.1 NOPWASD リスト 記 載 事 業 の 入 札 状 況 前 述 のとおり 調 査 団 が NOPWASD より 入 手 した 情 報 では Matrouh Red Sea North Sinai South Sinai の 各 県 において これまでに 33 基 の 海 水 淡 水 化 プラント 建 設 が 完 了 している 17

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 また 本 報 告 時 点 で 建 設 中 のプラントは 8 基 あり これらの 合 計 は 41 基 に 上 る 既 存 お よび 建 設 中 のプラントは 以 下 のとおりである 表 2.3-1 上 下 水 道 省 が 管 轄 する 既 存 の 海 水 淡 水 化 施 設 Project Capacity (m 3 /day) Matrouh Governorate 5,691 Desalination plant of Cleopatra 2,000 Desalination plant of El-Salom 2,000 Desalination plant of Sedi Barani 1,000 Desalination plant of El-Maraky 319 Desalination plant of Am El-Sagher 159 Desalination plant of Bhi El-Dein 213 Red Sea Governorate 13,800 17 desalination plants 12,000 Desalination plant of Shalaten 1,500 Desalination plant of Qwser 300 North Sinai Governorate 600 Desalination plant of Nakhl 150 Desalination plant of Hasna 300 Desalination plant of Abo Ogelah 150 South Sinai Governorate 40,000 Desalination plant of Sharm El-Sheikh and its extension (ⅰ) 10,000 Desalination plant of El-Shabab 3,000 Desalination plant of Dahab and its extension (ⅱ) 12,000 Desalination plant of Noabea and its extension 1 10,000 Desalination plant of Taba (ⅲ) 5,000 Total Capacity 60,091 ( 出 所 ) NOPWASD ( 注 1) Red Sea 県 における Shalaten Qwser 以 外 の 17 施 設 の 事 業 の 内 訳 は 不 明 ( 注 2) プロジェクト 名 の 英 字 表 記 は NOPWASD から 入 手 した 資 料 のものを 使 用 したが South Sinai 県 の Noabea については Nuweiba がより 適 切 と 思 われるため 本 報 告 ではこれを 使 用 する ( 注 3) プロジェクト 名 の 後 に 番 号 を 付 記 したものは DesalData.com のデータと 照 合 ができたもの 数 字 は 便 宜 上 のもの ( 後 述 参 照 ) 表 2.3-2 上 下 水 道 省 が 管 轄 する 建 設 中 の 海 水 淡 水 化 プラント Project Capacity (m 3 /day) Cost (million LE) Served population Served regions Remarks Matrouh Governorate 36,000 400 60,000 Desalination Plant of Marsa Matroh 2 24,000 280 30,000 Marsa Matroh City Desalination Plant of Sidi Abd Rahman 12,000 120 30,000 Sidi Abd El Rahman region Design-build project by Austrian tide loan. JV of UNIHA and Orascom. Red Sea Governorate 46,000 450 78,000 Desalination plant of El Yosr 40,000 400 41,000 Hurghada City Desalination plant of Safaga 6,000 50 37,000 Safaga City North Sinai Governorate 20,000 330 164,000 Three desalination plants Cities of Aresh, Rafah, 3 15,000 250 110,000 (Aresh, Rafah, Sheikh Zuwaid) Sheikh Zuwaid Desalination plant of Aresh 5,000 80 54,000 Aresh City By Austrian loan South Sinai Governorate 17,000 175 80,000 Desalination plant of Nabba 4 12,000 140 40,000 Sharm El-Sheikh Extension desali. plant of El-Shabab 5,000 35 40,000 Sharm El-Sheikh Capacity increase from 3,000 to 8,000 m 3 /d Total 119,000 1,355 382,000 18

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 ( 注 1) NOPWASD より 入 手 した 資 料 に 一 部 情 報 を 追 加 し 調 査 団 が 作 成 ( 注 2) プロジェクト 名 の 英 字 表 記 は NOPWASD から 入 手 した 資 料 のものを 使 用 したが South Sinai 県 の Nabba については Nabaq もしくは Nabq が 適 切 と 思 われ 本 報 告 では Nabq を 使 用 する ( 注 3) プロジェクト 名 の 後 に 番 号 を 付 記 したものは DesalData.com のデータと 照 合 ができたもの 数 字 は 便 宜 上 のもの ( 後 述 参 照 ) 本 調 査 で NOPWASD から 入 手 した 上 記 情 報 を 世 界 各 地 の 海 水 淡 水 化 事 業 の 情 報 提 供 サ ービスを 行 っている DesalData.com のデータと 照 合 した その 結 果 表 中 の1~4に 関 して 一 致 し (ⅰ)~(ⅲ)に 関 しては 類 似 するプロジェクトを 同 データベースから 抽 出 した 抽 出 された 追 加 の 情 報 とともに それぞれの 詳 細 を 以 下 にまとめる 1 Nuweiba Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) Scope type Greenfield RO (Reverse osmosis) Doosan Hydro Technology, Inc.EPC contractor Plant type Stand-alone Output water 10,000 m 3 /d User category Municipalities as drinking water Plant status Online Plant configuration Standard Award 2000 Est. EPC cost USD 19,690,000 Online 2002 2 Marsa Matrouh Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) User category Military RO (Reverse osmosis) Desalia EPC contractor Plant status Construction Output water 24,000 m 3 /d Energy Recovery, Inc. Equipment supplier (Energy Recovery Device) Award 2011 Sulzer Pumps Equipment supplier (Pumps) Online 2013 Fluytec S.A. Equipment supplier (Valves) TAM Environmental Egyptian Minister of Defense O&M contractor Owner - Client 3 North Sinai (Al Arish) Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) User category Municipalities as drinking water RO (Reverse osmosis) Output water 5,000 m 3 /d Egyptian Group for Engineering & Commence Consultant Plant status Construction No. of units 3 Christ Water Technology Group EPC contractor Award 2010 1st-pass RO system: H. BUTTING GmbH & Co. KG Equipment supplier (Pipes) Online 2012 Membrane type SW Membrane Dow Filmtec Equipment supplier (Membranes) NOPWASD Owner - Client 19

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 (Rafah) Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) User category Municipalities as drinking water RO (Reverse osmosis) Output water 5,000 m 3 /d Egyptian Group for Engineering & Commence Consultant Plant status Construction No. of units 3 Christ Water Technology Group EPC contractor Award 2009 1st-pass RO system: Ebro Armaturen Gebr. Broer GmbH Equipment supplier (Valves) Online 2011 Membrane type SW Membrane Dow Filmtec Equipment supplier (Membranes) NOPWASD Owner - Client (Sheikh Zuwaid) Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) User category Municipalities as drinking water RO (Reverse osmosis) Output water 5,000 m 3 /d Egyptian Group for Engineering & Commence Consultant Plant status Construction No. of units 3 Christ Water Technology Group EPC contractor Award 2009 1st-pass RO system: Ebro Armaturen Gebr. Broer GmbH Equipment supplier (Valves) Online 2011 Membrane type SW Membrane TECVAL, S.L. Equipment supplier (Valves) Dow Filmtec NOPWASD Equipment supplier (Membranes) Owner - Client 4 Nabq Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) User category Municipalities as drinking water RO (Reverse osmosis) Intech EPC contractor Output water 12,000 m 3 /d Plant status Construction No. of units 4 Award 2009 Online 2011 (ⅰ) Sharm El Sheikh(2 件 ) Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) Scope type Greenfield RO (Reverse osmosis) Dow Water Solutions - Plant type Stand-alone Output water 7,000 m 3 /d GAWA EPC contractor User category Municipalities as drinking water No. of units 2 Dow Filmtec Equipment supplier (Membranes) System Single Pass Sinai Electric & Water Company Owner - Client Plant status Online Configuration Brine Staging Emergy recovery ERI Est. EPC cost USD 16,750,000 Feed pump drive Electric Motor 2nd-pass RO system: P lan t c o n f igu ratio n Standard Control type Feed Control Membrane type SW Membrane Award 1995 1st-pass RO system: Passivation Lime water Online 1997 Membrane typesw Membrane Disinfection Chlorination 20

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) Scope type Greenfield RO (Reverse osmosis) Dow Water Solutions - Plant type Stand-alone Output water 14,000 m 3 /d Waterlink EPC contractor User category Tourist facilities as drinking water No. of units 2 Dow Filmtec Equipment supplier (Membranes) System Single Pass 1st-pass RO system: Plant status Online Feed pump drive Electric Motor Membrane type HF Membrane Est. EPC cost USD 37,020,000 Award 2000 P lan t c o n f igu ratio n Standard Online 2001 (ⅱ) Dahab(2 件 ) Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) Scope type Greenfield RO (Reverse osmosis) GE INFRASTRUCTURE - Plant type Stand-alone Output water 7,000 m 3 /d GE Zenon EPC contractor User category Municipalities as drinking water Award 2004 Canadian Environmental Alternatives Ltd. Technical advisor Plant status Online Online 2005 Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) User category Municipalities as drinking water RO (Reverse osmosis) GE INFRASTRUCTURE EPC contractor Output water 10,000 m 3 /d Plant status Online No. of units 2 Canadian Environmental Alternatives Ltd. Equipment supplier (Energy Recovery Device) Award 2008 1st-pass RO system: Online 2009 Membrane type SW Membrane ( 注 ) 既 存 プラントの 拡 張 Koch Membrane Systems Equipment supplier (Membranes for RO) (ⅲ) Taba Basic Information Technical specifications Contracted companies (Name / Role) Scope type Greenfield RO (Reverse osmosis) American Engineering ServicesEPC contractor Plant type Stand-alone Output water 10,000 m 3 /d Doosan Hydro Technology, Inc.EPC contractor User category Municipalities as drinking water No. of units 4 Express Trading Owner - Client System Single Pass Plant status Online Feed pump drive Electric Motor Est. EPC cost USD 19,690,000 1st-pass RO system: P lan t c o n f igu ratio n Standard Membrane typesw Membrane Award 2000 Online 2002 2.3.2 過 去 の 事 例 からみる 入 札 参 加 要 件 と 評 価 のポイント 入 札 は 一 般 競 争 入 札 と 指 名 競 争 入 札 が 行 われており 一 般 競 争 入 札 では 事 前 資 格 審 査 (PQ:Prequalification)を 経 るものと 経 ないものがある 海 水 淡 水 化 事 業 の 入 札 で 多 いのは PQ のない 一 般 競 争 入 札 であり これは 海 水 淡 水 化 技 術 を 有 するメーカーが 限 られている 21

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 ことによる 入 札 時 の 技 術 審 査 の 基 準 は 施 設 の 仕 様 によって 異 なるものの 一 般 設 計 基 準 が 設 けられている 財 務 審 査 は 技 術 審 査 を 通 過 したプロポーザルが 対 象 で 価 格 審 査 のみとなっている 昨 秋 に 実 施 されたとされるある 入 札 は まれなケースにあたる PQ のある 一 般 競 争 入 札 で あった 当 該 事 前 資 格 審 査 では 建 設 業 連 合 会 員 証 や 売 上 税 に 関 する 登 録 証 税 金 カード 登 録 データ( 商 業 登 記 産 業 登 録 輸 入 登 録 など) 組 織 図 および 人 材 や 等 級 などの 主 要 な 情 報 を 盛 り 込 んだ 管 理 体 制 建 造 物 事 務 所 コンピューターなどの 調 達 可 能 性 と 調 達 方 法 などの 情 報 提 供 が 求 められている また エ 国 企 業 が 共 同 企 業 体 の 幹 事 企 業 であるこ と さらに 出 資 比 率 や 共 同 企 業 体 の 種 別 ( 連 合 体 か 共 同 体 かの 別 ) エ 国 企 業 と 外 国 企 業 の 各 機 能 役 割 共 同 企 業 体 の 代 表 者 の 氏 名 と 役 職 などの 情 報 提 供 も 求 められている その 他 過 去 3 年 間 の 事 業 予 算 や 過 去 10 年 間 に 実 施 した 大 規 模 海 水 淡 水 化 施 設 事 業 費 財 務 諸 表 などの 提 出 も 求 められている 当 該 案 件 の 事 前 資 格 審 査 の 項 目 とスコアの 配 分 は 以 下 のとおりであった 表 2.3-3 海 水 淡 水 化 プラント 事 業 資 格 審 査 の 項 目 とスコア 配 分 ( 事 例 ) 評 価 項 目 1. 異 なるシステムでの 海 水 淡 水 化 プラントの 設 計 建 設 O&M 実 績 10 2. 過 去 10 年 間 における 異 なるシステムでの 海 水 淡 水 化 プラントの 設 計 建 設 O&M 実 績 ( 件 数 事 業 費 ) 30 (1) プロジェクト 件 数 1 10 件 以 上 10 点 (*) (* 注 :15 点 の 誤 りと 思 われる) 2 5~9 件 10 点 3 5 件 未 満 5 点 (2) 事 業 費 (エシ フ トホ ント ) 1 3 億 LE 以 上 15 点 2 2 億 LE 以 上 3 億 LE 未 満 10 点 3 2 億 LE 以 下 5 点 3. 過 去 10 年 間 におけるROシステムによる 処 理 能 力 20,000m3/d 以 上 の 海 水 淡 水 化 プラントの 設 計 建 設 30 運 営 実 績 ( 件 数 事 業 費 ) (1) プロジェクト 件 数 1 10 以 上 2 5 未 満 (2) 事 業 費 (エシ フ トホ ント ) 1 5 億 以 上 2 5 億 未 満 4. 省 エネルキ ー 及 び 低 化 学 物 質 を 達 成 する 標 準 かつ 技 術 的 な 基 礎 に 応 じた 海 水 淡 水 化 フ ラント 設 計 能 力 20 (1) 省 エネルキ ーを 達 成 する 標 準 かつ 技 術 的 な 基 礎 に 応 じた 海 水 淡 水 化 フ ラント 設 計 能 力 15 点 (2) 低 化 学 物 質 を 達 成 する 標 準 かつ 技 術 的 な 基 礎 に 応 じた 海 水 淡 水 化 フ ラント 設 計 能 力 5 点 5. 企 業 又 は 共 同 企 業 体 の 組 織 図 技 術 及 び 財 務 能 力 装 備 5 6. 必 要 な 書 類 やデータを 提 供 した 度 合 5 合 計 100 ( 注 )NOPWASD からの 情 報 をもとに 調 査 団 が 作 成 スコア 次 に PQ がなかったと 思 われる 入 札 に 関 して 入 手 した 情 報 をまとめる この 事 業 は 1 基 あたりの 造 水 量 が 3,000 m 3 /d の 海 水 淡 水 化 プラント 2 基 を Red Sea 沿 岸 に 建 設 するもので 淡 水 化 後 の 水 質 は WHO 基 準 を 満 たし TDS が 500 ppm 未 満 であることが 前 提 となってい る 入 札 者 には 以 下 の 提 出 が 求 められている (1) 下 記 を 含 むがこれらに 限 定 されるものではない 全 ての 技 術 データ 製 造 者 に 関 する 情 報 : 1 材 料 仕 様 書 技 術 注 記 設 計 計 算 2 プラントの 一 般 配 置 図 サービスコネクション 電 力 定 格 22

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 3 流 れ 容 量 計 装 制 御 を 示 す 工 程 図 4 型 製 造 者 原 産 国 を 表 示 した 設 備 品 目 の 一 覧 表 5 土 台 その 他 建 造 物 土 木 工 事 の 一 般 配 置 図 (2) 設 計 製 品 の 配 送 プラント 部 品 の 据 え 付 け 試 運 転 と 検 査 エンジニアの 承 認 日 を 含 む 手 順 に 関 する 覚 書 (3) 3 年 および 1 年 運 転 に 推 奨 されるスペアパーツのリスト (4) 据 え 付 け 検 査 および 試 運 転 期 間 中 に 現 場 にて 実 技 ならびに 理 論 トレーニングを 実 施 す る ためのトレーニングプログラム 案 の 詳 細 (5) 5 件 以 上 の 海 水 RO プラントの 設 計 および 設 置 にかかる 実 績 (6) 対 象 案 件 以 外 に 関 する 次 の 情 報 : 1 過 去 の 水 処 理 プラント 建 設 数 建 設 地 各 プラントの 型 およびサイズ 設 置 日 建 設 完 了 日 2 主 要 な 人 員 アフターサービスに 関 する 記 述 3 測 定 用 の 可 動 式 ラボラトリーおよび 水 質 コントロール 用 の 分 析 室 当 該 案 件 の 技 術 審 査 の 項 目 とスコア 配 分 は 以 下 のとおりであった 表 2.3-4 海 水 淡 水 化 プラント 事 業 の 入 札 における 技 術 審 査 項 目 とスコア 配 分 ( 事 例 ) 評 価 項 目 スコア 1. 会 社 情 報 10 類 似 事 業 の 実 績 2. 設 計 内 容 20 3. プラント 敷 地 の 最 適 活 用 度 15 4. 電 子 機 械 設 備 供 給 品 濾 過 水 ポンプ 機 械 5 原 水 ポンプ 機 械 5 濾 過 排 水 ポンプ 機 械 3 電 気 設 備 4 機 械 設 備 4 化 学 設 備 3 主 要 ユニットの 減 価 償 却 率 6 5. 土 木 工 事 供 給 品 10 6. プロジェクト 履 行 方 法 及 びスケジュール 5 7. 電 気 消 費 量 5 8. 年 間 化 学 品 コスト 5 合 計 100 ( 注 1) NOPWASD からの 情 報 をもとに 調 査 団 が 作 成 ( 注 2) スコアが 75 以 上 であれば 技 術 審 査 に 合 格 したとみなされ 財 務 審 査 に 進 む 23

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 2.3.3 NOPWASD 側 コンサルタントの 概 要 NOPWASD は 海 水 淡 水 化 プラント 建 設 事 業 の 実 施 に 際 して 設 計 の 審 査 と 事 業 実 施 中 の 管 理 にあたるコンサルタントを 指 名 入 札 により 調 達 している 2010 年 に 行 われた North Sinai 県 における 造 水 量 5,000 m 3 /d 規 模 の 海 水 淡 水 化 プラント 事 業 のコンサルタント 契 約 の 入 札 には 4 社 が 参 加 している 16 技 術 審 査 では 企 業 およびコンサルタントチーム 要 員 の 実 績 ならびに 業 務 実 施 の 方 法 が 評 価 される チームは 下 記 ポジションとそれぞれの 最 低 経 験 年 数 を 満 たす 6 名 から 構 成 することとされている 入 札 結 果 は 表 2.3-5 のとおりであっ た 1. Project Manager (Mechanical Engineer) 20 年 2. Deputy Project Manager (Civil Engineer) 15 年 3. Executive Civil Engineer 10 年 4. Executive Mechanical Engineer 10 年 5. Executive Electrical Engineer 10 年 6. Electrical Engineer (Equipment and control systems) 10 年 表 2.3-5 海 水 淡 水 化 プラント 事 業 のコンサルタント 契 約 入 札 の 結 果 ( 事 例 ) 各 スコアと 順 位 業 者 1 業 者 2 業 者 4 1. 財 務 スコア 1,230,000 1,122,000 990,000 ( 財 務 スコアの 順 位 ) (3) (2) (1) 2. 技 術 スコアの 換 算 係 数 0.97 0.75 0.84 3. 入 札 得 点 ( 1 を 3 で 割 った 値 ) 1,268,041 1,496,000 1,178,571 ( 順 位 ) (2) (3) (1) ( 注 )NOPWASD からの 情 報 をもとに 調 査 団 が 作 成 この 入 札 を 落 札 した EGEC の 入 札 価 格 は 設 計 審 査 に 140,000 LE 実 施 管 理 に 850,000 LE という 内 訳 だった 実 施 管 理 費 の 明 細 は 下 表 のとおりであった 表 2.3-6 海 水 淡 水 化 プラント 事 業 のコンサルタント 契 約 落 札 額 の 一 部 明 細 ( 事 例 ) Personnel Number Execution Period Fee Total Fee (persons) (months) (LE per month) (LE) Project Manager (Mechanical Engineer) 1 10 22,000 220,000 Deputy project manager (Civil Engineer ) 1 10 18,000 180,000 Executive Civil Engineer 1 8 15,000 120,000 Executive Mechanical Engineer 1 8 15,000 120,000 Executive Electric Engineer 1 8 15,000 120,000 Electric Engineer (Instrumentation and Control) 1 6 15,000 90,000 ( 注 )NOPWASD からの 情 報 をもとに 調 査 団 が 作 成 850,000 16 1Engineering Consultations & Designs 2Arab Consultant Engineers 3Engineering Consultant Group 4Egyptian Group of Engineering Consultations(EGEC)の 4 社 で 4 が 落 札 した 3 は 技 術 審 査 で 失 格 している 24

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 2.4 今 後 の 方 向 性 2.1 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 で 述 べたように HCWW の 取 りまとめによ って 作 成 された SMP を 受 けて NOPWASD は 各 施 設 の 事 業 計 画 の 立 案 に 着 手 する 前 述 の とおり 今 後 建 設 の 着 工 が 予 定 されているプラントは 24 基 あり PPP 案 件 の 対 象 となっ た 2 期 を 除 き 予 算 が 確 保 されたうえで 順 次 入 札 の 準 備 が 行 われるものと 考 えられる ( 表 2.4-1 参 照 ) SMP の 計 画 ( 表 2.2-9)を 建 設 中 の 事 業 ( 表 2.3-2)と 建 設 着 工 予 定 の 事 業 ( 表 2.4-1)と 照 合 すれば 4 県 いずれにおいても SMP で 掲 げられた 目 標 造 水 量 に 及 んでいないことがわ かる 特 に Red Sea 県 と South Sinai 県 に 関 しては SMP での 計 画 造 水 量 がそれぞれ 443,520 m 3 /d 262,000 m 3 /d であるのに 対 して NOPWASD で 決 定 している 目 標 造 水 量 ( 建 設 中 およ び 建 設 着 工 予 定 の 造 水 量 の 和 )はそれぞれ 153,000 m 3 /d 55,000 m 3 /d と 差 が 大 きい したが って SMP に 大 きな 修 正 がなされない 限 り 今 後 これらの 差 を 埋 めるべく NOPWASD に て 当 該 2 県 における 施 設 計 画 の 策 定 と 入 札 の 手 続 きが 比 較 的 優 先 されるものと 考 えるこ ともできる 17 表 2.4-1 NOPWASD による 今 後 の 海 水 淡 水 化 プラント 計 画 Project Capacity Cost Served (m 3 /day) (million LE) population Served regions Remarks Matrouh Governorate 38,000 480 155,000 Extension desalination plant of Clieopatra 3,000 50 25,000 Clieopatra City Increase from 2000 m 3 /d to 5000 m 3 /d Desalination plant of Menaa Hashesh 10,000 150 50,000 Menaa Hashesh region Extension desalination plant of El-Salom 2,000 30 30,000 El-Salom City Increase from 2000 m 3 /d to 4000 m 3 /d Extension desalination plant of Sedi Barani 3,000 50 20,000 Sedi Barani City Increase from 1000 m 3 /d to 4000 m 3 /d Desalinatio plant of El Ramlya 10,000 100 10,000 El Ramlya Master Plan 2014/2015 Desalinatio plant of El Dabaa 10,000 100 20,000 El Dabaa City Master Plan 2015/2016 Red Sea Governorate 107,000 1,065 126,000 Extension desalination plant of Shalaten 1,500 10 4,000 Shalaten City Extension desalination plant of Halaib 1,500 15 4,000 Halaib City Desalination plant of South Hurghada (1) 40,000 400 35,000 South part of Hurghada Master Plan 2014-2015 2013 年 2 月 中 にEPC 入 札 を 公 示 予 定 Desalination plant of South Hurghada (2) 30,000 300 35,000 South part of Hurghada Master Plan 2019-2020 フェース 1より 優 先 度 低 (NOPWASD) PPPに Desalination plant of tourist villages 24,000 240 41,000 Tourist villages Master Plan 2015-2016 Extension desalination plant of Marsa Alam 10,000 100 7,000 Marsa Alam City Master Plan 2014-2015 North Sinai Governorate 45,000 450 193,000 Desalination plant of North Sinai 20,000 200 45,000 Bir Al-Abed City Extension desalination plant of Aresh (1) 10,000 100 46,000 Aresh City Master Plan 2017-2018 Extension desalination plant of Aresh (2) 5,000 50 46,000 Aresh City Master Plan 2017-2018 Extension desalination plant of Rafah 5,000 50 35,000 Rafah City Master Plan 2017-2018 Extension desalination plant of Sheikh Zuwaid 5,000 50 21,000 Sheikh Zuwaid City Master Plan 2017-2018 South Sinai Governorate 38,000 420 240,000 Extension desalination plant of Dahab 5,000 60 40,000 Dahab City From 10000 m 3 /d to 15000 m 3 /d Extension desalination plant of Noabea 5,000 60 40,000 Noabea City From 10000 m 3 /d to 15000 m 3 /d Desalination plant of Abou Zenema 4,000 50 20,000 Abou Zenema City Desalination plant of Abou Redes 4,000 50 20,000 Abou Redes City Extension desalination plant of Sharm El-Sheik 5,000 50 40,000 Sharm El-Sheikh City Master Plan 2017-2018 Extension desalination plant of El Reasa 5,000 50 40,000 Inside Sharm El-Sheikh City Master Plan 2017-2018 New desalination plant of Sharm El-Sheikh 10,000 100 40,000 Sharm El-Sheikh City Master Plan 2017-2018 PPPに(20000m 3 /d) NOPWASDが 実 施 する 場 合 は2フェース に 分 けること 検 討 した(10000 m 3 /d 2 回 ) Total 228,000 2,415 714,000 ( 注 )NOPWASD より 入 手 した 資 料 に 一 部 情 報 を 追 加 し 調 査 団 が 作 成 17 ただし HCWW のなかには Matrouh 県 上 下 水 道 公 社 のマネージメント 能 力 は Red Sea 県 上 下 水 道 公 社 および Sinai 上 下 水 道 公 社 との 比 較 で 低 いとみる 者 もおり 同 県 における 今 後 の 計 画 立 案 等 の 進 捗 に 遅 れがでる 可 能 性 も 否 めない 25

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 2.5 他 ドナーの 支 援 状 況 海 水 淡 水 化 事 業 に 特 化 したドナー 国 からの 支 援 は 多 くない MWWU の Khalifa 大 臣 はじ め HCWW や NOPWASD からの 聞 き 取 りにおいても 本 分 野 における 外 国 からの 支 援 は 非 常 に 限 られていることが 報 告 されている そのなかでも エ 国 との 関 係 が 深 い 欧 州 勢 の 動 向 に 注 目 したいところだが 具 体 的 に 確 認 できのは オーストリアの 取 り 組 みである 同 国 は エ 国 政 府 との 間 の 借 款 契 約 に もとづき Matrouh の Sidi Abd El Rahman プラント 建 設 および North Sinai の Aresh プラント 建 設 事 業 (それぞれ 12,000 m 3 /d 5,000 m 3 /d)を 支 援 している これは 2007 年 10 月 に 両 政 府 間 で 締 結 された 枠 組 協 定 によるものと 思 われる 当 該 協 定 では エ 国 での 開 発 事 業 に オーストリ ア 政 府 が 総 額 5,000 万 ユーロのソフトローンを 供 与 するとされている 18 NOPWASD からの 情 報 による と 前 述 の 2 事 業 はタイド 案 件 のものと 思 われ 特 に Sidi Abd El Rahman プラントは オー ストリア 企 業 の UNIHA が エ 国 企 業 の Orascom と 共 同 企 業 体 を 結 成 して 実 施 する 設 計 建 設 (Design-Build) 事 業 である なお 同 じ 欧 州 のアクターとして 欧 州 開 発 銀 行 の 動 きにも 言 及 しておく 現 在 プレ フィージビリティスタディが 実 施 中 とされている Hurghada および Sharm El Sheikh の 両 PPP 案 件 に 対 して エ 国 政 府 は スタディにかかる 経 費 の 融 資 を 同 行 に 要 請 している 模 様 であ る その 他 海 水 淡 水 化 に 関 連 するところとして 以 下 簡 単 に 記 しておく 海 水 淡 水 化 事 業 を 手 掛 ける Aqualia や Veolia などを 擁 するスペインおよびフランスの エ 国 に 対 する 財 政 支 援 は スペインが 2008 年 に 再 生 可 能 エネルギーや 鉄 道 保 健 分 野 等 のインフラ 整 備 に 370 百 万 ユーロの 融 資 協 定 を 締 結 し その 未 達 成 額 である 120 百 万 ユーロと 合 わせて 新 たな 協 定 のもとに 支 援 が 継 続 しているのに 対 し フラ ンスは 1947 年 に 締 結 した 開 発 社 会 事 業 における 借 款 協 定 を 2000 年 まで 継 続 した 後 現 在 は 事 業 ごとの 借 款 契 約 に 切 り 替 えて 支 援 を 行 っている 中 国 は 海 水 淡 水 化 事 業 分 野 への 取 り 組 みは 確 認 さ れていないものの エ 国 政 府 との 間 で 2006 年 に 優 先 的 融 資 に 関 する 枠 組 協 定 を 締 結 している 19 オ ランダは エ 国 に 対 し 年 間 約 75 百 万 ユーロの 支 援 を 行 っており 貧 困 削 減 環 境 保 護 保 健 改 善 女 性 の 機 会 均 等 人 権 改 善 と 民 主 主 義 の 確 立 に 並 んで 水 資 源 管 理 を 主 な 支 援 分 野 の1つとして いる 20 USAID は 1979 年 以 降 40 億 ドルを エ 国 に 投 資 し 約 2,200 万 人 が 裨 益 する 上 下 水 道 セクター 施 設 の 新 規 改 修 事 業 を 行 ってきた 近 年 は 大 都 市 圏 における 大 規 模 投 資 事 業 から 地 方 の 広 範 囲 に 渡 る 水 事 情 の 改 善 および 小 規 模 投 資 事 業 にシフトさせている 21 18 http://www.mfa.gov.eg/english/egyptianforeignpolicy/egyptianeuropeanrelation/bilateralrelati ons/austria/pages/contractualframework.aspx(2013 年 3 月 6 日 アクセス) 19 他 のアジア 勢 については 本 調 査 期 間 中 に 韓 国 に 関 する 情 報 も 得 た HCWW および NOPWASD からの 情 報 によると 調 査 団 が エ 国 にはいる 2 週 間 ほど 前 に 韓 国 の 調 査 団 が 来 訪 したというものであり 海 水 淡 水 化 プラント 建 設 に 対 して 韓 国 政 府 の 借 款 スキー ムの 活 用 可 能 性 に 言 及 したとのことである 当 該 調 査 団 の 詳 細 は 不 明 だが 尐 人 数 で か つ 政 府 調 査 団 ではなかった 可 能 性 が 小 さくない 20 これらは いずれも エ 国 外 務 省 情 報 (http://www.mfa.gov.eg/english/egyptianforeignpolicy/ (2013 年 3 月 6 日 アクセス)) 21 http://egypt.usaid.gov/en/programs/pages/potablewaterandsanitation.aspx(2013 年 2 月 19 日 ア 26

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 2.6 環 境 社 会 配 慮 エ 国 における 環 境 法 は 1994 年 法 律 第 4 号 によって 制 定 されており 環 境 省 もこのと きに 設 立 された 同 法 によって 環 境 関 係 の 当 局 を 新 設 された 環 境 局 (EEAA:Egyptian Environmental Affairs Agency)に 統 一 した また 既 存 の 環 境 立 法 に 優 先 する 包 括 的 な 規 制 を 導 入 している なお 同 法 は 2009 年 法 律 第 9 号 によって 改 正 されている 22 環 境 法 では 海 洋 環 境 への 排 出 物 質 の 基 準 が 次 頁 の 表 2.6-1 のように 定 められている 23 いずれのケースも 海 岸 線 から 500 メートル 以 上 離 れたところに 排 出 することが 求 められ ている ただし 漁 場 浴 場 自 然 保 護 区 における 排 出 は 認 められない 汚 染 者 に 対 して 環 境 局 が 罰 金 および 極 端 な 場 合 には 懲 役 刑 などの 処 分 を 執 行 する 権 限 を 有 する 24 全 てのプロジェクトは 事 前 に 環 境 省 へ 環 境 影 響 評 価 (EIA)の 実 施 を 申 し 出 なければな らない 同 省 はコンサルタントを 雇 用 し 調 査 の 実 務 は 委 託 を 受 けたコンサルティング 会 社 が 担 当 する 環 境 省 は 調 査 結 果 のレビューを 行 う EIA にかかる 期 間 は 申 し 出 から 調 査 完 了 まで 約 1 カ 月 EIA にかかる 費 用 はプロジェクトコストとして 計 上 される EIA の 調 査 項 目 としては 例 えば 飲 料 水 であれば 生 物 物 理 化 学 分 野 の 各 種 パラメー ターがあり これらの 基 準 監 督 は 保 健 省 の 所 掌 である 海 水 淡 水 化 事 業 にかかる 濃 縮 水 濃 度 (TDS)に 関 しては 地 中 海 の 海 水 が 35,000 ppm Red Sea の 海 水 が 45,000 ppm である のに 対 して その 5% 増 の 濃 度 まで 認 められている EEAA からの 聞 き 取 りでは 沿 岸 地 域 での 濃 縮 水 放 水 は パイプラインを 使 って 海 岸 線 から 200 メートル 離 すこと ディフュー ザーを 使 用 することなどが 規 則 によって 定 められているとのことであった また 工 場 建 設 にあたっては 近 隣 住 民 の 生 活 や 農 業 などに 影 響 がないことが 求 められるなど 社 会 配 慮 の 要 素 についても 規 定 が 設 けられている 現 行 基 準 では プロジェクトは A B C の3つのカテゴリーに 分 けられる A は 環 境 への 影 響 が 小 さいと 判 断 されるもの B はそれがやや 大 きいとみなされるもの C は 甚 大 な 影 響 があるとみなされるものである 海 水 淡 水 化 事 業 は B に 分 類 され EEAA によると これまでの 全 ての 海 水 淡 水 化 事 業 で EIA をパスできなかったものはなかったと のことである クセス) 22 改 正 後 の 運 営 規 則 は アラビア 語 版 のみ 公 開 されている 23 ただし 現 在 淡 水 化 事 業 に 特 化 した 環 境 規 約 が HCWW や EEAA をはじめ 水 資 源 灌 漑 省 や 保 健 省 など 関 係 省 庁 機 関 で 作 成 されている 模 様 であり 水 質 基 準 や 濃 縮 放 流 水 取 水 口 や 排 出 口 などにかかる 基 準 が 設 けられる 見 込 みである( 3.2 海 水 淡 水 化 諸 技 術 に 係 る 基 準 参 照 ) 24 一 方 環 境 法 は 法 連 順 守 を 奨 励 するために 環 境 に 配 慮 した 方 法 で 事 業 を 行 う 企 業 に インセンティブを 与 えるとしている 27

第 2 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 事 業 に 関 する 政 策 制 度 表 2.6-1 海 洋 環 境 への 排 出 物 質 に 関 する 基 準 Item Maximum limits of Criteria and Specifications ( mg/ltr-unless otherwise indicated) Temperature Not to exceed 10 degrees over the prevailing rate. PH 6-9 Colour Free of colouring materials Biochemical Oxygen Demand ( BOD) 60 Chemical Oxgyen Demand (COD) 100 Total Dissolved Solids 2000 Volatile Solids 1800 Suspended materials 60 Turbidity NTU 50 Sulphides 1 Oil and Greases 15 Hydrocarbons of oil origin 0.5 Phosphates 5 Nitrates 40 Phenolates 1 Fluoride 1 Aluminium 3 Ammonia (nitrogen) 3 Mercury 0.005 Lead 0.5 Cadmium 0.05 Arsenic 0.05 Chromium 1 Copper 1.5 Nickel 0.1 Iron 1.5 Manganese 1 Zinc 5 Silver 0.1 Barium 2 Cobalt 2 Pesticides 0.2 Cyanide 0.1 Estimated Fecal Coliform Count in 100 cm 3 5000 ( 出 所 ) Annex (1): Criteria and specifications for certain substances when discharged into the marine environment, Executive Regulation of Law Number 4 of 1994 Egypt, pp47-48 28

第 3 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状 とニーズ 第 3 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状 およびニーズ 3.1 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状 3.1.1 既 存 海 水 淡 水 化 施 設 の 現 状 および 技 術 的 仕 様 上 下 水 道 省 (MWWU) 傘 下 で 施 設 の 運 営 維 持 管 理 を 担 当 する 上 下 水 道 合 資 会 社 (HCWW) が 管 轄 する 地 方 上 下 水 道 公 社 のなかで 海 水 淡 水 化 施 設 を 運 営 維 持 管 理 するのは Red Sea 上 下 水 道 公 社 Sinai 上 下 水 道 公 社 Matrouh 上 下 水 道 公 社 の 3 公 社 である これら 3 公 社 に 所 属 している 淡 水 化 施 設 の 現 状 について 各 公 社 から 得 られた 内 容 は 以 下 の とおりである また 今 次 調 査 期 間 に Nahda(Alexandria) 工 業 団 地 内 の 国 営 石 油 化 学 会 社 SIDPEC 工 業 用 水 製 造 施 設 および Cairo の Giza 浄 水 場 Matrouh 上 下 水 道 公 社 所 管 の South El Alamein 浄 水 場 も 訪 問 できたのでこれらの 施 設 についてもあわせて 紹 介 する なお 下 記 に 記 載 のコスト 等 の 数 値 については 面 談 者 の 記 憶 に 準 拠 したものもあるので 一 部 には 第 2 章 に 記 載 の 内 容 と 違 いが 生 じている 点 もあるが 大 差 はなく 淡 水 化 を 概 観 する うえでの 支 障 はないとみてよい 3.1.1.1 Red Sea 上 下 水 道 公 社 関 連 地 区 の 現 状 (1) 需 給 状 況 同 社 は 北 部 の Suez から 南 部 の Halaib までの 1,080km の 海 岸 部 に 点 在 している 居 住 地 域 に 生 活 用 水 を 供 給 している この 地 域 での 現 状 の 給 水 量 は 計 116,200 m3/ 日 であり 水 源 別 では 以 下 のとおりである この 給 水 量 は 需 要 をカバーできておらず 1 時 間 / 回 x 2 回 / 週 のような 不 連 続 給 水 の 地 区 も 多 い 図 3.1-1 参 照 1 ナイル 川 から 送 水 :100,000m3/ 日 El Korimat : 85,000m3/ 日 420km パイプラインで 輸 送 Qena : 15,000m3/ 日 320km パイプラインで 輸 送 2 海 水 淡 水 化 により 造 水 (RO 膜 方 式 ): 16,200m3/ 日 Hurghada : 2,500 m3/ 日 El Qusair : 7,500 m3/ 日 Maras alm : 1,100 m3/ 日 Hamata : 100 m3/ 日 Hemara : 100 m3/ 日 El Shalaten : 3,600 m3/ 日 Abo ramad : 600 m3/ 日 Halaib : 600 m3/ 日 29

第 3 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状 とニーズ 将 来 は さらに 図 3.1-1 のように 下 記 の 地 域 に 海 水 淡 水 化 施 設 を 建 設 し 計 110,000 m3/ 日 の 増 量 を 計 画 している なお MWWU 傘 下 の 全 国 上 下 水 開 発 公 社 (NOPWASD)では これらの 要 請 を 受 けて 採 否 を 検 討 しているが 施 設 名 や 造 水 量 は 若 干 減 量 されて 合 計 107,000m3/ 日 が 計 画 されている Al yosr Hurghada : 40,000 m3/ 日 North Hurghada : 20,000 m3/ 日 South Hurghada : 20,000 m3/ 日 SAFAGA : 10,000 m3/ 日 El Qusair : 5,000 m3/ 日 Maras alm : 10,000 m3/ 日 Hamata : 500 m3/ 日 Hemara : 500 m3/ 日 El Shalaten : 1,500 m3/ 日 Abo ramad : 1,000 m3/ 日 Halaib : 1,500 m3/ 日 El korimat : 85,000m 3 /d North Hughada :+ 20,000m 3 /d Hughada : 2,500m 3 /d + 40,000m 3 /d South Hughada : +20,000m 3 /d SAFAGA : +5,000m 3 /d Quena : 15,000m 3 /d El Qusair : 7,500m 3 /d + 5,000m 3 /d Maras alm : 1,100m 3 /d + 10,000m 3 /d Hamata : 100m 3 /d + 500m 3 /d Hemara : 100m 3 /d +500m 3 /d El shalaten : 3,600m 3 /d + 1,500m 3 /d Abo ramad : 600m 3 /d + 1,000m 3 /d Halaib : 600m 3 /d + 1,500m 3 /d 図 3.1-1 Red Sea 上 下 水 道 公 社 水 供 給 図 ( 出 所 : 同 社 情 報 をもとに 調 査 団 作 成 ) 注 : 黒 字 は 既 設 赤 字 は 将 来 の 増 設 計 画 30

第 3 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状 とニーズ (2) Hurghada プラント 本 プラントは Hurghada 市 内 の 海 岸 から 1.6km 内 陸 に 入 った 場 所 に 設 置 されている 本 プラントは エ 国 出 身 者 がカナダで 起 業 したプラントメーカーの ISEL 社 が 1988 年 から 施 設 を 建 設 を 始 め 1990 年 3 月 に 運 転 が 開 始 された 取 水 は 当 初 実 験 をやる 目 的 で 設 置 された 簡 易 設 備 をそのまま 流 用 しているため 造 船 所 近 傍 の 海 岸 部 の 海 水 を 利 用 している このため 海 水 の 濁 度 は 高 く かつ 前 処 理 の 砂 ろ 過 装 置 も 適 切 に 運 転 されていないようで 結 果 として RO 膜 も 目 詰 まりを 起 こすほどの 汚 れが 生 じている( 詳 細 な 運 転 データ 入 手 まで はできていない) 添 付 写 真 集 参 照 造 水 量 :4,000m3/ 日 (=1,000m3/ 日 / 系 列 x 4 系 列 ) フロー 取 水 :オープン 取 水 前 処 理 : 砂 ろ 過 (12 基 )+カートリッジフィルター(18 基 ) 高 圧 ポンプ: 高 圧 ポンプ+タービン 式 エネルギー 回 収 装 置 付 き RO ユニット(1 系 列 あたりの 数 量 )( 全 部 で 4 系 列 ある) 1 st 120 本 (= 圧 力 容 器 ( 以 下 PV) x 20 本 ( 膜 エレメント( 以 下 Elt) 6 本 入 り) 2 nd 36 本 ( = 圧 力 容 器 ( 以 下 PV) x 6 本 ( 膜 エレメント( 以 下 Elt) 6 本 入 り) RO 膜 : 米 国 UOP 社 品 米 国 Hydranautics 社 品 東 レ 品 に 変 更 海 岸 線 近 傍 の 濁 質 多 い 海 水 利 用 のため 膜 汚 れ 発 生 交 換 された 膜 は 相 当 汚 れている 高 圧 ポンプの 運 転 圧 力 や 差 圧 が 上 昇 しているとの 紹 介 があった 3.1.1.2 Sinai 上 下 水 道 公 社 South Sinai 支 社 関 連 地 区 の 現 状 (1) 需 給 状 況 同 社 は Sinai 地 区 全 域 をカバーしており El Arush 地 域 主 体 の 北 部 支 社 と Sharm El Sheikh 等 の 南 部 をカバーしている 南 部 支 社 に 別 れている 南 部 支 社 の 主 要 供 給 地 域 は 以 下 のようになっている Sharm El Sheikh (Sinai 半 島 東 岸 ) Dahab (Sinai 半 島 東 岸 ) Nuweiba (Sinai 半 島 東 岸 ) Taba (Sinai 半 島 東 岸 ) Aburides (Sinai 半 島 西 岸 ) El Tour ( 州 都 Sinai 半 島 西 岸 ) 半 島 地 域 に 点 在 している 約 150 のベドウィンの 生 活 拠 点 同 社 が 所 管 している South Sinai の 定 住 人 口 は 約 600,000 人 で これ 以 外 に 出 張 者 や 観 光 客 のような 非 定 住 者 が 400,000 人 ほど 生 活 している 同 地 区 には 郊 外 にベドウィン( 遊 牧 民 ) の 生 活 拠 点 が 150 か 所 ( 平 均 人 口 約 1,000 人 / 箇 所 )あり ホテル 300 施 設 大 型 リゾート 施 設 10 か 所 向 けとあわせて 同 社 が 水 を 供 給 している 31

第 3 章 エ 国 における 海 水 淡 水 化 技 術 の 現 状 とニーズ ベドウィンには 水 道 配 管 による 供 給 ではなく タンクローリー 車 主 体 の 水 供 給 を 行 なって いるので 販 売 単 価 には 水 そのものに 加 え ローリー 車 での 輸 送 コストも 別 途 上 乗 せする 方 式 を 採 用 している ホテルは 大 手 の 場 合 は 自 前 の 淡 水 化 施 設 を 保 有 しているところもあるが 中 小 ホテルは 同 社 からの 供 給 に 頼 っている この 地 域 での 現 状 の 給 水 量 は 計 93,000 m3/ 日 であり 水 源 別 では 以 下 のとおりである 図 3.1-2 参 照 ここでも 給 水 量 は 不 足 しており 1 時 間 / 回 x 2 回 / 週 のような 不 連 続 給 水 の 地 区 も 多 い ナイル 川 から Aburides/Corin に 配 管 で 送 水 :35,000m3/ 日 地 下 水 (El Tour 市 ) :16,000m3/ 日 淡 水 化 により 造 水 : 42,000m3/ 日 ( 内 訳 ) (*)は 停 機 中 Sharm el Sheikh : 6,000m3/ 日 +4,000m3/ 日 (*)+3,000m3/ 日 Dahab city :10,000m3/ 日 +2,000m3/ 日 (*) Nuweiha city :10,000m3/ 日 Taba city : 5,000m3/ 日 + 2,000m3/ 日 (*) Suez~Aburides 配 管 35,000m 3 /d Taba city : 5,000m 3 /d+2,000m 3 /d Aburides Nuweiha city : 10,000m 3 /d El Tour 地 下 水 16,000m 3 /d Dahab-1 : 10,000m 3 /d Dahab-2 : 2,000m 3 /d Sharm el Sheikh City plant : 6,000m 3 /d City plant : 4,000m 3 /d Youth plant : 3,000m 3 /d 図 3.1-2 Sinai 上 下 水 道 公 社 水 供 給 図 ( 出 所 : 同 社 情 報 をもとに 調 査 団 作 成 ) (2) Dahab-1 プラント 本 プラントで 製 造 した 淡 水 は Dahab 地 区 の 定 住 者 20,000 人 および 出 張 者 や 出 稼 ぎ 労 働 者 のような 非 定 住 者 60.000 人 に 加 え ベドウィン 4 か 所 ( 計 約 4,000 人 ) ホテルやリゾ ート 施 設 に 供 給 されている 販 売 価 格 は 0.23LE/m3(コスト:6~6.5LE/m3)であり 他 所 よ り 安 い 価 格 が 設 定 されている 添 付 写 真 集 参 照 32